昭和58年6月甲府市議会定例会議事日程(2)  

      昭和58年7月 4日(木) 午後1時

報  告

第 1  議案第58号  昭和58年度一般会計補正予算(第1号)

第 2  議案第59号  昭和58年度甲府市下水道事業特別会計補正予算

(第1号)

第 3  議案第60号  昭和58年度甲府市住宅新築資金等貸付事業特別会

計補正予算(第1号)

第 4  議案第61号  昭和58年度甲府市農業共済事業会計補正予算

(第1号)

第 5  議案第62号  専決処分について(交通事故の示談締結及び損害賠償

の額の決定について)

第 6  議案第63号  市道路線の認定について(朝気官舎跡地4号線ほか3

路線)

第 7  議案第64号  市道路線の認定について(朝気官舎跡地8号線ほか1

路線)

第 8  議案第65号  市道路線の認定について(万才橋東線)

第 9  議案第66号  農作物共済、蚕繭共済及び園芸施設共済の無事戻しに

ついて

第10  議案第67号  甲府市市立の高等学校及び幼稚園の学校医、学校歯科

医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一

部を改正する条例制定について

第11  議案第68号  甲府市福祉センター条例の一部を改正する条例制定

について

第12  議案第69号  甲府市同和対策住宅新築資金等貸付条例の一部を改

正する条例制定について

第13  議案第70号  甲府市国民健康保険条例の一部を改正する条例制定

について

第14  議案第71号  甲府市城東体育館条例制定について

第15  議案第72号  請負契約の締結について(市立琢美小学校屋内運動

場(建築主体)工事)

第16  議案第73号  請負契約の締結について(市立東小学校改築(建築主

体)工事)

第17  議案第74号  請負契約の締結について(市立春日小学校改築(建築

主体)工事)

第18  議案第75号  請負契約の締結について(市立相生小学校改築(建築

主体)工事)

第19  議案第76号  請負契約の締結について(市立北中学校改築(建築主

体)工事)

第20  議案第77号  請負契約の締結について(昭和58年度公共下水道管

布設工事第3工区)

第21  議案第78号  請負契約の締結について(大津終末処理場汚泥コンポ

スト施設機械設備工事)

第22  議案第79号  請負契約の締結について(南西第4幹線下水道布設工

事(シールド工))

第23  議案第80号  請負契約の締結について(市立東中学校改築(建築

主体)工事)

第24  市政一般について質問

 

(出席議員)

川 名 正 剛君

清 水 節 子君

飯 沼   忠君

武 川 和 好君

依 田 敏 夫君

剣 持 庸 雄君

森 沢 幸 夫君

岡 田   修君

福 島   勇君

宮 島 雅 展君

村 山 二 永君

秋 山 雅 司君

内 藤 幸 男君

塩 野 褒 明君

早 川 光 圀君

堀 内 征 治君

内 藤 秀 治君

上 田 英 文君

小 林 康 作君

堀 内 光 雄君

牛 奥 公 貴君

斉 藤 憲 二君

野 村 義 信君

長 田 昭 哉君

渡 辺 静 男君

中 込 孝 文君

岡     伸君

千 野   哮君

鈴 木 豊 後君

原 田 正八郎君

長瀬 正左衛門君

富 永 政 男君

飯 島   勇君

早 川 武 男君

中 西   久君

小 沢 政 春君

小 林   匡君

三 井 五 郎君

 

 

                                 38名

 

(欠席議員)

堀 口 菊 雄君

小 沢 綱 雄君

 

 

 

                                  2名

 

職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名

事 務 局 長 臼 田 茂 治君

総務 担当 主幹 山 下   久君

庶務 担当 主査 樋 口 一 雄君

調査 担当 主査 功 刀 敏 夫君

議事 担当 主幹 都 筑   登君

議事 担当 主査 功 刀   尊君

議事 担当 主査 今 福 栄 一君

記録 担当 主査 天 野 忠 幸君

 

説明のため議場に出席した者の職氏名

市     長 原   忠 三君

国体 準備 室長 飯 尾   和君

助     役 新 藤 昭 良君

中央卸売市場長 田 中 忠 夫君

収  入  役 荻 原 克 巳君

市立甲府病院長 石 井 次 男

市 長 室 長 窪 田   。君

〃 事務 局長 坂 本 吉 哉

調査 管理 部長 河 村 利 男君

教 育 委 員 長 飯 室 甫 邦

企 画 部 長 神宮寺 英 雄君

教  育  長 楠   恵 明君

総 務 部 長 植 田 太 六君

教 育 次  長 近 山 滋 郎

市 民 部 長 入 倉 芳 幸君

水道事業管理者 志 村 泰 介君

社 会 部 長 吉 岡   典

 〃 工務部長 羽 田   規君

福 祉 部 長 高 野   肇君

選挙管理委員長 関   和 夫

環 境 部 長 中 込   勉

代表 監査 委員 保 坂   一君

経 済 部 長 中 島 省 三君

公 平 委 員 長 清 水 一 郎君

建 設 部 長 赤 池 昭 之君

固定資産評価員 上 杉   要

都市 開発 部長 丸 山   忍

 

下 水 道 部 長 高 橋 信 靖君

 

技術 管理 室長 小 松   要

 

 

 

          午後1時03分 開議

 

○譲長(長瀬正左衛門君)

これより本日の会議を開きます。

 

 報告事項を申し上げます。

 

小沢剛雄君、土屋農業委員会会長は、一身上の都合により、中込水道局業務部長は病気のため、本日それぞれ欠席する旨の届け出がありました。

 

以上で報告を終わります。

 

 これより日程に入ります。

 

日程第1から日程第23まで23案、及び日程第24市政一般についてを一括議題といたします。

 

これより上程議案全部に対する質疑及び市政一般質問を行います。

 

 この際念のため申し上げます。

 

質疑質問については、申し合わせ事項を遵守され、重複を避け簡単に願います。なお当局の答弁もその趣旨を十分把握され、簡単率直にされ、議事進行に御協力をお願いいたします。

 

発言通告者は9名であります。

 

各会派の発言順序は、今期は政新会からであります。

 

 お手元に発言通告書が配付してありますので、これに基づいて進めてまいります。

 

最初は政新会の宮島雅展君。

 

宮島雅展君。

 

(宮島雅展君 登壇)

 

○宮島雅展君

政和会を代表して市政一般質問をいたします。(千野 哮君「政新会」と呼ぶ)ありがとう。

 

政新会を代表して市政一般質問をいたします。

 

さて、今議会は、統一地方選後初めての本会議であり、また当局側におかれましても、河口市長より原市長へとバトンタッチをされておりますので、今後4年間の市政の動向を見きわめるという意味で、最も重要な議会であると私はとらえています。そしてその皮切りの質問に私を立ててくだすった政新会の先輩同僚諸氏に深く感謝の意を表しながら進めたいと存じます。

 

さて、市長の政治姿勢についてであります。

 

 市長が市長選立候補に当たって、政治倫理の高揚を説き、公正無私の市政の実現を叫び、市政の私物化阻止を唱えて戦いを進め、大方の選前の予想を覆して市長の座に着いたことは、20万市民周知の事実であります。ところが5月16日に社会党甲府総支部と結んだ政策協定の条文を見ると、まことにもって驚かざるを得ないのであります。

 

それには、2条に「重要な施策、人事等の決定に当たっては、甲府総支部及び党市議団と事前協議を行うとともに、定期会合等を通じて密接に連携していく」とあり、しかも前文には、「明朗、清潔、公正にして民主的な市民本位の市政執行を基本とする」と、わざわざ断ってあるのですが、私がここで5月の臨時会において、共産党の武川議員より提起があったにもかかわらす、あえて再度考えてみたいのは、侯補者のときならいざ知らず、4月25日に晴れて市長となられたあなたが、特定の団体の利益のために、市長の固有の権限である人事の決定に関する約定、つまりその団体と事前に協議をして、その団体の意向を伺い、密接に連携していきますよ、といっている点であります。

先ほど侯補者のときならいざ知らずと申し上げました。社会党が原市長の侯補者時代に政策協定を結んだのならば、私は、問題にはしないということであります。つまり、選挙民は投票時に侯補者を取り巻く諸条件をも考慮に入れながら投票するからであります。納得づくで投票することと公正無私、政治倫理の確立を掲げて選挙戦を勝ち抜いた人が、市民に一言の相談もなく、市長になったとたんに、しかも甲府市長 原 忠三と肩書きをつけた署名をして特定団体と人事に関する協定を結ぶ、裏切られたと思う市民は数多いはずであります。

これは、あなたの言う市政の私物化ではないのですか。これで、一体明朗で公正といえるかどうか、20万すべての市長であるはすが、特定の団体の市長であるかのような受け取られ方をしても、仕方ないと私は考えます。ですから私は、あの政策協定の2条に関しては、20万市民不在の不明朗、不公正のものであると断言せざるを得ないのであります。

またその件に閑し、社会党の甲府市議団の団長であります小林議員が、市長の答弁を補足して前河口市長とも全く同じ表現で協定を結んでいて、過去12年間それがやられてきたわけであると述べ、続いて人事の基本的な方針などの決定についての協議をお願いしたいということであると述べているのですが、過去3回という言葉ではなくて、12年間という継続をあらわす言葉の中に、実行行為の存在が強く伺えるのでありますが、この発言は、最も重要な部分をすり替えております。

つまり甲府市長 河口親賀ではなくて、甲府市長侯補者 河口親賀となっているはすであります。この2通の政策協定の持つ意味の違い、またその重さが、20万甲府市民にとって全然違うということを御理解なさっていないのがまことに残念であります。

 

 なお、小林議員は、「全く同じ表現で協定が結ばれておりまして」とおっしゃっていますが、全く同じ表現ではなくて、例えば河口氏との協定においては、「党県本部」という言葉もあることを付け加えておきます。市長の固有の権限である人事に不公正で不明朗な点がないよう、強く注意を喚起し、次の2点について御所見を伺いたいと存じます。

1、今後の人事権の行使に当たっての考え方。

2、総務の委員会において、特定政党との政策協定のうち、人事にかかわる事項については協定団体と再度協議し、市民に誤解を招くような点については訂正をしていきたい旨の表明をしたが、いつ、どのような内容に訂正をしたのか、納得のいける説明をお願いしたい。

 

さて、次に所信表明の中の行財政改革に触れている部分についてお伺いをいたします。

 

まず市長は、市政執行に当たって甲府市は甲府市民のためにあり、甲府市政は甲府市民とともに歩むべきものである、に基本姿勢を置き、市民との心の通った対話の中から信頼と協調の輪を広げ、市民の積極的参画を求める市政を進める。

また一方、国は、世界経済の低迷の中で行財政改革の推進によってその活路を生み出そうとしているが、高齢化社会の到来など深刻な課題にも直面している。80年代は地方の時代といわれるが、それは、それぞれの地域の独自牲、地域に根ざした個性を重視するということで、本市において私は、行政をできるだけ住民の身近なところで、しかも簡素にしてかつ効率的に実施し、社会経済情勢の変化に即応し得るものにしていきながら、本市懸案の大型事業の推進をも図っていかねばならない。

いまこのときこそ職員の英知を結集し、新たな発想と創意工夫をこらした徹底した行政の近代化、効率化への対応が重要な課題であり、深く認識するとともに積極的に対応していく所存であると述べ、3つの基本的方針に続き、主要な4つの施策に集約されているのですが、その4つの施策の4番目の新時代に対応する行政執行体制の確立という点について触れてみたいと存じます。

 

市長はその説明の中で、新しい時代に対応するためには、行財政制度の抜本的な見直しと行財政改革が必要で、職員と一丸となってより効率的な体制を確立し、現行の事務事業と組織の見直しをし、徹底した行政の近代化と行財政運営の効率化のための本市独自の自主改革を進めていくと述べています。

私に言わせると、高邁な理想がきらびやかな言葉で語り続けられていて、一読して心地よい読後感が残る文章なのですが、再読すると幾つかの疑問がわいてまいります。

1つは、具体的にどんなふうな市政が新時代に対応する市政であるか。またその市政をつくるためには、いままでの市政のどこに弱点があって、ネックがあって、私が最初に手をつけるのはこれだという提示がないからであります。

 

会社再建の神様といわれる人が、1つの改革を試みるには、観念論による論議は何の役にも立たなくて、100の論議より1つの実例をつくること、いかに手をつけやすいところで実例をつくっていくか、いかにそれを見つけるかにかかっていて、とにかく様態やモデルをつくることであって、その上改革によるプラス点を具体的に明示することなしには周囲の協力は得られない、こう語っています。市長の言う近代的市政が、徹底した近代化と効率化によって誕生するのならば、それは市民にとって安上がりの能率的な市政という意味でありましょう。1つの例を堤起して市長の御所見を伺いたいと存じます。

 

私は、年来現業部門は民間委託すべきであるという持論を展開してきました。なぜなら安上がりだからです。類似都市でも試行錯誤を繰り返しながらではありますが、一部委託から全部委託に進んでいる都市がふえております。時代の趨勢であると思います。

その中で現業部門の1つである環境部が所管している一般家庭のごみの収集にしても、例えば順次改良を重ねながら安上がりの方向にしていかねばならない。現行の2トン車を4トン車にできないものだろうか、あるいはまた夜間収集すれば交通渋滞の緩和にも役立つのではないだろうか、そんなふうにも考えられる。

そしてまたそのごみの収集車1つ取ってみても、幾つか改革をすべき点があります。いま私が民生の委員会に所属をしておりますもので、細かい論議はそこに待つとしても、いろいろな点で改良を積み重ねて最終的には民間に持っていく、そういうふうな方向に時代が流れている、そんなふうに思います。ちなみに隣県松本市の清掃課の職員は4人だそうであります。

 

しまいにもう1度、人は、みすからがどんな過保護のぬくもりに包まれているか、自分ではなかなか気づかない。だが実例を見せれば納得がいく。私の体験では、人はだれでも一騎当千になる能力を秘めている。少数精鋭とは、数少ない精鋭を集める意味ではなく、人は少数でがんばらせれば、だれでもが精鋭になるものだと私は解釈しているという気質の実践家の言葉を挙げて、この項は終わりとします。

 

なお付け加えておきますけれども、もちろん新しい施策の展開に当たっては、いままでそれに携わってきた人たちの身分保障あるいは配置転換等困難で手間のかかる、そしておろそかにできない心配りを必要とすることは、言うまでもないことだと思います。

 

さて次に、所信表明の中の幾つかの施策についてお伺いをいたします。

 

まず主要な施策の第1調和のとれたいのちとくらしのための施策のうち、1、新たに杜をつくる市民運動の施策とは具体的に何か、2、特別養護老人ホームの建設の日程、3、高齢化社会への対応として、この問題を20万市民全体の課覆として共に考える施策と具体的に何か、4、市民総合保健計画の樹立に対する市長の所見、5、教師と生徒のセミナーハウス建設構想の日程と所見、6、西南部方面の新設中学校の建設計画の進捗状況と、いま余りに進んでいないようですけれども、そのネックになっている点は何か。

 

第2の活力とゆとりのある都市づくりのための施策のうち、1、地場産業撮興センターの建設について市長の抱負はどうか。なお地場産業といってもいろいろあるわけです。

例えば甲府の宝飾産業を支えているのは、2、3人の家内工業的な下請業者であり、その大方が劣悪な労働条件下で騒音、そのほか隣近所に気配りをしながら仕事をしているわけですが、小規模な工業団地、しかも家賃程度を支払うことによって入居可能なものを考えたことがあるかどうか。2、駐車場、駐輪場対策の進捗状況について報告をしてもらいたい、3、ゆとりある都市づくりの方策のうち、イ、行政の文化化というものの内容、口、文化を創る1%システムとは具体的に何か。4、核兵器廃絶平和都市宣言の精神を生かしたより実効ある施策とは一体何か。

 

第3、市民による市民参加市政の推進の施策のうち、1、市民の参画による開かれた市政とは、どういう市政でどんな形で推進するのか、2、公聴広報活動のより一層の充実とは、いまの組織をどうするということか、3、行政情報公開制度の導入の日程については、どう考えているか、4、地域集会場施設の整備充実とは、具体的に何をするということか。

 

第4、新時代に対応する行政執行体制の確立の施策のうち、1、近代的都市経営とは何か。経営の先頭に立つ者としての覚悟とその経営によって生まれる果実は具体的に何か。

 

