昭和58年12月甲府市議会定例会議事日程(3) 昭和58年12月21日(水) 午後1時
第 1 議案第106号 専決処分について(市道東6条通り線の銅製溝蓋不 全による車両の横転事故にかかわる示談締結及び損 害賠償の額の決定について 第 2 議案第107号 専決処分について(甲府市つつじが崎霊園の使用者 施設への土砂崩落事故にかかわる示談締結及び損害 賠償の額の決定について) 第 3 議案第108号 専決処分について(交通事故の示談締結及び損害賠 償の額の決定について) 第 4 議案第109号 専決処分について(昭和58年度甲府市一般会計補 正予算(第3号)) 第 5 議案第110号 昭和58年度甲府市一般会計補正予算(第4号) 第 6 議案第111号 昭和58年度甲府市下水道事業特別会計補正予算 (第2号) 第 7 議案第112号 昭和58年度甲府市農業共済事業会計補正予算(第 2号) 第 8 議案第113号 甲府市農業共済条例の一部を改正する条例制定につ いて 第 9 議案第114号 甲府市交通災害共済条例の一部を改正する条例制定 について 第10 議案第115号 財産の取得について(一般廃棄物最終処分場建設用 地) 第11 議案第116号 財産の取得について(公営住宅(仮称大里団地)建 設用地) 第12 議案第118号 請負契約の締結について(昭和58年度公営住宅 (仮称大里団地)建設(建築主体・第2工区)工 事) 第13 議案第119号 昭和58年度甲府市水道事業会計補正予算(第2 号) 第14 市政一般について質問 第15 議案第117号 請負契約の締結について(昭和58年度公営住宅 (仮称大里団地)建設(建築主体・第1工区)工 事) (出席議員)
37名 (欠席議員)
2名 職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名
説明のため議場に出席した者の職氏名
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午後1時03 開議 〇議長(長瀬正左衛門君) これより本日の会議を開きます。 報告事項を申し上げます。 市長から議案の提出について通知がありました。 提出議案は、議事日程記載の日程第15議案第117号でありますので、朗読を省略いたします。 次に、議長のもとに請願4件が提出されました。 右は、お手元に配付いたしてあります請願文書表により御了承を願います。 次に、村山二永君は病気のため会期中、小沢綱雄君は一身上の都合により本日、それぞれ欠席する旨の届け出がありました。 以上で報告を終わります。 これより日程に入ります。 日程第1から日程第13まで13案及び日程第14市政一般についてを一括議題といたします。 これより昨日に引き続き上程議案全部に対する質疑及び市政一般質問を行います。 本日は最初に政新会の塩野褒明君 塩野褒明君 (塩野褒明君 登壇) 〇塩野褒明君 政新会を代表いたしまして市政一般並びに議案について質問をいたします。 質問に入る前に今回の選挙につきまして、結果がああいう形でできました。それについて、甲府市政について一体どういう今後影響があるだろうか、ということについて市長の御見解をまずお伺いしておきます。 同じく市長の姿勢についてお伺いするわけですが、特に59年度の予算編成に当たってのその中へ、いかに原市長の原カラーといいますか、それを出すかについてお考えをお伺いいたしたいと思います。 市長は、就任以来長期総合計画の推進と、現在本市が抱えている大型プロジェクトの完成を目指す、前任者の政策を引き継ぐ中で、さらに加えて選挙中の公約を実現化するとして、今日まですでに8ヵ月経過をいたしているわけでございます。 長期総合計画は、甲府市政の1つの基本であり、3ヵ年のローリングシステムにより実施をされ、前期5ヵ年については大きな成果を上げてきたところであります。58年以降も長期総合計画を実施することによって、市政の発展が期待できるものと私どもは考えておるところでございます。 しかし、現在の厳しい財政環境の中では、総合計画の見直しは必要かと思いますが、お考えをお伺いしたいと思います。また、8ヵ月の間に選挙中の公約をいかに果たしてきたか、また果たすための計画を盛り込んできたのか、お伺いをするところでこざいます。市民参加の市政は、大変にすばらしいことでありますが、とかく行政依存は高くなるという危険はあると思います。 経済情勢が大変厳しく、行財政改革を進めんとしている今日でありますので、責任と義務を明確にして、勇気と英断を持って市民のニーズにこたえるべきであると思いますが、どうでしょうか。予算編成に当たりましては政策を推進し、市民のニーズにこたえる財源の見通しはどうか、お伺いをするところでございます。 特に19節の整理、見直し、抑制はどうか既得権慣習であってはならない、またなってはならないためにも、一時的のものにも期限を定める、また追跡調査を実施し、それが効率、あるいは効果的に使われているかを知る必要があると思うが、どうでしょうか。 以上、市長の姿勢についてお伺いをいたします。 次に緑化推進について御質問を申し上げます。 市長は、主要な政策についての説明の中で憩の町、心にゆとりをもたらす町、すなわち緑のあふれる都市の創造を積極的に進めるため、緑を倍増する緑化事業の拡大推進を図り、新たに杜をつくる市民運動の施策を展開し、また文化行政の中で緑豊かな都市環境のまちづくり運動を推進すると、国体開催までに約10万本の植樹を行う緑化作戦を展開しているとしています。 私は、市長のこの姿勢には、大いに賛意を表するところであります。さて、甲府市緑化の推進及び樹木の保存に関する条例の第3条に市長の責務の項がございます。すなわち市長は、緑豊かな都市環境の形成を図るため、緑化推進及び樹木の保存に関する基本的かつ総合的な計画を策定し、また実施しなければならない責任があるわけでございます。 また第2項には、緑化の推進及び樹木の保存に関する知識の普及と意識の高揚に努め、市民が行う自主的活動を助長しなければならないとしています。当然市長には緑化を推進する責任があるのです。 そこで公園緑地課の予算を見ますと、昭和58年度1億3,000万円余りであり、そのうち緑化推進費は5,400万円であり、噴水緑地事業費2,616万円を初めとして、緑化啓発事業、公共施設緑化推進事業、補助管理等進めている中であります。山の都、杜の都構想にはほど遠い感じが予算的にはいたすわけでございます。 もちろん他の部局の緑化植樹も行われていることは事実ではございますが、現在都市砂漠といわれている中心街などの緑化については、いかがお考えですか。市長は59年度予算編成に当たり、どのようなお考えのもとに予算をお組みになるかをお聞きいたします。 6月の市長所信表明の中で杜をつくる市民運動を展開するとして、本年9月50万円の予算を補正し、甲府市緑化推進協議会に基本計画の策定を依頼し、現在どのように進んでいるか、また基本構想ができたのかどうか。また内容はどうなのかお聞かせ願いたいと思います。 また59年度予算で杜をつくる運動に400万円計上すると聞いておりますが、どのように進められるのかお聞かせください。 次に機構の面を考えてみますと、技術吏員の少ないのが非常に目立つわけでございまして、市民に対して緑化の知識啓発が十分対応できないと思いますが、どうでしょうか。特に緑化計画担当については、非常に多くの事務量であると思います。 設計施工、管理すべてにわたり公園緑地課はもちろんのこと、他部局の緑化事業の設計等の委託も受けており、1級造園施工管理技術吏員1人では、十分なる対応することが困難であると思われます。技術吏員を配置することによって、技術相談あるいは意見交換することによって、よりよい設計施工管理等、以前にも増してできるであろうと思われるのであります。お考えをいただきたいと思います。 次に、緑化推進の中で市長は杜づくり運動をお考えのようですが、豊かな文化的、教育的な潤いのあるすばらしい杜の都甲府を願ってのお考えと思います。心から賛意を申し上げます。 この運動については緑化の啓発、市民意識の高揚こそ大切であろうと思います。現在行われている工場緑化や、あるいは生け垣等の事業についても市広報などで十分市民にPRすること、また地域緑化についても緑化推進モデル地区、または条例に定めるところの緑化地区を指定し、推進すべきであると思いますが、お考えをお伺いいたします。 また、さきに都市砂漠と申し上げましたが、中心街のまさにそのとおりでありまして、そこで屋上庭園、ベランダ緑化、軒下の一鉢運動、こういった市民運動を進めてはいかがでしょうか、御提案を申し上げるところでございます。 次に、花いっぱい運動については、来年度から61年国体に向けて計画する中で、予算300万円をもって花いっぱい運動を進めると聞いていますが、私は過日群馬国体を視察する機会を得ましたが、そのとき群馬県の人々は、私たちを花の心を持って迎えてくださったと深く感銘をいたしました。 あの花いっぱい運動は全市的な運動であったと思います。国体だけのためではなかったと私は信じております。花や緑ほど人の心をなごますものはないと信じています。そこで甲府市でも花いっぱい運動について各地域の自治会あるいは老人クラブ等、各団体と十分なる協議をなさり、御理解、御協力をしていただくようすべきであると思いますが、御計画をお伺いいたします。 次に病院運営について御質問を申し上げます。 国の行政改革に伴う財政再建の影響や昨今の経済情勢の悪化等、地方行財政の環境は大変に厳しい状況にあります。ゆえにすぐ話題となるのは市立甲府病院の経営問題であろうと思います。 院長先生を初め病院を取り巻く多くの方々の努力を重ねていただいていることには、十分なる感謝を申し上げますが、しかし結果として年々実質赤字決算では、市民は納得しないと私は思います。 特に山梨医大付属病院の開院の影響や、56年18.6%、ことし1月さらに4.9%の薬価基準の引き下げや診療報酬特の改定により、病院を取り巻く状況はきわめて厳しいものであると思います。そこで私は企業経営内容についてお伺いをいたします。 現在の医務局――現在医師定数33名でございますが、十分に患者に対応し、満足できる診療ができるのかどうか。 1つ、麻酔医が欠員をしていますが、現在国立病院に依頼しているようでございますが、補充を考えているかどうか。看護婦は現在163名でございますが、ついてはどうか。特に准看については現在採用していないと聞いておりますが、どうですかということでございます。その中で、現在の看護婦で2、8体制というのがございますが、その対応が労働基準法に触れることはないか、お伺いいたします。 1つ、医療機器の交換期に達していると聞くが、公立病院の使命である高度医療が十分にできるかお伺いいたします。 ベッドの回転率をよくするため、流用体制はどのようにしているかお伺いをいたします。また土曜日の退院等についてもどのようにお考えか、お尋ねをいたします。 結核病床について縮小または全廃する考えはないか。医大付属病院や市内開業医との競業について、どのようなお考えか。また付属病院は現在320床でありますが、昭和60年には600床に増床すると聞くが、その影響についてはどのようにお考えかお聞かせを願います。 病院経営の基本は、患者との信頼関係が最も大切であることは当然でありますが、それにはまず第1に医師の定着が必要であろうと思われます。厚生省は昭和60年を目途に、地域医療を満足させるためには医師の数を人口10万に対して150名を目標として、現在全国平均は約145名だそうでこざいます。 では、甲府市では現在どうかといいますと、現在200名を超えていると聞いています。さらに全国では、今後毎年数千名の医師が誕生すると聞いています。十分患者に対応して余りあると思いますが、そこで次のことにお伺いを申し上げます。 医師の採用については、一般に院長の責任においてなされていると思いますが、甲府市立病院、聞くところによりますと失礼かもしれませんが、大学の医学部長が人事権を持っていて、院長と相談の上決められているのが実情であると私は理解をいたしております。そこで市の意向を十二分に理解をしていただくためにも、またその必要があると思いますので、人事について大学の医学部長、院長、また出資者である市長とが3者で相談して決めるべきであると思うが、その辺についてお伺いをいたします。 なお機構の中で事務局長の権限でございますが、やはり副院長と同等にすべきであろうと考えますが、いかがでしょうか。1つ、薬品購入はどのようにお考えをなされているか、また支払いについてはどのようにお考えなのか、お伺いをいたします。 次に、予算の面についてお伺いいたします。 企業会計である以上、当然独立採算制であるべきことは言を待たないところであります。しかしながら、市立病院の場合は公共性、地域性等、市民のいのちを守るという使命を考え、一般会計よりの出資については十分なる配慮をすべきであると思います。負担区分を除いた他については独立採算でなければならない。このように考えるところでございます。 そこで予算編成でありますが、一般会計からの補助金を、編成の時点で収入に組み入れ、実質赤字を決算で黒字決算とすることには、大変むずかしい面もあると思いますが、やはり親方日の丸的な考えがないとは言えない、このように考えるところでございます。一般社会ではとても通用することではありません。 しかし初めに申し上げましたように、病院の使命を考えるならば、ある程度はやむを得ないと考えもしましょうが、毎年毎年実質2億円以上の赤字は納得できない。極論を申し上げるならば、一般企業では赤字を承知で仕事をするようなことは、絶対にあり得ないことであり、一体原因は何であるか、院長先生の経営に対するお考えをお聞きいたします。 特に院内の不協和音を耳にいたしますが、医師間の問題は医務局看護科あるいは事務局間の医師の疎通はないか、患者に対するサービスというか親切心はどうであろうか。また予算編成に当たり慣習慣行で予算を組んでいないか、お伺いをいたすところでございます。最後に医業費用の6目研究研修費についてお考えをお伺いいたします。 次に、議案第114号甲府市交通災害共済条例の一部を改正する条例についてお伺いをいたします。 咋日の会議の中でも交通問題について論議が交わされたところでありますが、現今の社会で最も大きな問題であろうと思われます。そのような状況の中で甲府市交通災害共済制度は、1日1円という低廉な会費で広く市民に定着を来し、現在61.5%の加入率と聞いております。 しかしきのう質問もございましたように、交通事故の増加が論議されたわけですが、交通事故の増加と共済金の増額等により、制度そのものが危機に瀕していると、なお基金の取り崩しにも限度があると聞いております。 しかし、値上げについては今日まで1日1円をキャッチフレーズに、市民の理解を得て年々加入者の増加を来したのでありますので、経費節減に努める中で値上げ率を最小にとどめるべきであると思います。 今回の改正案には大きく交通弱者に対する配慮がなされていることには高く評価をいたしますが、会費の改正について一般が300円から500円に、65歳以上の老人あるいは身体障害者(1級〜4級)それから老人ホームの入居者が240円から400円に、義務教育終了以前の者には200円から300円となっているが、弱者である65歳以上の老人あるいは身障者、老人ホームの入居者に対する会費の値上げ幅が、ほかよりも大きいというのは一体どういうことか、お考えをお聞かせ願いたいと思います。 現行郵便法に基づいて各世帯に郵送し、交通共済協力員が取りまとめ、市の指定金融機関に納入するか、または個人で納入する2つの方法がとられているのが現状でございますが、改正後は交通共済協力員が地区内全世帯に、各世帯ごとに配布をし、また再度取りまとめをして金融機関に納入し、また会員証を再度各戸にお返しする、こういうことでございますが、次のことに考え方をお尋ねいたします。 郵便による郵送を決めたときの状況は、共済協力員または自治会の組織を使って各世帯に配布することは、郵便法に違反するとして決めた経過があるわけでございますが、郵便法についてのお考えをお聞かせ願いたいと思います。 次に、協力員等設置規則第22条の第1項による、協力員は現在各単位自治会長がなっているが、現状で単位自治会数と同数の476名であります。 単位自治会の加入世帯は、平均しますと270戸でございますが、大きいところになりますと600あるいは700というような大世帯であると、この大世帯の自治会の各世帯に、先ほど申し上げましたように交通協力員が配布をし、再度取りまとめ納入して、それを今度は会員証をさらに会員のところへお返しする。 この3回をやるわけで、たとえば600のところ3×6=18で1,800戸を訪問しなければならんと、こういうことになるので、自治会長あるいは協力員というものについては、労力的にも大変過酷であって、おそらく不可能であろうというように考えられますが、どうでしょうか。 いま1つの方法は、自治会の組織をお願いいたしまして、配布を取りまとめをすることでありますが、自治会の組織を使うことには自治会内部の問題としても組長あるいは役員などの協力が得られるかどうか。また自治会本来の目的に反しはしないか。 また金銭を取り扱うのでトラブル等が起きないかどうか。また落ち度があったときの責任のあり方についてはどのようなお考えかお伺いをいたします。 また自治会の仕事は、昨今行政、その他の団体等の依頼度が非常に高く、加えて今回の配布取りまとめ等するならば、労力的にも金銭的にも非常に負担が多くなるので、共済協力員等設置条例は第2条の2項により増員する考えはないか。また報償金は、いままで1件につき25円であるが、改正案によると1世帯25円ということになり、大きく減額される予定でございます。 報償金についての考えはどうか、お伺いをいたします。なお報償金につきましては、おそらく各協力員さんもこれを自治会の方へ組長さんをお願いしてするということで自治会の方へ納入しているというような形を取っているのが最も多いだろうというように私どもは理解をいたします。 最後に、今回の改正に当たり、当局は自治会の組織を使ってすべてボランティアで、共済制度を実施、推進するような感がいたしますが、一考を要することと思いますが、お伺いをいたします。 以上、御質問申し上げて終わりにいたします。 どうもありがとうございました。 〇講長(長瀬正左衛門君) 市長 原 忠三君。 (市長 原 忠三君 登壇) 〇市長(原 忠三君) 塩野議員の御質問にお答えいたします。 まず今回の行われました総選挙の結果によるところの市政の影響はどうかと、このような御質問でございますが、昨日も御質問がございましてお答えをいたしましたとおり、この保革伯中というような結果になった議会構成でございますので、1日も早く政局が安定をして、地方自治体の予算編成等にも支障がないような、こういう形で国会が運営をされることを望んでおるわけでございまして、その影響というようなものにつきまして、いまちょっと予測をする、こういうようなことはできませんが、何にいたしましてもこの政局の安定することを願っておるわけでございます。御理解を賜りたいと思います。 次の御質問でございますが、御質問の要旨にもありましたように、本市の新総合計画は、53年度から57年度までを計画期間の前期といたしまして推進をしております。総じてその具体化が図られ、市民福祉の向上に一定の役割りを果たすことができたわけでございます。 しかしながら、58年度を初年度とするところの後期5ヵ年を展望いたしましたときに、タイムリミットのある国体あるいは駅の近代化、地震対策等の大型主要事業への対応に、多額の財政需要が見込まれる反面、国の財政再建の影響、経済情勢の推移等を勘案しながら後期5ヵ年を見通す中で、財政計画との整合性と事業の年度間調整を図りまして、58年度を初年度とするところの第5次実施計画を策定したものでありまして、これを基調に後期の計画を推進しておるところであります。 