昭和61年6月甲府市議会定例会議事日程(4)

   昭和61年7月16日(水)午後1時   

 

報  告

第 1 議案第44号 専決処分について(昭和60年度甲府市一般会計補正予

算(第7号))

第 2 議案第45号 専決処分について(昭和60年度甲府市国民健康保険事

業特別会計補正予算(第5号))

第 3 議案第46号 専決処分について(昭和60年度甲府市住宅新築資金等

貸付事業特別会計補正予算(第1号))

第 4 議案第47号 専決処分について(昭和61年度甲府市一般会計補正予

算(第1号))

第 5 議案第48号 専決処分について(昭和61年度甲府市農業共済事業会

計補正予算(第1号))

第 6 議案第49号 専決処分について(甲府市市税条例の一部を改正する条

例制定について)

第 7 議案第50号 昭和61年度甲府市一般会計補正予算(第2号)

第 8 議案第51号 昭和61年度甲府市国民健康保険事業特別会計補正予算

           (第1号)

第 9 議案第52号 昭和61年度甲府市農業共済事業会計補正予算(第2号) 

第10 議案第53号 育児休業に係る給与等に関する条例の一部を改正する条

例制定について

第11 議案第54号 甲府市議会の議員その他非常勤の職員の公務災害補償

等に関する条例の一部を改正する条例制定について

第12 議案第55号 甲府市職員特別給与条例臨時特例の一部を改正する条例

制定について

第13 議案第56号 甲府市市税条例の一部を改正する条例制定について

第14 議案第57号 甲府市教育職員の退職年金及び退職一時金に関する条例

及び甲府市教育職員の退職年金及び退職一時金に関す

る条例等の一部を改正する条例の一部を改正する条例

制定について

第15 議案第58号 甲府市市立の高等学校及び幼稚園の学校医、学校歯科医

及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を

改正する条例制定について

第16 議案第59号 甲府市消防団員等公務災害補償条例の一部を改正する条

例制定について

第17 議案第60号 甲府市消防団員退職報償金支給条例の一部を改正する条

例制定について

第18 議案第61号 甲府市重度心身障害者医療費助成金支給条例の一部を改

正する条例制定について

第19 議案第62号 甲府市国民健康保険条例の一部を改正する条例制定につ

いて

第20 議案第63号 甲府市市営住宅条例及び甲府市市営住宅管理条例の一部

を改正する条例の一部を改正する条例制定について

第21 議案第64号 農作物共済、蚕繭共済及び園芸施設共済の無事戻しにつ

いて

第22 議案第65号 土地改良事業の施行について

第23 議案第66号 市道路線の認定について(処理場南通り線)

第24 議案第67号 市道路線の認定について(里吉4号線)

第25 議案第68号 市道路線の認定について(里吉5号線)

第26 議案第69号 市道路線の認定について(里吉6号線)

第27 議案第70号 市道路線の認定について(北新2号線)

第28 議案第71号 市道路線の認定について(相川一之橋線)

第29 議案第72号 市道路線の認定について(穴口中線)

第30 議案第73号 市道路線の認定について(元紺屋町4号線)

第31 議案第74号 市道路線の認定について(琢美中線)

第32 議案第75号 市道路線の認定について(大津南北2号線)

第33 議案第76号 市道路線の認定について(国母1丁目3号線)

第34 議案第77号 市道路線の認定について(富竹中東通り線)

第35 議案第78号 市道路線の認定について(徳行富竹新田線)

第36 議案第79号 市道路線の認定について(甲運21号線)

第37 議案第80号 市道路線の認定について(上今井2号線ほか1路線)

第38 議案第81号 市道路線の認定について(向町6号線)

第39 議案第82号 市道路線の認定について(朝気2丁目7号線)

第40 議案第83号 市道路線の認定について(城東3丁目1号線)

第41 議案第84号 市道路線の認定について(和田4号線ほか1路線)

第42 議案第85号 市道路線の認定について(山宮4号線)

第43 議案第86号 市道路線の認定について(山宮5号線)

第44 議案第87号 市道路線の認定について(山宮6号線ほか3路線)

第45 議案第88号 市道路線の認定について(千塚5丁目3号線)

第46 議案第89号 市道路線の変更認定について(富竹南線)

第47 議案第90号 請負契約の締結について(市立里垣小学校屋内運動場増

改築(建築主体)工事)

第48 議案第91号 請負契約の締結について(市立貢川小学校屋内運動場増

築(建築主体)工事)

第49 議案第92号 請負契約の締結について(市立富竹中学校屋内運動場新

築(建築主体)工事)

第50 議案第93号 請負契約の締結について(貢川北第1幹線下水道管布設

工事第2工区)

第51 議案第94号 請負契約の締結について(湯川第1幹線下水道管布設工

事第4工区)

第52 議案第95号 請負契約の締結について(湯川第1幹線下水道管布設工

           事第5工区)

第53 議案第96号 請負契約の締結について(湯川第1幹線下水道管布設工

           事第6工区)

第54 議案第97号 請負契約の締結について(甲府市教育研修所建設(建築

主体)工事)

第55 市政一般について質問

 

(出 席 議 員)

森 沢 幸 夫君

武 川 和 好君

依 田 敏 夫君

剣 持 庸 雄君

岡 田   修君

村 山 二 永君

宮 島 雅 展君

内 藤 幸 男君

秋 山 雅 司君

福 島   勇君

塩 野 褒 明君

早 川 光 圀君

堀 内 征 治君

内 藤 秀 治君

上 田 英 文君

小 林 康 作君

堀 内 光 雄君

斉 藤 憲 二君

牛 奥 公 貴君

清 水 節 子君

岡     伸君

野 村 義 信君

長 田 昭 哉君

千 野   哮君

中 込 孝 文君

鈴 木 豊 後君

渡 辺 静 男君

小 沢 政 春君

飯 島   勇君

原 田 正八郎君

堀 口 菊 雄君

中 西   久君

小 林   匡君

早 川 武 男君

三 井 五 郎君

小 沢 綱 雄君

36名

 