さて、次に私の過去4年間の何回かの一般質問の中で、今後も継続して推進していかねばならない問題について触れた部分が多くあります。冒頭申しましたとおり、今期から原新市政になり、あまたの新しい議員さんも当選をなされておりますので、行政の継続性ということは重重承知をしておりますが、あえて数点にしぼって、数点だけ市長にお伺いをしたいと存じます。

 

ます一番、寿宝地区の区画整理事業についてでありますが、先般、市長は都市開発部職員とともに現地を視察され、実際に御自分の目で町の現状を確かめられたはずですが、その際感じた御所見はいかがですか。

 

2、57年の12月の議会において、私の質問に答えて前市長は、実際の事業を進めていく上での細かな点について述べておられますが、原市長も同様な取り組み方をしていただけると考えてよいかどうか。

 

3、先般市長を、土屋、臼井両県議を初め千野市議及び反対派の代表が訪れ、そこでの話し合いを風聞によると、即刻この事業はやめるべきであり、河口を嫌いだから原市長を推したのに、河口が進めてきた事業を継続し、なおかつ開発課の区画整理部門を強化するとは何事かと迫ったと聞きますが、地元に生まれ、地元の事情に精通している者として、また地元の議員として商店街と住宅帯が、県民文化ホールを核として調和の取れたまちづくりを進めるためには、この事業によるしか方法はないと、地元の多くの若い人たちと方向づけ、その達成のためなら政治生命をかけても惜しみはないと考えてこの事業の推進に努力してきただけに、余りに情けなく感じるのですが、市長の今後の取り組み方についてお聞かせを願いたい。

またあわせて最近、反対派の某氏等が確たる根拠のない言説を弄し、すなわち区画整理事業の持つデメリット部分だけを適度に強調し、署名集めをしている現実に対しても所感をお伺いをしたい。

 

4番目、3月議会において私は県民文化ホール周辺の交通渋滞緩和策として、飯豊橋の立体交差を急いでほしいと要望したのですが、その後の進捗状況についてお伺いをしたいと思います。

 

さて、しまいになりました。私は、前段の市長の政治姿勢についてただした部分で、行財政改革が市政の近代化をもたらすのであれば、それは効率化による安上がりの市政であろうと申しました。農業部門の民間委託についてもささやかではありますが触れてみました。また少数精鋭とは、数少ない精鋭を集めるのではなくて、少数でがんばれば、だれでもが精銃になれるものだと申しました。

ところで伝統ある県都甲府の議会の議員として、過保護のぬくもりの中にみずからが浸っていはすまいか、こう考えてみると、議員定数の削減をもあわせ考えねばという思いに駆られるのであります。市長や市の職員に事に当たって厳しい姿勢を求めるのであれば、議会人としてみずからにも厳しい論理を当てはめねばなりません。

折から6月30日の議会の代表者会議において、行財政改革事務調査特別委員会が設置される方向で論議されたと聞きますけれども、議員定数あるいは議員経費等のことが真っ先に論議されることを希望しつつお尋ねをいたします。全国的に見て減員条例を制定している市の動向はいかがか。

そのうちイとして県庁所在地についてはどうか、ロ、類似都市についてはどうか、ハ、甲府市を除く県内6市はどうか、いまのが一番です。ニ、減員条例を制定した市が、その条例を制定するに至った主なる理由は、何と思われるか。57年度には全国で70の市が減員条例を制定しているのですが、それぞれに調査特別委員会を設置して審議しながら進めていると思うが、地方自治法91条第1項の規定数から、何%ぐらいを減員している市が多いか、これは平均で結構です。

 

以上で私の第1弾の質問を終わります。なおこの後、同僚の村山議員よりそのほかの問題について関連質問があります。

 

御清聴を感謝します。(拍手)

 

○議長(長瀬正左衛門君)

 市長 原 忠三君。

 

    (市長 原 忠三君 登壇)

 

○市長(原 忠三君)

ただいまの宮島議員の御質問にお答えいたします。

 

今後の人事権の行使に当たって市長の考え方というようなもの、これと社会党甲府総支部との政策協定についての御質問でございますが、私は人事権につきましては他のいかなる介入も認めるということは絶対に考えておりません。

社会党の甲府総支部との政策協定の中の人事に関する事項でございますが、さきの臨時議会におきまして答弁を申し上げましたとおり、人事の基本的方針というこの点につきまして、基本的方針が欠落しておりましたので、これを書き加えて訂正を行いましたので御理解をいただきたいと思います。さきの臨時議会のお答えしたとおりの内容でございます。

 

次に、どのような市政が新時代に対応する市政であるかとの御質問でございますが、自治体を取り巻く多様な環境の変化の中で、やはり市民の自治あるいは都市経営のルール、この確立に向けまして新しい市民参加のシステムの形成が行政の課題であります。

したがいまして、市民自体が自分の愛する土地を、みずからの手でこれをはぐくみ、市民としての誇りと地域の連帯意識を持ちまして経営していくという市民の自治、自立の精神を形成していく、新しい都市の創造が今後の市政の課題であると考えておるところであります。市民参加の理念を市民自治に置き、市民参加の方途を積極的に展開をしてまいります。

 

次に、新たな杜をつくる市民運動の施策といたしましては、具体的に何か、このような御質問でございますが、人間生活にとりまして、また都市にとって緑は掛け替えのないものでありまして、憩いとゆとりをもたらすものであることは、論を待たないところでございます。そのためには、まず市民1人1人が緑を守り育てて、そして大切にするという意識の高揚を積極的に進めていかなければならないと考えております。

具体的には公園や街路樹、公共施設への緑化拡大を図るための施策を進める一方、市民が1軒1鉢、1軒樹木1本を目標に緑を倍増するところの録化運動の輪を広げまして、甲府市全体が緑に包まれた杜の町になるような緑化施策というものを、展開してまいる所存でございます。

 

次に、高齢化社会の全市民の課題としての施策は何かこのような御質問でございますが、本市は全国的にも高齢化が進んでおり、近い将来高齢化社会を迎えることは必至であります。そうした社会状況の変容を見通して、全市民的な課題として取り組み、具体的な施策につきましては現在積極的に老人福祉の総合対策を進めてまいりますけれども、さらに高齢化社会に応じた施策につきましては、市民委員会へ諮問をしていきたいと考えておるところでございます。

 

次に、市民総合保健計画につきましては、健康都市建設の一環といたしまして、保健管理にかかわるところの各種事業を総合的に、年次的に体系化した個別専門計画を策定いたしまして、総合計画との整合性を図りながら効果的な保健行政の推進を図っていくものでありまして、今後市職員及び関係機関、専門家によるところのプロジェクトチームを編成いたしまして、その中で具体的プランを設定をしてまいる考え方でございます。

 

次に、地場産業振興センターの建設についての御質問でございますけれども、甲府国中地区の地場産業振興センターの建設につきましては、県市町村及び業界によりますところの第3セクターで実施をすることになります。国の補助も内定した現在、甲府市内へ建設をすべく建設推進委員会において規模、施設内容等を検討しておるところでございます。このセンターの建設は、本市の地場産業の振興に大きな役割を果たすものと期待をしておりまして、本市といたしましても建設地元市といたしまして、この促進のために積極的に努力をしてまいりたいと考えております。

 

次に、市内の零細企業のために市が中心となっての問題でございますが、これにつきましては本市の工業は、調査結果によりますと従業員10人以下の企業が75%を占めております。また地元産業の中心である研磨業界は、いまだに手工業的な部分が多く、また生産性も低いものであります。したがいまして、これら零細企業につきましては、集団化等によりまして近代化を促進する必要があると考えております。市といたしましてもこの御指摘の工場、アパート等の建設を含め、振興の方策を検討してまいりたいと考えております。

 

次に駐車場、駐輪場対策の推進についてでございますが、本市の交通計画対応として、本年度国から500万の補助金を得ております。県市がそれぞれ500万を負担をして、総額1,500万の予算で甲府駅及び中心商店街を取り巻く総合都市交通施設整備計画を策定することになっております。

この総合都市交通計画の策定に、県において実施しておりますが、この中で交通施設といたしましては駐車場、駐輪場、ターミナル等を含め、本市の交通のあり方が明示されておりますので、この結果に基づきまして将来計画を樹立して、必要に応じては駐車場整備地区の指定等も配慮して、総合的な駐車場の対応を推進をしてまいる考え方でございます。

 

駐輪場対策につきましては通勤、通学あるいは買物等の自転車の利用の増加によりまして、市内の放置自転車の実態も厳しい状況にありますことから、規制等の必要性もありますので、条例の制定ともあわせまして対策を推進をしてまいりたいと思っております。

 

次に、行政の文化化の内容についての質問でございますが、経済的豊かさというものが心の豊かさへの都市づくり、都市の自主性をはぐくみながら効率的都市経営が、地方の時代の都市づくりの課題であると考えておるところであります。

この課題にこたえまして、ゆとりとうるおいなどの人間味豊かな都市づくりのため、市民の文化に対するところの意欲を喚起をいたしまして、企画、広報活動の活発化と、さらには地域連帯感意識の培養のために、日常生活の中で文化の見直す機会というものを、行政自体が積極的に提供していくことであるわけでございます。

 

次に、文化をつくる1%システムにつきましての具体的には何かと、このような御質問でございますが、前段で申し上げましたように、文化により市民の日常生活に密着をさせていこうとする考え方でございまして、具体的には生活学習の充実、創作活動の支援あるいは伝統文化の継承保存、スポーツ、レクリエーション活動の振興、自然、歴史、環境の総合利用等の積極的に推進していこうとするものでございますので、1%システムというのは、この具体的な表示でありまして、人間味豊かな都市づくりとして景観性あるいは創造性を取り入れ、ともすれば無味乾燥といわれる公共施設の形態あるいは色彩の変化に対するところの個性豊かなるために施設費に1%の上積みをしていきたいと、このような考え方でございます。

 

次に核兵器廃絶平和都市宣言への精神を生かす、より実質的な施策とは何かと、このような御質問でございますが、本市の核兵器廃絶平和都市宣言は、とりもなおさす甲府市議会を初め、市民の皆さんの平和の願望のあらわれであると認識をいたしておるところでございます。私は平和への問題、特に平和運動は市民の皆さんが主役であると思います。したがって、行政はその環境づくりや平和への市民運動に対し、即面的に援助していくことにあると考えております。私は、本市の核兵器廃絶平和都市宣言を甲府市議会初め、市民の皆さんの平和への願望の象徴として真摯に受けとめる中で、この趣旨を市民1人1人に強く訴えて、平和都市宣言を単に形式的なもので終わることのないよう、実のあるものとして永続的に推進をしてまいる所存でございます。

 

なお当面は、市民のうち戦争を知らない世代を中心に核の恐ろしさ、戦争の悲惨さ、平和のとうとさ、これらのことを視聴覚を主体に周知をしてまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。

 

次に、市民参加による開かれた市政とは何か、このような御質問でございますが、広報公聴の活動の一層の充実についてという内容でございますが、市民参加によるところの開かれた市政について、関連した広報公聴の充実の問題について、自治体を取り巻く多様なその環境変化の中で選択と負担、行政の役割り、市民の役割りと市民自治によるところの都市経営のルールの確立など、新しい市民参加のシステムの形態に努めていくことが、今日の行政の課題であると考えられます。

新しい時代を迎えまして、開かれた市民参加の方策といたしましては、第1に広報、公聴の活動の強化であり、具体的には市民の適切な情報の選択として、情報公開制度の検討をいたしてまいります。お知らせ広報だけではなく、市民への問題を投げかけた広報としての充実を図っていきたいと思います。

行財政白書の積極的公表、市民参加によるところの広報紙づくり、教育、文化、産業経済、青年、婦人等の市民各界、各層との市政を語り合う機会の開催、地域的振興活動の充実などであり、第2はまちづくり計画や構想への市民参加で地域づくりへの参加、公共施設建設構想や運営への参加、各種審議会、懇和会への参加の充実、地域計画策定市民委員会の設置検討などであります。

第3は地域活動への積極的な参加で、環境生活への参加の充実、生活改善への参加の充実、コミュニティー活動の促進、市民総ぐるみ運動の展開と推進等々を、市民挙げて進めてまいる所存でございます。そのため総合的に市民運動推進プロジェクトチームなどを設けまして、これらの実現を期してまいりたいと考えております。

 

次に、近代的都市経営とは何か、また経営の先頭に立つ者としての覚悟を、その経営によって生まれるものは具体的に何か、このような内容の御質問でございますが、都市行政を担う自治体を経営体としてとらえまして、都市経済の活性と住民サービスの向上を基調として、経営感覚を持ちながら効率牲、経済性を高め、近代都市の形成することであります。

このためには、私自身自治体責任者として常に職員の先頭に立ち、リーダーシップを発揮をしながら行政を進めていきます所存でございます。このようなより多様化、膨大化する市民要望を、市民意識を適切に対応する執行体制の確立を考えておるところでございます。

 

次に、寿宝地区の区画整理事業について、市長が現地を見た際の所見を伺いたいと、このような御質問でございますが、先日、地域の皆さんと町の細かい露地まで区域全体を視察してまいりました。この地域は、2人で行き違えれば肩が触れ合うような露地や、あるいは自転車は通れない狭い通路等があり、行きどまりの道路等も数多くございまして、防災上あるいは救護環境面からいたしましても、整然とした、安心して住める町として整備することが、やはりこれは必要だというように痛感をいたしたところでございます。

特にこの地域は県民文化ホールを核といたしまして、文化の香り高いまち、商店と住宅の調和が取れた環境のよいまちづくりをすべきであると考えております。このためには、都市区画整理事業を完成させることが必須条件であります。この事業は大変わかりにくい、むずかしい面もありまして、特に個人の財産に及ぶものでありますから、住民たちと対話を深めまして理解を得て事業を実施したい、このように考えております。従来同様地域で設けられました区画整理対策委員会等とも協調をしてまいりたいと思うわけでございます。

 

また事業に対しまして、反対の意見を持っておられる人たちの意見も聞き、話し合いの中での不安や誤解を取り除き、事業実施に協力していただくよう積極的に取り組んでまいりたいと考えております。ぜひ宮島議員さんも地域の議員として、今後とも事業の成功のためになお一層の御指導を、御協力をお願いを申し上げる次第でございます。

 

次に、一部の議員が何か反対、取りやめるべきだといったようなことを聞いたと、市長は今後その取り組みについてどう考えるかというような御質問でございますが、寿地区で事業反対の意見を持った人たちが、実は反対の陳情に見えられまして、この際2人の県会議員さんが同席をいたしたわけでございますが、陳情者の方々の意見を代弁されたという記憶はございます。

私はさきに申し述べましたように、街路事業では表通りは整備をされましても、裏通りの旧態依然とした防災上から行きましても、救護面から行きましても不安は解消はできない、環境のよい市街地づくりというものはできませんので、これに対しましてだれでも住みよくなるまちづくり、都市区画整理事業が唯一の方法であると、このように皆さん方にお話を申し上げたような次第でごいます。

おそらく全市にわたりまして事業を実施して、文化牲の富んだ住みよいまちづくりというものをやっていかなければならないこれが私の理想とするところであります。

 

去る3月の市議会定例会におきましても、寿宝地区の区画整理の反対の請願が絶対多数で不採択になったこの事実につきましても、また陳情に来られた方々ともお話いたしまして、逆に私の方から区画整理事業の理解と協力をお願いをいたしておる次第でございます。また県に対しましても寿宝地区画整理事業に対し、県費の補助をお願いをしたところであり、市選出の県議に対しましても、これらのことにつきましての協力方をお願いをいたしておるところでございます。よろしく御理解を願いたいと思います。

 

最後に飯豊橋北詰めの交通緩和の問題でございますけれども、咋年、昭和バイパスの開通あるいは県の文化ホールの開設等によりまして、飯豊橋北詰めの交差点が非常に交通混雑の状態になっておることは御指摘のとおりでございます。

すでに甲府市交通問題研究委員会におきましても、この問題につきまして県と市に対して要望が出されております。私も改善を要するこのような観点に立ちまして、これらの意見というものをこれを踏まえまして、調査測量を初め概略図等の作製を行いまして、河川管理者である県当局の御指示をいただきながら協議を重ねてまいりましたが、現在河川管理上の問題や、あるいは河川敷地内にあるところのサイクリングロード、あるいは遊歩道の付け替え等の問題等につきまして、関係機関と連絡をして協力をしていただけますように要請をして、努力をしておるところでございますけれども、今後も努力を重ねていく所存でこざいます。

