昭和55年3月甲府市議会定例会議事日程(1)

         昭和55年 3月 7日 (金) 午後1時

  報  告

第1  会議録署名議員指名について

第2  会期決定について

第3  議案第1号  昭和55年度甲府市一般会計予算

第4  議案第2号  昭和55年度甲府市公益質屋事業特別会計予算

第5  議案第3号  昭和55年度甲府市国民健康保険事業特別会計予算

第6  議案第4号  昭和55年度甲府市下水道事業特別会計予算

第7  議案第5号  昭和55年度甲府市交通災害共済事業特別会計予算

第8  議案第6号  昭和55年度甲府市刑務所跡地開発事業特別会計予算

第9  議案第7号  昭和55年度甲府市住宅新築資金等貸付事業特別会計

           予算

第10 議案第8号  昭和55年度甲府市中央卸売市場事業会計予算

第11 議案第9号  昭和55年度甲府市農業共済事業会計予算

第12 議案第10号 昭和55年度甲府市病院事業会計予算

第13 議案第11号 昭和55年度甲府市水道事業会計予算

第14 議案第12号 専決処分について(交通事故の損害賠償の額の決定に

           ついて)

第15 議案第13号 町の区域及び名称の変更について

第16 議案第14号 市道路線の認定について(下飯田6号線)

第17 議案第15号 市道路線の認定について(砂田1号線)

第18 議案第16号 市道路線の認定について(上阿原1号線)

第19 議案第17号 市道路線の認定について(古上条2号線)

第20 議案第18号 市道路線の認定について(城南2号線)

第21 議案第19号 市道路線の認定について(大里第1住宅団地1号線ほか

           7路線)

第22 議案第20号 市道路線の認定について(大里第2住宅団地1号線ほか

           9路線)

第23 議案第21号 市道路線の認定について(大里第三住宅田地1号線ほか

           4路線)

第24 議案第22号 市道路線の認定について(国母工業団地8号線ほか

           3路線)

第25 議案第23号 財産の取得について(大里小学校拡張用地)

第26 議案第24号 財産の取得について(池田公園用地)

第27 議案第25号 甲府市市営住宅条例及び甲府市市営住宅管理条例の

           一部を改正する条例の一部を改正する条例制定について

第28 議案第26号 甲府市総合市民会館建設基金条例制定について

第29 議案第27号 甲府市市税条例の一部を改正する条例制定について

第30 議案第28号 甲府市市立高校学校授業料及び入学審査料条例の一部

           を改正する条例制定について

第31 議案第29号 甲府市廃棄物の処理及び清掃に関する条例の一部を

           改正する条例制定について

第32 議案第30号 市立甲府病院使用料等徴収条例の一部を改正する条例

           制定について

第33 議案第31号 甲府市消防団員の定員、任免、給与、服務等に関する

           条例の一部を改正する条例制定について

第34 議案第32号 甲府市児童館条例制定について

第35 議案第33号 甲府市中小企業振興融資条例制定について

第36 議案第34号 甲府市同和対策住宅新築資金等貸付条例制定について

第37 議案第35号 青年学級の開設について

第38 議案第36号 甲府市事務分掌条例の一部を改正する条例制定について

第39 議案第37号 甲府市職員定数条例の一部を改正する条例制定について

第40 議案第38号 昭和54年度甲府市一般会計補正予算(第7号)

第41 議案第39号 昭和54年度甲府市国民健康保険事業特別会計補正予算

           (第2号)

第42 議案第40号 昭和54年度甲府市下水道事業特別会計補正予算

           (第3号)

第43 議案第41号 昭和54年度甲府市刑務所跡地開発事業特別会計補正

           予算(第1号)

第44 議案第42号 昭和54年度甲府市病院事業会計補正予算(第1号)

第45 議案第43号 昭和54年度甲府市水道事業会計補正予算(第3号)

第46 議案第44号 昭和54年度甲府市一般会計補正予算(第8号)

 

 

 

   (出席議員)

塩 野 褒 明君

福 島   勇君

中 込 考 文君

岡     伸君

原 田 正八郎君

市 村 輝 男君

鈴 木 豊 後君

飯 島   勇君

伊 藤 常 八君

内 藤 源 一君

長瀬 正左衛門君

小河原 正 平君

市 川 正 雄君

中 西   久君

樋 口 精 一君

内 藤 秀 治君

上 田 英 文君

森 沢   茂君

込 山 貴 雄君

堀 口 菊 雄君

富 永 政 男君

千 野   哮君

宮 島 雅 展君

臼 井 成 夫君

秋 山 慎次郎君

土 屋   直君

岡 田   修君

早 川 光 圀君

堀 内 光 雄君

武 川 和 好君

石 丸 あきじ君

小 林 康 作君

堀 込 徳 一君

小 沢 政 春君

三 井 五 郎君

溝 口 一 雄君

山 中 繁 芳君

早 川 武 男君

小 沢 網 雄君

 