御指摘にもありましたように、本市の新総合計画は、市民ニーズや変化する行財政環境にもてき確に対応しながら計画を推進するため、3ヵ年ローリングシステムを取っておりますので、このメリットを最大限に活用いたしまして、今後も着実な推進を基調に新総合計画を推進をしてまいる所存でございます。 次に、公約と市政執行の基本的な方針に基づくところの施策は、どのように計画へ盛り込んできたか、このような御質問でございますが、6月に所信表明を行いましたように、主要な施策といたしまして1つには調和の取れたいのちと暮らしのための施策でございます。これにつきましては交通対策としての交通環境改善事業、緑化事業の推進、総合福祉計画の策定、急傾斜地崩壊防止事業、青少年をはぐくむ地域づくり推進事業等であります。 2つには、活力とゆとりのある都市づくりのための施策といたしまして、市街地再開発事業、駐車場整備事業、地場産業振興事業、農協育成等、果樹振興事業、文化を創る1%システム事業、文化シンポジウム等文化行政の推進、国際親善の推進であります。 3つ目といたしまして、市民による市民参加市政の推進といたしまして、あすの地域を語り合う会の開催、情報公開制度の推進、青少年の健全育成を推進する運動、老人と社会的弱者への市民のいたわりの心をはぐくむ運動、花いっぱい運動の推進等であります。 4つ目といたしましては、新時代に対応する行政執行体制の確立といたしまして、自主的行政改革の推進の体制の整備、事務改善の推進、窓口サービスの充実等の施策などを計画に盛り込み、この推進を図っているところでございます。 次に、市民総参加市政の中での責任と義務を明確にして、市民ニーズにこたえたらどうか、このような御質問でございますが、所信表明の中でも申し上げましたように、市民によるところの市民参加市政の推進の基本理念は、厳しい行財政の中におきましても活力のある健康都市を目指すためには、市民が市政に対するところの信頼と理解が最も必要であります。 このための行政努力を行う一方、市民みずからの創造の中で自分たちの甲府市をよくしようとする心構えを持つことを期待をしているところでございます。今後とも行政がやるべきこと、住民がやるべきことを勇気をもって推し進めてまいりたいと考えておりますので、御理解と御協力を賜りたいと思います。 次に、政策を推進するための財源についての見通しはどうか、このような御質問でございますが、昨日も一部お答えをいたしましたが、タイムリミットのかかった大型事業等の施策推進の中で、財源の確保といたしましては、市税収入の伸び率の鈍化、地方交付税の減少等によりまして、一般財源の伸びは過去のように期待はできませんので、市税の公平課税の原則を踏まえまして、課税客体の完全把握による財源確保と収納率の向上に一層の努力を払うとともに、受益者負担の見地から使用料、手数料の見直しを行うなど、一般財源の確保を図って市民ニーズの政策を推進してまいる所存でございます。 次に負担金、補助金及び交付金の整理見直しの抑制はどうかという御質問でございますが、59年度予算編成に当たりまして、単独で行う補助金等につきましては、全面的に検討を行ってきました。できる限り行政指導、自主運営等に切りかえるなどの措置を講じますとともに、補助基準の明確化を期してまいりたいと考えているところでございます。 次に59年度の予算編成に当たっての緑化の予算の問題についての御質問でございますが、緑は社会生活にとりまして、人間と同様に尊重されなければならないものと考えております。緑は、都市形成にとって欠くことのできないものであると思うわけでございます。私はこのような観点に立って、所信の中でも緑あふれる憩の町、心にゆとりのある町、すなわち緑を倍増する緑化事業の推進を図ることを表明したわけでございます。 したがいまして、59年度予算編成に当たりましては、緑化倍増の原点となる公園、学校、道路、官庁等公共施設の積極的な緑化を柱といたしまして、さらには地域施設、事業所等地域緑化の推進にも力を注いでまいりたいと考えておるところでございます。 なお新たな施策でやりますところの杜をつくる市民運動を推進するためには、何と申しましても市民の皆さんの御理解と御協力がなくては、進められないと信じておるところでございますので、より多くの市民の皆様の御理解をいただくための緑化シンポジウムの開催、行政と市民が一体となって実施するところの緑の祭り等も行いたい。 緑化に対する啓発に努めてまいりたい、このように考えているところでございます。またまちを美しくする施策といたしましては、地域の皆様方の御協力をいただく中で、花いっぱい運動をもさらに広く広げてまいる所存でありますので、何とぞ今後の御協力を賜りますようお願いを申し上げます。 次にこの緑化の問題につきまして事業量が多い、技術者が1名では不足しておるんではないかというようなことについての御質問でございますが、緑化事業につきましては、お説のとおり年々業務量が増加しておりますとともに、国体へ向けましての緑化事業の推進を図る必要もありますので、また現在計画をしております杜をつくる市民運動の事業等が具体化してまいりますと、さらに高度な技術ときめの細かい対応が要求されるものと考えられますので、御指摘にありました技術者の配置につきましては前向きに取り組み、組織定数プロジェクトチームに検討をさせてまいりたいと思います。 次に地域緑化につきまして、緑化の推進モデル地区または条例に定める緑化推進地区の指定した事業を推進すべきであると思うがどうか、このようなお尋ねでございますが、地域緑化を効率的に進める方法といたしましては、条例で特定の地域を指定して、集中的かつ重点的に市費を投入して緑化を図ることができるよう規定をいたしております。 したがって、この制度を活用すべく過去におきましても数カ所を選んで、地域の方々と協議を重ねてまいってきたところでありますけれども、この制度を適用した場合、市一定の計画と基準を定めて事業を進めるようになっておりますので、その内容に一定の制約がなされるとのことがございまして、地域のコンセンサスが得られませんでした。 そんなような関係で現在に至っておるところでございます。したがいまして、今後の計画といたしましては、制約の少ない方法を考えまして、御指摘のありました部分的なモデル地区の指定等の方法を検討する中で、地域への緑化拡大に努力をしてまいりたいと考えております。 なお御提言をいただきました屋上庭園、ベランダ緑化及び軒下の一鉢運動等につきましては、あわせて進めるよう努力をしてまいりたいと思います。 次に、国体に向けての花いっぱい運動を進めるための各地域の自治会、各団体等と十分協議して、理解と協力をいただくようにすべきだと思うが、どうか、このようなお尋ねでございますが、花いっぱい運動につきましては、さわやかなまちづくりの一環といたしまして、地域住民、各種団体の皆様に御協力をいただいておるところでありますけれども、61年かいじ国体に向けましては、年次的計画の中でフラワーポットの増設と、あわせて花の増加も考えております。 国体の花の種類も10種と決められておりますけれども、できる限り地域にマッチしたものを選びまして、花の生産農家であります花弁園芸研究会の方々の協力をいただいて、安価で供給をしていただけることになっておりますので、この花を市内のメイン道路及び各会場周辺に配布をして、市民はもとより来甲する皆さん方に喜んでいただくために、御指摘のとおり各地域の自治会、老人クラブ等の各種団体と十分協議をいたしまして、御協力を得る中で成功させてまいりたい、このように考えているところでございます。 そのほかの御質問につきましては、担当の部長の方から答えさせていただきます。 〇社会部長(吉岡 典君) 交通災害共済事業につきまして、条例の一部を改正する条例制定について御提案を申し上げておりますが、それに関する御質門数点についてお答えを申し上げたいと思います。 第1点は、会費の改定に当たりまして、老人等弱者に対する値上げ幅が、一般に対して高い理由は何か、こういう点でございますが、私ども交通災害共済制度は、制度の性格からいたしまして会費額は同額であるのが一般的ではなかろうか、こんなふうに理解をいたしております。 しかしながら、制度の運営上特に支障がない範囲内において、やはり社会的に弱い立場にある市民の皆様方に対する配慮というものもまた必要である。こんなふうに考えております。 今回の見直しに当たりましても、このような基本的な考え方に立ちまして、先ほどもお話がございました身体障害者用車いすあるいは母子家庭の母等に対する対応等、全体的な対応をいたしてまいったと、こんなような状況がございますので、ぜひ御理解をいただきたいと思うわけでございます。 第2点の加入申込書を協力員を通じて各戸に配布をするということは、郵便法に違反をしないかと、こういう御質問でございますが、今回の見直しに当たりまして従来の世帯員ごとのいわゆる加入申込書を、世帯ごとの1枚による連名方式にホームを変えると、こういうことで郵便局とも十分協議をいたしまして御了解をいただいたと、こういう経過がございますので、御理解を賜りたいと思います。 第3点でございますが、協力員さん方が取り扱う件数が非常に多いということ、したがって、配布あるいは取りまとめ等について検討する考え方はないか、あるいは協力員を増員をする考え方はないか、こういう点につきましてお答え申し上げます。 交通災害協力員さんにつきましては、いままで各自冶会長さん方にお願いをいたしまして、いろいろと御協力をいただいてきております。したがいまして、今回戸別配布ということになりますと、御質問にもございましたとおり、いままで以上に自治会長さん方に御負担をおかけするようになると、そういう実態はあろうかと思います。 しかしながら私どもは協力員をお願いをいたしております自治会長さんを中心にいたしまして、自治会組織等を通じ、より一層市民への周知と御協力をいただいてまいりたいと、あわせて加入率の向上等も図る中で効率的な運営をしていきたい、こんなふうに考えております。特に御質問の協力員の増員等につきましては、これはまた十分検討させていただきたいとも考えておりますので、ぜひ御理解いただきたいと思います。 第4点の取り扱い手数料に対する考え方はと、こういう御質問でございますが、今回世帯ごとの配布になりますので、基本的に従来と変わってまいるわけでございますので、国民健康保険あるいは国民年金等の取り扱い手数料等を参考にいたしまして、増額についての検討をさせていただきたい、こんなふうに考えております。 以上でございますが、よろしくお願いをいたします。 〇経済部長(中島省三君) 杜をつくる市民運動の計画策定についての進行状況はどうかと、こういうふうな御質問でございますが、杜づくり運動につきましては、あそこが市民のいこいの場であり、またコミュニティの拠点としての地域住民との交流の場となるように創造性と、そしてまた景観性を配慮をした緑の杜としていきたい、その構想を展開してまいりたいと考えているわけでございますが、具体的な内容につきましては本年度緑化推進協議会に基本構想を委託しております。目下協議会におきまして資料の収集、調査等行っている段階でございます。 なお59年度におきましては、基本構想に基づきまして基本計画あるいは実施計画の策定を行い、積極的に杜づくり運動の推進を図ってまいりたい、というふうに考えておりますので、御理解とまた御協力をお願いしたいと思います。 以上でございます。 〇市立甲府病院長(石井次男君) 病院関係についてお答えをいたします。 まず土曜日の退院についてどのように考えるかとの御質問でございますが、このことにつきましては病床の有効利用ということで、病院の運営会議の席上でも取り上げたことがございますけれども、退院の日につきましては、患者さんの回復状態によることはもちろんでございますけれども、患者さんの意向も考慮されるわけですので、なかなか土曜日の退院を避けるということが困難でございます。 次に医大や開業医との関係について、どのように考えているかとの御質問でございますが、医大とは密接な連携を取っております。医師や医療技術者の交流も図っておりますし、学術研究の面、医療技術の面におきましても大変役立っております。また開業医との連携も保っておりまして、医業の拡大にこれまた大きく役立っております。医大及び開業医とは今後とも協調を深めてまいりたいと思っております。 それから医大の影響でございますが、医大の影響が今後強くあらわれてくるのは必至と考えられますので、いま院内体制をまず強化するために、組織の見直しをしております。それによりまして検診部などを設置いたしまして、人間ドック及び各種検診の受け入れ態勢を整え、これによる需要を期待しております。 また業務の合理化によりまして経費の節減を図るため、業務システム化プロジェクトチームを設けまして、問題提起と対応策などを具体的に検討しつつあります。さらには患者減に対する対応といたしまして、今後は病床利用の能率化に向かって取り組んでいきたいと考えております。 次に、医師の採用については、大学と院長で相談して決めていると聞くが市長も加えて相談すべきと思うがどうかとの御質問でございますが、これまで一般的に医師の採用は大学と院長で決めておりまして、必要に応じて市長も加えて相談すると、そういう形を取ってまいりました。今後とも必要に応じまして市長に御相談申し上げる所存でございます。また大学との交渉には、こちらの希望が十分反映できまするようにいたしてまいります。 それから事務局長の権限を副院長と同格にすべきではないかとの御質問でございますが、現在医務局と事務局の2局制になっておりまして、事務局長の果たす役割りは重要でございますが、市長部局の一部局といたしまして、病院という立場もございますので、今後検討させていただきたいと存じます。 次に経営に対する考え方でありますが、基本的には地域住民のための公的医療機関として、さらに高水準の医療を確保しながら基幹的総合病院としての役割り、使命を考えながら、市民に必要な医療の供給を目指して診療体制の充実、施設設備の整備などを行っていく方針でございます。 しかしながら、厳しい医療情勢の中で医大病院の影響もあり、これまで以上の経営努力が迫られているわけでございまして、この危機を乗り切るために病床の再配分を行って、病床利用率を高め、かつ効率的運用を図りますとともに人間ドックの実施、公衆衛生活動、総合検診活動などを積極的に図ってまいりたいと思っております。もちろん患者サービスの向上には十分注意をいたし、職員各部門の意思の疎通を図りまして、経営改善に向かって努力いたしますので、御理解を賜りたいと存じます。 あとの点につきましては、事務局長より答弁をいたします。 〇市立甲府病院事務局長(坂本吉哉君) ただいま院長の方から御答弁を申し上げました以外の御質問に対しまして、私の方から答弁をさせていただきます。 まず現在の医師の定数で、患者に十分対応できるのかという御質問でございますが、現在医師の定数につきましては、医療法で定められました算定基準によりまして制定をされた数でございます。実情といたしましては、一部常勤医の欠員もございますが、欠員につきましてはパート医師等で対応いたしてございますので、医師の数については現在のところ十分というふうに考えておるところでございます。 次に麻酔医の欠員について補充を考えているかという御質問でございますが、現在欠員中の麻酔医を、何とか1日も早く常勤医として確保をしたいということにつきまして、信州大学並びに山梨医科大学等に派遣要請を続けておるところでございます。 麻酔医の絶対数が少ないということもございまして、常勤医の確保はいまのところ困難な見通しでございますが、現在山梨医科大学にお願いをいたしまして、パート医師で対応をいたしておりますので、手術等業務には支障はございませんので、残念ではございますが常勤医が見つかるまではパート医師で対応していくということになると思います。 次に、看護婦の定数につきまして、現在数で十分かということでございますが、看護婦の定数につきましても医療法施行規則19条で看護婦の定数が一応定められておるわけでございます。したがいまして、その算定基準をもとに算定されました病院の看護婦の定数というもので現在対応しておるわけでございますが、外来及び病棟におきましても、基準看護を満たすだけの数にはなっているわけでこざいます。 次に、准看について現在採用しないということだけどこの点はどうかという御質問でございますが、かつて看護婦が必要な数だけ確保できなかったという時代もあったわけでございます。しかし、最近特にここ数年前からその状況も変わってまいりまして、当病院にとりまして必要な看護婦の数を確保することができるようになりましたので、現在のところは准看の採用はいたしておらないわけでございます。 次に現在の看護婦及び准看護婦で2、8体制あるいは労働基準法上の問題はないのか、という御質問でございますが、看護婦等の人員の算定につきましては、先ほど申し上げましたような医療法の施行規則によりまして算定をされているわけでございまして、現在2、8体制が可能な看護婦の数は確保をしてございます。 ただ年度途中などにやはり退職者が出た場合、あるいは産休代替等が出ますと、一時的に欠員ということになりますが、それらはパートの看護婦で補充をしておりますので、勤務体制等には問題はないというふうに私どもは理解をしておるところでございます。 次に医療機器は交換期に来ているものが相当あると、特に高度医療にそういう点で問題はないのか、という御質何でございますが、医療機器の中で特に高度医療機に属するものにつきましては、総合計画の中で購入予定年度を設定いたしまして、計画的に毎年予算編成の中で一応算入をするという形を取っているわけでございます。これら機種の問題につきましては、院内にございます医療機器整備委員会という委員会が中心になってすべて決定をしておりまして、現在のところ高度医療の対応等につきましても、特に問題はございません。 次に、病床の回転率をよくするためのベットの活用ということでございますが、病床の有効利用につきましては、従来各病棟間の空床利用というものが、必ずしもスムーズには行われていない一面もございましたが、実は最近になりまして空床を有効利用すべきだということから、病床の管理権限を総婦長に位置づけまして行うことになったわけでこざいます。したがいまして、各診療面の連携もスムーズに行くものというふうに考えておるわけでございます。 次に、結核病床の縮小あるいは廃止を考えていないかという御質問でございますが、実は3年ほど前に37床ございました、結核病床を現在の12床に縮小をした経過がございます。 その後年々患者数も減少しておりまして、現在のところは1日平均約4名くらいの入院患者しかないわけでございまして、こういう状況で推移をしていきますと、当然見直しということになるわけでございまして、病床の効率的な活用あるいは経費の節減を図るためには、私どもといたしましては廃止という方向で考えることが望ましいんではないか、というふうに考えておるわけでございます。 次に、診療報酬請求事務の委託の問題でございますが、現在病床におきましては、請求事務につきましては病院職員と一部民間委託で処理をしているわけでございます。これらの業務の性格上、専門職的な知識が要求をされるわけでございまして、実はこれにつきましては現在院内に設定いたしました業務システム化プロジェクトチームの中で、その改善策等について検討中でございます。 次に薬品の購入についてどうかと、また支払いはどうかということでございますが、薬品購入につきましては毎年度末におきまして、翌年度の購入についての登録業者約13社ございますが、市に登録してある業者13社と各薬品についての見積もりを徴した中で、単品単価契約を締結をして購入をするという形式をとっております。支払いについては翌月払いという形でございます。 次に研究研修費についてでございますが、研究研修費は医師に対する経費といたしまして、法令とかあるいは自治省の通達の中で規定をされた経費でございまして、医師が医療技術向上のために大学医局へ出張し、あるいは研究をすると、その他学会への参加等常に新しい医療に対応できるようにするための経費でございますので、そのように御理解をいただきたいと存じます。 