 

そのほかの御質問につきましては、関係部長から答弁をさせますので、御了承いただきたいと思います。

 

○総務部長(植田太六君)

お答えを申し上げます。

 

 まず第1点目の行政情報公開制度の日程についてどう考えているかと、こういう点でございますが、行政情報公開制度の今後の取り組みにつきましては、準備研究会の検討結果をもとにいたしまして、さらに情報公開にかかわる諸課題の検討を深め、制度化に向けて推進を図っていくわけでございますが、それがためには庁内職員で構成する仮称甲府市情報公開検討委員会を近く発足をさせここで検討してまいる予定になっておりますので、御理解を賜りたいと思います。

 

次に、全国的に議員の減員条例を制定しているが、この点で3点ほどの御質問でございますけれども、まず第1点目の県庁所在地の都市についてはどうか、類似都市についてどうか、あるいは県内6市について状況はどうか、また制定の理由は何かと、こういうことでとざいますが、議員の減員定数条例制定につきましての考え方でありますけれども、御指摘のように県庁所在地の都市及び類似都市等について、この状況につきましてはある程度把握をしておりますけれども、詳細についてはなお今後調査をいたさなければなりませんので、その結果は機会を見て御報告をさせていただく考えでございます。なお県内7市におきましては、すでに6市が実施をしており、その理由といたしましては自発的な意思によるものと思考されますので、その点につきまして御理解をいただきたいと思います。

 

 以上でございます。

 

○社会部長(吉岡 典君)

地域集会施設の整備、充実の具体策について、この点についてお答え申し上げます。

 

市民の連帯と協調の上に立っての地域づくりを推進をするためには、活動の拠点ともなります集会施設等が特に必要でございます。したがいまして、従来市民センターの建設、連絡所、市民会館等の整備、さらには公会堂建設に対する助成と、こういうものにつきまして積極的に進めてまいった経過がございますが、まだまだ地域的に見た場合十分であるとは私ども考えておりません。したがいまして、今後は東部方面への市民センターの建設を初めといたしまして、このような施設の整備充実には積極的に取り組んでまいりたいと、このように考えております。

 

特に公会堂等建設の際1番問題になりますのは、やはり、用地の確保が非常に困難であると、こういうことが従来もしばしば言われておったわけでございます。また聞いておりますので、特に市有地の活用である、あるいは県有地あるいは国有地等の借地等につきましても、積極的な対応を図る中で用地取得に対する検討もなお重ねて進めていきたい、こんなふうに考えておりますので御理解をいただきたいと思います。

 

以上でございます。

 

○福祉部長(高野 肇君)

福祉関係の特別養護老人ホームの建設日程につきましてお答え申し上げます。

 

現在、民生委員さんが組織をいただいております甲府市民生福祉会によりまして管理運営が行われております春風寮でございますが、これは、さきに耐震診断の結果改築が余儀なくされておるわけでございますが、現在の位置におきましては新々平和通が出た関係から、環境的に適地でないというようなことで、新たに桜井寮の方へ移転計画があるわけでございます。

その際、特別養護老人ホームについても増設を図っていくという計画でございまして、市といたしましては、これにつきまして助成補助を行っていく状況でございます。

 

なお日程につきましては、民生福祉会で現在計画をいたしておりますが、59年度に着工いたしまして、同年同じ59年には完成をしていくという状況でごいます。

 

以上でございます。

 

○都市開発部長(丸山 忍君)

寿地区の一部反対者の皆さんが再度署名をしているんではないか、というような御指摘でございますけれども、私どもの方もそのような風聞を耳にいたしましたし、現実に地域の御婦人の方から3回、4回というような形で戸別訪問をされて署名をするようにというようなお話をされて困る、というような苦情もございました。

しかし、先般市長が地域を視察をいたしました際にも、地元の皆さんにも御要請を申し上げましたように、反対をする皆さんについてもいろんな不安なり、また反対の意見等があろうと思うんで、これらを集約をしてぜひ話し合いをしてほしい、という要請がしてございます。私どももその意を対しまして、ぜひ署名運動という形の前にそれらの意見を集約をしながら、私どもとぜひ話し合っていただきたい、ということをお願いをしてございます。現在のところそういう市長の意を了としたようでございまして、その運動も一時下火になったというように聞いております。

 

 以上です。

 

○教育委員長(飯室甫邦君)

教育委員会関係の2点につきましてお答えを申し上げます

 

文部省が今年度からスタートします中高校ゼミナーハウスの整備事業によりますと、ゼミナーハウスとは公立の中学、高校の敷地内や効外の便利な場所に宿泊施設をつくり、寝食をともにした集団生活を通じて、教師と生徒たちの心の触れ合いを深め、非行や校内暴力の解消に役立たせるものとこざいます。

本市には八ヶ岳学校寮や山宮教育指導センターなど、これに類する施設がございますが、いずれも老朽化や施設不備でございまして、最近大きな社会問題として、青少年の非行問題が論議されておりますが、非行への対策といたしましては対症療法的な対策にとどまらず、より積極的に健全育成対策を推める必要が強く求められている現在だけに、そのための施設づくりや教育の場づくりが必要と考えております。

たまたま北部山岳地域振興計画の策定を進めている段階でもございますので、これらの構想を多面的に煮詰め、その御見解についてさらに検討を進めてまいりたい考えでございます。

 

次に、南西方面の新設中学校の建設計画の進捗状況でございますが、御承知のように市内の8中学のうち西中学及び南西中学につきましては、いずれも35クラスを超える過大規模校でございまして、この解消を図るために昭和56年度段階から具体的に分離新設を計画し、いずれの学校にも30クラスを割るような理想的な規模の中学校建設を目指しております。

現在は、その用地取得事務を進めてまいっておるところでございますが、そのうち西部方面につきましては地権者の代替用地確保など、その対応がむすかしい問題がございまして、現在位置変更などを含めて折衝を進めております。また一方、南部方面につきましては渋川改修問題などの関連もございまして、これらの見きわめを踏まえて位置をどこにするか検討中でございます。

 

いずれにしましても、用地の取得が大きな課題でございますので、今後はその折衝に最大限の努力を払いまして、取得でき次第次年度から建設に取りかかっていく方針で、県などとも緊密な協議を進めておるのが現状でございます。

 

以上で終わります。

 

〇議長(長瀬正左衝門君)

宮島雅展君。

 

〇宮島雅展君

限られた紙面における所信表明でありますので、市長にもう少し御自分のお言葉で、もう少し具体的にというふうなつもりで質問をしたわけですけれども、ある部分においては自分の考えを述べられて具体的に話をしてくださったところもあるんですけれども、多くの部分においてはやはり所信表明の域を出なんで、本当に抽象的な言葉の羅列が多いなというふうに感じたわけですけれども、これから委員会の審議もあるわけですから、そちらの方はその方面に回していただいて、1点だけ例の区画整理の問題のところで、57年の12月議会において前市長が答弁をしていることを、その範囲内で市長も今後やっていってもらえるかどうか、そのことにだけ再答弁をいただいて、私の質問はこのくらいにしておこうと思います。

 

○議長(長瀬正左衛門君)

市長 原 忠三者。

 

(市長 原 忠三君 登壇)

 

○市長(原 忠三君)

お答えいたします。

 

12月の河口市長の答弁の内容を踏まえて、私もそのようにこれから進めたいと、このように思っております。

 

(宮島雅展君「了解」と呼ぶ)

 

○議長(長瀬正左衛門君)

関連のことについてあとでひとつお願い申し上げます。代表質問を先にやりますので後で……。

 

次に清水節子君。

 

 清水節子君。

 

    (清水節子君 登壇)

 

○清水節子君

 地方統一選挙後初の定例会におきまして、先輩同僚各位の御指導、御協力をいただき、新人の私に政新会を代表して一般質問せていただく機会を与えてくださいましたことに対して、まことにうれしくまた光栄に存じております。と同時に私ととき浅学非才の者がと、責任の重大さに戸惑いさえ感じておるような次第でございます。

 

しかし、国際婦人年を契機といたしまして、婦人を政策決定の場への声が高まり、多くの婦人、市民の皆様方の御支援と御理解をいただき、市議会へ送り出していただきました以上、私の人生は個人清水節子でなく、20万市民の代表として公正な市民党的立場で、全市民の声を市政に反映する代弁者として市政繁栄のために尽くしてまいる決意でございます。

 

また、本日は私の後援会の皆様方が大勢激励に見えてくださっておることに感謝を申し上げます。

 

この多様化した社会の中で、私たち婦人がそれぞれの立場で市政に協力をしていかなければならない過渡期にきていることは明らかであります。平塚らいちょう先生の言葉を借りますと、「原始女性は太陽であった」と言われておりますように、女性が支配をしてきた時代もあったことは歴史が証明をしております。

それがいつの間にか日本が男性支配の社会となり、女性が下積みにされてきております。これには女性にも一抹の責任はあることは、長い運動の中で感じてはおります。しかし、私たち婦人は、愛の結晶である命を生み出すと同時に、命を守り育てていくという使命が与えられております。純真無垢の愛の結晶が誕生したとき、この子の幸福の将来をと願って、夫婦の話題の尽きない日々が続いたことを市長様初め多くの市民の皆様も体験なさっていると思います。

女性は母親になったときから純真な気持ちで真剣に平和、教育、福祉をと考えております。これが政治の始まりであります。ですから、本来ならば諸外国に見られるように日本にも女性の首相が出て良いと思いますし、また市政の中にももっと参画する婦人があって良いと私は考えております。

 

そこで、まず私は婦人の立場から市長が表明している婦人の地位の向上について4点ほど質問をいたします。

 

1975年の国際婦人年世界会議におきまして、平等、発展、平和を目指す世界行動計画が採択され、わが国におきましてもこれに呼応して1977年1月、国内行動計画を策定いたしました。これを契機に国の内外を問わず、婦人問題の解決に向けて社会気運が高まってまいりました。

これを受けて1981年3月山梨県婦人行動計画が策定をされました。幸い、本市におきましても市長の温かい御理解のもとに本年度婦人行動計画が策定され、10ヵ年の大計の中でこれを推進する方針と伺いましたが、これに対応する窓口は総務部の婦人対策担当で、主査が1名、担当職員1名というきわめて小規模な組織で、果たして婦人の総合行政の完全なチェックができるのかどうかお伺いをいたします。

 

また、一部の婦人はともかくといたしまして、一般の婦人は行政と接触する機会が少ないために、市役所の機構にとまどいを感じておることも聞いております。市民が親しみ、特に婦人が市役所に来ることが苦痛にならないような、婦人のための窓口の一本化の考え方はないでしょうか。本市人口の過半数を占める婦人の対応の場としての考え方をお伺いいたします。

 

また、婦人は家庭においても社会においても、それ相当の役割りをもって活躍しております。こうした婦人の貴重な体験を率直に行政に反映させることが、市長が申しております市民のための市政であり、住みよい町づくりの基本であると考えます。

 

しかしながら、各種審議会や委員会等に婦人の参加は少なく、現在23.8%と低調であります。特に行政委員には1人の女性も入っておりません。この原因が婦人の会議運営の不慣れであるならば、訓練の機会をもつなどして、婦人の社会参加を育てていかなければいけない。片肺の市政になりかねないと考えます。

この選出方法につきましても、もっと広い視野に立ってその任に適した人材と同時に、1人1役を原則として真剣に市民の声を市政に反映させる義務付けは、男性もあわせて改善していかなければならない問題だと考えます。

 

また、甲府市の民生委員につきましては、現在350名の委員が各地区から選出され、それぞれ担当地区の民生事業に取り組んでおりますが、婦人民生委員は全体の33%となっております。今秋の改善期にはさらに多くの婦人の登用を要望いたします。この対応についてのお考え方をお伺いいたします。

 

また、本市は職員の昇任昇格制度の改善を図るため、ことしの2月主任研修考査制度の実施に踏み切ったと聞いております。この考査測定制度の結果、多数の主任が誕生したことはまことに喜ぶべきことと同感いたします。その制度が職員の意欲向上をねらうものだと言いますが、職員の呼称が変わったほかに、個々の職員には職務上どのような対応がされたのかお伺いをいたします。

考査に必要な特別研修のみで意欲をかき立てることができたのか疑問をもつものであります。主任昇任者に対しての今後の対応、特に婦人に対しての計画があればお伺いをいたします。以上御答弁をお願いたします。

 

 次に、福祉行政について御質問をいたします。

 

原市長は、所信表明の中で河口前市長の政策を大綱においては変更しないと、特に福祉行政につきましては後退させることなくさらに発展させていくことを明らかにされております。私は、市長のこの姿勢を高く評価するものであります。

本市の今年度の当初予算を見ますと、老人福祉、障害者福祉、児童福祉、母子福祉、生活保護などの民生費は、総額64億5,327万2,000円となっております。これは歳出予算の18.6%になり、土木費の19.4%に次いで2番日のウエートを占めております。甲府市の福祉行政は、このような市当局の積極的な取り組みと、地区社会福祉協議会、民生委員協議会などの福祉団体の協力や、全市民の善意に支えられ、全国的にも高い水準が確保されてきたといってよかろうと私は考えております。

 

一方、また進行する高齢化社会に、いかに対応していくか、あるいは障害者の本当の意味での完全参加と平等を実現することなど、これからさらに本腰を入れて取り組まなければならない社会福祉の課題は依然として大きいことも事実でありましょう。

ところが、福祉施策に対する財政面からの風当たりなどが最近非常に強くなっております。行財政改革が進められる中で福祉や教育関係施策はそのしわ寄せを直接に受け、国民の期待とは逆に次第に後退されようとしております。生活保護費の地方負担率を引き上げようという、先月6月14日の竹下大蔵大臣の発言もそのひとつの具体的な表れであります。

このような状況の中で、福祉行政をさらに発展させていくという原市長の姿勢は、まことに心強い限りであり、全市民が大きな期待を寄せているものと私は確信をしております。

 

そこで、本市の財政環境は、大変厳しいものがありますが、それを乗り越えて福祉施策の拡充に御努力を願いたく、原市長の決意のほどを改めてお尋ねをいたしたいと存じます。さらに今後の福祉行政展開の具体的方向についてもあわせてお伺いをいたします。

 

私は、43年から本市の福祉行政の一端をお手伝いをさしてまいってきております。自分のこうした経験の中で感じたこと、あるいは疑問に思っていることからさらに質問をしたいと存じます。

 

社会福祉の充実は、行政側からの積極的な対応が重要なことは言うまでもありませんが、私は同時に民間の福祉団体の十分な活動や市民の温かい御理解と御協力があって、初めて大きな成果が得られるものだと常々感じてまいっております。

その意味から、地域に住む人々の連帯感がややもすると薄れがちな本市にあっては、特に地域福祉活動を活発にしていく必要があろうと考えております。地域福祉活動は、民間福祉団体や地域住民みずからが進めていくわけでありますが、とりわけ社会福祉協議会はその中心として大きな役割りを果たしてまいりましたし、役割りの重さはますます大きくなろうと考えております。

社会福祉事業法の改正により、市町村福祉協議会の法的な位置づけが明確になったわけでありますが、それだけで組織が強化され、活動が活発になるというものではございません。協議会自身の努力は当然のことですが、地域福祉を推進するため、行政面からさらに強力な援助措置を行うべきだと考えます。この点につきまして市長の御見解をお伺いをいたします。

 

また、具体的施策の中には委託で事業を進めているものがあります。これは前段申し上げました全市民的な理解と協力を得るためにも、行政の効率化のためにも有効なひとつの手段だと一定の理解と評価はいたしておりますが、その事業推進の内容には幾つかの問題点があると思います。その中で社教が受託をしている家庭奉仕員派遣事業は、市内のお年寄りや身障者の皆さん及びその対象家庭では、大変喜ばれている事業であります。

これに従事する奉仕員の労働条件は、年々改善されつつありますが、改善されないのが生活の基盤となる給与体系であります。その実態は福祉の名に値しないものだと私は思っております。私は過去何回か社会福祉協議会の評議委員会でこの点を指摘し改善を求めてきましたが、その都度市の委託事業で、根拠は国の措置基準に基づくものであると言われてきました。