                                 39名

 

   (欠 席 議 員)

小 林   匡君

 

 

 

                             1名

 

 

職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名

事 務 局   長  臼 田 茂 治君

総 務 担 当 主 幹 窪 田   。君

庶務 担当 主 査  松 本 康 成君

調 査 担 当 主 査 今 福 栄 一君

議事 担当 主 幹  平 嶋     泰君

議 事 担 当 主 査 大日方 好 一君

議事 担当 主 査  功 刀   尊君

記 録 担 当 主 査 天 野 忠 幸君

 

 

  

  説明のため議場に出席した者の職氏名

甲  府  市  長 河 口 親 賀君

中央 卸売 市場 長 河 村 利 男君

収    入   役 保 坂 昌 新君

市立甲府病院事務局長 岡 田 政 治君

参       事 志 村 泰 介君

教 育 委 員 長 広 瀬   昇君

市  長  室  長 古 屋   昭君

教   育   長 岩 波 秀 文君

企  画  部  長 荻 原 克 己君

教  育  次  長 小 林 一 彦君

総  務  部  長 新 藤 昭 良君

水道 事業 管理 者 坂 本 友 幸君

市  民  部  長 神宮寺   茂君

水道局 業 務部 長 塩 見 善 之君

   祉  部  長 保 坂   一君

水道局 工 務部 長 三 沢 国 義君

社  会  部  長 内 藤   恒君

選挙 管理 委員 長 関   和 夫君

環  境  部  長 中 村 悦 三君

農業 委員 会会 長 土 屋 活 郎君

経  済  部  長 篠 原 憲 造君

公 平 委 員 長 堀 内 亀太郎君

建  設  部  長 一 瀬   勇君

  表 監 査委 員 山 本 義 邦君

都 市 開 発 部 長 三 神 岩 一君

固定 資産 評価 員 広 瀬 順 作君

下 水 道 部 長 丸 山   忍君

 

 

 

 

 

 

 

 

 

      午後1時04分 開 会

○議長(小河原正平君)

 ただいまより昭和55五年3月定例会を開会いたします。

 

     午後1時05分 開 議

 

○議長(小河原正平君)

 これより本日の会議を開きます。

 

 報告事項を申し上げます。

 

 本定例会に提出する議案につき市長から通知がありました。

 

 提出議案は議事日程記載のとおりでありますから、朗読を省略いたします。

 次に、市長から議会に報告すべき事項である報第1号専決処分についてが提出されました。

 右は、お手元に配付いたしてありますので御了承願います。

 

 次に、議長のもとに請願1件、陳情2件が提出されました。

 

 右は、お手元に配付いたしてあります請願・陳情文書表により御了承願います。

 

 次に、監査委員から昭和54年11月末から昭和55年1月末の例月出納検査報告書が提出されました。

 

 右は、お手元に配付してあります報告書により御了承願います。

 

 次に昭和54年12月定例会において採択された請願について、その処理の経過及び結果の報告がありました。

 

 右は、お手元に配付いたしてあります報告書により御了承願います。

 

 次に、昭和55年1月24日から2月20日までの間、3回にわたり全国、関東及び県下、各市議会議長会関係の会議が開催され、副議長及び随員とともに出張いたしました。

 

 それぞれ会議の概要については、お手元に配付いたしてあります報告書により御了承願います。

 

 次に、昭和54年6月定例会において議決を得た海外行政視察の議員のうち、武川和好君については現在まで保留してまいりましたが、一身上の理由により本年度は取りやめたい旨の申し出がありましたので、御了承願います。

 

 次に、柿崎病院長は、病気療養のため会期中欠席する旨の届け出がありました。

 

 以上で報告を終わります。

 

 このたび、甲府市助役を退職されました吉田三郎君からごあいさつしたい旨の申し出がありますので、この際発言を許します。

 

 吉田三郎君

 

      (吉田三郎君 登壇) (拍手)

 

○吉田三郎君

 昭和55年の当初議会におきまして御審議を願う中で、貴重な時間を割いていただきまして、私退任のごあいさつを申し上げることをお許し願いまして、本当にありがとうございました。厚く御礼を申し上げたいと思います。

 

 私、このたび市長の方からお許しを得まして、2月の8日付をもちまして助役を退任いたしたわけでございます。

この間、私、議員各位の非常なる御後援を賜りまして、またとうとい御示唆を賜る中で、3年少しでございましたけれども、重責を果たし得まして、本当に私もありがたく、皆さん方の御指導に対しまして心から厚く御礼を申し上げる次第でございます。