最後でございますが、当初から補助金を当てにしたような予算編成というのは、好ましいことではないと思うがどうかという御質問でございますが、最近の医療を取り巻く情勢というものは、非常に厳しくなっておるわけでございまして、一例を申し上げますと、薬価基準の引き下げというものが、ここのところ毎年のように行われる一方では、医療費の改定はだんだん遠のいていくというような状況があるわけでございます。 このような状況の中で病院におきましては、何とか収入の増を図りたいということで、いろいろと対応策を実施をしているわけでございますが、十分な医業収入の確保というものが困難な状況にあるわけでございます。したがいまして、病院経営の健全化あるいは基盤強化のための繰出金を、医業外収入として充当をさせていただいておるわけでございますが、そういう実情を御理解をいただきたいと思うわけでございます。 以上で私の方の答弁は終わらせていただきます。 〇議長(長瀬正左衛門君) 塩野褒明君。 〇塩野褒明君 1、2点だけ再確認をする中で御質問申し上げます。 私が、いま医師並びに看護婦の現在の定数あるいは体制で十分で患者の診療をなし得る、満足させるだけの診療ができるか、あるいは看護ができるかということをお伺いいたしましたけれども、これは反面別の形で私は申し上げたいです。 実は、ある開業医の先生方から病院へ患者を依頼したところが、お医者さんの方ではよろしゅうございます、というけれども、看護婦の方でそれは引き受けられないこういうお話があったというようなことを聞いております。看護婦が足りんじゃないかと思ってお聞きをしたんです。 それからもう1点、結核病棟のことでございますが、これは、あるおやめになった議員さんですが、けさ電話をいただきました。結核の患者を入院させていただきたいと市立病院へお願いしたらば「いま満床です」というお答えがあったということでございました。「おまえ、一体満床かい、どうだい」こういう話があった。 「いや、満床でないはすだよ」こういうことで御返事を申し上げたんですが、一体それは何なのか、患者がせっかくあるのをなぜ断るのか、それにはいろいろ理由はあるかもしれませんが、たとえば結核病棟は、いま事務局長がおっしゃるように12床ある中で、いま4人しか入院していない、そこに看護婦が13人配置されているんです。一体これはどういうことなのか、その辺をお伺いいたします。 それから診療報酬の請求義務につきましては、年間約1,000万円ほど出されているはずでございます。ぜひそれを実現するように御配慮を願いたい。 それから薬品の購入についてでございますが、いま翌月払いということでございますが、これを2ヵ月あるいは3ヵ月後に支払ったらば、その金利は膨大なものであろうと、私はそういうように考えます。 それはできないことではないだろうと思います。いま市中どこ行ってもおそらく180日くらいはざらであるはずであります。そういう中で病院だけがこの薬価基準が下がった厳しい中でもって翌月というと、たとえば30日に支払えば翌月の幾日に払うか知らんけれども、1日たったって翌月は翌月だから、そういうこともないでしょうけれども翌月を3ヵ月後に払う、あるいは4ヵ月後5ヵ月後、ときには6ヵ月後に払ったって、これはいいはずなんです。 そういうことをすることによっての金利というものは、これは膨大な数だと私は思います。ぜひそういうことも検討していただきたい。 以上、この3点について再質問をして終わります。 〇市立甲府病院長(石井次男君) 開業医からの紹介の患者さんを、看護婦がお断りしたと、これは調査をいたします。まことに申しわけないことです。 それからテーベーの満床につきましても、どういう事情がありますのかこれも調査をいたします。 〇市立甲府病院事務局長(坂本吉哉君) 診察報酬の点でございますが、できるだけそのような方向で検討させていただきたいと思います。 それから薬品の購入の支払いでございますが、実は私どもは買い取りという形でなくて、委託在庫制度というちょっと一般とは異なった制度を導入しておる関係もございまして、翌月払いということになっておりますので御指摘もございましたのでその辺の制度の見直しも含めまして考えていきたい、というふうに考えております。 〇議長(長瀬正左衛門君) 次は依田敏夫君。 依田敏夫君。 (依田敏夫君 登壇) 〇依田敏夫君 塩野議員に引き続き政新会を代表して市政に対する一般質問を行います。 すでに昨日より先輩各議員の質問がありましたので、多少重複する点等もありますが、でき得るだけ重複を避けて要点をしぼって質問をいたしますので、市長並びに当局の御答弁をよろしくお願いをいたします。 まず59年度の市政執行の基本的な考え方についてお伺いいたします。この間題につきましても各先輩議員からの質問がございましたが、私なりの質問をいたしますので、的確なる御答弁をよろしくお願いをいたします。 原市長は、就任以来甲府市は甲府市民のためにあり、甲府市政は甲府市民とともに歩むべきものであるとの政治理念を基本に公正、清潔、誠実の姿勢をモッートーに市政を執行しておられますが、いま地方自治体を取り巻く諸般の状況は、深刻な課題の山積により非常に厳しく、全市民が一丸となって取り組まなければ光明は見出せません。 そこで来年度の予算編成期を迎えておりますが、特に昭和59年度は、新総合計画推進の中でタイムリミットのある大型プロジェクトとともに、原市政の政策実現の具体的第1年次であり、市民の注目しておるところであります。厳しい内外の経済社会情勢の中で、59年度の市政執行の基本的方向を、どのように決定されておりますか、まずお伺いを申し上げます。 次に、人間尊重、市民生活優先の市政を基本とした甲府市新総合計画の推進とともに最大の課題であります61年かいじ国体の準備状況と職員対応についてお伺いいたします。 61年かいじ国体は、いよいよあと3年に迫りました。61年8月リハーサル大会までには正確には20ヵ月しかありません。財政負担については本市始まって以来という大型事業であり、このための財政調整基金の取り崩しはやむを得ない措置だと考えていますが、この国体の成功のために宿泊施設、輸送、駐車場、観光対策等どのような状況で計画がなされておりますか。 またこの成功は、何といっても市民全体の理解と協調がないと、成功はおぼつかないだろうと思います。毎年実施されている大会が、それぞれの県の特色を生かし、住民運動としての真剣な取り組みのほどが伺えます。 かいじ国体、市民運動の基本目標である、1、スポーツに親しみ、丈夫な体をつくる。2、美しい環境をつくり郷土愛をはぐくむ。3、人に親切にし、心のふれあう社会を築く。この3つの目標については社会体育の振興であり、健康づくりであり、生活環境の整備と明るいまちづくりであり、親切運動と連帯意識の効用等ですが、具体的にはどのような計画で推進しておりますか、お伺いいたします。 また国体の準備運営に当たる準備室の職員配置につきましては、先日の決算審査特別委員長の報告で、来年度3名の内部転用により、現在のスタッフ8名に加え11名程度の流動体制で対応とのことですが、事務処理に不足は生じないか。 また終了後この職員をどのように配置していくのか、計画をお示し願います。さらに国体開催時の1週間は、市職員の臨戦対応は1日数百人を要すると聞いております。この間の市民サービスは万遺漏のないように対応を図るべきで、この点についてもどのように計画なされておりますか、お伺いをいたします。 次に駅近代化と駅前広場の整備についてお伺いいたします。 甲府駅の近代化事業は、県都甲府市の表玄関であり、市民の待望久しい夢であります。赤字経営の国鉄を相手に幾多の問題を解決し、順次進捗している状況は、甲府市民として喜びにたえません。この間関係者各位の御努力に対し敬意を表するものであります。そこで幾つかの問題点と今後の見通しについてお伺いするものであります。 まず南北自由通路と駅舎の身障者用の昇降方法についてお伺いいたします。北口にはスロープが取りつけられるようでありますが、南口はどうかお尋ねいたします。 次に、貨物駅構内と身延線構内の処分地の国鉄の考え方について、また構内と構外の公衆便所について建設中と完成時の設置場所と維持管理についてもお尋ねをいたします。 次に駅前広場の整備についてお伺いいたします。 第1点南北駅前広場は、国鉄と県の用地であると聞いていますが、この面積はどのくらいであるか。 第2点駅前広場の整備について、検討委員会で協議がなされているやに聞いておりますが、きょうまでにどのような協議がなされているか。 第3点、駅前広場整備事業は県が事業主体であると、先般の本会議で答弁がなされているが、甲府市は負担金を出すのか明確にされたい。 以上、駅近代化、駅前広場整備のまとめとして、駅ビル建設も60年秋オープンを目指しているとのことですが、当局も重役として就任しておりますので、細部にわたり市民優先の企画と県都の表玄関にふさわしい文化性を取り入れたものを、ぜひとも実現されますように強く期待申し上げます。 次に教育行政の充実推進についてお伺いいたします。 未来を担う児童生徒の人づくりとしての教育は、いま教育制度の改革と見直しの論議とともに活発化しております。今日の科学技術の著しい進歩と産業経済の目覚ましい発達とにより、物質文明に走り、人間疎外の風潮に流れ、戦後日本の教育制度から来る高学歴偏重社会のひずみが小中学校教育に顕著にあらわれ、落ちこぼれや校内暴力、登校拒否にまで発展しております。 その根源のすべてが学校教育に起因しているとは思いません。家庭教育を初め社会環境の悪化も重大な要因になっております。しかし教育基本法第1条の趣旨である人づくりがなおざりになり、詰め込み教育となり、偏差値のみを重視し、一部学力のみの選抜方法による入試制度が、幾多のきわめて重大な欠陥と弊害を招いたのであろうと考えざるを得ません。 教育は1日もゆるがせにすることはできません。甲府市100年の大計に立って教育の基本目標の推進のために、どのように対処しておりますか総論的にお伺いし、また甲府市義務教育振興集行委員会の59年度に向けての要求事項等についても考えを明らかにお願いをいたします。 次に、農業行政についてお伺いいたします。 第1に地域農業生産対策と水田利用再編対策についてお伺いをいたします。高度経済成長とともに始まりました食生活の変化による需給の不均衡は、米の消費減少問題としてあらわれ、現在なお水田利用再編対策として稲作の減反政策に取り組んでおられます。今年度の実施経過と来年度から始まる第3期対策の対応はいかがですか、お伺いをいたします。 本市農業は都市化が進む中で労働力の低下、兼業化等農業を取り巻く環境の悪化により、土地利用型農業の健全な振興を抑止し、農業生産のゆがみに拍車をかけ、とりわけ市街地農業の位置づけは厳しいものがあります。しかしながらその一方で市街化区域内の残存農地は、まだ相当面積があり、中核的農家として生産に取り組んでいる農家も少なくありません。 都市と農業は、常に調和を保ちながら双方がそれぞれの機能を発揮し、生活環境の保全と農業生産活動の確保が維持されることが必要だと考えますが、本年度推進の地域農政推進対策事業における農地銀行活動の成果はいかがでしょうか、お伺いいたします。 第2に、市街化区域内における農政は、今後どう進めるのかもお伺いをいたします。 次に市内農協の育成と行政の対応についてお伺いいたします。今年5月、種々の諸問題山積みの中で南北両農協が発足いたしました。単位農協の規模拡大と経営の近代化、外部企業との競争力の強化等経済活動の範囲が広がりましたが、反面組合員の無関心と共同意識が低下し、農業社会の人的結合の弱まりと相まって、農協組織基盤を弱体化しております。 そんな中で発足をいたしました両農協への対応はどうか、また未合併の貢川、池田両農協の指導育成についても、引き続いて推進されるよう要望いたします。なお農協合併に伴い、農協推選の農業委員数が減少し、農政面での1つの行政改善が結果として行われたものと受けとめられますが、反面地域農家を代弁したり、行政との連携が少なくなることも想定されますが、この点についてはどのように考えておりますかお伺いいたします。 次に、地域の集会場施設の整備充実についてお伺いいたします。 80年代は地方の時代といわれ、市民が喜んで定着できる地域社会の創造を目指して、活力ある健康都市、甲府を基本理念として市政を推進しておられます。そこでいま地域の連帯と協調の中で、みずからの生活環境づくりの一番のウェートは、単位自治会の諸活動にあります。 一口に自治会活動と申しましても、私のまちの自治会組織を例にとりましても、総務部に始まり文化、交通、環境、衛生、体育、育成等、それぞれの部が部長を中心にスタッフが一丸となって活動に取り組んでおります。行政の伝達から町内行事のすべてについて万事取り仕切っておりますのが実態であります。 そんな中で一番の悩みは集会施設であります。さきの市自治会連合会の要望の中にも、集会場の問題が出されており、コミュニティー活動の拠点である集会施設は、欠くことのできない施設であり、市当局もこれに対し積極的に対処されていることに敬意を表するものであります。しかしながら、この集会施設の建設を希望する各自治会で苦慮しているのは、建設用地の確保であります。 現在集会場設置については、建物に対する助成措置はありますが、用地取得に対する助成制度がないため、これの建設は不可能に近い状態です。6月議会の中でもわが会派の宮島議員、9月議会でも川名議員からも提起されましたが、いまどのような施策を進行されておりますか、またブロック公民館建設事業とともに、行政の抜本的対策を要望するものでありますが、御所見をお伺いをいたします。 以上、私の第1弾の質問を終わります。 御清聴ありがとうございました。 〇議長(長瀬正左衛門君) 市長 原 忠三君。 (市長 原 忠三君 登壇) 〇市長(原 忠三君) 依田議員の御質問にお答えいたします。 59年度の市政執行の基本方向についての御質問でございますけれども、59年度は国体を初め各大型事業のための正念場でございまして、また新市政の実質初年度といたしまして、都市の活性化と行政の文化化、これの推進を図りまして、市民総合福祉計画、市民の杜、都市緑化計画の樹立、さらには5大市民総ぐるみ運動を推進していく重要な年でございます。厳しい財政下ではありますけれども、明年度の市政執行方針は活力のある健康都市甲府を基本といたしまして、まず良好な生活環境を確保いたしまして調和のとれた健康都市の推進。 2番目といたしまして、都市基盤の整備と産業振興の施策を推進し、あわせて文化とうるおいのある諸施策を展開をしていきたいと思います。 3番目といたしましては、市民参加の市政推進のため、全市民運動を展開をしていきたいと思います。 4番目といたしましては、新時代に対応する行政執行体制の確立を図っていきたいと思います。以上でございます。 次に、甲府駅の近代化に伴います南北自由通路の身障者の昇降施設に対する御質問でございますが、北口はスロープが取りつけられるようであるけれども、南口はどうかと、こういうお尋ねでございますが、南北自由通路の身障者の昇降施設につきましては、国鉄との協議の中で、北口につきましてはスロープを設置することになっております。また、南口につきましては駅ビルの昇降施設を利用することによりまして対応してまいりたいと、このように考えているところでございます。 次に、貨物駅構内と身延線構内の処分地の国鉄の考え方はどうかと、このようなお尋ねでございますが、国鉄は昭和59年2月には貨物の取り扱い駅を大幅に廃止する計画であります。これに伴いまして、甲府駅の貨物施設の廃止の予定でありますが、この跡地の処分につきましては県、市並びに国鉄で構成しておりますところの駅前広場整備検討委員会の中で、国鉄の基本的な方針が出た段階でそれらを踏まえて効率的な活用を図るように検討をしてまいります。 次に、都市計画法によるところの市街化区域の線引きの見直しの現状と今後の対応はどうか、このような御質問でございますけれども、今回の見直しは57年度に建設省から出された通達をもとに見直しを実施するものでございまして、その基本となる将来の人口の伸び率の鈍化等を考えますと、市街化区域内の点在する残存農地の取り扱いは相当厳しいものとなると思慮されるものでございます。現在このような状況を踏まえまして、地域の意向を調査し指導をしておりますので、これらを参酌する中で農政とも十分協議をし、線引きの見直しを検討をしていきたいと、このように考えておるところでございます。 次に、市街化区域内におけるところの農政はどう進めるか、このようなお尋ねでございますが、本市の場合、市街化区域内の農家は全体の46%、耕地面積では33%になっておりますけれども、兼業化の比率は高いわけでございまして、また主として水由が多くて、概して生産性は低い状況にあります。 しかしながら、約500ヘクタールに及ぶところの農地は、住宅地に介在しながら、生活環境も自然条件の保全による地域住民の暮しに直接、間接に貢献をしておるところでございまして、なお生産が農産物の供給に一定の役割りを果たしております。 このような状況にかんがみまして土地利用の有効活用を図る観点から都市計画サイドとも十分連携を保ちながら、土地改良事業を初め営農技術指導等も行ってまいりたい、このように考えているところでございます。 次に、合併農協に対するところの行政対応はどうかと、このような御質問でございますけれども、地域農業を、さらには地域経済の中心的な役割りを担い、その発展を促進する新農協といたしまして、甲府南、甲府北の両農協が本年5月に発足をいたしました。 以来役職員一致協力して組合員の信頼にこたえるような努力をされておるところでございますけれども、合併農協はその経営基盤の確立に最低3年は必要と言われております。行政対応は必要不可欠と考えておるところでございます。 このために市は営農指導体制やその経営基盤の強化のために指導体制を整えまして、また助成措置といたしまして今議会の補正予算の中で所要額を計上をいたしておるところでございます。 なお、未合併農協につきましても、今後も引き続いて合併の指導をしてまいる所存でございますので、御理解と御協力を賜わりたいと思います。 次に、集会施設の建築に伴うところの用地の取得についての助成についてのお尋ねでございますけれども、地域住民のコミュニティーの場として自治会活動の拠点としての集会施設の充実は欠くことのできないものであることはお説のとおりでございます。 したがいまして、施設の建築費に対しましては助成を行っておるところでございますけれども、この建築に当たりましては用地確保がきわめて困難なことは十分理解をしているところでございます。 しかも、本市の厳しい財政の実態の中で、用地の取得の補助制度は非常にむずかしい状況にありますので、行政といたしましても関係各機関の協力をいただく中で、公共の遊休地等の活用を積極的に図りながらこの問題解決に向けて鋭意推進努力をしてまいる所存でございますので御理解を賜わりたいと思います。 他の質問につきましては、担当の部長の方からお答えをいたします。 〇調整管理部長(河村利男君) 61年かいじ国体開催及び終了後におきます職員体制についての具体策につきましてお答え申し上げます。 3年後に迫ったかいじ国体の開催に必要な人員につきましては、先催都市の状況を見ながらおおむね35人ないし40人体制を考えているところでございますが、すでに順次その動員を図ってまいったわけでございます。 しかしながら、御承知のとおり国体事業はあくまでも時限的な事業でございますので、これにかかわる職員の対応は、定員増を図るということではなしに、やはり内部転用を図ってまいりたいということで、用地取得の事業促進にかかわる職員の転用と、さらに新年度から職員の長期的な流動措置で対応してまいりたいという考え方でございます。 なお、終了後は事業報告書の作成等の残務事務にかかわる人員を若干残しまして、余剰人員につきましては、これまた国体事業を優先するために抑制してきておりました、新総合計画の推進に必要な増員要素にあてることといたしまして、流動職員はもとの課に復帰するという形になろうかと思います。 