ヘルパーさんの給与が勤続15年でも1年でも同額という国の措置費に基本的な問題があるにせよ、そのまま放置することはやがて福祉の低下につながるものだと憂えるものであります。もちろん受託者である社会福祉協議会の姿勢にも同額がありますが、本来的には委託事業でありますから、委託者である甲府市長の御見解をお伺いいたしたいと思います。

もしこの事業を市の直営として実施していくとすれば、市の正規職員が担当し、給与その他は条例に規定されたものが保障されていることは当然のことで、委託事業というがために、前に述べたような状況下に置かれなければならないことが理解できません。市長は今後も家庭奉仕員派遣事業を委託事業として進められる考えだとすれば、奉仕員の身分保障について一定の考え方があろうと思いますので、この点明確な市長の御方針を聞かしていただきたいと思います。

 

 次に、保育行政についてお尋ねをいたします。

 

まず、保育料の問題について。保育料は保護者の所得階層によって決まることは明らかでございますが、1度決定した保育料が高いため、入所を辞退する者が最近多いと聞いております。こういうことがあるとするならば保育に欠ける子供の措置である本来の目付を逸脱するものでございます。

甲府市の場合、発展途上にある周辺の農家とアパートに住む共稼ぎのサラリーマンを比較して見ると、たとえば5アールの耕地をもつ農家と同程度の収入のある共稼ぎの家庭の保育料を見ますと、農家は免除に対しまして、サラリーマン家庭は1万円から2万円、同様1ヘクタールの農家が3,000円に対しまして、サラリーマン家庭は2万5,000円から3万円、2ヘクタールの農家が5,000円に対しまして、サラリーマン家庭では実に3万5,000円から4万円も納めております。

広い土地と広い家に入っている方が無料で、そのお宅の住宅を借りている共働きのサラリーマンが1万5,000円も収めているという実態があります。これは農家収入の特別措置とサラリーマンの源泉徴収による所得の判定で決まるからであります。

これは甲府市ばかりではなく、全国的にも言えることであります。もちろん甲府市においても3,800万円の保育料軽減措置をとってはおりますが、全く共働きのサラリーマンの保育料は高いと思います。また、これは税金の二重取りと考えてよいと思います。この不公平な保育料の是正につきまして、甲府市独自のお考えをお伺いをいたします。

 

私は、一昨年朝鮮民主主義人民共和国の保育所及び学校施設を視察さしていただきましたが、日本と態勢が異なることは明らかでありますが、子供は王様という国の方針により、保育料は無料の上、建物の中にある遊び場の広さと用具のそろっているのには驚きました。

ミニバスケット、ミニバレーボールコートまであり、大型電車には大勢の子供たちが乗り私たちに愛きょうを振りまく。また演劇室、食堂、理髪室と、この規模の広さと行き届いた施設に、国の方針が違うとこんなに変わるものかと認識を新たにしました。これは本市だけで改善をというわけにはいかない大きな問題とはわかっておりますが、男女平等、福祉の充実、勤労者のための福祉事業はここから始まると考えます。

原市長の基本方針である活力ある健康都市、調和のとれた命と暮しのための施策の実現のため、英断なるお考えをお伺いをいたします。

 

次に、保育所への入所手続きの簡素化についてお尋ねをいたします。

 

これは基本的には国の定める基準、あるいは県の指導方針等もあると思いますが、行政を委託されているそれぞれの市町村によって大いに異なるようであります。

 

最近、保育所の定員割れが見られ、保育所運営が年々危機状態であると聞いております。原因を調べてみると出生率の低下や保育所以外への転入等もあるとは思いますが、その1つに入所手続きが余りにも煩雑であるということがあります。もちろん保護者から提出される申請書を見て、的確な認定はすることは大事なことではありますが、目的とする子供の入所がおくれてしまっては共働きの家庭の生活設計が立たないのであります。

 

聞くところによると、欧米などではその場で認定するそうです。これらの事務の簡素化は、引いては行政改革につながると思います。こういう行政改革は必要だと考えますが、いかがでございますか。この点につきましても保育料の一元化をすれば解決できる問題だと考えております。

 

 次に、防災設備についてお尋ねをいたします。

 

最近、スーパーや旅館を初め病院、老人ホーム等、幾多の火災事故が多い中で、保育所における防災状況を調べると、まことに肌寒さを感じます。甲府市でも公立は別として80%は民間保育所は、自動火災報知機、消火詮、避難誘導器具等、当然備えておかなければならないものですら設置してないのが実情のようでございます。毎年、消防署の検査では、言われても聞きおく程度が実情であると聞いております。それには金が伴うからでございます。

地震等は突然の発生で予期できないものだけに、これらの近代防災設備を使ったふだんの訓練が大切だと考えます。いま自治会単位に補助金が交付され、防災設備の充実がなされております。幼い人命をあずかる保育園へもぜひ防災設備の補助金が必要と思いますが、お考えをお伺いいたします。以上保育行政の質問といたします。

 

 次に、老人福祉行政について質問をいたします。

 

日本の平均寿命が女性80歳、男性74歳と世界一の長寿国になろうとしている折、老人福祉問題は深刻に考えなければならない時期にきております。そうした中で、本市事業について2点ほど質問をいたします。

 

昭和58年2月、老人保健法が施行をいたしましたが、その保健法では、医療以外の保健事業は40歳から行うことにされております。市長が申されておりますように健やかに老いるためには、壮年期からの予防対策、健康管理が必要であることは、いまや国民的常識になっております。壮年期からの保健対策を推進するにしてもその進め方にはいろいろと議論があると思いますが、本市の場合新制度施行後の保健事業の成果はどうかお伺いをいたします。

 

最後に第2臨調答申が出され、秋には行革法が成立される見通しでありますが、同法の内容は。また当面の財政対策であり、今後さらに様々の面からの行政改革が目指されていると聞いておりますが、本市の社会福祉の分野における執行体制について、4月21日より老人福祉課を新たに設置し、その努力の成果は認められますが、それ等もあわせて今後の福祉行政を進める上での市長のお考えをお示し願いたいと思います。

 

次に、寝たきり老人の介護料についてお尋ねをいたします。

 

先日の調査で在宅寝たきり老人の数はほぼ咋年と同数のように聞いております。この寝たきり老人を介護しておられる方々に、県から支払われている介護料が1年間に1万円です。特別養護老人ホームに入居いたしますと、措置費として1人1ヵ月20万円くらいが使われております。

いま老人ホームの不正が問題になっておりますが、多額な不正金が問題になる根拠として、国のこれらに対する助成に問題があると指摘されます。物より心と市長も言われておりますが、この寝たきり老人を365日夜中まで介護するには、献身的な心がなければできないことです。私たちも訪問して共に泣くようなこともあります。この人たちに1ヵ月10万円くらいの措置費が支払われるならば在宅看護がふえてくると思います。1万円しか支払われないこのアンバランスの是正を考えていただきたいと思います。もちろん県で支払われているのでございますけれども、市独自としてのお考えをお示し願います。

 

次に、障害者福祉行政について.62年かいじ国体終了後、全国身体障害者スポーツ大会が本市を会場として開催されることになっておりますが、この大会に参加する障害者の施設の整備と安全輪送体制についてお伺いをいたします。

 

特に視覚障害者のための点字ブロック等、現状の設置状況はどうか。さらに今後の設置状況をあわせてお聞かせ願いたいと思います。

 

また、建設中の甲府駅ビルヘの施設の充実と点字ブロックの設置についても、あわせて御答弁をお願いをいたします。

 

次に、水の問題について質問をいたします。

 

文化のバロメーターを見るには、水道と電気の使用量を見ればいい。人間を殺すには水を1週間与えなければよいと言われるように、水は命の根源であります。

 

私は、帯那地区にまだ上水道が敷設していないことを聞き、帯那地区へ登ってみましたが、どの家庭でも昔の掘り抜きの井戸水を使っており、甲府市にもこんなところがあったことを初めて認識いたしました。

 

そこで衛生面でどうかと思い、水質検査を甲府保健所に依頼し、一昨日その結果が出てまいりました。それを見て驚きました。5軒調査をし、そのすべてが水質基準不適合なのであります。硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素が15.5ミリグラム、大腸菌検出、一般細菌290個と、全く大腸菌の入っている水を飲んでいるのでございます。何年か前に地区の中に赤痢が出て大騒ぎをしたことは御存じのとおりでございます。

同じくらいの標高である上積翠寺には、14年ほど前にポンプアップして水道が入っております。本年度の水道予算を見ましても、

水道事業予算は105億3,224万4,000円を計上してあります。この帯那地区へ上水道を敷設するのに5億円あればできると伺っております。

議会議事録を見ますと、いままでも多くの先輩議員がそれぞれの立場でそれぞれの質問をしてまいり、市当局といたしましても数ヵ所ヘボーリング等をして努力はいただいているようでございますが、この水の問題は秋山市長当時より地元の方々の陳情が続いている問題でございます。水道が衛生思想の普及にあわせて、伝染病の予病を目的として発達してきたことを考えるに、1日も早く水道の整備が望まれます。

 

さらに、本市で北部山岳地域振興計画を策定して、地域振興施策を展開するにつけても、水の需要を十分計算に入れて、正常な水が満たされる方途を講じていただきたいと思うものでございます。帯那地区の上水道につきましては、昭和60年、61年の2ヵ年で敷設するよう計画されておりますが、地元ではこの計画も61年のかいじ国体、駅近代化等、大きな事業のしわ寄せを受けてまた後回しにされるのではないかと心配をしております。

また、地元の人たちも水道の実現に向けて何年か前から積立貯金をしているようでございます。この地区には重度精薄施設もあります。原市長の勇気と英断で、ぜひ実現をしていただきたく、親切な御答弁をお願いをいたします。以上福祉関係の質問といたします。

 

次に、千代田湖の藻類異常増殖について、千代田湖では5月下旬から6月上旬にかけて、藻類が異常増殖した原因は、湖の富栄養化であり、今回は窒素に比べてリンの量は少なかったようですが、千代田湖は精進湖に近い富栄養化レベルになっていると聞いております。

今回は魚類への影響はありませんでしたが、今後合成洗剤によるリン分がふえた場合は、ひどい状態になる可能性も強いと指摘をされております。千代田湖では、日曜日等つりを楽しむ親子連れが多く、リン分がこれ以上ふえた場合は、がん等による人体への影響が考えられます。

 

滋賀県においては、54年10月16日、富栄養化の防止に関する条例を制定いたしましたが、本県、市といたしましても、「きれいな水と命を守る合成洗剤追放運動」が展開されておりますが、早急に条例を制定する必要があると思います。また、これとあわせて本市の北部山岳地域振興事業として、千代田湖の自然を利用して白山に公園をつくり、市民の憩いの場とする千代田湖を中心とした観光開発についての御計画についてもお伺いをいたします.

 

次に、平和運動の展開について.これは宮島議員よりも質問をされておりますが、先般行われた参議院選挙で見られるように、平和問題を公約しなかった党は1つもありませんでした。このようにいま日本は平和に対して危機感をもっております。私たち母親は、未来の子供たちの幸福のために、平和な日本を残していかなければならない財産と考えております。

 

昨年7月、本市におきましても、全国に先がけて市議会全員の賛同を得て、核兵器廃絶平和都市宣言が行われ1年を経過してまいりまんたが、市民人1人がこれを理解し、日常の話題に上るようになって初めて意義のあるものではないでしょうか。

この種の運動は息の長い運動と理解をしておりますが、具体的運動として、私は甲府空襲の写真、または広島の原爆、食糧にあえいでいる難民の写真をロビーに展示するとか、市独自の事業として難民救済のための1円募金運動を展開するということが必要と思います。これについては、市役所ロビー受付に募金箱を設置し、1人1人が平和に感謝する気持ちを呼び起こすことが大切だと思います。以上について提示いたします。御答弁をお願いいたします。

 

次に、甲府市中央卸売市場について。議会の質問に先がけて、先日中央卸売市場を見学させていただき、市場長初め職員の方々の日夜の努力に対しまして敬意を表します。

 

私は、台所を預かる主婦にとりまして、物価の問題は井戸端会議の中心話題となっており、1円100メートルという情報が早いものでございます。咋年市場で起きたアブラソコムツの問題が先日また紙上にのりびっくりしましたが、今回は甲府市場には入荷がないとのことで安心をしたような次第でございます。

 

そこで、第1に次の点について御質問をいたします。

 

 管理体制を強化したと聞きましたが、非常勤1名で果たして全入荷品目のチェックができるのか。先日食品添加物が13品目緩和され、文化人による反対宣言がなされていたが、がんによる死亡者が非常に多くなっている現在、その原因の1つが添加物によると言われております。甲府市場においては、そのチェックを厳重に行い添加物を使用しない品目の荷受けを考えていただきたいと思います。これは単に市場だけの問題でなく、消費者行政の中でも積極的に取り組んでいかなければならない問題と考えますが、いかがでございましょうか。

 

また、現在安定価格を保っているようでございますが、なお一層の御努力をお願いをいたします。

 

また、この市場は山梨県全体で利用される施設でありきすので、これに対する県費の補助を県に要望をいたします。これにつきましては、いままでも先輩の議員からも発言のあったことは、会議録にも残っておりますが、前向きの検討をお願いをいたします。以上について市場の御答弁をお願いいたします。

 

次に、61年かいじ国体の成功に向けて、61年かいじ国体を目前に控え、市内におきましても小瀬スポーツ公園などの競技会場を初め、甲府駅などの施設整備が着々と進められており、しかしながら国体を成功させるためには、これらの施設整備とあわせて地域の環境をきれいにしたり、さらには全国から集まる人々を温かく迎える豊かな心を市民が持つことが大切ではないでしょうか。

また、国体はこのような地域づくりを継続した運動に発展させる契機とすることに大きな意味がある、ということを考えております。これにつきましては、宮島議員の答弁で市長も市民運動プロジェクトチームの実現をと言われておりますが、これについても具体的な方策として提示してまいります。

 

私は、一昨年朝鮮民主主義人民共和国を訪問した折、訪問国に入りますと同時に、きれいな花がいっぱい、ちり1つ落ちておりませんでした。洗濯物は1枚も見当たらす、高層ビルのベランダにはすべて花で埋まっており、これは表通りだけでなく、すべての裏通りまで行き届いておりました。

その印象は脳裏に焼きついていて離れません。その管理を小学生は放課後、お年寄りは朝からというように丁寧に手を入れておりました。甲府市の印象を豊かにするのはこれだと思い、先日農業センターに行きまして花いっぱい運動の展開について聞いてまいりました。県でもその推進費として2,412万4,000円を計上しており、本市においても150万円の予算で種々と計画がされているようでございますが、ただ種をまいて花を植えるというだけでなく、その管理の方が大変だと考えております。

いま新々平和通りに見られるような、樹木に病気が発生している木を放置しているというようなことでは困るわけでございます。小学生からお年寄りまで、すべての市民が国体へ参加する気持ちで、その心を養っていく施策をいまから推進をしていただきたいと考えます。これについてどのような考えをお待ちであるかお伺いをいたします。

 

また、7月1日荒川の土手の草取りをいたしましたが、草が大きくて太くて大変でございました。夏中は1ヵ月に2回くらいは必要と考えております。また、荒川の河川敷にテニス場、ゲートボール場が設置してありますが、利益者負担というたてまえで、その利用者にも協力をいただけるよう指導をしていただきたいと思います。

またその草を取った荒川の土手へいまから花の種を植えていき、町で管理ができるような実習指導をしたらよいと思いますが、いかがでございましょうか。それはただ単に花のみでなく、町をきれいにする運動の展開としての推進を考えていただきたいと思います。

 

次に、新々平和通りのバスの乗り入れにつきまして。

 

駅前から新平和通り、新々平和通りを通過して、国体会場へ向かうバス路線実現に向けて、市当局も御努力をいただいておるようでございますが、その沿線市民、また県営小瀬団地の方々の要望もありますし、現に新々平和通り西の方たちは、所々平和通りを横切って伊勢町通りまで出てバスを利用しております。

伊勢町通りの交通事情等も考えた中で、早急に伊勢町営業所を通過して南進しているバスを平和通りを通したらと考えますが、いかがでございますか。いま地元といたしましてもこの運動の展開に入っておりますが、本市としての具体的見通しについてお伺いをいたします。

 

次に、消防署の移転につきまして.消防署が伊勢4丁目の新々平和通りの春風寮跡地を利用して移転されると聞いております。いま宮島議員の質問に対しまして、59年度に移転をなさるというように市長答弁がありましたが、市として土地の確保ができたのか、いつころの予定かお伺いをいたします。また、それならば早い時期に地元との話し合いをした方がよいと思いますが、いかがでございましょうか。

