昭和55年12月甲府市議会定例会議事日程(2)

昭和55年12月15日 (月) 午後1時

  報  告

第1  議案第109号 甲府市職員特別給与条例臨時特例の一部を改正する

            条例の一部を改正する条例制定について

第2  議案第110号 甲府市教育職員の退職年金及び退職一時金に関する

            条例等の一部を改正する条例の一部を改正する条例

            制定について

第3  議案第111号 甲府市市立学校設置条例の一部を改正する条例制定

            について

第4  議案第112号 特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に

            関する条例の一部を改正する条例制定について

第5  議案第113号 甲府市廃棄物の処理及び清掃に関する条例の一部を

            改正する条例制定について

第6  議案第114号 甲府市病院事業の設置等に関する条例の一部を改正

            する条例制定について

第7  議案第115号 市道路線の認定について(増坪1号線)

第8  議案第116号 市道路線の認定について(千塚5丁目2号線)

第9  議案第117号 市道路線の認定について(和田2号線)

第10 議案第118号 市道路線の認定について(西田1号線)

第11 議案第119号 市道路線の認定について(砂田3号線)

第12 議案第120号 市道路線の認定について(家具団地2号線)

第13 議案第121号 市道路線の変更認定について(東光寺前通り線)

第14 議案第122号 昭和55年度甲府市一般会計補正予算(第4号)

第15 議案第123号 昭和55年度甲府市公益質屋事業特別会計補正予算

            (第1号)

第16 議案第124号 昭和55年度甲府市国民健康保険事業特別会計補正

            予算(第2号)

第17 議案第125号 昭和55年度甲府市下水道事業特別会計補正予算

            (第2号)

第18 議案第126号 昭和55年度甲府市交通災害共済事業特別会計補正

            予算(第1号)

第19 議案第127号 昭和55年度甲府市中央卸売市場事業会計補正予算

            (第2号)

第20 議案第128号 昭和55年度甲府市農業共済事業会計補正予算

            (第2号)

第21 議案第129号 昭和55年度甲府市病院事業会計補正予算(第2号)

第22 議案第130号 昭和55年度甲府市水道事業会計補正予算(第2号)

第23 議案第131号 請負契約の変更契約締結について(甲府市北部市民

            センター建設(建築主体)工事)

第24 議案第132号 損害賠償の額の決定について

第25 議案第133号 敷島町の公の施設設置に関する協議について

第26 議案第134号 職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を

            改正する条例制定について

第27 議案第135号 甲府市職員給与条例の一部を改正する条例制定に

            ついて

第28 議案第136号 甲府市学校職員給与条例の一部を改正する条例制定

            について

第29 議案第137号 請負契約の締結について(大津終末処理場最終沈殿池

            築造工事)

第30 議案第138号 財産の処分について

第31 議案第139号 市道路線の認定について(小瀬町3号線)

第32 市政一般について質問

 

 

  (出 席 議 員)

塩 野 褒 明君

中 込 孝 文君

岡     伸君

原 田 正八郎君

市 村 輝 男君

鈴 木 豊 後君

飯 島   勇君

伊 藤 常 八君

内 藤 源 一君

長瀬 正左衛門君

小 林   匡君

小河原 正 平君

市 川 正 雄君

中 西   久君

樋 口 精 一君

内 藤 秀 治君

上 田 英 文君

込 山 貴 雄君

堀 口 菊 雄君

富 永 政 男君

千 野   哮君

宮 島 雅 展君

武 川 和 好君

岡 田   修君

臼 井 成 夫君

早 川 光 圀君

堀 内 光 雄君

土 屋   直君

秋 山 慎次郎君

小 林 康 作君

堀 込 徳 一君

小 沢 政 春君

三 井 五 郎君

溝 口 一 雄君

山 中 繁 芳君

早 川 武 男君

小 沢 網 雄君

 

 

 

                          37名

 

  (欠 席 議 員)

福 島   勇君

森 沢   茂君

 

 

                           2名

 

職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名

事 務 局 長  臼 田 茂 治君

総務 担当 主幹  窪 田   。君

庶務 担当 主査  松 本 康 成君

調査 担当 主査  影 山 正 次君

議事 担当 主幹  平 嶋   泰君

議事 担当 主査  功 刀   尊君

議事 担当 主査  今 福 栄 一君

記録 担当 主査  天 野 忠 幸君

 

 

説明のため議場に出席した者の職氏名

市     長  河 口 親 賀君

国体 準備 室長   飯 尾   和君

助     役  三 神 俊一郎君

中央卸売市場長   土 橋   要君

収  入  役  篠 原 憲 造君

市立甲府病院長   柿 崎   勉君

市 長 室 長  輿 石   正君

〃 事務局長   保 坂   一君

調整  管理  部長  古 屋   昭君

教 育 委 員 長   広 瀬   昇君

企 画 部 長  荻 原 克 己君

教育長職務代理者

小 林 一 彦君

総 務 部 長  河 村 利 男君

教 育 次 長

市 民 部 長  神宮寺   茂君

水道事業管理者   坂 本 友 幸君

社 会 部 長  内 藤   恒君

水道局業務部長   塩 見 善 之君

福 祉 部 長  近 山 磁 郎君

〃 工務部長   三 沢 国 義君

環 境 部 長  神宮寺 英 雄君

選挙管理委員長   二 木 康 孝君

経 済 部 長  新 藤 昭 良君

代表 監査 委員   岡 田 政 治君

建 設 部 長  一 瀬   勇君

公 平 委 員 長   清 水 一 郎君

都市  開発  部長  丸 山   忍君

農業委員会々長   土 屋 活 郎君

下 水 道 部 長  三 神 岩 一君

固定資産評価員   上 杉   要君

技術 管理 室長  志 村 泰 介君

 

 

 

 

 

    午後1時04分 開 議

 

○議長(内藤源一君)

 これより本日の会議を開きます。

 

 報告事項を申し上げます。

 

 福島 勇君は一身上の都合により本日、森沢 茂君は病気のため会期中、それぞれ欠席する旨の届け出がありました。

 

 以上で報告を終わります。

 

 これより日程に入ります。

 

 日程第1から日程第31まで31案及び日程第32市政一般についてを一括議題といたします。

 

 これより上程議案に対する質疑及び市政一般質問を行います。

 

 この際念のため申し上げます。

 

 質疑質問については、申し合わせ事項を遵守され、重複を避け、簡明に願います。

なお当局の答弁もこの趣旨を十分把握され、簡明率直にされ、議事進行に御協力をお願いいたします。

 

 発言通告者は8名であります。各派の発言順序は、今期は公正クラブからであります。お手元に発言通告書が配付してありますので、これに基づいて進めてまいります。

 

 最初は公正クラブの臼井成夫君。

 

    (臼井成夫君 登壇)

 

○臼井成夫君

 公正クラブを代表いたしまして、市政一般に対して質問さしていただきます。

 

 まず市長の政治姿勢に対してお尋ねをいたします。

 

 市長の任期も半ばを迎えまして、いよいよ明年には後半に入るわけでありますけれども、このときに当たりまして、私自身は市長の将来、いわゆる四選出馬の有無等については、現状全く想像もしておりませんし、また知る由もありませんけれども、とりあえず今回の残任期間2年間、早いような質問になるかもしれませんけれども、とうとい機会でありますから、私もあえてお尋ねをするわけでありますけれども、市長御自身、どんなふうな姿勢をもって残任後半の期間を臨まれるのか、お尋ねをしたいと思うわけであります。

そのことは、市長の政治家としての姿勢、と同時に行政に対する市長御自身の目標、大変抽象的な質問かもしれませんけれども、市長がいろんな計画をお持ちであると同時に、いろんな目標、御自身の行政最高責任者としての目標がおありだと存じますけれども、そのことについて両面にわたって政治姿勢、行政目標にわたってお答えいただきたいと存じます。

 

 2つ目は、いよいよ来年度予算の編成期に入るわけでありますけれども、明年度の予算編成に当たりまして、市長はどんなふうなことを留意し、決意をし、その編成に臨んでいくのか、お尋ねをしたいと思います。

 

 第1弾におきましてはいろいろと抽象的に質問さしていただきまして、後ほどまた御答弁を得ながら具体的に質問に入りたいと思います。

 

 次は下水道問題でありますけれども、つい先般、下水道問題懇話会という名称だそうでありますけれども、開かれました。

そのいわゆる市長に対する意見集約の報告と称しまして、大変下水道の根幹にわたる問題を、細部にわたって市長に具申をしているわけであります。

これを拝見いたしますと、たとえば値上げの幅であるとか、あるいはまた算定の期間、2年ロ−テーションで値上げをしなさいとか、3年ロ−テーションで値上げをしたらどうかというふうな、そういったふうな大変とうとい問題、何と申しましょうか、重要な問題に言及しております。

なおまた甲府市では現在導入いたしておりませんけれども、いわゆる基本料金というものの導入をすることが望ましい、というようなことも報告書には記されております。

このことは、当然市長からいわゆる具申を求められたわけでありますから、懇話会がまじめに審議をし、その具申を報告という形でしたわけでありますけれども、少なくとも私ども甲府市の下水道事業、ある意味では先進都市並みのその事業量であり、またその事業内容でありますけれども、この事業の恒久的な対策として当然避けて通れないものが、下水道料金の見直しという問題だと思いますけれども、議会でも今日まで、それほどの議した経験もありませんし、また当局から提起をされた機会も少なかったわけでありますけれども、昨今にわかに下水道料の値上げという問題が出されてまいりました。

加えて設置要綱に定められたいわゆる懇話会であります。

私は最初、この懇話会なるものを見ましたときに、これは利用者のためになる、いわゆる利用者側の市に利用者としてのいろんな意見具申をする懇話会かな、または懇話会設置要綱を見ますると、そんなふうなニュアンスの、いわゆる広く市民の意見を聴し、事業推進の円滑化を図ると出されているわけでありまして、条例等に定められた審議会等とは、若干異なった性格のものだと思いますけれども、今日では、審議会の結論以上の超越したお答えを出されて、それをもとに市当局は料金値上げを奔走を、今日始めたような感じがするわけでありますけれども、ちょっとパターンにむずかしさがあり、無理があり、正常を欠いているんではないかな、というような気がするわけでありますけれども、まずそんな点、お尋ねをいたします。

 

 3つ目であります。地震対策についてお尋ねいたします。

 

 現在市は防災課を設けまして、地震対策を盛んに進めていることは、多としているわけでありますけれども、このことにつきまして、私は今回いろんな調査してみますると、甲府市の地震対策にいろんな欠陥があるというとに気づいたわけであります。

 

 その1は、地域あるいは職域、あるいは学校、それぞれ個々ばらばらの地震対策を進めているということであります。たとえば私自身を言うなれば、私は、地元でも自主防災の責任者をいたしております。組織の責任者をいたしております。

学校へ参りますと、PTAまたそれなりの立場を与えられております。

なおかつ、関係する貸しビルでは、貸しビルの中においてまたそれなりの立場を与えられております。

地震は、おそらく甲府市、ある意味では集中的に同一時に襲ってくると私は理解をするわけでありますけれども、こういうことになりますと、このような個々ばらばらの地震対策は、現実に地震が発生をいたしますと、全くいまの私どもが行っている訓練、あるいはその地震に対する考え方は、現実的でない、ということに気づいたわけであります。

そこでいま市が行っているそれらの地震対策、やっぱりこれは画一的に、一元的に行えるいわゆる訓練とか、その対応を行えるようなパターンに私は運ぶべきだと、こんなように思うわけでありまして、その点について現状のあらましなり、お考えをお尋ねしたいと思います。

 

 それから2番目でありますけれども、2次災害についてお尋ねいたします。

 

 2次災害といえば、一番気づくのが火災でありますけれども、この火災に対して現状できる範囲内での対応策が何があるか、ということを考えるときに、都市ガスあるいはプロパンガス等のいわゆる災害時における遮断システムを確立するということだと思うわけであります。

都市ガス等については、東京ガス等にお尋ねしてみましても、余り明確な答えはないわけでありますけれども、しかし企業の責めとして相当の努力をしているようであります。

甲府の中で都市ガスの供用区域必ずしも多くないわけでありますけれども、プロパンガスがはたしてどうかということを考えてみますと、プロパンガスについては、ほとんど現状のままいわゆる災害に対する対応は、現状なされてないといっても過言ではないと思うわけであります。

そこで2、3の町村を調べてみますると、プロパンガスの対震遮断機、名前は何という、メーカーがどういう名前を使っているかわかりませんけれども、私は対震遮断機と申しますけれども、これは中富あるいは八田、武川等は、全世帯に3,000円の補助金を出して、対震遮断機を購入させているようであります。

あるいはまたさせようとしているようであります。また竜王、増穂町においては、公共機関ではすべて公費で対震遮断機を予算化しているようであります。身延もそのとおりであります。

また敷島町においては、本町の全棟にいわゆる旧松島というそうでありますけれども、その全棟に1,700世帯に2年計画で全戸へ行政が3,000円の補助をして、全戸に対震遮断機を設けるそうであります。河口湖も同様来年度から行うそうであります。

 

 ちょっと私は、その中の一例を見ますと、武川村というところに、市長もごらんになれるでしょうけれども、こういうパンフレットを村がつくりまして、遮断機3,000円を出すから、みんな取りつけなさいと。

武川村というと、この議会の中でも私どもの先輩で御出身の溝口先輩いらっしゃいますけれども、それほど2次災害を重視しなくてもいいような地域、集落が点々とし、家屋が点々としている場所であっても、対震ガス遮断機をすでに行政がパンフレットをつくって、村内に全部流しているという実情を見てみましても、私は、一番2次災害の予想をされ、その何と申しましょうか、被害の甚大が予想される甲府市において、現状まだそれほどの行政が施策の確立していないところを見ますると、どうもおくれているという感じがしてならないわけでありますけれども、このことについて御質問いたします。

 

 次に、人事問題についてお尋ねいたします。

 

 2点ほどお尋ねするわけですけれども、その1つは、俗に言う上級官庁県ないし国でありますけれども、わけても県等との人事交流を図ったらどうかと、こう思うわけであります。

私も大分以前でありますけれども、この議会においてそのようなことを提案をした記憶があります。

当時は田辺県政であったわけでありますけれども、今日は市長の刎頸の友人でいらっしゃる望月さんが、知事さんでいらっしゃいますんで、当然具現化をされてもいいんじゃないかな、という感じがするわけであります。

と申しますのは、いままでの人事交流というのは、県が地方に出す場合、派遣という名前を使っております。

また、市町村が県に出す場合には、研修という名前を使っております。

いわゆる不平等の身分的立場で交流をしているわけでありますけれども、私は、少なくとも平等の立場での、それが名目が派遣であろうが、研修であろうが、それはかまいませんけれども、平等の立場での人事交流を果たしたらどうかと思います。

末端行政あるいは現場行政を余り理解されてないと思われる県職一員に、末端行政を理解をしていただく。なおかついわゆる県行政をつかさどっていらっしゃる方々とは違って、末端行政に追われている方々が、勉強、研修の場が少ない、この自治体の職員が、県に行ってそれぞれの立場で勉強し、行政を経験する。

