昭和54年6月甲府市議会定例会議事日程(1)

         昭和54年6月29日 (金) 午後1時

  報  告

第1  議席の変更について

第2  会議録署名議員指名について

第3  会期決定について

第4  議案第61号  請負契約の締結について

            (市立北西中学校(仮称)新設(建築主体)工事

            (第1工区))

第5  議案第62号  請負契約の締結について

            (市立北西中学校(仮称)新設(建築主体)工事

            (第2工区))

第6  議案第41号  専決処分について

            (示談締結及び損害賠償額の決定について)

第7  議案第42号  議会の議員の報酬及び費用弁償等に関する条例の

            一部を改正する条例制定について

第8  議案第43号  甲府市職員旅費支給条例等の一部を改正する条例制定

            について

第9  議案第44号  甲府市市税条例の一部を改正する条例制定について

第10 議案第45号  甲府市中小企業資金融資貸付条例の一部を改正する

            条例制定について

第11 議案第46号  甲府市小規模企業者小口資金融資促進条例の一部を

            改正する条例制定について

第12 議案第47号  甲府市農業共済条例の一部を改正する条例制定に

            ついて

第13 議案第48号  甲府市幸療育園条例の一部を改正する条例制定に

            ついて

第14 議案第49号  甲府市国民健康保険条例の一部を改正する条例制定に

            ついて

第15 議案第50号  農作物共済及び蚕繭共済の無事戻しについ

第16 議案第51号  農業共済事業事務費の賦課単価について

第17 議案第52号  市道路線の認定について(長松寺新田線)

第18 議案第53号  市道路線の認定について(荒川1号線(2))

第19 議案第54号  市道路線の認定について(西大久保大下線)

第20 議案第55号  市道路線の認定について(大津西下条線)

第21 議案第56号  昭和54年度甲府市一般会計補正予井(第1号)

第22 議案第57号  昭和54年度甲府市中央卸売市場事業会計補正予算

            (第1号)

第23 議案第58号  昭和54年度甲府市農業共済事業会計補正予算

            (第2号)

第24 議案第59号  昭和54年度甲府市水道事業会計補正予算(第2号)

第25 議案第60号  甲府市廃棄物の処理及び清掃に関する条例の一部を

            改正する条例制定について

第26 議案第63号  請負契約の締結について

            (大津終末処理場自家用発電機設備工事)

第27 議案第64号  請負契約の締結について

            (大津終末処理場水処理施設管廊内配管設備工事)

第28 議案第65号  請負契約の締結について

            (大津終末処理場水処理動力電気設備工事)

第29 議案第66号  請負契約の締結について

            (大津終末処理場給水砂濾過設備工事)

第30 議案第67号  請負契約の締結について

            (大津終末処理場濃縮消化タンク設備工事)

第31 議案第68号  請負契約の締結について

            (大津終末処理場水処理監視計装設備工事)

第32 議案第69号  請負契約の締結について

            (大津終末処理場汚泥脱水設備工事)

 

  (出 席 議 員)

塩 野 褒 明君

福 島   勇君

中 込 孝 文君

岡     伸君

原 田 正八郎君

市 村 輝 男君

鈴 木 豊 後君

飯 島   勇君

伊 藤 常 八君

内 藤 源 一君

市 川 正 雄君

小 林   匡君

中 西   久君

長瀬 正左衛門君

小河原 正 平君

樋 口 精 一君

内 藤 秀 治君

上 田 英 文君

森 沢   茂君

込 山 貴 雄君

堀 口 菊 雄君

富 永 政 男君

千 野   哮君

宮 島 雅 展君

秋 山 慎次郎君

土 屋   直君

岡 島   修君

早 川 光 圀君

堀 内 光 雄君

石 丸 あきじ君

小 林 康 作君

堀 込 徳 一君

小 沢 政 春君

三 井 五 郎君

溝 口 一 雄君

山 中 繁 芳君

早 川 武 男君

小 沢 綱 雄君

 

 

                          38名 

 

  (欠 席 議 員)

臼 井 成 夫君

武 川 和 好君

 

 

                           2名

 

職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名

事 務 局 長 臼 田 茂 治君

総務 担当 主幹 窪 田   。君

庶務 担当 主査 松 本 康 成君

調査 担当 主査 今 福 栄 一君

議事 担当 主幹 平 嶋   泰君

議事 担当 主査 大日方 好 一君

議事 担当 主査 功 刀   尊君

記録 担当 主査 天 野 忠 幸君

 

