昭和55年12月甲府市議会定例会議事日程(4)

      昭和55年12月17日 (水) 午後1時

  報  告

第1  議案第109号 甲府市職員特別給与条例臨時特例の一部を改正する

            条例の一部を改正する条例制定について

第2  議案第110号 甲府市教育職員の退職年金及び退職一時金に関する

            条例等の一部を改正する条例の一部を改正する条例

            制定について

第3  議案第111号 甲府市市立学校設置条例の一部を改正する条例制定

            について

第4  議案第112号 特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に

            関する条例の一部を改正する条例制定について

第5  議案第113号 甲府市廃棄物の処理及び清掃に関する条例の一部を

            改正する条例制定について

第6  議案第114号 甲府市病院事業の設置等に関する条例の一部を改正

            する条例制定について

第7  議案第115号 市道路線の認定について(増坪1号線)

第8  議案第116号 市道路線の認定について(千塚5丁目2号線)

第9  議案第117号 市道路線の認定について(和田2号線)

第10 議案第118号 市道路線の認定について(西田1号線)

第11 議案第119号 市道路線の認定について(砂田3号線)

第12 議案第120号 市道路線の認定について(家具団地2号線)

第13 議案第121号 市道路線の変更認定について(東光寺前通り線)

第14 議案第122号 昭和55年度甲府市一般会計補正予算(第4号)

第15 議案第123号 昭和55年度甲府市公益質屋事業特別会計補正予算

            (第1号)

第16 議案第124号 昭和55年度甲府市国民健康保険事業特別会計補正

            予算(第2号)

第17 議案第125号 昭和55年度甲府市下水道事業特別会計補正予算

            (第2号)

第18 議案第126号 昭和55年度甲府市交通災害共済事業特別会計補正

            予算(第1号)

第19 議案第127号 昭和55年度甲府市中央卸売市場事業会計補正予算

            (第2号)

第20 議案第128号 昭和55年度甲府市農業共済事業会計補正予算

            (第2号)

第21 議案第129号 昭和55年度甲府市病院事業会計補正予算(第2号)

第22 議案第130号 昭和55年度甲府市水道事業会計補正予算(第2号)

第23 議案第131号 請負契約の変更契約締結について(甲府市北部市民

            センター建設(建築主体)工事)

第24 議案第132号 損害賠償の額の決定について

第25 議案第133号 敷島町の公の施設設置に関する協議について

第26 議案第134号 職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を

            改正する条例制定について

第27 議案第135号 甲府市職員給与条例の一部を改正する条例制定に

            ついて

第28 議案第136号 甲府市学校職員給与条例の一部を改正する条例制定

            について

第29 議案第137号 請負契約の締結について(大津終末処理場最終沈殿池

            築造工事)

第30 議案第138号 財産の処分について

第31 議案第139号 市道路線の認定について(小瀬町3号線)

第32 市政一般について質問

第33 諮問第2号   人権擁護委員候補者の推薦について

 

 

  (出 席 議 員)

塩 野 褒 明君

福 島   勇君

岡     伸君

原 田 正八郎君

市 村 輝 男君

鈴 木 豊 後君

飯 島   勇君

伊 藤 常 八君

内 藤 源 一君

長瀬 正左衛門君

小 林   匡君

小河原 正 平君

市 川 正 雄君

中 西   久君

樋 口 精 一君

内 藤 秀 治君

上 田 英 文君

込 山 貴 雄君

堀 口 菊 雄君

富 永 政 男君

千 野   哮君

宮 島 雅 展君

武 川 和 好君

岡 田   修君

臼 井 成 夫君

早 川 光 圀君

堀 内 光 雄君

土 屋   直君

秋 山 慎次郎君

小 林 康 作君

堀 込 徳 一君

小 沢 政 春君

三 井 五 郎君

溝 口 一 雄君

山 中 繁 芳君

早 川 武 男君

小 沢 網 雄君

 

 

 

                          37名

 

 

  (欠 席 議 員)

中 込 孝 文君

森 沢   茂君

 

 

                           2名

 

 

  職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名

事 務 局 長  臼 田 茂 治君

総務 担当 主幹  窪 田   。君

庶務 担当 主査  松 本 康 成君

調査 担当 主査  影 山 正 次君

議事 担当 主幹  平 嶋   泰君

議事 担当 主査  功 刀   尊君

議事 担当 主査  今 福 栄 一君

記録 担当 主査  天 野 忠 幸君

 

 

  説明のため議場に出席した者の職氏名

市     長  河 口 親 賀君

国体準備 室長   飯 尾   和君

助     役  三 神 俊一郎君

中央卸売市場長   土 橋   要君

収  入  役  篠 原 憲 造君

市立甲府病院長   柿 崎   勉君

市 長 室 長  輿 石   正君

〃 事務局長   保 坂   一君

調整管理 部長  古 屋   昭君

教 育 委 員 長   広 瀬   昇君

企 画 部 長  荻 原 克 己君

教育長職務代理者

小 林 一 彦君

総 務 部 長  河 村 利 男君

教 育 次 長

市 民 部 長  神宮寺   茂君

水道事業管理者   坂 本 友 幸君

社 会 部 長  内 藤   恒君

水道局業務部長   塩 見 善 之君

福 祉 部 長  近 山 滋 郎君

〃 工務部長   三 沢 国 義君

環 境 部 長  神宮寺 英 雄君

選挙管理委員長   二 木 康 孝君

経 済 部 長  新 藤 昭 良君

代表監査 委員   岡 田 政 治君

建 設 部 長  一 瀬   勇君

公 平 委 員 長   清 水 一 郎君

都市開発 部長  丸 山   忍君

農業委員会会長   土 屋 活 郎君

下 水 道 部 長  三 神 岩 一君

固定資産評価員   上 杉   要君

技術管理 室長  志 村 泰 介君

 

 

 

 

 

 

 

 

     午後1時03分 開 講

 

○議長(内藤源一君)

 これより本日の会議を開きます。

 

 報告事項を申し上げます。

 

 市長から追加議案の提出について通知がありました。

 

 右は、議事日程記載の日程第33諮問第2号でありますので、朗読を省略いたします。

 

 次に、議長のもとに請願2件、陳情1件が提出されました。

 

 右は、お手元に配付してあります請願及び陳情文書表により御了承願います。

 

 以上で報告を終わります。

 

 これより日程に入ります。

 

 日程第1から日程第31まで31案及び日程第32市政一般についてを一括議題といたします。

 

 これより昨日に引き続き上程議案全部に対する質疑及び市政一般質問を行います。

 

 本日は、最初に政友会の小沢政春君。

 

    (小沢政春君 登壇)

 

○小沢政春君

 私は、今議会において政友会を代表して、提出議案並びに市政一般について、市長並びに当局の所見をお伺いをいたしたいと思います。

質問の要旨を十分御理解をいただきまして、的確な御答弁をいただきたいと思います。

最終日でございますので重複も多々あろうかと思いますが、御理解をいただいてお聞き取りをいただきたいと願うところでございます。

 

 最初に下水道問題の事業建設費の増大についての予算の増大と、下水道維持管理費の値上げについてと、総合計画の見通しについてをお尋ねをいたします。

 

 次に刑務所跡地処分について適切を欠かないような、市民感情に刺激を与えないような配慮によって、これを処置されてほしいと要望をするわけでございます。

 

 次に上水道問題、荒川ダム建設と水道料金にはね返る御所見を聞きたいと思うわけでございます。

 

 次に、駅近代化と駅舎改築の市民要望と、市長並びに当局の考えのほどをお聞かせを願いたいと思うところでございます。

また総合計画見直しが迫られているピンチに立たされた市の財政の事業負担の負担軽減運動に対して、今後どう対処していくのか、県、市一体論をうとう県政と市政、市長の所見と考えをお聞かせいただきたいと思うところでございます。

 

 以上の5点についてこれより質問を続行さしていただきます。

 

 下水道事業についてお尋ねをいたします。

 

 その当初に、市長は市政執行に当たり、重点施策の1つとして住みよい環境のまちづくりを立看板に、上下水道のその柱を軸に積極的に推進をしているところは、市民の高く評価をするところでございます。

市民の期待と喜びをどこまで推進しようとしているのか、まず下水道事業についてをお尋ねをしながら、都市といわず、農村といわず、人の生活に必要欠くべからざる上下水道の重要性は、いまさら私が申し上げるまでもないところだと思います。

1日も生活に欠くことのできない、生きるための施策に、想像に余りある苦労をしている市長当局の事実は、確かだと信ずるところでございます。

本市総合計画による計画の最終年次、昭和62年度には、市街化全域のほぼ下水道施設が完備をすると計画がされ、発表をされているところでございます。

市いや全域に関係いたしますそれぞれの方の承知をいたしておるところでございます。

最近、本市建設事業の大幅の増加と費用負担の増大は、余りにも急激のアップで、自主財源に乏しい本市財政では、とうていまかない得られないと憂慮するところでございます。

下水道問題懇話会の席上で、市長ははっきりと62年度供用開始は困難だと、公式発表をしたと報道をされたところでございます。

時代の推移と物価の上昇は、人の力で押さえ得られるものではありませんが、国の財政状況もあるでしょう、本市事業の見積り積算にも、誤算はなかったかとお尋ねをしたくなるわけでございます。

当初700億円の見積りだったと聞くところ、現状では1,000億円を上回ると聞くところに及んでは、増大をする建設費の金利負担も考え合わせなければならないときがきておると思います。

計画予算の見積り何百億円の誤算とは、驚く限りでございます。

11月20日の山日の報道するところでは、国の補助金はいままでとは違って期待ができない、市の単独負担事業でやる以外にはないという記事を見るときでございます。

翌日21日の山日は、市の総予算の500億の予算に相当する、

400億ないし500億の金利負担を市当局はどうするのだと憂慮をしながら報道をしたところでございます。

事業費が大幅に増加をした理由と、見積り積算に誤算はなかったか、事業費がどの程度に押さえらるのか。

また工期最終年と発表した62年度を、どう処置する考えなのか、他の大型事業との影響も大きいと思うが、その調整はどう処理するつもりなのか、また現在受益者の負担金を徴収している国母、高畑地区などの供用開始は、約束の時点の実行ができるのか、あわせて御返事をいただきたいと思います。

また、62年度目標の計画どおりの開始ができるのかをも、あわせてお尋ねをいたすところでございます。

維持管理費分だけが建設費の金利負担の支払いは、今後どう処置するのかをもあわせてお知らせをいただきたいと思うところでございます。

 

 市民の期待する下水道事業供用開始の見送りと、料金値上げの問題は、下水道事業計画に甘さがなかったかと追求をしたくなるわけでございます。

いまさらにして過去を論究しても始まらないとは思いますが、今後まず料金問題の値上げ以外に方途はないと考えていることを、想像するわけでございます。

しかし、市民受益者の負担も容易のものではないと考えていただきたいと思います。

しかし、限界に来たと捨てておける問題でもないと思うし、ひとり下水道事業の費用処置だけではございません。

市の財政は、緊迫その度を深め、困窮はなはだしい現実を、どう切り抜ければよいと考えているのか、市長の御所見をあわせてお伺いをしたいと思います。

 

