昭和59年12月甲府市議会定例会議事日程(5)

     昭和59年12月24日(月)午後1時

報  告

第 1 請願書の撤回について

   ―――――――――――――――――――――――――――――――――

第 2 議案第114号 財産の取得について(甲府市立南中学校校庭拡張用地)

第 3 請願書について(請願第31号)

第 4 議案第103号 昭和59年度甲府市一般会計補正予算(第3号)

中所管分

                    以上 総務委員長報告

   ―――――――――――――――――――――――――――――――――

第 5 議案第104号 昭和59年度甲府市国民健康保健事業特別会計補正

予算(第2号)

第 6 議案第107号 甲府市家庭奉仕員派遣手数料条例の一部を改正する

条例制定について

第 7 議案第108号 甲府市老齢者医療費助成金支給条例等の一部を改正

する条例制定について

第 8 議案第109号 甲府市重度心身障害者医療費助成金支給条例の一部

を改正する条例制定について

第 9 議案第112号 甲府市空き缶等の散乱防止及び回収に関する条例制

定について

第10 議案第103号 昭和59年度甲府市一般会計補正予算(第3号)

中所管分

以上 民生委員長報告

第11 議案第106号 昭和59年度甲府市農業共済事業会計補正予算

(第2号)

第12 議案第113号 甲府都市計画事業寿宝地区土地区画整理事業施行規

程制定について

第13 議案第115号 市道路線の変更認定について(下鍛冶屋西油川線)

第14 議案第116号 市道路線の変更認定について(下鍛冶屋1号線)

第15 議案第117号 市道路線の変更認定について(下鍛冶屋西油川2号線)

第16 議案第118号 市道路線の認定について(古市場宮原線)

第17 議案第119号 市道路線の認定について(大津南北1号線)

第18 議案第120号 市道路線の認定について(和戸町竜王2号線)

第19 議案第122号 請負契約の締結について(昭和59年度公営住宅

(大里北団地)建設(建設主体・第2工区)工事)

第20 請願書について(請願第7号、15号、28号)

第21 議案第103号 昭和59年度甲府市一般会計補正予算(第3号)

中所管分

第22 議案第121号 請負契約の締結について(昭和59年度公営住宅

(大里北団地)建設(建築主体・第1工区)工事)

                    以上 建設経済委員長報告

   ―――――――――――――――――――――――――――――――――

第23 議案第110号 甲府市水道条例の一部を改正する条例制定について

第24 議案第111号 甲府市下水道条例の一部を改正する条例制定について

第25 議案第123号 請負契約の締結について(大津終末処理場コンポスト

施設脱臭設備工事)

第26 議案第105号 昭和59年度甲府市下水道事業特別会計補正予算

(第2号)

                    以上 水道委員長報告

   ―――――――――――――――――――――――――――――――――

第27 議案第124号 昭和59年度甲府市一般会計補正予算(第4号)

第28 議案第125号 昭和59年度甲府市国民健康保険事業特別会計補正

予算(第3号)

第29 議案第126号 昭和59年度甲府市下水道事業特別会計補正予算

(第3号)

第30 議案第127号 昭和59年度甲府市交通災害共済事業特別会計補正

予算(第1号)

第31 議案第128号 昭和59年度甲府市中央卸売市場事業会計補正予算

(第1号)

第32 議案第129号 昭和59年度甲府市農業共済事業会計補正予算

(第3号)

第33 議案第130号 昭和59年度甲府市病院事業会計補正予算(第1号)

第34 議案第131号 昭和59年度甲府市職員給与条例の一部を改正する

条例制定について

第35 議案第132号 甲府市学校職員給与条例の一部を改正する条例制定

について

第36 甲議第 17号 「40人学級」の早期実現に関する決議について

第37 甲議第 18号 甲府市議会委員会条例の一部を改正する条例制定に

ついて

第38 甲議第 19号 甲府市水道局の田富町地内旧有地の交換にかかわる

諸問題について

 

(出 席 議 員)

森 沢 幸 夫君

武 川 和 好君

依 田 敏 夫君

飯 沼   忠君

剣 持 庸 雄君

岡 田   修君

宮 島 雅 展君

内 藤 幸 男君

秋 山 雅 司君

福 島   勇君

塩 野 褒 明君

早 川 光 圀君

堀 内 征 治君

内 藤 秀 治君

上 田 英 文君

小 林 康 作君

堀 内 光 雄君

斉 藤 憲 二君

川 名 正 剛君

牛 奥 公 貴君

清 水 節 子君

岡     伸君

野 村 義 信君

長 田 昭 哉君

渡 辺 静 男君

中 込 孝 文君

鈴 木 豊 後君

千 野   哮君

堀 口 菊 雄君

飯 島   勇君

原 田 正八郎君

小 沢 政 春君

中 西   久君

小 林   匡君

早 川 武 男君

三 井 五 郎君

小 沢 綱 雄君

 

 

 

                                37名

 

(欠 席 議 員)

村 山 二 永君

 

 

 

                                   1名

 

職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名

事 務 局 長 臼 田 茂 治君

総務 担当 主幹 山 下   久君

庶務 担当 主査 樋 口 一 雄君

調査 担当 主査 功 刀 敏 男君

議事 担当 主幹 都 筑   登君

議事 担当 主査 天 野 忠 幸君

議事 担当 主査 高 橋 勝 巳君

記録 担当 主査 今 福 栄 一君

議事 担当 主任 萩 原 三 男君

庶務 担当 主任 五 味 一 重君

 

説明のため議場に出席した者の職氏名

市     長 原   忠 三君

国体 事務 局長 鷹 野 四 郎君

助     役 新 藤 昭 良君

中央卸売市場長 田 中 忠 夫君

収  入  役 河 村 利 男君

市立甲府病院長 石 井 次 男君

市 長 室 長 窪 田   。君

 〃 事務 局長 石 井 司 郎君

調整 管理 部長 近 山 滋 郎君

教 育 委 員 長 小 林 一 彦君

企 画 部 長 神宮寺 英 雄君

教  育  長 楠   恵 明君

総 務 部 長 中 込 忠 雄君

教 育 次 長 生 山 正 仁君

市 民 部 長 入 倉 芳 幸君

水道事業管理者 植 田 太 六君

社 会 部 長 吉 岡   典君

水道局業務部長 倉 田 吾 郎君

福 祉 部 長 高 野   肇君

 〃 工務部長 鈴 木 元 芳君

環 境 部 長 中 込   勉君

選挙管理委員長 関   和 夫君

経 済 部 長 中 島 省 三君

代表 監査 委員 佐 藤 保 房君

建 設 部 長 赤 池 昭 之君

公 平 委 員 長 横 内 敏 治君

都市 開発 部長 小 松   要君

農業委員会々長 荻 野 克 巳君

下 水 道 部 長 高 橋 信 靖君

固定資産評価員 斉 藤 孝 房君

技術 管理 室長 丸 山   忍君

 

 

          午後1時33分 開議

 

○議長(小沢政春君)

 これより本日の会議を開きます。

 

 報告事項を申し上げます。

 

 市長から追加議案の提出について通知がありました。

 

 提出議案は、議事日程記載の日程第27 議案第124号から日程第35 議案第132号までの9案でありますので、朗読を省略いたします。

 

 次に請願第14号について提出者からのお手元に配布してありますとおり撤回したい旨の申し出がありました。

 

 右は議事日程記載の日程第1でありますので、御了承願います。

 

 次に、堀内征治君外9名から甲議第17号「40人学級」の早期実現に関する決議についてが提出されました。

 

 右は、議事日程記載の日程第36でありますので、朗読を省略いたします。

 

 次に千野 哮君外11名から甲議第18号甲府市議会委員会条例の一部を改正する条例制定についてが提出されました。

 

 右は、議事日程記載の日程第37でありますので、朗読を省略いたします。

 