これはあくまでも市の課長が行くときは県に行っても課長、県の課長が来るときには、市に行っても課長。当然一般職員であっても、それなりの立場での平等の交流を、私は図るべきではないかと、神奈川県の長州、市長の大変これまた親しい御友人でいらっしゃるということを、かつて聞いたことがございますけれども、長州さんは、私がいま申し上げたようなことを、現実に行っていらっしゃるということを、私は報道で知りましたけれども、市長の御見解をお尋ねいたします。

 

 2番目に、いわゆる現在の甲府市職員の昇格、昇任に対して、市長のお考えをぜひこの機会にお尋ねしたいわけであります。

 

 職員の方々は、当然自分がいささかでも、より高い立場でそれな

りの責めをもって仕事をしたい、これは人情であると同時に、当然のことであるわけでありますけれども、そういう中におきまして、市長が昇格、昇任を定めるときに、決定するときに、能力と同時に年功、この2つは必ず提起されるわけでありますけれども、市長はこの能力あるいは年功に対してどんなふうな考え、判断をもって、その任に当たっていらっしゃるのか、お尋ねをしたいと思います。

 

 その次に、老人の入浴無料問題についてお尋ねいたします。

 

 たしか、私ども6月議会でも業界、これは浴場業界からでありますけれども、私ども福祉面というとらえ方をしながら、業界から請願のあった老人の入浴無料問題についての、いわゆる請願を受けた記憶がございます。

と同時に、風聞では市長もその陳情を受けているということを聞いております。

これは、私どもがいま申し上げたように、福祉増進という立場からでのとらえ方でありますけれども、加えて入浴客減少に悩む浴場業界、経営者をフォロ−していく意味においても、必要なことではないかと、こんなふうに思うわけであります。

必ずしも福祉のばらまきは、私は是認する立場ではありませんけれども、他都市でもこの入浴無料化については、大変盛んにやっていらっしゃる経過がございます。実例がございます。

甲府市においても、これは市長の判断を仰がなければならない時期に来ているんではないかなと、私はこんなふうに理解をしているわけでありますけれども、その点まずお尋ねいたしたいと思います。

 

 次に、水道局移転後の庁舎レイアウトについてお尋ねをいたします。

 

 この問題は、私ども少なくとも何度も市長に提言を申し上げてきたことは、水道局を移転させることは結構であります。

ついてはせっかくの機会でありますから、市民に対する行政の責任として、あるいはサービスとして駐車場を大幅に設けたらどうですか、あるいは自転車駐車場の整備を行ったらどうですか、こういうことを提起をしてきたはずでございますけれども、月あたかも今月中には、水道局が移転をするということになったわけでありまして、御存じのように11月25日公布の自転車駐車場整備に関する法律、これを見ますると、相当の有利な政府からの助成いろんなものが行われます。

しかし、これは当然都市計画事業等に伴う駐車場設置に対しての助成策でありますから、庁舎レイアウトには直接関係がございませんけれども、このように法律に伴って自転車駐車場を設けていかなければならない現在、市役所でも少なくともその法律を忠実に守らなければならない市役所が、模範的な自転車駐車場を設けていく、これは当然なことだと思いますけれども、現状どんなふうな、水道局移転後の自転車駐車場の問題は、どんなふうな状況になっているのか、お尋ねをいたします。

 

 あわせまして自動車の駐車場でありますけれども、何か10台か十何台、余裕を持てることになったというようなことを聞いておりますけれども、とてもけさ、私が市役所へ入ってくるときも、ずっと談露館の前まで自動車が駐車しておりました

当然庁舎が移転される跡には、大きな駐車場が設けられるんであろうと、私どもも期待していたわけでありますけれども、どうも現状の様子では、そんな状況ではないようであります。

そこでこの問題を、市長御自身真剣にお考えになっているとは思うんでありますけれども、どうも結果的には余り真剣の御様子が伺われない。

市長のように公用車でお見えになって、すぐ市役所の玄関の真ん前におとめになれる方は結構なんでありますけれども、私ども議員も大変恩恵をいただいておりますけれども、市民が大変御迷惑を受けているという実情で、今回調整管理部ですか、考えているレイアウトの大幅修正をするつもりはないかどうか、お尋ねしたいと思います。

あえてこのことを申し上げますのは、あの水道局に約3,000万円をかけて庁舎を改造して、また事務スペースを設けるということを聞いております。

私ども議会に対する市長の御答弁から、若干うらはらな結論が、すでに生じようとしているわけでありますけれども、当然今回は水道局移転後の駐車場問題が解決されるだろうということを、多くの市民が望んでいただけに、残念な状況でございますけれども、あえて最終判断をなされる市長の立場で、英断が下されるように私は強く要望いたしますけれども、御見解をお尋ねいたします。

 

 最後に小中学校の学区問題であります。

 

 教育長職務代理者にお尋ねするわけでありますけれども、この学区問題は、何度か本議会でも議論されたようでありますけれども、御存じのように現在指定校変更と称しまして、多くの市民の方々が、指定を受けた学校外ほかの学校へ子弟を入学させるというケースが大変多うございます。

参考までに昨年の実績を一応御答弁いただきたいと存じますけれども、そういう中で、これはたしか自治会とか、いろんな現在線引きされているものの修正等と、ある意味では濃密な連携があるべきものであり、またそういう意味で大変むずかしいことだとは思いますけれども、指定校が指定されてもその学校にいけないという実情、あらゆるケースに多いわけでありまして、当然ぼつぼつこの小学校の学区を見直すべき時期に来たんではないかと思うわけであります。

加えて申し上げますならば、何か琢美小学校移転時においては、というふうなことがかつて議会で答弁されたようなことを記憶いたしておりますけれども、琢美小学校の移転は58、9年だと思いますけれども、行政としてその間責任が果たして果たせるのか、あるいは責任ある教育行政であるというもので、私はないと思いますので、そんなふうな点についてお尋ねをしたいと思います。

 

 とりあえず、以上質問を終わります。

 

○議長(内藤源一君)

 市長 河口親賀君。

 

    (市長 河口親賀君 登壇)

 

○市長(河口親賀君)

 お答え申し上げます。

 

 市長の政治姿勢について、3期目のちょうど中間になったけれども、今後の任期中の市長としての政治姿勢並びに政治家としてのあるいは行政官としての政治姿勢はどうかと、こういうお問いでありますが、私は就任以来今日まで一貫して一党一派に偏しない、市民党的な立場によって、公正な姿勢を執行するということを前提にいたしまして、今日まで多くの市民の皆さんと積極的に対話をし、また市民の皆さんにも多く参加をしていただく、ということを目的として努力をいたしてまいったところでありますが、今後ともその政治姿勢を変える考え方は毛頭持っておりませんので、そのように御理解をいただきたいと存じます。

 

 なお、私の政治家としての政治信念というものを持っておるわけであります。

その信念は御理解をしていただいておると思いますけれども、行政官としてあるいは政治家として市政を執行するには、何といいましても私が常に申し上げております人間尊重、生活優先、市民の福祉を向上し、教育を振興をして、市民生活の環境を整備をしながら、いま申し上げたように市民とともに市政はあるんだという、この信念の上に立って、今後行政執行をいたしてまいりたい、こう考えておりますので御理解をいただきたいと存じます。

 

 それから新年度の予算の編成についての考え方はどうかと、こういうことでありますが、まだはっきりとはいたしておりませんけれども、国の予算の方向というものが、ある程度わかっておりますけれども、まだ地方財政計画というものが、具体的に示されておらない現状でございます。

本市といたしましては、新しい総合計画の推進をしていくんだと、この事業を完全に実現をするんだということに、意を注いでまいりたいと、こう考えております。

しかしながら御承知のように大型の事業が非常にふえておる現状でございますから、非常に財政見通しというものは、困難性を持っておるわけでございますので、事業の重点的な推進と、財政の長期見通しの上に立ちまして、予算の編成をいたしてまいりたいと、こう考えております。

 

 なお、いま申し上げたように国の方針は、ある程度私どもは理解をいたしておりますけれども、最終決定がされておりませんけれども、少なくとも国が財政再建を主要の柱としで来年度からの予算を編成をいたすというのが状況でございますので、本市におきましても当然事務事業の効率的な執行と経費の節減に意を注いで、受益者負担の適性化をも図りながら、予算の編成に取り組んでまいりたい、こう考えておるところであります。

 

 次に、下水道問題懇話会のことに御指摘をいただいたわけでありますが、お説のように確かに設置費綱に基づいて、下水道問題に対する意見を、できるだけ市民の皆さんからお聞きをしたい、という意見を聞く会でありまして、議員さんといたしましては学識の経験者あるいは各種団体、あるいは下水道の利用者、こういう方々に御委嘱を申し上げて構成をされておるわけであります。

したがって、集約をされた御意見というものを、私に報告をしていただきまして、それを参考にして今後の下水道行政、どうあるべきかということを検討するわけでありますが、私どもの最終結論を出しますのは、御指摘がございましたように、やはり多くの市民から意見を聞くことが必要であり、また議会の御議決もいただかなければなりませんので、担当委員会には当然私どもの考え方というもの、その考え方というのは、確かに62年の総合計画よりも、いまからの実施計画というものは、おそらく延長をせざるを得ないだろうという実態、それからそれに伴いまして、事業費というものが非常に増高をいたしておりますから、そういう問題を詳細に御報告を委員会、議会あるいは市民の皆さんにできるだけ素材を提供して、意見を聞くということは、当然私は必要なことであろうと思っているわけであります。

しかし、臼井議員のお話によりますと、やはり条例による審議会の設置によって、やはり結論を出すべきだと、こういう御意見についても、私は否定するものではございません。

その必要性をも私は認めておりますので、今後前向きに検討をいたしてまいりたいと思います。

特に、非常に財政がピンチでありますから、私も内部の検討では、やはり本議会にお願いをしよう、という考え方も実はあったわけでありますが、それはやはり市民の理解を得るという点で、まだ早期に失するではないか、という意見の集約もございましたから、そのようにいたしたわけでありますから、その点もつけ加えて御了承いただき、審議会という条例設置のことにつきましては、今後前向きに検討さしていただきたい、このように存じます。

 

 次に地震対策の問題でありますが、地震対策につきましては、現在自主防災組織を自主的につくっていただいておりますし、あるいは地震防災応急計画を定めまして、施設あるいは事業場は、非常に積極的にみずからの防災訓練、特に消防本部も非常に熱心に、あるいは防災課、自治会、消防団、学校、事業場等を含めて、今日まで訓練いたしておったところでありますが、その防災訓練の統一性が欠けておるではないかと、統一的な体制の中で行うべきだという御意見と承りましたが、今後このことにつきましては、関係機関で設置をいたしております防災会議等に図りまして、検討をいたしてまいりたいと思います。

特に私どもとすれば、今後やはり何といっても自主防災ということが必要だと思います。

県当局も、自主防災に対する援助をどうするか、ということをいま具体的に考えておられるようであります。おそらく自主防災組織に対する対応というもの、資材、機器、その他をお考えのようです。十分県とも相談をいたしまして、そういう自主防災組織の機器の整備ということについても、積極的に今後検討をいたしてまいります。また御承知のように、防災無線の関係が3ヵ年計画ではありますけれども、これが全市に防災無線網が張られますと、非常に統一的な訓練というものが可能になるではないか、ということも考えておりますので、お説もありましたので、そういうことも含めまして、今後統一的な体制を確立をしていきたいと、こう考えているところであります。

 

 なお、地震発生時におきますいわゆる一般家庭のガスの問題、確かに仰せのとおりでありまして、やはりガスをどう対応していくか、こういうことは第二次災害を防ぐためには、最も緊急なことでございますので、都市ガスの問題等については、やはりガス会社があるわけでありますし、また要綱等に基づきまして、第2次災害の発生を防ぐために、会社とも十分連携をとりながら応急対策を確立をしてまいりたいと思います。

 

 なおLPガスの問題については、地域でこうやっているという御指摘もいただいたんで、今後私どもとしてもガスの遮断機の問題でございますが、こういう問題については、助成を含めまして検討をいたしてまいりたい。

総体的に先ほど申しげたようないろいろな機器の整備等もございますので、相当地震対策には私ども真剣に市民の生命、財産を守るために努力をいたしてまいりたい、このように考えております。

 

 次に上級官庁、特に県との職員の交流の問題でありますが、なかなか勤務条件とか給与等の条件が異なっておる点もございまして、なかなか人事交流のむずかしさがあるわけでありますけれども、やはり私は御指摘のようにその必要性というものを、やはり認めております。

県が、私どものように直接住民に接する行政のあり方、また県が国等に対する上級機関に対する対応の仕方、そういうことはそれぞれの立場において積極的にやっておりますけれども、そういうことを交流をすることが広域的な、あるいは行政執行上の効率化、そういう面については必要であるということは、私も認めさしていただきますので、今後とも積極的に実施するということを前提にして、私どもも県と協議をいたしてまいりたい、このように考えております。

 

 それから職員の昇任決定の選考的な基準はどうかと、こういうお問いでございますが、私はいつも3点を基礎にいたしております。それは能力であります。それから年功であります。それから勤務状況、この3点を判定の基準として職員の昇任基準といたしております。

今後ともこの3点を基準にして職員の昇任、昇格には対応いたしてまいりたい、こう考えております。

 

 それから老人無料入浴制度の実施について、甲府市の浴場組合からも私の方に陳情がございました。

当然私どもも、かねてから考えでおりましたけれども、今日まで実施できなかったわけでございますが、新年度から月1回試験的に老人の入浴日というのを決めまして、老人福祉の向上を図っていきたいと、このようなことで、いま担当の福祉部に検討をさしておるところでありますから、そのような形で来年度実施をいたしてまいりたい、こう考えております。

 

 それから水道庁舎移転の問題でございますが、この月じゅうには移転をいたしますが、今度の議会へも予算をお願いを申し上げてございますけれども、いろいろ庁内で関係の部課で検討をいたしましたけれども、できるだけあそこをつぶして、全部駐車場にしたい、というようなことも実は考えたわけでありますが、なかなか財政的にそれを許されません。

したがって、あの跡地を、あの水道庁舎を市民サービスの向上のために、また事務の能率化あるいは職場環境の整備あるいは防災対策、こういうことを前提といたしましていろいろ検討をいたしてきたわけでありますが、現状では、やはり1階を市民コーナー、あるいは会議室、2階を駅近代化あるいは選挙管理委員会の事務局、会議室等を設置をするより、現状ほかに道がない。

特に自動車の駐車につきましては、御指摘をいただいたように、いつも私もそう考えておるわけでございまして、1台でも多く庁舎をつぶしてと思いましたが、それが不可能で、いま言ったようなレイアウトで検討をいたしておるところでございますし、特に1階だけでも駐車場にしようということで検討をいたしたわけでありますが、あの中に大きな柱がございまして、なかなか駐車をすることが困難だと、こういう結論もでてまいりましたので、先ほど申し上げたようなレイアウトを考えておるわけでありますが、ちょうど市の庁舎の南側に材料置き場がございますが、あれをつぶしてしまいまして、あそこに市民の皆さんの駐車場としての利用をしていただきたい、こういうことで対応をさしていただきたいと思います。