 単独事業とは言え、まかない切れない現実は、わがまま息子でも捨てておけないということになるだろうと、推察をせざるを得ないところでございます。

一般会計にもしわ寄せが来ることは既成の事実です。

市負担となると複雑の意見になると考えざるを得ないところでございます。

そこで50%ないし70%と12月5日の毎日新聞に報道をされたところでございます。

市議会内部にもそれぞれの意見のあることも見逃すことのできない現実を、市長はどう対処していく考えかを、お聞かせ願いたいと思います。下水道料金は公共料金でもあるわけです。

下水道料金使用料値上げが、物価にはね上がるということも、また心配にもなってくるわけでございます。

しかし、下水道施設の適正な維持管理もこれまた重要であります。市長は市の財政と市民感情を十分配慮をしながら慎重に取り扱い、強く具申を差し上げたくなるわけでございます。

大幅値上げ作業を進めていると聞く新聞報道、11月18日以来連続8回下水道懇話会の協力と努力には敬意を表するところではございますが、市議会も事重大案件でございます。

理解をしながらもつんぼさじきの感を覚えながらも、人のことだとは捨てておけないと思うところでございます。

議員は、再建団体に落とすわけにはいかないと、日夜努力をする責任と義務を痛感をしているところでございます。

見逃がすことのできない行政指導、監督する議員の立場をも、もう少し理解をしていただきながら、以上申し上げた内容を、的確に把握をして明快な答弁を願いたいと思います。

 

 次に、刑務所跡地の処分についてをお尋ねをいたします。

 

 跡地処分については、市民の高い関心を持っていることは事実でございます。

住宅用地確保に悩んでいる市民に提供することができ得るよう、万全の配慮を考えなければならない時期が来ていると思います。

不動産業者また投機的な対象者に買い取りを、いかにして是正をする考えなのか、具体的な尺度を明確にしてもらいたいと思います。優先対象者は、公共事業に用地を提供した者、それに関係、協力をした者以外にないと私は考えるところでございます。

公平にしてかつ公正な選考方法を考え、決定すべきであると思うが処置いかん。

その具体策は、また処分価格が時代に比し、相当低額の感じがするがどうか。

さりとて庶民にとって必ずしも容易に買い取ることのできる価格でない、ということも考え合わせなければならないところでございます。

単価積算の根拠は昨日も論議をされ、答弁をいただいたところでございますが、また庶民でも取得しやすい方針を考えていただかなければ、何年かの月賦にするか、あるいは代金納入方法策とも、どう考えているのかをお尋ねをいたしたいと思います。

 

 次に、上水道問題をお尋ねをいたしたいと思います。

 

 荒川ダム建設について市民の生活に不可欠な生活用水、また産業用水等の増大をする現今でございます。

水需要に対するための荒川ダムの建設が県市一体の事業として着々進められていることは御存じのとおりでございます。

本市市政の将来の発展を考えるとき、高く評価をするとともに1日も早く完成をすることを希望するものであります。

ところで、今回ダム建設について事業費の改定がまたも行われたということでございます。

そのまた内容は、本市負担金の増額ということが提案をされていると聞くところでございます。

諸物価の上昇とともに経済情勢下において、一層裏づけるものとはしても、その額が相当の増額であるので、増額の要因がなに辺にあったかを、お尋ねをしたくなるわけでございます。

設計変更とか地盤の適不適とか、幾度か聞かされた、2度3度と改定案が出された経過がございました。

毎回泣く泣く了承をしていることは、皆さん御存じのとおりでございます。

またも改定とは納得しかねるところでございます。

生活必需品の水資源の確保でございます。ためには国、県の補助をもいただきながら、市民のいのちと暮らしを守るために、施策をあきらめて協力をしているという市民の素直な気持ちを、もう少し親切に受け取っていただきたいと要望をするところでございます。

ますます市民負担は増大をしていきます。

水道料金として直接市民にはね返らざるを得ないと、はっきり答えに出ると思います。

市長は市民に対して水道料金のはね返りを、どう説明をし、どう納得をさしていただけるのかを、お聞かせ願いたいと思うところでございます。

 

 次に荒川ダムの建設は、現在水道局が行っていると聞くところでございます。

第5期拡張事業の一環として進めているということも承りながら、事業の完成によっては、新規に日量10万トンの取水が可能であると聞いていながら、大変喜ばしい将来のあることを想像をしながらダム負担金の増額によって、そのことがまかない得られるかどうか、ということをも考慮をしなければならないところでございます。

第5期拡張事業にも、その分だけ当然増額となるだろうと想像をするのでございます。

その他の事業についてもどのように対処していくのか、当局より説明をお聞かせをいただきたいと願うところでございます。

 

 次に、甲府駅近代化について、いまさら私が申し上げるまでもございませんが、甲府駅前発展会よりの陳情もされていると聞くところでございます。

甲府駅近代化に関連をすることについて、市長の基本的な考えと理解をお尋ねしたいと思います。

駅の敷地は、いまさらにして拡張は困難であることは御承知のとおりでございます。

せめて貨物ホームの早期移転でも取り組んでみたらどうかと、お尋ねをしたくなるわけでございます。

中央新幹線構想論も折り込みながら、狭いながらも理想的な、かつ有意義に利用、活用されるような駅ビル構想を考えていただきたいと思うが、いかがなものでしょうか。

駅ビル内の商ペースは、地元業者を優先と願いながら、先刻も議会で要請をしておいた経過がございます。

宝石のまちらしい雰囲気をつくることと観光山梨を宣伝をするそれぞれの構想は、いかがなものだろうかと、再三お尋ねを続けたいと思います。

 

 東西南北の道路の取りつけについても、乗降口の位置に関係してくると思いますが、駅舎改築は、平和通りを基本的に考え合わせながら、左右公平に使いやすい、市民に親しまれる駅前再開発は、地元の了解を取りつけながら再開発のまちづくりに、構想とともに移転改築の財政面までをも考慮をしなければ、とても早期実現はむずかしくなってくると考えておりますが、どうすれば理想的に県都に恥じない駅ビルが完成するかを、常日ごろ責任ある市長、検討されているであろうと、信頼をしながらその所信のほどを、お聞かせ願いたいと思うところでございます。

 

 最後に、県市一体論と毎日評価を聞くところでございます。

20万市民というけれども、民間人口は30万ないし40万ともうとうところでございます。

将来の展望に立って、いまこそ県市一体論をいよいよ発揮してくださいと、国政にも県政にも、県自体がもう少し県都甲府を高く評価をすべきだとも思うわけでございます。またそれが親切だと私は信じていたいと思います。

わがままかもしれません。甘えているのかもしれません。しかしお願いをしたくなるところでございます。

荒川ダムの負担金の最後のめんどうぐらいと願うところも一辺にはございます。

 

 また国体メーン会場の用地取得が、見通しがつくところまで協力をした素直の努力ではなかったと考えていただきたいと思うところでございます。

本市の苦労を推察をしてほしいと、重ねて申し上げながら9.9ヘクタールという膨大な所有地を、無条件で提供をしようとするけなげな甲府市の姿を、もっともっと理解をしてほしいと思うところでございます。

甲府市所有としてのスポーツ広場を失うさびしさも、すべてごやっかいになる県庁様のおっしゃることと、素直に理解をしながら協力をする姿が、納得していただけない情けなさが胸を締めつける思いでございます。

1つ1つ例を挙げれば限りがありません。限度がございません。

しかしもっと県市一体論をうとう県政と市政、政治の力に期待をして市長の手腕におまかせをいたしますので、ダムの負担金ぐらい是正論から、たとえば火葬場の敷地にしても県有地を使用させるくらいの大幅な考え方と、こそこそした愛宕山改築論などで論議することよりも、広々とした県有地でも開放して、倉敷ほどの施設でなくても理想かつ将来の展望に立っての計画くらい県都甲府は大多数の離合集散地でございます。

もっと地元甲府の行政に援助をしてほしいと要望をしながら、市長は市政運営に対する県とともに、どのように行政を進めていくかであろうかと、日夜考えておいでることと信じております。

県市一体論についての、市長の抱負と内容等をお聞かせをいただきながら、市長の政治姿勢もやがて市民に潤うふるさとづくりの政治活動に期待をかけているときです。

市民の前にもっともっと前向きの姿勢で、県市一体論を大きく発揮するときだと思いますので、市長の所信をお聞かせいただきたいと思います。

 

 以上をもちまして質問を終わらしていただきます。

質問の要旨を十分理解をいただいて、率直に御答弁を賜りますようお願いをいたします。

 

○議長(内藤源一君)

 市長 河口親賀君。

 

    (市長 河口親賀君 登壇)

 

○市長(河口親賀君)

 お答えいたします。

 

 まず上下水道の問題でありますが、このことにつきましては、第4期下水道事業、第5期上水道拡張事業として現在推進をいたしておるところでありますが、非常に地方財政を取り巻く経済事情というのは、厳しさを加えておりますけれども、特に下水道事業にいたしましても、あるいは上水道にいたしましても市民に欠くことのできない事業であります。

特に下水道事業は、市民の生活環境を整備するには、絶対に必要な事業であり、上水道はまた飲料水でありますから、これまた欠くことのできない事業でありますから、その計画に基づいて今後とも進めていくわけでありますが、なかなか財政事情の厳しさがございますので、やむを得ず見直さざるを得ないというのが、前2日間下水道、上水道で御質問をいただいた中で、あるいは工期の見直しをいたさなければならないし、あるいは市民の負担を余儀なくさせていただかなければならないと、こういう実態であることは、御説明を申し上げたとおりであります。

しかし、私は基本的には公共料金の値上げは反対だと、こういう考え方を持っておりますけれども、現状の財政実態と将来の経済予測の中で、御指摘もありましたけれども、もしいろいろな事業や市民のニーズにこたえるということであるなら、当然財政というものの中で、そういう点を見直さざるを得ないと、こういう状態になっておりますことを、まず冒頭に御理解をいただきたいと思うわけであります。

そこで第4期の事業がそのようなことで遅延をいたしてまいりますことは、私が申し上げたとおりであります。

62年度までに第4期の計画が完全に履行できないことはまことに遺憾だと思いますが、今後とも市民が非常に強く要望をいたしでおりますので、できるだけ早期に完備できるような努力をいたしてまいりたいと思いますけれども、なかなか大変だということだけ、ひとつ御理解をしていただきたいと思います。

ともあれ、56年以降の総合計画実施計画の中で、十分いま言ったような姿勢の中で検討しながら、議会や市民の皆さんの御理解をいただくようにいたしてまいりたい、こう考えておるところであります。

 

 なお、事業費がこのように増大をしたのは、誤算によるものではないかと、こういう御指摘でございますけれども、これは単純な誤算というものではございません。

御承知のように工事単価が非常に高騰をいたしておりますこと、あるいは交通事情、公害対策による特殊工法や地質に対応しての高度な架設工法を、採用しなければならないという点が出てきたために、そのようになったんだと、こういうようにまず御理解をいただきたいと思います。

 

 なお下水道事業において料金の値上げでございますけれども、いま申し上げたように公共料金を、基本的には上げることは、私は市民生活に影響するというたてまえからは、好ましくないとは思いますけれども、いま申し上げましたように建設利息の負担につきましては、全額を公費負担と一部を使用料に算入すべきだという2つの意見がございますので、私は今後市議会やあるいは市民の御意見等を広くお聞きをいたしまして、慎重にこの料金アップの問題については、対処いたしてまいりたい、このように考えております。

 