今後におきましても、市政を取り巻く中でこの大きな問題等を抱えて80年代の船出でございます。

どうか今後におきましても議員各位健康に留意されまして、市政推進のために一層の御仁政をいただければありがたい、かように思う次第でございます。

 

 本当にふつつかな者でございましたけれども、各位の心からなる御支援をいただきましたことに対しまして、心から厚く御礼と感謝を申し上げる次第でございます。

ありがとうございました。心から御礼を申し上げまして退任のごあいさつにかえさせていただきます。(拍手)

 

○議長(小河原正平君)

 これより日程に入ります。

 

 日程第1会議録署名議員の指名を行います。

 

 会議録署名議員には、会議規則第167条の規定により

   市 村 輝 男君

   森 沢   茂君

   小 林 康 作君

を指名いたします。

 

 次に日程第2会期決定についてを議題といたします。

 

 お諮りいたします。

 

 今期定例会の会期は、招集の日から3月28日まで22日間といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

 

     (「異議なし」 と呼ぶ者あり)

 

○議長(小河原正平君)

 御異議なしと認めます。

 

 よって会期は22日間とすることに決しました。

次に日程第3議案第1号から日程第46、議案第44号まで44案を一括議題といたします。

 

 市長から提案理由の説明を求めます。

 

 市長河口親賀君

 

     (市長 河口親賀君 登壇)

 

○市長(河口親賀君)

 本日、ここに3月定例市議会の開会に当たり、昭和55年度予算案並びに提出いたしました議案について、御説明申し上げるとともに、新しい80年代へ向っての市政執行のあり方について、私の所信の一端を述べさせていただきたいと存じます。

 

 歴史の転換期ともいえる80年代を迎えたわけでありますが、この80年代は、正に、地方自治体の新しい段階をめざす、いわゆる「地方の時代」の具体化を進めていく時代ではないかと考えている次第であります。

 

 「地方の時代」の理念につきましては、徐々に認識されつつあり、また、その施策の具体化については、今、国を初めそれぞれの地方自治体においても模索が続いております。

 

 私は、このような時代背景の中で、80年代に向けて「地方の時代」のより定着化を図るための方向について、申し上げてみたいと存じます。

 

 第1は、うるおいのある人間性豊かなまちづくり、の問題であります。戦後の新しい地方自治制度が発足以来、30余年を振返ってみますと、戦災復興、地域開発、産業基盤の整備の時代を経て、福祉、生活、環境などの優先する時代となり、地方自治体としては、これらの市民生活基盤の確立を図って行かなければなりません。

本市においては、そのためにシビルミニマムを設定し、その水準の向上保持に努めてまいりましたが、更に、その上に立って、それぞれの地域の自主性と自律性を尊重しながら、個性ある地域社会の創造をめざして、うるおいのある人間性、豊かなまちづくりのために、努力して行くことが必要であると思います。

そのために、施策は、単に機能的な面だけでなく、うるおいのある都市という感覚を盛り込むべきであると考えます。

 

 また、緑化、自然林など人間と自然のかかわり合いを考え、憩いや、散策や、遊びが自由に創造できる空間を配するとともに、身体障害者や、老人、子どもにも配慮した人間中心のまちづくりを進め、歴史や伝統を生かした個性のにじみ出た、そして、市民自身が誇りうるまちづくりを進めて行かなければなりません。

 

 次は、自治連帯意識の高揚の問題であります。本市におきましても、その一方途として、市政モニター、市民対話、その他委員会方式等、いくつかの市民参加を実施してまいりましたが、これからの地域づくりにとって最も大切な地域に対する愛着心というようなものを、より高揚する心要があると存じます。

そのためには、市民に、自分たちのこと、自分たちのまちのことを考える素材を積極的に提供し、市の実態について、あるいは、地方自治体の現状について、わかりやすく、具体的に明らかにする方途を講じなければならないと思います。

 

 また、都市化の進展に伴いまして、市民相互の連帯意識が希薄化しております。

しかし、最近、市民の間に趣味、スポーツ等を通じて、各種のグループがつくられ、その中から、地域社会の中に連帯意識が、次第に醸成され、市民相互のふれ合いが、育まれてきております。

行政といたしましても、単に施設の整備だけでなく、市民の自主的な意識の高揚が図られる、血の通った行政施策を進めて行かなければなりません。そして、高い市民の自治連帯意識の下で、市民と行政が手をたずさえ、地域社会の創造をめざして協力し合う姿勢が