したがって、大体倉庫をつぶしますと自動車が15台駐車ができるそうでありますから、現在の37台に15台を加えまして、市民の皆さんのお越しをいただいて、駐車できる台数というのは52台になる、こういうことでございます。

まことに狭隘で市民の皆さんに御迷惑をかけておりますことは遺憾でありますが、それ以上地下駐車場をつくるわけにもまいりませんし、その点をぜひ御理解をいただきたい、と思うわけであります。

その上にまだ自転車駐車場の問題も御指摘をいただきましたが、現在170台の市民用の自転車駐車場は確保できておるわけでありますが、まだそれで足らないことは当然でございますので、ちょうど水道庁舎の東側と電電公社の間に空き地がございますので、それをある程度整備をして、そこを自転車の、駐車場にいたしてまいりたい、こう考えておりますので、その点御理解を賜りたいと存じます。

 

 以上。

 

○教育長職務代理者(小林一彦君)

 学区の問題についてお答えをいたしたいと思います。

 

 まず指定校変更の状況でございますが、55年におきましては小学校が289件、中学校128件ございました。この理由は、それぞれの児童の家庭の事情によるもの、また児童の個人的理由によるものが大半を占めておるわけであります。

 

 それから学区につきましては、お説にもございましたとおり、住民組織とおおむね連動いたしておりまして、現在ほぼ定着しておるというふうに考えております。

したがいまして、大幅な再編は現在迫られてはいないと存じております。

また激しく学区を変えるということは、市民の生活に不安と混乱を起こしますので、慎重を期してまいりたい、こう存じております。しかし、新設の小中学校を建設するとか、移転をする、または住居表示に伴いまして、町の区域の変更等がでるというふうな場合には、必要に応じて学区の調整をさしていただいておるわけでございます。

 

 琢美小学校の移転の問題に対しましても、現在琢美小学校移転をいたします予定地が、在来の東小学校学区になっておりますので、それとの関連で微調整をさしていただかなければならないだろう、こう考えております。

 

○議長(内藤源一君)

 白井成夫君。

 

○臼井成夫君

 いまの市長の御答弁に対して再質問いたします。

 

 まず、市長の私は政治姿勢、と同時に行政目標をお漏らしいただきたい、と申し上げたわけであります。

もちろん行政目標というのは、先ほどの予算編成に対する方針等にもあらわれているわけでありますけれども、ただ物をつくるとか、学校をつくりますとか、公民館をつくりますとか、スポーツ施設をつくりますだけではなくてやっぱり市長は4年間在職の中で、甲府市をこんなふうにもっていきたい、それは物質的ではなくて、たとえばいわゆる精神的と申しましょうか、いわゆるややもすると、何かをつくったというようなことが、その政治家なり行政執行者の、いわば実績によくなるようでありますけれども、市長在職される4年間という日は、大変長うございますから、その間において、やはり私はこんなふうな甲府市をつくりたいんだ、こんなふうな甲府市に持っていきたいんだという目標、ビジョンが物の面だけではなくて、あっても不思議ではないじゃないかと思います。

しかし、いまからではまだ2年ありますから、たとえば新たにお考えになるにしても、決して遅くはないし、なおかつ御当選の時点において、新しい抱負に燃えたことだと思いますんで、そんな点を行政目標、いわゆる行政官としての、市最高責任者としての甲府市に対する大きな目標はありませんかという、問いかけをしたわけでありますけれども、私の質問がちょっと悪かったのかもしれませんけれども、再度お尋ねをしてみたいと思います。

 

 それから予算編成の問題でありますけれども、市長はいわば長期計画にのっとって効率的な予算執行をしていきたいという、当然ながら賢明なお答えを言われたわけでありますけれども、たとえば後ほど触れますけれども、老人の入浴問題もありますけれども、任期半ばということになりますると、あと残任は半分しかないわけでありますから、御自分の公約をなさってきたこと、私は市長の公約全部存じませんけれども、よくわかりませんけれども、公約をなさってきたことの、いわば仕上げの段階にもある意味では入っていかなければならない、こう思うわけであります。

 

 たとえば昨今も私は耳にしたんですけれども、市長がある町に行って公民館をつくるという約束をしてきた、選挙の際になさったということを聞いております。

用地の問題やなんかで、いろいろ難問題はあるようでありますけれども、そういう点で、やっぱり公に約束をしたことを、最終的には100%ないしそれに近い履行をすべきが公約でありますから、そういう点であと残る2年の間に特に来年度の予算編成等に当たっては、公約の大方をいわば遵守できるような予算等も十分考慮していかなければならぬじゃないかなと、こう思うわけであります。

決して公民館の問題、一例にすぎないわけでありますけれども、そんな点で予算執行に当たっての御決意のほどをお尋ねしたわけでありますけれども、できましたらパーセントで、これはにわかに言える問題じゃないでしょうけれども、公約をどの程度過去2年の予算の中で履行してきたか、御自分で考えられるかどうか、せっかくの機会でありますから、きょうは質問が少ないですから、そんな点でもお尋ねしてみたいと思います。

 

 それから地震の問題でありますけれども、ともかく質問すると、すぐ県と相談してとかなんとかというようなお答えが返ってくるわけでありますけれども、地震は、あした起こるかもしれないという、いまや想定に立ってこの対応しなければならぬわけですけれども、私はスタッフが少ないのか、あるいは総務部に地震防災課があること自体が、私どもかって警鐘乱打したように、総務部と地震対策では、余りにもイメージがそぐわないということを、私は指摘した経過がありますけれども、どうも地震対策は、言葉悪く言うと、遅々として進んでないという感がしてならないわけであります。

それは先ほど申し上げたように、同一地域に同一時に起こるのが地震でありますから、先ほど申し上げたように学校の地震の役員もして、職場の役員もして、あるいはその地域の役員もしてと、これは現実には無理なことです。

どっか1ヵ所しか行けないわけですから、同一地域で同一時に起こる地震に対しては、そういうことになると一番先に考えなきゃならぬことは、何をするより先に考えなきゃならぬことは、少なくとも一元的な地震対策、画一的な地震対策、これは当然のことでありますけれども、そのことが一番おくれているわけであります。

個々ばらばらに余りにも渡り過ぎて、計画的な一元的な地震対策がほとんどなされていない、そういうことに対して答弁を求めたわけでありますけれども、大変むずかしい問題ではあります。想定の上に立ってするということでありますから、特に私は、消防なんかはそういう意味では熱心にやっていらっしゃる、いわゆる常備消防あるいは非常備消防にしても。

しかし消防だけでは片手落ちなわけでありまして、その他のいろんな地域、あるいは職域、あるいは学校、あらゆるものが計画的に、一元的に訓練をなされるようなことをしていかないと、有事の際に間に合わないじゃないか、こう思うわけでありますけれども、その点は市長も厳しく担当部所に命ぜられて、十分それも絵にかいた何とかでなくて、でき得る1つの現実に即した訓練を、できれば私に行政指導をしていくべきだと、こんなように思うわけでありますけれども、ぜひお願いしたいと思います。

 

 対震のLPガスの遮断機にしても同じことであります。これはもうすでに、私が役所の責任者に聞いたら、その遮断機は通産省がまだ認めているとか、認めてないとかいう議論がありました。通産省の認めるか認めないか、通産省もそういう意味では大変おくれた行政をしているわけでありましょう。

しかし、市長のおっしゃる先取り行政だというならば、いいものであれば通産省より先がけても、決して悪いわけじゃありませんので、そんな点、通産省がくしゃみをしたら、かぜひくなんという市行政であってはならないわけでありまして、市長独自のプランを示されるべきだと、お願いしたいと思いますけれども、これもいつ起こるかわからないわけですから、可及的速やかに対処を望みたいと思います。

 

 人事問題でありますけれども、おおむね能力、年功、勤務状況、これは私が先ほど年功、能力申し上げたが、勤務状況もこれはとうとい材料だと思いまして、当然だと思います。

ただ市長もご存知だと思いますけれども、主査試験なんかひとつ取ってみても、数年来にわたってその試験を受けてきながら、残念ながらいい結果が得られなかった。

数年試験を受けてきたということは、とりもなおさず受けるつもりでそれなりの努力をしてきた。

能力の問題は一応別としましても、勤務状況においてもあるいは年功においても、私は一応十分な立場の方ではないかなという、断定まではできないまでも、そんな気がするわけであります。

しかし、数年来受けてきても、いわゆる主査昇任試験が受からない、という現実を見たときに、市長御自身は、能力にある意味では相当片寄っているのかな、という気もするわけでありますけれども、もし、いま市長がおっしゃる能力、年功、勤務状況がそれぞれ評価されるとしたら、よほどの人でない限り、数年来なかなか受からない、ということもないと思うんでありますけれども、どうも聞くところによると、大変むずかしいペーパーテストだということを聞いております。むずかしくても受かる人はいるんですから、それなりにいいんでありましょうけれども、ぜひこの辺、市長の耳に届かないかもしれませんけれども、末端で努力をしながら報われない人たちの心情にも思いを寄せていただいて、その辺の実情の把握をしていただきたいな、ということを要望したいと存じます。

 

 老人入浴は、ぜひ来年から月に1回入浴日を指定するということでありますから、ぜひ市長査定で墨痕鮮かに、それはひとつ、三重丸ぐらいつけていただきたい、こう思います。

 

 庁舎の問題でありますけれども、市庁3,000万円で改築をなされるそうです。

いろんなたとえば、ここは本会議ですから、細かく言うつもりはありませんけれども、選管を3階にもっていくそうであります。

選管は、御存じのように不在者投票やなんかで身体の不自由な方々も、当然利用しなければならない事務セクションでありますけれども、3,000万円の中に身体障害者用のスロープ等の設置もあるのか、ぼくは知りませんけれども、選管が3階に行くという話です。

水道局はたしかエレベーターがついてないと私は思いますけれども、エレベーターをつけるにしては、3,000万円じゃ少な過ぎる、こうも思うわけでありますけれども、その点余りにも行政官のための市役所のレイアウトというふうな感じがしてならないわけであります。

やはり市民のための庁舎レイアウトにしてほしいなと、さっきの駐車場問題ひとつとっても、市民のための庁舎レイアウトにすべきだと思います。

水道局がこれでできて何庁舎というか知りません。

この間聞いたら西庁舎というそうでありますけれども、市役所は岩窪ぐらい迷路だなんて言われる。

この間ちょっと議論しましたけれども、行っても何が何だかさっぱりわからぬと、中があり、南があり、西があり、本庁舎があり、駐車場は狭いは、自転車置き場はどっかとどっかの間かなんていったり、市役所に行くには容易じゃなくなります実際言いましてその点3,000万円かけるとしたら、もっと効率的な方法がないかなと、私ども思うわけであります。

加えて電電公社は56年に移転が実施をされます。

そうすると近時電電公社のいわゆる建物あるいは建物というより所有地が、市長が念願でいらっしゃる、取得できるかもしれません。またそのときに何千万円かかけて電電公社のあれをするということになると、これは本当に大変なむだ遣いではないかなという気がするわけでありまして、総合的にこれを何とか市民のためになる対応ができないかな、ということを私ども考えるわけでありますけれども、うまい答えがないとしたらやむを得ないわけでありますけれども、期待をしてみたいなと思います。

 

 それから最後に学区の問題でありますけれども、確かに地域組織との連動は、これはあり得ることであるし、またいろんな問題が提起されてくると思います。

たださっき職務代理者の御答弁の中に、昨年度の指定校変更の実績が小学校が200幾つ、中学校100幾つと、たしか私聞こえましたけれども、その中でほとんどが子供やその家庭のためだというふうな、こんなふうな代理者の答弁でありましたけれども、私なんかが受ける相談の中ではやはり線引きの矛盾が圧倒的に多いわけであります。

ということは、よっぽどいまの指定された学校より、こっちの学校の方が近いんですよ、とかですね。

あるいは近所の方々がみんなこっちの甲でなくて乙の学校に行っているんですよ、という人が、私が相談受ける範囲内では多い。

小林職務代理者の答弁ですから、別にうそではないと思いますけれども、学校問題絶えずこの時期になると提起されてくる問題でありまして、部分修正ぐらい試みて、現実に統計をとってみて、どこが一番多いのかと、いま富士川、相川は多いはずです。

はっきり申し上げて線引きが定かでありませんから、あるいは湯田、伊勢も多いはずであります。千塚、朝日も多いはずです。

そうなってくるとみんな多いわけです。

学区問題については微調整という名言を吐かれましたけれども、琢美のために微調整をするんでなくて、現実にいまのそれぞれの学校のための微調整を考えてみたらどうかと、提案をしたいと思います。

 

 以上です。

 

○議長(内藤源一君)

 市長 河口親賀君。

 

    (市長 河口親賀君 登壇)

 

○市長(河口祝賀君)

 行政目標についてでありますが、政治家は物をつくることを目的として云々とおっしゃいましたけれども、決して私自体はそんな考え方を持っておりません。

大津の終末処理場も、市民生活環境を整備をしなければならないから、つくったわけであります。

甲府商業高校も老朽化をいたしておりますから、上今井の地へ移したので、老人からの強い要望がありましたから、福祉センターを建設をいたしたので等々、数限りなくとは申しませんけれども、必要度に応じてつくらざる得なかったし、また私もつくることが必要だと、私の行政目標に適合するものだけは、つくったことは事実でありますが、それを政治家がつくる、つくるという考え方でつくったでないことだけは、御理解をいただきたいと思います。

したがって、私どもは物でなくして心、心といえば私が基本目標にいたしております「うるおいの心で結ぶ私たちのまち・甲府」を建設をするんだと、こういうことを目標にいたしまして、今日まで行政執行をいたしておるつもりでありますし、残任期におきましても、その目標に向かって行ってまいりたいと思います。

そのことは、市民とともに市民のいのちと暮らしを守るということが前提でございますので、ぜひそのように御理解をいただきたいと、このように存じます。

 

 それから職員の特に今度は主査の問題でありますが、主査の試験をいたしました結果、それを登載をいたしまして、欠員のあった場合、その合格をいたした者を、部長推薦に基づいて資格主査にすると、こういうことでやっておりますし、またその中には当然部長推薦も必要でありますけれども、先ほど言ったような基準を踏まえて主査職につく、こういうように御理解をいただきたいと思います。私どもは公正にやっておりますし、欠員のあった場合でないと、主査職につけないということもございますので、その点御理解をいただきたいと思います。

 

 それから地震対策でありますが、御指摘のとおりでございます。ところが、なかなかその統一的な訓練というのが、むずかしさがあるわけであります。御想像していただければわかります。

そこで、私は何といっても自主防災組織というものを、育成をすることが一番必要だと思います。

その中で県と協議をする県と協議をするといって御指摘をいただいたんですが、やはりできるだけ県の援助を仰ぐことが必要だということで協議をする、こう御理解をしていただきたいと思います。

県がやらんというなら、私の方が自主的にやりますけれども、できればこのような厳しい財政の状況下でありますから、たとえば自主防災組織に対して私どもは機材等を提供するという考え方を、来年度から持っておるわけです。