 なおまた議会をつんぼさじきに置いたと、こうおっしゃっておりますが、やはり私は市民の意見を聞く会というのを設置をいたしておりますから、その皆さんの意見を聞いたということでありまして、それ以前にすでに私の方は下水道事業の現況、あるいは将来、使用料について常任委員会の方へ御説明を、細かく担当部の方からいたしてございますし、またこの事業を見直したり、あるいは使用料の改定というような問題については、当然議会の皆様の御理解をいただかなければできないことであり、市民の理解も同じく当然でありますので、決して議会を私どもが軽視をするという考え方もございませんし、今日まで私どもが行ってまいりましたことの内容についても、軽視をした覚えはございません。

ぜひその点を御理解をいただきまして、今後とも議会と相談をして、この問題については慎重に意見を聞いて対応をいたしてまいりたいと思いますので、そのような御理解の上に立って、御指導と御協力を賜りたいと存じます。

 

 なお、全体計画のおくれはあっても、いままで負担金を取っておるところがあるではないかと、そういう点についてはどうするんだと、こういうことでありますが、御承知のように伊勢、住吉地区あるいは国母、高畑地区の一部につきましては、下水道の受益者負担をいただいておりますので、これは計画どおり供用開始ができるようにいたしてまいりますので、その点御理解をいただきたいと存じます。

 

 次に、甲府駅近代化に伴いまして、いろいろとお説を拝聴させていただいたわけでありますが、駅の近代化をするには、基本的にはやはり客貨分離をすることの必要性は、私どもも認めております。したがって、昭和47年以降国鉄の意見も拝聴する中で貨物駅の移転をするということが前提だということで、いろいろと県当局と連携を取りながら移転用地の確保、その他南甲府へ貨物駅を移すというような、管理局は違いましても検討をいたしたわけであります。しかし、貨物駅を移転をする場所の確保ということが、今日まででき待なかったので、客貸を分離をしない中での甲府駅の近代化をするという基本方針に国鉄と了解点に達して、いま推進をいたしておるわけであります。

そういう点をぜひ御理解をいただきまして、今後はそういう前提の上に立って、甲府駅の近代化の計画を進めてまいります。

そこで何といっても問顛になりますのは、先般も御説明を申し上げましたけれども現在定期協議を行っておる内容というのは、駅舎の改良と駅機能の問題等が中心のテーマとしていま論議をいたしておるところであります。

したがって、今後問題になりますのは南北の自由通路、それから駅ビルの問題、こういうことに発展をいたしてまいりますが、この発展をする時点というのは、来年の2月ないし3月に国鉄と覚書きを交換をいたします。

その時点に立ってから、いま申し上げたような内容の協議がなされるわけでありますが、一番私どもがいま心配をいたしておりますのは、お説にありましたように駅ビルをどういう構想で建っていくかということでありますが、他都市の駅近代化の実演というものを、私どもが調査をいたしますと、やはり駅ビルをつくって、その中へテナントを入れるということでありますが、このことにつきましては、私は何といっても地方の商業に影響を及ぼさないような商業ベースの確保、それからテナントについても地元を優先するという考え方の上に立って対応をいたしていかなければいけないんだ、ということを十分承知をいたしておりますので、今後、そういう点を基本にいたしまして、努力をいたしてまいりたいと、こう考えております。

 

 それから甲府駅の駅舎の位置及び自由通路についてお説がございましたけれども、この南北を結ぶ自由通路につきましても、北は商店街がございますので、十分地元の皆さんの意見を拝聴した上で、どのような南北自由通路がいいかということについては、今後検討の対象にいたしてまいりたいと思います。

 

 なお中央新幹線の問題もあるわけでありますが、中央幹線につきましては一応こちらへ置いて、駅の近代化等を中心にしてやってまいりたいと思います。

いま中央新幹線が具体化しておりませんけれども、いずれ新幹線の具体化があろうと思いますけれども、しからば中央新幹線が、どのような形で甲府市を通過するということについても、まだ提示を受けておりません。

現在調査の段階でありますから、私どもとすれば駅の近代化に考え方を集中をして、今後議会の御意見等も踏まえながら努力をいたしてまいります。

そのことによりまして、今後駅前の再開発という問題が出てまいると思いますが、現在、甲府駅の近代化計画についても、関係機関といろいろ話をいたしておりますが、その中でやはり出てまいりますのが、駅前広場あるいは都市機能の見直し、あるいは公共施設の改善等々の問題点が提起をされておりますが、私は、本市の現況から見まして商業の実態と、将来どういうように商業振興をしていくかということにつきましては、甲府市の商業振興対策協議会から提言を受けまして、駅周辺の商業活動近代化につきまして、十分配慮をしていかなければならないという、そういうためのマスタープランの策定に、いま調査結果に基づいて努力をいたしておりますが、何といっても私ども行政がマスタープランをつくることも当然必要でありますけれども、やはり地域の皆さんが、こんなふうな面的再開発をやりたいんだと、したがって、具体的にどうだと、やはり民間主導的な立場をとっていただきたい、というのが私どもの気持ちでございます。

したがって、そういうものをかみ合わせる中で、駅の近代化と一体になった駅前整備計画というものをつくっていきたい、こういうことで商業振興対策協議会の方々も、私からお願いを申し上げてございますので、駅の近代化計画と一体になった駅前整備というものを、改善というものを今後進めてまいりますので、この点につきましても、いろいろ甲府商工会議所あるいは商店街、駅前の商店街等々からの意見を、いまお聞きをいたしておる段階でありますが、常に私は民間主導型と、こういうことを申しております。

そのことは先般もお答えを申し上げたように、丸中の再開発のあの経験から、私はそう申し上げておるわけでありますからぜひ議員さんにおかれましても、そういう点を御理解をしていただきまして、今後の御指導と御協力をぜひお願いを申し上げたいと存じます。

 

 次に、県市一本化の問題でありますが、これは県市一本化がなされております。

その一本化の中でのやはり成果を期待をする、こういう議員さんの御質問だと思いますが、その期待に添うような努力を今後行ってまいりますけれども、現在までたとえば議会の御協力もいただきましたけれども、国体の負担金につきましても、軽減を図っていただいて3分の1になっております。

また総合市民会館の際にも、私との約束ではありますけれどもできるだけ援助をいたしましょうと、こういうことが約束をされておるところでありますし、また上水道につきましては、すでに54年度において補助制度が確立をされております。

今後とも下水道事業につきましても、県の補助制度というものを確立をしていただくようにいたしてまいりたいと思います。

何といいましても県都であり、昼間人口がお説のような人数になるわけでありますから、今後とも積極的に県にそういう面での御支援をいただいてこそ、県市一体化の成果があるわけでありますから、知事もそんなような気持ちでおられて、私も敬意を表しておるところであります。

 

 なお、小瀬のスポーツセンターを無償で提供するではないかと、こういうお話でありますが、そのとおりであります。

しかし、その提供の仕方については、いずれ議会と相談をするわけでありますけれども、そのことによって市営のスポーツセンターがなくなるではないか、ということについては、私は近い将来にそうでないような配慮をすべく県と話し中であります。

もちろん私は市営の競技場をほしいわけであります。

そうかといって新たにつくるわけにはまいらぬのが、いまの財政実態の状況の中ではでき得ませんので、今後県と話し合いをして市営の競技場というものをどうするか、それを率直に申し上げて緑ヵ丘を何とか、ということも考えたり、いろいろなことを考えておりますが、確定した問題でありませんから、ここで言明はできませんが、少なくともお説にあったような考え方を持ちながら、今後県にもお願いをいたしていくという考え方を持っておりますので、その成果を期待をしておいていただきたいと思います。

 

 以上私の答弁を終わらしていただきます。

 

○都市開発部長(丸山 忍君)

 刑務所の跡地の処分の問題についてお答え申し上げたいと思います。

 

 優先分譲処分をいたしますにつきましては、あくまでも甲府市または県が甲府市内において施行をいたしていただいております公共事業の円滑な推進を図るために、こういう方々に優先分譲をしていきたい、というのが基本になっております。

したがいまして、申し込みの資格者でございますけれども、甲府市の施行する事業といたしましては、街路事業、これ3本ございますが、街路事業それから公園事業、一般道路の新設事業、甲府市の土地開発公社に委託をいたしまして、用地買収をしております事業、区画整理事業、こういうような事業に該当がされる皆さん及び山梨県が施行する甲府市内の事業といたしまして、県施行の街路事業、公園事業、河川事業というものに該当いたしまして、現にその事業のために宅地としての機能が果たし得ない、こういう方には優先的に分譲をしていきたい、このように実は考えているところでございまして、この状況を把握をするために、この事業に関係をいたします各主管部におきまして、地権者にすでにこの趣旨の旨のチラシをお配りをしてございます。

したがって、今年中には優先分譲の区画数が決定をいたしますので、残ったものについて一般分譲をしていきたい、このように考えているところでございますので、御理解をいただきたいと思います。

なお、一般分譲につきましては、あくまでも甲府市民であるということが原則でありまして、来年の1月1日現在、甲府市に満1年以上居住している方々、しかも20歳以上で宅地がないという方々にお分かちしていきたい、このように考えておりますので、御理解をいただきたい、こう思います。

 

 なお処分の価格でございますけれども、昨日もお答えを申し上げましたが、刑務所の移転に要しました費用、これを基礎にいたしまして算定をあらかじめいたしました。加えて鑑定価格を調査をいたしました。

これらとの比較、さらにはそれぞれの土地につきまして、路線価に基づいての指数の算出をいたしました。

こういうもの等勘案をして単価を決めたわけでございますけれども、平均といたしましては、坪当たり27万5,755円という形になったわけでございまして、一般的な評価額よりも、さらに15%ほど安くなっておりますけれども、この点は昨日もお話中し上げましたように、住居地域であるということと、それから制約がついておりますので、この点安くしてあるという点で、御理解をいただきたいと、こう思うわけでございます。

 

 なお、代金の問題につきましては、これはあくまでも分割ということになりますと、私どもの収入、支出との予算との関係がございますので、あくまでも一括納入をしていただこう、というように考えておりまして、その納入については、55年度内に納入をしていただくように考えているところでございます。

 

 以上です。

 

○水道事業管理者(坂本友幸君)

 荒川ダムの工事費の増額の理由並びに市民負担料金への影響、あるいは第5期計画の今後の見直し等の問題につきまして、御答弁申し上げます。

 

 今回の荒川ダムの工事の増額につきましては、契約約款のスライド条項に基づくものでありまして、契約時以降の賃金、物価等の変動の状況を見ますと、やむを得ないものと私ども考えておるものであります。

 

 料金の影響でございますけれども、増額負担分は5億7,516万1,000という内容でございまして、国庫補助が2分の1、それから議会等でも大変なお力添えをいただきまして、先ほども市長が申し上げましたように、昨年から県費補助が10%支給されるようになっております。

そういう点を差し引きますと、料金の負担となりますのは40%の2億3006万5,000というような状況でありまして、50年の事業の開始当初の、市が想定いたしました料金対象となります負担は、国庫補助が3分の1のみでございましたので、66%強が料金の対象となるような仕組みでございました。

それから見ますと、25%以上が負担軽減が図られておるということでございまして、関係者、議会を含めまして皆さん方の御理解、お力添えのおかげだと私ども受けとめております。