 次に、武川和好君外1名から、甲議第19号甲府市水道局の田富町地内旧所有地の交換にかかわる諸問題の調査についてが提出されました。

 

 右は議事日程記載の日程第38でありますので、朗読を省略いたします。

 

 次に昭和59年12月19日提出のありました請願第31号土地価格の評価替えによる固定資産税の増税を最小限にとどめることについての請願書の紹介議員に、内藤幸男君、武川和好君を追加いたしますので、御了承願います。

 

 次に、村山二永君は病気のため、本日欠席する旨の届け出がありました。

 

 以上で報告を終わります。

 

 これより日程に入ります。

 

 日程第1 請願書の撤回についてを議題といたします。

 

 昭和59年7月3日提出されました請願第14号電電公社制度改革についての請願について、提出者よりお手元に配布の別紙のとおり撤回する旨の申し出がありました。

 

 お諮りいたします。

 

 本件は、会議規則第9条第1項の規定により申し出のとおりこれを承認することに、御異議ありませんか。

 

       (「異議なし」と呼ぶ者あり)

 

○議長(小沢政春君)

 御異議なしと認めます。

 

 よって請願第14号については、撤回を承認することに決しました。

 

 次に、日程第2から日程第4まで3案を一括議題といたします。

 

 3案に関し、総務委員長の報告を求めます。

 

 総務委員長堀内征冶君。

 

       (総務委員長堀内征治君 登壇)

 

○総務委員長(堀内征治者)

 御報告申し上げます。

 

 去る12月19日の本会議において当委員会に付託されました案件について20日に委員会を開き、慎重に審査した経過と結果を御報告いたします。

 

 議案第114号財産の取得について(甲府市立南中学校校庭拡張用地)は全員異議なく当局原案のとおり可決するものと決しました。

 

 次に議案第103号昭和59年度甲府市一般会計補正予算(第3号)中当委員会所管分については委員から、用地取得にあたり各部で地権者等と事前交渉等を行っている場合があるが、今後は用地取得担当部との責任体制の明確化を図るなど、用地取得組織機能の充実を検討するよう要望意見が出され全員異議なく当局原案のとおり可決するものと決しました。

 

 請願第31号「土地価格の評価替えによる固定資産税を最小限にとどめること」については、願意妥当と認め採択するものと決しました。

 

 なお、本請願については、3月定例会でその処理の経過と結果の報告を求めます。

 

 以上で報告を終わります。

 

〇議長(小沢政春君)

 以上で報告は終わりました。

 

 ただいまの委員長の報告に対する質疑に入ります。

 

 質疑はありませんか――質疑なしと認めます。

 

 これより日程第2 議案第114号について採決いたします。

 

 本案に対する委員長の報告は、可決であります。

 

本案は、委員長の報告のとおり決することに、御異議ありませんか。

 

       (「異議なし」と呼ぶ者あり)

 

○議長(小沢政春君)

 御異議なしと認めます。

 

 よって本案は委員長の報告のとおり可決されました。

 

 次に日程第3 請願書について採決いたします。

 

 本件は、委員長の報告のとおり決することに、御異議ありませんか。

 

       (「異議なし」と呼ぶ者あり)

 

○議長(小沢政春君)

 御異議なしと認めます。

 

 よって本件は、委員長の報告のとおり決しました。

 

 次に、日程第5から日程第10まで6案を一括議題といたします。

 

 6案に関し、民生委員長の報告を求めます。

 

 民生委員長 野村義信君。

 

       (民生委員長 野村義信君 登壇)

 

○民生委員長(野村義信君)

 御報告申し上げます。

 

 去る12月19日の本会議において当委員会に付託されました案件について20日委員会を開き、慎重に審査した経過と結果を御報告いたします。

 

 まず議案第104号昭和59年度甲府市国民健康保険事業特別会計補正予算(第2号)については委員から、保険料徴収に対する職員の重点配置や保険委員との連携を密にする中で、保険料滞納者の一掃を図り国民健康保険事業の健全経営に万全を尽くすよう強く要望する意見が出され、全員異議なく当局原案のとおり可決するものと決しました。

 

 次に議案第107号甲府市家庭奉仕員派遣手数料条例の一部を改正する条例制定については、全員異議なく当局原案のとおり可決するものと決しましたが、家庭奉仕員に対するなお一層の待遇改善と奉仕内容の充実を要望する意見が出されました。

 

 議案第108号甲府市老齢者医療費助成金支給条例等の一部を改正する条例制定について及び議案第109号甲府市重度心身障害者医療費助成金支給条例の一部を改正する条例制定についての2案は、いずれも全員異議なく当局原案のとおり可決するものと決しました。

 

次に議案第112号甲府市空き缶等の散乱防止及び回収に関する条例制定について委員から、この条例を真に実効あるものとするためには環境美化に対する市民意識の向上や事業者等に対する行政指導の徹底、観光協会を含む住民組織の協力が不可欠であるのでこの点に特に意を払うこと。

散乱防止特定区域については散乱等の状況を十分把握した中で重点的に定めることが望ましいが、地域にこだわることなく検討すること。条例に違反した場合の勧告、命令、公表については、徹底した行政指導のほか実効のあがるような措置を講ずることなど、良好な生活環境の保全のために条例の主旨を踏まえた適切な施策と当局の今後の特段の努力を要望する意見が出され全員異議なく当局原案のとおり可決するものと決しました。

 

 最後に議案第103号昭和59年度甲府市一般会計補正予算(第3号)中当委員会所管分については全員異議なく当局原案のとおり可決するものと決しました。

 

 以上で報告を終わります。

 

〇議長(小沢政春君)

 以上で報告は終わりました。

 

 ただいまの委員長の報告に対する質疑に入ります。

 

 質疑はありませんか――質疑なしと認めます。

 

 これより日程第5 議案第104号から日程第9 議案第112号まで5案を一括採決いたします。

 

 5案に対する委員長の報告は可決であります。

 

 5案は、委員長の報告のとおり決することに、御異議ありませんか。

 

       (「異議なし」と呼ぶ者あり)

 

○議長(小沢政春君)

 御異議なしと認めます。

 

 よって5案は、委員長の報告のとおり可決されました。

 

 次に、日程第11から日程第21まで11案を一括議題といたします。

 

 11案に関し、建設経済委員長の報告を求めます。

 

 建設経済委員長 長田昭哉君。

 

       (建設経済委員長 長田昭哉君 登壇)

 

○建設経済委員長(長田昭哉君)

 ご報告いたします。

 

 去る19日の本会議において当委員会に付託されました案件について20日から22日までの3日間委員会を開き、慎重に審査した経過と結果を御報告いたします。

 

 まず、議案第103号昭和59年度甲府市一般会計補正予算(第3号)中所管分

 

 議案第106号府和59年度甲府市農業共済事業会計補正予算(第2号)及び議案第113号甲府都市計画事業者宝地区土地区画整理事業施行規程制定についての3案は、いずれも全員異議なく当局原案のとおり可決するものと決しました。

 

次に議案第115号及び116号市道路線の変更認定について並びに議案第117号から議案第120号市道路線の認定についての6案は、いずれも全員異議なく当局原案のとおり可決するものと決しました。

 

 次に議案第122号請負契約の締結について(昭和59年度公営住宅(大里北団地)建設(建築主体・第2工区)工事)は、長時間にわたり活発な論議が交され当局原案のとおり可決するものと決しましたが、委員から甲府市工事入札参加者の選定要綱に格付基準及び指名選定基準額の等級が定められているがこれが生かされずに多くの業者に機会均等を与える事が加味されておらず、ここ数年の請負状況をみると特定の業者が連続して受注していると指摘したのに対し、当局から一定基準に基づき施工能力を中心として公正公平に指名を実施している。