80年代において最も大切なことの一つだと考えている次第であります。

 

 さて、本市は、この新しい時代に対応し、市民総参加のもとに、市民の英知と力を結集して策定した、新総合計画を行政運営の指針として、積極的にその推進を図ってきたところであります。

一方、80年代の内外の情勢は大きく変動しつつあり、特に石油を起因とする経済状勢は厳しく、物価、エネルギー問題の帰すうは、本計画の推進に大きな影響を与えるものと憂慮している次第であり、また、国においても財政の健全化を主眼に予算編成を行っており、これらも少なからず本市の財政運営に影響をもたらすものと予想されます。

 

 このような厳しい環境下でありますが、市民の「いのち」と「くらし」を守り、うるおいの心でむすぶ私たちのまち・甲府″の都市像の具現に向かって、職員と一体となって、この苦境を乗り越える決意であります。

従いまして、職員各位の温かい、御指導、御協力を賜りたく、お願いする次第であります。

 

 さて、御承知のように、新総合計画を推進していくために、3か年を単位とする実施計画を策定し、毎年、ローリングシステムをとっております。

すでに、昨年策定した実施計画(54〜56年度)を、今回、新しい課題である、国体主会場の決定、地震対策等を踏まえ市民福祉の水準を堅持しながら、新しい施策が積極的に具現できるように配慮して、昭和55年度から57年度までの実施計画を策定いたしました。

 

 この実施計画の中で、特に取り上げた課題について、以下申し述べたいと思いますが、その前に一言御礼を申し上げたいと存じます。

 

 第41回国民体育大会の主会場整備の経費負担問題につきましては、市議会を初め本市選出県議会議員の方々の御援助をいただき、県に対し負担軽減を強く要請いたしましたところ、本年2月県の御理解により3分の1の負担率が決定されました。

これはひとえに知事の御配慮といま申し上げました関係の皆様方のおかげであると深く感謝申し上げるところであります。

 

 今後は、県と力を合わせて、山梨国体の成功を期してまいりたいと存じますので、市議会を初め、市民各位の御協力をお節い申し上げるところであります。

 

 さて、国体準備といたしましては、地元の御協力により、用地買収事務を進めるとともに、準備事務の万全を期し市民の意識高揚を積極的に図ってまいりたいと存じます。

 

 地震対策としましては、特に情報伝達、避難、非常用飲料水の確保等を重点的に配慮いたしました。

 

 また、義務教育の万全を図るため、施設整備を更に積極的に進めてまいります。

 

 コミュミティ活動や文化活動等の拠点としての総合市民会館については、十分に検討をして基本構想を策定し、昭和57年度建設をめざして鋭意努力してまいります。

 

 市民の憩いの森としての、動物園の移転につきましては、総合公園事業として、昭和57年度用地買収を目途に、この実現に努力してまいりたいと存じます。

 

 なお、また甲府駅近代化につきましても、61年山梨国体開催に向けて、甲府駅の改良、駅ビル建設、南北自由道路を1体として、県、商工会議所等と協力して、促進を図ってまいりたいと存じます。

 

 これらの施策の推進に当っては、組織の整備充実と職員の意識の高揚が必要であります。

最近における社会経済の変化に伴い、地方行政をとりまく厳しい諸情勢の中ではありますが、新総合計画の強力な推進を期して、多様化し、複雑化する行政需要に対応し、現行組織理念をふまえて、総合調整機能を確立させ、併せて進行管理の充実を図るため、調整管理部を設置してまいります。

 

 また、61年山梨国体に対応する市民意識の高揚、地域開発、関連事業及び県との協調等の準備に関する事務を統合し運用するため、国体準備室を設置するほか、累増する公共事業の効率的執行と技術革新に対応し、技術管理部門の拡充のため、技術管理室を設置してまいります。

 

 このような組織の改善に併せて、各部門が主体的に機能し職員1人1人が市政との一体感を培い、職員総参加の実をあげ、目標達成につとめてまいりたいと存じます。

 

 次に、市民生活に大きな影響を与える深刻なエネルギー問題につきましても、市といたしましては全庁をあげて、その対策に取り組んでまいりたいと考えております。

 

 以上申し述べました考え方で、昭和55年度予算を編成いたしました結果、

 

 一般会計が  273億4,730万円

 特別会計が  264億6,831万円

  合  計  538億1,561万5,000円となり、

 

昭和54年度当初と比較いたしまして、一般会計が50億2,983万2,000円の増で22.5%の伸び、特別会計では44億8,011万2,000円の増で20.4%の伸びとなり、合計では95億994万4,000円の増で21.5%の伸びとなっております。

以下、順次概要をご説明申し上げます。

 