大きな市民負担の軽減が図られたというように考えております。

しかし、これがいまの40%の今回のダムが完成時以降、どのような料金へのはね返りになるか、ということを積算いたしますと、これは概算ではございますけれども、一立方に対しまして約40銭ぐらいがはね返ってくるだろう。

水を十分に確保し、供給を満たしていく上における負担としては、やむを得ない範囲であろう、このように考えております。ただ今後のダムに関連をするいろいろの事業がございます。

これら県との事業の中で、できるだけの御配慮をいただき、この料金へのはね返りを軽減をするような努力もしてまいりたい、このように考えています。

 

 第5期拡張事業への見直しでございますが、53年度にも見直しをいたしてまいりましたが、その後の経済変動あるいは水需要等の増高等を考えまして、改定見直しをする必要があるではないか、こんなふうに受けとめております。

目下検討はいたしておりますけれども、県との協議をする部分もございます。

これらが整い次第手続きをしてまいりたい、このように考えております。

 

○議長(内藤源一君)

 小沢政春君。

 

○小沢政春君

 おおむね了解をするということにつながるわけですが、上下水いずれにいたしましても、これ必要欠くべからざるものであるので、論議、論究する余地はない現実につながっていくわけですが、しかし事業費が増大をするそのことによっては、計画倒産が来るというような、いわゆる計画をしたことが実行ができないというような事業費のアップだということを、聞くところによれば、それだと大変返る率、いわゆるはね返りの率もそれに匹敵して多くなってくるだろう、そういうことを憂慮をするから、それをいまのうちに考慮をしておいたらどうだ、ということをお尋ねをしているわけですが、決して何か反論をすると、追及、反対というように聞き取るかもわかりませんが、そういう意味だけでなくて、いわゆるさい先心配をするというところに焦点のあることだけは、御理解をいただきたいと思うところでございます。

 

 それからたとえば市自体だけで、独自で行う事業でまかない切れない、いわゆるそれぞれいろいろな事業のこれから伸びていく契約されるものがあるわけですが、たとえば動物園の移転の問題にしても、あるいは火葬場の移動、改築というような問題にしても、大分広々とした県有地、その他決して遊休地ではなかろうけれども、お情があるならば、県市一体論なんという華やかなうたごとだけでなく、新設運動に変えていただく手腕、力量をお持ちの市長さんのことだから、お近づきでお話ぐらいは進めていただけるだろうと期待をするというお話をしたわけですが、そのことに対してはどうということも、まだ御返事をいただかないわけですが、努力をしているという何か御返事のようだったけれども、具体的に私もこうすればいいと思っているぐらいのことは、これをひとつお聞かせを願いたいと思うわけですが。

 

 それから地元優先の業者をベースに入れるという、先ほどの駅前開発の駅ビル構想の話ですが、新幹線は予測ができない、できるであろうが計画が立たない、こういうお話のようでございますが、やがて、新幹線が来るということは、これ遠からず必ずだと、いわゆる得られる内容だと思いますので、そのときになって果たして間に合うか間に合わないかということをも、多少は考慮をしておく必要があろうと、私はこう考えているわけですが。

 

 それから前議会でも私はくどいほど要請をした経過があるわけですが、決して物産館を建てろとか、あるいは観光行政にどうしろといっても、やはり財源とか資源とかに限り、限界があるので、きれいなことだけはだれにも言えるけれども、やろうとすればむずかしさがあるということだけは、これはどなたの見解にも間違いはないと思います。

しかし、いわゆる財源に乏しい収入源のない甲府市の内容だから、せめて観光行政へでも力を入れたらどうだ、という実は提言をしているわけでございます。

だから今度できる駅ビルなどにも、そういう観光行政につながるようなものをも、配慮をするというお答えぐらいはいただきたかったと私は思うわけでございます。

先日も鈴木同僚議員から駅ビルのお話なども出た経過がございますが、受け取った経過は私も記憶しておりますが、あえて再三申し上げては行き過ぎかもわかりませんが、私は、そう思っておるということだけを御理解をいただきながら、何らかの形で努力をするという経過くらいお聞かせをいただきたいと思います。

県市一体論ということだけがうたい文句だけでは、はかどらないという、私のお尋ねをも理解をしていただきたい、こういうことでございます。

 

○議長(内藤源一君)

 市長 河口親賀君。

 

    (市長 河口親賀君 登壇)

 

○市長(河口親賀君)

 上下水道の今後の推進につきましては、非常に御心配、御配慮いただきましてまことにありがとうございます。

そういう点を踏まえて今後市民の負担をできるだけ軽減をしながら、市民生活、環境整備のためのこの下水道事業をお説のように積極的に進めてまいります。

しかし、大変だということはぜひ御理解をいただきまして、財源確保、その他につきましても議会の御協力をいただきたい、という気持ちでいっぱいであるわけであります。

その点でぜひ御理解を賜りまして今後の御協力をお願い申し上げたいと存じます。

 

 それから県市一体化の問題でありますが、このことにつきましては決してうたっておるばかりではありません。

現実に先ほど申し上げましたような上水道の補助制度等も確立をしていただきました。

今度文化ホールをつくることにいたしましても、これは、私の方が市民会館を、財政的な問題もありますけれども、県があのような配慮をしていただいたから、私の力も財政事情はあっても、あれをおくらしても市民が納得してくれるという、そういう配慮も私が前々に申し上げたように市民会館を建てるんだと、県もそんな構想があるから、県当局と市当局が話し合いをして、この問題には調整をしながらどちらが先に立てるか、そして市民の文化あるいはその他の向上のために、お互いが考えてやっておるわけであり、私の方がたとえば物産会館をその中へ併設をするという問題についても、私は、できればそれを県が甲府市の中で、県有地の中でやってくれと、そうすればそれだけ私どもの方が機能におきましても、いろいろの他の方面にわたっての多様化しているものを縮小できるという利益があるわけでありますから、常にそういう点での協調を図りながら文化ホールについても行ったわけであります。

 

 さて、いざ文化ホールをつくったら、あの地域の将来の発展をどうするかとか、あるいは街路計画をどうするか、こういうことになりますと、少なくとも国道52号線の拡幅と地域の開発のための区画整理事業をやるんだと、これも県単独でやるんではないんだと、県が少なくとも力を入れて一諸になってやるという姿勢でないといけないと、こういうことの話し合いもなされて、そのようにしようとなっております。

そういうことでございますから、県市一体化がうたい文句でなくして、現実に市民負担を軽減するための私どもの努力、議会の御支援、たとえば国体もそうであります。

3分の1に負担金を下げていただいたというのは、当時上田議員さんが先頭に立って国体の関係の議員さん皆さんと行ってお願いをして、3分の1に下げていただいた、というような実積があるわけであります。

しかし今後、いま小沢議員がおっしゃったように、いろいろ山積した大型の事業の推進につきましても、今後できるだけ県の援助をいただくということで、県市一体化をなお緊密にいたしまして、市民の利益になるような努力をささげてまいりますので、ぜひその点御理解をいただいて、御協力お願い申し上げたいと存じます。

 

 なお中央新幹線の問題については、現在調査の段階であって、いまは駅の近代化を考えておると、こう申し上げておりますけれども、当然新幹線が将来通ることは事実でありますから、そのことをも駅の近代化の中で配慮をいたしております。

しかし、それはいまの段階で、たとえば山梨大学の古屋学長が、2キロ先から地下へ入って、そして新幹線は地下駅にするんだと、そして2キロ先で出るんだと、こういうことをおっしゃっておりますが、そういう構想を描いていただくことも結構であり、また私どもがないないそういう構想をつくることも必要だと思いますので、全然駅の近代化と中央新幹線を別個にと、こういっておりますけれども、内々そういうことを私どもも考えて、それぞれの皆さんに技術的な、あるいは今後の甲府市の発展のために、あるいは都市計画事業等の関連で新幹線がどうあるべきかと、国鉄とも話を、意見を聞かしていただいておりますが、国鉄は中央線、すなわち在来線の並行の中央新幹線だと、こう主張をいたしておるようであります。

そうなりますと、古屋学長のおっしゃったこともむべなるかな、というようなことを私も考えるわけでありますが、決してこれをないがしろにしておるということではなくして、いまは駅の近代化の覚書交換も近い、そうしてこれを国体までにやらなければならぬ、ということに重点を置かざるを得ないから、中央新幹線をこちらへと、こう申し上げたのでございますから、そういう点をぜひ御理解をいただきたいと思います。

もちろん駅の近代化に並行をして、今後も商業振興と観光開発は当然必要になってくるわけでありますから、それをもあわせて商業振興協議会あるいは北部開発計画の中へ、そのことをも折り込んでまいりたいと、こう考えております。

 

○議長(内藤源一君)

 小沢政春君。

 

○小沢政春君

 了解

 

○議長(内藤源一君)

 次は新政クラブの堀口菊雄君。

 

    (堀口菊雄君 登壇)

 

○堀口菊雄君

 本日で最終打の代表質問でございますので、同僚議員から質問がなされ、多少の重複する質問があろうかと存じますが簡略に行います。

 

 12月定例議会に当たりまして、新政クラブを代表して提出議案並びに市政一般について御質問いたします。

 

 甲府市も市政施行満91年日を迎え、20万都市に増大したわけでありますが、これからの甲府市も第1世紀に向かって躍進する第一歩の政治理念こそは、市長の提唱する深い反省の上にも厳しく律し、心境一転市政運営の原点に立って、公正でしかも民主的な市政執行に当たる決意こそが、これからの「うるおいのある心で結ぶまち甲府」の言葉のごとく、名実ともに栄える甲府市であってほしいと思います。

 

 まず最初に市長に甲府市の今後の施策についてお伺いいたしたいと思います。

 

 それでは最初に、甲府市内の今後の交通問題対策についてお伺いいたします。

 

 この問題については、同僚議員の鈴木議員からも質問がありましたので、私からも重ねてお尋ねいたしたいと思います。

市長も先般知事と一諸に甲府市内で最も交通頻繁な繁華街を視察しておわかりになっていることと思います。

特に最近になって旧春日町通りに駐車する代行車と自家用車は、交通を遮断して交通を阻害し、そのために通り抜けるのが困難に陥り、附近の住民よりの苦情は日を追うにつれてふえてきている状況でございます。

このような場所については、先進地の他都市の例を見ますと、特定車両のみが通行可能及び駐車できるような規制がなされておりますが、わが甲府市の場合は野放し状態というような感じに受け取られます。

このようなことでは県都甲府市も61年国体に備えて交通対策を抜本的に検討しなければ、激動する交通網は解決できないと思います。

今後の方策について市長の御所見をお伺いいたします。

 

 次にこれと関連して、甲府市内における交通渋滞と交通事故は、日増しにふえる一方です。

私たち県民1人として大変恥しいことでございますが、全国で1番多い交通死亡事故者数は、12月10日現在で123人に達し、昨年の1年間の96人に対し、ことしはすでに27人もの多い事故が、皆様もすでに御承知のとおりでございますが、こうした事故発生を防止をするためには、市民1人1人のよい御理解と御協力のほかはありません。

それに対応する甲府市の指導体制を強化するほかはありませんが、この強化に関係する指導員の動員計画と特別指導員制を新しく設定して、甲府市内に重点指導場所を配置して、交通事故をより少なくして、交通事故防止に対応する方策と今後の考え方をお伺いいたします。

 

 次に印鑑登録制度改善についてお尋ねいたしたいと思います。

 