長期間の流動のため、市民サービスや行政水準を低下させることのないよう、全庁的に事務事業の見直し、単純な業務につきましては、定数内労働力の活用等によりまして、国体事業を乗り切ってまいりたいというふうに考えております。 開催期間中の1週間は、お説のとおり700人くらいの職員が国体業務に従事し、市役所の総力を挙げてこれに対応しなければならないというふうに考えておりますが、これによりまして市民への影響につきましては十分配慮いたしまして、窓口業務を重点に職務研修を徹底いたしまして、市民サービスに遺漏のないよう努めてまいりたいというふうに考えておりますので、御協力のほどお願い申し上げます。 以上でございます。 〇団体準備室長(飯尾 和君) 国体の関連いたします宿泊輸送、駐車場並びに観光対策、市民運動等の準備の状況についてお答え申し上げます。 宿泊対策についてでございますけれども、秋季大会のピーク時には本市に8,500人の選手、役員等関係者の宿泊が見込まれるわけでございますけれども、現在市内の各旅館等と宿舎の提供について折衝を行い、国体への理解と協力を得ておりますけれども、現在のところ市内の旅館等だけでは若干の不足が予想されますので、石和町への広域配宿によって万全を期してまいりたいと、このように考えております。 輸送対策についてでございますけれども、選手、監督等が競技会場、練習会場、宿舎の間をスムーズに移動でき、力を十分発揮できますように大型バス、あるいはマイクロバス等による計画輸送を検討してまいる考えでございます。 それから、駐車場対策につきましては、開・閉会式に伴うものにつきましては県で行うわけでございますけれども、本市ではこれへの確保に協力をしてまいります。それから、本市の開催競争の駐車場につきましては本市で対応するわけでございますけれども、現在のところ県営総合運動場あるいは水球の東高校等にやはりそういう整備の必要性でございますので、整備計画を検討いたしておるところでございます。 3つ目といたしまして、観光対策でございますけれども、甲府市を訪れる役員、選手の皆さんに、甲府市の観光物産及び歴史などを知っていただく絶好の機会でありますので、観光、物産、伝統産業についてのガイドブックの発行、特産品の展示と即売会、あるいはブドウ郷と昇仙峡を結ぶブドウルートの解介等を計画しておるところでございます。 最後に、市民運動についてでございますけれども、国体開催を契機に20万市民が国体の意義を十分理解をしていただき、自主的な市民運動を通じて明るく住みよい連帯感にあふれる豊かな甲府市をつくってまいりたいと、考えております。 住民の基本目標といたしましては、先ほどお示しになりましたように体、心、環境の3つが定められておりますけれども、運動の推進につきましては自治会、組織や各種の機関、団体及び職域等の協力をいただきながら、できるだけ早期に市民運動推進協議会の設置、あるいは市民運動推進員の委嘱等を行ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 〇経済部長(中島省三君) 甲府駅近代化に伴いまして駅の構内及び構外への公衆便所の取り扱いについての御質問についてお答えを申し上げます。 甲府駅構内と構外の公衆便所の取り扱いにつきましては、構内は橋上駅舎に設置されますけれども、構外の新設場所につきましては、現在甲府駅駅前広場整備検討委員会で検討いたしております。設置場所が内定した時点で維持管理も含めまして、関係機関と協議してまいりたいと考えております。 次に、農政関係につきまして3点、市長が御答弁申し上げました以外に数点ございましたので、御質問にお答え申し上げたいと思います。 第1点は、水田再編の今年度事業の実施の経過と、来年度から姶まります第3期の対応はどうかと、こういうふうな御質問でございますが、今年度の水田再編対策事業につきましては、対策協議会の意向を踏まえ、関係農業団体及び農家の御理解と御協力をいただきながら推進をしてまいりましたが、目標面積250.3ヘクタールに対しまして、実施面積は231.2ヘクタールとなりまして、達成率は92%にとどまりました。 また、第3期対策の転作目標面積につきましては、先般県から236.9ヘクタールの指示がございました。 今年度よりも13.4ヘクタールの減になっておりますけれども、農用地の改廃等がありまして、なお厳しい問題がございますが、達成、未達成によりまして、国の補助事業の採択へも影響をいたしますので、次期対策の推進等につきましては、年明けとともに対策協議会に諮り実施方法を定めまして、転作の目標面積、地区別な配分方法、あるいは――等などを地区別の説明会に入りまして、目標達成の努力をしてまいりたいと思いますので、御理解をいただきたいと思います。 第2点の、地域農政推進対策事業における農地銀行活動の成果はどうかと、こういうふうな御質問でございますが、農地銀行活動は地域農政対策推進事業の基本を成すものであります。 農地を有効的に活用し、生産性の向上を図ろうとするものであります。本市におきましても昭和57年度より農業委員会に事務委任を行いまして実施をしてまいりましたが、過去2ヵ年の事業実績は18.4ヘクタールの利用権設定が行われ、当初目標の141.5%となりました。 今後とも地域の皆さんの御理解と推進員の皆さんの御協力をいただきながら、本事業の推進を図ってまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。 最後に、農業委員の減少に伴います行政対応はどうか、こういうふうな御質問でございますが、御指摘の農業委員会におきましては、法による措置でございますので御理解を賜わりたいと思いますが、農協合併の目標の1つといたしまして、農業関係組織の整備を今後の大きな課題となっているわけでございます。 いま農協を初め、関係団体とも協議、検討を進めておりますので、お説の点につきましても十分留意しながら対応してまいりたい、このように考えておりますので御理解を賜わりたいと思います。 以上でこざいます。 〇都市開発部長(丸山 忍君) 甲府駅前広場の3点の質問についてお答えを申し上げます。 まず、駅前広場の面積でございますけれども、現有面積は南口の広場が8,646平方メートル、北口の広場が2,966平方メートルございまして、それぞれ国鉄と県が半分ずつ保有をしているという状況でございます。 2番目といたしまして、甲府駅前広場整備検討委員会でございますけれども、これは県、市、国鉄の関係、部課長11名で構成されておりまして、広場の基本的な施設の位置とか規模、さらには周辺整備のあり方等を検討を行っておるわけでございまして、いままでに委員会を3回開催をいたしまして、駅南広場の広さの問題、先ほど答弁をいたしました公衆便所の位置の問題、さらには交番の位置等が検討をされてきておりますが、さらに北口の広場のあり方、交通体系等が論議をされているところでございます。 今後これを利用します各種関係機関の意見を聴取をし、計画に入るスケジュールになっておりますので御理解をいただきたいと思います。 次に、このような広場の整備の事業主体でございますけれども、御承知のように南口広場につきましては、県が事業主体に、北口広場につきましては市が街路事業の一環として整備することになっております。 その負担金でございますけれども、地財法の27条によるところの応分の負担を県から求められておりますけれども、南北自由通路と市が全額負担をしたという経緯がありますので、これらを配慮していただくよう現在強く県と折衝をしているところであります。 以上でこざいます。 〇教育委員長(大木敏夫君) 御質問にお答えをいたします。 まず、教育の基本目標の推進のために、どのように対応しておるかという点についてでありますが、御指摘のように、現在教育制度の見直しをめぐって、非常に論議が高まっておるわけでございますけれども、このことは御指摘いただきましたように、現在の教育のあり方に対する批判、あるいはより新しい教育改革への強い願いが込められているというふうに私どもも理解をしておるわけであります。 これからの人づくりというものにつきましては、人間性豊かな児童、生徒の育成を目指し、自分からよく考え正しく判断をし、そしてまたたくましく行動できる能力を高めるとともに、自己能力の育成、あるいは基礎、基本的な力の徹底、個性豊かな創造性の伸長、あるいは文化の伝統等、これらのものをいずれも重視していく必要があると考えます。 そういう立場に立ちまして、市教委といたしましてはその方向を目指して、年度の当初4項目にわたる学校教育の指導重点というものを設定をいたしまして、各学校の教育活動の充実に努めておるところであります。 また、あわせまして、これらに対するもう1つの重要な面であります施設整備の充実等につきましては、市議会の皆様の御協力もいただきまして、懸命な努力をいたしておるところでございますので、御理解をいただきたいというふうに思います。 また、もう1つの御質問でございました義務教育振興実行委員会から要求事項の対応についてどうかということについてでありますが、これらの実行委員会からの要求事項につきましては、これをちょうだいいたしまして内部で十分検討をいたしておるわけでありますが、御承知のように現在来年度予算の編成中でありますので、その内容を十分に私どもとしても生かせるように、可能な限り努力をしていきたいというふうに考えておりますので、御理解をいただきたいというふうに思います。 以上でこざいます。 〇議長(長瀬正左衛門君) 依田敏夫君。 〇依田敏夫君 各項目に対する一定の御答弁をいただきましたので了解をいたしす。 特に、重ねて要望をいたしますが、かいじ国体の成功に向かって甲府市の責任においての真剣な取り組みが伺えます。まさにレールの上を開催に向かって走っているという感じです。 しかし、何でもかんでも国体が成功すればよいというものではありません。国体が終わって後には財政負担が残っただけというようのことでは、ほんとにいま市民生活の上にも及んでいる負担を考えると、ほんとに将来的に心配をするものでございます。 ここで重要な点は、国体市民運動の基本目標を机上の空論に終わらせることなく、市民に十分アピールして、だれでもが喜んで暮せる私たちの町甲府の実現に向かって取り組んでいただきたいと思います。 特に、今議会は冒頭申し上げましたが、予算編成期を迎えておりますので、それぞれの施策につきまして、市民要望が十分に反映されますように重ねてお願いを申し上げて私の質問を終わらせていただきます。 〇議長(長瀬正左衛門君) 御答弁要りませんね――暫時休憩いたします。 午後2時45分 休憩 ―――――――――――――――――― 午後3時12分 再開議 〇副議長(早川光圀君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 本日の会議時間は議事の都合によりあらかじめこれを延長いたします。 上程議案全部に対する質毀及び市政一般質問を続行いたします。 次は政新会の森沢幸夫君。 森沢幸夫君。 (森沢幸夫君 登壇) 〇森沢幸夫君 政新会を代表いたしまして、質問の機会を与えていただきました先輩議員並びに同僚議員に感謝を申し上げながら、12月議会最後のわが会派の質問をさしていただきます。 最初は工業の活性化についてお尋ねをいたします。 市長は、6月議会でその所信の中に「甲府市の実りある発展は商工業の活性化が重要だ」と述べておられますが、私も工業人の一員といたしまして市内工業の発展を心から願っているものであります。 いま工業は、貿易摩擦、中進国の追い上げ、ICに代表される技術革新、さらには騒音、臭気、拡張難等のために郊外や周辺町村への移転をしなければならないと。山積する問題があるために、行政がいままでのように短期補助金や融資だけの対応では、とうてい活性化は望めないような状況下にあると思います。 そこでお尋ねをいたしますが、甲府市の工業の長期的振興策を確立するため、甲府市地域工業振興指針を策定されたと伺っておりますが、指針の内容と今後における具体策、施策の方向を明らかにしていただきたいと思います。 本市の工業は、地場産業が中心であり、地域の経済基盤の確立には地場産業の振興が重要でありますが、58年、59年度において地場産業振興センターを建設し、地場産業振興の拠点にすると聞いており、しかもこれが甲府市に建設されるということで、われわれも大変うれしく思っているわけですが、立派な建物をつくっても、これが真に地場産業の役に立つような運営がされなければ、宝のもちぐされになってしまうわけでして、この点については業界とも十分話し合う中での対応を要望しておきます。 現在の深刻な不況の中では、また業界はセンター建設には、総論的には賛成しているものの、具体的施設になりますと、現在の深刻な不況の中では大変なことであるわけで、この点行政においても十分お考えいただき、できる限りの助成を図る必要があると思いますが、センターの性格、建設に対する費用の負担割合、運営に対する考え方等を明らかにしていただきたいと思います。 第3点目といたしまして、先ほども申し上げましたが、既設の工場のまわりに後から進出してまいった住民が、少数のうちは何も言えないんですが、住宅が密集して大勢になりますと、騒音やら振動、臭気等に対する苦情を出して移転を迫るケースが目立っております。 ところが、小親模で移転を迫られても財政的に無理な方がありまして、先の議会でもわが会派の宮島議員から質問がありました。小規模工業団地の早期実現が望まれているわけですが、現在の進捗状況を明らかにしていただきたいと思います。 次に、水道事業についてお尋ねをいたします。 現在、甲府市水道事業は、甲府市及び敷島町、昭和町、玉穂村の1市2町1村にまたがる広域水道として運営され、22万人の水需要を賄っていると伺っておりますが、昭和50年より着手された第5期拡張事業は、その荒川総合開発計画の一環であり、荒川多目的ダムより新規10万トンを取水して、昭和62年度を目標に給水人口27万3,000人、1日最大給水量19万6,000トンを想定して、当初総事業費は150億4,000万円、現在の進捗率は80%と伺っております。 また、荒川多目的ダムの完成を来年度に控え、第5期拡張事業が完成しますと、総事業費は340億を超えるだろうと伺っておりますが、現在の経済の伸び悩み、人口増の鈍化、給水量の伸び悩み等の上からプロジェクトを見直しする必要があると思いますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。 また、山梨県が県民の水需要にこたえるために発表しております山梨県水道事業整備基本構想、いわば県が県民の水需要について将来的な展望を示したもので、県の水政策でもあるわけですが、この構想は県内を4つのブロックに区分し、既設の水道事業を含めて広域水道圏を設定し、水田確保を容易ならしめるとともに、水需要を個々の水道事業代から公益的な運用ができるようにも、甲府市を中心とする中央水道圏、それから峡南水道圏、峡北水道圏、東部水道圏がそれであることは皆様すでに御承知のとおりでありますが、このうち峡北水道圏は大門下川ダムが着工され、具体的に動き出していると聞いておりますが、県都甲府市の水道はその規模から言っても、当然県下水道事業のリーダーであるわけで、この広域4ブロック構想に向かってもリーダー的な役割りを果たさなければならないと思いますが、市長のお考えを伺いたいと思います。 また、この構想に沿う最低条件としても、鎌無川と笛吹川にはさまれた近隣事業体であります。田富、石和、竜王ともお互いに水が賄えあえる施設の運用が望ましいわけですが、このことがまた県の示す広域水道圏構想をも実現していく道でもあり、人口増加が低下して給水量の伸び悩みを来している。現在、荒川ダムに投じた資本回収の近道でもあると思われるわけです。 次に、帯那地区簡易水道の問題ですが、これは6月議会でわが会派の清水議員も取り上げ、きのうもまた武川議員も大変心配をされておりましたが、当局も早期実現を期しているとのことで、帯那地区住民も永年の夢が近い将来かなえられると大変喜んでいると思います。 この簡易水道も甲府市の上水道拡張事業の中に組み込まれ、事業主体は水道局が推進をすると伺っておりますが、独立採算を基本とする水道事業が、この水道をどう取り扱うのかが大変心配されるわけです。 なるほど工事は、きのうも市長の答弁にありましたが、国庫補助や起債、市負担ででき上がるといたしましても、上水道から受けるポンプ施設やそのほかの多くの施設からなる運営と聞いておりますが、そのために要する維持管理費が水道料金に加算された場合を心配するわけです。 この簡易水道の発想は行政の一環でもあり、甲府市の政策として実施するものである以上、建設費及び維持管理費は一般的な水道料金で賄えない部分についても、永久に市が政策料として支出して、水道事業の健全な運営を図ることが必要かと思われるわけです。 以上のような問題等、3年ローテーションで行われてきましたとされる水道料金値上げはどのように関係していくのかが市民の関心事でもありますので、数点をお尋ねいたします。 最初に、第5期拡張事業の見直しはどうなっているでしょうか。 また、見直しは将来に禍根を残さないものであるかどうかを伺います。 次に、山梨県水道整備基本構想は、第5期拡張事業の中にどう生かされているか。 また、田富、石和、竜王との水道管連絡網は現在どうなっているでしょうか、また将来はどうなるかも伺います。 次に、帯那地区簡易水道は、法の定めるところにより第5期拡張事業の給水地域拡大として事業を推進されるそうですが、国庫補助以外の資金と維持管理費の補てん及び起債返還額等利子補給はどのように考えているかとお伺いをいたします。 また、この事業は水の専門家である水道局で進めるのがよろしいわけですが、その場合現在の福祉部にあります簡易水道係は、水道局へ委託するのかどうか。さらにこの事業を推進する組織についてもあわせて御答弁をお願いいたします。 次に、都市計画に関してお尋ねをいたします。 昭和41年、首都圏都市開発区域に指定された甲府市、敷島、竜王、昭和、田富、玉穂の1市4町1村が一丸として広域都市計画が推進されていると思いますが、最近の交通渋滞やら小、中学校の収容難等から見まして、現行の甲府都市計画区域においての市街化区域内の状況が、計画どおり進行しているのかどうか非常に疑問をもつのですがお伺いをいたします。 私は、都市の主役は人間であり、ビルや道路だけでなく、主役である人間が快的な生活をエンジョイするために緑や水、空間、町並みはすべて整えるのが都市計画の役割りであると思います。ところが、いま市内の現状は道路は車が渋滞し、人は車の間をぬって歩かなければなりません。 高層ビルは日光をさえぎり、思い思いに装飾をこらした高さもふぞろいの町並み、それに公園も十分でなく、しかもそういう中でも市街化区域内の残存農地は662ヘクタール以上もあるということで、甲府市が計画した30万都市構想にはほど遠い状態と伺っております。ちなみに1983年版甲府市の概要で見ますと、48年1月より58年1月までの10年間の人口増は1万135人となっております。 世帯数では8,370世帯の増となっておりますが、これを小学校区で仮に平均しますと、1小学校区で1年間に31世帯がふえたことになりますが、平均の数で見た限りでは特定地域で小学校や中学校が新設しなければならないというようなことは考えられないわけです。 ところが現実は全体的な人口増が余りなくても、中心部の住宅が郊外へ出るために偏った人口分布があるわけです。なぜこのようなことになるのか考えてみますと、人が住む条件の緑が豊かで、水も清く、空間も清いという都市計画の原点が郊外にはあるからだろうと思います。 ところで、ここでまた問題になるのは、甲府市近辺の町村は人口がふえ続けているところです。特にお隣りの竜王町の増加ぶりは目を見張るものがありますが、30万都市甲府の夢が遠のいた原因はどこにあったでしょうか。 人が住むに適した条件があって、しかも地価が適正な価格で手に入るところには、人が競って進出してくるはずです。