説明のため議場に出席した者の職氏名

甲 府 市 長 河 口 親 賀君

中央卸売市場長 河 村 利 男君

助     役 吉 田 三 郎君

市立甲府病院事務局長 岡 田 政 治君

収  入  役 保 坂 昌 新君

教 育 委員長 小 池 幸 蔵君

参     事 志 村 泰 介君

教  育  長 岩 波 民 造君

市 長 室 長 古 屋   昭君

教  育 次長 小 林 一 彦君

企 画 部 長 荻 原 克 己君

水 道 管 理 者 坂 本 友 幸君

総 務 部 長 新 藤 昭 良君

水道局業務部長 塩 見 善 之君

市 民 部 長 神宮寺   茂君

〃 工務部長 三 沢 国 義君

福 祉 部 長 保 坂   一君

選挙管理委員長 関   和 夫君

社 会 部 長 内 藤   恒君

公 平 委 員 長 堀 内 亀太郎君

環 境 部 長 中 村 悦 三君

代表 監査委員 山 本 義 邦君

経 済 部 長 篠 原 憲 造君

固定資産評価員 廣 瀬 順 作君

建 設 部 長 一 瀬   勇君

 

都市 開発 部長 三 神 岩 一君

 

下 水 道 部 長 丸 山   忍君

 

 

 

 

 

      午後1時07分 開会

 

○議長(小河原正平君)

 ただいまより昭和54年6月甲府市議会定例会を開会いたします。

 

 会議を開くに先立ち、このたび第45回関東市議会議長会定期総会並びに第55回全国市議会議長会定期総会において、小沢綱雄君、込山貴雄君、内藤秀治君、三井五郎君、早川武男君は、議員としてそれぞれ20年以上在職し、地方自治振興のため尽力された功績に対し表彰されました。

被表彰者に対し心から敬意を表するとともにお祝いを申し上げます。

 

 つきましては、この際表彰状の伝達を行います。

 

○事務局長(臼田茂治君)

 それではただいまから表彰状の伝達を行います。

 

 順序につきましては年齢順により伝達を行います。

 

 なお、表彰状は先に関東市議会議長会表彰、続いて全国市議会議長会表彰と同時に伝達をさしていただきますので御了承をお願いをいたします。

 

 それでは最初に小沢綱雄殿。

 

  (議長小河原正平君 小沢綱雄君に表彰状を伝達)

 

 

      表 彰 状

            甲府市 小沢綱雄殿

 

 あなたは市議会議員の職にあること20年、よく地方自治の伸張発展と市政の向上振興に貢献された功漬はまことに多大であります。

 よってここに表彰します。

 

   昭和五十四年六月七日

           関東市議会議長会会長 田代重信

 

 

 


      表 彰 状

            甲府市 小沢綱雄殿

 

 あなたは市議会議員として20年の長きにわたって市政の発展に尽くされ、その功績は特に著しいものがありますので、第55回定期総会に当たり、本会表彰規定によって特別表彰をいたします。

 

 昭和54年6月27日

          全国市議会議長会会長 吉田浩明

 

 

 (以下、込山貴雄君、内藤秀治君、三井五郎君、早川武男君の順により表彰状伝達)

 

○事務局長(臼田茂治君)

 以上で表彰状の伝達を終わります。

 

     午後1時15分 開議

 

○議長(小河原正平君)

 議場が大変暑いですから御自由に上着をお脱ぎください。

 

 これより本日の会議を開きます。

 

 報告事項を申し上げます。

 

 まず本定例会に提出する議案につき市長から通知がありました。提出議案は議事日程記載の日程第4から日程第32まで29案でありますから朗読を省略いたします。

 

 次に市長から議会に報告すべき事項である報第4号昭和53年度甲府市一般会計予算繰越についてから、報第9号昭和53年度甲府地区開発事業団特定事業会計決算の報告についての6件が提出されました。

 

 右はお手元に配付いたしてありますので御了承を願います。

 

 次に昭和54年2月末及び3月末の例月出納検査報告書が提出されました。

 

 右は各位のお手元に配付いたしてありますので御了承を願います。

 

 次に53年度第2回定期監査結果報告書が提出されました。

 

 右は各位のお手元に配付いたしてありますので御了承を願います。

 

 次に昭和54年5月25日から6月27日の間7回にわたり県下、関東、全国の各市議会議長会の会議が開催され、随員とともに出張いたしました。

それぞれ会議の概要につきましては、各位のお手元に配付いたしてあります報告書により御了承願います。

 

 次に臼井成夫君、武川和好君は一身上の都合により本日、土屋農業委員会会長は病気のため本日、柿崎病院長は病気のため会期中、それぞれ欠席する旨の届け出がありました。

 