 現在、本市の印鑑登録及び証明制度は、市民に対するサービス的個有事務として、長い歴史の中で定着し、市民生活における権利義務の行使の際に必要な資料として広く利用されてまいりましたことは申すまでもありません。

この現在の印鑑制度は昭和43年に改正された。

その特徴は印鑑による直接証明方式から印鑑登録手帳による間接証明方式になりまして、印鑑証明事務は従来に比べて大きく改善され、市民の権利義務を保障する役目も、従来の制度に比べてはるかにすぐれた制度でもあります。

しかしながら、最近の甲府市の人口増加と並行して、印鑑登録者数も年々増加の一途をたどり、昭和54年度の登録者数は、約9万3,000人に倍増する現況であります。

このような倍増に対応するためには、現行の方式では事務処理能力に限界があると思います。

これからの印鑑登録制度事務は正確かつ迅速に処理することが望ましいことです。

これらの面からも現行の方式を全面的に見直す時期だと思います。そこでより正確かつ迅速な事務処理を行うための改善方法は、現行の印鑑登録手帳にかわるカード方式による印鑑登録所方式に改善することこそ、わが甲府市の窓口にふさわしい方式でありますので、早急に改善して市民のサービスに対応できる方式に改善なされた方がよいと思います。市長の御所見をお伺いいたします。

 

 次に青少年対策と非行少年対策についてお尋ねいたします。

 

 青少年に夢と希望をと、青少年相談員制度を施行し非行から守るために県市一体化で青少年対策が続けられその対応が慢性化しているのか、その裏腹に最近特に甲府署内のたまり場において、非行少年や非行青年というより暴走族が後をたたないように感じられます。

このような非行少年を指導をするためには、市民に市当局より基本的な対策方針を打ち出して市民の協力を得ることこそ望ましい姿だと思います。

この暴走族追放を打ち出された市町村は、県下で15市町村に達しております。

また先ごろの県議会でも暴走族追放宣言を発したように、市民に直接迷惑をかけて交通妨害や夜中まで続く騒音には、市民はあきあきしているのが実情だと思います。

県都甲府市でもありますので、暴走族追放宣言を議会の先輩、同僚の御賛同を得て議決をされた場合に、市長は行政対応をする考えがあるかどうか、市長の御所見をお伺いいたします。

 

 次に医療制度の改善についてお伺いいたします。

 

 老人医療無料化は、本市最大の目玉政策でもあり、市長の再度にわたる決意表明に見られるように、福祉行政は絶対に後退させないという姿勢に敬意を表し、私はもちろんわが新政クラブも全面的にその考えに協力するものであります。

 

 さて、このような市長の決意とは裏腹に、政府の福祉政策の方向や甲府市の財政事情等は、今後老齢化が進む社会情勢の中で、果たして市長の思惑どおりに進められるかどうか疑問を持たざるを得ません。

この政策推進については、市の財政負担はもちろん、国保会計における被保険者負担もますます多くなってくることは必至の情勢にあります。

そこで私は、この前進的な政策を原則的に後退せざることなく、病魔に悩む老人が心配することなく療養できるようにするために、老人の無秩序な医者通いの状況を秩序立てるための予診制度を、積極的な健康指導センターの設立等や該当年数の老人で高額所得者が積極的に既得権を放棄するような制度導入をして、本市の財政の建全な運営と、老人医療の効率を高めることを積極的に提案し、市長のお考えをお尋ねいたしたいと思います。

 

 次に甲府市内の環境問題についてお尋ねいたしたいと思います。

 

 過日の行政視察の折に、特に感心してその都市の視察を終えた反省の中から、今後の甲府市を考えてみたわけですが、口だけで「きれいにしよう、61年国体に備えて」、という言葉が最近使われますが、私たち市民1人として考えたとき、町にごみを捨てない運動を1日も早く起こさなければならないときだと思います。

この運動は自治会を通じて、老人から子供までの一口運動として計画をすることこそ、市民総参加市政だと思います。

市長も勇断をもって市民に御協力が得られるような方策を立案して、市長の提唱する「うるおいのある甲府市」であるように、明るくきれいな甲府市にして、61年国体を成功させるのが賢明だと存じます。この運動についての御所見をお伺いいたします。

 

 次に教育委員長に2点についてお尋ねいたします。

 

 まず最初に選抜制度見直しについて、今年の3月定例会において御質問いたし、委員長は昭和43年度からこのような制度が出て、それからほとんど改革なく運営されているので、指摘されたことについては入学制度審議会に話してみますと答弁がありましたので、その経過と具体的内容についてお尋ねいたします。

 

 2点目をお尋ねいたしたいと思います。

中学校新設についてお尋ねいたしたいと思います。

 

 甲府市も都市化に伴い、東西南北に人口の増加が日増しに増している昨今の実情でありますが、特にその中でも西部から南部地域の発展はめまぐるしく増加しております。

このときに南西方面から山城、住吉方面地域までの間に、新設中学校を1校ないし2校の新設校が要求されておりますことは、すでに御存じだとは思いますが、その対策について御所見を伺いたいと思います。

 

 次に和田峠にあります和田山キャンプ場の施設についてお尋ねいたいしたいと思います。

 

 甲府市営のキャンプ場にしては、余りにも甲府市の観光面から見てもふさわしくないほどのキャンプ場です。

そうして、現在の設備もそのものまでも同じでございます。

このキャンプ場は子供が夏時であれば唯一のいこいの場所でもあります。

こうしたキャンプ場がともすれば水ができなくなり、給水車で水を補給しなければならないほど老朽化しているありさまですので、早急に新キャンプ場を新設して、子供の体力づくりの施設にしていただきたいと思います。市長のお考えをお伺いいたします。

 

 最後に甲府市立商業大学設置についてお尋ねいたしたいと思います。

 

 県都甲府市も20万市民に達し、商業都市として栄え全国でもめずらしいほど商工業都市でもあります。

このことは市民だれも知っておりますことでございますが、商業大学に進学する人も多いと思います。

私たちの若いときの夢は、山梨県に県立大学あるいは山梨大学校に経済学科があればと思いましたのですが、今後の課題でもあります。

この甲府市立商業大学がありますればと、永年の夢でもありました。

このような問題をとらえてみますと、不思議にして商業科関係の大学が1校もございません。

私たち市民の願いは、他の県に進学される場合には、高額の費用がかかり過ぎて、知能はあっても経済的にやむなく断念するケースも何回か聞き及んでおります。

こうした子供を守るため山梨県立商業大学もしくは甲府市立商業大学校を新設することが教育の機会均等であると思います。

この問題について1日も早く計画がなされ、まずしい市民にうるおいのある教育をさせていただき、明日への夢をかなえさしてやりたいと思います。市長の今後の方策についてお伺いいたします。

以上で質問は終わります。

 

○議長(内藤源一君)

 市長 河口親賀君。

 

    (市長 河口親賀君 登壇)

 

○市長(河口親賀君)

 お答えをいたします。

 

 市内の交通対策についての問題でありますが、先般私も本部長の知事さんたちと一緒に交通状態を視察をさしていただいたわけでありますが、確かにお説のとおりでありまして、特に裏春日あるいは桜町通りというのは自転車が置かれ、その他の車が駐車をして通行ができないくらいの繁雑の状態でありました。

また特に身体障害者の通路につきましても、自転車が置いてあるというような実態でございまして、今後のこれに対する交通対策の必要性というものを痛感をいたしておりますが、御承知のように取締り権限というのは公安委員会、警察にございまして、行政にないわけでありますから、その点のむずかしさがありますけれども、そうかといって甲府市の中央の商店街があのようなことであっては残念だということを痛切に感じております。

したがって、先般も中央商店街から中央公園に地下駐車場をつくれというような問題、あるいは自転車置き場をつくる問題等が提起をされております。

私ども行政の立場にあるものは、今後とも警察と緊密な連絡をとりながら、いま申し上げたような事業の推進のためにも県に強く要請をいたしてまいるつもりでございます。

この問題はほんとに放っておくわけにはまいりません。

今後警察当局と十分検討をして、お説にありましたような対応を積極的に進めてまいりますので、今後とも御理解と御協力をぜひお願いを申し上げたいと存じます。

 

 それから、交通指導員を国体を契機にしてふやすべきではないかと、こういうことでありますが、これまた私も賛成であります。

ただ現状におきましては、増員につきまして定数の関係がございまして、計画を現在はいたしておりませんけれども、国体に向けてやはり交通指導ということが必要であります。

特に交通指導員の使命というのは街頭指導だとか、あるいは自転車教室だとか、保育園、幼稚園児の交通安全教育を担当をいたしておりますので、その必要がなお国体に向けて高まってまいりますので、そのように対応をいたしてまいりたいと、このように考えております。

 

 それから、市民の窓口サービスの改善について、印鑑の登録手張等による処理をカード方式にしたらどうだとこういうお説でありますが、これにも私は賛成であります。印鑑の登録者が非常に多うございます。

大体人口比率47%だそうでございますから、それだけに手張の方式からカード方式に改めるということが、事務の合理化に私は通ずると、そう考えておりますので、そういう制度に切り換えていくし、また機器を導入をいたしまして、できるだけ早い時点でそのように切り換えてまいりたいと思います。

先進都市等も今後視察をさせまして行いたいと思いますが、もうしばらくひとつ時間をお貸しをいただきたいと思います。

 

 それから、青少年対策の一環といたしまして、暴走族の追放運動というものを行うことが必要であり、議会が議決をした場合については、行政はどう対応するかと、こういう質問でありますが、御承知のように36年の12月に交通安全都市宣言をしてございますけれども、36年以降今日までの事情が非常に変わっております、暴走族もあれば、あるいは死亡者も増加をしておると、こういうことでありますから、暴走族追放だけでなくして、死亡事故防止という点も含めて議会で御相談をいただきまして、議決をしていただけるなら、私は適切な行政をそれを受けて真剣に取り組んでいきたいと、このように考えておりますので、この点についてもよろしくお願いを申し上げます。

 

 次に老人医療の問題についてでありますが、私は老人65歳医療無料化につきまして、私の政治公約でもございます。

したがいまして、現行制度を後退させることなく、現状を維持するための努力をいたしてまいりたいと思いますけれども、確かにお説のように財政の大変であることは事実であります。

したがって、国保の健全化と、あるいは老人の医療の効率化、こういうことをやはりお説のように進めていくことが必要であります。そのためには老人が病気にかかっていただかないということでありますから、当然予防的な制度をつくることも必要でありましょうし、またお説にありました健康指導センターというものを設置をすることが必要であるということを私も考えておりますが、現状でも老人の皆さんの健康診査や、あるいは成人病検診その他の健康相談を通じまして、老人の健康管理のためには保健サービスを進めておるわけでありますけれども、まだまだいささか徹底を欠いておる面もございますので、老人自体にももう少し積極性をもっていただくという意味で、いま老人クラブが提唱をいたしております病気にかからない運動を、私も期待をいたしておりますし、今後ともそういう意識の盛り上げというものに対して、行政もできるだけ協力をいたしてまいりたいと、このように考えております。

したがって、保健センター等の関連も考えながら、今後提案の趣旨を十分踏まえまして、老人の健康を守る中で医療の無料化の、財源を少しでも低くすることについて努力をいたしてまいりたいと、そのように考えておりますので、ぜひ今後ともよろしく御支援と御協力を賜わりますようにお願いを申し上げます。