ところがその防災組織がたくさんありますんで、なかなか市財政だけではできないので、県と協議、要請をして県からの補助金もいただく中でやっていきたい、おそらくいまの私ども市町村が要請している中では、知事もできるだけそれはやろうと、こういう意思を固めておられるようであります。

そういう協議でありますから、何でも県に頼るということでなくて、できるだけ県の補助金だとか、そういうものはできるだけいただいてこよう、という努力をやるための協議であると、そのようにぜひ御理解をいただきたいと思います。

 

 それから水道庁舎の問題については、先ほど大略庁内で検討した結果を御報告を申し上げたわけでありますけれども、やはり御指摘をいただいている点、ごもっともであります。

できるだけ庁舎のレイアウトについては、そうあるべきだと思います。身体障害者、老人に対応するには、やはりその仕事をされるのに、非常に安易にできるという場にすることの必要性は、お説のとおりだと思います。

しからば、いま迷路、迷路とおっしゃいますけれども、迷路を解消するための努力は、ささいなことでありますけれども、こう赤い線を引いたり、青い線を引いたりしてやっておりますけれども、なかなか私どもにもむずかしさが、現状の庁舎の中でのなかなか市民に気やすく来ていただいてはおるんでしょうけれども、迷路といわれても迷路ではないと私は思いますけれども、もしも迷路だと、こういうことであれば、なお一層ああいう措置はいたしておりますけれども、今後とも市民が来やすいように、できるだけ配慮をいたしてまいりたい、このように考えております。

ぜひその点御理解をいただきたいと思います。

 

 以上であります。

 

○議長(内藤源一君)

 白井成夫君に申し上げます。

 

 (白井成夫君「それは時間はわかっておりますけれども、時間だからと、言ってもらわんと」と呼ぶ)

 

 白井成夫君。

 

○臼井成夫君

 ただ一つ、市長答弁の中でちょっと誤解をされていらっしゃるんですけれども、私は昇任昇格問題で、主査試験をパスした人の任用に当たって、ということを言っているんじゃないんです。

何回主査試験にチャレンジしても、主査試験をパスできない方がまだ多数いらっしゃるわけですね。

そうすると、その問題に対して年功やあるいは能力、勤務状況で、能力というのはいわばペーパーテストのことを言うんだと思いますけれども‥‥ちょっと待ってください。すぐ終わりますから。

 

○議長(内藤源一君)

 もう大分時間が、15分も過ぎております。

 

○臼井成夫君(続)

 わかりました。いま質問中じゃないですか。

そういうことで登載された方々をピックアップするという問題じゃなくて、登載になる以前の問題をいま提起しているわけでありまして、ですから、登載までにいくには能力、勤務状況、年功という問題がありますね。

ですから、何度も受けてもパスできない人は、能力に欠るのかなという、これは想像はできるわけです。

ところが、何回も受けるということは、勤務状況と年功だけは十分だと思うんですね。

勤務状況だって受けようとしているわけですから、一生懸命努力するわけでしょうから、あとは、ペーパーテストが若干よくない、ということだと思うんですね。

その場合、何度も受けた方に対する年功あるいは勤務状況を、ある程度有利に評価して判断するような方法はありませんか、ということを申し上げているわけですけれども、時間がありませんから、答弁は結構でございますけれども、そんな点で一方の方々には、よく努力してもなかなか報われない人もいらっしゃる。能力の問題でありましょうけれどもいらっしゃる。

その点をフォロ−することをまた具体的に御検討いただいたらどうでしょうか、という提言でありますから、よろしくお願いたします。

 

 どうも議長さん、すいません。

 

○議長(内藤源一君)

 次は日本共産党の岡田 修君。

 

    (岡田 修君 登壇)

 

○岡田 修君

 12月定例会に当たり、日本共産党を代表して、議案並びに市政一般について御質問いたします。

 

 発言時間の関係上、要点をしぼって質問いたしますので、市長におかれましても簡潔なる御答弁をお願いいたします。

 

 まず市長の政治姿勢についてお尋ねいたします。

 

 現在国民生活は、政府の発表によっても労働者の実質賃金がボーナスの出た7月を除いて、2月以来連続7ヵ月低下していること。農民は冷害と農産物の輸入で苦しんでいること。

中小企業の月1,000件以上の倒産は、5年以上続いており、失業者100万人以上の記録も44ヵ月続いていることなど大変深刻な状況になっています。

また先般行われた臨時国会では、国鉄、健康保険、郵便法などが改悪され、公共料金の新たな引き上げが行われました。

昨年の自民党政府は、昨年の総選挙の敗北で一たん棚上げされた悪名高い一般消費税の準備が今回新たな装いをもって進んでおり、どのような時期にこれを強行するか、次の選挙との絡みで自民党政調会レベルで検討されていると思います。

6月の衆参同時選挙で思いがけず大勝し、従来の長期低落傾向を脱出したと豪語する自民党は、いままで口にはなかなか出せなかった財界国粋主義者の声を次々とマスコミに登場させながら、来年度予算では赤字国債の解消、財政再建の名のもとに、福祉教育を後退させながら、アメリカの対日政策に押された形で、軍事費だけは別枠で増額させることを認め、他の予算についてはゼロリストを公表するなどして圧力をかけています。

こうした国民生活への攻撃は、いま個々の分野だけでなく非常に広範な分野に及んでいます。

そして政府のやり方の特徴は、大変計画的で手順を追っています。それはたとえば憲法改悪問題では、内閣としての態度、党の態度、議員個人の態度などを巧妙に使い分けながら、全体として推し進めていく。

さらに全国の地方議会にもそういった決議をさせるという手の込んだものです。

さらにそういう動きを進める中で、反共野党の直接、間接の支援や黙認をとりつける。

この点ではすでに防衛問題では、民社党を取り込んで防衛3法を民社党の協力で成立させています。

 

 さて市長は、このような状況のもとで甲府市民のいのちと暮しを守るために、来年度予算の編成に当たってどのような政治姿勢をとろうとしているかお伺いいたします。

 

 次に職員採用問題についてお伺いたします。

 

 本日発表される来年度の新採用職員数は、当初広報で告知した37名よりも約20%多くなっております。

この原因はなぜか。またこの人数で来年度4月当初の職員定数を確保することができるのかどうか。

本市の合格者の学力の水準は、全国的に見てどのような水準にあるかお尋ねいたします。

 

 また合格者の中身が、事務、技術ともに約80%を大学卒業者で占めておりますが、これは将来の事務をこなす上、また職員の将来の構成上必要なことであるのかどうか。

さらに大卒、高卒の選抜を成績で判定する場合どのような基準で行ったのかお伺いいたします。

 

 また、全採用者の中で、女子の占める比率が低い点にも注目したい。女子の採用は全体の31%、これは保母職など女子でなければならないとされているものも含んであります。

特に事務職の大学卒19名中、女子が1名というのは将来計画に基づいているのかどうかお伺いいたします。

 

 次に教育問題についてお尋ねいたします。

 

 12月10日付で教育長の辞任が発表されました。

市長は12日の本会議で、後任の教育長は職務代理として教育次長をあてると発表いたしましたが、折しも来年度の予算編成時期にも当たり、また教育と福祉を重点施策としている点、さらに教育長はかねてから病気療養中であり、議会でもこの点が指摘されていたことなどからして、市長は正規に教育長を置くことが必要だと考えるがいかがでしょうか。

 

 次に市長は、12日の提案説明の中で、大震法に基づき59年度までに市内の小、中学校の木造校舎の永久構造化を言明されましたが、これを遂行する上での各小中学校の校舎のレイアウトなど、基本的な問題を検討してあるのかどうか。

またその構想には現場の教職員の意見がどのように反映されているかお尋ねいたします。

 

 これは、たとえば国母小学校の鉄筋校舎が敷地の一番北側にあり、現在体育館がグランドをはさんで敷地の一番南側に増築中であるということなどから見られるように、基本計画が全くないといってよいような状況があり、これはグランドレベルの点からも同じ指摘ができるわけであります。

甲府市立商業高校が市の当初計画が、X字バッテリー方式から、学校現場の意見を取り入れた結果1棟X字型、廊下は通し廊下方式に大幅に計画変更が行われましたように、現場教師の働きやすいレイアウトにしなければならないと思います。

 

 次に来年は国際障害者年に当たります。本市は福祉モデル都市として県下でも先駆的な役割りを担っており、現在まで障害者を守る上で幾つかの事業を行ってまいりました。

国際障害者年に当たり市の目玉政策を打ち出す必要があると思いますが、市長の御所見をお伺いいたします。

 

 次に福祉問題でお伺いいたします。

 

 すでに母子世帯には入院時の寄付制度、介護制度及び歯科治療への給付制度などが確立されていますが、現在世間一般は高校へはだれでも行くと考えられるようになっている折から、入院看護制度を小学校3年から高校までに拡大することはできないかどうか。

さらに歯科診療だけでなく、もっと広く母子医療を広げられないのかどうかお尋ねいたします。

 

 生活保護世帯は医療無料とされていますが、医療券の発行について改善するよう、改善することが必要です。

この医療券は一たん病気になった場合、市役所まで病人が来て医療券をもらい病院へ行くというシステムになっております。

だれでも病気になったら第一番に医者へ行くというのに、生活保護世帯だけは重い病気を押してもこの手続きをしなければならないというのは、まことに不合理です。

医療券の発行の改善について市長の見解を求めます。

 

 次に中小企業対策のうち、年末融資の拡大についてお伺いいたします。

最近の中小企業の経営悪化は放漫経営型から不況型へと重心を移しております。

特に零細業者の多い本市では、その経営を守るための施策が必要であります。この点、今年末の中小企業融資の枠の拡大は総額でどの程度になるかお伺いいたします。

 

 次に水道事業について及び林道を含む市道の管理についてお伺いいたします。

 

 10月11日に発生したポリ塩化アルミニウムの流出は、市民を不安に陥れましたが、これが起こった原因は何か。また今後の再発防止対策及び県魚苗センターなど下流の事業者への補償は、幾つの事業者にどのくらいの補償がなされているのかお伺いいたします。

 

 12月2日、野猿谷林道の工事中、雨による落石で作業員1名が即死した事故について、その発生原因及び今後の再発防止対策、事故死者への補償の方法について市長の答弁を求めます。

 

 次にし尿のくみ取りについてお伺いします。

 

 すでに11日の決算委員会で、当局は下水道進展によるし尿くみ取り業者の転廃業に対し、市として補償する旨の答弁をされていますが、その後業者との間で合理化計画、また当局としての補償額の積算などが行われているのかどうかお伺いいたします。

 

 また、広い範囲で市民からくみ取りに対する苦情が出されていますが、私はその原因の1つとして、領収証の発行について指摘したいと思います。水道料にしても電気ガス代にしても、一応合理的な積算基礎が示めされた領収証を発行してトラブルの発生を防いでいますが、し尿のくみ取り料はそれほどむずかしい積算方法でないと聞いています。

この点で積算方法か、または積算基礎となっているくみ取り料率に問題がないのかどうか、あわせてお伺いいたします。

 

 最後に、全国建設管理協会なる株式会社の不当標示、不当介入の実態について、市当局の対応について質問いたします。

 

 東京虎の門に本部を置き、甲府に西関東本部なる事務所を置き、電話1本で営業している全国建設管理協会株式会社は、1、2級管工事施工監理技士下水道技術検定という国家資格を、特別研修会の受講者全員に与えるというまやかしの触れ込みで、市内、県内の管工事業者、大工さん、電気屋さんなどから約200名、8万5,000円から17万5,000円の講習料を巻き上げていました。

私の手元にはそのうち136名の被害者の名簿が届いており、これらの被害者とともに虎の門の本部と交渉して、約半分を取り戻しましたが、警察には県警知能犯係に依頼してその調査をしていただいております。

現在この会社に限らず、不況や稲作減反で困っている中小企業者、農民などの弱みにつけ込み、造園技士、調理師国家資格など32の国家資格の講習会、ミミズの養殖、つぼをさすっていれば幸せになるなどという幸福のつぼの訪問販売など、全く市民をあざむく不当な商売がはびこっております。

市長はこれらの詐欺行為とも言えるものから市民を守るために、どのような方策をとられるのか御所見をお伺いいたします。

以上であります。

 

○議長(内藤源一君)

 市長 河口親賀君。

 

    (市長 河口親賀君 登壇)

 

○市長(河口親賀君)

 お答えします。

 

 私の政治市政についてでありますが、先ほども申し上げましたように国、地方を通じまして、非常に厳しい財政事情でございますから、福祉の問題だとかあるいは教育の問題につきましても、国はメスを入れるような状況だと私も聞いておりますけれども、私といたしましては今後とも新総合計画の推進を市政執行の基本にいたしておりますので、そのような厳しい困難性はございますけれども、今後とも教育だとか福祉の推進の維持になお一層の努力をいたしてまいりたいと、このように考えております。

 

 また、昭和56年度予算編成に当たりましては、総合計画の実施3ヵ年計画を基本といたしまして、市民福祉の向上を行財政のバランスを考慮しながら、56年度予算の編成を進めてまいりたいと、こう考えておるところでございます。

 

 次に職員採用の問題でありますが、募集要綱に基づきます定数よりも多くなっておる、こういうことでありますが、この多くなっておりますのは、やはりその後退職の希望者等が出ておることもありまして、そのように定数がふえたとこう御理解をしていただきたいと思いますが、その内容については大学、あるいは高校女子の採用数の減、そういう問題については総務部長の方からお答えをいたしますけれども、今度の試験を通じまして、今度の試験に合格をした皆さん方、こういう皆さん方は全国的なレベルよりも上だというようにおほめをいただいておりますので、そのようにこれだけは御了承しておいていただきたいと思います。

 

 教育長の問題でありますが、非常に体が健康上非常に悪くなってきたということで、急に私の方にお申し出をいただきましたので、やはり教育委員でございますし、また本市の教育振興を重点施策にいたしております関係上、りっぱな教育委員さん、果たしてその方が教育長になるかはともかくといたしまして、そういう観点に立って、この12月の議会に御提案を申し上げるべきであったけれども、規則に基づきまして次長を職務代理とこういうことにいたしたのでございまして、来年の当初議会にはやはり教育委員の選任について議会にお諮りをさしていただきたいと、こう考えておるところでございます。

 

 それから、中学校──国母の例を御指摘をいただきながら耐震化を59年度までいたすと、こういうことに私どもも総合計画の実施計画の中で今度決定をいたしていくわけでありますが、今日まで私ども学校建設に当たりましては校長先生、あるいは教職員の皆さん、あるいはそれに関係をする皆さんの意見を反映をして、レイアウト等については十分検討の上で行ったつもりでございます。

したがって、私どもといたしましては、今後とも十分そういう点を配慮をしながら建設計画の策定をいたしてまいりたいと、こう考えております。

 

 それから、国際障害者年の対応策について具体的にどうだと、こういう御質問でございますが、御承知のように昭和49年に身体障害者福祉モデル都市の指定を受けまして、公共施設の改善あるいは道路への点字ブロック等、できるだけ身体障害者のための生活環境整備を図ってまいったところでございますけれども、この年を迎えましてなお一層そういう面の充実、強化を図ってまいりたいと、こう考えております。