 以上で報告を終わります。

 

 これより日程に入ります。

 

 日程第1議席の変更についてを議題といたします。

 

 議員の所属会派の異動により議席を変更いたしたいと思います。その議席変更及び氏名を職員に朗読いたさせます。

 

     (書記議席番号及び氏名を朗読)

 

 11番  市川 正雄君を 14番へ

 13番  中西  久君を 15番へ

 14番  長瀬正左衛門君を11番へ

 15番  小河原正平君を 13番へ

 

 それぞれ変更いたします。

 

○議長(小河原正平君)

 お諮りいたします。

 

 ただいま朗読したとおり議席を変更することに御異議ありませんか。

 

      (「異議なし」と呼ぶ者あり)

 

○議長(小河原正平君)

 御異議なしと認めます。

 

 よってただいま朗読したとおり議席を変更することに決しました。

 

 それではただいま決定いたしました議席にそれぞれおつきを願います。

 

 次に日程第2会議録署名議員の指名を行います。

 

 会議録署名議員には、会議規則第167条の規定により

 

   福 島  勇君

   岡 田  修君

   長瀬正左衛門君

 

を指名いたします。

 

 次に日程第3会期決定についてを議題といたします。

 

 お誇りいたします。

 

 今期定例会の会期は招集の日から7月9日まで11日間といたしたいと思います。

 

 これに御異議ありませんか。

 

      (「異議なし」と呼ぶ者あり)

 

○議長(小河原正平君)

 御異議なしと認めます。

 

 よって今期定例会の会期は11日間とすることに決しました。

 

 次に日程第4議案第61号から日程第32議案第69号まで29案を一括議題といたします。

 

 市長から提案理由の説明を求めます。

 

 市長河口親賀君。

 

      (市長河口親賀君 登壇)

 

○市長(河口親賀君)

 昭和54年6月市議会定例会の開会に当たり提案いたしました議案について御説明申し上げるに先だち、私の所信の一端を述べさせていただき、議員各位の御理解と御協力を賜りたいと存じます。

 

 私は、去る4月22日に行われました選挙で市民多数の御支持をいただき、幸いに当選の栄誉に浴し、三たび市政を担当することになったのでございます。

 

 今回の選挙では、特に私の政治姿勢とともに、私を取りまく諸問題を論議の中心として、市民の御審判をいただいたのでありますけれども、この選挙を通じて示された批判票の重みを考えるとき、改めてその意味を深く心に銘記して、深い反省の上にも自ら厳しく律し、心幾一転、市政運営の原点に立って、公正でしかも民主的な市政執行に当たる決意であります。

 

 そのことが、私の政治姿勢によせられた期待にこたえることであり、市民の皆さんの市政への信頼感の確立を期することであると存じます。

この点、議員各位におかれましても、私のこの決意をお汲み取りくだされ、一層の御指導と御鞭達をひたすらお願い申し上げます。

 

 現在、中央指向の傾向から「地方の時代」が叫ばれてきております。これは、地方自治の本質に立ち返り、地域社会の創造のために、自ら市民相互の連帯と協調を図りながら、それぞれの個性ある地域づくりを目指しており、これには心の豊かさを育てる政策を基調におかなければなりません。

対話から参加へ、そして市民自治を理想に置き、本市においてもこの新しい時代認識に立って新絵合計画の策定に当たっては、市民総参加の中で、市民の英知と力を結集するための方途を講じてまいったところであります。

したがって、私は、市民の手によって策定された甲府市新総合計画を行政運営の指針として、その政策の実現に大胆に取り組み、甲府市の一層の発展のために、全精根を傾けてまいる決意でございます。

 

 本市の新総合計画は、すでに議会において議決をいただきました基本構想、これに基づきまして策定された基本計画、そして基本計画を具現化するための具体的な実施計画の3つの計画で構成されております。

 

 本日は、実質的初年度であります昭和54年度から、昭和56年度までの実施計画を策定し、お示しした次第でございます。

以下この実施計画を中心として私のこれからの主要施策について申し上げたいと存じます。

 

 その第1として、福祉の目標は、すべての市民が健康に恵まれお互いに助け合い、生きがいのある安定した生活を送ることでございます。

そして、老人、こども、母子、身障者など社会的に弱い立場にある市民が、こぞって明るい生活を送れることが、まず、まちづくりの第1歩だと考えております。

私は、従来遅れている福祉水準を引き上げるため、老人医療費の助成などいくつかの施策についてきめ細かい配慮をしてまいりました。

 