 

 それから、市内のごみの問題でありますが、確かに国体に向けてそのようなことはあってはなりません。

たまたま自治会も非常に分別収集等を含めて、町をきれいにしようという意欲をもっていただいておりますし、また市民の皆さんの理解も除々に高くなってきておることも事実であります。

したがって、今後どうして町をきれいにして、どうしてごみを減らし、どうしてごみを捨てないような運動を展開すればいいかということを十分検討をいたしますが、自治会等も連絡をいたしまして、門前清掃だとかノーポイ運動だとか、こういうものを具体的に推進をすると、こういうことになっておりますので、今後自治会との連携をとりながら、美しい町づくりの推進に努力をいたしてまいりたいと、このように考えております。

 

 それから、和田山の青年キャンプ場の改築については、いまの総合計画の中で和田山のキャンプ場の老朽化に対する対応ということも考えておりますが、もう1つ私どもが考えておりますのは、宮本中学校をそのような和田山キャンプ場のような形の、青少年のためのものにいたしてまいりたいということもあわせて考えておりますが、ともあれ和田山青年キャンプ場と宮本中学校の利用というものを考えまして、3ヵ年の実施計画の中で検討をいたしまして、今後の青少年の育成のための研修の場としてのものをつくってまいりたいと、こう考えております。

 

 それから、甲府商業高校との関連だと思いますけれども、甲府市の商科大学、商業大学を設置したらどうだと、こういう御意見でございますけれども、いやいやとてもいまはい建てましょうと、こういうわけにはまいりませんので、62年の総合計画が終了した時点でお考えになったらいかがでしょうかというように私どもも考えておるわけであります。

 

 御承知のように、国体の主会場の問題だとか、その周辺駅の近代化、市民会館、学校につきましても、59年度までにすべての鉄筋化をいたしますし、教育過程が今度改正になりますと、それに伴います教材基準によります施設、設備、あるいは教材、教具等の充実を図っていくこともありまして、学校教育にもそのように力を入れていく必要の財源というものが非常に増高をいたしてまいるわけでありますから、現状市立の商科大学建設ということは非常に困難な問題であるけれども、将来本市の産業経済の近代化と発展を図るためには必要だということは、私もお説のように同意をさしていただきますけれども、そのような財政実態でありますので、総合計画は将来の計画でまた御検討をいただくということで御理解をいただきたいと思います。

 

 なお、私どもが聞くところによりますと、山梨大学に社会学科、これは経済商科系でございますが、これを設置をするという動きで54、55の調査費がもうつけてございますので、早い時期で大学にそのような科が設置されることについて、側面から私どもも大学に協力をしていきたいと、この前古屋学長からもそんな話がございましたので、私どもがまた文部省に対して陳情を要請をするということを私が確約をいたしておりますので、また議会等の御協力をいただいて、そういう新たな科が山梨大学に出ることもまた本市の商業経済に大きく寄与することはあろうかと存じますので、そのような努力もささげてまいりますので、商科大学の点についてはそのことでぜひとも御理解をいただきたいと、このように思います。

 

○教育委員長(広瀬 昇君)

 2点の御質問に対しましてお答えを申し上げます。

 

 最初に高校選抜制度のことでございます。

議員さん御存じのように、ただいまは第4次入学制度審議会がいまもう終わりまして、明年の秋に向かいまして第5次の審議会が持たれるようになっております。

高校入試の改善ということを目的にいたしまして、選抜制度を実施をいたされておりますけれども、近年通学安全問題、学区の見直し、それから学力差というふうないろいろな問題点が指摘をされております。

また第2次のベビーブームによる生徒増、甲府西部、南部、それから中巨摩地区の生徒数増に対応するため、新設の高校を新設しようじゃないかというふうなことが提起をいたされております。

私どもと教育委員会といたしましては、これらの諸問題にに対して県教委の意向を打診いたしておるところでございます。

今後市内在住の教育関係者、ことに教育四者 ―― 教育四者と申しますと、校長会、教頭会、教員組合、PTA連合会などの御意見を承る中で、いろいろと検討いたしまして、また県と協議をいたしてまいりたい、こんなふうに考えております。

 

 第2番目の中学校新設についての御質問でございますけれども、将来的な見通しの中で南西中学、西中などが数年のうちには非常に過密な状態になるというふうな予想がなされておりますので、貢川、池田地区へ新設の中学校が必要というふうに考えております。

 

○議長(内藤源一君)

 堀口菊雄君。

 

○堀口菊雄君

 了解しました。

 

○議長(内藤源一君)

 関連質問はありませんか ── 暫時休憩いたします。

 

     午後2時32分 休 憩

  

     午後3時03分 再開議

 

○副議長(土屋 直君)

 休憩前に引き続き会議を開きます。

 

 上程議案全部に対する質疑及び市政一般質問を続行いたします。

 

 次は明政クラブの長瀬正左衛門君。

 

    (長瀬正左衛門君 登壇)

 

○長瀬正左衛門君

 12月の最後の私が明政クラブを代表して質問いたすわけですが、議員各位には毎日のこと御苦労さまにもかかわらず、私に対しまして感謝を申し上げておきたいと思います。

 

 最初にお願いしておきますが、私の持ち時間はわずかに45分でございます。

そこで当局は、私の質問に対して簡明にいたしまして、再質問がたくさんできますよう、御要望申し上げておきたいと思います。

本論に早速移らせていただきたいと思います。

 

 最近、社会世相の生活様式に大変な変化が押し寄せている日本経済は、世界の不況の波をかぶり、国の財政は困難な状態で行財政の改革が余儀なくされ、地方自治体にもその影響が大きく来年度の予算編成に苦慮しておることと存ずるが、そこで私は行財政から見た昭和56年度の予算の編成期を迎えて、どのような構想に基づいて編成するのか、まずお伺いしておきたいと思います。

 

 市長は、昭和55年から57年度までの第2次実施計画を策定して、55年度はおおむね実施計画に基づいて事業の遂行がなされておるが、行財政に大きなメスを入れなければ、56年度は相当困難な運営になることは必至であると考えられますので、大きなプロジェクトについては検討を加え、3ヵ年の実施計画を変更していかねばならないと思うが、そこで行政上の諸点について所見を申し上げて市長の考え方をお伺いしておきたいと思います。

 

 最近、地方自治体に対して行政の刷新が叫ばれておる。

すなわち事務事業の整理の合理化、行政機構の簡素、合理化、行政運営の効率化等を促進するために、本市の実態を洗い直して住民のニーズにこたえていく考えはないでしょうか。

日常の生活圏の中で広域行政が行われ、共通の内容を持つ生活環境に対する事業、すなわちごみ収集、し尿処理、火葬場建設等々について、広域行政機構の充実を図り、これらの事業の円滑化を推進する必要があると思うが、どうお考えであろうか、職能の行政上の改善、事務能率の向上、服務規則の確立、給与及び定員の管理の適正化を図るために、どのような今後方針で臨むか伺いたい。

 

 職員のモラルを確立するため、本市は職員の研修を強化して、市民の公僕としての確立を、どのように考えているか。

私は自治省が行っております自治大学に、中堅職員を派遣して、これからの市民のニーズにこたえるように研修を行ったらどうかと思うが、どのようにお考えか伺っておきたいと思います。

 

 次に財政について伺いたい。

 

 財政の健全化を図るのは当然のことであるが、次の諸点についてお伺いしておきたい。

 

 地方財政の厳しい状況にかんがみ、国、県の交付税や補助金が減少するため、来年度は事業の拡大を計画をすると、財政上に破綻を生じると思われるが、予算の編成上どのように考えておるか。

本市が事業主体、各種団体に対して事業執行上補助金を毎年支出しております。

この額は非常に大きいわけでございます。

事業の円滑化を促しているが、来年度はその動態調査を行い、補助金の適正化を回る必要があると思うが、どう考えておるか。

大型事業を行う場合、国、県の補助金及び交付金が、設計の伴わないため超過負担が必ず行われる。

これがために一般財源に著しく圧迫をすることは必至であります。これが解消を促進しないと大変だろうと思われるが、どのように考えておるか、大型事業を施行する場合、起債で経費をまかなうことは当然であるが、本市は一般会計、特別会計あわせて400億の借金を抱えておる現在であるが、起債の償還は、財政を圧迫する要素にもなるため、将来の展望をどのように考えておるか、伺っておきたいと思います。

以上質問した点が、必ずしも56年度の予算編成の重要項目でないことは承知しておりますが、本市はその財政を国、県に依存しなければならない。

本市の3割自治がさらに低下して、軟弱な財政の要素をつくらないように、健全な歩みをするために行財政の抜本的な改革を私は望んでおきたいと思います。

 

 第2点は、東部方面の開発構想について伺っておきたいと思います。

 

 東部に経済圏を持つ市民は、東部の開発を願って今日まで来ております。旧刑務所は里垣村、梅が窪という名前のところにあったわけでございます。

昭和12年に甲府市に編入され、私の父も里垣村の当時に、刑務所移転に力を入れて運動を続けてまいったが、ついに実現をいたさないわけでございまして、住民の100年の夢でありました刑務所が、移転を実現された市長に対し、私は父とともにその努力に敬意を表し、ただただ感激しておるところでありますが、ここでさらに市長の英知と決断によって、東部に住む経済基盤の弱い地域のために開発を図ってもらいたいと思います。

そこで御答弁がありましたとおり、旧刑務所跡地の基本構想は、琢美小学校が18,000平方メートル、公園緑地帯が6,000平方メートル、住宅分譲地が136区画として、本年度に一部の分譲が決定されたことは、まことに時宜に適した施策であるが、この分譲地は公共事業に協力しておる方々を優先するということが、すでに発表されております。

ただ、現に城東地区は区画整理事業に協力しておるわけでございまして、この事業認可が決定がおくれておるわけでございまして、今回の分譲地に希望が出せないわけでございます。

そういう状態でありますから、これらの協力者に対しても、この際緩和策として、分譲地に入居できるような方途が講ぜられるかどうか。

刑務所跡地関連道路として和戸町竜王町、善光寺敷島線の西道路は、幅員22メートルに計画されており、善光寺敷島線の幅員22メートルは旧国道まで計画し、その北東は中央線を跨線橋として幅員16メーターを計画しておりますが、これらの事業にどのような取り組み方をしておるか、進歩状態をお聞かせ願いたいと思います。

計画でいくと、琢美小学校の移転は56年度から施行されるが、その跡地の利用計画が発表されておらないので、東部発展のため私見を発表して、市長の英断を求めたいと思います。

私は3つの考え方を出してみたいと思います。

本年北部市民センターが実現したが、東部地域には御承知のとおり公共施設がほとんどない。

そこで東部の市民センターを建設されたいと思います。

さらに区画整理事業に協力された対象者の住宅分譲地に提供されたいと思います。

さらに旧国道沿いの住民のために公園をつくり、地震の避難場所をつくってもらいたいと思うわけでございますが、この3つの私見に対しまして、市長のお考えをお聞きしたいと思います。

 

 次に道路整備でございます。

おくれております東部につきましては、非常に交通渋滞が多いわけでございます。

東光寺通り、鑑別所前から城東3丁目の国道までの道路整備が、一番私は急務だと考えております。

一商、東中の生徒、学生の通学路であり、この危険な上もないわけでございまして、私は過去において大きな車の出入りをするために、城東3丁目から鑑別所に通ずる道路に、東京の地主に交渉して角切を実施した経過があります。