速やかに線引きの見直し等、用途指定地域の再検討及び適切な都市計画行政の全般の見直しが望まれるところですが、今後の対策を明らかにしていただきたいと思います。 次に、北西部の下水道事業についてお伺いします。 甲府北西地域、特に千塚、羽黒地区の住宅化は年々進んでおりますが、下水道事業はおくれるばかりのようです。御承知のように、北西部には山の都を代表する昇仙峡がありまして、年間100万人の観光客が参ります。その昇仙峡の玄関とも言える湯村温泉がこの地域にあるわけですが、観光課の数字ですと、本年の観光客は例年より4%の減少となっております。原因はいろいろあろうかと思いますが、その1つに湯村温泉郷を流れる湯川及び小湯川の汚染度も入るのではないかと思います。 地元の人たちでさえ目をそむけたくなるようなよごれは、夏はユスリ蚊、この蚊はちょうど既製のかやの目をくぐって入るような小さなものですが、この蚊の大発生とか、冬は水量が減るとヘドロの川となって、1度泊まった観光客もこの様子を見ますと、次は石和へと思うのは無理はないと思う次第です。国体を間近かに控え、真っ先に湯村が申し出たということを聞いておりますが、このような状態では、全国から集まった選手や関係者に与える印象が非常に心配されるわけです。 当初の計画では57年度に工事がされるといい、次の見直しで60年度になり、最後の見直しでは62年までにお隣りの塩部と富士見まで来るというように変更されてまいりましたが、きのうの御答弁によりますと、62年予定の68%が若干おくれる心配があるとのことで、大変心配されるわけですが、下水道事業の、湯村温泉郷を含めた千塚、羽黒地区への見通しを明らかにしていただきたいと思います。 次に、河川管理についてお尋ねをいたしますが、昨今ちょっとした大雨が降りますと、各所で小河川がはんらんし、浸水被害等が出ておりますが、従来の農地と違いまして、宅地化されたところの雨水の浸透が悪くなっているのに、河川の状態は昔のままということで起こる問題だと思います。宅地化にする場合、排水等についてどのような指導を行っているのか、明らかにしていただきたいと思います。 また、河川水道敷の国有地が侵食されたり、無断使用されておりまして、水路の改修等に支障がある場合がかなりあると伺っておりますが、これらの土地の取り扱いについて今後の方針を明らかにしていただきたいと思います。 次に、61年かいじ国体についてお伺いをいたします。 61年かいじ国体も3年後に迫り、市民にもようやく盛り上がりのきざしが見えてきておりますが、一部には国体は選手の競技会で莫大な費用は地方財政をさらに圧迫し、市には特別のメリットがないというようなことを考えている人たちもいらっしゃいますが、私は昭和20年代第4回東京国体、第5回愛知国体に選手として出場した経験がありますが、国体の開催の意義の中に「広く国民の間にスポーツを普及し、国民の健康増進と体力の向上を図り、あわせて地方スポーツの振興と発展に寄与する」とありますように、わずか1週間の体育の祭典ではありますが、それだけで評価すべきではないというふうに考えます。 いま県内各地でいままで無縁だったスポーツ種目に取り組んだり、家庭婦人までが男子のみと考えていた種目に取り組んで、そのだいご味を味わっている姿こそ、まさに国体の姿であると思います。 対抗競技の技を競う選手は少数でも、これを理解して盛り上げる人たちは大勢いるはずですが、こうした人たちができ上がった施設を利用し、体も心もきたえ、健康で文化的生活を営み、スポーツを通じて連帯感と責任感を高揚するよい機会でもあるわけで、特に近年見られます青少年のひ弱な体力と精神力、それから日常における友愛とか思いやりの心の欠如は見るにつけ、半世紀に一度の開催されるこの国体を、ただ単に体育の推進のみですごさずに、こうした心の病いをいやす機会にもしたいと思うんですが、そのためにも大人も子供も巻き込んだ大きな市民運動を展開することが国体を成功させる決め手になると思います。 市では意識高揚のために市民運動を展開されると思いますが、どのような内容かをお伺いいたします。 次に、国体に向けて、本市のスポーツ振興計画についてですが、開催県総合優勝がいままでの国体は恒例になっております。ところが例年マスコミの話題になるのは優勝の戦略にするために招聘する、いわゆるジプシー選手が問題になるんですが、本県でもすでに一部の大手企業が意識的に採用している様子も見えられますが、本市においてはどうお考えか明らかにしていただきたいと思います。 また、有力選手招聘がないとするならが、大きなお金をかけて開催するわけですので、優勝は市民のひそかな願いでもあるわけです。本市の選手強化をどのような方針をお待ちなのか、具体的にお話をいただきたいと思います。 次に、消防団関係についてお伺いいたします。 市長は所信の中で、市民による防災体制の確立、常備非常備消防の充実を表明して、主要事業内容の中で防災行政無線を初め、防災センター、貯水槽の設置、自主防災組織の育成等を通じて、市民の防災組織を啓発するとされておりますが、いま一朝有事の発生の場合を考えますと、法律も行政もかなり無力になり、混乱は避けられないと想定されます。 そこで、行政の果たす役割りといたしまして、有事の際、被害が最も最小限にとどまり混乱はなるべく少なくする方向での日常の指導と啓発が必要かと思いますが、被害をなるべく少なくする方法の1つといたしまして、私は現在中学校単位で編成されている消防団の活用を考えてみたいと思うのでございます。 なるほど常備消防は充実して、地域には自主防災隊が年々結成を見ております。資機材を備えて訓練を重ねておりますが、その内容を見ますと必ずしも万全とは言い切れないものがあると思います。たとえば自主防災隊の指揮者ですが、自治連合会の会長さんや幹部の方が兼任されておりますし、防災班は常に家にいるという理由で、婦人が主であったりする例が多々あるわけです。 まことに失礼な言い方ですが、連合自治会長さんともなりますと、非常に高齢な方がかなり多いわけで、こうした方々が有事発生の際の混乱の中で、実際専門活動が賄えるものでしょうか。 また、常備消防といえども、全市的な混乱発生の中で、各地区への対応はかなりおくれるのではないかと予想されます。そうしたときに、地域に精通した消防団の出番があると思います。地域の防災隊と連携をとり、常備消防の対応が講ぜられるまでの中継ぎとしても、消防団の役割りが重要になってくると思いますが、そのような観点から、次の点についてお尋ねをいたします。 現在、甲府市消防団25分団ありますが、消防自動車が19台配置されております。このほかに可搬式はかなりあります。このうち地元負担で最近購入した数分団を除いて、いずれも10年、20年の老朽車輌ですが、今後の分団消防自動車の更新はどのように進めるか、計画があったらお伺いをいたします。多額な費用を要する消防自動車購入を、いつまでも地元市民の負担ではかなり困難になると思いますので、どのように対処していくのか承りたいと思います。 次に、地域の消防団は市から運営費の支給を受けて水害とか火災などの出動、あるいは防犯活動への協力をやっておりますし、平素の分団運営を行っております市からの運営費が少額なために、各分団とも地域の自治会や消防後援会からの補助を受けて運営しているのが実情であります。 公的消防団として、納税義務を果たした地域住民に二重の負担をかけているわけで、厳しい個々の生活の中で大変なことと思われ、早急に改善の必要があるかと思われますが、59年度予算の中ではどのようにお考えになっているのかお尋ねをいたします。 3番目は、市が地震対策の一環として各自治会学位に自主防災組織の整備と、防災器具購入のための補助金を交付して、資機材の整備を図っておりますが、この1年間の各自主防災災隊の訓練状況はどうなっているのかお伺いいたします。 万一、有事が発生した場合、最も被害が想定される中心部の家屋密集地帯の状況はどうなっているでしょうか。もし訓練が行われていないとすれば、今後の指導はどう進めていくのかお尋ねをいたします。 また、資機材のうちで、永久的なものは結構ですが、損傷等で補てんをしなければならないというふうなものについても、御所見をお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。 御静聴ありがとうございました。 〇副議長(早川光圀君) 市長 原 忠三君。 (市長 原 忠三君 登壇) 〇市長(原 忠三君) 森沢議員の御質問にお答えをいたします。 甲府市の地域工業振興指針の内容と、具体的な施策の方向を明らかにせよという御質問でございますけれども、地域工業対策協議会より、本年7月長期的かつ総合的な工業の振興指針の御提言いただきました。指針は本市の地域工業の現状認識の上に立ちまして、学識的、専門的サイドから振興の方策を御提言をいただいたものでございます。 内容は、変動する経済、社会環境の中で、業界、企業がいかに自助努力が必要か。また、そのために行政は何をなすべきか。さらには市民全体の理解を得る中で、都市としての工業のあり方について新しい御提言をいただいたところでございます。 本市の優れた都市機能を生かしながら、先端技術に支えられた新しい都市型企業の素質、零細な地場企業の協業化、協同化、あるいは高度化の促進、高性能、高品質、高センス、こういうような地場製品の開発、長期的な展望の上に立った本市工業の振興の具体的方向が示されておるわけでございます。 今後はこの御提言をされました指針をもとにいたしまして、行政、業界が一体になって振興事業に取り組むことが必要であると考えておるところでこざいます。 次に、山梨県甲府国中地域地場産業振興センターの性格及び建設費用の分担、あるいは今後の運営に対する考え方についてのお尋ねでございますが、今回設置いたします地場産業振興センターは、甲府国中地域におけるところの地場産業の総合的振興を図るための国の助成制度を取り入れながら建設をするものでございます。 御承知のとおり、甲府国中地域は研磨、宝飾業、木工家具、ニット、これらの産業が集積をされておりましてこれら業者の総合的かつ地域的な振興を図るため、この事業が具体化して進められたものでございます。このセンターは、甲府国中の地域性がありますが、本市に設置をされましたので本市の地場産業の中核的施設として位置づけまして、積極的に運用してまいりたい考え方でございます。 この地場産業センターは、県・市町村、業界による第3セクターによって運営されるわけでございますけれども、建設費の負担につきましては県の地場産業施策と、また立地される本市としての県の地場産業施策、またその立地たる本市としての中心的役割りを十分配慮いたしまして設定をされるわけでございますので、建設費の負担はそれぞれの関係というものが考慮されることになるわけでございます。 なお、今後の運営につきましては、その性格から出資団体が費任を負っていくものであると考えているところでございます。 次に、帯那地区の簡易水道の点でございますが、これにつきましては、昨日もお答えをいたしましたとおりでございますが、国の補助事業として無水源簡易水道としての原水の供給を上水道利用の方法によりまして布設をしてまいります。 なお、御質問の維持管理費その他起債等の水道事業の影響についてでございますが、この事業は住民への保健事業の一環として実施をするんでございますので、水道事業への影響というものはございません。 次に、この簡易水道事業は、水道局へ委託するのかどうなのか、事業推進する組織の考え方はどうかと、このようなお尋ねでございますが、簡易水道事業につきましては、水道局への委託によりまして施行をいたしてまいります。その組織につきましては、今後水道局と協議をし、公立的な運営を図ってまいりたいと、このように考えております。 次に、かいじ国体の成功させるための市民運動の推進についてのお尋ねでございますけれども、私は国体成功の1つといたしまして、この国体を契機に盛り上げる市民運動の展開があるわけでございまして、この運動によりまして市民の連帯意識の高揚等が図れると考えておるところでございます。 国体、市民運動の基本目標に「スポーツに親しみ丈夫な体をつくる。人に親切にし心の触れあう社会を築く。新しい環境をつくり、郷土愛をはぐくむ」を掲げて、全市的にこの運動を推進をしてまいりたいと思います。特に国体の成功ということを言われますが、これはいろいろの意味で言われております。 たとえば国体を御質問の中にもありましたとおり多くの市民の方が優勝というものを期待している面は大きいわけでございますが、この優勝をするためにはやはり市民のほんとにもう熱意をもってこれを成功させようという形の中から、やはりこれが優勝につながるものだと私は考えます。 優勝をするための考え方で国体を開く、こういうことになりますと、相当大きな甲府市といたしましても財源を投入するわけでございますので、これだけで終わってはこれは全く無意味とは申しませんが、市民に対して申しわけない。 したがいましてこれらのいわゆる運動の中から国体の期間中だけでなく、将来にわたってこれらの問題が甲府市の中に、市民生活の中に定着をしていくことができるとするならば、まさに私は国体が成功をしたと、こういうことになろうかと思うわけでございます。 そのような市民連帯の中から優勝にこれをつなげていく、このような考え方で国体に向かって市民運動の展開を図っていきたい、このように考えているところでございます。 次に、消防団の処遇改善についての59年度予算にどのように考えるかというお尋ねでございますけれども戦前のことをよく私消防団のことにつきましてお話の例に出す場合があるわけでございますが、戦前の消防といえば大体火を消す、水災が起きた場合に火を消すというのが消防の役割りでございまして、じゃあ台風とか洪水が出た、あるいは地震が起きた場合にはどこが担当したかということでございますが、この明確な区分はもちろんございませんでしたが、在郷軍人であるとか青年団であるとか、こういうような組織がございまして献身的なこの防災の任務というものをそれらの団体が補っていたことは事実でございます。 しかし、戦後そのような団体がそのような活動の中に組み込めず、また在郷軍人というものがなくなりました。まさに消防署であり地域消防団、いわゆる甲府市の各分団の方々が火災につきましても、あるいは風が吹いても雨が降っても、あるいは地震等の不時の災害、こういうようなものにすべて対処をしていっておるのが実態でございます。 先般の決算委員会の答申の中におきましても、常備消防にだんだん切りかえるべきだという御意見もあったようでございますが、現在のところはやはり各地域の消防団が中心となって、そこにさらに一層の御協力を賜わらなければならないと私は考えているところでございます。したがいまして、財政事情は厳しい状態の中ではございますけれども、団員の皆さんの処遇を改善するために、59年度につきましては運営費等の増額について検討をいたしておるところでございますので、御理解を賜わりたいと思います。 他の御質問につきましては、担当の部長からお答えをいたします。 〇総務部長(植田太六君) 消防団関係、自主防災関係につきまして4点ほどの御質問にお答えを申し上げたいと思います。 まず第一点、消防団のポンプ自動車の更新計画でございますけれども、老朽の著しい車につきましては、消防本部のポンプ車を購入する都度貸与しているのが実情でこざいます。 したがいまして、今後もこの更新計画を進め地元負担の軽減を図るような措置を計画してまいりたいと、このように考えております。 次に、自主防災組織の資機材の整備を図ると同時に、この自主防災隊の訓練状況はどうかと、こういう御質問でございますけれども、本市の自主防の結成予定が476であり、現在431が結成をされておるわけでございます。こうした結成をされた自主防に資機材の補助を行ったのが現在271。 結成された自主防430に対しては62.8%でございます。この制度が県では本年をもって終結をしたいと、こういうふうな考え方でございますけれども、本市のいま申し上げたような状況からして、1年間の延期を県に要請しているのが現状でございます。 こうした中で、昨年行われました自主防の訓練が77回、今年度は106回と、30回近く多くなっておりますのは、市民の災害に対する意識が高くなっておる表れだと思います。そこで、私どもは自主防災組織のリーダーの研修を東西南北の4ブロックに分けて実施をして、リーダーの育成に努めておるのが現状でございます。 次に、家屋密集地帯の訓練状況はどうかということでございますが、御指摘の地域ではそのほか富士川、相川、春日、穴切、こうした4地区が考えられるわけでございますけれども、こうした自主防の結成率がこの地域の結成率が87.3%という状況でございます。 御承知のように、この地域は日中は事業を行っておりますけれども、夜間は居住地が別のところに求めておるというふうな方も多いわけでございまして、なかなか同一行動をとることが非常に困難でございます。 したがいまして、月に1回程度全員が集まって日を定めまして訓練をするような指導を行っておりますけれども、なかなかそうしたような地域でございますので、居住者だけで防災訓練をするような要請を行い、なるべく災害に対しましてはその地域の皆さんの協力が得られるような指導を行っておるのが実情でこざいます。 次に、資機材に対して永久的でないものに対する損傷等の補てんをどのように考えておるかということでございますけれども、現在まず資機材の補助をすることがいま申し上げたような状況でございますので、これを結成された自主防によって行き渡ることを検討しておりまして、損傷等につきましては、考えられるのが消火器の薬剤とか、あるいは救急薬品、あるいは電池等、そういったふうなものかと思われますので、そういったふうなものにつきましては訓練の都度市の備品になっておりますものを使用いたして、まず当面は自主防の補助の方を優先をし、いま御指摘のありました問題につきましては、今後でき得る限り速やかに検討してまいりたい、このように考えておりますので御理解をいただきたいと思います。以上でございます。 〇経済部長(中島省三君) 小規模工業団地の進捗状況はどうかとこういう御質問でございますが、小規模工業団地問題につきましては、市内の南北調整区域に適地を選定いたしまして、地元と話し合いをしているところでございます。 この地域は農用地の見直しの段階で市街地の移行もございまして、工業団地としては総論的には賛成をいただいておるわけでございますが、買収方式ということになりますと、なかなかむずかしい問題もございまして、統一的な同意を得る段階にはまだ相当時間がかかるのではないかというふうに考えております。 なお、立地診断その他具体助な環境調査を行う予定になっておりますので、今後精力的に地元に入りまして地元対応を行い、実現に向けて努力をしてまいる所存でございますので、御理解をいただきたいと思います。 〇都市開発部長(丸山 忍君) 都市計画行政に対しましてお答えを申し上げます。 甲府市は申し上げるまでもなく甲府都市計画を形成をいたします。広域市町村圏の中心都市でございます。都市の発展過程は申し上げるまでもなく、既存の市街地から外円的に広がって、順次都市化を形成していくという方法のほか、安い土地を求めまして都市形成をなさるなどがあります。このような市街化の道を拡大を防止をし、良好な生活環境を維持していくために市街化区域及び市街化調整区域の都市計画決定が、昭和46年に制定されたわけでございます。 そこで、行政では市街化区域の都市基盤施設を計画的に整備、実施を進める一方、民間のエネルギーの活用として建築活動や宅地供給を通じまして、快適な町づくりと都市の発展のための努力をしてまいっておるわけでございますけれども、御承知のとおり国、地方の財政というものが非常に厳しい状況下でございますので、行政努力にも限界がございますし、また民間の活力もふるわないというふうな状況の中で、人口も未曽有の状況にありますことは御指摘のとおりでございまして、都市問題もその点から生じてきているところでございます。 