したがって、庁内体制といたしましては部、局長によります推進委員会というものを設置をいたしまして、各部間の連携というものを緊密にとりながら、その目的達成のために努力をいたしてまいりたいと存じておりますし、また障害者に対します市民意識というものを、なお一層高揚をすることを図らなければならないということを痛切に私は感じておりますので、そういう面にも力を入れてまいりたいと思います。

 

 なお、同時に各障害者団体があることでございますから、こういう皆さんと対話を通じ、皆さん方の御要望をできるだけ施策に反映をいたしてまいり、その中で具体策というものを検討をいたしてまいりたいと、このように考えております。

 

 それから母子家庭の問題、あるいは生活保護法に基づく医療券の問題等につきましては、県との関係もございますので、現在協議中だそうでありますが、詳細につきましては福祉部長の方からお答えを申し上げます。

 

 それから、中小企業の金融対策でありますが、今回補正に1億円を提案をさしていただいておりますけれども、私はこの1億円で年末融資を含めまして、中小企業の皆さんの貸付要望というものが十分に満されるのではないかと、こう考えておるところでございます。

 

 なお、年末資金の申し込みの状況でございますけれども、運転資金が54件で1億3,000万円、それから設備資金が12件で8,600万円、総計で2億1,600万円と現状なっております。

これを前年に対応いたしますと15.8%の増となっております。

そのようにひとつ御理解をしていただきたいと思います。

 

 なお、平瀬浄水場で発生をした事故のことでございますが、これは市民の生活飲料水をあずかる場所において、あのような事故が発生をいたしましたことはまことに遺憾でございます。

今後絶対にかかる不詳事の発生をしないように、私から水道事業管理者に厳しい注意を行っておるところでございますが、その内容等につきましては水道事業管理者の方からお答えを申し上げます。

 

 なお、野猿谷の林道の問題については、大体の報告は受けておりますが、詳細につきましては経済部長の方からお答えを申し上げます。

 

 次にし尿くみ取りの問題でありますが、このことにつきましてはかねてから議会の方へ御報告を申し上げておるところでありますが、まだ補償の問題等について、あるいは合理化案等について結論はついておりませんが、環境部長を中心にして現在折衝をいたしておりますが、私どもは誠意をもって今後とも折衝を続けてまいりたい。

できれば年内中にしたいと思いますけれども、組合長も入院なされておるようでありますので、なかなか思うに任せませんけれども、できるだけそんなような姿勢で今後努力をいたしてまいりたいと思います。

 

 なお、領収証の問題等につきましては、環境部長の方からお答えを申し上げます。

 

 なお、虎の門の全国管理者協会が何だかしたと、こういうことでありますが、ぼくもよく見てないんですけれども、新聞にそういうようなことで市民に迷惑をかけるということは、まことにけしからんことであります。よく検討してみたいと思いますので、そのようにさしていただきたいと、このように考えます。

 

○総務部長(河村利男君)

 今回実施いたしました試験の内容につきましての御質問にお答えいたします。

 

 本年の採用試験で合格いたしましたのは45人でございまして、その内訳は男31人、女14人でございます。

今回の採用につきまして、採用試験の合格者の数につきましては、公募の段階で採用予定人員を発表いたしましたが、その後死亡者あるいは退職希望者等が出ましたので、当初の37名から45人に増員いたしたわけでございます。

このうち女子職員につきましては採用の予定数が欠員補充ということでございますので、女子職員の欠員数をもって一応女子職員の枠をいたしたわけでございます。

 

 それから、大学出につきましては、最近の大学卒業者がきわめて多くなっておりまして、今回の受験者の状況を見ましても82%が大学卒、高校が18%という状況でございますので、この状況と、それから最近におきます行政の複雑、多様化等におきましても、やはり行政事務に携わる職員としては、大学卒が相当数必要じゃないかというようなことから、大学卒が高校卒と比べまして多くなったような状況でございます。以上で、私のお答えは以上でございます。

 

○福祉部長(近山滋郎君)

 お答えを申し上げます。

 

 母子家庭介護人派遣制度の対象年齢の引き上げを考えてはどうかという御質問でございますけれども、この制度は現在その対象を小学校3年生までということにはなっておりますけれども、運用して6年生までを実施をいたしております。

御要望の件、18歳までということでございまして、これはもちろん県の単独事業でございますので、私どもといたしましては県と十分協議をいたしまして、その趣旨に沿うような努力をしてまいりたいというふうに考えております。

 

 それから、母子家庭医療費の助成制度の拡大の問題でございますが、これにつきましては現在入院と、それから子供の歯の治療、これもう初期のものでございますけれども、これに限ってございます。これを拡大して通院前という御指示ではないかと思うわけでございますけれども、全県的なやはり問題でもございますし、その要望も強いわけでございまして、私どもといたしましてはやはり県と協議あるいはお願いをする形の中で、この問題と十分取り組んでまいりたいというように考えますので、御理解をいただきたいと思います。

 

 それからもう1つ、生活保護法に基づく医療券の交付の問題でございますけれども、現在この制度は私ども生活保護法による保護の実施要領というもので取り扱っているわけでございますが、それを見ますと福祉事務所に医療券の交付を申請してそれから病院に行くと、これは大原則ではございますが、実際の運用としましては、本人が来られないというような段階の場合につきましては、後日と言いますかその整理を行う病院に医療券を送付するというような取り扱いもいたしておりますし、それから夜間や休日で緊急の場合というようなときにつきましては、保護者に渡してございます保護者交付簿というのがございます。

これによって受診をしていただく。やはりのちほど医療機関と連絡をとりましてその処理を行うというような形で処理をいたしておりますので、原則的には確かに役所に来ていただくという、福祉事務所に来ていただくという形になってはおりますが、その運用の形の中ではそういうひとつの取り扱いもいたしておりますので、ぜひ御理解をいただきたい、このように思います。

 

○経済部長(新藤昭良君)

野猿谷林道の事故の状況につきましてお答えを申し上げます。

 

 現在この事故の発生の具体的な詳細な原因等につきましては、警察署並びに労働基準監督所等の関係機関で目下調査中でございますので、その概要につきましてお答えを申し上げたいと思いますが、現在本市で工事をいたしております舗装工事個所の西側斜面ののり上約16メートルの地点から落石があったわけでございますが、これは地上部分に凍結いたしておりましたのが気温の上昇のために溶けてまいりました。

そのため隣地内にありました直径20センチ、重量で約2キログラムの自然石が自然落下をいたしまして、下で作業をいたしておりました小野建設株式会社の作業員である菊島敏雄さんの頭上に直撃したと推定されているわけでございます。

この地域は、現状から見まして落土、落石の危険が予想されておりましたので、担当の市の職員並びに会社の現場監督につきましても、作業員に十分注意をいたしまして、常にヘルメットを着用する、作業着手には安全の確認を行う、専門の確認者を置くというようなことはやっておったわけでございますけれども、残念ながらヘルメットが何かの拍子に飛んで、そこで当たってしまったというような状況になったわけでございます。

この今後の対策といたしましては、事故の発生原因を詳細に検討いたしまして、再度発生のしないようなパトロール、危険個所のパトロールの実施も積極的に行いたいと考えますし、危険個所の再点検、それに危険個所と考えられるようなところは、今後落石防止溝、これはコンクリート注入とか防止網あるわけでございますが、この年次計画で今後は対応いたしてまいりたいと、このように考えておるところでございます。

 

 それから、補償の問題でございますが、これは道路保険全国主要物件災害共済会の加入をいたしておりますので、ここでも補償の対象にもなりますし、労災保険の対象にもなっておりますので、その中で十分実感にあった補償が行われていくだろうと、このように理解をいたしておるところでございます。以上。

 

○環境部長(神宮寺英雄君)

 くみ取りの料金問題についての苦情の件でございますが、御指摘にもありましたように、上下水道料金の場合、裏にああいう料金の形が出ているわけでありますが、私どもが現在やっておりますのは、私どもが指定しました複写式、連版式の領収証が扱われておりますが、御指摘にありましたことも参考にしながら検討してまいりたいと。

それから料率につきましては、御承知のとおり昨年6月議会の議決を経まして現行の料金体系になったわけでございますが、10%その際値上げしたわけでございますが、この料率が私ども隣接都市を比較いたしましても決して高くないと、こういうふうに私ども受けとめております。以上です。

 

○水道事業管理者(坂本友幸君

 10月11日、平瀬浄水場で発生いたしましたポリ塩化アルミニウムの流出事故につきましては、水質汚濁防止法に抵触し、多くの市民の方の生活に不安を与えたばかりでなく、県魚苗センター初め魚業関係者等に大きな被害を与えまして、まことに申しわけないと反省をしているところでございます。

市長からも業務の執行について万全を期すよう厳重な注意をいただいたわけでございます。

その執行の具体的責任者といたしまして、再びそのようなことのないよう、その体制に取り組み、現在その努力をいたしておるところでございます。

 

 事故の発生につきましては、水の浄化過程で水中の不要物を凝集してブロック化するためにポリ塩化アルミニウムを混和池へ注入しておるわけでございますけれども、この注入の液が不調であって、思うように量が、予定のとおり送られないということで、これを修理、調整をするため、作業員がこれの故障の部分を点検をいたしまして、清掃を行って、適切な薬量が注入されるような作業を行ったわけでありますけれども、その際掃除をいたしまして、掃除水をはくバルブを締め忘れたがために正常な液がその管を通じまして荒川へ流出してしまった、というようなことが事故の発生の原因でございます。

 

 なお、それにつきましてはシステムといたしまして中和そうに一たん貯留されて、中和した後放流される構造となっておりましたが、これまたバルブの操作上のミスがございまして、いま申し上げましたような直接荒川へ流出してしまったというようなことでございます。

事故の発生防止策は職員の深い反省と意識の喚起が最も重要でございますので、業務処理につきまして、水道局の全職場ごとに職場会議を開きまして、日常業務に取り組む意識を喚起をするとともに、その全体的な各々の業務面におきましての総点検を行いました。

反省と意識の喚起を行ってまいりましたけれども、なお具体的には服務体制の整備とともに研修などを通じまして今後万全を期してまいりたいと、このように考えております。

 

 施設上の対応策といたしましては、今後の地震等の対応も含めまして、万が一にも薬品類が外部に流出することのないように施設の改良を進めております。

すでに一部につきましては工事を完了をしておりますが、この際液計や警報装置等も設置するほか、管路に可接管等の挿入等も行いまして、万全な対応ができるような整備をいたしております。

 

 被害状況につきましては、9件でございまして、総額といたしましては県魚苗センター補償額が863万5,000円、その他8件で92万6,000円、総額956万1,000円でございます。

 

 なお、私、この13日に市長からもさらに改めまして文書による厳重な注意処分を受けました。

また私の責任といたしまして、直接関係する職員につきましても同様懲戒処分を行ったわけでございますけれども、今後組織を挙げまして、再びかかることのないような努力をいたしてまいるつもりでございます。

よろしくご了承をお願いいたしします。

 

○議長(内藤源一君)

 岡田 修君に申し上げます。

 

 すでに割り当て時間を経過しておりますので簡潔に願いまして、議事進行に御協力願います。

 

 岡田 修君。

 

○岡田 修君

 わかりました。

 

 この点は確認をしておきたいと思うんですけれども、私ども当選いたしましてからその時々の問題で質問をしておるわけですけれども、この趣旨は一貫していると思うんです。

たとえば財政運営が困難であるということや、国の方針がこうこうであるからしっかりと市政を堅持してもらいたいということを言っているわけです。

その時々に市長はその質問に応じた答弁をなさっているわけなんですが、それにも一貫性をもたしてもらいたいと思います。

というのは、この前の前の議会で、私は同じ質問を市長に行いました。そのときも根拠を示されて超過負担の解消、あるいは自主財源の確保といいますか、さらには地方交付税率の引き上げのために努力すると、このようにお答えをいただきましたが、そのとおりにやってもらいたい。

具体的には全国知事会ではすでに長い間の懸案として、地方交付税の引き上げを要求して陳情しているということなんですね。

新たな状況のもとでいま福祉切り捨て、軍備増強という状況の中でありますから、それらの状況を踏まえた上での市長会などの機構を通じて、やはりこの一般市民の要求を実現するためのそういう声の反映を国の方にもしていただきたい、このように思います。

 

 簡潔にしたいと思いますが、私が質問した中でお答えがなかったものもありまして、たとえば職員採用では、全体計画像、全体像がちょっと欠けるんではないかというふうに私は思って質問したわけなんですけれども、過去4年間の状況も調べてみたわけなんですけれども、高校卒業者に焦点をあててみますと、平均30%以上の採用率になっておりますけれども、いろんな事情はあろうかと思いますけれども、今回17%、17.8%というふうな状況でここが落ち込んでいるように思います。

そういう点で突っ込んで言いますと、大学卒と高校卒と同じ枠の中で同じ事務、同じ技術の募集をしているわけですが、その競争を大卒と高卒では試験が別なわけですけれども、どのように競争を合理的に行ったのか、その点を1点指摘をしておきたいと思います。

お聞きしておきたいと思います。

 

 それから、いずれ教育長を置くというならば、それはよいことですから早い方がいいということで、今議会でもいいではないかというふうに思います。

 

 それから、校舎の建築なんですけれども、現場の意見を反映するということなんですけれども、やはり全体像ですね。

どこに手をつけてもその手をつけている場所が全体像とどのようにかかわっているのかということをしっかりと位置づけておいてもらいたい。

いま医療でも何でもそうですけれども、指一本手術するにも心臓の医者とか、あるいはその他の指だけでなくて、全身体の専門家がより集まって意見を出して指の手術をするというぐあいに、総合的にやらないと人間の体ってもたないそうですけれども、学校のレイアウトひとつ考えるにしても、どの部分をいじってもそれが学校教育全体にどのように影響するのかということを検討してもらいたい。というのは、先ほどぼくが指摘した国母小学校のグランドレベル、新しい校舎とでは約1メートル違うわけです。

それから平面的な形ではグランドはさんで北と南に校舎が分かれるというふうなことです。

理想的な全体像がありさえすればそのようなことはないというふうに思いますが、確かに新しく体育館を増設していただくということはありがたいことですけれども、これが結果的に学校教育にマイナスに結びつかないかというふうなことを考えると、慎重を期してもらいたい。

ですから全体計画を先にはっきりさしておいて手をつけていただく。

この点では私たちはプレハブ校舎、プレハブ教室の増築には反対ですけれども、基本的には。

しかし現在の木造校舎をいじくる場合に、やむを得ずその校舎の敷地の中にプレハブ校舎を建てざるを得ないということであるなら、1年くらいはがまんして、で、りっぱな教育計画に基づく校舎をつくっていただく、というふうなことも考えていいじゃないかというふうなことです。

 

 それから、医療券の問題では、原則として生活保護世帯の人は市役所に来なくちゃならぬというのが原則である以上は、やはりそれに気がねをせざるを得ないと。確かにいろいろな便法はあるでしょう。

しかし基本は基本です。医者が最初です。

市役所は2番手でいいじゃないかというふうに思います。

この点生活保護世帯は普段から肩身の狭い思いをしていると思いますが、病気費はだだということになれば、余計にそれは一般の人よりは気がねをしているはずです。

ですから病気も重くなってから行かなきゃならぬ、こういうことになっていくと思うんです。

ですからその病気を早く治すということから考えても、医療にかかる費用を少なくするということから考えても、そういうふうに改善する必要があるというふうに思います。

 