 

終わりに、教育問題についてお尋ねをいたします。

 

1951年5月5日に制定されました児童憲章の前文には、

児童は人として尊ばれる。

 

児童は世界の一員として重んじられる。

 

児童はよい環境の中で育てられる。

 

と高らかに宣言をされております。しかし、この児童憲章とはうらはらに、わが国の子供たちの置かれている現実は、貧寒きわまりないおざなりなレベルに置かれ続けております。物より心の時代と市長も述べられていますが、私たちの幼児期を振り返ってみますと、自宅の庭や路地裏に遊びの空間が残されており、おはじきをしたり道草をくう通学路に、木登りをする丘や魚つりのできた小川などがあり、放課後や休日の自由時間を子供らしく目いっぱい、生き生きと楽しんだ思い出があります。

加えて、そこでは年の違った子供たちの集団の遊び場がありまして、それがおのずと支配的になり、先輩後輩の規律があり、おじさん、おばさん、おじいさん、おばあさんが自然に声をかけてくるという、まさに地域ぐるみの温かい教育がありました。現代の荒廃した時期において、何と言ってもまず私は、この地域ぐるみの教育を取り戻す時期と考えておりますがいかがでございましょうか。

 

また、教育の原点は、その基盤をなす家庭教育にあると信じて疑いません。昔のことわぎを引用いたしますと、「三つ子の魂百まで」、まさに性格づくりの場であるからでございます。

 

そこで、市長が提言をしております市民総参加の市政実現のため、思いやり、根性、感謝の気持ちを培う徳育教育を実現させるため、子育てを立派に成し遂げ、社会へ子供を送り出しているお母さん、退職教師も含んで講師とする地域ぐるみの子育て教育を提言をいたします。そして、話し合いの場としては1人暮しのお年寄りの家をお借りしたらと考えます。

これは単身老人にも話の中に入っていただくことになりまして、真の福祉教育、徳育教育を同時に実現できるからでございます。本市における社会教育のサークル活動、文化教養、生涯教育等は行き届いておりますが、いま問題になっておる非行をなくす教育というのが行き届いていないと思います。社会教育の場の新たな試みとして、市長の御見解をお聞きしたいと思います。

 

次に、教育の基本理念について。教育という仕事は次の時代を担う人づくりであり、いわば子供たちの社会の未来を建設する仕事であります。ですから、いつの時代においても社会の最も重要な仕事であったことは申すまでもないことです。「汝の国の青年を示せ、しからば汝の頭の将来を語らん」という名言は、教育という仕事の本質を語ったものと言えましょう。

しかしながら、昨今の教育現場のさまざまな問題、落ちこぼれ児童の増加、小中学生の自殺、校内暴力に代表される少年非行の問題等は、現在の教育が改革されなければならない多くの問題をもっていることを私たちに示しております。教育の問題こそ、私たちが当面する緊急かつ最重要な問題であると考え、次のような提言を行います。

子供の目を伸ばす教育、わが県、わが市は校内暴力等の非行問題に関しては、全国的に見て少数であるという統計資料があります。しかし、これはマスコミ等で取り上げられるようなきわだった問題が少ないという事情によるものであり、日常的には少年非行の問題は決して少なくはありません。これは5月25日に行われました、甲府市小中学校PTA連絡会生活指導の部会でも明らかにされております。戸塚ヨットスクールにも見られるように、親が自分の子供におびえている現実を見るときに、対岸の火と言って済まされない問題でございます。

少年非行の問題は、中学校高校に集中しており、高年齢の生活の問題があるかのように考えられております。しかし、私はこの問題は小学校にまでさかのぼって考えなければ、根本的な解決は不可能であると思います。一言で言うならば、当面する教育の問題の大半は、生徒にとっては学校は楽しい場所でなくなったことに原因があるのではないでしょうか。

いまの教育が昔と著しく異なっているのは、学校の成績、テストの点数が重要視されていることです。この原因が学歴社会の反映であることは言うまでもありませんがその結果、生徒たちの価値感が成績だけに一元化されているということは否定できません。ある市内の学校では、小学校1年生のクラスで生徒が一覧表を張り出し、テストの成績のよい生徒にシールを張ることにしたそうです。生徒の勉学意欲を高めるつもりだったのでしょうが、シールを張られない生徒、テストでいい点数の取れない生徒にとっては、小学校1年生にして学校は楽しくない場所になってしまいます。

これは特殊な例ではありましょうが、このようなテストの点数を重視する教育は、どこの学校でもいま普通に行われております。こうした学校は楽しくないところだという思いが、小学校低学年から高学年へと積み重ねていき、体力的に大人にひけをとらなくなる中学生高校生で非行という形で火を吹くのではないでしょうか。

まず人間の価値がさまざまなものであること。成績のいいことも立派だが、掃除をよくするのも立派だ。遊びの上手なのもひょうきんなことを言ってみんなを楽しい気持ちにさせることも大切なことだ。人間にはみんなよいところがあるので、価値のない人間は1人もいないというようなことを先生が生徒によく教え、それを毎日の教室の中で具体的にしていく必要があるのではないでしょうか。

そうすることによって、すべての子が人間として価値を認められ、学校という共同体の中で自分の存在する場所を見つけることができると考えますが、いかがでございましょうか。

 

次に、ユーモア教育について。現在、教壇に立っている先生方が職業者としてさらに向上することと同時に、新しい先生として優秀な人材を集めることも大切であることは申すまでもないことでございます。教員の新規採用テストは、県教育委員会の担当することでございますが、あえて人づくりの大切な仕事には、最も優秀な人材をとこの場から訴えたいと思います。

そして、その採用の公正さと人材を見抜く努力をくれぐれもお願いをしておきたいものでございます。優れた人材を集めるために制度として改善しなければならないのは、年齢制限の撤廃です。世の中には民間の会社で10年20年と勤めあげて、後半生教師として世のために尽くしたいと考えている人もあろうかと思います。しかし、現在の制度ではこうした人が教師になることは不可能でございます。

その人が立派な人間であるならば先生になるのに年齢制限は不必要だと私は思います。もちろん学校を卒業してすぐに教師になった若いはつらつとした先生も、それなりによい点はありますが、経験や見識をもった人が教壇に立つことは、生徒や同僚の先生に新しい何かを発見させることになるのではないでしょうか。現在行われております夫が教頭になるとき、その妻女教師に対して退職勧奨をすることは意に反していると考えます。

 

また、優れた人材を広く求め、普通の先生にはない見識者や経験者を教壇に立たせるためには、期間採用の制度を利用することも可能です。たとえば理科の教師として、野菜や米をつくっている農民が教壇に立ったり、社会科の教師として町の歴史家が教えるというようなことが実現すれば、生徒にとって学校が楽しいところに変わっていくのではないでしょうか。これは市長が申しております市民による市民総参加の政治と考えますが、いかがでございましょうか。

 

次に、教育委員会の活性化について。教育を考える上で、もう1つ忘れてはならないのは教育委員会の存在でございます。現在の教育委員会制度は、戦後の民主教育が生み出した最も優れたものの1つだと言えましょう。教育委員として民間の有識者が教育行政に参加することは、戦前の上から与えられる教育より、民主主義の基本理念である民衆が自分たちでつくる教育をという考え方を具体的に制度化したものでございます。

しかしながら現在の教育委員会が創設時の理念に沿った積極的な活動をしているかというと、残念ながら首をかしげざるを得ません。一般市民の中に教育委員会が何をしているのかがほとんど知られていない事実をとっても、形式化した有名無実の存在になっていると指摘せざるを得ないでしょう。

論議を呼んでいる東京都中野区の教育委員会の公選制は、こうした形骸化した教育委員会を、創設時の理念に戻し活性化しようという試みだと思われます。現在の教育が抱える難問を解決するためには、教育委員会をもっと活発な積極的な存在にすることは不可決なことと言えます。そのためには、社会のさまざまな分野から清新で意欲的な人材登用する必要があります。そして、教育委員会は教育の問題を大局的にながめ、一般市民や教育現場にどしどしとアピールを出すような、活動的な存在であってほしいと思います。

 

私が、すでに幾つか申し上げました教育の現状に対する問題点とその解決への方向づけは、教育委員会の活動がその中心になるべきものでございます。したがいまして、教育委員会の活性化という最も重要な問題を指摘いたします。

 

次に、本年小中学校2校の教職員の配置がえに見られるように、校長、教頭、副校長全員の配置がえのないように御配慮をいただきたいと思います。

 

以上をもちまして、私の代表質問を終わりといたします。御静聴に感謝いたします。

 

○議長(長瀬正左衛門君)

市長 原 忠三君。

 

(市長 原 忠三君 登壇)

 

○市長(原 忠三君)

 清水議員の御質問にお答えいたします。まことに申しわけございませんが、かぜを引いておりまして大変失礼をしておりますが、御了承願いたいと思います。

 

婦人問題対策担当の充実、そして婦人問題対策室というような窓口の一本化の問題等に関連をいたしまして、ますお答えをしたいと思います。

 

現在総務部婦人問題対策担当は、昭和53年度に婦人問題に関する諸施策の企画に関する業務を担当するために置かれております、国の示す婦人の国内行動計画に基づきまして、本市の地域牲に適合する行動計画策定の業務を進めておりますが、これを完成して現在は具体的な事業を行っているところでございます。なおお説を踏まえまして、新総合計画推進に伴いまして組織の見直しの中で21世紀に向けての婦人対策、これをどうあるべきかということを考え、検討してまいりたい所存でございます。

 

次に政策決定の場への婦人の登用についてという御質問でございますが、国際婦人年の行動目標である婦人の社会参加につきましては、かねがね努力をしておりますが、特に市民生活に直結した行政への婦人の参加は、市民総参加の市政の実現の意味を重要に考えております。各種会議の委員の現状では、婦人の特性を生かすといった点の配慮の中で参加、協力をいただいておりますが、この問題は今後の課題として十分検討していきたいと考えております。

なお、こうした会議において婦人が十分理解し、意見の発表を積極的に行えるように学習や訓練の機会もあわせて考えていきたいと、このように思っております。

 

次に、国際婦人年に対する市長の見解はどうかと、こういうことでございますが、1975年に世界行動計画が策定をされまして、76年から10年間を国連婦人の10年、そして婦人のための行動が開始をされました。本市の取り組みといたしましては、53年4月、このために専門窓口を設置をいたしまして、婦人問題に関する意識等の実態調査により、本市の婦人問題の傾向を明らかにいたしました。本年3月、世界行動計画の趣旨を尊重しつつ、本市の地域牲に適合する婦人行動計画の策定にこぎつけた次第でございます。

58年度を実施初年度といたしまして、10年間をかけて全庁的にこれらの推進に当たりまして、国際婦人年が提唱する平等、発展、平和の実現に努力をしていきたいと考えているところでございます。

 

次に、民生委員の改選に当たっての多くの婦人を登用されたいと、こういうことでございますが、現在本市におきまして350名の民生委員のうち女性民生委員は114名、約33%を占めております。この事は全国的の38.8%を下回っております。県平均の36.8%を上向っておるわけでございます。

しかし、御指摘もありましたので、今後民生委員の推せん会、地区の協力委員会等を通じまして、御要望を沿えるように努力をしてまいりたいと、このように考えているところでございます。

 

次に、厳しい行財政の現状ではあるが、市長は福祉を後退させることなく発展させていくことを明らかにしているが、その決意を聞きたいと、このような御質問でございますが、社会福祉政策を他の都市に先がけまして推進をしておる本市でございます。民生委員協議会や社会福祉協議会などの多くの福祉団体の御協力をいただきまして、常日ごろ本当に感謝を申し上げておるところでございます。

そこで現下の社会経済の情勢は、御指摘のような状況もありまして、社会福祉にとって大変心配をいたしておるわけでございますが、私は、基本的には福祉は必要な人すべてに、必要なだけの手が差し伸べられるということが肝要だと考えておるところでございます。

なお、今後もこれまで築き上げてまいりました各種福祉制度を、これを守り続けたいと、このように考えております。各種福祉団体の御協力を得ながら、全市民的な御理解と御協力をいただかなければならないわけでございますが、今後全体としてのレベルアップ、これを活力あるものとして健康都市づくりに邁進をしていく所存でございますので、御了承を賜りたいと思います。

 

 次に、社教への援助措置と市の委託事業である家庭奉仕員の身分保障について、市長はどう考えているか、この考え方の質問でございますが、社会福祉協議会は地域福祉の本来の業務と、市の固有的な委託業務をも含めまして、積極的に取り組んでいただいておりまして、感謝を申し上げておるところでございます。社教につきましての御指摘をいただきました問題につききしては、国の基準の関係がございますので、今後社教と協議をする中で対応を図っていきたい、このように考えているところでございます。

 

行革の厳しい中で福祉施策執行体制について、今回老人福祉課を新設したが、その努力は認められるが、今後老人福祉を進める上で、どのように市長は考えているかと、こんなような御質問でございますが、老人福祉施設につきましては、老人保健法の施行に伴う事務がふえます。さらには高齢化社会への対応も含めまして、老人福祉対策の強化を図るために、非常に厳しい状況下ではありましたが、老人福祉課の新設をいたしたものであります。

今後は老人総合福祉対策の確立を目指しまして、老人福祉施設の建設助成、老人保健医療の対策、寝たきり老人や1人暮らし老人対策、さらには生きがい対策等を強力に推し進める考え方でありますので、御了解願いたいと思います。

 

次に、国体終了後、全国身障者のスポーツ大会、これが本市を会場とし開かれるけれども、身障者施設についての点字ブロック等の設置の状況についてはどうかと、あるいは今後計画はどうかという御質問でございますが、視覚障害者のための点字ブロック設置の状況につきましては、昭和49年5月の身体障害者モデル都市に指定をされまして、一早く点字ブロックの敷設と公共施設に障害者用トイレ、スロ−プの設置を行いまして、障害者の生活圏拡大を図ってまいったところでございます。

なお、点字ブロックの敷設状況は、現在、約7,000メートルを完了いたしまして、今後、周辺市道等への設置並びにトイレ、スロープ等の公共施設への設置についても、あわせて検討してまいりたいと考えておるところでございます。

 

次の帯那地区の簡易水道につきましての御質問でございますが、帯那地区の水道整備計画は、昭和43年以来地下水利用及び表流水利用の調査検討を進めてまいりましたが、水源を確保することができませんでした。そこで現在は、上水道利用の方法によりまして、59年度に完成予定の上水道羽黒配水池からの上水を水源といたしまして、無水源地区簡易水道として布設をしようとしておるところでございますので、今後水道局と積極的に協議を重ねてまいりたいと思います。現状の計画では昭和59年度設計事務手続、60年度着手、61年完成を目指して供給計画を進めておるところでございます。

 

次に、平和都市宣言にかかわる問題と、難民救済の1円募金の問題の御質問でございますが、平和都市宣言にかかわる問題にいたしましては、先ほど宮島議員にお答えをした内容と符合いたしますので、ここでは省略をさせていただきたいと思いますけれども、平和運動としての難民救済のための募金活動の考え方でございますが、確かに御指摘のような世界の人々が本当に平和な状態をつくり、あるいはそれぞれが幸せになるということは、最も大切なことであると考えておるところでございますが、難民救済運動は国民運動として盛り上げる必要というものが確かにあることは、十分認識しております。

しかし募金活動という点につきまして市が直接やるということが是か非かというような問題も踏まえまして、今後研究の課題とさせていただきたいと思います。ただ、わが市におきましても、市民活動につきましてはそれぞれ盛り上げる形というものを、これをやっていかなければならないと思っておるところでございます。

 

次に、中央卸売市場に対するところの県補助金の経過その後の見通しでございますが、過去、県からの補助金交付額につきましては、市場建設時に6,000万円、昭和47、8、9の3ヵ年に起債利子補給といたしまして、計4,200万円、さらに昭和55年度の青果棟増築の際の3,000万円、開設以来交付総額は1億3,200万円になっておるところでございます。

なお、昭和50年以降におきましても、県補助につきましては毎年対県要望をしてまいってきております。県当局にお願いを現在もいたしておるわけでございますが、中央卸売市場は、当然これは県下の全域を対象とした生鮮食料品の供給拠点でございますので、県補助金につきましては今後もその実現に努力をいたしてまいる所存でございます。