 「福祉の向上」について申し上げます。

 

 老人福祉につきましては、しあわせの里づくり事業の老人農園、老人スポーツの集い等の推進と健康管理に重点をおき、医療費助成等に10億800万円余りを計上するほか、病弱老人に対してのディサービス(通園保養施設)を行ってまいります。

 

 児童福祉につきましては、保育所の施設整備と保育内容の充実を図るほか、保育料保護者負担の均衡と軽減を図りました。

また、身体障害者および身体障害児対策といたしまして、福祉モデル都市事業に基づく施設改良の推進、医療費助成、家庭奉仕活動、福祉手当の支給等を行ってまいります。

 

 市民の基幹病院としての責務を持ちます市立病院に対しましては、消防施設の整備とシンチカメラ、超音波診断装置等の高度医療機器を導入して、医療サービスに努めてまいります。

また、救急医療体制は、医師会と協調してこれを推進し、一般保健活動につきましては、成人病を初めとする各種検診事業を実施してまいります。

 

 国民健康保険事業では、前年度に引き続き被保険者の健康管理に重点をおき、人間ドック等を実施してまいりましたが、本年度は更に対象年令を64才まで引き上げ、制度の充実を図ってまいります。

 

 勤労者福祉につきましては、勤労者の永年の希望でありました勤労者福祉センターの建設を図り、また勤労者生活安定資金の預託金の増額を行いました。

 

 次に消費者保護事業といたしましては、消費者団体の育成、消費者啓発等の推進と市内5か所にパブリックスケールの設置、消費者施策に市民の意向を反映させるため、消費者意向調査を実施してまいります。

 

 同和対策では、貸付事業としての住宅の新築、改築資金、宅地購入資金の貸付と入学、進学支度金制度を新設してまいります。

 

 御承知のように、昨年8月、本市は地震防災対策強化地域の指定をうけ、これに対処するため地震防災強化計画を策定いたしました。この計画に基づいて、備蓄資機材倉庫の新設、避難標識の設置、自主防災用消火せん器具の購入、防災用資機材の整備、消防施設の整備充実を図り、併せて、震害予想調査、公共施設耐震調査を実施し、市民の生命と財産を守るための施策を積極的に推進してまいります。

 

 交通安全対策といたしましては、全市にわたって交通安全の普及及び啓発を図るほか、ガードレール、カーブミラーを設置し、交通環境整備の充実を図ってまいります。

 

 次に「教育・文化の振興」について申し上げます。

 

 教育費につきましては、教育環境の整備と内容の充実等に重点をおきまして、予算を編成いたしました結果、前年度当初予算に比して33.5%増加し、歳出予算に占める教育費の構成比は18.9%と大きく伸長いたしました。

 

 小学校では、貢川小、池田小、甲運小、湯田小、山城小、里垣小の増改築と、国母小屋内運動場の増築、伊勢小、里垣小給食室の改築、相川小、大里小のプール建設を行って施設整備を図ってまいります。

 

 中学校では、本年4月開校いたします北西中に、屋内運動場、プールを整備するとともに、南西中、西中の増改築を行ってまいります。

 

 また、小中学校の教育内容の充実を図るため、昭和55年度を初年度とする甲府市標準教材整備8ヵ年計画を樹立し、この計画に基づく予算を計上し運営してまいります。

 

 学校給食におきましては、給食燃料費等の公費負担のほか、本年度は新たに給食用諸雑費を賄っておりました維持費と、22校の給食用残菜収集処理を公費負担にし、父母負担となっております給食費の値上げを抑止いたしてまいりたいと存じます。

このほか、小中学校図書館司書に対する補助金の増額、PTA親子安全会加入補助、脊柱側湾診断特別検診等に積極的に対応してまいります。

 

 商業高校の授業料につきましては、国の財政計画及び県立高校との関連を考慮し、教育条件の充実を期するための改定を行っていくことといたしました。

 

 幼児教育につきましては、石田小に幼稚園の新設を行うとともに、幼稚園児に対する就園奨励助成金の増額をしてまいります。

 

 社会教育事業につきましては、ブロック公民館の地域的配置の最初としての(仮称)北公民館の建設、山城公民館の改築、社会教育センターの整備等を行い、社会教育の拠点として、各種学級活動等に寄与してまいります。

また、図書館につきましては、図書購入費を増額し(仮称)北公民館内に図書室の整備等を行ってまいります。

また、文化活動の推進を図るため、地域文化協会設立の促進や芸術文化サークル部門の育成等を、甲府市文化協会と協調して推進してまいります。

 

 文化財保護につきましては、甲府の郷土誌の発刊や、無形文化財後継者養成補助、歴史的文化遺産の保存等を図ってまいります。

 