(欠 席 議 員)

飯 沼   忠君

川 名 正 剛君

 

 

                          2 名

 

職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名

事 務 局 長  入 倉 芳 幸君

総務 担当 主幹  河 西 正 克君

庶務 担当 主査  山 村   f君

調査 担当 主査  加 藤   喬君

議事 担当 主幹  都 筑   登君

議事 担当 主査  今 福 栄 一君

議事 担当 主査  高 橋 勝 巳君

議事 担当 主査  萩 原 三 男君

記録 担当 主査  功 刀 敏 男君

庶務 担当 主任  保 坂 照 次君

 

説明のため議場に出席した者の職氏名

市     長  原   忠 三君

国体 事務 局長  鷹 野 四 郎君

助     役  新 藤 昭 良君

中央卸売市場長  井 上   真君

収  入  役  近 山 滋 郎君

市 立 病 院 長  伊古美 文 雄君

市 長 室 長  小 野 貞 良君

 〃 事務 局長  沢 田 良太郎君

企 画 部 長  中 島 省 三君

教 育 委 員 長  小 林 一 彦君

総 務 部 長  神宮寺 英 雄君

教  育  長  楠   恵 明君

市 民 部 長  石 井 司 郎君

教 育 次 長  生 山 正 仁君

社 会 部 長  土 橋   博君

水道事業管理者  丸 山   忍君

福 祉 部 長  高 野   肇君

水道局業務部長  山 下   久君

環 境 部 長  石 原 一 雄君

 〃 工務部長  加賀美   猛

経 済 部 長  窪 田   。君

選挙管理委員長  保 坂 昌 新君

建 設 部 長  小 松   要君

代表 監査 委員  倉 田 吾 郎君

都市 開発 部長  小 野 明 英君

公 平 委 員 長  横 内 敏 治君

下 水 道 部 長  高 橋 信 靖君

固定資産評価員  斉 藤 孝 房君

技術 管理 室長  鈴 木 東一郎君

 

 

 

 

   午後1時04分 開議

 

〇議長(三井五郎君)

これより本日の会議を開きます。

 

報告事項を申し上げます。

 

議長のもとに請願1件が提出されました。

 

 右はお手元に配付してあります請願文書表により御了承願います。

 

 次に、飯沼 忠君、川名正剛君は一身上の都合により、また荻野農業委員会々長は、公務出張のため本日欠席する旨の届け出がありました。

 

 以上で報告を終わります。

 

 これより日程に入ります。

 

 日程第1から日程54まで54案及び日程第55 市政一般について を一括議題といたします。

 

 これより昨日に引き続き上程議案全部に対する質疑及び市政一般質問を行います。

 

 本日は最初に政友同志会 小沢政春君。

 

 小沢政春君。

 

     (小沢政春君 登壇)

 

〇小沢政春君

 私は今議会において、政友同志会を代表して提出議案並びに市政一般について市長並びに当局の御所見をお伺いをいたします。

 

 質問の要旨を十分御理解をいただきまして、的確かつ率直な御答弁をいただきたいと思います。市長の政治姿勢についてをお尋ねをいたします。

 

 最初に都市計画と自主財源確保、健康像についてのお尋ねであります。次は観光山梨と地場産業育成についてをお聞かせください。

 

 また甲府にマッチした動物園移転新設構想についてであります。続いて庁舎改築構想論でございます。小中学校新設と学区編成並びに非行防止についてであります。以上の点についてこれより質問を続行させていただきます。

 

 市長の政治姿勢については前々日より与党各会派より再選に向けての要望、要請がございました。3年有半の行政手腕を高く評価をされたところでございます。大型事業を取りこぼしなく遂行をしてまいりました。間近かに迎えるかいじ国体の成功を祈りながら、来期市長選に挑戦をする姿には賛意を表するところであります。

わが会派を代表いたしまして御推薦申し上げる次第でございます。必勝を期すべく努力を惜しまぬものでございます。以上御推薦を申し上げて質問戦に入らせていただきます。

 

 最後でございます。最終会でございます。内容にも重複の感が多々あろうかと思われますが、御理解をいただき、御答弁を要望をいたします。

 

 開発と自主財源の確保については、財政再建がうとううたい文句の中に、地方財政は緊迫するときであります。7月5日の山日報道によりますと、市の財政は、健全財政を確保した税収増と発表されました。しかし、国庫補助大幅削減と国体後の残務整理、財政運営は厳しいことが予想されております。必ずしも楽観は許される状況ではないと推察をし、憂慮をする次第であります。

自主財源に乏しい本市の台所では、このままでは大型事業はもちろんのこと新規事業の計画は頭打ちです。教育、福祉優先もうたい文句で終わらざるを得ないと心配にもなってくるわけであります。そこで自主財源確保に乏しい本市は、今後どう対処していけばいいとお考えですか、お尋ねをいたします。

 

 固定資産税に始まり事業税、法人税、自主財源に乏しい収納課の算数は、苦しいものばかりだと思います。工場誘致からミニ団地開発に、人口増を折り込みながら考えなければならない数々でございます。消費文化の甲府は、生産都市はほど遠い状況であります。施策に真剣さが甘かったとでもいいたいところでございます。

かつて国母工業団地という団地をつくりました。一望千里の青田は、黄金の色の波で、どうやら山吹色には変わりました。しかし、花は咲いたと実がならない。法人税、所得税、昭和と玉穂と流れてしまったお粗末の現実を見るときです。