受注については競争入札の結果であり企業努力のあらわれであると理解しているが、現今の厳しい社会状況を十分踏まえ指摘事項については、今後の指名選考の中で検討していくとの答弁がありました。また平均した受注があってはじめて公平、平等といえるのでありそれが業界の指導育成や活性化にもつながるが、本市の施設建設工事の請負状況は片寄っている印象を受けるとの指摘に対しては当局から、結果からそのような現象の発生が見受けられるのでむずかしさはあるが関係機関に対しても十分検討し配慮してもらうよう要請していきたいとの姿勢が示されました。

 

なお委員から、本体工事に関連する小規模工事、附帯工事については分離して発注し、等級に定められた業者に対しては選定要綱を遵守し、機会均等が図られるよう十分配慮すること。施工工事の5年、10年後の検査、チェックも必要とされるのでこれらの結果も加味し指名選考過程で参考にすること。

さらに指名競争入札制度の見直しと一般競争入札制度の導入等今後の制度改善を要望する意見が出されました。これに対し当局から、それらの要望意見を実現出来るよう、また一般競争入札制度については、研究課題として引続き検討していきたいとの決意が示されました。

 

 最後に請願第28号都市計画街躇事業(善光寺・敷島線)の促進について及び閉会中継続審査中の請願第7号甲府市中央商店街街頭客引き一掃について並びに請願第15号大中型店進出等規制については、願意妥当と認め採択するものと決しました。なお、これら請願については3月定例会でその処理の経過と結果の報告を求めます。

 

 以上で報告を終わります。

 

○議長(小沢政春君)

 以上で報告は終わりました。

 

 ただいまの委員長の報告に対する質疑に入ります。

 

 質疑はありませんか――質疑なしと認めます。

 

 これより日程第11議案第106号から日程第19 議案第122号まで9案を一括採決いたします。

 

 9案に対する委員長の報告は可決であります。

 

 9案は、委員長の報告のとおり決することに、御異議ありませんか。

 

       (「異議なし」と呼ぶ者あり)

 

○議長(小沢政春君)

 御異議なしと認めます。

 

 よって9案は、委員長の報告のとおり可決されました。

 

 次に、日程第20 請願書について採決いたします。

 

 本件は、委員長の報告のとおり決することに、御異議ありませんか。

 

       (「異議なし」と呼ぶ者あり)

 

○議長(小沢政春君)

 御異議なしと認めます。

 

 よって本件は、委員長の報告のとおり決しました。

 

 次に、日程第4、日程第10、日程第21、議案第103号 昭和59年度甲府市一般会計補正予算(第3号)を採決いたします。

 

 本案に対する総務、民生、建設経済、各常任委員長の報告は、可決であります。

 

 本案は、総務、民生、建設経済、各常任委員長の報告のとおり決することに、御異議ありませんか。

 

       (「異議なし」と呼ぶ者あり)

 

○議長(小沢政春君)

 御異議なしと認めます。

 

 よって本案は、総務、民生、建設経済、各常任委員長の報告のとおり可決されました。

 

 次に、日程第22 議案第121号を議題といたします。

 

 中西 久君を除斥いたします。

 

 本案に関し、建設経済委員長の報告を求めます。

 

 建設経済委員長 長田昭哉君。

 

       (建設経済委員長 長田昭哉君 登壇)

 

○建設経済委員長(長田昭哉君)

 御報告申し上げます。

 

 去る19日の本会議において当委員会に付託されました案件について20日から22日までの3日間委員会を開き、慎重に審査した経過と結果を報告いたします。

 

議案第121号請負契約の締結について(昭和59年度公営住宅(大里北団地)建設(建築主体・第1工区)工事)は、議案第122号と同様活発な論議が交されましたが特に本案に関連して長年同一事業を施工している業者はその部門での専門化も見られ弊害も生ずるおそれもあるので、指名選考の際別施設工事にも振り分けることが必要である。毎年交替で指名することにより施工に対する業者間の競争意識が働き、独自性、アイデア等も生まれ、よりよい工事施工も図られる。

また今後の住宅建設用地選定に際してはこれを機会に地域の均衡化が図られるよう鋭意努力を傾注し、さらに指名選考においても新しい角度から公平平等に機会均等が図られるよう強く要望する意見も出され、当局原案のとおり可決するものと決しました。以上で報告を終わります。

 

○議長(小沢政春君)

 以上で報告は終わりました。

 

 ただいまの委員長の報告に対する質疑に入ります。

 

 質疑はありませんか――質疑なしと認めます。

 

 これより日程第22 議案第121号を採決いたします。

 

 本案に対する委員長の報告は可決であります。

 

 本案は、委員長の報告のとおり決することに、御異議ありませんか。

 

       (「異議なし」と呼ぶ者あり)

 

○議長(小沢政春君)

 御異議なしと認めます。

 

 よって本案は、委員長の報告のとおり可決されました。

 

 中西 久君の入場を求めます。

 

 次に、日程第23から日程第26まで4案を一括議題といたします。

 

 4案に関し水道委員長の報告を求めます。

 

 水道委員長 牛奥公貴君。

 

     (水道委員長 牛奥公貴君 登壇)

 

○水道委員長(牛奥公貴君)

 ご報告申し上げます。

 

 去る12月19日の本会議において当委員会に付託されました案件について20日及び21日の2日間にわたり委員会を開き、慎重に審査した経過と結果を報告いたします。

 

 まず議案第105号昭和59年度甲府市下水道事業特別会計補正予算(第2号)については、全員異議なく当局原案のとおり可決するものと決しました。

 

 次に議案第110号甲府市水道条例の一部を改正する条例制定については委員から、今回の料金改定は本市水道事業が拡張時代から維持管理時代へ移行する過渡期の財政状況を考える中で実施されるものであるが、営業的方途としては大口需要者や隣接町村への給水拡大を図り将来を展望した広域的企業構想を持つ中で、県費補助及び地下水の無制限使用に対する規制について十分協議すること。

また施設の自動化、業務のOA化や組織の見直し等により経費の節減を図るなど、収支両面にわたり一層の企業努力をすること。今後諸施策を行うに当っては平素から水道事業の現況を住民に周知しその理解を得ることなどの要望意見が出されさらに委員から、具体的企業努力を質したのに対し当局から、この3年間に職員を抑制することなどの答弁がありました。

 

また、田富町地内の水道局所有地と町有地との交換経過について委員から、覚書第3条中使用目的の公共用地とは学校用地と解し、交換用に使用する用地とは解せないこと。また、水道事業は企業であり、民間への売却方法によればより多くの利益を得、市民負担を軽減することになる。さら交換後の用地は荒川ダム等の完成に伴い水源地として不用であり処分する考えはないか。

なお、この問題は土地交換契約書第8条に該当し、相手方と協議すべきであると質したのに対し当局から、田富町が公共用地の集中化を図る中で学校用地確保のため水道局用地の提供を求めてきたと解し、交換に応じたもので覚書の表現上紛らわしい点もあるが、代替地として公共的事業のため使用されたと考えている。

また、交換に当っては十分検討し損のない処分をした。さらに交換により取得した用地はその活用方法を検討中である。なお、この間題に関し関係議案は議会の議決を得ているのでこれ以上相手方に内容を質す考えはないとの答弁がありました。

 

 これに関し委員から、財産の処分については今後は慎重に対処すべきであるとの意見が出され、また土地交換契約書を尊重し履行すべきであるとの論議がなされました。なお本案については全員異議なく当局原案のとおり可決されました。

 

次に議案第111号甲府市下水道条例の一部を改正する条例制定については委員から、下水道はその公共性から行政サイドの事業とされているが、企業的姿勢を持つ必要があり、特に財源確保の1つとして地下水利用者に対する排水量の的確な把握に努めること。