 しかし、これからの福祉は地域社会の多くの人々の理解と協力、ボランティア活動の前進などにより〃地域の中での福祉〃として、育てられ進められて行かなければならないと存じております。

 

 施設の整備としては、保育施設の整備充実を図るため、西部地区への市立保育所を計画いたします。

また総合福祉センターの新設等を初め幸療育園の整備拡充、勤労者のための勤労者総合福祉センターの開設促進を図ってまいります。また近年東海沖大地震の発生を想定した、国における地震防災対策強化地域の指定が本市も見込まれますので、これに対処した計画を策定し、市民の生命と財産を守るための施策を積極的に推進してまいる所存でございます。

 

 第2には、より高い文化をはぐくむ都市の発展は、まず人づくりにあります。私達のまちの将来のために情緒あふれた力あるすばらしいまちづくりの担い手を1人でも多く育てていく必要がございます。

このような考え方に立って、教育・文化の振興を図ってまいります。

 

 まず、教育環境施設の整備充実をなお一層図りながら、児童館、幼稚園の新設、仮称ではありますが北西部中学校は、来年度開校を目指し、また西部地域に小学校の新設、さらには新設中学校用地取得を図ってまいります。

 

 学校の教材、教具、設備の整備充実にも父母負担の軽減を前提として意を注いでまいります。

 

 芸術・文化の振興については、文化協会等を育成、強化し、地域ごとに文化活動が開花できるように、また地域の社会教育の拠点として、当面北部地域に公民館の新設や、総合市民会館構想の中に、芸術・文化活動の殿堂として文化ホール等の建設を図りたいと計画しております。

 

 また第3については、市民生活の向上はまちづくりの原点であると考えます。

甲府市は恵まれた自然環境を生かしながら、それぞれの地域の特性に合いました環境整備を図って行かなければなりません。

自然をとり戻し、生活に密着した環境整備と情操を高めながら心の安らぎを与えるまちづくりに努めます。

そのためには、住み良さを保障する基盤としての、上水道事業の第5期拡張事業の積極的推進を図り、荒川ダムとあわせて、市民の生活飲料水の十分な確保に努め、また帯那地区には、簡易水道を設置し、三ッ石、刈原地区には小規模水道の布設を計画期間内に達成できるよう努めてまいります。

 

 下水道事業は、62年の市街化区域内100パーセントを目標に第4期事業を積極的に推進いたします。

また市民生活のふれあいや芸術文化の交流の場としてのコミュニティーの役割を重要視し、総合市民会館を拠点として、市民会館、連絡所、地域集会施設の整備を図り、地域境能のより充実を推進し、市民連帯意識の高揚を図ってまいります。

さらに、市民生活にうるおいと安らぎをもたらす緑化につきましては、緑のマスタープランのもとに市民と一体となってその推進を図ります。

 

 また子供から老人までのふれあいの場としての憩の森″構想を、動物園移転事業を含めて推進をいたしてまいります。

市民生活水準の向上に伴って、排出されるごみ処理についても、効果的な収集方法を確立し、資源再利用とごみ減量化について市民の協力運動を展開をいたしてまいりたいと考えております。

 

 第4には、豊かで便利な市民生活を支えていくには、産業を振興し、経済に活力を与えていくことが必要でございます。

このため、特に市民生活と調和し、市民に直接つながりのあります中小企業、地場産業を保護育成してまいりたいと存じます。

商工業については、大型・中型店の進出による商業環境の変化や特定不況産業の指定などに対応して、融資制度の充実を図り、更に共同化あるいは協業化等を促進し体質改善に力を注いでまいります。

農林業については、土地改良事業など基盤整備を行い、営農計画転換促進事業を推進してその振興を図るとともに、水資源確保のためにも、造林事業を推進し、また林道整備を図ってまいります。

更に恵まれた数多い観光資源を生かすなかで、北部山岳地域の振興計画を市民参加のなかで策定をして、総合的な振興を図ってまいります。

 

 第5には、昭和40年以降の急激な高度経済成長がもたらしたひずみが多くの都市環境の悪化を招いております。

都市環境を改善して、市民の安全で健康で文化的な生活を保障するため適正な都市形態を形成しなければならないと存じます。

これがため区画整理事業を推し進めて行く必要がございます。この事業は永い年月と膨大な経費を必要とするわけですが、幸い県、市一体の中で寿町地区区画整理事業の推進体制が整ってまいりまして、城東、朝気地区の区画整理事業も、昭和55五年の刑務所移築工事の完成による刑務所跡地利用計画の実現化と併せ早急に着手してまいりたいと考えております。

 