 このほか、留守家庭児童会育成事業といたしましては、相川小に新たに児童会を設置するための施設整備費を計上いたしました。

 

 社会体育につきましては61年山梨国体に対応し、市民へのスポーツ意識の啓発を図ってまいりたいと存じます。

また、小学校1校に夜間照明施設を設置し、防球用高尺ネットも取付け学校開放も積極的に行い、地域スポーツの振興を図ってまいります。

 

 次に、「生活環境の整備」について申し上げます。

 

 コミュニティ組織の育成強化と市民のコミュニティ意識の高揚と活動の促進を図るため、市民組織の育成、地域集会施設の建設助成、防犯街路灯電気代の助成増額、玉諸連絡所の改築等をすすめてまいります。

 

 公営住宅建設事業といたしましては、山城地区に第1種住宅20戸、羽黒地区に第2種住宅48戸を建設してまいります。

 

 道路橋りょう整備事業につきましては、市道舗装新設、生活関連舗装事業を積極的にすすめるとともに、高畑二日市場線、荒川1号線、荒川左岸1号線等の道路整備や、荒川新橋を初め陣場橋、不動橋等、積りょう工事も施工して、整備充実を図ってまいります。

また、河川、水路事業におきましては、砂田川、天神川など濁川水系を中心にして、河川、水路の整備改良を行ってまいります。

 

 水道局におきましては、昨年12月懸案でありました新庁舎建設に着手し、本年11月末の完成を目指し、工事が進捗いたしております。

 

 荒川ダム建設事業を含む第5期拡張事業の年次計画に沿い、片山トンネルの工事に着手するのを初め、配水管網整備に重点をおいて漏水調査、修理等を実施いたします。

また、防災用の無線措置や昭和水源構内に配水池の築造と補助水源施設の整備に加え、地震対策用の資材等を購入し、生活用水の確保を期してまいります。

 

 下水道事業におきましては、昭和47年から整備してまいりました大津終末処理場を、本年は稼働開始いたしてまいります。

また、住吉処理区等の枝管整備と国母、南西幹線の管きょうの布設に着手するほか、降雨による浸水防除を図るための雨水きょうの整備にも力を注いでまいります。

更に、大津終末処理場の汚水処理施設の増設と電気設備の整備を図ってまいります。

 

 また、既設管きょうの改良、清掃とあわせ、住吉処理場及び大津終末処理場の維持管理にも万全を期してまいります。

 

 清掃及び環境衛生事業におきましては、自治会、市民、その他関係機関の積極的な御協力をいただきながら、全市に効率的な分別集収と処理体制の充実を図り、また、埋め立地用ブルドーザーの購入等を行ってまいります。

 

 また、河川美化事業や都市美化運動として門前清掃等を推進し、住みよい環境づくりに努めてまいります。

 

 公害対策といたしましては、公害パトロール車の購入や測定器等の整備を行うとともに、公害防止施設等設備資金の貸付、利子補給も実施してまいります。

 

 都市公園の整備におきましては、池田公園の建設と荒川緑地、後屋なかよし公園、朝日公園、遊亀公園等の整備を行ってまいります。緑化の推進につきましては、緑化啓発事業と公共施設の緑化推進を行ってまいります。

 

 次に「産業の振興」について申し上げます。

 

 まず、商業振興対策では、商業近代化事業として、広域商業診断を実施し、将来の本市商業振興のトータルビジョン策定を図ってまいります。また、工業振興対策では、産地振興法の成立に伴い、地場産業の振興対策が推進され、本市においても、宝飾研磨、木製家具、メリヤスを中心とする振興対策を推進してまいります。

また、中小企業振興融資制度の拡充を図り、従業員独立開業資金の新設や貸付資金の増額と、申込者の利便を図るための融資窓口の拡大、信用保証料補助制度の拡充を図ってまいります。

 

 観光対策といたしましては、御岳昇仙峡、武田史跡と信玄公まつり、甲府・湯村温泉郷を中心とした観光客、各種大会の誘致に努力してまいります。

また、昇仙峡に休憩施設の新設や仙娥滝の修復を図るための準備をすすめてまいりたいと存じます。

 

 農業振興対策につきましては、特産ぶどうを初めとする果樹栽培に力を尽すとともに、そ菜、花木などの近郊園芸の促進を図ってまいります。

また、水田利用再編対策事業、営農計画転換促進事業、農業後継者対策、農地及び農道等の改良整備事業につきましても、引き続き積極的に推進し、地籍調査事業も本年度から着手してまいります。

農業共済事業につきましても、加入促進を図り、農業経営の安定に資してまいります。

 