また長期的課題として使用料算定基準への資本費の導入を検討すること。さらに本事業を行政の重点施策として推進し、同時に今回の使用料改定経過と下水道事業の現況を住民に周知し平素からその理解を得ることなどの要望意見があり、採決の結果賛成多数をもって当局原案のとおり可決するものと決しました。

 

最後に議案第123号請負契約の締結について(大津終末処理場コンポスト施設脱臭設備工事)については委員から、本工事は責任設計施工であるから、受注者が負うべき事後の責任を明確にし、コンポスト事業に支障をきたさないこと。

また下水道事業を進めるに当っては全ての面で企業的努力を怠らないことなどの要望意見があり、さらに委員から、脱臭に要する運転経費が多大になるなど脱臭設備に関する研究が不十分であり、また本来この種の契約は指名競争入札で行うべきであるとして反対する旨の意見が出され、採決の結果賛成多数をもって当局原案のとおり可決するものと決しました。以上で報告を終わります。

 

〇議長(小沢政春君)

 以上で報告は終わりました。

 

 ただいまの委員長の報告に対する質疑に入ります。

 

 質疑はありませんか――武川和好君。

 

○武川和好君

 3、4点お伺いをいたします。

 

 ただいまの報告によりますと、料金値上げの条例制定の報告の中で「大口需要者や隣接町村への給水拡大を図り将来を展望した広域的企業構想を持つ」と、こうございます。確かに大口需要者の給水拡大は十分理解をするところでございますけれども、隣接町村への給水拡大のいうなれば広域的企業構想について、どのような御説明があり、どのような論議がされたか、まず1点お伺いします。

 

次に、田富町地内の水道局の所有地の問題でありますけれども、契約以前にとり交しました覚書の第3条、公共用地として使用するという使用目的が明確にされているわけですけれども、結果としては代替地として公共的事業のために使用されたと御報告されているわけですが、覚書の第3条に田富町は違反をしてこういう行為を行ったと、こう解するわけでありますが、そのことについてはどのように論議をされたか。

なお、契約あるいは覚書に違反をした場合のペナルティは、文書で取り交わしてあるのか、あるいは口頭で取り交わしてあるのか、お尋ねをいたします。

 

さらに「交換に当たっては十分検討し損のない処分をした」と、こういうふうに当局は説明をされたようでありますけれども、旧水道局の所有地は、現在坪20万円であります。おおむね6億円の価値があるわけです。新水道局の所有地は、あのニュータウン計画の中では、確かに宅地にはなっていますけれども、公益用地として他への処分はでき得ないことになっています。

したがって、相当価値的には格差があるはずでありますが、なおそれを損をしないというふうに当局は言い切っているわけでありますが、その点についての論議があったならばお答えをしていただきたいと思うわけであります。

 

次に下水道問題でございますが、長期的課題として使用量算定基準へ資本費の導入を検討することと、こういうふうな御報告がございます。これのみで使用量算定基準を定めて行うならば、膨大な使用量の引き上げが当然起こってくるわけであります。

私は本会議でも指摘しましたけれども、県からの下水道事業に対する補助金要請についてどのような論議がされたかということです。

 

最後にコンポスト問題でありますけれども、報告の中では「企業的努力を怠らないことなどの要望、意見があった」といわれてるわけですが、今回の請負契約の内容を見ますと、扶桑という会社と脱臭装置につきましては約1億円に及ぶ多額な工事費が、随意契約で行われているわけです。本市のコンポスト工場は、松坂貿易と契約を結んで建設をした経過があります。松坂貿易はあの機械に見合う脱臭装置を持っているはずであります。

その脱臭装置は土壌処理でありまして、設備の維持管理費が非常に低廉な価格で済むようになっているはずであります。なぜこの会社の脱臭設備を対象とせず、1億円にも及ぶ多額な請負契約を扶桑と結んだか、非常に疑問に思うわけでありますけれども、その点の質疑がどのように行われたかお伺いします。

 

 以上です。

 

○議長(小沢政春君)

 水道委員長 牛奥公費君。

 

○水道委員長(牛奥公貴君)

 ただいま報告したとおりでございます。

 

○議長(小沢政春君)

 武川和好君。

 

○武川和好君

 私は、報告になかったことをお聞きしているわけでありますから、2日間にわたって水道委員会では、わが党の岡田議員も含めまして論議をされたはずでありますから、された実態をぜひ御報告をしていただきたい。

 

 議長の方からも、いまの委員長さんの答弁「報告のとおり」ということでは、私の質問の答えにならないはずですから、そのような催促もしていただきたい。

 

○議長(小沢政春君)

 水道委員長 牛奥公貴君。

 

○水道委員長(牛奥公貴君)

 ただいま御報告したとおりでございまして、特に岡田議員も同席して聞いておるようでございますので、2人でお話し合いをしていただければ、その辺のところがよくわかるのではないかと思います。

 

○議長(小沢政春君)

 武川和好君。

 

○武川和好君

本会議場において、委員長は他の委員会に所属する委員長さんから、論議された内容をうそ隠しなく報告をしなければならない義務があるはずであります。私が先ほど指摘した幾つかの課題につきましても、相当長時間にわたって論議されたはずです。

ですから、私はここに書いたとおり、報告したとおりということでは納得がいかないわけであります。これは、議長さんがお聞きしておってもおわかりのはずであります。議長さんの方から再度催促をお願いいたします。

 

○議長(小沢政春君)

 水道委員長 牛奥公貴君。

 

○水道委員長(牛奥公貴君)

 ただいま報告したとおりでございますけれども「大口需要者や隣接市長村への給水拡大を図り将来を展望した広域的企業構想を持つ中で」こういう問題に対しては、大口の需要者が料金改定に基づいて減っていってはいけない。その人達に対しての給水拡大をしっかり図るべきではないかという問題が出たわけでございます。

 

 それから「広域的企業構想」という関係については、水道事業の関係がございますので、県の意見を聞きながら方向づけをしていきたい、このようなことでございました。

 

 それから覚書第3条という問題については、全くこの報告のとおりでございますので、御了解をしていただきたいと思います。

 

 以上報告を終わります。

 

○議長(小沢政春君)

 他に質疑はありませんか。

 

 堀内光雄君。

 

○堀内光雄君

 委員長にお尋ねいたしますけれども、議案第110号のいわゆる条例一部改正制定についての点と、下水道の条例制定111号ですが、今12月議会におきましては、提出案件の中で最も多くの市民から関心があったのが、この2つの同時の値上げの問題であります。委員会におきましては相当熱心に審議されたと思いますけれども、市民の最も関心のある値上げの問題につきまして、必要最低限の値上げということが、私どもの考えといたしましては、必須条件ではなかろうかと思うわけです。

そこで、同時値上げに関して、委員会でその点について論議がなされたかどうか。または修正案が示されて論議されたかどうか。この点について、市民の経済的なしわ寄せも少なからずあるわけでございますので、ひとつその点ありましたらお示し願いたいと思います。

 

〇議長(小沢政春君)

 水道委員長 牛奥公貴君。

 

〇水道委員長(牛奥公貴君)

 110号並びに111号について、

 

下水道事業は、もう1年早く対応すべきところだったけれども、このように延びてしまったという状態で、今回余儀なく両方が一緒の中でこのように値上げすることになった、ということでございます。

しかし水道においても、もう4年というふうな状態でございますので、水道については水道の委員全員原案のとおり可決いたしました。それから111号については賛成多数をもっての当局原案のとおりの可決をすることと決したわけでございます。

 

○議長(小沢政春君)

 堀内光雄君。

 

〇堀内光雄君

 同時値上げやむを得ないということの説明でございましたけれども、私のお尋ねしているのは、もう一歩突っ込んで、いままでかつて上下水道料金値上げしたことがないわけです。やむを得ないという説明はわからんことないのですが、それから修正に関する考え方もあったかないかもお尋ねしているわけでありますので、その辺もう一歩、あったかないか御返答お願いしたいと思うんです。