エンジンの音はするけれども、音なしの構えです。また私の地続き昭和町では、ミニ団地造成の意欲は十分に開発をされております。急ピッチで進む組合施行とはいうけれど、ゼロ配を売り物に昭和町の団地運営には礼讃のほかはありません。

 

 また宮崎市役所で聞いた話は、工場誘致の団地をつくり、プレス工場、三井金属工場、エレクトロ、トヨタ自動車、その他電気、メッキ工場等、市が全額負担をした総金額は何と6億数千万円、坪数は11万有余坪と聞かされました。無償提供で誘致とのことでした。しかし、見返りは税金徴収と説明をしておりました。

状況にも恵まれているとは申せども、すばらしい構想であると知りました。甲府でも条例でもつくり、再出発をする必要に迫られているときではないでしょうか。本市でも山城、大里地域を対象に真剣に考えてみる必要があると思われます。大津に工場団地を計画をする市長の構想を見るときです。

政治の力に期待をかけて、人口増に、自主財源確保に全力投球するときではないでしょうか。税増収、続いて人口増を30万、40万も夢ではないと人口増を期待をするところであります。

 

 15年前に、甲府の人口は類似都市としての浜松市は50万を超えております。施策です。行政です。努力です。考えです。計画なくして恵まれるはずはありません。決断と実行あるのみです。市長の所信と英断のほどをお聞かせいただきたいと思います。財政、財政というけれど、税増収以外に方途はないと思います。

 

 次に、観光と地場産業育成についてをお尋ねをいたします。

 

 世界に誇る宝石の都、山紫水明を売り物に御岳、昇仙映の渓谷を賛美しながら、甲州といえば甲斐の信玄公、甲府駅をおりて国主信玄の銅像が目にとまるときです。つつじが崎の武田神社に始まり、国主信玄の遺徳をしのぶときに、歴史をひもとき、観光客に足をとめる施設をと考える必要に迫られているときです。

湯村温泉郷も物語に過ぎない施設、甲府さんは石和の隣ですか、と聞かされて、幻滅の悲哀を感ずる次第であります。どうにか県立美術館に足をとめるに過ぎない、御岳昇仙峡といえども日帰りの客をとめるに苦労している状況です。善光寺参りも牛に引かれて善光寺参りという言葉がございますが、長野の善光寺に思いを馳せる観光地、山梨の特産品ではなさそうです。甲府城といえども天守閣なき幻城、観光名所は数あるが、遠光寺、酒折郡、しかして評価は高いが宣伝が乏しいと嘆くところであります。

 

 厳島をもつ安芸の宮島、今日議会議員の諸公が、本市観光行政の視察に参られた折り、聞かされた例を申し上げれば、50億の町の予算に、観光行政で占める比率は何と1億5,000万と聞かされて驚いた次第です。かける資本に見返りという相言葉でした。兵庫県の赤穂市、人口は5万数千人だが、大石神社の参拝客は町の人口をはるかに上回ると聞かされました。皆観光行政に占める比率のパーセンテージは高いのに気づくところです。

本市観光行政の助成費、施設費、挙げて僅少といわざるを得ません。地場産業育成もまた宝石・水晶加工も、甲州ワインも山梨の特産品加工です。観光客のおみやげ品として最高のプレゼントです。金峰の麓、宝石・水晶の原産地御岳の奥深く、荒川ダムの水源池観光と地場産業の育成地です。

山紫水明を誇る水の流れとともに、甲府の各地に町工場のエンジンの騒音は、宝石、水晶の加工場です。原石をブラジルに求めて、今や世界の甲府としてドイツのべンベルグの田舎町を凌ぐところとなりました。もっと観光にあわせて宣伝する必要に迫られているときです。

真珠養殖地鳥羽、伏見の真珠島から甲府工場のレッテルの生産品を持ち帰るというナンセンスです。笑えぬ事実です。名所、名物数あるが、宣伝力の効果に期待をかけます。今後当局は、外資導入の方途をどう対処する方針か、お漏らしいただきたいと思います。

 

 いつしかキャラバン隊でもつくって、全国にアピールするとか、地場産業推進の展示即売会でも商工会議所を中心に、業者も行政も拍車をかけると聞かされたことがございます。昔を思い出しながら現時点ではどこまで宣伝をされ、法人の収益税がどれだけ還元されているのかお尋ねをします。

 

 今後に残された課題の大きいのに責任を感じながら、本市観光行政と地場産業育成に拍車をかけてほしいと要望をいたします。

 

 宝石学校から善光寺につくった地場産業センターをもっと活用しながら観光行政に推進をと、町の活性化を願ってやまないところであります。

 

 また動物園移転については、次に県都甲府にマッチした動物園新設構想論についてであります。

 

 また動物園移転については、次に県都甲府にマッチした動物園新設構想論についてであります。

 

 声はすれども姿は見せぬ動物園移転改築論、太田町公園の一角、狭隘の動物園移転は、長い市民の悲願です。成都市より友好親善にいただいたレッサーパンダも人気の焦点ではあるが、気候、風土の違いと飼育管理にお粗末の環境は惨めだとお思いにはなりませんか。

鳥類、動物皆野性的見地から適地ではないと考えます。自然繁殖を条件に育成しなければならないと思います。動物園管理を考えるとき、自然に恵まれた山岳地帯に適地を探す時期ではないでしょうか。民有地にしても、県有地にしても、甲府市では北部山岳地帯が適地と考え、計画すべきだと思いました。児童、生徒の社会科、教育と観察に便利に応用、家族憩いの場所にふさわしい条件、県都20万市民の享楽の地にして、十分なる施設を県市一体論に力を借りて、実施に踏み切る構想論はいかがなものでしょうか。

 

 名古屋の東山公園の敷地は10万坪と聞かされました。鳥類、野性動物が伸び伸びと野性的繁殖をする姿は、すばらしいものだと感じました。名城名古屋城と優劣つけがたい町の目玉と観察してまいりました。本市でも市民に喜ばれ、親しまれる動物園新設を要望をいたします。