 

 次に、61年かいじ国体の開催に向けての具体的なお話でございますが、特に花いっぱい運動につきましての御指摘につきましては、61年かいじ国体を目標といたしまして1軒1鉢運動を基盤に、自治会を初め各種団体、国体関連の市民組織等を通じて意識啓発を促進するとともに、市内に幾つかのモデル地区を設定し、花を育てる運動を奨励する中で、国体開催時には主要道路及び公共施設等を中心に、地域住民のボランティア活動の協力を得ながら花いっぱい運動を盛り上げてまいりたいと考えております。

 

加えて荒川の清浄の問題も御質問ございましたが、私も先日の荒川―川をきれいにする運動の中に参加をいたしまして、どの都市へ参りましても都市の河川の水のこの清濁によって、その都市が評価をされるというようなことでございますので、御指摘のように市民運動を大いに盛り上げまして、この甲府市にとっての唯一の清流である荒川の問題につきましては、市民の御協力を得る中にいろいろなその清掃の問題やら花も推進をしてまいりたいと考えております。

 

次に消防署の移転についての問題でございますが、広域行政事務組合に関することでありますけれども、消防本部は昭和27年の建設で建物の老朽化、用地の狭隘等から甲府地区の広域行政事務組合では、昭和55年から消防本部庁舎建設のため、現在まで9,500万円の基金の積み立てを行っておるところでございます。

なお、先般の組合管理者会におきましても、消防署の適正配置等につきましてお話がされております。今後これらについて総体的に検討されると思います。御理解をいただきたいと思います。

 

次に、青少年の非行防止対策あるいは徳育教育等の問題につきましての御質問でございますが、現下の対策等につきましては、教育委員会より御答弁を申し上げますけれども、この問題は市政における重要な課題として受けとめておりますので、全市民挙げてその対応を進めてまいりたいと考えているところでございます。どうか市議会の議員各位も全面的に御協力を賜るようにお願いを申し上げるところでございます。

 

次に、教育委員の公選制についてでございますが、御承知のように旧委員会法当時、公選による教育委員の選出が行われてきたところでございますけれども、昭和31年の法律の全面改正によりまして、今日の制度になっております。地方公共団体の長による議会提案、同意を得て任命、こういう形になっておるわけでございます。したがいまして、現法制下では公選制ということを取るわけにはまいりません。

そこで御質問の中にありました東京都中野区での準公選制の問題でございますが、その評価につきましては、その実態等についてわからない点もあるので、現状では、この制度を踏襲していく現在の任命制という形のものを踏襲していくというようなことになろうかと思いますが、御了承をいただきたいと思います。

 

以上でございます。なお残りの……。

 

次に老人福祉に、これ答弁漏れがございまして、老人福祉につきまして、市長の考え方はどうかということでございますが、ますます増加する高齢化社会人口の将来展望と医療費の増高の抑制、さらには成人に対する予防保健事業の充実、現状の社会情勢から生まれたところの対策が考えておるわけでございますけれども、本市におきましても老人保健法と本市施策の整合牲を図る中で、これらの事業を推進してまいりたいと思います。

 

なお他の御質問につきましては、担当の部長からそれぞれお答えをいたしたいと思いますので、御了解願いたいと思います。

 

大変失礼いたしました。訂正をさせていただきます。

 

民生委員の女性の県平均でございますが、36.8%と私が申しましたが、県平均は26.8%でございますので訂正をさせていただきます。

 

〇企画部長(神宮寺英雄君)

駅近代化に当たりましての身障者施設の問題につきましてお答え申し上げます。

 

甲府駅近代化に伴います身障者施設につきましては、国鉄と協議をする中で検討しておりますが、国鉄構内の施設につきましては標準的な施設が設置される予定でございます。また御指摘がありました南北自由通路等の身障者施設につきましても、国鉄とも現在協議しておりまして、十分検討してまいりたいと思います。

 

以上でございます。

 

○総務部長(植田太六君)

お答えいたします。

 

主任制度の導入についてでございますけれども、基本的な考え方といたしましては、業務執行体制の確立と職員の勤労意欲の向上を図るため、主任制度を58年4月から導入をいたしました。主任は主査の具体的な細目的処理計画に基づき、主査の行う監督業務の補佐を行うとともに、将来の管理監督者としての資質を養成することを目的としておるわけでございまして、この前回まで行いました主査資格制度と違いまして、主任制度の導入によりまして、多くの女子職員が受講をしており、また主任として意欲を持って事務に従事をしておることでございまして、非常に好ましいと考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。

 

○社会部長(富岡 典君)

 新々平和通りへのバスの運行についてお答え申し上げます。

 

交通手段といたしましてのバスの利用者の減少が、現在非常に進んでおります。そういう中で路線を新設をするということになりますと、やはり地域住民がいかにこれを利用していくかと、これが一番決め手になるんではなかろうかと思います。

さりとていまお話がございましたとおり、それぞれの地域要望等もあるわけでございますので、まず私どもといたしましては、地域の皆様方の御要望をまず組織化をいたしまして、これらの地域住民のいわゆる組織と十分連携を図りながら、関係機関に対しても働きかけをやっていきたい、こんなふうに考えておりますのでお願いいたしたいと思います。

 

○福祉部長(高野 肇君)

福祉関係につきましてお答えをいたします。

 

まず保育問題でございますが、第1点の保育料のアンバランスでございますが、これにつきましては、保育料の徴収基準につきましては、御指摘のように国の基準で定められておりまして、その決定方法につきましては所得税、市民税、固定資産税等の額によりまして、いわゆる課税転用方式が採用されておるところでございます。

したがいまして、本市におきましては比較的保育料の高い給与所得者を重点といたしまして、全体でございますが特に重点といたしまして、市の単独によりまして保育料の軽減をいま現在図っておりまして、数字が示されましたが、約3,700万ほどの補助を行っておりまして、今後も継続をして負担軽減を図ってまいるものでございます。

 

次に、保育所の入所手続の簡素化でございますが、この入所申請につきましては、これは国の様式で定められておりまして、それに従いました手続を取っているわけでございまして、したがいまして、簡略化については非常にむずかしい面もあろうかと思いますが、本市でできる、私どもの担当でできる事務手続等につきましては、迅速な処理を図ってございますので、この点につきましては、十分御理解をいただきたいと思います。

 

3番目の保育所の防災設備でございますが、これにつきましても市内の全保育所が昭和55年の2月に大規模地震対策といたしまして、地震防災応急計画をつくりまして、それぞれの自主防災組織、さらには非常物品が備えられておる現状でございます。

なお保育所の防災設備につきましては、厚生省の最低基準にも組み入れがしてございまして、今後これらをもとといたしまして、児童の安全を図るべく十分な配慮をして、防災に万全を期してまいりますが、御指摘の保育所への防災備品の配布等につきましては、現状では非常にむすかしい面もございますが、さらに今後は検討させていただきたいと思います。

 

最後に寝たきり老人の介護料を市が補助する考えはあるかということでございますが、お説のように寝たきり老人の介護料報償金でございますが、これにつきましては、現在県の単独補助として事業実施をしているわけでございますが、市の補助等につきましても今後十分状況等勘案をいたしまして、この点につきましても検討させていただきたいと思いますので、よろしく御了承をお願いします。

 

福祉問題につきまして、以上でございます。

 

○環境部長(中込 勉君)

お答えをいたします。

 

丸山ため池通称千代田湖でございますが、汚染原因に見られます有燐洗剤の対策、特に条例制定化についてお答えをいたします。

 

去る6月、丸山ため池が汚濁をいたしまして、県において水質検査の結果、窒素、燐の流入による富栄養化が原因であることが判明をいたしました。幸い魚類には特に影響がないという結論を得ましたのは、御指摘のとおりでございます。

現在本市といたしまして、有燐洗剤に対する防止のための条例化は考えておりませんが、有燐洗剤対策につきましては、庁内に関係部等による連絡協議会を設置してございます。例年事業活動を定めまして、有燐洗剤の追放を目指しまして、広報統及びチラシ等による啓蒙活動を行っておりますところでございますので、御理解をお願いしたいと思います。

 

以上でございます。

 

○経済部長(中島省三君)

千代田湖を中心にいたしました観光計画は、どのように考えているか、こういう御質問でございますけれども、千代田地区周辺の観光計画につきましては、御承知のとおりこの一体は愛宕山あるいは帯那山を含めまして、市民の最も近い距離にございます。したがいまして、市民の利用も多いことから市民のレクリエーションの場として最適地であるというふうに考えております。

しかし千代田湖、正式には丸山ため池と申しますけれども、ここは灌漑用水のため池でございますので、本市と敷島町との水利組合が管理していることから、事業上の制約もございます。したがいまして、これら関係者の皆さんの御協力をいただきながら、当面は自然を保護し、あるいは自然探索路としての環境の美化、整備に取り組んでいきたいというふうに考えております。

そこで今後は、本市の観光基本計画あるいは北部の山岳の振興計画、また荒川ダム完成後の周辺整備等々の整合を図りながら、周辺検討してまいりたいと思いますので、御理解を賜りたいと思います。

 

〇中央卸売市場長(田中忠夫君)

アブラソコムツ発生後の管理体制はどうか、ということでお答えを申し上げます。

 

いままで市では、早出職員をもちまして監督、指導を行ってまいったわけでございますけれども、新しく6月10日から1名の嘱託職員を採用いたしまして、専門的に検査をさせております。なお食品衛生上の関係になりますと、当然県の関係が絡んでまいりますわけでございますけれども、いままで県では1週に1回という程度で、実は2名ずつの検査員で検査をした経過がありますけれども、これを2週に3回に検査をしてもらうということで、すでに話し合いが成立いたしまして、現在行っております。

なお、食品の検査室という、拡充という問題が実はあるわけでございますけれども、現在管理棟の2階にあります。これを拡充をいたしまして、県の方は1名増員をしていただき、検査の充実を図るということになっております。なお会社等につきましては、すでに専門の検査ということで、それぞれの業務の職員を配置をしながら、これらにつきましても会社の方では独自に体制を取っていただいてやっているのが状況でございます。

 

次に、食品添加物が使用されている食品の取り扱いについてはどうかと、こういう御質問でございますけれども、食品添加物につきましては野菜、水産物あるいは果樹等にそれぞれ数種類の実は薬品が使用されております。

野菜につきましては切りコブ、レンコンあるいは洗いサトイモ等に漂白剤が使用されておりますが、また果樹等につきましては色彩効果をねらいましたワックス等が使用がされております。以前消費者団体の関係から、漂白剤を使った野菜については苦みがあるというような、こういう苦情が出た経過がありますけれども、市場といたしましても保健所等々と連携を取りながら、これらの検査を実施をいたしまして、基準以上に使用されているこういうものについては、今後出荷停止をするという、こういう強い指導に当たったこともあるわけでございまして、現在は、いずれも基準以下に押さまっているというのが状況でございますので、なお水産物の加工につきましても添加物については、いすれも厚生省の基準を下回っているというのが現状でございますので、御理解をお願いしたいと思います。

 

次に、市場における生鮮食料の最低価格の保障と物価安定につきましてでございますけれども、野菜を主とした物価安定対策については、国が中心となりまして野菜生産出荷安定法によって、生産者に対しましては生産地の拡充を図っているところでございますけれども、本県におきましても、出荷については強制出荷が大部分でありまして、したがって価格についても東京相場の影響が非常に多くございますので、暴落あるいは暴騰というものがほとんどないというのが実情でございます。今後は生産者としての独自性の発揮できるような方途を、関係者と十分協議をしながら野菜等の物価安定対策を図ってまいります考えでおりますので御理解をお願いしたいと思います。

 

以上です。

 

○教育委員長(飯室甫邦君)

お答えをいたします。

 

教育行政についての御指摘の諸点につきまして、私どもといたしましては貴重な御意見、御提案として拝聴させていただきました。今後この検討の課題として研究を重ねてまいりたいと思います。

 

なお女教師の退職問題、教職員の配置替え等についてお答えを加えたいと思います。

 

夫の教頭職と管理職に昇任することにより、妻が退職するという慣例は従来見受けられましたが、これはあくまでも自発的なものでございまして、強制的なものではございませんでした。今後とも御意見を踏まえて慎重に対処してまいりたいと存じます。

 

次に、教職員の配置替えについてでございますが、御案内のように教職員の人事異動は、次の県の実施要綱に基づいて実施されております。

1、適材を適所に配置する。

1、人材の抜てき、登用に努める。

1、清新な気風の導入に努める。

1、広域人事交流を行う。

1、僻地と交流人事を進める。

 

御指摘の管理職等の同時異動は、なるべく避けるよう配慮してまいりましたが、近年退職、採用、昇任等の絡みで、やむなく同時異動が生ずることがあります。これからも御指摘の点につきましては、十分配慮を加えてまいりたいと思います。

 

以上で終わります。

 

○議長(長瀬正左衛門君)

再質問、清水節子君。

 

○清水節子君

消防署の移転につきましては、伊勢町通りの春風寮の跡地の利用というような、はっきりした地元の声が出ておりますけれども、この点についてお伺いいたします。

 

それから帯那地区の水道設置につきましては、市長の御答弁に二言はないと考えて完全実施していただくようにお願いをいたします。

 

それから合成洗剤の追放につきましては、現在の運動を強化するということで条例化に踏み切ってほしい、というような質問をしているわけでございますけれども、いかがでございましょうか。

 

それから平和運動につきましては、市独自の具体的な運動を何かしていかなければいけないと思いますけれども、やはり市役所をモデルとした何か構想を立てていただきたいと思います。

 

それから退職勧奨につきましては自発的なものと考えてよろしゅうございますでしょうか、そこらをはっきりしておきたいと思います。

 

以上でございます。

 

○譲長(長瀬正左衛門君)

市長 原 忠三君。

 

(市長 原 忠三君 登壇)

 

○市長(原 忠三君)

消防署の移転の問題についてお答えいたしますが、これ広域消防でございまして、広域の業務としてこれから検討されると思います。そのような御意見があったことも私も受けとめておきたいと思います。

 

○環境部長(中込 勉君)

洗剤追放につきましての条例化についてお答えをいたします。

 

御承知のとおり水路にいたしましても閉鎖水域にいたしましても、市だけの関連だけでなくて、ほかとの関連が非常にあるわけでございまして、この問題につきましては、県の環境公害課等と実施に向けて前向きに検討するような努力をいたす所存でございますので、御理解願いたいと思います。

 

○教育委員長(飯室甫邦君)

お答えいたします。

 

管理職にかかわる退職勧奨については、自発的にやっております。

 

○議長(長瀬正左衛門君)

清水節子君、再々質問はありませんか。

 

清水節子君。

 

○清水節子君

いま少し納得のいかない点もありますけれども、それぞれの委員会に託すことにいたしまして、私もいま少し福祉問題では、私、民生委員会に所属をしておりますので、民生の委員会で質問をさせていただくことにいたしまして、以上で質問を終わります。

 

ありがとうございました。

 

○議長(長瀬正左衛門君)

暫時休憩いたします。

 

午後3時28分 休憩

   ―――――――――――――――――――――――――

午後3時55分 再開議

 

○副議長(早川光圀君)

休憩所に引き続き会議を開きます。

 

上程議案全部に対する質疑及び市政一般質問を続行いたします。

 

次は上田英文君。

 

上田英文君。

 

(上田英文君 登壇)

 

○上田英文君 

わが会派のしんがりを受けまして質問さしてもらいたいと思います。

 

4月の選挙が終わりまして、県会議員さんが担ぐみこしに乗って、甲府市の栄光ある市長の座を得た原市長がこの2ヵ月間に甲府市政というものがどういうものであるか、多少はおわかりになっただろうと思いますけれども、しかし何にいたしましても今議会に所信表明こそいたしましたけれども、全く補正予算も組まないし自分の考えは来年まで言えないと、こういう少なくともことを言っておられる。基本的に考えて私はとんでもない話だと考えているわけであります。

 

 きょうは、私はいままでわが会派の代表の皆さんが質問をした内容、それに市長が答弁をすることを一々私聞いておりまして、とうてい具体的な問題をここで出しても、それに市長が答弁することはとうていむずかしかろう。そういうむしろ無理なここで論議をしようとは思いませんので、以下私はこの今日原市長が何を考え、どうして今後やっていくべきなのか、あるいはまたこの間に市民や議会のわれわれが、この甲府市政の行方をどういう観点から考えているかということを率直に申し上げますから、だれかれが書いたものでなくて自分自身の考えをここで率直にお答えいただければ結構だと思っているわけであります。