 次に、幹線街路事業でありますけれども、現在の交通問題の抜本的な解消を図るため、区画整理事業と幹線街路の計画的整備をあわせて進めてまいりたいと考えております。

当面、善光寺町敷島線の路線上にかかる荒川新橋を架設し、完成を目指してまいります。

この完成によりまして、特に中央卸売市場の利用者等の交通渋滞の緩和が図られるものと考えております。

さらに市内交通と鉄道交差ネック解消のため、朝気踏切の立体交差化を図ってまいります。

 

 第6には、昭和61年には、山梨県で国民体育大会が開催されます。

この大会の成功のためには、社全体育の向上、体育施設の整備に努め、あわせて体育を通じて市民の連帯感の醸成に努めてまいりたいと存じます。

特に本市のメイン会場誘致は、市民の要望であり、さらに近隣町村の御協力も得て努力をいたしてまいりたいと存じます。

 

 甲府駅近代化につきましては、過日の近代化促進委員会の総会において、山梨国体までにその実現を目指し、県、市、商工会議所の三者が一体となって強力にその運動を進めることが確認されたところでございます。

これとあわせて、駅周辺の整備、再開発計画の策定、丸中地区の再開発事業の促進につきましても、地元の方々の御協力を得て鋭意進めてまいりたいと存じます。

 

 以上が、まちづくりの構想と主要施策に対する私の考え方であります。

 

 最後に実施計画の推進について申し上げたいと思います。

新総合計画の策定の場合と同様に計画推進過程におきましても、市民参加体制の確立が重要であります。

そのため、必要に応じまして積極的に市民委員会等の設置を検討して行きたいと考えておりますが、この活動に資するため、市民と職員の学習と参加の場としての自治研修センターの建設を推進いたします。

また北部に地域市民センターと公民館を併設した施設を建設し、地域活動の拠点としてまいりたいと存じます。

なお、本年度は旧商業高校跡地に「市民窓口サービスセンター」を設置し、電送システムの導入により戸籍、住民票、印鑑証明等の交付業務を開始いたします。

これらにより、行政サービス機能を分散し、市民サービスの充実が図られるものと期待しているところであります。

これにあわせて、本庁舎の整備についても水道局が下石田2丁目へ新庁舎を建設し、来年度には移転ができる計画になっておりますのでその跡地は、今後本庁舎の抜本的な検討を加える素材としたいと考えておりますが、当面建物を撤去した後は、駐車場として利用する計画であります。

しかし、施策事業の実現性を確保するためには、財政計画の裏づけがなければなりません。近時の経済状況は若干上向きになったと言いましても、エネルギーの問題等、国際情勢は予断ができない状況でございます。

したがって、長期的視野に立って効率的、弾力的な財政運営を図ってまいるところでありますが、特に、実施計画の財政的ピークに当たる昭和56年度に焦点を合わせて財政運営を配慮いたしてまいります。

 

 次に、内部体制についてでありますが、これから、ますます多種多様化するであろう、新しい時代への対応と大型プロジェクト等の推進体制を強化するために、総合企画、総合調整機能並びに流動体制の充実等組織の検討を進めてまいります。

また近代社会は、情報の的確な把捉と管理システムの確立が重要と言われておりますが、今回の住民世帯リストの問題については、市民の行政に対する不信感を抱かせたと言うことは、誠に遺憾であり、深く反省をいたしております。

再びかかる事が生じないよう事務システムの改善を期してまいります。

しかし、私は、組織や事務システムを整備いたしても、職員個々のモラルの確立、資質の向上や勤労意欲の高揚がなければ、的確な業務遂行ができ得ないと考えております。

 

 またチームワークつまり組織力を発揮できるための対応策にも意を注いでまいる所存でございます。

うるおいの心でむすぶ私たちのまち・甲府″の都市像の実現を目指して私が、先頭に立って、和と誠実と努力をモットーに渾身努力する所存でございますので、議員各位におかれましても、御理解の上、今後とも絶大なる御協力を賜わりますようお願い申し上げます。

 

 引き続きまして、

 

 本日の市議会定例会に提案致しました案件につきまして、その大要を御説明申し上げます。

 

 議案第41号「専決処分について」は、市道西高横線の穴ぼこによる通行者の損傷事故について示談により損事賠償金を支払うため専決処分を行ったものであります。

 

 次に、議案第42号「議会の議員の報酬及び費用弁償等に関する条例の一部を改正する条例制定について」は、議員の旅費の適用区分を他都市の実態にそくして改正するものであり、議案第43号「甲府市職員旅費支給条例等の一部を改正する条例制定について」は、国家公務員等の旅費に関する法律改正に準じての職員の旅費及び公聴会参加者等の費用弁償の額を改正するものでございます。