したがいまして、当面都市行政といたしましては、残存農地の整備に主眼を置いてまいりたいと存じているわけでございまして、産業基盤を整備をし、人口を増加させ、かつ産業を適性配置する、土地利用を再度考えなおすとともに、市街化調整区域には順次に必要な都市整備を促しながら、将来人口を収容する用地を確保してまいりまして、環境の改善を図っていきたい。そのための線引きの見直しと用途地域の指定の移転等などをいま考えているところでございます。 また、既成の市街地につきましては、御案内のように非常に日照または緑地空間等の問題がございます。区画整理による町づくり、これを推進する一方、中心市街地等につきましては、市街地再開発によりますところの町づくりを推進をしながら、御指摘の道路、公園、緑の都市等を図り、快適な都市づくりの基盤をつくっていくように努めてまいりたいと考えている所存でございますので、御理解をいただきたいと思います。 次に、宅地化する場合の排水等の行政指導はどうかというような御案内でございますけれども、いま1,000平米以上の土地を宅地化をせる場合、開発許可が必要でございます。その開発許可の申請の際に排水につきましては可能な水路までの整備をするように指導を行うと同時に、既存にあります国有地や水路敷等につきましては、泥あげ敷等も十分整備をさせるというような方向で指導を行っているところでございます。 また、1,000平米に満たない宅地につきましては、建築確認の申請がされました時点で排水についてチェックを行い指導しているというのが現状でございますので、御理解を賜わりたいと思います。以上でございます。 〇下水道部長(高橋信靖君) 下水道部関係の御質問にお答えをいたします。 まず第1点は、湯村、千塚方面の下水道はいつごろになるかという御質問でございますが、本年の下水道事業計画は、当初新総合計画の中で昭和62年までには市街化区域のほぼ全域を完成させるという予定でありましたけれども、その後昭和56年に財政状況等を見極める中で見直しをし、御指摘のように62年度には市街化区域の人口比率で68%程度の普及となるよう改めさしていただきました。北部地域の富士見1、2丁目、中道線県病院付近までを現在予定をしております。その後順次湯村、千塚方面へと整備をしていく予定でありますので御理解をいただきたいと思います。 それから第2点の、河川水路の改修の際無断制御の土地の取り扱いについてはどうかという御質問でございますが、河川水路の機能管理は町村が行うことになっていますけれども、用地の管理については国から委託を受けた県がやることになっております。 したがいまして市に管理権がございません。無断専用、あるいは無断使用により支障があるような場合には、県に申し入れをいたしましてその都度対応していただいております。 今後県にお願いをいたしまして、さらに国有地の無断専用使用に対する管理権について、これを強化していただくよう要請をすると同時に、本市においても広報等を通じてこれからもPRをしてまいりたいというふうに思います。御理解をいただきたいと思います。以上です。 〇水道事業管理者(志村秦介君) 水道に関します御質問に対しましてお答えいたします。 まず第1点の、第5期拡張事業の見直しでございますけれども、第5期拡張事業は昭和50年当初の計画時点では、高度経済成長のあおりもありまして1日最大給水量の伸び等も比較的大きく、計画給水人口27万3,000人、1日最大給水量19万6,000トンで計画され、事業を進めてまいりましたが、御指摘のとおりその後経済の低迷による給水人口の伸び率等の鈍化、人件費、物件費等の高騰等により事業の見直しを行いまして、53年11月の見直しでは計画給水人口25万3,000人、1日最大給水量15万4,000トンに変更いたしました。 なお、現在も検討しているところでありますが、この中で平瀬浄水場急速ろ化池第3系列の築造を当分の間見合わせるなど、過剰投資による経営の悪化その他をできるだけ少なくするように努力してまいりたいと思っております。 次に2点目の、山梨県水道整備基本構想についてでございますが、甲府市の第5期拡張事業は、昭和54年に計画され、山梨県水道整備基本構想は昭和55年に発表されたわけであります。したがいまして第5期拡張事業の中では具体的には記されておりませんが、今後この基本構想の具体化、広域水道のあり方等につきまして県とも十分協議を示してまいりたいと思っております。 また、田富、石和、竜王との管網の連絡につきましては、田富、石和とは一部管網が連絡されております。しかし、災害等を考えまして、また広域水道へとの観点から、今後お互いに供給し合えるような方向で十分協議を示してまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 以上でございます。 〇教育長(楠 恵明君) 国体関係で、選手強化のことについてお答えを申し上げたいと思います。 国体の総合優勝を目指しまして、いわゆるジプシー選手と言われますような問題のことにつきましては、これは国体開催基準の中に厳しい規制がございます。その規制に従ってやっているようでございます。 なお、本市の選手強化対策につきましては、御承知のように選手強化対策委員会を設置をいたしてございまして、その選手強化対策委員会を通しまして、関係各種競技団体に援助を行ってお願いをしているところでございます。各競技団体は県の選手強化対策本部との連携を密にいたしまして、熱心に努力をいただいております。本市から1人でも多くの選手が国体に出場できまして、優秀な成績を納めていただくように今後も努力を続けてまいりたいと思いますので御了承をいただきたいと思います。 〇副議長(早川光圀君) 森沢幸夫君。 〇森沢幸夫君 再質問ではございませんが、ひとつちょっと落しましたので簡単にお伺いをいたします。 過日の北部の市民対話集会で、いわゆる高成町、俗称しんどうと言っております仙が滝のすぐ下の方の部落の方々が、観光客もくるのに水道がないということで、その当時簡易水道の設置をお願いしたと思うんですが、それも進んでおりますかどうかお伺いします。 それともう1つ、これは質問ではございませんが、きのうの各議員さん方の質問の中に汚泥コンポストについて大変心配されておりまして、当局の御答弁の中で大方のことは理解できたんですが、その中でコンポストは全国的にもまだ非常に数が少ないということで、先進的なものだそうですが、私どもの会派の先輩議員が過日札幌に視察に行ってまいりまして、製品も非常に優れていると、札幌に比べて優れているということだろうと思いますが、そういうことですので、きのうのお話で後残る問題は運営面だけだと思いますが、せっかく検討されているようですが、ひとつ全国に模範になるような運営をされるよう強く期待をしておりますので、お願いをいたします。 それともう1つ、私も機械工場を経営しておりまして、17億ですか、という非常に大きな装置だと聞いておりますが、実際のものを見せていただいてないのではっきり言えませんが、これらの装置を動かす技術員というんですか、こういう方は現有の職員か、あるいは新しく採用する技術者かわかりませんが、ひとつこれは機能を十分発揮できるような万全な体制で対応していただきたいと思いますが、このことを要望しておきます。 以上で終わります。 〇副議長(早川光圀君) 市長 原 忠三君。 (市長 原 忠三君 登壇) 〇市長(原 忠三君) 能泉地区の滝下の簡易水道の問題でございますけれども、この滝下の地域の地下の電気探査等によりまして水源を探しましたけれども、地下水によるところの水源は得られませんでした。したがいまして、今後も地元の協力をいただきながら有水源を探しまして、可能な場合にはなるべく早い時期に簡易水道を設置していきたいと考えておりますので、御理解を賜わりたいと思います。 また、御要望の点につきましては鋭意努力をいたしますので御協力をお願いを申し上げます。 〇副議長(早川光圀君) 関連質問はありませんか――清水節子君。 〇清水節子君 婦人問題に限って5点ほど御質問をいたします。 市長及び関係部長の御回答をお願いいたします。 甲府市におきまして、10月現在で女性の人口は男性より4,418名増となっております。ということを前提にして質問いたします。 労働省の報告した昭和58年版婦人労働の実態によりますと、女子雇用者数は1,418万人で、前年に比べると28万人、1.9%の増加であり、男子の1.3%の伸びを上回る順調な伸びをしております。山梨県におきましても65歳以上人口63万人のうち、有業者総数40万9,000人、そのうち女子が17万人で40%を超える割り合いを示しております。 いまや女子労働力は県内の経済発展になくてはならない重要な力になっておることは御承知のとおりでございます。これは57年総理府統計局の就業構造基本調査報告による数値でありまして、そのうち女子雇用者数を見てみますと、前回の54年の調査では7万9,000人であったものが、今回57年度では9万2,000人とやはり雇用者数、女子における数字の伸びも著しいものがあります。 この内容につきましては、サービス産業、製造業、卸小売業の産業に大きな増加が見られ、これに付随してパートタイマー等の問題も少なからず発生をしていると聞いております。労働者の福祉を守るという点で、また労働問題の調査、研究という面で労働福祉課において、現在働く婦人の中にどのような問題があり、どのような実態であるかを把握しているかを報告をいただきたいと思います。 また、労働省関係の機関として山梨婦人少年室、労働基準局、山梨労働基準監督署といった専門機関がありますが、こことの連携はどのような形で保たれておるでしょうか。特に甲府労働基準監督署には調査権、監督権もあると思われるので、市民労働者の福祉を守るという面において、さまざまな問題の申告をすることができると考えられます。 過去にこうしたケースがあったかどうか婦人の生活面、自立への目覚めとともに、今後ますます働く婦人が増加することは確実であり、こうした中で婦人のみに限らず働く市民の福祉増進のためにも労働条件の改善に努めるべきだと思いますが、いかがお考えでございましょうか。 婦人の社会参加が進むにつれまして、その基礎的知識を習得したいと志す婦人がふえ、この手段として各種学級活動が盛んになってきております。先ごろ甲府市におきましても婦人大学講座が計画、実施され、学ぼうという意欲のある婦人層から大変好評であったとの報告を受けております。 しかしここに集まる婦人の数は限られているばかりでなく、年齢的にも偏っている実態があるようです。この子育て時代の母親の学習はいろんな意味で効果的であると思われますが、実際には子連れで学習するということは困難があると思われます。 若いお母さんたちから学習したいという声が聞かれているときに、今後こうしたお母さんたちを対象にした学習を進める考えがあるかどうか。たとえば一時託児所の指導とか夜間地域学習とかについてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。 次に、市役所に働く女子職員を対象にした研修会はことしどのような形で行われるでしょうか、報告をお願いいたします。 また、生活の多様化等によりまして、市民需要もますます複雑な問題を抱えてきております。市民のよき指導者として職員にはまた相談相手として職員には格調高い良識が求められると思います。こうした面で特に女子職員はどういうわけで窓口の第一線を多く担っている現状を見るにつけても、職場における女子の研修の必要性を感じますが、研修計画の御説明をお願いしたいと思います。 また、6月議会でも質問いたしましたけれども、婦人の地位の向上を目指す上で婦人対策課の一元化を図ることは重大な問題だと思います。私の考え方といたしまして、総務部を起点としまして福祉、教育それぞれ婦人の部所があるわけですけれども、それを縦系列に指令を落とすというような、組織機構を変えていくというような必要が婦人の地位向上に向けての実現になくてはならないのではないかと思います。これらについての御回答をお願いいたします。以上です。 〇副議長(早川光圀君) 市長 原 忠三君。 (市長 原 忠三君 登壇) 〇市長(原 忠三君) 婦人の問題、幾つかの御質問でございますが、基本的な考え方を私の方からお答えして、他は担当の部長の方からお答えをいたしますけれども、何にいたしましても、近年働く婦人の数というのは非常に多くなってきておるのは、御指摘のとおりでございます。 そういうようなことの中から、一体働くのにどのような困難性、隘路があるかという御質門でございますけれども、これらの問題につきましては、非常に日本の在来の形というものが全部払拭されて女性の方々職場に出ているということではございません。家庭のそれぞれ御夫婦の間の分担の問題等もありましょうし、またいろいろと女性が働くということに対しましては、育児の問題であるとかいろいろな隘路があろうと思います。 こういう問題をどのようにとらえていくかというようなことの中から、婦人問題の懇話会を初めといたしまして、幾つかの市民の御懇談をいただく場というものがございますので、こういうものを通じましていろいろと御意見を伺っておるところでございます。 さらに、窓口の問題が婦人が担当しているのが多いという御指摘でございましたが、確かにそういう形になっておろうかと思いますけれども、ただこの際皆さん方に御報告を申し上げておきたいと思いますのは、非常に事実そういう形であるから、私のところへお電話がかかってくるのだと思うわけでございますが、私の自宅の方に大変市役所の窓口の方が親切であり、言葉も丁寧になって、ほんとにもうありがたいというような、お礼の電話が再三にわたって御連絡といいますか、お褒めの言葉をいただいております。 これは窓口を担当する各部の部長なり課長なり、また職員が、公務員としての権利というものを堅持いたしまして、その本文を尽している、市民に奉仕をする心構えというものが非常に強く認識をしていただいていると、私も感謝をしておるところでございますけれども、特に女性の方が担当しているというところが多いというようなことの中から、いわゆるソフトな対応というものが市民に好評をいただいておる、このように考えております。 何にしても窓口は甲府市役所の顔でございます。ここの対応が悪ければ、市役所全体が批判をされたり、いろいろな問題を醸し出すというような場合もあるわけでございますが、非常に職員の皆さん方、特に窓口担当の皆さん方の御努力に感謝をしておるところでございます。 以下御質問の具体的な問題につきましては、担当の部長の方からお答えをいたします。 〇調整管理部長(河村利男君) 私の方から婦人対策に対します機構の整備の問題についてお答えさしていただきます。 現在、行政改革の問題で、新しい時代に対応する行政執行体制という面で、組織機構の整備の検討をいたしておるわけでございますが、御指摘の点につきましては、その中で十分検討さしていただきたいというふうに考えて、その方で今後進めてまいりますので御了解いただきたいと思います。 〇社会部長(吉岡 典君) 婦人の労働問題の調査を行っておるか、あるいは労働基準局との直接あるいは関係はどうなっているか、この点についてお答え申し上げたいと思います。 働く婦人の労働力、あるいは職場における意見集約、こういうものについては私ども勤労婦人問題懇話会等を通じまして、意見としてはいろいろ聞いてはおりますが、全体的な調査というものは現在行っておりません。このことにつきましては県段階におきまして一応行っておる状況でございます。 それから、労働基準局との関係等でございますが、労働関係機関との連絡会議というのがございます。その中におきまして、働く婦人の問題等についていろいろ検討をいたしておる、こんな状況でございますので、御理解いただきたいと思います。以上でございます。 〇総務部長(植田太六君) お答えを申し上げてまいりたいと思いますけれども、まず御指摘の点につきましては、58年に婦人行動計画が向こう10ヵ年の計画を策定をいたしまして、58年、59年、60年はこの計画の推進の年でございまして、新総合計画の主要事業にも租み込みまして、御指摘の婦人大学講座につきましても今年実施をいたしましたところ、非常に盛会でございましたので、59年にはなお拡大をした講座等の開催を盛ってまいりたいと、このように考えております。 なお、社会部長から全般的な労働対策としての調査は行っておらないと、こういうふうなことでございますけれども、婦人対策といたしましては、働く婦人を対象といたしまして事業所の御協力を得ながら、約300万の予算をかけまして婦人の要望等につきまして、いろいろな面の調査を小規模ではございますけれども行っております。 なお、職員の研修につきましても、奥脇洋子さん等を招きまして、女性の最も必要な接遇とかそういったふうな初歩的ではございますが研修を行い――これはうちの職員でございますけれども、また、働く婦人を対象といたしましては、なるべく他関係の講座等にも出席をさせるような配慮を研修としても行っております。 そういうふうな中で、婦人の地位向上のために婦人行動計画を中心にいたしまして、御指摘のような点につきましては遂次前向きな検討を進め、婦人の地位向上に役立つような対応をしてまいりたいと、このように考えております。 なお、詳細の分につきましては、委員会等でお答えをさしていただきたいと思いますので、御理解を賜わりたいと思います。 〇副議長(早川光圀君) 清水節子君。 〇清水節子君 若いお母さんたちを対象とした学習会等もいまからもっていただきたいと思いますし、やはり全般的に婦人の地位の向上がありますと、やはり男性の地位の向上にもつながって、そしてやはり政治的にもいろんな面で市政に対しての協力も得られると思いますので、細部にわたりましてきめ細かな助成を担当していただくように要望いたしまして、質問を終わります。 〇副議長(早川光圀君) ほかに関連質問ございませんか――飯沼 忠君。 〇飯沼 忠君 森沢議員の質問に関連をしまして、北部山岳地帯の水の問題についてちょっと質問をしてみたいと思っております。と申し上げますのは、この前の議会でも指摘があったと思いますが、湯村山ないしは片山に通ずる山の流水体系が大幅に変わったんじゃないか、ということで住民が大変に不安を感じておるわけでございます。 これに対してさきの議会でも問題になりましたけれども、その後の調査の状況、それからこれにどのように今後対応していくかということについて、お伺いしたいと思います。特に湯村の温泉街は、甲府の国体をやる場合についてたくさんな県外のお客様がお泊まりになる場所であります。 ちょうど9月、10月ごろあそこが昨年またことしと、同じような形の出水があるというふうになりますと、本市の名誉のためにもならないと考えておりますので、早急の整備をお願いしたい。 異常出水というのは、大雨が降れば水が異常に出るのはこれは仕方がないことでございますが、あの山の異常出水は通常考えられ得るような状態で水が出たんじゃなくて10年、20年、30年前から住んでいる人たちもびっくりするような、予測ができない場所から大水が出たところに問題があろうと思うわけでございます。 市では北部山岳地帯の基本計画をつくりまして、西部へやろうということでございますが、特に片山は、県が健康の杜構想でいろいろな道をつくりました。 あれが雨が降った場合に水路となってしまって、ふだんの山の自然の状態の中で流れてくる水の流れを変えたんじゃないかと、こういうふうに指摘している住民もあるわけでございますので、その辺の調査の結果があればお答えを願いたいと思うのでございます。 それから関連でございますが、国体のために駅前の整備をいまやっていますが、この前の議会でも指摘をされましたけれども、あそこにあります舞鶴公園と駅前広場との関連について、整備計画の中でどのような考え方かを確認をしておきたいと思います。 特に駅をおりまして観光客がまず甲府を展望する場所ないしは山梨の山を展望する場所としては、まさに舞鶴公園が1番の場所でありまして、あれを観光の資源として大いに今後活用していかなきゃならぬということは、当然のことであろうかと思いますが、いま現状を見ますと、駅前の整備計画の中で、あの舞鶴城を有効に使っていくような計画が十分ではなかろうではないか、というふうな気がいたします。 