 

まず、その一番先に私が触れたいことは、4月の選挙のあり方でございます。

 

実は、議員さんの中にも新しく議会に出てこられて、この辺のいきさつというものがおわかりになってない方もあるだろうと思うし、また市民の多くも恐らく時がたって忘れておられる方が多いと思いますから、私どもが若干その点に触れてみたいと思うんですけれども、実は秋山市長が2年で急遽亡くなって、たしか2月の時点だったと思います。そして3月の予算編成期を迎えて急遽われわれの選挙と一緒になって行われたのが前河口市長と竹下氏の一騎打ちになったわけでございます。

したがってこのわれわれの選挙と一緒でございましたから、市政に対して市会議員がどう考えているかということを赤裸々に訴えるということも議員さんができない。自分自身の選挙と並行してこの市長選が行われました。

 

実は、私はその辺が大変のんきものでございますから自分自身の選挙よりは、まず市政をこうつくっていかなければならないというようなことを言っておりましたら、私自身ついぞ選挙期間中自分自身の名前を一言も言わないままに落選をいたしました。

 

しかし、私はそれまで2期8年議員をやってまいりましたことから、一向にこの落選は私自身の卑下とするところはありませんでした。むしろ堂々と言うべきことを言い、自分の所信を明らかにしたという点で、その明日から改めて自分が考え方を変えていこうと、こういう努力をしておりました。

たまたまそんなことはどちらでもいいんですけれども、私ども市長の選挙というものは、もともとこのわれわれの選挙と選挙の中間で市長選が行われておりましたので、私ども40人の議員は右に左に分かれて、その市政について堂々と街頭に立って演説をしたり、あるいは市民の中をくまなく飛び歩いて選挙をやったものでございました。市長というものは、私は当然そうした形で生まれてくることが当たりまえだと思っておりますが、今回の選挙は同じようにしてわれわれの選挙と並行して行われました。

そして恐らくかなりほとんどの市民が河口市長のさらに再選を疑わなかったというとき、突如不思議な選挙がそこに展開をされたわけでございます。そこで原市長は、ついこの議会でも所信を明らかにしながら、市政というものは市民ときめ細かいものを積み重ねるものであるという表現をしております。これは恐らく所信表明そのものに自分が気づかないうちにそういう表現をされているんではないかと思うんですが、実は、このことが市政にとっては一番基本でございます。

それで正しいわけでございますが、しかし今日まであなたが選挙を通じたり、あるいは市長になってからこの方どういうことを考え、言ってきたかと言いますと、あの選挙中のさなかに「市長が許せない。これは政治倫理だ。県市一体化が崩れるんだ」と、私どもに印象に残ったのはそういう点でございます、恐らく市長自身、市政というものにいままで何ら関与せず、県議会議員という経験こそあれ、市政というものがいかなるものであるかということをほとんど知らなかっただろうと思います。

しかも、あの選挙は突如自分自身が侯補になり得たということで、恐らく御本人も当選をするということは夢にも思っていなかったんじゃなかろうかと思われるんです。そういう選挙の中であなたが言ったことはあくまでも県市一本化、それから河口市長の政治倫理が許されない。こういうことでございました。

私はこの選挙のあり方をいま静かに考えてみたいと思うんですが、われわれ市会議員が自分自身の選挙をやるのにきゅうきゅうとしておって、この両者の争いにはほとんど何ら自分の考えを述べる機会がないままに県会議員の皆さんがこれをやってのけてしまったという点であります。

だれがやろうとこれは市民が結果的には投票しただから構わぬのじゃないかといったら大間違い。どこが間違っているのか。地方自治というものの精神は一体何かということであります。自治体というものは一体何だと。県会議員さんはもともと県議会のお目付け役として市民から負託を受け当選をされるわけですから、市政に口を出してはいけないとはいいませんけれども、その主たる負託は県政に対してやるべき立場を得たわけです。

そして自分たちが当選をしたや否や、その権力にかさを着て市長が許せない。しょせんはいま考えてみれば河口市長との感情的なこれは遺恨試合であったに過ぎないんです。たまたまそのみこしに原さんは乗っかった。自分自身も遺恨があったんでありましょう。それがあなたのいわゆる市長誕生ということになっているんです。

改めて私は原市長にお尋ねをするんですけれども、地方自治の精神というものは一体どういうものなのか。市民と細かい積み重ねをやってきた、この栄光ある、伝統ある甲府市の市長の座に、何の考えもないままにあなたは座ってしまった。この責任は簡単なものではございません。当分わからぬから勘弁してくれなんというものではないはず。あなた自身がまさに土足で甲府市政を踏みつぶした、こういっても過言ではございません。

私は、県会議員の諸君を1人1人ここで責める気はありませんが、少なくともあなたはその代表であった。候補者であると同時にその代表的立場でもあったわけですから、そのお答えについては堂々とお答えいただけるものと私は思います。自分自身が土足で踏みつぶしたこの市政の中で、市民とともにどういうふうに今後歩みをともにできるのか。そこが私は今日市民が何となくすっきりしないままに見ている市政、そういうものだろうと思うんです。

原市政は、はらはら続きだなんて言っておりますけれども、現実に河口市長ではなくて原さんに投票した人さえも、あなたの今日の姿勢を見ていて、どうも甲府市はこれでよかったのか心配をしております。現実に私の近所にそういう人たちがたくさんおります。どういうことなのか。それはわからないうちに市長がかわったからというんじゃなくて、少なくとも徒党を組んであなた方が河口市長と戦った、その戦い方の中に市政を土足で踏みにじるようなやり方があったから、だれも気がついていないけれども自治体の精神を踏みつぶしてしまったからそうなったんであります。

これについてまず市長は明確に自分の所信を明らかにする必要があると思います。政治倫理とかあるいは県市一本化という言葉の中には、大きに矛盾があります。いま言う政治倫理というのは、私が自治体の精神を貫けと、栄光ある甲府市というものは、かってそんな、まさに県政や国政レベルの人たちに踏みにじられてきたという歴史は1つもありません。

私どもは初当選して20年この方なります。それこそ市政について懸命に努力をし考えてきておりますが、いままでの市長の中にも、もう少し県と仲よくしたらいかがですかと、われわれがそれこそはらはらしながら一緒にやってきた市長もおりました。しかし、いま静かに考えてみますと、甲府市政の市長という座は県政によろよろ、国政によろよろしているなんていうものではなくて、まさに甲府市の姿を貫いていく、もしこの貫く姿に反対をするものがあるんならば、それこそ市民と私が許さないというような、その強い態度があったから私は市民も何にも言わずに、そして何とかかんとかうまくやれてきたんだろうと思っているんです。

ある意味では知事とたとえばうらはらの中になっても、私は市民とともに歩む以上はこれを貫くとした市長の姿も、今日また歴史に輝やくところであります。私ども市会議員が何とかして県知事に議会からじゃあ陳情をしよう、県会議員さんたちに仲立ちをしてもらって、天野知事と陳情したことがあります。委員会の名においてでありました。

そして、天野知事が「濁川の改修は、あの水を笛吹川にポンプアップしてやるよ」こういうことを言ったことがある。われわれはびっくりしました。ところが、そこに立ち会っておった県会議員さんは一言も言わなかった。何にも言わなかった。それどころか陳情しているさなかで、知事がうどんを自分だけペロペロっと食べて引き揚げていってしまった。後は川手企画、企業局管理者に聞いてくれ、こういう態度をとられました。

これは市長がどうも知事とうまくいってないからこんなことをされちゃったかと言いながら帰ってきましたけれども、県会議員というものは、今日われわれが知る範囲では、陰に陽に市政のことにいろいろと力になってくれているんでしょうけれども、なかなか市民の水路とか道路とか、そういう細かい問題でなくて、やれ北富士の問題がどうだとかあるいは災害復旧問題がどうだとか、いわば国政にそのままつながるような政治的大きな問題と取り組んでいる。

ですから知らないのも無理ないなと思いましたけれども、同時に甲府選出の県会議員もこの程度のものかとわれわれは思ったんです。

 

県市一体というのは、市長さんが言うのはどういう意味なのか。4年前に望月県政が誕生されまして、河口市政が何とか県市一体化で力を貸せよと。うちのクラブも望月知事と一緒に飯を食ってくれぬか、こういうことがございました。

私どもは知事を迎えた席でも知事に向かって「県市一本化という思想は大間違いだ。何で県市一体化と言わなければならぬのか」と言ったことがございます。知事はその時に、「まあ、じゃあせいぜい車の両輪ぐらいにしといてくださいよ」と言って、苦し紛れに言いましたが、車の両輪じゃもっとおかしい。われわれ市政の人間と県の知事とが車の両輪なんてばかなことがあるわけがない。その当時から盛んに県市一体化ということを言われました。

私どももときにそういういろいろな歴史的な過程の中で、市政と県政がこれは相反発するということはよろしくないから、できれば仲よくすることがよろしい。しかしそれは、当市の市長と知事が呼吸が合って仲よくやっていればいいことであって、議員のわれわれが何で県市一体化といって県市一体化になれるのか、なれるわけがないんです。どういうことなのか。それは県政が市政を牛耳ろうということのほかに何にもないんです。

簡単に言えばどうさなくしてくりょう、そのどうさなくするということが、われわれが県政に対して何の批判する力も持たないと同時に、牛耳られているということです。われわれ議員は当時市政推進クラブの一員でございました。河口市長とも一線を画して、そして是は是、非は非として言っているんです。そのおやじとの関係もこちらへ置いて県とは一体化になる。一体化ということは私は実は何としてもおかしな思想だとして応じられないと。

私だけでない、私のクラブの人たちが全員が素直に、県市一体化などということはおよしなさいよ。市長と知事が仲良くしていればそれでいいことだ。われわれは同時に市政の中で、市長がよろしい方向に向いていれば仲よくやっていくんだ、それでいいじゃないか。どこがどれだけ気に入らぬのだ、こういってとおりました。

原市長はたまたまこの望月県政誕生の一員だと聞いておりますが、いまこの県市一体化という考え方のもとにこれをどうでも修復しなければならない、こうおっしゃっているようだけれども、あの選挙のあり方を考えてみましても、あなたは気がついておられるか否か知らないけれども、県政はまさに市政を牛耳ろうとした一手段に過ぎない。それは県会議員さんが県政に対して何にも言わない与党一色の県会議員さんが、市政を牛耳ったんです。

そして、しかもその真には国政レベルの人さえも牛耳っちまえということで力を貸したとも聞いております。あなたはそういうことを百も承知、現実に選挙に応援をしてもらっているはずであります。

 

したがって、当面この2ヵ月のいろいろの負請行事につきましても、業者間の仕事にいたしましても、私はすでにそういう傾きが出ている。はっきり指摘をいたします。いままで考えられなかったような負請の契約が出されてきて、業者自身が面食らっている。どうしてこんな考え方が出てきたのか。恐らく市長自身が知らないんじゃないでしょうか。

その作業は知らないところでどんどんと、あなたの背後から押し込まれてきているのではないか。そうとしか思えません。具体的に挙げろというんなら、機会があったら率直に具体的に申し上げますが、現実にそのことがあることだけはっきり申し上げておきます。これが県市一体化といううたい文句の確たる証拠であります。

 

栄光ある甲府市は、一体化などと言わなくてもよろしい。市民とともにがっちりとスクラムを組んで、この市政の行方をあなたが考えて、それを県政や国政レベルの人たちがもし気に入らぬというんなら、市民にそのことを素直に赤裸々に出すがいい、それが民主政治です。それが基本です。

このやってこられたあなたの1つ1つのことは、いま本市において重大なこれは岐路に立たされていると言わなけれはなりません。県会議員がつくってくれた市長さんに、40人はまあとにかくうまく協力してやっていけや、そんなことをわれわれが市民に向かって言えますか、はずかしいことです。

自治体というものの重みが一遍にすっ飛んでしまう。県会議員であろうと国会議員であろうと、市民と取り組んでいるわれわれの言うことが聞けないんなら、その人たちにやめてもらった方が早いんです。どこが間違っているのか。われわれの考え方がもし間違っているというんなら、はっきりと市長にも言ってもらいたい。選挙のあり方を考えればたまたまそういう問題が出てまいる。

 

ところで、当選は確実になされて市長さんということになったわけですから、甲府市という車輪がまがりなりにも回転を始めないことには、これは困る。われわれは、市長、いま否定しているわけじゃないんですから――。どう回転していっているんだと、これが次に心配をされます。

国体の問題とか駅の問題とか、まさに甲府市はかってない大型の事業を抱えて、全く懸命な努力をしなければならないところへきておりますが、その国体の問題も、われわれはあそこへ誘致して今日までこの成功を全くだれよりも情熱をもって見守ってきておりますが、あなたは河口市政をそのまま引き継ぐと、こうおっしゃられて、言葉の上ではだれにでも引き継げる、市長にさえなれば引き継げるとこう言えるんですが、引き継ぎということはどういうことなのか。あの選挙を通じて、市民の間にはまだかなり多くの感情が残されている。その感情をあなたが払拭をする以外に、これを好転をさせて一挙にまとめあげていくということはできなかろうと私は思う。

 

ここに一例を私取り出して申し上げましょう。

 

山城の屎尿処理場の問題でございます。この処理場の問題は12年前に秋山市長と交して、12年たったら移転撤去をします。市長が地元の人間に覚え書きを入れた問題であります。昨年その12年目に当たっていろいろな話し合いをした結果、後5年間その猶予期間を設けてあげましょう。

こういう覚え書きをまた昨年入れ直しました。5年たったら撤去するのかしなくてよろしいのかそれは地元が決めましょう、こうなっておるんです。

 

ところが、やはりこの選挙にいろいろな感情問題が残りましたから、その町や役員は、これは撤去してもらわなければならないと、こう今日言っております。だれの責任ですか。そしてこの種のいま事業やるとすれば、30億かかるのかあるいは周辺の条件整備をやれば50億かかるのか、幾ら金をつぎ込んだら処理場の受け入れをやってくれるかわかりませんけれども、これは市長がかわった甲府市のつけであります。その一例であります。市民感情というものはそういうものだということです。

 

河口市長のスタイルというのを実に私はユニークな市長だったなあと思う。その前の秋山市長さんは2年で終わってしまいましたから、われわれは余り具体的にあれこれ言わないで終わってしまった。鷹野市長さんというのはちょっと厳し過ぎるんではないかというぐらい威厳をもっておられた。近寄りがたいものをもっておった。河口市長とは全く好対照と言えましょう。

河口市長は威厳などというものは余り感じない。近づきがたいどころの話しじゃない。しかし何といっても市民を沸かす、そういう才覚にたけていた。私はどちらにおいても市民がそれなりに市長と呼吸を合わして、市政の邁進しようという意欲をもっていただろうと思う。原市長はいま言う国体の問題にいたしましても、あるいは処理場の問題にいたしましても、そういう残された感情を自分が出向いていってこれを払拭するほどのものをもっておられるか否かということであります。

私は、2ヵ月経過した今日では、残念ながらそういうふうにまだ見受けられない。そこが心配であります。議員として本当に原さんが、これはそれをみごと取り戻して花咲ける甲府市にできるのか。私は何といっても首がまだ振れない。与党に属している議員さんたちが、それはどう考えておられるか私も聞いたことがございませんけれども、自信が持てない。職員は一生懸命苦労しています。国体の問題でもかわいそうぐらいな努力をしております。処理場の問題にも職員が苦労して、今日までそういう市民感情を盛り上げてきた。それが甲府市政の積み重ねられた今日までの歴史です。

あなたはその歴史の上に乗っかって、潔くこれを推進できるか否かということであります。この自信というのは言葉で求めても仕方ありませんが、しかし議会ですからあなたの改めてここでその決意を私は聞きたいと思う。いかなる決意をもってこういう問題に取り組もうとしているのか。来年まで私の考えが出せませんなどと言って、いま甲府市の車輪が回るかどうかということであります考えてみれば恐しいこれはことであります。

私はここで市長と話をしたいことはたくさんあります。そして、1つ1つの例を挙げてあなたの考えを聞きたいとも思うけれども、しょせん限られた時間の中であなたの市民に何をか感ずるようなもの、答えてもらいたいと思うから、事1つに的をしぼっていま申し上げているわけです。