 野猿谷の事故については、幸いこれは労働災害として取り扱われることになったようですけれども、一般の通行人がけがをしたらどうなったか、これは市で全額負担であります。

この点では私の同級生なども県庁に大勢行っているわけですけれども、ちゃんとパトロールしておって、こういう事故の起こらないような対策を立てておる。

やはり市道を管理して行く上では、平素からそのようなパトロ−ルがきちんと行われているということが必要だと思います。

 

 それから、水道局の問題ではおおむね了解いたしましたが、先ほど臼井さんからも御指摘があったように、庁舎を今度は新しく移転する場合ですけれども、これは新しくこの市役所としては抜本的な改善ができる条件があったということなんですけれども、いま市民が不便を来しているのは何と言っても駐車場の問題ですけれども、そのほかに窓口事務、たとえば税金の関係あるいはその他の事務の関係ですけれども、そういったものをこの際抜本的に改善することができるのではないかというふうに思います。

すなわち南庁舎まで足を運ばなくてもいいような方法がとれる条件ができたというふうに考えていますので、これは私の要望ですけれどもそのように改善策をとっていただきたいということであります。以上です。

 

○議長(内藤源一君)

 当局に申し上げます。

 

 答弁は簡単にして議事進行に御協力願います。

 

 河村総務部長。

 

○総務部長(河村利男君)

 採用問題につきましてお答えをいたします。

 

 高校卒の合格者が少ないというような御指摘でございますが、今回の合格者の配分につきましては、特に事務職につきましては大学、短大、高校の学歴別を応募者数によって比例配分いたしまして、その合格者数を決めたというようなことで実施いたしたわけでございます。以上でございます。

 

○福祉部長(近山滋郎君)

 医療券の問題でございますけれども、先ほど申し上げましたように、いずれにしましてもそのその手続き規定によって現在進めておるという状況でございますので、この問題につきましては県とも十分協議をして、その方法をいい方法を講ずるような方途をできるだけ講じてまいりたいと考えます。

 

○経済部長(新藤昭良君)

 野猿谷の事故の問題につきまして、御指摘のとおりだと思います。私どもパトロールをいたしておりましたが、ここまで見落しがあったわけでございます。

今後さらに強化をいたしていきたいとこのように考えております。

 

○議長(内藤源一君)

 岡田 修君に申し上げます。

 

 割り当て時間が経過をいたしましたので、この辺で御了承願います。

 

 暫時休憩いたします。

 

   午後2時50分 休 憩

  ──────────────────────

午後3時26分 再開議

 

○副議長(土屋 直君)

 休憩前に引き続き会議を開きます。

 

 上程議案全部に対する質疑及び市政一般質問を続行いたします。

 

 次は、政和会の原田正八郎君。

 

    (原田正八郎君 登壇)

 

○原田正八郎君

 12月定例会に政和会を代表しまして、市長より提出されました議案並びに一般質問をしてまいりたいと思います。

この際、重複をできるだけ避けてやってまいりたいと思いますので、当局から簡明かつ適切なお答えをいただきたいと思います。

 

 市長は、3期10年が終わらんとしております。

2期の末期には、いろいろと多難な問題が相次いで発生し、大変御苦労なされたことは、耳新しいわけでありまして、ゆえに、多くの市民は3期目の市長の姿勢に強い関心を寄せ、大きな期待を持って注目していることは、私の言うまでもないことです。

昨年から本年にかけまして近隣市町村においては、いろいろと事件が惹起していることは御承知のとおりでございますが、市長は3期目が半分終わろうとしておりますが、この2年間平穏であり、しかも非常に充実し、精力的に大型プロジェクトを1つ1つ処理し、昭和53年3月策定した甲府市新総合計画の第1次、第2次、実施計画のもと、今日まで人間尊重、生活優先を基調とした民主的な市政の推進に努めるとともに、市民の福祉、教育の充実、快適な市民生活の環境確保、そして対話から参加への市民総参加市政の推進のために、積極的に努力を払ってきたことは、高く評価できるものであります。

このことを長く堅持されまして、任期をがんばっていただきたいと思います。市長の決意のほどを伺いたいと思います。

しかしながら、市民サービスをモットーとしている趣旨にそぐわず、市民の対応には、都市計画事業の城東地区に見られるような失敗が大なり小なり起きることは、非常に残念といわざるを得ません。

このことは、2,000人からの職員が市長の意を解して事に当たる気持ちがなければ、解決できません。

市長の手足となって行政に携わる窓口職員は、誇りと自信と誠意をもって事に当たることを努めてもらいたいと、念願する次第です。

めんどうなことに直面するとすぐあきらめたり、避けて通ろうと思ったり、見過ごしたりすることなく、勇気をもって万事に対処すべきと思いますが、御意見を伺います。

一般社会で言うなれば、社員の責任は最終的には社長にはね返ってまいります。

一職員の対処のやり方、言動等は、市長の責任であると、市民が決めつけることがままありますので、職員の研修には、特に格段の力を入れるべきだと思いますが、あわせて御意見を伺いたいと思います。

 

 さて、国におきましては、現在来年度の予算編成作業を急ピッチで進めています。

これに先立ち、去る12月12日の閣議で、来年度予算編成の基本方針が了承されました。これを見ますと、国債発行額の2兆円減額、過去最大規模の大増税、政策経費は全く伸ばせない窺屈の姿になっております。

そして防衛費の大幅なアップにもかかわらず、地方行政に対しては、財政危機を理由に地方交付金、補助金の整理など圧縮政策を強め、地方自治体独自の福祉、教育、生活環境整備、都市基盤など地方単独事業の圧縮を打ち出しています。

地方行政を取り巻く環境は、資源エネルギーの制約、経済成長の鈍化、地方社会の構造的変化等、はげしく変貌しつつあります。

また地方財政は、昭和50年度以降、大幅な収支不均衡の状態におちいっております。

一方、国民の価値観の多様化、高齢化社会への移行、福祉や文化に対するニーズの高まり等を背景として、地方団体は複雑、多様化しつつ増大する行財政需要に、適切に対処することが求められています。このような情勢の中で、来年度は本市行財政事情も、きわめて厳しい状況にあることは、十分想定されます。

しかし、来年度は新総合計画を策定してから3年を経過した、1つの節であると同時に、河口市政3期3年目であり、あらゆる面からして来年度の市政執行は、重要な時点に差しかかっていると思われます。

したがって市長は、これまで貫いてきた基本姿勢を堅持する中で、個性豊かな、魅力ある地域社会の形成を目指すために、国、地方を通ずる行財政の仕組みや、その運営のあり方についての全面的な改革を強く求め、財源の充実確保と行財政の民主的、効率的な運用を図り、新しい市民の要請にこたえる体制を整えることが必要であります。

 

 来年度は、荒川ダムの建設、下水道建設事業に加え、いよいよ国体事業や、これに関連する事業、甲府駅の近代化事業、大規模地震対策に伴う小中学校校舎整備事業、区画整理事業並びに動物公園移転建設事業など、幾つかの大型事業計画を積極的に推し進めようとしていることは大変結構なことであります。

しかしながら国は、56年度予算編成に当たり、大幅な国債の減額、地方単独事業の圧縮を打ち出しており、これらの事業を進めていく上で、財源確保は非常に困難な状況にあると思えるが、この見通し、また起債への依存率は、さらに高くなる傾向と思われるが、甲府市は、50年度以降、公債比率が年々上がってきているが、このままの状態が続いていくと、財政ピンチが訪れることを心配するわけでございます。

特に下水道事業費の大幅増による公債費が年々大きく累増し、本市の行財政運営全般に重大な影響を及ぼすものと予測されるが、この公債費のピークはいつか、伺いたいと思います。

 

 また、当初計画した財政計画の中で、歳入の年平均伸び率を6.9%と想定しているが、GNPの伸び率と大きな開きがあるが、これを見直しをする考えはあるか、伺いたいと思います。

 

 次に、駅近代化と国体について伺いたいと思います。このことについても前回も質問さしていただいたわけでございますが、国体まで中5年となりました。

この事業は用地費、施設費合わせて96億9,840万という大型予算であり、そのうち市負担分が21億6,856万6,000円となっており、予算の見地からもすべての英知を結集して、絶対成功させなければならない大事業であります。

それがために、いまのうちから念入りの準備と心構えが必要なことは、私が言うまでもありません。

そこで、数点にわたって伺いたいと思います。

 

 まず、当局の努力によりまして、用地取得が地元との話し合いが終わり、調印ができたことは、まことに喜ばしいことであります。しかしながら、当初の予定価格より約20億円増であり、市負担が4億ないし5億とも言われておりますが、その財源確保について伺いたいと思います。

 

 2つ目としまして、田が坪当たり56,000円、畑が57,000円は、先祖伝来の田畑を手離す農業経営者にとって、満足すべき価格であったかどうか、おそらく国体を成功させるために、協力を惜しまなかった関係者の誠意と思うが、妥当の価格であったかどうかを伺いたいと思います。

 

 第3点目としまして、宿泊施設については、当局はどのように考えておられるか。すでにホテル業者の代表の方々と話し合いが進められてきているのか、伺いたいと思います。

 

 第4点目としまして、選手強化には、県市の教委等も計画に力を入れておられ、促進していると思いますが、小中高等学校等の選手の養成の状況をお伺いいたしたいと思います。

 

 次に、市民意識について、もういまからアピールしていかなければならないと思いますが、心構えと、重点的な、たとえばテーマ等が考えられておられましたら、明らかにしていただきたいと思います。

このようなことを徹底していかなければならないと思うわけでございます。

さらにこの際、観光面におきましても同時に計画に入れて考えるべきかと思いますが、伺いたいと思います。

 

 次に駅の近代化について伺いたいと思います。

 

 先般、市長は国鉄本社、西局、運輸省に対して甲府駅近代化についての陳情をしたと聞いているが、その状況と今後の見通しについてお伺いいたしたいと思います。

駅近代化については、本市の47年に推進委員会ができ、国鉄に陳情を開始し、その後石油ショック等の経済情勢により、一時停滞し、本格的に53年より独立した準備室を開設し、さらに54年国体のメーン会場が甲府市に決定により、国鉄の認識を深め、その後の当局の努力によって、いよいよ具体化されつつあることは、まことに喜ばしいことであるが、57年ないし58年着工、59年ないし60年に完成の見通しと聞き及んでおりますが、伺いたいと思います。

 

 次に、駅前の再開発を前々からセットに考えていたわけですが、高層ビル等も逐次完成して、開発の余地も大変困難になりつつありますが、この構想はどうなっているのか、伺いたいと思います。

さらに西側商店街、東側商店街または中央商店街等から、それぞれ陳情が来ていることに対し、早期に青写真を示すべきだと思うし、三者三様の意見を総合して、話し合いの上に立ってまとめていくべきだと思うが、今後の見通しを伺いたいと存じます。

 

 次に、下水道事業につきまして伺いたいと思います。

 

 現在、市街化区域全域を計画対象としまして事業を進めておりますが、工法の高度化により事業費が大幅に増高したという初日の表明でございますけれども、この工法につきましては、当初からその工法の見通しが甘かったのじゃないかと思うわけでございますけれども、その点についても伺いたいと思います。

 

 また、下水道の維持管理費が、収支のバランスが不均衡となりまして、ここで見直さなきゃならない、ということでございますが、このため、これはいつの時期にどのくらい程度のアップになるか、伺いたいと思います。

 

 次に、せっかくいま南部地域は56年の供用開始のために下水管の布設工事をしておりますが、伊勢南部と住吉地域に70業者にも及ぶ方々が入って、この作業をやっているわけでございます。

こんなことは、かつてなかったように記憶しております。

そのため、交通問題に非常に支障を来たしておりますが、多くの市民は、衛生都市として生まれ変わるまちを期待し、がまんをしている姿はよくわかるわけでございます。

1工区3ヵ月で完成させるというシステムのようですが、そのことは絶対に守らせるよう、請負者を指導してもらいたいと思います。さらに請負業者の作業能力をよく把握して発注工区を決め、スムーズに予定通り施工できるよう留意をしてもらいたいと思います。

やむなく財産等に損害を与えた場合は、業者から市当局に報告するよう指導してもらいたいと思います。

さらに面的整備も一緒にやっておるところもありますが、この際できるだけ改良してもらいたいと思うわけでございます。

 

 次に、一部の住民の意見によりまして工事をストップしているという個所がありますが、いずれはやらなければならないことであるので、多くの地域住民は、中止することなくやってもらいたいという熱望しておるわけでございます。

どうしてストップしたのか、私には理解できませんが、簡単に中止することなく、多くの住民の意見を尊重して、工事に促進してもらいたいと思いますが、水道工事についての数点をお答えいただきたいと思います。

 

 次に、先ほども出た問題でございますけれども、81年は国際障害者年に当たるわけです。

甲府市の対応について伺う予定でございましたけれども、先ほどの岡田議員よりの質問で、ある程度は理解できましたが、重複を避けて少し伺いたいと思います。

1月の「市民だより」に計画しております国際障害者年の、甲府市の市民に対するアピールまたはテーマの完全参加と平等の実現を初めとして、5つの目標の5までが、すべて総理府からの指導要綱でございまして、この内容は非常に充実したものでございまして、これを推進していけばもちろんよいわけでございますけれども、福祉において先進市といわれておる本市であるので、何か独自のことを考えるべきだと思いますが、当局の見解がございましたら、当局の見解を伺いたいと思います。

さらにあわせて、1月から3月までを市民にアピールするにとどめ、4月以降予算化して推進していくとの当局の考え方と聞いておりますが、1月からの事業ですから、予算化を早くして推進していくべきだと思いますが、その見解を伺いたいと思います。

 

 さらにもう1点伺いますが、5つの目標の中に適切な仕事に就き、社会生活に十分参加できるようにするとありますが、甲府市には授産施設がないことが残念です。

障害者が公共の施設において職業が身につけられたら、どんなにか成果が期待できると思いますが、住宅付きの団地式の授産施設をつくったらと提言するわけですが、当局の考え方を伺いたいと思います。

 

 次に、交通対策について伺いたいと思います。

 

 このことは、昨年も代表質問で申し上げた次第でございますが、いま甲府市は、南西部に年々発展しております。

特に新々平和通りから精進湖線も、せっかく工事中でございまして、間もなく完成されると思います。

精進湖線の開通と甲府バイパスの下り線乗り入れは、甲府市の市民はもとより、多くの方々の願いであったわけで、まことに喜ばしいことでございますが、この開通はいつごろになるか、伺いたいと思います。

甲府市は南北の道路は非常に多いわけでございますが、東西の線が少ないような気がしてなりません。

新々平和通りと県道伊勢町線路を結ぶ路線として善光寺敷島線が現在新荒川橋を、せっかく工事中であり、促進を住民は期待しておるわけですが、完成までには相当の年月がかかるのではないかと思います。そこで、とりあえず前回にも推進方を当局に要請した経過がありますが、新々平和通りにバス路線乗り入れを、山梨交通に申し入れてあるのか、どうなのか、伺いたいと思います。