 

○議長(小沢政春君)

 水道委員長 牛奥公貴君。

 

〇水道委員長(牛奥公貴君)

 修正はございませんでした。

 

○議長(小沢政春君)

 ほかに質疑はありませんか。

 

 岡田 修君。

 

○岡田 修君

 ただいまの説明の中で、当局は3年に1度の料金改定を行ってきた。したがって、水道料金についても、昨年あるいはことしの3月議会に提案すべきであった、というふうな説明でしたが、それは間違っていませんか。

 

一昨年来の水道の需要の伸びによって大幅な黒字が出ているわけです。それで人事院勧告の凍結によって経費も大幅に低く抑えられたというふうなことも、こういう自然的な条件と社会的な条件によって、水道会計は黒字になる。1年間料金の引き上げを引き延ばすというのが正解でありまして、これまで当局はそのように説明してまいりました。

したがって、今回急に、昨年あるいはことしの3月議会で1年早く料金改定を出すべきだったというのは、明らかにこれまでの当局の答弁と違っています。そこのところが間違いないかどうかお尋ねいたします。

 

○議長(小沢政春君)

 水道委員長 牛奥公貴君。

 

○水道委員長(牛奥公貴君)

 ただいまの水道の方は、昨年黒字になったということで、3年サイクルが1年おくれて今回の提案になったということです。

 

 それからいま1点の111号の方が1年早くしたい状態だったんだけれどもという問題が、1点出たということであります。

 

〇議長(小沢政春君)

 ほかに質疑はありませんか。

 

 これより討論に入ります。

 

 討論の通告がありますので発言を許します。

 

 内藤幸男君。

 

       (内藤幸男君 登壇)

 

○内藤幸男君

 議案第111号 下水道条例の一部を改正する条例制定について及び議案第123号 大津終末処理場脱臭設備工事の請負契約締結について、の2案について反対であります。

 

公共事業特に下水道事業及び水道事業は、長期的に莫大な資金を必要とし、かつ公益性の高い事業であります。そのためこの事業費のほとんどは国民の税金、市民の税金によって執行されるものであります。したがって、この事業を担当する水道局及び下水道部は国民の税金を大切に使い、市民のニーズにこたえる重大な責任を背負っているといえます。

その点水道局は、水資源の確保ができなくて、市民に大変迷惑をかけている都市が多い中で、60年、70年後の甲府市民の水確保ができたことは、高く評価をするものであります。しかし下水道事業は、工事費の高騰等を理由におくれにおくれているにもかかわらず、申し訳ないと市民にわびるどころか説明すらしておりません。

こうした姿勢が今回の大津終末処理場の脱臭設備工事の請負契約にも出ているといわざるを得ません。この脱臭設備については、59年度当初予算を見てもわかるように、設計委託料200万、工事費5,500万円が計上されておりますから、少なくとも1年前からの問題であります。

厳しい生活を強いられている市民は、例え1,000円、2,000円の買物をするにも、何軒もの店を見てから買います。しかるに1億円の脱臭設備工事をするのに、この1年間先進地をたったの1回も調査、研究をしておりません。

こんなことは甲府市始まって以来のできごとであります。それに加えて委員会で質問をすれば、化学は専門外であるからとか、たまたま答弁をすれば、その答弁はすべて今回契約をしようとしている業者の説明をうのみにして説明するばかりであります。

 

また、1億の工事でこれを運転する維持費が、年間3,500万以上必要となるにもかかわらず、何の調査も研究も、データも持っていない始末です。こんなことで請負契約を締結すれば、必ず問題を残します。

私は、59年度当初予算に設計委託料200万円を計上しているのですから、年度当初からしっかりした事業推進のスケジュールをつくって、専門家に設計を委託し、今回のような随契ではなく指名競争入札をして、より安く、よりよいものをつくるべきだと主張をしてまいりました。

 

 以上、申し上げたとおりで私が前段申し上げた公共事業を進める行政の姿勢には、ほど遠いものであり、市民の税金のむだ遣いでありますから、議案第123号に反対であります。また、こうした行政側の姿勢を率直に認め、改善してから下水道使用料の値上げをすべきであると思います。したがって、議案第111号についても反対であります。

 

 以上で反対討論を終わります。

 

○議長(小沢政春君)

 次に岡田 修君。

 

       (岡田 修君 登壇)

 

○岡田 修君

 私は、議案第110号 甲府市水道条例の一部を改正する条例の制定について、及び議案第111号甲府市下水道条例の一部を改正する条例の制定について、反対の討論を行います。

 

 まず水道料金の値上げでありますが、これは平均で24.84%の大幅な引き上げとなっています。甲府市における消費者物価の上昇状況を調べてみますと、この3年間では、前回値上げした昭和56年を100といたしまして、57年は102.7、58年は104.9でありまして、これから59年がでるわけでありますけれども、この値上げを見込んで59年は約107%と見込んでみまして、3年間で約7%の消費者物価の値上がりであります。

したがって、平均24.84%の料金値上げは、消費者物価の上昇率の約3.5倍となります。これでは公共料金とは名ばかりとなりまして、物価上昇の引き金となる。公共料金が物価を大幅に押し上げるという結果となるわけであります。したがって、私はこのような大幅な引き上げに賛成することはできません。

 

 なおこの引き上げ幅について、当局は1世帯当たりにすれば、1日わずかにたばこ2本分の値上げであって、市民には理解されるものであり、協力してもらいたいと説明いたしましたけれども、この調子で値上げされていきますと、現在、市民が1世帯で吸っているたばこの量は、1日平均にいたしまして7本でありますから、この状態が13回続けば、すなわち3年に一度の料金見直しといたしまして、39年後には市民はどの世帯でも水道料金の引き上げだけで、たばこは一切吸えないという結果になります。

 

第2は、平均24.84%の値上げの中で、一般家庭これは口径13ミリメートルですが、では最も上げ幅が大きくて33.69%、大口需要者口径150ミリといたしまして、ここでは17.75%と8段階に分かれて、口径が大きくなればなるほど値上げ率が下がっているということです。

これは、これまで何回もの料金改定のときに見られなかった新たな重大な特徴であり、これまでの方針の転換でありまして、革新市政の時代につくられた実績を、大きく覆すものであり、反市民的なものであります。

 

第3は、大口需要者の料金値上げを押さえて、これまでの一般家庭の料金との格差を少なくした理由といたしまして当局が説明しているのは、大口需要者の増加を目指しているということであります。当局はその根拠について何ら資料を出すことができませんでした。バックデーターを持っていない。

したがって、大口需要者の料金値下げを押さえたからといって、需要がふえるという見通しは全くはっきりしておりません。これはまさにどんぶり勘定というものであります。少なくとも水道当局は、大口需要者をふやすことについて、市民に納得できる資料を示さなければならないと思います。

 

第4は、料金値上げを押さえることについて、当局が企業経営の努力を怠っていることであります。指摘しなければならないのは、市が保有している中巨摩郡田富町地内のリバーサイドタウンの一画にある土地の処分であります。

この土地は、24年前の昭和35年に、地下水原の用地として買い求めたものでありますが、その後昭和水原の運転が好調に進んだことと、6年前の県議会の決定によって、荒川ダムの建設、日量12万6,400トンの取水が可能になったことによって、将来計画としても全く不要になった土地であります。

一昨日の12月23日、甲府市の広報番組であるNHKテレビにおいて、ここで市長対談が行われております。市長はこの中で、甲府市の人口が2倍になっても水の心配はないと、はっきりと明言しているとおり、甲府市としては新たな水源を田富町に求める必要は全くありません。このように保有目的を失った土地は有効に処分し、料金の値上げを押さえるべきであり、それは市民の合意を得られるでありましょう。

 