さらに南下して、濁川沿いのL字型を切り取る必要があると思いますが、街路事業として施行できないのかどうか、計画の促進を図ってもらいたいと思います。

里吉地区と砂田町の一部が、ようやく調整地域から市街化地域に変更されることになったのは、御承知のとおりでございます。

この機会に、善光寺のガソリンスタンド横から南下して里吉町を通り、寿町線に通ずるように、街路事業として計画ができないでしょうか。

いま行いますと、まだ農地もたくさんでございますので、街路事業としては非常にスムーズにいくじゃないかと、私は考えております。以上、東部開発の概要を申し上げましたが、これらが実現することによって、弱い経済地盤がよくなる基盤になりますことでありますので、ぜひとも本事業の施行を希望するわけでございます。

 

 最後にふるさと運動と教育、文化について伺っておきたいと思います。

 

 いま、自分たちの地域社会を振り返ってみまするとき、急激な都市化の波に洗われ、地域の持つ社会が非常に置きざりにされておりますが、最近、地域に住む老人や子供はもとより、働く青年や婦人のすべてが参加するスポーツや奉仕活動が進められ、温かい心の触れ合いによってまちづくりが芽生、ふるさとへの帰省者の昔の思い出も、ふるさとにおける心と心の触れ合いに求めていく傾向が起きてきたことは、喜ばしいことであります。

そこで心と心の触れ合いで地域づくりを推進する方途を、どのようにしておるかお伺いしたい。

こうした心の触れ合いの中からふるさとを思い出すには、文化という言葉が出てくると思います。

イギリスの人類学者タイラー氏は、文化の定義をこのように言っております。

「一般には、社会の一員として修得した人間の生活の仕方を指す」という、最近、古跡や墳墓の発掘を行っておる。

本市には意外な武田信玄公の遺跡に隠れて、その前のことがなおざりになっていたことが、過去の調査によってわかってまいりました。最近になって文化財保護育成の調査が、本市の北部北バイパスの通過地点に、900年前と思われる弥生時代の古墳が、すでにあるやに聞き及んでおりますが、古い歴史の面影を忍ばせておることは事実であります。

そこで、このことを県だけに頼らず、真に文化財発掘のため、調査の態勢を行う必要があると思われるが、市長はどう考えておるか。さらに、目下本市においては善光寺山の西に、山岳地帯の横に立石の古墳群、善光寺鎧塚、湯村山ののろし台、千塚の加牟那塚等、古墳が数限りなくあるように聞き及んでおりますが、ふるさとを忍び、古い歴史を有するまちに生まれたことを喜びとする地域こそ、ふるさと運動となるが、どのような調査をしたことがあるか、伺っておきたい。

私は、過去数回、この議場で「酒折宮」を中心に、東部地区を文化の地として観光ルートの設定を要求しておるが、どのようになっておるか、いま一度神武時代の日本武尊がうたった「珥比摩利菟玖波須擬氏異玖用加禰商菟流」(新治り筑波を過ぎて幾夜か寝つる)「伽餓奈倍氏用~珥波虚虚能用比波苔玳塢塢伽塢」(かがなえて夜には9夜日には10日を)。

日本の最初の連歌を思い出して、ふるさと運動と市長が言います。「うるおいの心でむすぶ私たちのまち・甲府」との関連を、お考え願いたいことを申し上げて、私の質問にかえたいと思います。

 

○副議長(土屋 直君)

 市長 河口親賀君。

 

    (市長 河口親賀君 登壇)

 

○市長(河口親賀君)

 お答えします。

 

 最近、地方自治体に対します行政刷新が叫ばれておりますし、国自体も行政改革を行っておるわけでありますが、今後本市における機構の簡素化について考えておるかと、こういう御質問でございますが、御承知のようにいまの本市の機構は、動能組織の理念で行っておるわけでありまして、地方財政のできるだけ合理的な運用を目指したものでございまして、昭和42年以来、社会情勢の変化に対応しつつ改革、改善を行ってきたのが、いまの本市の組織、機構でございます。

したがって、国が行っております行革とは、その趣旨自体がいささか変わっておるわけでございます。

しかし、将来とも市民の期待にこたえるような、やはり行政執行体制というものは確立をしていかなければならないと存じておりますので、そのような姿勢で今後考えてまいりたい、このように思いますので、御了解をいただきたいと思います。

 

 それから広域圏の中で共通をいたしておる計画については、計画を策定して実行していったらどうだと、火葬場の問題もしかりだと、こういうことでありますが、御承知のように昨年策定をいたしました甲府地区新広域市町村圏計画の中で、日常生活圏を同一といたしております甲府地区につきましては、関係市町村の間で広域行政として取り上げてきたわけでございます。

その中に火葬場の問題については、計画に策定をしたわけでありますが、なかなかこの問題は、用地が確保でき得ませんでしたので、先般も火葬場は今後どうあるべきかということについて、地元の皆さんと話し合いをいたしまして、ある程度の理解点に達したわけでありますが、今後とも広域圏計画に従いまして、広域行政の中で取り上げられるものは取り上げて行ってまいりたいと、こう考えておるところであります。

 

 それから職員の事務能率の向上を図るためには、どのような努力をいたしておるかと、こういうことでありますが、これは、行政上の改善あるいは事務能率の向上、あるいは服務規律の確立につきましては、厳しい環境に置かれている公務員として、職員全体がそのことを自覚をして、事務事業に当たっておるものと私は確信をいたします。

昨日も管理職の皆さんと職員、私どもの一体感のお話を申し上げましたけれども、そういう姿勢で事務事業に職員は当たっておるところでありますが、給与定員管理につきましても、地方自治法や条例に定めるところによりまして、適確な運用を図っておりますけれども、今後も社会情勢に適合いたしました行政サービスの向上のために、なお一層の努力をして万全を期してまいりたい、こう考えておりますので、御理解をいただきたいと存じます。

 

 それから職員研修の強化をすべきであると、自治大学にもできるだけ多く派遣をして研修をさせるべきだ、という御意見でありますが、そのとおりだと思います。

私は、平素から職員の皆さんに、市民サービスを欠かないような努力を、お互いにしようじゃないか、職員間の和を保ちながら、市政には誠実な姿勢で努力をしよう、ということを常に職員に要請をいたしております。

なおこのことにつきましても、あるいは施策につきましても、研修の場を通じながら周知徹底を図っておりますので、今後ともなお一層職員のモラルの向上に努めてまいりたい、このように考えております。

自治大学の派遣につきましては、対象を主査といたしまして毎年第2部研修生に2、3名を送っておりますし、また税務、公営企業等については、1名の職員を派遣をいたしております。

最近、非常に各都市が自治大学への要望が多いものですから、できるだけ人数も増加するようにということを、市長会等を通じまして要請をいたしておるところであります。

 

 次に56年度予算編成に対して、どのような基本方針、また補助金の適正支出等についても考えるべきであり、また補助事業等に対する超過負担は、相当市の財政を圧迫をしておるわけであるから、その超過負担を解消をするように、あるいは起債の還元、償還の見通しと将来の展望について、という御質問でございますが、予算編成に当たりましては、歳入につきましては非常に厳しいことが想定をされますが、新総合計画を基調として重点的に事務事業を採択をして3ヵ年の実施計画というものを策定をしてまいり、特に長期展望に立った財政計画のもとに編成をいたしてまいりたい、こう考えておるところであります。

 

 また補助金につきましてはお説のとおりでございます。

それぞれの事業効果というものを十分検討した上で、事業費の執行に当たりましては、できるだけ私どもとしても努力をしてきておりますけれども、来年度予算編成に際しましては行政目的、効果あるいは役割り分担等の明確化を図りながら、法令等の適合性についても十分検討を加えながら、ある程度の整理をいたしてまいりたい、

このように考えております。

 

 なお超過負担の問題につきましてはお説のとおりでございまして、予算執行上の問題として機会のあるごとに国、県に対しまして制度上の改善ということを要望してきておるところでありますが、今後におきましても補助率、差額等の財政特別措置を強く国に働きかけていく考え方でございます。

なお、事業の計画に当たりましては、今後とも創意工夫によりまして、負担の軽減にはできるだけ努めてまいりたい、このように考えておるところであります。

 

 次に、起債償還の見通しでありますが、大型事業の実施年度と国の地方財政対策との兼ね合いで、年々起債額の増高は避けられない、というのが私どもの予測でございます。

したがって、公債比率というものも上がることが予想されますけれども、本市の財政規模との関連を十分配慮しながら、財政の圧迫を来さないような将来展望を踏まえて、計画的執行を図ってまいりたい、このように考えております。

 

 なお、東部地区の経済基盤をできるだけ整備するようにと、その中で数点にわたりまして御指摘をいただいたわけでありますが、刑務所の宅地分譲に関連をいたしまして、城東地区土地区画整理事業は認可が決定しないけれども、分譲の希望があれば、それに対する緩和策として考えておることがあるかと、こういう質問でありますが、お説のように区画整理事業へ非常に御協力をしていただくという態度で、いま研究委員会等で城東の皆さんが検討をいたしておりますが、一方刑務所の跡地の分譲につきましては、今年度から4ヵ年で行うような計画になっておりますが、この場合、先般都市開発部長からお答えを申し上げましたように、公共事業の円滑な推進を図るためには、そういうところにまず優先分譲をしていかなければならないと、こうお答えを申し上げております。

そういう計画を持っておりますので、しかもその要綱の中に「事業認可を得て施工中のものでなければ、優先分譲をしない」、こう書いてありますから、城東地区の場合は、まだ事業認可を得ていないので、率直に言って対象にはならないわけでありますが、今後地区の皆さん方の事業への御理解を、早急にいただく中で、56年度ころには事業化に入ってまいりたいと思いますので、今度のおそらく分譲の対象には「要綱に基づく」と入っておりませんので、その点を御理解をいただきまして、今後区画整理事業の推進ということに御協力をいただいて、そういう対応をいたしてまいりたい、このように考えております。

 

 それから刑務所跡地に関連をいたします道路といたしまして、和戸町竜王線あるいは善光寺町・敷島線、どのように現状進歩しておるかと、こういうことでありますが、和戸町竜王線につきましては、城東の区画整理事業に含めまして、刑務所跡地関連事業の中で整備を図っていきたいと考えております。

なお善光寺町敷島線につきましては、刑務所の東側500メートルの区間を、上阿原寿町線から濁川沿いまで、56年度から事業化をいたしてまいります。

刑務所の跡地整備と、これまた一体になった事業だと御理解をいただきたいと思います。

さらに国道までそれを延ばしていくわけでありますが、やはりこれも城東の区画整理事業の中で行ってまいりたいし、また中央線を跨線橋で越すわけでありますが、これは防災避難路として56年度から調査整備に入るということで、建設省の了解を先般得ておりますので、そのように両線につきましては進行をしてまいりたいと思います。

 

 それから城東区画整理事業において、琢美小学校の跡地を公共施設あるいは減歩対象、こういうことに考えたらどうだと、こういうことでありますが、琢美小学校自体が区画整理事業の地域に入っております。