特に舞鶴城の北側の道路、身延線に隣接している道路でございますが、夜になると全く照明がありませんで、行ってみりゃわかりますが、防犯灯が1つ立っているぐらいであります。あれでは観光都市甲府の重要な資源である舞鶴城が、夜の場合は全く死んでおるといっても過言ではなかろうかと思うのであります。 そこでせめて北側から東側を通って岡島までつながるような、商店街へつながるような街路灯の設置について、お考えがあればお聞かせを願いたいと思います。 それから最後に、これは重要な問題でございますが、老人クラブ連合会から市長に陳情がありまして、市長も老人の民間活力を市政へ導入する非常に重要なことであるから、やりましょうとお答えをいただきました老人クラブ連合会の本庁舎内設置についてでございますが、現況どのようになっておられるか、また来年度の予算編成に向けてどのような処置をお考えか、明確な御返答をお願いをしたい。 以上です。 〇副議長(早川光圀君) 市長 原 忠三君。 (市長 原 忠三 君登壇) 〇市長(原 忠三君) まず老人クラブの関係でございますけれども、老人クラブの方と担当の部長の方でお話し合いは進められたと思いますけれども、この庁舎内の建物、非常に何といっても狭隘でございまして、それを一つ老人クラブの方々に1部屋ということを考えたわけでございますけれども、なかなかどうもそれが御期待に添うような状態にすることが困難でございますので、他のところということでお話を申し上げておるわけでございますが、距離的に非常に遠隔であるということの中から、まだ老人クラブの方から御了解をいただいておらないと、このように私聞いておるわけでございますが、鋭意努力をいたしますけれども、何分にも狭隘でございますので御理解を願いたいと思います。 そして前の議会でのご質問をいただいた例の舞鶴城との関係でございますが、いま先ほども駅前広場に関連をしてお答えをしたわけでございますが、検討委員会の中へ加えて、市としてはこれらの問題もあわせて考えていかなければならない、こんなふうに考えておるわけでございます。あそこの道路の関係となりますと、いま奥の方は国鉄さんが持っており、入り口の方は山交さんが持っておる関係もございます。 したがいまして、裏の方から舞鶴城に入るということになりますと、これらの問題も関連してきますことでございますので、なかなか困難性がございますが、それぞれのところへ積極的に話しかけて御協力をいただくように、これは努力をしていかなければならない問題だと、こんなふうに考えておりますが、先ほど申し上げましたように検討委員会の中で積極的に話しかけをしてまいりたい、このように考えておるところでございます。 あと残余の問題につきましては、担当の部長の方からお答えいたします。 〇下水道部長(高橋信靖君) 山宮地区の水害の関係につきまして、お答えをいたしたいと思います。 台風の後現地を調べまして、県有林の関係等もございましたんで、いろいろ県とも協議をしたわけですが、最近昔の雨水の流れ方が変わったような状況が見受けられるわけです。そこで地元に昔から住んでおられて、あの地域の状況が十分わかっておられるような方々の状況の変化の説明等もいただきました。 現在雨水排水計画は立ってございますけれども、それが昨年、ことしの水害発生の際には状況が変わっているというようなところも見受けられますので、塩部線以北の雨水排水についての排水計画の見直しを考えております。 現在、今年度予算でそれらの調査測量が可能かどうか検討しておりますが、来年の雨季までにはそれに対応する準備等も考えなければなりませんので、見直しについては急いで専門家等にも委託してまいりたい、というふうに考えております。 〇副議長(早川光圀君) 飯沼 忠君。 〇飯沼 忠君 いまの異常出水に対する対応でございますが、まずもって政治は地域の住民の皆さんが安心をして、そこへ生活できるというのが基本であります。いつ何どき雨が降るかわからない、しかも東海大地震というふうな災害が予想される中で、雨が降って地震が来たらどうなるかと、地域の住んでいる住民は雨が降るたびに地震が来るたびに不安な状態で生活をしているわけでございます。 いまから計画を立てて対応できるかどうか、予算の措置もつくってないというお話でございますが、まさにこれでは手おくれではなかろうかと思うわけでございます。 後追いではなくて、もっと積極的に、ああいうふうな災害が発生する事実は、御自身で御確認をされているわけでございますから、急いで予算措置を取って、来年の雨季にはそういうふうな異常出水――また予測されないような場所から水が出るようなことがないように御検討願いたいと思います。 それにつきましても、ちょっと時間がなくなりますけれども、先ほど開発部長がお話しになりました1,000平米以上、または1,000平米以下の宅地造成につきましても、さらに細かい目配りをしていただきまして、小さい部分において基準にあえばいいんだというんじゃなくて、湯村山、片山というのは、そういうふうな山の状況になっているわけでございますから、全体の山の体形、状況を踏まえた上で十分な措置を講ずるように強い御指導を願いたい、こういうふうに思っております。 それから老人クラブの事務局設置の件でございますが、これはお願いしてからかなりたっておりまして、庁舎内が非常に狭い、場所がないということについては十分理解をしております。理解をしておりますが、たとえば物置を何とかあけて使わせてもらいたい、というふうな積極的な希望でございます。 大きさの大小を問いませんから何とか本庁舎内に置く理由は、これも市長も御存じのとおりでこざいます。1万7,000名の会員が本庁舎へ来まして、いろんな仕事をする場合に何かあればすぐその事務所へ行けば、老人福祉に対するすべてのことが対応できるような、基本的な場所として必要であるという強い認識を持っておるわけでございます。それが第1点です。 それから予算の措置の問題でございますが、御案内のとおり老人クラブの育成については、御配慮をいただいているとは言いながら、1人50円の補助金でございますので、当然事務所ができますと事務員が要るわけです。事務局長が1人、それからこれに対する事務補助の女子職員が1人の合計2人の吏員の派遣をあわせて要望しているわけでございます。これについての予算の措置も必要だろうと思うんですが、改めて結果をお聞かせを願いたいと思うのであります。 それから遅きに失しているわけでございますけれども、駅前広場の整備委員会の中で舞鶴城と関連をつけた上での駅前広場の計画が、いままで議題にのっていなかったようでございます。改めてこれをのせて重要な課題として検討していただけるようでございますから、1歩も2歩も前進だと考えております。 あわせて先ほど指摘しましたように、非常に暗い舞鶴城――夜になりますとまるで暗い何かがあそこに置いてあるような場所でございます。普通の観光地でありますと、まさに夜10時ごろまでは、むしろ下からフットライトを浴びせて、そしてそのまちの景観を生かすための大きな材料に使っているわけです。 そういう意味からいきまして、あの北側から東にかけての道路に街路灯を置くぐらいのことは、最底限やっていただきたいというふうに思いますので、その辺のお覚悟といいますか、御予定でもちょっと一言だけで結構ですから、お聞かせ願いたいと思います。 〇副議長(早川光圀君) 市長 原 忠三君。 (市長 原 忠三君 登壇) 〇市長(原 忠三君) ただいまの御質問でございますが、先般来の御質問の中でお答えをいたしておりますとおり、財政は非常に厳しい行革をというような問題の中で多様な要求があるわけでございまして、鋭意検討をしてそれぞれの御要望にこたえる努力をしていかなければならないわけでございまして、老人クラブの問題にいたしましても、たとえば庁舎内の、いま物置の中でもというようなことを言われましたが、実はそのような個所につきましてお見せをして「ここではいかがですか」とお話しをしたんですが、どうも御納得がいかないようでございまして、難色を示された経過もございます。 なお老人クラブの方と十分話し合いをして、この問題については進めたいと考えております。ただ人員配置の問題等につきましても検討させていただきます。 あと舞鶴城北側の道路への街路灯という問題でございますが、これらも検討させていただきますけれども、ただ舞鶴城の中が暗いという、こういう問題につきましてはこれは県有地でございますので、甲府市の方から県の方へこのような議会で御指摘がありましたと、甲府の1つのシンボルとして何とか工夫をしてもらいたい、という要請は、県の方に早速出したいと、このように考えております。 なお先ほど申し上げましたように街路灯の問題につきましては、これから検討させていただきたいと思います。やはり全体の整備というような問題につきましても、舞鶴城につきましては県と市でこれは根本的に考えなきゃならん問題が多々あろうかと思いますので、その辺もひとつ御理解を賜りたいと思います。 〇副議長(早川光圀君) よろしゅうございますか。 ほかに関連質問ございませんか。 次は政友会の堀口菊雄君。 堀口菊雄君。 (堀口菊雄君 登壇) ○堀口菊雄君 代表質問も、本日で最終日の最後の代表質問ですので、同僚議員から質問がなされ、多少の重複する質問もあろうかと思いますが、できる限り簡略に行いたいと思いますので、当局の簡潔な御答弁をお願いいたします。 私は12月定例議会に当たりまして、政友会を代表して、提出議案並びに市政一般について質問いたします。 最初は市長の政治姿勢についてお尋ねいたします。 市長は6月定例議会において、「市政の運営は執行機関と議決機関とが、車の両輪となって円滑なる推進が行われることが私の信条です」と申し上げました。そして、「私は市政執行に当たって、その基本姿勢は甲府市民のためにあり、甲府市政は甲府市民とともに歩むものである」と、政治理念に基づき、市民党的立場を堅持をしながら、市民本位の市政執行を行う旨の所信を表明されました。その誠実さにつきましては、原市長のカラーをもつ最も誠実さと、山の都甲府にふさわしいわが甲府市の20万市民を代表する市長の基本姿勢は高く評価するところであります。 甲府市も市政施行95周年目を迎えようとしている。市民もこれから流動的、多様化していく時代に、調和のとれた甲府市の第1世紀に向かって躍進する第一歩の政治姿勢こそは、市長の提唱する市民生活優先そして活力ある町づくりと産業都市の活性化を図り、調和のとれた都市にするよう努力していく所存ですと、施策が打ち出されましたことはまさに健康都市甲府でなければならないと思います。 市長にお伺いいたします。 中央商店街対策ですが、日増しに甲府中央部が過疎化しつつある商工業の町甲府が、竜王町や昭和町に移行しつつある現況でありますことは周知のとおりであります。その対策についての御所見をお伺いいたします。 次は、観光対策についてお尋ねいたします。 最初に観光事業の振興についてお伺いいたします。 国民の生活水準の向上や週休2日制の定着化に伴う、余暇時間の増大など、最近の交通レクリェーション活動は著しく多様化し、従来の観光資源をただ見てまわる形態から、自然、資源、次代の強いスポーツレクリェーション、あるいは滞在型の観光への移行など、質的にも大きく変化しつつありますのが現状のようでございます。 加えて57年12月に全面開通いたしました中央高速道を初めとする甲府駅の近代化、あるいは61年開催される第41回国民体育大会、すなわちかいじ国体などの画期的インパクトは、魅力ある観光地づくりを目指す本市の観光にとって、これを有効に生かしていく絶好のチャンスであると考えるものであります。 こうした局限に向って、多様化する観光需要にこたえるため、山の都甲府にふさわしい観光イメージづくりに、行政と観光協会が一体となって観光の諸事業の推進に努力していることは高く評価するところであります。 しかしながら、宣伝事業につきましては、観光キャラバン隊を初め、本年行われました横浜市の観光物産展等の事業は、少額の本市からの補助金に協会及び参加者の負担金により、観光宣伝を実施しているのが現状です。その内容を申し上げますと、本市からキャラバン隊の年間の補助金はたった30万円です。 協会から125万円、キャラバン隊参加者から1人当たり2万5,000円の負担、正副会長から15万円の負担金を各自から負担していただき、3日間の観光宣言を年間1回しているのが清一杯の現状であります。 それに比較いたしますと、今月14日に湯村甲府市内温泉と石和温泉支部で湯河原温泉支部と姉妹温泉の提携に私も甲府市観光協会の代表として出席いたしましたところ、パーティの席上で湯河原の代表から「甲府市の観光協会への年間の補助金はどれぐらいですか」と尋ねられまして、「約500万円ぐらいですよ」と答えますと、「そんなことはないでしょう」と質されました。 「私たちの湯河原町からの補助金は、年間5,500万円の補助金です。人口は約2万5,000人ぐらいの人口ですが」と聞かされて、大変肩身の狭い思いをいたしました。 そして、57年の決算書を見てみますと、甲府市からの年間の補助金は559万9,000円です。私は観光姉妹温泉の提携調印式に出席して感じましたことは、他都市との比較を加味しながら、今後の対策に当局も均衡のとれた見直しが必要であると思います。 次に、週日行われました甲府市信玄公祭り実行委員会の席上でも、例年実施している甲州軍団の出陣の祭りは、早い時間に終わるために、その日帰りの観光客が多く、せっかく多額の費用を費やしたわりには宿泊客が少ない。 そこで、これらの観光客を宿泊させるための手段として、祭り終了後に湯村山にて花火大会を開催し、湯村や市内温泉に宿泊さして、翌日行われる「平和祭り」を見ていただき、そして市内でショッピングを楽しんで帰るようなこの計画を、山梨県甲府市商工会議所等が中心となり検討することが決まったと聞き及んでおりますが、しかしこの計画を実施するについては相当額の費用が見込まれる関係上、現在の甲府市が支出している信玄公祭りの補助金に花火大会分を上積み補助する御意思があるかどうかお伺いいたします。 第2にかいじ国体に備えて山梨を知ってもらう特別宣伝事業について、山梨県が中心となり各市町村観光協会を主体としたかいじ国体観光特別宣伝事業推進協議会が設立され、59年度より特別宣伝事業を推進していくことが決まっており、これも各市町村観光協会が主体となり、それぞれの観光宣伝とイベントづくりを行っていくことになっております。 こうしたことを考えますときに、ローカルティの存在する魅力ある観光づくりを推進する重要な役割りも願いながら活動している甲府市観光協会に対しましての補助金の増額を考えているかどうかお伺いをいたします。 次にかいじ国体に向かって県民総ガイド運動が展開されておりますことは、すでに御案内のとおりであります。観光客受け入れで1番求められるのは、何といっても迎える人々の言葉や態度であります。甲府市においても毎年1回観光従業員研修会を実施して、観光従業員の資質の向上に努めておりますが、1回の受講人員は約150名程度の状況であります。 観光協会関係の従業員は、わが甲府市で約2,000名おります。各職種に分かれております関係上、年1回の研修会ではなく、各職種別に専門講師を招き、研修成果を上げるため講師手当の増額を考えているか、市長及び関係部長の御所見をお伺いいたします。 次に下水道計画見直しについてお伺いいたします。 調和のとれた都市づくりのためには、健康都市の基盤とも言うべき生活優先、快適な生活環境を確保することが何より大切なことだろうと思います。本市の下水道事業計画は、昭和52年前後の国際的にも日本が豊かなころであったと思います。 そのころの下水道事業計画は国からの補助金も現在と違って予測もつかないほどの補助金の交付があったと聞き及んでいます。こうした時代に即応した計画が現在も行われている莫大な予算の投資であると思います。その中身に触れてみますと、下水道の本管布設工事ばかり優先しているのが現況のようでございます。 この布設工事は莫大な予算を投入していますが、地域住民を無視したような計画であるとしか言えないと思います。私は、本市における最近の下水道事業の国庫補助金減額に伴い、本市にふさわしい計画に見直していただきたいと思います。 そこで現在の計画によりますと、先に先に進行している本管布設工事で特に御迷惑をかけました後屋町から古上条、国母3丁目から5丁目付近の本管布設工事が終わった付近の密集住宅地域を取り除き先に進んでしまうようなことは、効率的な事業執行とは言えないと思います。 ことにその内容を見ると、県道甲府市川線の敷設工事は、1メートル当たりの単価が高額の約140万円もの工事費を投入した地域でありますのにもかかわらず、その周辺住民への工事を後回しにすることは、環境整備面から見ても、事業面から見てもふさわしくないと思います。 そこで私の試案ですが、これからの下水道工事は本管布設と並行して、その地域の特に密集地域は優先して対応することが、市長の提唱する調和の取れた生活環境の確保だと思います。前段申し上げましたことを基本に、下水道工事の早期見直しについて原カラーを出す来年度予算について、市長の御所見をお伺いいたします。 次に市営住宅建設見直しについてお伺いいたします。 本市で建設しております市営住宅は、大変近代的かつ快適な間取りと建物設計については、敬意と感謝を申し上げるところであります。それとはうらはらに建物の周辺が近代的に整備なされておりませんのが現状のようです。 その1つの例を挙げてみますと、20年前と建物の周辺が変わっておりません。たとえば自転車置き場の面整備と駐車場対策などを見てもわかるように、当時は1軒1台の割合で自転車があったものが、最近では1人1台の割合で自転車があります。 また1軒に自家用が1台ぐらいはあるのが不自然でないような気がいたします。そのほか緑化等の植え込みも大切でしょうが、緑化面積が余りにも広いために草むらとなって蚊や虫の公害で悩む入居者の苦情が後を絶ちません。これからはよく調査して建設に取り組んでいただきたいと思います。 次に市営住宅周辺の整備計画であります。 後屋町に建設された市営住宅を見るにつけよくわかるように、少しの雨で長靴をはいて外に出ないと出られない、水が浸水して困る入居者の苦情ばかりです。無計画の排水と周辺整備としか考えられない、ことし春に入居した住宅もその1つであります。先ごろ河川課や道路関係課に視察して対応しているところであります。今後の住宅建設に当たってはどのようなお考えでありますか、建設部長の御所見をお伺いします。 次に中小企業育成についてお尋ねいたします。 本市の過去の老人対策と福祉水準は、他都市に比べて比較的高い水準で今日まで推進されてきたことは、大変喜ばしい限りであります。それとはうらはらに商工業者は甲府市内から市外へ移行するのが目立ち始め、前段申し上げましたように竜王町や昭和町へと新居を求めているのが最近の実態であると思います。 このことも中小企業者の輸出の不振だとか、あるいは消費支出が年を増すことに軽減していく傾向にあります。また不況でありますから中小企業者の実態をよく把握して行政指導を今後とも続けなければ、甲府市の人口が年々逓減していく傾向でありますことは言うまでもありませんので、今後の対策とその育成指導について、市長の御所見をお伺いいたします。 次に、交通対策についてお尋ねいたします。 常日ごろ御当局関係の交通安全課の皆様に対しましては、特に市内における交通安全の啓蒙に御努力されておりますことにつきましては、心から感謝をするところであります。さて、1980年代に入ってから、交通事故は再び全国的に増加の傾向となり、特に昨年は大幅な増加を記録し、ことしに入ってもその増加がとどまらず第2次交通戦争へ突入したとさえ言われております。 県内においても去る15日にはオートバイの大学生がカーブを曲がり切れず転倒し、対向してきたバスの下に突っ込んで死亡、また1日置いた17日の早朝には、武田1丁目の信号機のある交差点で、信号を無視した暴走車がタクシーに衝突し、運転していた人が即死し、同乗していた女性も重傷を負う事故が発生するなど、この日までに山梨県下での死者は122人に達し、昨年同期の99人を23人も上回るありさまの急増ぶりであります。 