 林業振興対策につきましては、市有林の整備と林道整備、小規模治山事業等を重点とした施策を推進してまいります。

また、民有林の振興対策の一環として、高齢者特殊林産園設置事業を行ってまいります。

 

 中央卸売市場につきましては、生鮮食料品等の取引の適正化等を通じて、市民生活の安定に資するその役割は重大でありますので、なお一層適切な管理運営を進めてまいりますとともに、本年度は狭あいになりました、青果棟増設工事等も行ってまいります。

 

 次に「都市基盤の整備」につきましては、上阿原町寿町線、高畑町昇仙峡線等の街路事業と東部地区区画整理事業、寿町地区区画整理事業の調査を進めるほか、堀の内土地区画整理組合事業も促進してまいります。

また、都市計画事業といたしましては、総合公園の建設計画も進めてまいりたいと存じます。

 

 刑務所跡地開発事業につきましては、移転が終りました跡地の整備を順次行って、本年度一部宅地分譲を図ってまいりたいと存じます。

 

 このほか、自治研修センターの建設準備と(仮称)北部市民センターの電装システム導入、北部山岳地域振興計画の策定、総合市民会館建設事業の推進などを図ってまいります。

 

 以上が、昭和55年度予算の大要であります。この予算に必要な財源につきましては、市税をはじめ一般財源の確保には特段の努力を図りましたが、実施計画の推進のためには、さらに年度間調整として留保してまいりました財政調整基金を取りくずして予算を編成いたしました。

 

 御審議のうえ、何とぞ御協賛賜わりますようお願い申し上げる次第でございます。

 

 引き続きまして、新年度予算以外の案件につきましてその大要を御説明申し上げます。

 

 議案第12号「専決処分について」は、昭和53年11月7日、昭和町地内で発生した水道局職員の公務中の交通事故に関して示談を締結し、損害賠償の額を決定するにつきまして、その履行に急を要し、議会を招集する暇がないので、地方自治法第179条第1項の規定により専決処分しましたので、同条第3項の規定により承認を求めるものであります。

 

 議案第13号「町の区域及び名称の変更について」は、住吉本町周辺地域の住居表示を実施するため、町の区域及びその名称を変更するについて、地方自治法第260条第1項の規定により議決を求めるものであります。

 

 次に議案第14号から第22号の「市道路線の認定について」の9件32路線については、それぞれの路線の利用効果が高いので市道に認定し、維持管理を行うにつきまして、道路法第8条第2項の規定により議決を求めるものであります。

 

 議案第23号「財産の取得について」は、大里小学校拡張用地取得で、議案第24号の「財産の取得について」は、池田公園用地取得でありまして、議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例第3条の規定により議決を求めるものであります。

 

 議案第25号「甲府市市営住宅条例及び甲府市市営住宅管理条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例制定」につきましては、公営住宅法施行令の一部改正に伴うものと、城南第1、第2団地の家賃等を定めるについての条例の一部改正で、次に議案第26号「甲府市総合市民会館建設基金条例設定について」は、総合的なコミュニティ活動と文化活動の活発化を図る施設として総合市民会館を建設する資金を積立てるため、基金を設けるにつきまして、地方自治法第241条第1項の規定により条例を制定するものであります。

 

 議案第27号「甲府市市税条例の一部を改正する条例制定について」は、市税の納期前納付に係る報奨金の交付算定基礎である納付期間に期限を設定するについての一部改正で、

 

 次に、議案第28号「甲府市市立高等学校授業料及び入学審査料条例の一部を改正する条例制定について」は、経済情勢の変動に伴う所要経費の増大等により授業料の額を段階的に増額し、入学審査料の額を改定するにつきましての条例の一部改正であります。

 

 議案第29号「甲府市廃棄物の処理及び清掃に関する条例の一部を改正する条例制定について」は、関係法令の一部改正に伴いまして業務の範囲の改正と、手数料を定めるための一部改正で、

 

 次に、議案第30号「市立甲府病院使用料等徴収条例の一部を改正する条例制定について」は、料金の算定基礎等に係る規定を整備するにつきましての条例の一部改正であります。

 

 議案第31号「甲府市消防団員の定員、任免、給与、服務等に関する条例の一部を改正する条例制定について」は、消防団員に支給する報酬及び費用弁償の額の改定に伴う一部改正であり、

 

 次に議案第32号「甲府市児童館条例制定について」は、児童に健全な遊びを与え、その健康を増進し、情操を豊かにするため児童館を設置し、この管理を行うにつきまして地方自治法第244条の2第1項の規定により条例を制定するものであります。

 