 

 続いて庁舎改築構想論をお尋ねいたします。

 

 21世紀を迎え、市制施行100周年にあたる間近な年代が訪れております。庁舎改築構想論も浮上をしてまいりました。県都甲府の庁舎としてははなはだしくお粗末で、しかも時代のズレでやむを得ないとは思うけれども、現状のままでは事務能率も上がらず、使いにくい庁舎となりました。

そこで庁舎改築構想論となるわけですが、現在地改築構想論と、それとも他に適地を探すのと前者後者にしぼり、それぞれ経費、予算ということになることでしょうが、市長並びに当局はいずれを取り上げ、計画立案をするおつもりですか、お尋ねをいたします。

 

 お隣の国有地を政治の力に期待をかけて利用活用でき得るよう要望をするところでございます。前橋にしても、静岡にしても立派な庁舎は皆さん御存じだと思います。コンビナートの町のような収入のある倉敷ほどの建物でなくても、時代にマッチした8階ないし10階くらいのビルを将来100年の計を立てるべきだとも考えられます。

将来に悔いを残さぬよう50億、100億かかろうとも、それは市民の願望です。悲願です。庁舎を訪ねる市民に自動車並びに自転車駐輪場の確保もあわせ考えなければならないと思います。

 

 国体向きの施設で、町の様相も一変をしておりますが、今の庁舎では県都甲府のイメージダウンです。町の美観を壊しております。県外視察団の前には大きなつや消しです。1日も早く庁舎の構想論を取り上げて、実施の方途を打ち立ててほしいと、市長の御所見をお聞かせください。

 

 小中学校新設と学区編成について、また非行防止を重ねて申し上げる次第であります。

 

 国母小を初め南西中学校は、県下でマンモス校としての名物校に評価をされ、親も子も先生も徹底した教育をするのに苦労をしております。時マンモス校解消ということで小中学校新設論が浮上をしてまいりました。中学校新設は、62年着工、63年4月開校と聞く。さらに小学校63年着工、64年度開校と計画をされているようです。

マンモス小中学校解消となるわけです。地域を挙げて喜びのうちに時を待つ地元住民の関係、父兄の笑顔がまぶたに浮かんでまいりましたが、しかし、悩みはまた1つ、2つ、脳裏から離れません。

 

 それは学区編成を通学区域に始まり、自治体活動まで線引きが変わることです。トラブルが残るからです。かつて国母は南中から南西へ、さらにまた城南中学へと3回移動した経過がございます。またも新設中学へと、また小学校へと移り変わりゆく社会状況とはいえどもうれしい悲鳴を聞くところです。

押しつけられる地元住民の苦情を聞く地元の議員の立場にもなってほしいと思います。開校途上の国母ゆえに喜びのあきらめで、施策に協力する議員の一人ではございますが、地域住民のトラブルが起きないよう、事前に啓蒙運動をして学区編成と教育の市政方針にもとらないような配慮を計画をされてほしいと要望をいたします。

 

 また城南中学から玉穂中学への分離、分校も本年度と聞くところですが、組合中学の残務整理はどう補足するおつもりですか、お聞かせ願えれば幸いと思います。

 

 また教育と非行防止については、義務教育なるがゆえに完全実施の教育をと親も子も願望するところであります。登校拒否の児童が学校へも行かず、放浪生活に明け暮れ、終始している子供、罪の意識を持たず人のもの、自分のものの見境なく本能のままに収集して喜んでいる手放しの姿を見受けるときに、親の責任もあるけれど学校の教師、先生にも一端はあると私は思います。

真面目に勉学に勤しむ生徒、友達まで朱に染まる、伝染することを恐れるものであります。教育の欠陥なのか、社会教育の不徹底なのか、いずれにしても先行き心配の多い世の中でありますが、非行防止は人ごとと放置して置けない問題です。心配です。憂慮をする次第であります。このままでいいのかと訴えたくなるところです。

次の世代を担う子供、明日の社会構成に不安は募るばかりです。どうすればよいのか。驚くこと数々です。また中学生ともなれば、嫉妬からそねみ、怨みに変わり、生徒間のトラブルは跡を断たない状況です。しかして、生徒間のトラブルは、いじめに移行をしていく姿が多いと推察をいたすところであります。

 

トラブルもいじめも先生とか教師の責任とは言わないが、生徒間のトラブル、話相手にもなりたくない、介在したくない姿は、生徒指導をするカウンセラーの聖職を考えていない行為のように受け取れる面が多々あるわけでございます。自己の立場を、責任を考えない態度には何をか提言をしたくなるわけでございます。

そこで、高学年ともなれば、教師を色目で見るようになってしまいます。教師の姿に信頼を欠いてしまうことになるでしょう。卒業までと自己を牽制する生徒と、手放し、放縦になる生徒と、前者後者となって社会人として送り出されているのもよいことばかりとは言えません。間違いは早く是正をする。傷は小さいうちに手当をする必要があると提言をいたしたくなります。

 

 最高学府を終えて、社会浄化の先達としての旗振りに期待をかける一般の前に、責任ある先生として学校教育はもちろん、聖職を全うしてほしいと願望する次第であります。道義の敗退は、人も社会も成り立つものではないと思います。

道徳教育の復活を要望しながら人の道、修身教育を見直す必要があると考えます。人づくりも国づくりに通ずると考えるときです。政治の力に期待をかけ、教育委員会も現場教師も、カウンセラーに至るまで共に真剣に考え、取り扱わなければならないと責任を痛感しているところではないでしょうか。

 