新々平和通りは、いま一自治会が300戸にも人口がふえておりまして、しかも商工業者も増加しております。

さらに南高校、甲府商業、職業訓練所等もあり、新々平和通りを通過して郡部に接続できる路線バスの乗り入れを、住民は期待しております。

当局の誠意あるお答えをいただきたいと思います。

 

 次に、このことは再三にわたって意見を申し上げてあることでございますが、遠光寺周辺からただいまの精進湖線の工事の地点、甲府バイパスまでの甲府市のメーンストリートは、まことに夜間は暗い通りとなっており、交通の上からも、防犯の面からも危険な道路となっております。

非常に幅員のある道路でございますので、ここにハイウェイ灯を取りつけて、明るくすることは無理なことかどうか、県と協力して実現できないものか、伺いたいと思います。

県都甲府市の南玄関でございますので、ぜひお願いいたしたいと思います。

 

 さらに交通対策としまして伺いたいと思いますが、私は、よく北部地区に行って思うことですが、境町交番から愛宕町の英和高校に通ずる路線の中央線の踏切付近一帯は、北側も南側も非常に危険な場所だと思えてなりません。

なれた通行者が注意をしているから、比較的事故がないようですが、狭隘な道路が縦横に交差し、しかも急坂であり、非常に危険きわまりない地点と思われます。

これを、中央新幹線の開通等とセットして舞鶴橋のような跨線橋に改修したら、地域住民を初め、ここを通過する人は、どんなに助かることかとしみじみ思えてなりません。

さらに南北の発展にも大きくつながると信じてやまないわけでございます。素人考えでございますけれども、非常に高い地形の北側と、南側は非常に低くなっております。

両南北の地形からしても、あんがい理想な跨線橋になると思いますが、丸中地区開発等々の関係があるかどうか、私はわかっておりません。当局の見解を伺いたいと思います。

 

 さらに交通問題でございますけれども、電柱や並木等に宣伝のための立看板が掲げられ、歩行者並びに運転者等の交通の防害になっております。

電柱にこのようなものを立てかけることは違法でございますので、関係官庁とも協力して、市民に法の遵守をアピールするとともに、厳しい取り締まりを実施し、絶滅を期すべきだと思いますが、御意見を伺いたいと思います。

 

 最後に商工業対策でお願いでございますが、本年度の中小零細企業の景気の動向は、まことに不安定であり、厳しいものがありました。

私どもの知る範囲の業界等でも、設備投資はしたけれど、製品がはけず、在庫量がふえ、金利にあえぎ、先行き不安が増大しております。

このことは、世界情勢の影響もさることながら、身近なことで言えば、公定歩合等の変動が激しかったことや、本年は冷夏であったこと、また比較的暖冬であったこと等、さらに公共料金の値上げ等々、数え切れない要因によるものと考えられます。

特に建設業関係は、土地の上昇等の要因で住宅建設、店舗の改装等が近年にない減少でございまして、それに関連するインテリヤ、家具、家電、その他のすべての業種は、暮れを控え年内じゅう仕事がなく、早じまいをする業界が多い現状でございます。

さらに新年早々郵便料金の値上げを初めとして、1月から4月、5月にかけての政府の公共料金の値上げ案並びに各種増税案等がメジロ押しに発表されております。

このことは、間違いなくわれわれの生活必需品すべての値上げを招くことは、火を見るより明らかなことでありまして、先行き不安はつのるばかりであると思います。

しかしながら、公度事業をしている業者は、先行きは別としましても、現状は同じ業種であっても仕事に追われているというアンバランスもあるわけでございます。

そこで、前にも申し上げた経過があるわけですが、可能な限り部品等分離発注をして、公平の受注の機会を与えらるよう配慮してもらいたいと思います。

また、体質強化のための積極的な振興策等をすべきであると思いますが、伺いたいと思います。また、本県の地場産業でございます宝飾研摩関係のほか、家具、メリヤス、その他の業種につきましても、積極的な指導、援助をしてもらいたいと思います。

 

 次に、年末融資等の毎年やっていることですが、本年度の利用状況、前年度等の各種貸付の推意等を伺いたいと思います。

 

 さらに周辺の商店街の振興策について伺いたいと思います。

 

 駅前商店街を初めとし、中央商店街は、私どもの見る目では非常に活況を呈していると思います。

市内のデパート等の売り上げは、おそらく年々上昇していると思われますが、当局はどのように把握しているか、伺いたいと思います。それに引きかえ、周辺の商店街は、売り上げが減少している現状です。

これは、交通規制等にもよりますが、何といっても、中央商店街に比べ、魅力が少ないのではないかと思います。

いま、私どもが再三反対してきた南西地区、イチヤマ付近が非常に活況を呈しておりますが、その後のあの周辺の売り上げ状況を調査したことがありましたら、伺いたいと思います。

さらに、各周辺の商店街が、大手、中小スーパー等とどのような形で連携を保ちつつ臨むべきか、当局の見解を伺いたいと思います。

 

 最後に各都市に参りますと、物産館がありまして、それぞれ都市の特色ある産物が1ヵ所で求められ、便利であると同時に県外者にアピールでき、売り上げの上昇にもつながっておることは間違いございません。

それは、1ヵ所で求められる利便からであります。

市長は、適地に山梨県並びに甲府市の観光宣伝と、産業の発展に大きな役割りを果たす、県外に誇れる物産陳列をし、観光客がショッピングできるような、理想の物産館をつくるべきだと切望するものでございますが、御意見を伺いたいと思います。

 

 以上で質問を終わります。

 

○副議長(土屋 直君)

 市長 河口親賀君。

 

    (市長 河口親賀君 登壇)

 

○市長(河口親賀君)

 お答えいたします。

 

総合計画と財政についてでありますが、私も任期余すところ2年であります。

この2年間に御承知のように大型の主要事業が非常に多くなっておる状況でございますけれども、新総合計画を基本といたしまして、3ヵ年の実施計画を策定をいたしまして、重点的にやはり事業の推進を図っていくわけでありますが、財政的には非常に困難な見通しでございますけれども、今後財源の確保には、十分意を注ぎながら、事務事業の効率的な執行と経費の節減をいたしまして、財政の長期的な見通しの上に立ちまして、財政執行をいたしてまいりたいと存じております。

お説にございましたように、公債比率も上がってまいりますし、私自体も一体ピーク時はいつかと、予測をしますと、大体62年ごろがピークになると思いますが、少なくとも、そのときに財政の影響によりまして、市政の執行が市民のために効率的に運営をされないというような事態があってはいけない、ということを念頭に置きながら、今後の財政運営というものを、いま申し上げたような姿勢で、効率的な運用を図ってまていりたい、こう考えておるところであります。

なお、今後の財政見通しの詳細につきましては、企画部長の方からお答えを申し上げます。

 

 それから市民サービスを欠くことがあってはならない、そういう点で職員の市民に対する対応、姿勢について御指摘をいただいたわけでありますが、私は、少なくとも職員が私の考えております施策等については、十分理解をして、先頭に立ってよく市民と対応をいたしておると、こう判断はさしていただいておりますが、城東とおっしゃいましたが、おそらく朝気地区の区画整理だと思いますが、これも職員は、非常に努力をいたした経過がございますけれども、いろいろそれには伏在した問題等もございまして、遺憾ながら城東地区の調査ができなかったと、こういうことは遺憾でありますが、何にいたしましても、いま行っております都市計画事業というのは、市民の権利と直接影響がございます。

それだけに市民の皆さんも真剣にやはりそれと取り組んでおるわけでありますけれども、やはり私は、その理解を深めるような対応について欠けておったところがあると思いますけれども、しかし、サービスを欠くという点について欠如をいたしておったというような判断は、いたしておらんわけであります。

ぜひその点は御理解をいただきたいと思いますが、このための国体の用地取得につきましても、事務所を小瀬のスポーツセンターの中に移して、職員が全員日夜を分かたず努力をしたという、そういう成果もあるわけでありますから、ぜひその点を御理解をいただきたいと思います。

 

 千塚地区の区画整理が失敗した、朝気が失敗したと、こういいますけれども、千塚のごときは、ああ、あんときやっておけばよかったなと、こういっておりますが、やはり現実にそういうものを見、あるいは聞き、そういうことに足りなかったという点もあろうかと思いますが、今後とも職員は、私と一体となりまして、市政執行を行ってまいります。もちろん、そのためのお説にありましたような研修等をやることは当然でございますので、お説にありましたような努力を、今後ともささげてまいりますので、御理解を賜りたいと存じます。

 

 それから国体関係でありますけれども、先般買収の覚書の調印を、10日の日に行わせていただきました。

用地の直接買収費は48億円程度となりますけれども、そのほかに地上物件の補償あるいは事務費等を含めますと、総経費で大体60億円余になると推計をいたしております。

当初県から示されました用地費は40億でありましたけれども、差し引きますと、大体20億余円が増額となるわけでありますけれども、これは土地の単価あるいは面積の見積り等も、いささか低かったわけでありますが、1年たちますと、地価というのは上がりますな、ということを感じましたし、用地的にも少し増になっております。

2ヘクタールぐらいだろうと思いますが、そういうことで20億ぐらいの差額が出ましたので、結局市役所の負担分というのが3分の1ということでありますから、4億から5億の負担増が予想されておるわけであります。

したがいまして、施設費を含めますと、本市の負担総額というのは、大体26億円くらいだと考えておるところであります。

この26億円という支出につきまして、このことが将来の市の財政に影響をするという懸念をお持ちかと存じますけれども、大体75%が起債の充当率になって、大体6ヵ年返済、こういうことになるわけでありまして、これは、開発公社の方で買収をされておりますから、直接財政面で大きな圧迫を受けるということはないわけでありますが、そうはいいましても、起債の利子を払わなければならない、その中に利子は、おそらく9億8,000万円くらいは含まれていると思いますけれども、そういうことをいろいろ考えてみますと、いま私がそうは申しましても、起債も借金でありますから、それを開発公社からこちらの方に用地を移管をした場合は、当然支払いをしなきゃならぬですが、さしあたりの場合は、そうである。

したがって、先ほど申し上げたように下水道の問題、あるいは国体用地の問題等々で、62年以降の財政というものをしっかり踏まえて、財政面に対する対応というものを、真剣にやはり考えて対応していかなければならない、ということを、国体用地買収を契機にして、一層痛感をいたしておるところでありますが、努力をいたしてまいりますので、御理解と御協力を賜わりたいと存じます。

 

 それから取得の単価は妥当であったかどうかと、こういうことでありますが、私は、少なくとも地域住民の理解もいただいたし、私どもの鑑定の価格等と勘案をいたしますと、単価は妥当であると、こう考えております。

なお、国体を成功させるためには、いろいろ今後国体準備委員会の中で検討をしていれなければならない問題がたくさんございます。それは、いま原田議員から御指摘をいただきましたように、宿泊施設の問題、選手強化の問題あるいは国体のテーマをいかにするか、あるいは観光面はどうするか、というような問題を真剣に考えてまいりませんと、国体の成功につながらないと考えておりますので、いま御提起をいただきました問題等につきましては、まだ具体的に決定をいたしておりません。

そこで、国体準備委員会、甲府市でも設置をさしていただいたわけでありますが、十分県の国体準備委員会、本市の国体準備委員会等で、部分別にそういう問題を今後検討をいたしてまいりますので、現状まだ具体的に、こういう施策を講ずるということは、決定をいたしておりませんけれども、できるだけ早い時点で御指摘をいただいた項目につきましては、準備委員会の中で検討、決定をさしていただきたい、このように考えておりますので御了承いただきたいと存じます。

 

 なお、甲府駅の近代化につきましては、議会の御協力等もいただきまして、非常に明るい見通しになりまして、先月の28日にお説にございましたような国鉄西局あるいは本社、運輸省等に陳情、要請をいたしてまいりました。

それは、早期実現と南北通路の問題や、駅機能の改良、それから駅舎の改築、こういう問題をできるだけ早急にやってほしいという要望をいたしたところでございますが、国鉄の意思表示は、年内にそれに対する回答があろうかと思います。

また、年度内には甲府駅の近代化の基本事項につきまして、覚書を交換をするということも約束をいたしてまいりましたので、今後県、商工会議所と一体となり、また議会の御指導、御協力もいただく中で、56年には、でき得れば設計に、57、58、59という年次の中で、甲府駅の近代化を完成いたしたい、というのが現状考えているところでございます。

そこで、駅ビルの問題等もございますけれども、これは、覚書交換の中で示されるんではない、具体的には示しませんけれども、駅ビルを建設をするんだという、3点セットの覚書交換になろうと思いますが、それ以降、駅ビルの構想等については、定期協議の中で決めてまいりたいと思います。

もちろん御指摘をいただきましたように、駅ビルのいわゆる建設に基づく商業ベースのあり方について、お説のように確かに本市の商業の振興に、大きな影響力のあることは、十分私どもは承知をいたしておりますので、今後商連だとか商工会議所の意見を聞きまして、その中の商業ベース面積等については、十分慎重に対応いたしてまいりたいと、こう思っております。

そこで、駅の近代化が完成をいたしますと、そのことによっても、本市の商工業が、いかにあるべきかということは、問題として大きく提起されると思います。

私は、もう駅の近代化をする、あるいはしない、そういう問題でなくて、このような厳しい財政事情の中で、本市の商業の振興は、いかにあるべきかということを、積極的にそれと切り離しても考えるべきだという考え方を持っておるわけでありますから、御承知のように商業振興協議会というものを設立をいたしまして、そこで本市の商業の振興のあり方について、検討をいまいたす調査をいたしておるところであります。

ほぼ、その調査結果というものが、まとまりつつございますので、その調査の結果に基づいて、私どもは来年度のつくります実施計画の中へ、どう振興していくか、ということについて具体的に提示いたしてまいりたいと思います。

そこで確かに甲府駅の西側、あるいは駅前中央商店街、地域商店街、いろいろと商業振興のための計画をおつくりになっておると思いますが、私は、少なくとも駅前の面的整備にいたしましても、あるいは中央商店街の面的整備にいたしましても、駅前にしてもしかりでありますが、やはり民間主導型的の構想というものを、おつくりをいただくことが前提だと、こう私は申し上げております。

そうかといって、行政がそれを放てきをするということではないわけであります。

私どももいまいったような調査を基本にいたしまして、今後、そのような地域の商店街の振興策というものはつくります。

あるいは都市計画事業としての面的整備も行いますけれども、やはり民間自体がそれを考えていただくことが必要だと思います。

私は、いま反省をいたしておりますけれども、丸中地区の再開発についてもしかりであります。

やはり、いざ実施に移ろうといたしますと、ある程度の計画が策定をされましても、やはり個人の権利関係というのが非常にからみ合いまして、なかなか実行ができない、というのが現実であります。

それを、いかに地域の住民の皆さんが、具体的に民間としてかくあるべきだという線を出していただかないと、なかなか行政だけの力ではできないのが実態でありますので、今後は、駅前の皆さんやあるいは西側の皆さんや、中央商店街の皆さんに、そういう姿勢で商業振興のための都市計画事業というものを、推進をしていきたいと、こういうように考えておりますので、そのように商業振興については御理解をいただきたいと思います。