 議案第33号「甲府市中小企業振興融資条例制定について」は、中小企業の経営及び構造の改善並びに経営基盤の強化促進と、経済変動に適切に対応するための融資条例の制定であります。

 

 次に、議案第34号「甲府市同和対策住宅新築資金等貸付条例制定について」は、同和対策事業として住環境の整備のための資金の貸付事業を行うについての条例制定であります。

 

 議案第35号「青年学級の開設について」は、55年度8青年学級の開設を行うについて、青年学級振興法第5条第2項の規定により議決を求めるものであります。

 

 次に、議案第36号「甲府市事務分掌条例の一部を改正する条例制定について」は、所信表明の中でもふれましたように新総合計画の推進と大型事業の対応を図るための組織・機構の一部改正であります。

 

 また、議案第37号「甲府市職員定数条例の一部を改正する条例制定について」は、事務事業の増嵩に伴い、市長事務部局及び教育委員会の職員の必要最小限の増員等に関係しての条例の一部改正であります。

 

 次に、議案第38号「昭和54年度甲府市一般会計補正予算(第7号)」の大要につきましては、歳出第2款総務費は、窓口サービスセンター備品及び総合市民会館建設基金の積立金等で、

 

 第3款民生費は、保育所児童措置費及び精神薄弱者福祉費等の追加更生であり、第4款衛生費は、環境衛生施設等の整備と、下水道事業及び病院事業特別会計への繰出で、第5款失業対策費は、失対就労人員の減に伴う減額であります。

 

 第6款農林水産業費は、水田利用再編成対策等の事業費の補正で、第8款土木費は、橋りょう改良費、開発指導費等の補正で、第9款消防費は、消防団員公務災害補償費等の増額であります。

 

 第10款教育費は、小中学校拡張用地及び北公民館(仮称)用地取得費の補正であります。

 

 歳入につきましては、第1款市税、第4款地方交付税、第14款諸収入の一般財源の追加と、第6款分担金及び負担金、第8款国庫支出金、第9款県支出金、第11款寄附金、第14款諸収入、第15款市債の特定財源を補正するものであります。

 

 継続費は、北西中の校舎建設事業費にかかる年割額の変更で、繰越明許費の補正は、道路整備促進事業等を設定するものであります。

 

 債務負担行為の補正は、池田公園用地取得の追加と、都市計画街路事業費の変更及び堀之内土地区画整理組合に対する損失補償の廃止でありまして、地方債の補正は、起債充当事業費の追加更正による借入限度額の変更、借入利率の変更をするためであります。

 

 次に、議案第39号「昭和54年度甲府市国民健康保険事業特別会計補正予算(第2号)」は、歳出は、保険給付費支払基金積立金の補正と歳入は、第6款財産収入を追加するものであります。

 

 次に、議案第40号「昭和54年度甲府市下水道事業特別会計補正予算(第3号)」は、管渠布設用地、大津終末処理場用地取得費の追加でこの財源として分担金及び負担金、使用料等をあてたものであります。

 

 繰越明許費の補正は、幹線管渠布設工事費の設定で、地方債の補正は借入利率の変更であります。

 

 次に、議案第41号「昭和54年度甲府市刑務所跡地開発事業特別会計補正予算(第1号)」は、地方債にかかる借入利率の変更をするための補正であります。

 

 次に、議案第42号「昭和54年度甲府市病院事業会計補正予算(第2号)」は、収益的支出は、給与費等の減額で、収益的収入は、入院等収益の減と、県補助金と一般会計補助金の補正であり、資本的収入は、企業債の減額と国庫補助金の追加補正であります。

 

 次に、議案第43号「昭和54年度甲府市水道事業会計補正予算(第3号)」は、収入は、水道料金の減額と、支出は動力費支払利息等の減額であり、また、たな卸資産購入限度額は、工事費の振替による材料購入を必要とする補正であります。

 

 次に、議案第44号「昭和54年度甲府市一般会計補正予算(第8号)」の繰越明許費等の補正は、土地区画整理事業費を設定するものであります。

 

 以上が本日提案致しました案件の大要であります。御審査のうえ、御協賛賜りますようお願い申し上げまして説明を終わります。

 

○議長(小河原正平君)

 以上で説明は終わりました。

 

 お諮りいたします。

 

 3月8日は議案調査のため本会議を休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

 

      (「異議なし」と呼ぶ者あり)

 

○議長 (小河原正平君) 

御異議なしと認めます。

 

 よって3月8日は休会することに決しました。

 

 3月9日は日曜日のため、休会明け本会議は3月10日午後1時より開会、提出議案に対する質疑及び市政一般質問を行います。

 

 本日はこれをもって散会いたします。

 

         午後1時50分 散 会