 過ぐる日に中学校の女生徒にたばこのやけど事件がありました。また自転車のパンク事件はたくさんなものでございます。単なる出来事と放っておけない事実です。また男子生徒は、シンナー事件、また暴力事件、病院に運ばれ治療を受けた現場を実例に触れた私、それは非行の一端ですが、氷山の一角と想像をいたしました。

ひとり甲府いや山梨だけではない大きな社会問題だと憂慮をいたしております。

 

 現場教師もさることながら通有心理はあるとしても、このま放置することはこれまた大きな社会問題に広がる憂いがあるからです。特に管理職、カウンセラーの先生方は、受け持ちを持たないフリーな立場で、直接関係に遠いところに責任感が薄らいでいるではなかろうかと憂慮をいたします。

生徒の親近感がないからかもしれませんけれども整理がつかなくなると思います。昔から『朋友相信じ、兄弟相和し、親に孝』と修身教育がありました。時に時代は変われど、心の豊かさを求める必要があると思われます。

 

 脱ぎ捨て、履きすて、消費の美徳などと成長した経済大国の置きみやげではないでしょうか。今にして修身教育こそ必要ではないでしょうか。教育理念とか指導とか、責任ある教育委員会の教師への再教育も必要になってくると思います。いかがなものでしょうか。明日の世代に成長する児童生徒を、どう教育すれば賢明かと、教育の市政方針をお聞かせ願いたいと思います。

 

 教育優先とうたう本市市長の明言に恥ずかしくないような噛み合わせの御答弁をお聞かせくださいと、以上をもちまして第1弾の私の質問を終わらせていただきます。

 

 御清聴まことにありがとうございました。

 

〇議長(三井五郎君)

 市長 原 忠三君。


     (市長 原 忠三君 登壇)

 

〇市長(原 忠三君)

 小沢議員の御質問にお答えいたします。

 

 まず私の再選出馬の表明に対しまして、政友同志会の皆さん方から評価と賛意をいただきました。心から御礼を申し上げます。よろしく御理解をいただきまして、御協力を賜りたいと思います。

 

 自主財源の確保についての御質問でございますが、財源の大半を市税に依存をしている本市にありましては、市税の増収は非常に重要な課題でございます。そのためには、やはり経済基盤の充実が必要でございまして、市民一人一人が豊かになることでございます。

したがいまして、活力のあふれる都市づくりに向かいまして、産業の振興策として商業の近代化、高度化事業を初め、企業誘致、工業団地造成事業を現在進めておるところでございます。これがひいては雇用の拡大や人口の増加につながるものでございまして、また自主財源の拡大、確保も図られるものであります。

今後なお一層これらの施策の推進に努力をしてまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。

 

 次に、観光行政と地場産業の育成についてのお尋ねでございますが、観光行政につきましては、59年度を初年度とする甲府市観光立地基盤整備実施計画を策定をいたしたところでございます。この計画に沿いまして、昇仙峡の橋の復元など観光施設の整備、充実を図りました。

また観光客の受け入れ体制づくりといたしましては市民ガイド運動を推進をいたしました。さらに観光宣伝活動としては、本市各駅に国電のポスター掲示、キャラバン隊の派遣、観光展の開催など鋭意努力をしてきたところでございます。

 

 地場産業の育成策につきましては、御指摘のとおり昨年建設いたしました地場産業振興センターを、総合振興の拠点といたしまして、積極的に活用をいたしました。地場産業の振興を図ってまいります。 

 

 なお、研磨・宝飾業界を初めといたしまして、木製家具、ニット等の業界、それに印伝、印章等の伝統産業の業界の振興事業にも、積極的に指導、援助を続けてまいる考えでございます。

 

 なお、特産品の販路拡張と、宣伝につきましては、出品協会、観光協会の協力を得まして、甲府の観光と物産展を毎年主要都市で開催をしてまいってきております。それぞれ成果を上げておりますので、御理解を賜りたいと存じます。

 

 次に法人の収益税の還元はどのくらいか、というような御質問でございますが、現在の商業対策は、都市基盤整備が中心に進められておりますので、商工費のみでなく建設部を初めとして、関連する他の部局にも予算計上をしてあるわけでございます。商工業の活性化を図っておりますので、御理解をいただきたいと思います。

御質問の法人市民税の占める商工費の割合は、60年度予算の計算をしてみますと、34.83%となりますので、御理解をいただきたいと思います。

 

 次に動物園の移転についてのお尋ねでございますが、現在の動物園につきましては、できる限り市民に親しまれるよう努力をしておりますけれども、御指摘のように理想的な動物園としての環境条件を満たしているとは申せません。移転について市民の御要望が寄せられておりますが、財政事情、適地の選定等も十分踏まえて、第3次の総合計画の中で検討をしてまいりたいと思います。

 

 次に、庁舎の改築についてのお尋ねでございますが、現庁舎につきましては、再三にわたりまして議会、自治連合会からも御指摘がありましたように、駐車場を初め建物についても問題がありまして、市民の皆さん方に大変御迷惑をかけている点については、十分承知をいたしておるところでございます。

そこでシティホール研究委員会で建設の位置、建物の規模、建物の内容、財源等基本的事項につきまして調査、研究をさせておるところでございますけれども、内藤秀治議員にお答えをしましたように、現在検討しております構想は、単に事務所機能だけでなくて、市民総合サービスセンターとして市民に親しまれ、利用できるものであり、しかも都市のシンボルとして市民が誇りある建物であると基本的には考えておるわけでございます。

庁舎建設の位置につきましては歴史的の経過、市民感情並びに財政問題等が大きな要素になるものと考えております。また隣地というより、現庁舎用地の一角にありますNTTの旧錦分局跡地の購入につきましては、現在交渉を進めておりますが、なお積極的に努力をしてまいりたいと思いますので御理解と御協力をお願いを申し上げます。

 

 他は教育委員会の方からお答え申し上げます。

 