したがいまして、「明るいまちづくり」をするためには、当然お説のように地元の御協力をいただいて、できるだけその学校の敷地の一部を減歩、緩和のための有効な活用を図っていく、こういう考え方を持っておりますし、またその経済基盤に必要だと、こういうことでございますので、直接利用をしていただけるような、地域の皆さんに公共的な施設の建設用地をもあわせて考えるべきだと、こう考えておりますが、先ほどお話がありましたような具体的なことまで、まだ検討いたしておりませんが、公共的な施設だということで御理解をいただきたいと思います。

 

 それから鑑別所から南へ下がっていく富士川沿いの道路整備について、街路事業として施行をしていったら促進するではないかと、こういうことでございますけれども、これは都市計画街路事業としてはできませんので、お説にありましたL字型の切り取りは、城東区画整理事業の中で御要望にこたえるようにしてまいりたい、こう考えております。

 

 また遊歩の道路整備につきましては、過去におきまして長瀬議員の非常な御努力と御協力によりまして、一部のすみ切り等を実行することができたわけでございますが、今後とも地元の御協力が必要だと存じますので、今後ともこの路線の整備につきましては、そういう形で施行をいたしてまいりますので、よろしく御協力のほどをお願いを申し上げたいと存じます。

 

 それから砂田町、里垣部分の市街化区域に伴う道路整備についてでありますが、これは、やはり県と協議をいたしまして、市街化区域になった以上は、私どもとしては市街化の整備計画を策定をしなければなりません。

お説にもございましたので、その道路の必要性を十分検討をいたしまして、都市計画決定をして御要望にこたえるようにいたします。

 

 それからふるさとづくりという問題でございますが、やはり地域の皆さんが自主的に住民が触れ合って、うるおいの心になるにはどうだ、という考え方を地区地区で考えていただくことが必要であります。

県が県民運動としてふるさとづくりをやるんだと、こういっておりますけれども、しからば県からそういうことを、上の方から言われて、真の地域におけるふるさとづくりはできないわけでありますから、何といっても甲府市自体の自主的なあるいは地域の自主的なものを、われわれが掘り上げていって、一緒になってやるんだということでなくて、真のふるさとづくりはできないではなかろうかと思います。

いろいろふるさとづくりをするにつきましても、県との協力は必要でありますけれども、やはりわれわれ自体がみずからつくるというふるさとでないと、いけないと思います。

その中に文化財等の問題を含めて考えることが、やはり必要だということもお説のとおりだと思います。

今後とも地区の代表の皆さんと話をする機会というものを、やはり私ども行政が持つべきではなかろうかと思いますので、今後社会部の地域振興等を主体にして、ふるさとづくりがどうあるべきか、地区別にということを検討をさしてまいりたいと思います。

 

 なお文化財の関係については、教育委員会が担当でありますから、教育委員会の方からお答えを申し上げます。

 

 以上で御答弁を終わります。

 

○教育長職務代理者(小林一彦君)

 文化財関係についてお答えさしていただきます。

 

 まず第1点の信玄公以前の文化財について、目が配られていないじゃないか、という御指摘をいただいたわけでございますが、文化財の保護ということは、市民生活の上から欠かせないものだというふうに考えておりまして、特に信玄公以前の文化財ということになりますと、埋蔵文化財を、どのように保護していくかということになろうかと思います。

この点について私どもといたしましても、体制をどのようにつくっていくかということについて、現在検討中でございます。

いずれ近いうちに結論を出したい、というように考えておりますので、御了承いただきたいと思います。

 

 それからその次に、北辺の山付地帯にずっと連なります文化財、これをどんなふうに考えているかという点でございます。

前にも御説明いたしましたが、桜井町にございます表門古墳の古墳群、それから酒折宮からずっと西の方へ参りまして、荒川2丁目の穴塚まで、大変多くの文化財があるわけでございます。

私どもといたしましては、これに文化と健康の道と、こういうものを設定いたしまして、その整備を図り、市民の方によく知っていただき、親しんでいただきたいと、こんなふうに考えておるわけでございまして、現在その作業も逐次進めております。

いま申し上げましたルートの中で調査済みの文化財が約126件ございます。

古文書、建造物などでございますが、今後さらに野仏などを中心に約50件ぐらいは文化財として認められると、こんなふうに考えております。

そしてあわせまして、文化財の案内書というふうなものも、明年度は作成してまいりたい、ということも考えておるわけでございます。さらに「文化と健康の道」めぐりのルートの整備、こういうことも逐次やってまいりたい、ということでいま計画を練っている段階でございます。

 

 それから御承知のとおり甲府の郷土史を、これを現在発刊準備中でございまして、明年の2月には仕上がる、こんな予定でおるわけでございます。

 

 それからもう1点、御質問のございました酒折宮の「寿」の碑と申しますか、あの碑につきましては、いま酒折宮の管理関係者と指定について協議中でございます。

なるべく早く結論が出るようにいたしたいと、こう考えております。

 

 以上でございます。

 

○副議長(土屋 直君)

 長瀬正左衛門君。

 

○長瀬正左衛門君

 私の持ち時間がいよいよ少なくなりましたので、はしょって再質問申し上げたいと思います。

 

 私が行政上の56年度の取り組み方に、非常に職員のむずかしい問題を言いましたが、これはあんまりむずかしく言うと萎縮しまして、かえってサービスが悪くなる。

その辺、私があんまり言ったからこうなる、ということのないように、ぜひ職員が伸び伸びと、しかも甲府の職員は大変よくやっているな、というように御指導のほどを願っておきたいと思います。

 

 それから財政の問題につきまして、実は財政というのは、やっぱり市長、もう長年やっていますから、歳出を押さえなきゃ、歳入は自然に出てくるんですから、歳出を押さえないと、健全財政はでないわけですから、これは私は市長もよく御存じだと思います。

だから歳出を押さえてやる。

先ほどあったような補助金、これなんかどんどん、ばさばさ切っちまえば、それだけ残るんだから、その辺もひとつ、ばさばさ切るなんというと怒られますが、歳出を考えていかなければ、歳入は自然に出てくるんですから、市民税、住民税はみんな入ってくるんですからだから歳出を先に押さえなければだめだと思います。

そういう点をひとつお願い申し上げたいと思います。

 

 私どもの東部の道路の問題、私がなぜ街路事業だといっているのかは、要するに市単やなんかでやると、えらい金がかかるんですよ。街路事業でやると補助金がついてちゃんとうまくなる。

だから街路事業でお願いしたいと、こういっている。

金のかからないように、私は一生懸命御後援申し上げているんですから、ぜひひとつその辺を了解の上に街路事業で行われるようにお願い申し上げたいと思います。

 

 それから小林教育長職務代理者にお尋ね申し上げておきますが、確かにテンポが1テンポどうも遅いような気がします。

古墳埋没の問題、その他にしても。

北バイパスは、やり始めたら3月にしようといったらもう古墳が出ちゃったなんといって、弥生時代の古墳が出たなんて、あれ手こずりましたよ。

だから道路は完成しようと思えばできない、ああいうことを市でやったらどうだなという気が私はするんですが、これは金と人の問題がつきますから、私がそうやれというわけにいきません。

だからその辺をひとつ考えて、県より先、先にやるようにやってもらいたいと思います。

 

 それから、本が何か出るという、ぜひひとつ私にも一部参考のためにお売り願いたいと思います。勉強してみたいと思います。

 

 以上でございます。

 

○副議長(土屋 直君)

 市長 河口親賀君。

 

    (市長 河口親賀君 登壇)

 

○市長 (河口親賀君)

 もちろん歳出を圧縮をするということの必要は痛感いたしますが、歳入だってどんどん、どんどん入ってくるというわけでは、国の地方財政計画を私どもが予測しても、歳入の面でも圧縮をされる状態が、地方自治体を取り巻く財政の厳しさを言っているわけでありますから、やはり私は、できるだけ歳入を多くするということの努力を、今後いろいろの面でしなければならぬことは、当然でありますが、それなら長瀬議員さんがおっしゃるように、どんどん切ってもいいというなら、どんどん切りますけれども、なかなかどんどん切るというわけにもまいらぬところに悩みがございます。

しかし、お説を十分に参考にさせていただいて、何%か切らせていただければ、本当にありがたいと思いますので、それでは、真剣に切ることに取り組みます。

 

 それから道路整備につきましては、お説のとおりでありますから、今後先ほど申し上げたようなそれぞれの関連道路につきましては、整備を促進させるような努力をいたしてまいりますので、御了承いただきたいと存じます。

 

○副議長(土屋 直君)

 長瀬正左衛門君。

 

○長瀬正左衛門君

 ただいま市長が、私がばかに歳入もばさばさ入ってくるなんという、それはそういうことではないんですよ。

もう地方税も補助金もみんな市で決まっちゃってるから、これはもう決まっちゃう。

歳出の方はバランスシートをあわせるとえらいことになる。

だから先に押さえておけば、収入がでたときに、おまんにも重点事業だからこれをやると、こういうふうにやれば、市長も非常にうまくいくと思います。

これは老婆心ながら私が申し上げて、56年度の3月の予算がでれば、私もいろいろ御注文つけて、また御質問申し上げます。

以上であります。ありがとうございました。

 

○副議長(土屋 直君)

 関連質問はございませんか。

 

 以上で通告による質疑、質問は全部終わりました。

 

 これより会派別でなく関連質問を許します。

 

 関連質問はありませんか。

 

 これをもって質疑及び市政一般質問を終結いたします。

 

 ただいま議題となっております日程第1から日程第31まで31案につきましては、お手元に配付いたしてあります議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。

 

 次に請願2件、陳情1件については、請願及び陳情文書表記載のとおり、それぞれの常任委員会に付託いたします。

 

 お諮りいたします。

 

 陳情第5号については、甲府駅近代化促進並びに交通問題に関する調査特別委員会に付託いたしたいと思います。

これに御異議ございませんか。

 

○副議長(土屋 直君)

 御異議なしと認めます。

 

 よってさように決しました。

 

 次に日程第33諮問第2号人権擁護委員候補者の推薦についてを議題といたします。

 

 市長から提案理由の説明を求めます。

 

 市長 河口親賀君。

 

    (市長 河口親賀君 登壇)

 

○市長(河口親賀君)

 本日追加提案をいたしました案件につきまして御説明を申し上げます。

 

 諮問第2号人権擁護委員候補者の推薦については、本市の区域に設置される人権擁護委員のうち、昭和56年3月14日をもって任期が満了いたします6名の委員の後任候補者として中村操ほか5名を法務大臣に推薦するにつきまして、人権擁護委員法第6条第3項の規定により、議会の意見を求めるものであります。

 

 以上が本日追加提案をいたしました案件の大要でございます。

御審議の上、御協賛をいただけますようにお願いを申し上げて、説明を終わります。

 

○副議長(土屋 直君)

以上で説明は終わりました。

 

 これより本案に対する質疑に入ります。

 

 質疑はありませんか ── 質疑なしと認めます。

 

 ただいま議題となっております日程第33諮問第2号については、総務委員会に付託いたします。

 

 お諮りいたします。

 

 12月18日から20日まで3日間は委員会審査のため、本会議を休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

 

    (「異議なし」と呼ぶ者あり)

 

○副議長(土屋 直君)

 御異議なしと認めます。

 

 よって12月18日から20日まで3日間は休会することに決しました。

12月21日は日曜日のため、休会明け本会議は12月22日午後1時より開会いたします。

 

本日はこれをもって散会いたします。

 

    午後3時50分 散 会