 

あえて私はここで提言をしたい。原市長はこれからやるんだという気持ちがあるんならやるなりに、当面ないから職員におんぶしながら議会の皆さんとうまくやりながらやるんだというなら、それなりに市民にもう一度信を問うべきだと私は思っておる。いままでの市長誕生の経過からすればそういうことは当然であります。

甲府市の中で、市長という座につくものが、何の考えもなしに市長になったという方はいままでにないんです。たまたまああいう選挙のことは選挙としてできたことだから、これはやむを得ない。やむを得ないけれども甲府市の歴史はこんなところでもたもたしているわけにはいかないんです。ですから少なくとも2年たったらあなたは、改めて市民の前に信を問うべきだ。

そして、そこで信任をされるんならそれこそ改めて立派な市長と言わざるを得ぬでしょう。私はあえて提言を申し上げながら、あなたのお考えを率直にお尋ねをしたいと思います。

 

以上で質問を終わります。

 

○副議長(早川光圀君)

市長 原 忠三君。

 

(市長 原 忠三君 登壇)

 

○市長(原 忠三君)

上田議員さんの御質問にお答えを申し上げます。

 

この4月行われました地方統一選挙に絡んでのいろいろの問題が御提起がされまた質問がされ、御提案もされたわけでございますけれども、まず私の考え方を率直に申し上げたいと思います。

 

地方自治というものがいかなるものか私がわかっておらない。その上で土足でこの蹂躪をしていると、このような御指摘でございますが、そのような考え方全然ございません。一生懸命地方自治というものは、何にいたしましても住民のいのちと暮しを守るのがすべてだと思っております。

その中に市民の生活が反映し、しかも安心をして市民が生活ができる状況をつくるのが、地方自治のやはり本旨でございますので、これに向かって一生懸命努力をしてまいるつもりでございます。土足で蹂躙をしておるというようなことは、これは全然私は考えておりませんし、そのような行為というものをする意思もこれは毛頭ございません。

同時に私は、地方自治というものが、であろうが、あるいはこの地方自治の中における県政であろうが市町村政であろうが、あるいはその国政であろうが、その執行する者の態度といたしましては、公正であり清潔であり、しかも誠実でなければならないことは、いまさら申すまでもございません。その上に立ちまして、私は今後の市政を担当していく所存でございますので、議員各位のよろしくひとつ御協力をお願いを申し上げたいと思います。

 

さらに県市一体化という問題につきましての御指摘がございました。県市一体化というのは、これは県の行政というものにのまれてしまうところの市政のあり方を言っていると、こういう、ようやくしますとこのような御発言でございましたが、私はその県市一体化というこの言葉が生まれたのはどこからかということを考えてみますと、甲府市議会の中で初めてこれが、4年前であるか3年前であるか誕生をいたしたわけでございます。

その後県市一体化という言葉が、いわゆる県と市が行政の中で協調、協力を仕合っていく。その姿のあり方というものが県市一体化を表現されている、このように理解をいたしておるところでございます。

 

そこで、私が選挙の最中、その県会議員に押されて、そのとんでもない、甲府市政とは別のところのものに押されたから云々ということがございましたが、私も県会議員当時、市長選挙等に当然のことながらこれは参加をいたしております。また今回の選挙におきましても、県会議員の皆さん方が確かに私の応援をしてくれたことも事実でございます。しかし、いかなる場合でもこれは県会議員といえども甲府市民の一員として、その情熱の中から参加をしておるということを私はこの際申し上げておきたいと思います。

私がそうであったから、恐らく現在の県会議員の皆さんもそのような考え方で、甲府市を少しでもよくしよう、公正、清潔、しかも誠実なその市長というものを出さなければいけないという熱情の中から、市民のための政治というものをつくるために努力をされた。それが現在の形になっているというように私は考えております。御理解を願いたいと思うわけでございます。

 

2年で、現在の原 忠三は市長として信任をされておらないという意味だろうと思いますが、市民から信任をされておらないから2年でその信を市民に問うべきだと、このようなことを御指摘でございますが、私は市民の信託を受けまして、ここに市長として市政の誠実に執行する努力を重ねてまいりたいと思います。

2年後にみずら辞任をして、改めて市民に信を問う、このような考え方はございません。(「そのとおり、がんばれ」と呼ぶ者あり)―もし、私がそのような信を問わなければならない、このようの場合には、これは恐らくその自分の決意というものを別のものに求めていく、このような考え方でございます。ぜひ議員各位の御協力を心からお願いを申し上げたいと思います。

 

 さらに、入札などに―の問題が若干触れておりました。御指摘のような事実というものは私は承知をしておりませんし、介在はしておらないと思います。ただどのような風聞の中からかあるいはわかりませんけれども、私はそのような事実というものは全然承知をいたしておりませんので、ぜひひとつそのように御了承願いたいと思います。

 

さらに、屎尿処理場あるいは国体に関するところの大型事業の問題に対しての決意はどうだと、こういうことでございますが、確かに屎尿処理場の問題につきましては、これは長年にわたるところの秋山市長、河口市長大変御努力をされたわけでございます。そこで、この問題につきましても、当然ながら私も地元の方々の御理解を得る中に、これらの問題は甲府市民のために解決をしていかなければならない。

またそれには先ほど申し上げましたように、地元の皆さんの御理解をいただいていかなければならないと思っておるわけでございます。特にこの問題、この西下条の屎尿処理場の移転問題につきましては、これは撤去については5年の経緯を見て改めて検討すると文書でされておりますので、その地元から示されました81項目にわたるところの実施計画をこれを推進をいたしまして、このまず実現というものを図っていかなければならない、このように考えているところでございます。これらのいわゆる誠実、誠意をもっての地元との約束ごとというものを解決していく。

このことが優先をされなければならない。その上に立って今後の問題につきましては、一層地域住民とのコンセンサスを図りながら進めてまいりたいと考えているところでございます。

 

次に、国体を初め金のかかる事業がこれは山積を当市はしておるわけでございまして、この中一体飛び込んで行って、すべておまえは解決ができるのかどうなのか自信のほどを示せと、こういうことでございますが、これは市議会の議員各位の御協力をいただきまして、この国体を初め大きなプロジェクトにつきましては、本市がどうしてもこれは成功をさせなければならない事業でございます。

いまさら私が自信があるのかないのかと問われる以前の問題として、これはまず皆さん方の御協力のもとに是が非でも成功させる努力を私はいたします。このことを申し上げて決意といたしておるところでございます。御理解をいただきたいと思います。

 

○副議長(早川光圀君)

上田英文君。

 

〇上田英文君

いわゆる、私は市民に信任は得ているということだから、絶対にやってく決意だとこういうことなら私はそうおっしゃるとおりだと思うんですが、私が聞いているのは、選挙が終わったんですから信任されるもされぬもありません。しかしいまの処理場の問題とか、これも撤去をもうしてもらいましょうと言っているんですよ。

それは市長さんがおわかりにならないでしょうと私は言っているんです。もうあくまでも土地を買って撤去をしてもらいましょう。役員会ではもうほとんど正式な議題では決まっていませんけれども、こうなった以上は撤去してもらいましょうといっているんです。国体の問題でもやるは当たりまえというけれども、やれなかったらどうします、進んでいないんじゃないですか。

そういう問題が現実にありますよ。だから私は2年というのがいい区切りだから、信を問い直しなさいと言っているわけです。ですから改めてその辺について、あなたのお考えを述べていただきたいと思うんです。

 

○副議長(早川光圀君)

市長 原 忠三君。

 

(市長 原 忠三君 登壇)

 

○市長(原 忠三君)

ただいま申し上げた、先ほど申し上げましたとおりでございますが、たとえば屎尿処理場の問題にいたしましても、議員各位の御協力をいただき、また市職員心を合わせて積極的にこれらの取り組みをしてまいります。81項目のこの実現をいまこそ優先して努力をし、その上に立ってどのようにその地元の方がおっしゃられているか、私は新しい状態は知りませんけれども、81項目の約束をしたことをこれを優先をして実現することが、ます第1だと考えて、これに向かって努力をいたします。

 

国体につきましては、これはもうやらせないぞといいましたか、進んでおらないと言われたか、私ちょっと言い回しを忘れましたけれども、いずれにいたしましてもこれはやはり市議会挙げて、市民全体の力を合わせて、この国体につきましては完全に成功させる努力を私はやる覚悟でございますし、ぜひひとつ御協力を心からお願いを申し上げます。

 

○副議長(早川光圀君)

上田英文君はよろしゅうございますか。(上田英文君「関連があるからやめます」と呼ぶ)

 

関連質問はありませんか――村山二永君に申し上げます。発言を許しますが、割当時間が少なくなっておりますので、簡素にして議事進行に御協力を願いたいと思います。

 

村山二永君。

 

〇村山二永君

時間がございませんので、1点だけにしぼって御質問を申し上げます。

 

職員福利厚生組合の人事問題でございますけれども、職員福利厚生組合は、事務局規程を改正をいたして、従来「主幹及び主査を置く」と書いてあったものを、その中間に「主幹、館長、主査を置く」というふうに改正をいたしまして、市職の市川前委員長を福利官生組合は任命をいたしております。

 

御承知のように、市川委員長は職位につくことのできない、要するに主査試験に合格をしていない人でございます。このような方が少なくとも福利厚生組合の職位を決めてある事務局規程改正に基づいて、職位につくことについては大きな疑問があるわけであります。特に本市におきましては、昭和49年に主査試験に受かりながらも、現在まだ主査に登用されないという職員が多数おるわけでございます。

こういう面から考えますと、こうした人事の発令というものは職員の労働意欲を阻害するばかりでなく、少なくとも先ほどから市長が、私は公平であり清潔だと言っておられる市長の姿勢に、大きな汚点を残す人事ではないかと、このように思うわけでございます。

 

特に市川前委員長は、長い間市職の委員長として職員の信頼を得る中で、職員のために日夜努力をしてきた方でございます。この方がこうした福利厚生組合の辞令行為によって、多くの職員の信頼を失うという結果になったことは事実でございますし、市川委員長が所属をしております市職におきましても、このようなことは好ましいことではない、ということを非公式に当局に御堤言になっているというふうに私も聞くわけでございます。

翻れば、市川委員長もこのことによって大きな職員の信頼を失う結果になり、考えようによっては1人の犠牲者かとも私は思うわけでございますけれども、委員長の過去の業績を私は惜しむだけに、市当局におきましてもこのような人事は白紙に撤回をすべきだと、このように考えるわけです。その根拠は、福利厚生組合につきましては、皆さん御承知のように市川委員長は、福利厚生組合条例第6条に基づく、市の事務補助職員として出向をしている職員でございます。この職員が他団体とは言いながらその職位につけないはずの立場でついた、ということは好ましいことではございませんし、少なくとも職員福利厚生組合第4条によりますと、「組合は市長が管理する」と、市長の権限を明らかにいたしております。

したがって、原市長におきましても、福利厚生組合条例第4条のこの規定による「組合は市長が管理する」という、この管理権を行使をしてこのような誤解を生するような職位への辞令というものは、明らかに撤回をすべきだと考えるわけです。私が非公式にこのようなことはうまくないと言って、それぞれのところに御勧告を申し上げましたけれども、きょう現在まだそのような処置がとられていないようでございます。

 

私のお聞きするところによると、あれは職位でなくてただ単なる館長だという御理解を理事会はお持ちのようです。しかしながら、職員会館というのは公の市の施設でございます。その管理を福利厚生組合に委任をしたにせよ、職位でもない館長という名称が通るはずはございませんし、私の理解で通るとするならば、管理人とすればこれは住宅管理と同じように管理人という言葉で理解ができるかもしれませんけれども、どうしても釈然としない人事が発令をされた。5月21日に発令をされているわけでございますので、ぜひ市長もそのような事態を踏まえて、組合の管理者としてこのような人事発令を白紙に撤退するように、明確にこの席でお答えを願って、理事会にそのような勧告をしていただきたいと、そのことが原市長の公平だという事実を立証することになるかと思いますので、管理者の見解を求める次第でございます。

 

○副議長(早川光圀君)

市長 原 忠三君。

 

(市長 原 忠三君 登壇)

 

○市長(原 忠三君)

村山議員さんの御質問にお答えするわけでございますが、ここに任命権者である組合長がおりますので、組合長の方からお答えをしていただきます。

 

○副議長(早川光圀君)

新藤助役。

 

〇助役(新藤昭良君)

お答えを申し上げます。

 

御指摘のございました職員会館の館長の発令は、福利厚生組合の組合長の権限でございまして、辞令の発令行為も組合長が行っておりますので、私の方からその経過と考え方を御説明申し上げたいと思います。

 

この職員会館の制度の決定は、本年の3月30日、理事会の議を経て規程が改正をされております。それにその翌日の3月31日の、当時の組合長の決定によりまして、発令の意思決定が行われてございました。ただし職員の人事異動が5月になるということでございましたので、その意思決定の中に職員の人事異動とあわせて発令をする。

こういうふうな意思決定が並行して確定をいたしてございました。私は、その引き継ぎを受けたわけでございますが、この意思決定も行為としては違法性がございませんで、妥当な行為でございますので、これを執行しなければならない。このように受けとめたわけでございますので、5月の21日に本人を発令をいたした次第でございます。

この館長の職の問題でございますが、当時の参画されました方々、それから現在の情勢から見まして、いま村山議員から御指摘がございましたように、職位として確定をするには問題がございますので、これは職位ではない。会館の館長という名称ではございますが、職位として確定をされているものではございません。そういうふうな認識の上に立ちまして、現在は理事会と協議を行いまして、理事会の中で一応現状発令されている状況を推進をいたしているところでございます。

 

ただし、職位でないというものと、職員間に誤解もあるというような内容等もございますので、その点は今後さらに研究をいたしていく考え方は持っておりますけれども、職位でなく正当な意思決定に基づいて発令をいたしたことだけ御報告を申し上げたいと思います。

 

○副議長(早川光圀君)

村山二永君に申し上げます。

 

時間の経過がございますので、どうか後率直に簡潔、ひとつよろしくお願いしたいと思います。

 

 村山二永君。

 

○村山二永君

新藤組合長は、職位でないという見解を理事会がお出しになったということを言っておりますけれども、しからば福利組合ですね、厚生組合の事務局規程で定められた主幹、主査はあなたは主査の職位ではないと、こうおっしゃるんですか。少なくとも改正案の中では主幹、館長、主査とあるんですよ。

そうなると、組合長という立場で御回答しているようですけれども、そうなりますれば主幹も主査も職位でないという見解が出されなければおかしいし、少なくとも私も職員福利厚生組合の設立に参画をした1人です。その時点の中で、少なくとも主幹というのは、事務局を局長を併任する当局の福利厚生主幹、さらに主査というのは福利厚生組合を担当する主査だという、少なくとも当時の確認事項の中で、昭和38年に―6年ですか、福利厚生組合条例、前は甲府市職員共済組合条例と言いましたけれども、共済組合法が施行されることによって名称変更して、現在の職員福利厚生組合と決定をしたわけでございますけれども、そのような少なくとも組織については、非常に見識のある新藤助役が、自分も中心でおつくりになった職務執行基本親則の併用の中で考えた際に、市の職員が、派遣職員ですよ、市の職員が他の団体から任命されたものは、あれは職位でなくて、しかもその規則全面的に否定するような発言というものは重大な問題であると思います。

 

そこで、私は管理者にお尋ねしたといったのは、少なくとも最終的には職員福利厚生組合条例設置団体です。しかもその管理権を行使するのは、4条で規定されているように、この組合は市長が管理すると言っている以上、少なくともこの管理権を保管する組織担当の調整管理部長あるいは人事を超当する総務部長は、これらの行為について違法性があるという見解を出し、しかも、かつ管理者として市長の職権の中で好ましくないという判断をすべきだと思うわけです。

いろいろ当局も見解があろうかと思いますけれども、この問題については総務委員会で改めて私の考え方をもって、当局がそのような姿勢でいるなら、さらに私自身も改めてこの問題に対する論議攻勢をしたと思います。以上です。

 

〇副議長(早川光圀君)

お諮りいたします。

 

本日の会議はこの程度にとどめ延会をいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

 

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

 

○副議長(早川光圀君)

御異議なしと認めます。

 

よって本日の会議はこれをもって延会と決しました。

 

 本日はこれをもって延会といたします。ありがとうございました。

 

       午後4時55分 延会