〇教育委員長(小林一彦君)

 教育に関します御質問につきまして、私の方から2点お答えをさせていただきます。

 

まず学校新設に伴います学区再編についてでございますが、仮称南部小中学校は、お説のとおりの計画で進めておりまして、開校前には通学区域の設定が必要となるわけでございます。学区は、一般行政初め住民の日常活動の基礎単位として定着しておりますので、この再編は、御指摘のとおり地域住民に多くの不安と戸惑いをおかけすることは事実でございます。

しかし一方、児童、生徒の教育活動の上で、過大規模校は余りにも多くの問題を抱えておりまして、これの解消は教育現場の大きな命題でもございますことを、ぜひ御理解を賜りたいと思います。

お説のように学区が住民生活の中に溶け込んでおりますので、これが再編、改定にあたりましては、議会や地域住民の皆さんの御意向を十分に拝聴して、理解と協力を得られるようにしてまいりたいと考えております。今後ともよろしくご指導を賜りますようお願いを申し上げます。

 

次に、城南中学校から玉穂中学校が分離するについての御質問でございますが、組合立の城南中学校は、昭和49年にスタートいたしました。今日まで玉穂町との中学校組合として運営してまいりましたが、玉穂町立の中学校が本年度いっぱいかかって建設され、来年開校ということでございますので、来年3月にはこの組合は解散するということになるわけでございます。

それで現在、財産処分等の問題につきましては、事務レベルでの協議を行っております。その協議が整いました後、組合議会にもお諮りをいたしまして、円満な解決を図ってまいりたい、このように考えております。

 

〇教育長(楠 恵明君)

 続きまして非行問題についてのお答えを申し上げたいと思います。

 

 いじめを中心といたしました生徒の非行問題の対応につきましては、昨日早川議員さんの御質問にもお答えしたとおりでございまして、その充実と徹底を期しまして行政、現場一体となりまして努力をしてまいる所存でございます。おかげさまで昨年の今ごろとの比較をいたしてみますと、全市的にはややよい傾向になりつつあるところでございますけれども、先生の御指摘いただきましたようにその根は深く、難しい問題を抱え、解決に苦慮しておりますところも事実でございます。

したがいまして、それらの学校に対しましては、特に指導主事や顧問カウンセラーの派遣を強めて、指導体制を一層整えてまいりますとともに、地域やあるいは生徒指導に関連します関係諸機関の連絡等をも密にする中で、徳育の充実を図りながら事態の解決に努力をしてまいりたいと存じております。ぜひ御協力を賜りたいと思います。

 

 また生徒指導に対します教職員の意識の欠如と申しますか、そういう問題につきましては、管理職のリーダーシップやあるいは校内研修の充実等を通しまして、教職員としての使命感の高揚をさらに図ってまいりたいというふうに思っておりますが、特に本年は、各学年ごとの生徒指導担当教師を集めまして、宿泊研修会を実施をする予定を立てております。

それらのものを通しまして、各学年が一体となって、全職員一体となって総カウンセラー運動を強力に進められるように指導を徹底してまいりますので、今後とも引き続いて御協力、御理解を賜りたいと思います。

 

 以上でございます。

 

〇議長(三井五郎君)

 小沢政春君。

 

〇小沢政春君

 御答弁おおむね了解はするわけですが、2、3繰り返してお尋ねをいたしたいと思います。

 

 団地造成から開発促進については、十分検討をされ、その方向に進んでいることは理解をするところではあります。でも具体的にどうするという細かい説明が乏しいように私は受け取るわけです。宮崎市のようなまねをしてくださいとか、あるいは昭和町のような組合施行でどうしろというところまでは、本市の経済状態、環境から大変困難もあろうかとは思いますが、例えば市街化調整区域あるいは農振法のかかったいわゆる農地――農振法も解く、調整区域も解消をする。

これなかなか口ではやすいが実行は困難だとは思います。でも本県出身には有力な国会の先生方も大勢おいでるわけですから、やはり施策、方針は政治の力なくしてなかなか促進できるものではないと思います。

そういう意味をもちまして、ぜひ大きな力を借りて農振法も解く、調整区域も解消をする。やがてミニ団地の造成に踏み切る。そこにあるいは税増収、人口増へも先日来からの質問の中から繰り返されているところではありますが、私もさように、いや促進をしていただきたいと、こう考えております。

 

それから先ほど動物園移転構想についての理解がちょっと私はなかったように思うわけですが、これも県都、県都と評価はされても、ひとり甲府市だけが承り、これを賄わなければならないということでも私はなさそうだと思います。これは、県都甲府、たしか県民の憩いの場所ですから、県の力も借りてください。それには大きな力も必要でしょう。あるいはそういう配慮もいただかなければ、うまくいかないでしょう。

そういうときには県市一体論という日常語を大きくフルに活用をしていただけるよう促進をしていただきたいと、こう要請をしているわけです。

 

跡地利用法等も太田町公園もあろうけれども、先ほど名古屋の東山公園のようなまねをしろというても、これは提言をする前の理想論でございますので、それが即その方向に進め得られるであろうなどとは考えてはおりませんが、目標がそういうところにあるということだけは、ひとつお認めをいただきたいと、こう考えております。 

 

 それから庁舎の改築構想については、このお隣さんの国有地をという実は私は提言をしたわけでございます。これもやはり国政レベルのお力でも借りないことには、幾らお隣だからといっても、自由にはならないと思います。あるいは払い下げというようなことも、運動によってはあるでしょう。あるいは等価交換というようなお話も生まれるでしょう。

しかし、たやすく等価交換というような方向へ持っていくことは、市の財政がそれだけ小さくなる感じがあるので、ぜひ自転車駐輪場であろうとも、自動車の駐車場であろうともあるいは前者を、後者を、いや建築の所在地を決めるにしても、そういうことをもあわせ考えておかなければならないと、私は提言をしたいと思います。