私の質問に対し水道管理者は、この土地の将来にわたる利用計画について、現在検討中だと答えましたが、すでに保有目的は、先ほど申し上げたとおり荒川ダム建設決定の6年前にすでに失っており、検討期間が余りにも長過ぎるわけであります。

後ほどこの土地の処分について、これまでの経過に不明朗な点があり、調査特別委員会設置の提案がありますが、現在このあたりの土地をリバーサイドタウン、富士観光開発株式会社で1坪当たり約19万円で売り出していますが、市所有の土地8,770平方メートル、約2,600坪の価格は6億円となります。これは、水道料金を低く押えることに大きく貢献できるものであります。

 

 以上、私は4点にわたって水道料金の値上げについて反対をするものであります。

 

次に、下水道料金の値上げについてであります。

 

まず初めに、山梨県における下水道の普及率の向上を図る上で、これまで甲府市が進めてまいりました公共下水道事業は、大きく貢献をしてまいりました。しかしながら県当局は何らの補助も行っていません。最近郡内地区及び峡東地区で流域下水道の事業計画が推進され、これは県の施行となり、県費が大幅につぎ込まれております。

県当局は、甲府市の公共下水道と都内、峡東地区の流域下水道等全く差別し、同じ下水道の普及であるにもかかわらず、甲府市に冷たい態度をとり続けております。

これまでにびた一文の援助も行ってまいりませんでした。すでに他県では、甲府市と同じような公共下水道事業も流域下水道と区別せず、県の補助が出されている現在、当局は県への援助を一層強く要求すべきであります。

 

 次に下水道料金の引き上げは43.9%であり、この3年間における甲府市の消費者物価上昇率の7%の6倍の値上げであります。私は市民の代表として、とうていこのような大幅の料金改定に賛成することができません。また当局の指名している汚水私費、雨水公費として3年前に説明した維持管理費の負担割合を汚水70%、雨水30%から今回は汚水88%、雨水12%と大幅な修正を行っておりますが、3年前のこの議会で私が指摘したとおり汚水、雨水の区別は全く困難であること。

当局の資料によっても処理水の約50%を占める地下水、これは不明流入水ですが、その45%を汚水と勝手に市が算入していることに見られるように、汚水私費として維持管理費の88%を市民負担とすることには、合理的な根拠に欠けるものであります。私は、国の指導に基づくこのような受益者負担の原則を適用することに反対いたしまして、反対討論を終わります。

 

〇議長(小沢政春君)

 ほかに討論ありませんか。

 

 これをもって討論を終結いたします。

 

 これより日程第23 議案第110号 甲府市水道条例の一部を改正する条例制定について、を起立により採決いたします。

 

 本案に対する委員長の報告は可決であります。

 

 本案は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。

 

       (賛成者 起立)

 

○議長(小沢政春君)

 起立多数であります。

 

 よって、本案は委員長の報告のとおり可決されました。

 

 次に、日程第24 議案第112号 甲府市下水道条例の一部を改正する条例制定について、を起立により採決いたします。

 

 本案に対する委員長の報告は可決であります。

 

 本案は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。

 

       (賛成者 起立)

 

○議長(小沢政春君)

 起立多数であります。

 

 よって、本案は委員長の報告のとおり可決されました。

 

 次に、日程第25 議案第123号 請負契約の締結について、を起立により採決いたします。

 

 本案に対する委員長の報告は可決であります。

 

 本案は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。

 

       (賛成者 起立)

 

○議長(小沢政春君)

 起立多数であります。

 

 よって、本案は委員長の報告のとおり可決されました。

 

 次に、日程第26 議案第105号について採決いたします。

 

 本案に対する委員長の報告は可決であります。

 

 本案は、委員長の報告のとおり決することに御異議ありませんか。

 

       (「異議なし」と呼ぶ者あり)

 

○議長(小沢政春君)

 御異議なしと認めます。

 

 よって、本案は委員長の報告のとおり可決されました。

 

 次に日程第27 議案第124号から日程第35 議案第132号まで9案を一括議題といたします。

 

 市長から提案理由の説明を求めます。

 

 市長 原 忠三君。

 

       (市長 原 忠三君 登壇)

 

○市長(原 忠三君)

 本日、追加提案いたしました案件につきまして、その大要を御説明申し上げます。

 

 議案第124号「昭和59年度甲府市一般会計補正予算(第4号)」につきましては、歳出各款に補正する人件費は、一般職員の給与改定を行うための所要額及び既定予算の過不足を追加、更正するための補正であります。

 

 第2款総務費は、交通災害共済事業特別会計への繰出金であり、第4款衛生費は、下水道事業特別会計及び病院事業会計への繰出金を追加するための補正であります。

 

 第6款農林水車業費は、中央卸売市場事業会計及び農業共済事業会計への繰出金であり、第14款予備費は、特別予備費を減額更正するための補正であります。

 

 これに見合う財源として、歳入、第1款市税、第13款繰越金の一般財源をそれぞれ追加するための補正であります。

 

 次に、議案第125号「昭和59年度甲府市国民健康保険事業特別会計補正予算(第3号)」、議案第126号「昭和59年度甲府市下水道事業特別会計補正予算(第3号)」、議案第127号「昭和59年度甲府市交通災害共済事業特別会計補正予算(第1号)」、議案第128号「昭和59年度甲府市中央卸売市場事業会計補正予算(第1号)」、議案第129号「昭和59年度甲府市農業共済事業会計補正予算(第3号)」及び議案第130号「昭和59年度甲府市病院事業会計補正予算(第1号)」の補正予算6案件につきましては、職員の給与改定を行うため人件費所要額を追加するための補正であります。

 

 次に、議案第131号「甲府市職員絵与条例の一部を改正する条例制定について」及び議案第132号「甲府市学校職員給与条例の一部を改正する条例制定について」の2案件につきましては、国家公務員の給与改定に準じて、本市の一般職貝及び学校職員の給与改定を行うための一部改正であります。

 

 以上が本日追加提案いたしました案件の大要であります。

 

 御審議のうえ、御協賛賜りますようお願いいたしまして説明を終ります。

 

○議長(小沢政春君)

 以上で説明は終わりました。

 

 これより質疑に入ります。

 

 質疑はありませんか――質疑なしと認めます。

 

 ただいま議題となっております日程第27 議案第124号から日程第35 議案第132号まで9案については総務委員会に付託いたします。

 

委員会審査のため暫時休憩いたします。

 

          午後2時39分 休憩

 ――――――――――――――――――

          午後4時01分 再開議

 

○議長(小沢政春君)

 休憩前に引き続き会議を開きます。

 

 この際お諮りいたします。

 

 牛奥公貴君から、先ほどの会議における発言について不用意な発言との理由により、武川和好君から委員長に対する質疑中『岡田 修君に尋ねられたい』との部分を取り消したい旨、会議規則第64条の規定により申し出がありました。

 

 この取り消しの申し出を許可することに御異議ありませんか。

 

       (「異議なし」と呼ぶ者あり)

 

○議長(小沢政春君)

 御異議なしと認めます。

 

 よって、牛奥公貴君からの発言の取り消しの申し出を許可することに決しました。

 

 次に、ただいま総務委員長から委員会審査の結果報告書が提出されました。

 

 これより日程第27から日程第35まで9案に関し総務委員長の報告を求めます。

 

 総務委員長 堀内征治君。

 

       (総務委員長 堀内征治君 登壇)

 

○総務委員長(堀内征治君)

 御報告申し上げます。

 

 さきの本会議において当委員会に付託されました議案について休憩中委員会を開き、慎重に審査した結果について御報告いたします。

 

 議案第124号昭和59年度甲府市一般会計補正予算(第4号)

 議案第125号昭和59年度甲府市国民健康保険事業特別会計

補正予算(第3号)

議案第126号昭和59年度甲府市下水道事業特別会計補正予算

(第3号)