さらに問題のことは、子供や年寄りまた自転車やバイクといったいわゆる交通弱者の交通事故死傷者が増加しているということであります。ことしの死亡事故の内容を見ますと次のようであります。バイク等の2輪車による事故、そして年寄りの事故、悪質な無謀運転による事故などが挙げられます。 信号機を無視して突っ走るドライバーや制限速度をオーバーして飛ばす2輪車、方向指示機もしないで安全不確認のまま曲がる女性バイク、一時停止や安全確認をしないで交差点を渡る老人の自転車、右側を走る自転車等は事故を誘発させる行為が平気で行われておりますことが現状のようでございます。 そこでこれからはドライバーを初めとする市民、県民1人1人の交通安全に対する意識と、交通モラルの低下は著しいものがあります。このような状況を踏まえて、行政においても警察を初め関係機関、関係団体等との連携のもとに交通防止運動や緊急対策の実施、さらにまた子供や老人に対する安全教育や安全指導等の交通安全課の職員も、一生懸命に取り組んでいることの結果と思います。 その関係から市内における交通事故は、県下の増加率に比較すると大変低くなっているのが実態のようです。また子供の死亡事故が比較的低いことも、学校、保育園等との連携による安全教育の浸透からではないかと考えられます。 なお甲府市の交通指導員の活動については、高く評価をするものであります。しかし全体としてはこのような深刻な事態の中にあっては、その成果は決して満足できるものではありません。そこで次の点についてお尋ねいたします。 交通事故による死傷者の増加に何らかの歯どめをかけるために、関係機関挙げて、さらに進んだ対応が必要であると考えられます。警察は今後指導取り締まりを重点に行っていくと聞き及んでおります。したがって、行政における今後の対応といたしましては、安全指導や交通安全意識の高揚と安全運動の展開に、なお一層の工夫と努力が必要であると考えますが、市長の御所見をお伺いいたします。 次にかいじ国体についてお尋ねいたします。 「ふれあいの輪を広げよう」とテーマに開催する」61年国体も3年後に迫り、皆さんの力で成功させようという機運は、市民の間に日増しに高くなってきております。そこで国体の成功について私は考え方を述べてみたいと思います。 申すまでもありませんが各競技施設のりっぱな整備をしたり、あるいは本県の選手がすべて競技においてよい成績を修めて優勝することも確かに大事なことだと思います。しかし、私はこのかいじ国体を通じて市民全体がスポーツに親しみ、健康な体づくり、健全な心を養うことが特に必要なことだと思います。 さらに市民1人1人がいたわりの心を身につけて、社会の決まりをよく守りながら、自分が住んでいる町を愛することができるならば、こんなすばらしいことはありません。これこそが国体開催の意義であり、成功であると私は信じているものであります。 私は、去る10月群馬県の赤城国体の開催式等を視察いたしました。旅館でのサービス、交通の案内あるいは湯茶の接待など、すべてが行き届いており、また婦人会や老人クラブなどの各種団体の奉仕協力活動を初め前橋市民挙げてのこうした姿に心を強く打たれました。そこで私は私の考えていることや、赤城国体を視察した中から次の点についてお尋ねいたします。 まず第1に市民1人1人が国体への参加意識を高めたり、また全国から甲府市を訪れる大ぜいの役員や選手を温かく迎えるための態度づくりはどうなっているか、お伺いします。 第2に開会式当日、メイン会場の役員選手を初め、その他の関係者が約6万人から7万人が集まると思います。その人たちの輸送機関や駐車場の確保はどのようになっていますか、市長の御所見をお伺いいたします。 次は消火栓設置場所見直しについてお尋ねいたします。 日ごろから消防団関係者の皆様には、日夜分かたす市民のいのちと暮らしを守っていただき、なおすばやい救急体制には頭の下がる思いがいたします。また特に消防関係者の市民対応には、側面から献身的に取り組んでいただき、心から敬意と感謝を申し上げる次第でございます。そこで質問に入ります。 本市で行っている現在の消防行政の条例では、消防車が速やかに進入できる道路が、消火栓が付設してあるように伺っておりますが、最近特に自治会の会合や市民から消火栓の設置してあるところは、消防車が非常時には急行してくれますが、道路の狭いところには消防車も進入することが困難となり、突然の非常時には、付近の人の手によってその対応に努めなければなりません。 こうした狭い道路の密集地域の消火栓施設を優先した方がよいと考えられます。こうした地域に火災が1度発生しますと、初期消火が何より必要であると思います。そこで消防車が進入困難な場所には、消火栓を設置する見直しの用意があるかどうか、市長の御所見をお伺いいたします。 最後に甲府市立商業大学設置についてお伺いいたします。 私は、昭和55年12月議会でも前河口市長に質問をいたしました。また先ごろの9月議会でも同僚議員であります早川武男議員さんからも質問がなされましたので簡略に行います。 甲府市の20万市民は当然のこと、山梨県民も伝統と歴史を誇る甲府商業高校があります。この高校を卒業すると、その卒業生の大学コースは商科大に進学する人は少なくありません。私たちが若いころ大学へ進学する場合は東京や他県に進学するためには、経済的に恵まれていない限り、進学断念とあきらめてしまった人が多かった話をよく聞きます。 そのような関係で甲府を離れて他県に進学すると、住居も就職も他県にゆだねなければならなくなって、甲府に定着できず後継者に苦慮しているのが現況のようでございます。こうした中での甲府市の商工業者は、全国でも代表的な製造関係から商品販売、加工まで昔の商法に従い、活力のあるまちを築き上げてきてくれましたことも、忘れてはならないことだと思います。 私は将来展望に立って、甲府商業高校に関係する4年生大学あるいは短期大学の設置について、真剣に検討する時期でありますことは、商工業者の後継者対策についても十分なる検討をすべきであると思います。9月議会で検討委員会を設置する旨の答弁を、市長からあったように記憶しております。その後の経過と市長の御所見をお伺いいたします。 以上で質問を終わります。 〇副議長(早川光圀君) 市長 原 忠三君。 (市長 原 忠三君 登壇) 〇市長(原 忠三君) 堀口議員の御質問にお答えいたします。 まず中央商店街のドーナツ化と活性化についての考え方のお尋ねでございますけれども、御指摘のとおり中央商店街――確かにその住居を郊外の方にお移しになりまして、ドーナツ化の現象というものはこれはかなり進んでおる状態でこざいます。 そこでそのような勤住が別になるという形はありましても、甲府の中央商店街、これが活性化を見るということについては非常に重要な問題でございますので、この方策といたしましてはかねてからの再開発問題、これについていろいろとこれが前進をするように話し合いをしているところでございます。 なかなかこれは個人の御負担等も大変な費用がかかるわけでございますので、まだ具体的に進んではおりませんけれども、御協力を賜りたいと思います。さらには県の方にもお話しをいたしまして、駐車場問題等をこれを早急に考えていかなければならない。 いま何とも御商売するには駐車場設置という問題が非常に緊要な課題でございますので、これにつきましてもなかなか適地がございませんので、これを県との話し合いの中で早く実現できるようにということで、話し合いを進めているところでございます。 なおいろいろなお考えがあろうかと思いますので、ぜひひとつ各議員さん方のこれに対する考え方、お知恵を拝借をしたい、御提言を願いたいと、このように考えているところでございます。よろしくお願いいたします。 次に甲府市の観光協会甲州軍団の問題に対する補助金等の問題についての御質問でございますが、観光事業の推進に当たりましては、甲府市の観光協会を初め各種関係団体の皆さんに、日ごろ大変に御協力をいただいておりまして、敬意と感謝を申し上げるところでございます。 御質問のありました4つの事業への対応につきましては、もう財政的に厳しいということは、何回も何回も皆さんの御質問の中でお答えして申しわけないわけでございますが、現実に財政の厳しい環境にあるところでございますけれども、観光客誘致対策上欠かすことのできない重要な事業でございます。 したがいまして観光協会の補助金につきましては、御指摘の点を踏まえまして努力をしてまいりたい、このように考えておるところでございます。また花火の打ち上げ計画及び国体へ向けての特別観光宣伝事業につきましては、その方向づけを関係機関で内定をいただきました時点で検討してまいりたい、このように考えておるところでございます。 さらに観光従業員の研修会につきましては、観光客を温かくお迎えするところの受け入れ態勢づくりの一環といたしまして、関係団体の皆さんの御協力をいただきながら接客、接遇の研修など市民総ガイド運動を展開する計画の中で積極的に対応をしてまいりたいと思いますので、御理解を賜りたいと思います。 次に下水道の事業の執行のための見直しについて市長の見解をどうかと、このようなお尋ねでございますが、昨日牛奥議員、堀内議員にもお答えを申し上げましたとおり、下水道事業は巨額な事業費と長い年月を必要とすることはおっしゃるとおりでございまして、私どもも最近の国庫補助の動向等には、十分注意を払っていかなければならないと考えております。 特に現在の幹線工事を施工中の国母、上石田地区を初め大里地区の市民の方々の御協力に心から感謝を申し上げる次第でございます。現在下水道部で進めております第4期下水道事業計画でございますが、昭和62年68%の人口の普及率を目指しまして計画的に事業を推進をしておるところでございます。 工事施工上特に経済的効率を高めることができて、事業推進に大変役立つような部分につきましては、その見直しについての検討をしてまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。 次に交通安全対策についての今後の対応についてのお尋ねでございますが、交通事故の防止につきましては、昨日も社会部長から堀内光雄議員に御答弁申し上げたように、関係機関を初め市民の御協力をいただく中から努力をいたしておるところでございます。 御指摘のように事故はここ数年増加傾向をたどりまして、特に悲惨な死亡事故につきましては、残念ながら昨年に引き続きまして大幅な増加をいたしておりますことは御指摘のとおりでございます。 交通事故の防止には、何といっても市民の1人1人が交通ルールや交通モラルを守ることが重要でありますので、関係機関,関係団体等との連携協調をさらに深める中で安全意識の啓発、啓蒙になお一層の積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 次に、国体への市民の参加の意識の高揚、役員、選手の受け入れの態勢はどうなっているかというお尋ねでございますけれども、かいじ国体への市民参加につきましては、1人1役という形の市民運動を推進する中で、まず全国から訪れる役員、選手の皆さんを温かくお迎えするための市民総ガイド運動を推進をしたいと考えておる ところでございます。市の職員、婦人団体、旅館、商店街及びタクシー業界の関係者の皆さんを中心に接遇、案内等につきまして、万全を期してまいりたいと思うわけでございます。 また環境面といたしましては、市内の清掃はもちろん緑化や花いっぱい運動を通じまして、真心の通う温かい受け入れの態勢を整えてまいりたい、このように考えておるところでございます。 次に商科大学にかかわるところの御質問でございますけれども、商科大学の設置につきましては、御指摘のとおり去る9月議会におきまして、早川議員から質問がございました。検討委員会の設置について御提案があったわけでございますが、その際検討委員会の設置については、今後考慮していく旨お答えを申し上げました。このような経過があるわけでございます。 御承知のように大学設置につきましては、設置基準への対応、本市の財政の環境、これらの問題からして非常に困難牲もあるわけでございます。慎重に取り組む必要があるわけでございますので、したがいまして検討委員会の設置につきましてもどうするか、その資料の収集をいま図っている段階でございます。それらを判断する中で考えてまいりますので、御了承を賜りたいと思います。 その他のお答えにつきましては、それぞれ担当の部長の方からお答えをしてまいります。 〇総務部長(植田太六君) お答え申し上げます。 消防車が進入困難な場所に消火栓設置をする用意があるかと、こういう御質問でございますが、消防車が進入困難な場所に消火栓の設置は、地域住民の初期消火活動を期待する上で非常に大切なことでございますので、現在甲府市が地震対策事業として進めております消火栓器具ボックスの併設と可搬式動力ポンプの活用を考慮しながら設置をしてまいりたいと、このように考えておりますので御理解を賜りたいと思います。 〇建設部長(赤池昭之君) 公営住宅の建設計画の見直しについての御質問3点についてお答えいたします。 公営住宅の建設する場合の緑化面積の取り方でございますが、これは市の条例に基づきまして敷地面積の30%を緑地として取ることになっておりますので、そのような考えで建設をしております。なおその維持管理につきましては、樹木の手入れはこれは毎年度市の方で行っております。また雑草の除草等については、各団地の自治会の御協力を得ながら、住環境の整備が行われるように配慮をしているところでございます。 それから次の駐車場並びに自転車置き場の問題でございますが、これは公営住宅法の性格上、駐車場を含む各施設につきましては、非常に面積的な制約が強く、国、県の指導を受けながら最大限の有効スぺースを取っているところでありますけれども、敷地面積が拡大いたしますと、家賃の決定に際して用地取得費のはね返りがかかわるということになりますので、それらを考慮いたしますとなかなか困難な問題点もあります。しかし今後の課題として考慮してまいりたいと考えております。 それから市営住宅の周辺の関連等につきましては、これまでも住宅建設に際しまして、周辺住民とのコンセンサスは十分に得てきたというふうに確信をしておるわけでございますが、ただいまの御指摘の点等につきましては、これからも今後の整備計画等を含め、担当部所とも協議しながら関係者が納得の得られる方向で検討していきたいと思いますので、御理解をお願いしたいと、こう思います。 以上でございます。 〇国体準備室長(飯尾 和君) 国体の開会式へ参加する役員、選手等の輸送計画、駐車場対策についてお答え申し上げます。 開会式当日、小瀬スポーツ公園に参集する関係者約7万人が見込まれております。輸送で問題になりますのは小瀬スポーツ公園周辺の道路整備でございまして、メイン道路といたしましては甲府バイパスから県道を新設をすることになっております。その他の進入路につきましても県道については山梨県、市道については甲府市で整備を図り、輸送に支障のないように努めてまいります。 また選手、監督、集団演技者3万人から3万5,000人の輪送については、バスによる計画輸送でございますが、バスおよそ500台程度が必要でございまして、これの調達については現在県が対応しておるところでございます。 次に駐車場につきましては、これはやはり県が対応することになるわけでございますけれども、およそ17万平方メートルのスペースが必要でございまして、現在小瀬スポーツ公園内の駐車場初め河川敷、公共施設等周辺数ヵ所を侯補地として検討しておるところでございます。 以上でございます。 〇副議長(早川光圀君) 堀口菊雄君。 〇堀口菊雄君 時間も大変遅くなっておりますので、2点ほど質問をいたしましてお答えを願いたいと思います。 まず最初に消火栓の設置の見直し等については、これは条例でいままでは決まってたけれども、狭いいわゆる消防車が入れないところほど消火栓を設置をしていかなくては、これからの消防行政の上でも私はいけないと、こういう考え方で先般消防署の消防長ともそういう話をしたわけでございます。「なるほど、検討をいたします」と、こういうことでございますから、総務部長とまた後日そういった話し合いを持って、市民のいわゆるきめの細かい行政をお願いを申し上げたいと思います。 それから建設部長のいまの答弁でございますが、含みを持ってまた後日その問題に対処していくということで御理解をしたわけですが、それであれば質問の答弁は要りません。 最後に経済部長にお願いでございますが、観光対策について御所見をといってお願いをしたわけですが、市長さんから答弁あって、その質問に対しては結構でございますが、これから観光のいろんな関係の諸事業で他県との交流が61年国体までには大変出てきます。私もこの間本当に忙しい選挙中でございましたが、東京へ盟約式に行って参りました。 どうかひとつ大事な他都市との交流の場においては、経済部長も御出席を願って、市長さんは忙しいですからそういった面をこれからできるだけ参画をしていただきたいと思います。非常に観光課長さんが熱心で私といつも一緒でございますが、これは余談になりますが、私もことし金峰山という山へ初めて登りました。 学生時代に富士山へ登って、その後は初めて登山をしたわけですが、1日一生懸命で登って甲府市に関係するりっぱな観光資源の山を、この目で見て参りました。この間、来年また観光課長参りましょうね、といったら、また来年行きますかと、こういうですが、大変高い山でえらかったことは大変自分で身にしみておりますが、そういった関係にはぜひひとつ今後とも御出席を願うよう要望をいたしまして終わります。 〇副議長(早川光圀君) よろしゅうございますか。 関連質問はございませんか。 以上で各会派による質疑及び質問を全部終了いたしました。 これより割り当て時間に余裕がありますので、会派別でなく関連質問を許します。 関連質問はありませんか。 これをもって質疑及び市政一般質問を終結いたします。 ただいま議題となっております日程第1から日程第13まで13案については、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。 次に請願4件については、請願文書表記載のとおりそれぞれ所管の常任委員会に付託いたします。 次に日程第15議案第117号を議題といたします。 中西 久君を除斥をいたします。 (中西 久君 退場) 〇副議長(早川光圀君) 市長から提案理由の説明を求めます。 市長 原 忠三君。 (市長 原 忠三君 登壇) 〇市長(原 忠三君) 本日の市議会定例会に追加提案いたしました案件につきまして、その大要を御説明申し上げます。 議案第117号請負契約の締結については、昭和58年度公営住宅仮称大里団地建設建築主体第1工区施工のため、指名競争入札を行ったので、その落札者と請負契約を締結するについては、議会の議決に付すべき契約及び財産の取得または処分に関する条例第2条の規定により、議会の議決を求めるものでございます。 以上、本日追加提案いたしました案件の大要であります。 御審議の上御協賛を賜りますようお願いいたしまして、説明を終わります。 〇副議長(早川光圀君) 以上で説明は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑はありませんか――質疑なしと認めます。 ただいま議題となっております日程第15議案第117号については、建設経済委員会に付託いたします。 中西 久君の除斥を解きます。 (中西 久君 入場) 〇副議長(早川光圀君) お諮りいたします。 12月22日は委員会審査のため本会議を休会いたしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) 〇副議長(早川光圀君) 御異議なしと認めます。 よって12月22日は本会議を休会することに決しました。 休会明け本会議は12月23日午後1時より開会いたします。 本日はこれをもって散会いたします。 午後5時34分 散会 |