 

 それから学校教育については、十分理解をいただく説明をいただきました。しかし、特殊学級で教育をされてきた子供が、どうやら回復の兆しが強いので母体、本校へ帰ると、しかし依然としてそれは是正あるいは立ち直っていないと、現実にはそういうものが一般教育と同化することはもともと無理なんだと、だからあえて言うならばテストあるいは再調査をして実情に沿うような教育にあるいは振り出しへ返すにしても、あるいは本籍へ戻すことの方が、私は一般に対しての悪影響が少なかろうと、こう考えているわけですが、以上の点について、思いつきの点だけの御回答で結構でございます。お答えをいただきたいと思います。

 

〇議長(三井五郎君)

 市長 原 忠三君。

 

     (市長 原 忠三君 登壇)

 

〇市長(原 忠三君)

 お答えをいたします。

 

 御指摘の点は、工業団地の造成にかかわる問題だと思いますけれども、具体的に今話が進められておりますのは南部の地域の大津、西下条、この地域につきまして一団地の形の中で工業占用地区の指定をいただく、今努力をいたしております。当然これは調整区域でございますので、調整区域を市街化区域に用途の変更をいたしまして、そして工業占用地区としての指定を受ける、このような形で、今県の協力をいただく中に話が進められておるところでございます。

その前提としては、これは地域の地権者の方々の同意をいただかなければなりませんので、この地権者の方々とも話を進めておるところでございます。当然これは県あるいは出身の各国会議員の先生方にも広く御協力を願うような、広い意味で考えておりますし、また御協力もいただいておりますので、本当によろしく御理解いただきたいと思います。

 

 また、他の地域におきまして、これは具体的の例といたしましては、住吉地区の組合施行の区画整理等につきましても、これは約30町歩、これが調整区域を市街化区域にする具体的の区画整理の組合等で今進行いたしておりますし、また同時に法律で20ヘクタール以上でなければ、開発ができないというこれらの問題につきましても、甲府市の方から県へ要請をいたしまして、規則で5ヘクタール以上でよろしいというように、規則の改正をしていただきました。 

これらにつきましても合致するところにつきましては、その調整区域を市街化区域に変更する具体的の開発行為というものが伴うものにつきましては、これが認可されることになっておりますので、これらのあらゆるその条件の整ったものにつきましては、それぞれの御協力をいただく中で、これらの事業を進めていきたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。

 

 また動物園の問題にいたしましても、先ほどお答えをいたしましたように、第3次の総合計画の中でこれは策定をしていかなければならない問題ではございますけれども、当然それぞれの御協力をいただき、特に県の協力をいただく中にこれらを立案しなければならない、このように考えております。

 

 次に隣のNTTの所有しておる旧錦分局の土地でございますけれども、話し合いを進めてかなりのところまでいっておるわけでございますが、最後の詰めというものを積極的にやっていきたいと思います。これもいまNTTが民間の会社になりまして、電電株式会社でございますので、NTTの幹部の方々と積極的にその話を詰めていきたい、このように考えております。

いろいろのNTTとしてももちろん条件というものも提示をされておりますけれども、市が許容できる範囲内の中で、これら最終の目的というものを詰めて、市が所有するように努力をしていきたいと思いますので、御理解を賜りたいと思います。

 

〇教育長(楠 恵明君)

 御指摘をいただきました子供につきましては、特定の施設に入っておりまして、この4月甲府に転入してまいりました子供でございまして、大変先生にも御心配をおかけをいたしておりますことを、申しわけなく思っておる次第でございます。この子供につきましては依然として問題行動を持っております上に、さらに登校拒否等をも続けておる状況等もございまして、今専門病院におきまして診断並びに治療をもお願いをいたしているところでございます。

なかなかこちらの方の進行がはかばかしくない状況下にございますが、さらに専門病院との連絡を十分にとりまして、関係機関とも御相談を申し上げる中で、適切な対処を早急にしていきたい、こういうふうに考えておりますので、ぜひ今後とも御理解、御協力をいただきたいと存じます。

 

     (小沢政春君「了解」と呼ぶ)

 

〇議長(三井五郎君)

 関連質問はありませんか。

 

 次は政新会 剣持庸雄君。

 

 剣持庸雄君。

 

    (剣持庸雄君 登壇)

 

〇剣持庸雄君

 6月定例市議会にあたり、政新会を代表して提出議案並びに市政一般質問をいたします。答弁は簡明、率直にお願いをいたしたいと思います。

 

 まず過疎対策と福祉郷の設置についてであります。

 

 わが国は現在、世界のいずれの国もかつて経験のしたことのない高齢化社会が形成されつつあることは承知のとおりであります。このときにあたり、情勢は今うるおいのある活力に満ちた高齢化社会を築くために英知を傾け対応されていることは理解をしでおりますが、最近の国の財政窮乏の中であらわれてくる補助金カットに示されるような、高齢化の急増な進展と裏腹に福祉行政を鈍化させる傾向にあるような気がいたし大変心配をしているものであります。

特に現代の科学は、人間の心から潤いを追い出し、心の豊かさを考えさせる余裕もない激しさで進展をしております。味気ない生活環境が日々に進んでいる状況下にありますが、このために本市では、第3次総合計画の策定に先立ち、甲府市の北部に至る広大な緑と自然を市民性の中に取り入れる構想が台頭をしてまいっておりますことは、大変に夢があり、北部山岳地域の過疎対策にもなり歓迎するものであります。

私は計画策定の中に鋭意加えてほしいものの1つに、現在甲府市に在住する65歳以上高齢者が2万2,596人と障害者4,934人の存在を最も優先させるべきだと考え、提案を申し上げます。

 