 議案第127号昭和59年度甲府市交通災害共済事業特別会計

補正予算(第1号)

議案第128号昭和59年度甲府市中央卸売市場事業会計補正

予算(第1号)

議案第129号昭和59年度甲府市農業共済事業会計補正予算

(第3号)

議案第130号昭和59年度甲府市病院事業会計補正予算

(第1号)

議案第131号甲府市職員給与条例の一部を改正する条例制定に

ついて

議案第132号甲府市学校職員給与条例の一部を改正する条例

制定について

 

の9案については、委員から今後当局においても人事院勧告の完全実施にむけて、なお一層努力を重ねるよう要望する意見が出され、いずれも全員異議なく当局原案のとおり可決するものと決しました。

 

 以上で報告を終わります。

 

○議長(小沢政春君)

 以上で報告は終わりました。

 

 ただいまの委員長の報告に対する質疑に入ります。

 

 質疑はありませんか――質疑なしと認めます。

 

 これより日程第27 議案第124号から日程第35 議案第133号まで9案を一括採決いたします。

 

 9案に対する委員長の報告は可決であります。

 

 9案は、委員長の報告のとおり決することに御異議ありませんか。

 

       (「異議なし」と呼ぶ者あり)

 

○議長(小沢政春君)

 御異議なしと認めます。

 

 よって、9案は委員長の報告のとおり可決されました。

 

 ただいま議案第131号及び議案第132号が可決されましたので、請願第25号は、みなし不採択として処理いたします。

 

 次に日程第36 甲議第17号「40人学級」の早期実現に関する決議について、を議題といたします。

 

 堀内征治君から提案理由の説明を求めます。

 

 堀内征治君。

 

       (堀内征治君 登壇)

 

○堀内征治君

 決議の案文を朗読して説明にかえます。

 

   「四十人学級」の早期実現に関する決議(案)

 

 甲府市民は、すべての子供が心身ともにすこやかに育つことを心から願っています。

 

 しかし、いま子供を取り巻く教育環境は必ずしも十分なものでなく、低学力、校内暴力、家庭内暴力、弱いものいじめ、登校拒否などの問題行動があとをたたない状況であります。

 

これらの問題を解決するには、学校教育における行き届いた教育が必要であり、とりわけ「40人学級」の実現は極めて重要といわなければなりません。このことは国民世論となり国会でも全会一致で決議され、1980年から児童減少市町村において実施されはじめましたが、「行財政改革」の名のもとに1982年度より凍結され現在に至っております。

甲府市において児童数が減少している今こそ、財政的にみても「40人学級」を実現しやすい機会であり、その早期実現は子供、父母、教職員の切実な願いとなっております。

 

 よって甲府市議会は、これら市民の願いに応え、すべての子供1人ひとりがその個性と能力を十分に伸ばすことができる「40人学級」実現を必要と認め、その早期実現を要望するものであります。

 

  右 決議する。

 

  昭和59年12月24日

 

              甲 府 市 議 会

 

 なお提出者は総務委員長、賛成者は議長を除く総務委員全員であります。

 

 なお字句の訂正は議長に一任いたします。

 

〇議長(小沢政春君)

 以上で説明は終わりました。

 

 これより質疑に入ります。

 

 質疑はありませんか――質疑なしと認めます。

 

 お諮りいたします。

 

 本案については会議規則第37条第2項の規定により、委員会の付託を省略いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

 

       (「異議なし」と呼ぶ者あり)

 

○議長(小沢政春君)

 御異議なしと認めます。

 

 よって、甲議第17号については、委員会の付託を省略することに決しました。

 

 これより本案を採決いたします。

 

 本案は、提案のとおり決することに御異議ありませんか。

 

       (「異議なし」と呼ぶ者あり)

 

○議長(小沢政春君)

 御異議なしと認めます。

 

 よって、甲議第17号については、提案のとおり可決されました。

 

 ただいま甲議第17号が可決されましたので、請願第30号はみなし採択として処理いたします。

 

 お諮りいたします。

 

 ただいま可決されました決議について、条項、字句、その他整理を要するものについては、その整理を議長に一任することに御異議ありませんか。

 

       (「異議なし」と呼ぶ者あり)

 

○議長(小沢政春君)

 御異議なしと認めます。

 

 よって、さように決しました。

 

 日程第37 甲議第18号 甲府市議会委員会条例の一部を改正する条例制定について、を議題といたします。

 

 千野 哮君から提案理由の説明を求めます。

 

千野 哮君。

 

       (千野 哮君 登壇)

 

○千野 哮君

 甲府市議会委員会条例の一部を改正する条例制定について、提案説明を申し上げます。

 

 本条例の一部改正案は、お手元に配付の議案のとおりでありますが、この改正案は、甲府市事務分掌条例の一部改正に伴い、常任委員会の所管事項を整備するためのものであります。

 

 内容については、条例第2条第1項総務委員会中第3号の「国体準備室の所管に属する事項」を削り、第4号から第8号までを1号ずつ繰り上げ、第8号に「国体事務局の所管に属する事項」を加える、一部改正を行うものであります。

 

 また、賛成者については別紙記載のとおりでありますので、よろしくお願いをいたします。

 

 以上でございます。

 

○議長(小沢政春君)

 以上で説明は終わりました。

 

 これより質疑に入ります。

 

 質疑はありませんか――質疑なしと認めます。

 

 お諮りいたします。

 

 ただいま議題となっております甲議第18号については、会議規則第37条第2項の規定により、委員会の付託を省略いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

 

       (「異議なし」と呼ぶ者あり)

 

○議長(小沢政春君)

 御異議なしと認めます。

 

 よって、甲議第18号は委員会の付託を省略することに決しました。

 これより甲議第18号を採決いたします。

 

 本案は、提案のとおり決することに御異議ありませんか。

 

       (「異議なし」と呼ぶ者あり)

 

○議長(小沢政春君)

 御異議なしと認めます。

 

 よって、甲議第18号は提案のとおり可決されました。

 

 次に、日程第38 甲議第19号 甲府市水道局の田富町地内旧所有地の交換にかかわる諸問題の調査について、を議題といたします。

 

 武川和好君から提案理由の説明を求めます。

 

 武川和好君。

 

       (武川和好君 登壇)

 

○武川和好君

 甲府市議会会議規則第14条の規定によりまして、甲府市水道局の田富町地内旧所有地の交換にかかわる諸問題の調査について、の議案の提案理由の御説明を申し上げます。

 

過ぐる18日の本会議におきまして、わが党からこの議案に対する問題提起をいたしました。20日、21の両日、水道委員会においてわが党の番外発言を含め、種々質疑が交わされたところでございます。

この論議の申で明らかになったこと、明らかにならないことも幾つかあったわけでございます。また幾つかの重大な疑義も残されたわけでございます。

 

まず第1は、水道局旧所有地は、昭和35年に求められたものでありますが、売り主は田富町荻野良作氏からとなっておりますが、荻野良作氏名義に合筆する際、数名の所有者があり、その中の1人はすでに2年前に死亡しておりました。死亡人の名義をもって合筆をされ、取得をいたしております。価格は坪378円87銭であります。

重大な違法行為がここにあるわけであります。その直後、田富町議会有志からその不法取得が指摘され、時の水道局管理者菊島寿金氏と水道常任委員であった清水芳治氏が、田富町の話し合いに立ち会い、うやむやのうらにおさめた経過があります。これは公文書偽造に値するわけであります。

 

 第2は、この水道局旧所有地一帯は、臼井沼といい各種の野鳥の生息地として、県民に広く知られていたところでございます。臼井沼一帯面積は79.2ヘクタールであります。昭和48年1月から富士観光開発株式会社が買収し、大規模開発事業を開始したわけであります。まず池沼地帯でありますから、農水省の認可、建設省の認可を得たわけであります。

 