 

 それから下水道事業の問題については、非常に伊勢町、住吉の皆さんには御迷惑をかけておりますけれども、これは、本年度の2年間事業として供用開始をしたいということで、一挙になるべく早く工事を終わろうということで、やっているわけでありますが、非常に多くの業者が入っておるために、地域住民の皆さん、特に商業を行っておる皆さんに、御迷惑をかけておることを承知をいたしておりますが、ぜひしばらくのしんぼうでありますから、市民生活、環境のためにはぜひということで、先般も各戸に職員が回りまして、お願いのビラも配布しながら、御協力を要請をいたしたところであります。

ぜひそういう点の御理解もいただいておるようでありますので、なるべく工事の促進をするための御協力を、地域住民にお願いを申し上げたいと思います。

 

 また工法等については、できるだけ御迷惑をかけないような配慮をいたしてまいりますし、また損傷を与えたという場合については、補償をいたしてまいりたい。

ただ精神的だとか営業的だとか、こういうことについての補償は現状考えておりません。

なお、全般的の下水道事業の見直しについては、来年からの3ヵ年の実施計画の中で決めてまいりたいと思いますが、すでに申し上げてございますように、財政需要の関係から、なかなか総合計画の中での実施は困難であるという見通しを持っておりますが、来年の当初議会で実施計画を踏まえて、その見直しについての時期あるいは料金関係の問題、こういう問題は明らかにいたしてまいりたいと思いますので、この点の御協力をぜひお願いを申し上げたいと思うわけであります。

 

 それから国際障害者年の対応につきましては、先ほどもお答えを申し上げたように、モデル都市として今日まで努力をいたしてまいりましたけれども、来年のこの年を契機にいたしまして、なお一層の充実を図ってまいりたいと、このように考えております。

したがって、庁内体制の中で具体的に、独自にどういうものを実施をするかということは、目下検討中でございますから、もうしばらくこの点については、お待ちをいただきたいと思いますが、できるだけなお一層の充実を図っていく所存でありますので、よろしくお願いを申し上げたいと存じます。

 

 なお授産所の施設につきましては、県の「希望の家」あるいは「リハビリフリナース」等に甲府市民が38名くらい、いまごやっかいになっております。なお、「幸療育園」でも授産的な事業もいたしております。

したがって、今後授産施設を建設するかどうかという点については、現状では「幸療育園」を使っていただきたい。

あとは、県の施設をできるだけ使っていただきたい、という考え方を持っておりますので、そのように御理解をいただきたいと思います。

 

 それから交通機関の活用について、特にバスを精進湖線の開通あるいは荒川新橋の完成を機に、バス運行を十分配慮しろと、こういうことでありますが、当然いたすわけでありますが、まだ架橋も完了いたしておりませんし、善光寺・敷島線につきましても、先般建設省の方へ東小学校から濁川を、来年着工してほしいと、こういうことを要請して、大体明るい見通しでありますが、今度は荒川新橋からまた東小学校までというような、通路を順次善光寺・敷島線の工事を推捗をいたしてまいりますが、その過程の中で十分そういう対応はいたしてまいりたいと思います。

 

なお、甲府バイパスの取りあわせ工事は、いま施工中でありますが、これは土木事務所が所管をして施工中でございまして、大体供用開始は来年度末かあるいは来年の末になろうかと思います。そのように御理解をいただきたいと思います。

 

 なお新平和通り、新々平和通りへハイウェイ灯を設置をしたらどうかと、こういうことでありますが、これは道路管理者が県でございますので、そのような御要望が強くございましたので、今後努力をいたしてまいります。

 

 なお、境町の踏切の立体交差の問題については、都市開発部長の方からお答えを申し上げます。

 

 それから電柱に違反広告が多くあるけれども、関係機関と協議をして、その撤去、取り締まりをやるようにと、こういうことでありますので、これは屋外広告物法に基づいて、県が所管をいたしておりますので、このことについては県に申し入れまして、適切な措置を取るように要請をいたしてまいります。

 

 商工業の育成、援助については、できるだけのことを今日までやっておりますが、お説のように80年代を迎えて、本当に中小企業の業者の苦しさというものを、非常に経営基盤が厳しいわけでありますから、商工業者の体質の強化と、経営の安定ということを図るために、長期展望に立ちまして、やはり商工業の近代化ということを、考える必要があろうかと思いますので、そのような推進を今後いたしてまいります。

もちろん宝飾あるいはメリヤスとか家具とかのような地場産業を主力といたしております本市の工業振興につきましても、近代化あるいは共同化、こういうことを推進をいたしまして、十分業界、団体を指導、援助をいたして強化をいたしてまいりたい、このように考えております。

 

 次に最後でありますが、物産会館はどうかと、こういうことでありますが、私どもの考えておりましたのは、総合市民会館の中に、物産展示場を設置をしようと、こういうことで並行的に検討をいたしておったわけでありますが、御承知のように昨日お答えを申し上げたように市民会館建設が、やはり年次的にはおくれを来します。たまたま山梨県の物産振興協会というものをつくりまして、その協会の中で事業として物産会館を建設をするという調査を、現状進めておりますし、また通産省が計画をいたしております地場産業振興センターというような問題もいまございますので、この点を十分県と関連を持ちながら協議して、このままでできれば促進をしていただく方がいいではないかと、現状考えていることを御理解をいただきたいと存じます。

 

○企画部長(荻原克己君)

 公債比の状況でございますが、50年度は公債比率が6.4から54年度は7.5というふうに、順次公債比率が上がっていることは事実でございます。このままでいきますと、おそらく現在の国の防災政策等にも関連があるかと思いますが、60年度過ぎには10%を超えるんではないか、というふうに考えているわけでございますが、これは、地方財政の対策ということで、全般的にやむを得ないんではないかと、こんなふうに考えております。

 

 なお、いまお話のございました下水道につきましても、現在一般会計の公債費の返済高が126億、下水も大体126億というふうな同額でございまして、ところが一般会計の方は大体20億から30億の借り入れでございますが、このままで下水道が推移をいたしますと、40億、50億というふうな借り入れをしていかなきゃならぬ、というふうな状況でございまずので、下水の方の今後の公債費の、いわゆる起債の伸びというものが、大きな影響が出てくるんではないかと考えるわけでございます。

これにつきましては、下水は公営企業でございませんので、必然的に一般会計の繰り入れというふうなことがでるわけでございまして、これにつきましての全般的な調整を行っていかなければならぬではないか、というふうに考えております。

 

 なおGNPと新総合計画の市民所得の伸びにつきましての問題の御質問でございましたので、お答え申し上げますが、新総合計画におきましては、市民所得の伸びを53年から62年まで、これはその当時の産業構造審議会や、あるいは県の計画等も参考にいたしまして、実質成長6.7%というふうな形で、全体の市民所得のフレームを組みまして、それによりますところの財政の枠組みを行ったわけでございますが、現実の問題といたしましては、国のGNPの数字を見ましても52年が5.8%、53年が5.7%、54年が6.1%というふうなぐあいで、全般的に私たちの見込みましたより、相当下がっているわけでございまして、それだけ全体の事業としては、財政の枠組みが少なくなっている。

それだけむずかしい問題があるわけでございますが、そういう点につきましては、実施計画の中で順次調整をしながら進めてまいりたい、というふうに考えているわけでございます。

以上でございます。

 

○都市開発部長(丸山 忍君)

 境町の踏切の問題につきましては、御指摘のとおりでございます。この路線につきましては、都市計画街路でありますところの古府中環状浅原線が、政府決定がされているわけでありますが、この計画につきましては幅員16メーターで、鉄道等は立体交差で鉄道をまたぐ、ということは実は計画がされているところでございます。

要は、その実施時期ということになるわけでございますけれども、現在、本市の都市計画事業の進歩率というのが、全国平均よりも若干低目でございまして、30%というような状況でございますが、何といっても交通の緩和、都市防災というものを優先的に配慮する中で整備を進めている現況からいたしまして、特に国体等の関連道路の整備もございます。

したがって、これらの路線等につきまして、その状況を見ながら実施をしてまいるように考えているところでございますし、特に北バイパスと中央道を結ぶ唯一の路線にもなろうかと思いますので、県とも相談をしているところでございますので、御理解を賜りたいと思います。

 

○副議長(土屋 直君)

 原田正八郎君。

 

○原田正八郎君

 それぞれ御回答いただいたわけでございますけれども、総合計画の財政の関係につきましては、市長もまた部長も下水道の事業等の関係上、62年度ぐらいが財政のピークでピンチになるというが、影響があるじゃないか、というような回答でございます。

そのとおりだと思いますし、特に下水道事業が56年度以降、さらにいまの計画どおりの状況で進められていくと、いまの御説明のとおり40億ぐらいが必要であるというようなことで、起債の現在高が非常に増額するということで、これは慎重の上にも慎重にやっていただきたい、このように思うわけでございます。

 

 次に、交通の問題のいまの問題でございますけれども、これは計画線に入っているということで、英和高から下る線ですね、非常に危険でございますので、ここに幅員16メートルというような環境になるか、どうだかという説明もなかったわけでございますが、おそらく下をなどということは、あの地形からしてあり得ないと思いますので、跨線橋になるじゃないかと想像するわけでございます。ぜひ促進をするような体制をとってもらいたい。

 

 それから交通の関係で、先ほど市長さんが荒川橋の新設が済んだらバスを、というお話でしたが、善光寺・敷島線につきまして、相当の年数がかかるということは、私どもも承知しておりますので、精進湖線が開通はもう間もないわけです。

ですから、精進湖線が開通したときに、あわせて郡部の方へ行くバスを、新々平和通りを通ってもらうようのことを考えてもらいたいということで、もう一度御答弁をいただきたいと思います。

 

 また下水道の工事につきましては、一時工事をストップするということは、本当に5軒か6軒の商工業者の要請だったんです。

そして多くの非常に住宅の密集地でございますけれども、多くの人たちは計画どおり推進してもらいたいと、どうせやらなければならぬもんだから、推進してもらいたいという意向でございますので、そういうときに先ほどの市民サービスの問題について、接客態度というようなことを、私申し上げたんですけれどあきらめが早過ぎるんですよね。

そういうことで市の職員がおそらく折衝したと思いますし、要するにそういう商店街の5軒か6軒の商店を、説得する力を養ってもらいたいと。

朝気にもあるし、その他のところでもちっさい問題、大きい問題について市役所へ来るのがいやだとか、ということはサービスが、言動が悪いとか接客態度が悪い。

そういうようなことが親切味が非常に少ない。

私も議員になって幾年かたつわけでございますけれども、自分自身もしみじみとそいうことを感じるわけです。

そういうことでぜひそういうことを、若い職員で無理のないことと思いますけれども指導していただいて、親切にしてもらいたい。それから簡単にあきらめることなく、実行は実行してもらうというような努力を図ってもらいたい。

 

 それから国際障害者年について、せめて福祉の先進都市でございますので、甲府としての何かを、1つ持ってもらいたい。

 

 以上ですけれども、駅前周辺の開発については答弁がなかったような気がするんですけれども、駅とセットして考えるのか、駅前の改修ということはどうなったのか、その辺を回答いただいたでしょうか。あとはほぼ了解ですが、物産館の実施、これはどういうふうな形でもいいわけですけれども、ぜひひとつ通産省等とも考えていくようなことでございますけれども、将来は独自のものも持ってもらいたいと、こんなふうに思います。

 

 よろしくお願いします。

 

○副議長 (土屋 直君)

 

 市長 河口親賀君。

 

    (市長 河口親賀君 登壇)

 

○市長(河口祝賀君)

 下水道事業を推進するために5、6人の皆さんだと、こういってお願いをしているんですが、なかなか理解がいかない、早くあきらめたわけじゃないんですけれども、なかなかむずかしいもんです、原田議員さん。

本当に理解をいただくということがむずかしいんで、努力はいたしておりますし、職員は親切心を忘れることなくやっております。私のところには、あんまり苦情がなく、議員さんのところへは苦情がある。

よくやっているという、おほめをいただくこともありますが、きっと議員さんのお耳にはそういうことが入ったこと、事実があったと思うんで、そういう点については十分今後私どもも職員に注意を喚起をしながら、お説のように一生懸命で市民サービスを欠かないようにやってまいりますので、ぜひ今後ともよろしくお願いをいたしたいと存じます。

なお、新精進湖線につきましては、56年の3月にすべてでき上がります。

したがって、当然お説のようにバスの運行をやるための努力をやってまいりますので、御了承いただきたいと存じます。

 

 なお、境町の交番のことにつきましては、あるいは面的整備は先ほど私もお一答えをいたしましたけれども、あらためて都市開発部長からお答えを申し上げます。

(原田正八郎君「駅前の都市開発」をと呼ぶ)それを含めて私が先ほど答弁したんですが、もう少し具体的に‥‥。

 

○都市開発部長(丸山 忍君)

 境町の交番のところの立体の問題につきましては、先ほど答弁をしたと思いますけれども、鉄道の上を道路がまたぐという計画になっております。

ただその執行時期につきましては、先ほど申し上げたとおりで、県といま協議をしているわけでございますけれども、主要路線のまず開始が大事だと理解をいたしておりますので、そういうようにお願いを申し上げたいと思います。

 

 次に、駅前の再開発の問題でありますけれども、先ほど市長が御答弁申し上げましたように、現在商業の推進の整備計画をつくっている最中でございます。

これのトータルビジョンができましたら、それにあわせて実は整備をするということで、現在一応の基本的なデータの収集は整備をしておりますけれども、計画については、それらとあわせて考えていこう、というように考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。

 

○副議長(土屋 直君)

 原田正八郎君。

 

○原田正八郎君

 ありがとうございました。

 

 先ほど聞き落したわけでございまして、再度お答えをいただいて恐縮でございます。

 

 ただ下水道の関係でございますが、ずっと引き続きやっていただくし、また計画どおり今度はほかの地域へ順に移っていくわけでございますけれども、私どもの主観でございますが、工事をやる段階において、小さいこういうグループで接触するでなくて、連合自治会長を中心とした話し合いを先に持ってもらいたいと思うんですよ。

そうしたならば、連合自治会のそうした人たちの方で、たとえばストップなどという場合は、そういうことはおそらく解決できると思います。

ですから2、3人とか5、6人とかのために200人も300人もの、自治会が期待している工事がストップされるということは、うまくないことですから、そういうふうなせっかく自治会の人のつながりが大きいですから、連合自治会長あたりを中心とした説明会等、住民大会のようなものを開催して、そして工事に着工してもらう。そうしたら、途中でそういう問題が起きないじゃないかと、以上でございます。

 

○副議長(土屋 直君)

 要望でよろしいですか。(原田正八郎君「ええ、結構です」と呼ぶ)

 

 関連質問はございませんか。

 

 お諮りいたします。

 

 本日の議会はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。これに御異議はございませんか。

 

    (「異議なし」と呼ぶ者あり)

 

○副議長(土屋 直君)

 御異議なしと認めます。

 

 よって本日の会議は、これをもって延会することに決しました。

 

 本日はこれをもって延会いたします。

 

    午後4時34分 延 会