 

 次に、議案第44号「甲府市市税条例の一部を改正する条例制定について」は、地方税法の一部改正に伴いまして市街化区域内の農地の特例措置の延長等について改正を図るためのものでございます。

 

 次に、議案第45号「甲府市中小企業資金融資貸付条例の一部を改正する条例制定について」は、経済変動によります不況業種に対する資金融資枠の新設に伴うものであり、また、議案第46号「甲府市小規模企業者小口資金融資促進条例の一部を改正する条例制定について」は、小規模企業者に対し緊急に必要とする運転資金の融資制度の新設に伴う改正であります。

 

 次に、議案第47号「甲府市農業共済条例の一部を改正する条例制定について」は、農業災害補償法等の一部改正による制度確立に伴い畑作物共済事業の実施、園芸施設共済事業の本格実施をするに当たっての条例の改正であります。

 

 議案第48号「甲府市幸療育園条例の一部を改正する条例制定について」は、肢体不自由者の福祉増進のため、利用資格要件の範囲を拡大しょうとするものでございます。

 

 次に、議案第49号「甲府市国民健康保険条例の一部を改正する条例制定について」は、地方税法同施行令の一部改正に準じ保険料軽減等を図ろうとするものでございます。

 

 次に、議案第50号「農作物共済及び蚕繭共済の無事戻しについて」及び議案第51号「農業共済事業事務費の賦課単価について」の両案件は、甲府市農業共済条例の規定によるものであります。

 

 次に、議案第52号から議案第55号までの4案件につきましては、いずれも市道路線の認定に関し、道路法の規定により議会の議決を求めるものであります。

 

 次に、補正予算について御説明申し上げます。

 

 議案第56号「昭和54年度甲府市一般会計補正予算(第1号)」の大要につきましては、歳出におきまして第2款総務費は新総合計画事業の一環として、市民窓口サービスセンター設置費、総合市民会館基本構想委託費、北部山岳地域振興計画策定事業調査委託費等の補正で、第3款民生費は精神薄弱児通園施設建設補助等、更に国際児童年記念事業としてのモデル児童遊園整備事業費等の補正であります。

 

 第4款衛生費は、千代田地区簡易水道事業費及び塵芥処理施設補修費の補正であり、第6款農林水産業費は、降ひょう、凍霜等の被災に対します緊急補助及び林道改築調査費等の補正で、第7款商工費は、不況対策に伴う特別融資制度にかかる貸付金の増額が主なるものであります。

 

 第8款土木費は、道路新設改良費及び荒川新橋架設事業調査、設計委託費、池田公園建設用地取得費並びに寿町地区等の土地区画生理事業の調査費の補正で、第10款教育費は、小学校営繕費及び学校開放事業にかかる施設整備事業の補正であります。

 

 歳入につきましては、第1款市税の追加、第8款国庫支出金、第9款県支出金、第14款諸収入及び第15款市債の特定財源をそれぞれ追加、更正をするものであります。

 

 債務負担行為の補正は、池田公園建設用地取得費及び北部地域市民センター建設用地取得にかかる土地開発公社に対する債務保証額の追加で、地方債の補正は起債充当事業費の追加による借入限度額を変更するための補正であります。

 

 次に、議案第57号「昭和54年度甲府市中央卸売市場事業会計補正予算(第1号)」は、市場施設の整備を行うための所要額の補正であります。

 

 議案第58号「昭和54年度甲府市農業共済事業会計補正予算(第2号)」は、農作物、蚕繭共済の無事戻し金の支払経費及び畑作物共済の実施に伴う所要経費の補正であります。

 

 次に、議案第59号「昭和54年度甲府市水道事業会計補正予算(第1号)」は、水道事業の効率的な運営を図るため、水道局庁舎建設事業を施工するものであり、この財源として企業債を補正するものであります。

 

 次に、議案第60号「甲府市廃棄物の処理及び清掃に関する条例の一部を改正する条例制定について」は、物価高騰による諸経費の値上がりに伴い、し尿汲取料の改定を行うためであります。

 

 次に、契約案件について御説明を申し上げます。

 

 議案第61号「市立北西中学校新設建築主体工事第1工区」の請負契約締結については、指名競争入札を行いましたところ、落札者がなかったので、この最低入札者と随意契約により契約を締結しようとするものであります。

 

 議案第62号「市立北西中学校新設建築主体工事第2工区」の請負契約締結について並びに議案第63号から第69号の7案件はいずれも、下水道大津終末処理場の機械設備工事に伴います請負契約の締結につきましては、それぞれの工事を施行するため、いずれも指名競争入札を行い、その落札者と請負契約を締結することにつきまして、議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例第2条の規定により、議会の議決を求めるものでございます。