このような超大型開発事業には、3%以上の公園及び緑地帯の設置はもちろんのこと、道路、河川、汚水処理施設、保育園、小学校さらに町民の集会施設、体育運動施設の設置が義務づけられているわけであります。開発申請には公共公益施設の設置の合意が、申請地田富町と得られ、初めて県を経由して建設省に提出をされているわけであります。

富士観光開発株式会社は、昭和49年4月12日、この69.2ヘクタールの大規模開発許可申請を、計画書を添え、田富町に提出をいたしました。田富町は土地利用調査会議を開き、各種公共公益施設の設置を確認し、開発許可申請を県へ提出をいたしました。県の開発審議会は、昭和51年1月30日に建設省に提出し、開発許可を得たわけであります。

したがって、水道局旧所有地は、富士観光開発株式会社にとっては、中央近くにあるわけでありますから、全くじゃまな存在となり、譲渡を求めてきたところでございます。

正式には昭和55年12月23日、本市内藤源一議長あてに田富町山田泉町長、横沢幸治議長、河西文夫教育長連名による陳情が出されてまいりました。その内容は水道局旧所有地が、田富町の小学校建設用地と公益施設用地に隣接しておるので、優先譲渡を陳情をされました。これは全く事実に反しているわけであります。

 

さらに昭和56年7月20日に同様趣旨陳情が市長及び水道管理者にありました。さらに続いて昭和56年11月25日付をもって、新設小学校建設予定地を変更したいので、田富町所有地との交換をしたい旨の要望書が提出されてまいりました。昭和56年12月議会の水道委員会にこのことが報告をされ、現地視察を行い、不利にならない条件をもって交換に応ずることとしたのであります。

続いて58年8月11日に土地交換にかかわる覚書を結び、9月27日にその契約を締結をしたわけであります。これら一連の経過の中で幾つかの疑義を感ずるわけであります。

 

その第1は、旧所有地は開発を進める富士観光開発株式会社にとっては、最も必要な土地であり、その転用はいかようにもでき得るものであります。新水道局所有地は、公益用地としてしか活用できない土地であり、かつまた富士観光開発株式会社が、当然公益用地として田富町に寄付すべき土地であります。

したがって、規制を受けている土地と、何ら規制を受けていない土地は、当然土地鑑定価格にも大きく反映されなければならないはずでありました。この点重大な疑義が持たれるところであります。

 

その2は、田富町は富士観光開発株式会社とリバーサイドニュータウン計画の合議の際、1,700戸の宅地造成計画でありますから、法で定められた3%以上の公園、道路、水路整備、保育園、小学校、その他の公益施設の用地面積及びその個所については、無償提供が約束をされていたはずであります。

したがって、田富町と富士観光開発会社が一体となって、本市と議会を欺いたことになりその政治的、道義的責任は重大であります。

 

 その3は、もしこのことを甲府市当局も議会も承知していたとすれば、これまた何おかいわんやであります。

 

 その4は、契約に際して結ばれた覚書であります。その第3条には乙は田富町を指します。「交換により取得した土地を、公共用地として使用するものとする」と、されています。しかし、交換された土地は、富士観光開発株式会社が宅地造成し、坪19万円で売却の予定であります。これら政治的、道義的責任はきわめて重大であるといわねばなりません。

 

 その5は、旧所有地は現在坪19万円で宅地として活用できるものであり、新所有地は都市計画法上当然富士観光開発株式会社が、田富町に公益用地として寄付すべきものです。したがって、旧所有地は3,000坪ですから、6億円の価値を持つ土地であり、新所有地はゼロに等しい価値だといわねばなりません。よって、市民に与えた損失は過大であるといわねばならないのであります。

 

その6は、このことにより水道局旧所有地が開発区画のど真中にありますので、当該土地価格プラス前後、周囲の開発に好条件をもたらしました。よって、最も利益を得たのは富士観光開発株式会社で、10億以上の利益を得たはずであります。

企業がこれだけの利益を得るには、手段を選ばぬ工作があったと見るのが常識ではないでしょうか。この疑惑の解明は当然必要であります。

 

 最後に、議会は市民の代表であり、市民の権益を守る義務があります。市民の利益を擁護する立場から、前段申し述べました幾つかの疑義を解明するために、本市議会規則第14条に基づき、調査特別委員会の設置を提案をするわけであります。

 

○議長(小沢政春君)

 以上で説明は終わりました。

 

 これより質疑に入ります。

 

 質疑はありませんか――質疑なしと認めます。

 

 これより討論に入ります。

 

 討論の通告がありますので発言を許します。

 

 岡田 修君。

 

       (岡田 修君 登壇)

 

○岡田 修君

 甲議第19号 甲府市水道局の田富町地内旧所有地の交換にかかわる諸問題の調査について、の特別委員会の設置について賛成の討論を行います。

 

 その理由の第1は、市民の財産は市民のために有効に使うということです。どうしても未解明の部分を解明する必要があるからであります。

 

 第2は、甲府市と田富町が指定した土地価格鑑定人の鑑定結果に疑問があるからであります。すなわち富士観光開発株式会社の開発条件、学校、保育園などの公共施設及び近隣公園、その他の公益用地の提供等について、この鑑定結果は全体把握に欠け、土地の価格決定に重大な瑕疵があったと見られるからであります。

 

第3は、富士観光開発株式会社が県に提出した計画書では、水道局が田富町との交換によって新たに取得した8,770平方メートルの土地は公益用地とされており、他の目的すなわち宅地分譲等ができない、そういう規制がかかっている。

この土地はもともと富士観光開発株式会社の所有地であり、途中で田富町が買収した土地でありますが、開発業者にとってみれば、これは当然町に寄付しなければならない土地であり、何ら経済価値のないものであって、この解明が必要であります。

 

 第4は、水道局が持っていた旧所有地は現在約6億円であり、現在水道局の所有している土地と余りにも価値に開きがあるのであります。

 

第5は、土地の交換によって富士観光開発株式会社が利益をもたらすということについて、当局が知っていたと、委員会で発言していることは重大であります。議員の中には委員会の質問を通じて、議会は知らなかったといっている議員と、いや、議会は知っていたという議員と2通りありました。このことについて解明をしておく必要があります。との疑惑を解明する必要があります。

 

 そして最後に、市の資料、県の持っている資料、田富町の持っている資料について、権利関係の移動が全く議会で審議できない状態でした。したがって、この権利関係の時間を追っての移動、これについて特別委員会を設置して、全体的な疑惑の解明をする必要がどうしてもあるということから、この特別委員会の設置に賛成するものであります。

 

 以上です。

 

○議長(小沢政春君)

 ほかに討論はありませんか。

 

 これをもって討論を終結いたします。

 

 これより本案について起立により採決いたします。

 

 本案は、提案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。

 

       (賛成者 起立)

 

○議長(小沢政春君)

 起立少数であります。

 

 よって、本案は否決されました。

 

 次に、総務、民生、建設経済、水道の各常任委員長から、目下委員会において審査中の事件及び所管事項の調査につき、会議規則第87条の規定により別紙申出書のとおり閉会中の継続審査及び調査の申し出がありました。

 

 お諮りいたします。

 

 各常任委員長から申し出のとおり、閉会中の継続審査及び調査に付することに御異議ありませんか。

 

       (「異議なし」と呼ぶ者あり)

 

○議長(小沢政春君)

 御異議なしと認めます。

 

 よって、各常任委員長から申し出のとおり閉会中の継続審査に付することに決しました。

 

 以上をもって本定例会に提出をされました議案及び請願等の審査を、全部終了いたしましたので、会議を閉じ12月甲府市議会定例会を閉会いたします。

 

          午後4時29分 閉会

 

甲府市議会議長  小 沢 政 春

 〃  副議長  小 林   匡

会議録署名議員  原 田 正八郎

   〃     小 林 康 作

   〃     剣 持 庸 雄