 

 以上が、末日御提案致しました案件の大要でございます。よろしく御審議の上御協賛をいただきますようお願い申し上げ、説明を終わります。

 

○議長(小河原正平君)

 以上で説明は終わりました。

 

 これより、ただいま議題となっていますうち、日程第4 議案第61号及び日程第5 議案第62号の2案について質疑に入ります。

 

 質疑はありませんか―土屋議員。

 

○土屋 直君

 この2案件についで4点ほど市長にお尋ねをしたいと思います。

 

 本案件は、いわゆる仮称市立北西中学校の建築主体工事でありますけれども、この建築主休工事とこれに関連する電気工事及び給配水衛生工事の請負契約締結についてでございますので、まず第1点としてその第1工区と第2工区の建築、電気並びに給配水、衛生業者は何社ずつ指名を行ったかお伺いをするものであります。

 

 また、指名を行った基本的な考え、基準等を明らかにしてほしいと思います。

 

 2点目といたしましでは、河口市長が先ほど所信の表明がされたわけでございますけれども、三選がされまして初めての大型公共事業の発注でありまして、市長選で河口市長の不支持の業者、あるいは積極的に協力ができなかった業者等が指名から漏れているんではなかろうかというような、市民の間にうわさが聞かれるわけでございますけれども、その点についての市長のお考えをお伺いをしたいと思うわけであります。

 

 3点目といたしまして、過般の三者会談事件の折に行政介入の間題が大変話題になりました。この事件等を考慮して今回の指名等がなされたかどうか、3点目として市長にお伺いをしたいと思います。

 

 最後に、昭和54年度の工事入札参加有資格者の土木、建築ともいわゆるランク別の指名選定基準額を明らかにしてほしいと思います。

これ総務部長でも結構ですから、いわゆる54年の2月いっぱいの建設省の基準に基づいて改定がされていると思うんですけれども、各ランク別の指定基準額を明らかにしてほしいと思います。

以上です。

 

○議長(小河原正平君)

 河口市長。

 

     (市長河口親賀君 登壇)

 

○市長(河口親賀君)

 北西中学校の指名につきましては、第1工区、第2工区、あるいは設備の関係、電気の関係は5社ないし6社で指名をいたしてございます。

 

 なお、今回の北西中学校につきましては早期完成、来年の4月開校ということを目標にいたしておりますから2工区に分けたわけであります。指名にあたりましてはなるべく北西中学校の建設地内の皆さんを重複をしないような指名をいたしてございます。

それから5社ないし6社でありますが、第1工区の方は2億円を超しておりますからAランク、それから第2工区の方は少し小さい形になっておりますから、これはA、Bランク5社ないし6社で組んでおるところであります。

 

 なお、指名をはずされた云々と、こういうことでありますけれども、いま言ったような方途で指名をいたしてございますから、決して偏った指名ではございませんので、その点を御了承をいただきたいと思いますし、三者会談等の問題にもある程度配慮をしながら指名をしたのかということでありますが、三者会談すべて忘れておりますから、そんなこと毛頭考えておりません。

公正、明朗な指名だと私は自負をいたしておりますので、そのようにぜひ御理解を賜わりたいと思います。その他は総務部長の方からお答えします。

 

○総務部長(新藤昭良君)

 指名基準額につきましてお答えを申し上げます。

 

 ランク別業者のランクの内容でございますが、これは各工区によって違っているわけでございます。土木工事は5ランクに分けてございます。

それから建築工事は4ランク、電気、管工事につきましてはそれぞれ3ランクに分けてございます。

土木工事につきましては、Aランクは1,500万以上の請負額につきまして指名基準額にいたしております。

Bランクは750万から1,500万未満、Cランクは300万から750万未満、Dランクは150万から300万未満、Eランクは150万未満でございます。

 

 建築工事につきましては、Aランクは4,500万以上、Bランクは1,500万から4,500万未満、Cランクは500万から1,500万未満、Dランクは500万未満。

 

 電気工事につきましては、Aランクが650万以上、Bランクが300万から650万未満、Cランクは300万未満。

 

 管工事につきましては、Aランクは750万以上、Bランクは300万から750万、Cランクは300万未満、指名選考委員会内規によりまして、それぞれ上下1ランクの範囲内で工事状況の実績、それから地域性、一般基準に基づきまして指名を行っておる状況でございます。

 

○議長(小河原正平君)

 土屋 直君。

 

○土屋 直君

 具体的な問題については、やがて総務委員会に付託されますから委員会で論議を展開してまいりたいと思いますけれども、先ほど市長の答弁ですと、1工区については2億円以上であるから、1工区の指名業者はいわゆるAランクと言いました。

Bについては2億円以下であるからA、Bランクと言いました。こういう御答弁のようですが、再度伺いたいんですが、この第1工区の指名のAランクというのは、全部Aランクというふうに確認をしてよろしいかどうか、再度お伺いしたいと思います。

 

 それから、ちょっと私どもの調査ですと、Aランクがいまの新藤部長の答弁ですと、建築の場合4,500万以上がいわゆるAランクの特Aの仕事であると、こういうように説明がされたわけでございますけれども、今回の1工区、いわゆる2工区ともどちらを見てもAランクに値する、いわゆる選定基準額に合致する金額でございまして、いまの市長の説明ですとBランクは2億円以下だからA、Bで組みたいと、1工区は、Aランクは2億円以上だからA級の業者だけで指名したと、こういう説明ですけれども、いまの総務部長の説明からすると、当然1工区、2工区ともA級のいわゆる業者の指名でいいんではないかと思うんですけれども、その点について再度お答えをいただきたいと思います。

 

 それと、私資料が持っておりませんから明らかではありませんけれども、この説明でいきますと恐らくA級の登録業者が10社内外あろうかと思いますが、A級の業者が相当指名からはずされておるんではないかというふうにもとられるわけです。

選定規準からすると当然A級業者になるべきものが、Bの方々が入ったからAがはずされるというふうにも理解できるわけですけれども、その点について再度お答えをいただきたいと思います。

 

 最後に、いわゆる新藤部長の説明にありましたようにこの選定基準額は、今日的ないわゆる自治体の財政といいますが、諸物価が増高、高騰している折に、果たして現在の時勢に合っているかどうかということも、せっかくの機会だから論議してまいりたいと思います。

いわゆるA級業者が4,500万以上ということで、いま言った私が指摘したように全部Aでなければとれないと。

そうなりますとB、Cは当然入れないということになるわけですから、いわゆるこの選定基準額というものを改定する時期ではないか。少なくとも1億以上がAで、9,999万ぐらいはBにしたらどうかと、こういうふうに私は私見を持っているんですけれども、市長は改定する意思があるのかどうか、あわせてお答えをいただきたいと思います。

 

○議長(小河原正平君)

 河口市長。

 

      (市長河口親賀君 登壇)

 

○市長(河口親賀君)

 第1工区は全部七業者、先ほど答弁のとおりであります。

 

 それから、第2工区はA、Bで組んでございます。そのA、Bで組んだという理由については総務部長の方から後ほど説明をいたしますけれども、いまお話がありましたように選定基準をこのような経済事情、資材等の値上がりで考える必要があるではないかという御指摘については、大体その基準を改定をいたしますのは、指名委員会がすべてを決定をした上で総務部で最終決定をするという順序になっておりますから、指名委員会の方へ私の方からも十分検討するように指示をいたしてまいりたい。

いま私がここで私の見解として述べるのは、指名委員会がございますので、ただそういう御意見があったということで、指名委員会に検討をさしてみたいと思いますから、十分その御意見を拝聴さしていただいたので、そのように対処してまいります。

 

○総務部長(新藤昭良君)

 指名の基準額は先ほど御説明申し上げたとおりでございますが、内規によりまして実際の運用の過程では上、下各2ランクの範囲内で選定することになっております。

そういうこれは特に先の景気浮揚策の際に議員からも御指摘がございまして、広く機会を与えるべきだとこういうふうな御意見等もございまして、ランクそのものもそれに見合った調整を行った経過もございます。

この指名基準額につきましては、御指摘の現在の経済事情等の問題もございますが、過去の長い経過との調整もございますので、今後指名委員会の中で検討をさしていただきたいと、このように思います。

 

○議長(小河原正平君)

 ほかに質疑はございませんか。

 

 これをもって質疑を終結いたします。

 

 日程第4 議案第61号及び日程第5 議案第62号については総務委員会に付託いたします。

 

 お諮りいたします。

 

 6月30日は議案調査のため本会議を休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

 

      (「異議なし」と呼ぶ者あり)

 

○議長(小河原正平君)

 御異議なしと認めます。

 

 よって6月30日は本会議を休会することに決しました。

 

 7月1日は日曜日のため、休会明け本会議は7月2日午後1時開会、提出議案に対する質疑及び市政一般質問を行います。

 

 本日はこれをもって散会いたします。

 

         午後2時03分 散会