 まず1つ、障害者の生きがい対策の憩いの施設。2つ、高齢者の知識、経験を生かせる仕事の取り入れ。3つ、老後の趣味とスポーツができる施設。といった自然を生かした中の障害者や高齢者が、安心して有意義に過ごせる施設があり、高齢者の知識を利用して、障害者が何かに打ち込めるといった環境がぜひ欲しいのであります。

もっと進んでこれらの施設を利用しているうちに交通戦争の弱者である高齢者、障害者が緑と自然のいっぱい満ちている施設の付近に、一大ユートピアを行政のてこいれの中でつくっていったなら、もっとすばらしいものがあると思います。診療所あり、湯治ができ、娯楽施設等生産施設等がつくられ、残った人生も有意義に過ごせる場所があり、安心して生活ができるなら、入居希望する人も多いと思います。

先日の一般質問の中にあったように、病院に居座る高齢者の多い昨今、自然を利用してできる椎茸栽培や木工、みやげ品をつくったり、薬草を栽培したりといった生産活動もできる、行政の保護も加えた福祉ユートビアを実現したいものであります。

 

 本市は、昭和49年に身体障害者モデル都市の指定を受けていると聞いております。20万市民に緑と太陽を今後欠くことのできない行政の責任でもあるわけですが、特に20万市民の中の3万人近い高齢者、障害者が甲府市に住んでよかったと感ずることのできるようなふるさと福祉郷を設置すべきと思いますが、当局の御見解をお伺いいたしたいと思います。

 

 次に、都市計画街路事業と公園事業についてお伺いいたします。

 

 住みよいまちづくりを考えるとき、都市基盤整備事業は、最も重要な施策であり、市民の社会生活向上のためには環境整備事業、産業、経済発展のためには、市街地再開発事業、市民の生命を守るためには災害特別事業等、多岐にわたった施策が必要であります。

しかし、これらの事業を進めるには、都市計画街路事業こそ急務であると考えるものであります。そこで第1点の質問は、本市の街路事業を見ますと、昭和60年3月現在において28路線の延長は10万1,000メートルで、施工済み延長は約4万メートル、約40%として進んでいない現状であります。

行財政改革のあらしの中、国家助成の軽減、地権者への対応、工事施工上の困難性等、難しいことは理解しますが、一体いつまでに全路線が完成するのか、見通しをお聞かせいただきたいと思います。

 

 また、数十年かかるとするならば、せめて10ヵ年間にどの路線を、どの程度のメーター数の工事をしたいと考えているかお聞きしたい。

 

 第2点として、都市計画路線にかかる市民の土地、建物は一定の規制を受け、否能率的な生活を強いられております。そこで5年か10年を一区切りにしてABCDのランクに分類して、有効的活用の方途を開く考えはないかお聞かせください。

 

次に、公園事業についてお伺いいたします。

 

緑のまち、ゆとりのあるまちづくりのために、公園事業も重要な事業の1つであります。現在公園整備事業は、25ヵ所のうち18ヵ所が開設され、7ヵ所がいつ整備されるのかわからない状況であります。そこでこの7ヵ所の公園整備をどのようにしていくのか、計画があればお示しいただきたい。

また、都市計画街路事業でも申し上げましたが、計画に乗っている地域の地権者にも、それぞれの計画があると推測されますが、ある人は、相続税を納めるために土地を売りたいが、公園指定になっているため、買い手がない場合と、農業を継続していくにも、いつ公園になるかわからない状況では、営農計画が立たない。

こうした市民の声を聞くにつけ、実施計画と地域の地権者の接点を見出してABCDランクによる公的運用を図るべきだと思いますが、当局のお考えをお伺いいたします。

 

 以上で私の質問は終わりますが、同僚議員の内藤議員から関連質問がありますことを、申し添えて終わります。

 

 御清聴ありがとうございました。

 

〇議長(三井五郎君)

 市長 原 忠三君。

 

     (市長 原 忠三君 登壇)

 

〇市長(原 忠三君)

 剣持議員の御質問にお答え申し上げます。

 

 福祉郷の設置等についてのお尋ねでございますが、高齢化社会が内包する課題につきましては、国家的な問題として取り組んでおり、現在種々の対策が検討されておるところでございます。本市は、これらの課題に対する独自な対応を図るために、昭和59年におきまして高齢者総合福祉計画、市民総合保健計画、障害者長期行動計画の策定をいたしました。高齢化社会に向けての1つの指針を示したところでございます。

御提言のありました北部の緑豊かな自然の中に、老人や障害者が生きがいを持って憩える施設の建設につきましては、社会的弱者に対する思いやりある御提言をいただきましたが、先ほど申し上げました福祉3計画の指針とあわせまして、さきに提起をされております福祉村構想との関連もございますので、これらを含めて今後十分に研究してまいりたいと存じますので、御理解をいただきたいと思います。

 

 次に、住みよいまちづくりのための都市計画街路の関係等についてのお尋ねでございますが、御指摘のとおり、都市計画街路事業の促進は、都市基盤の整備の要でございまして、現在甲府市の道路交通の円滑化を図る面での急務でございます。

都市計画街路は、昭和21年5月に計画決定をされて以来25路線、約10万1,000メートル中、現在までに9路線の延長4万3,000メートルを施工をいたしておるところでございます。その執行率は約43%であります。したがいまして、国の厳しい財政事情ではございますけれども、毎年大幅な増額を要望をいたしまして、早期完成に向けて鋭意努力をしているところでございます。

 

 街路について10年以内の施工計画を示せということでございますけれども、県施行といたしまして継続中の塩部町開国橋線、古府中環状浅原橋線、桜井町敷島線及び和田町竜王線、または市の施行といたしまして継続中の高畑町昇仙峡線、善光寺町敷島線、上阿原町寿町線及び愛宕町下条線等が挙げられておるわけでございます。ただいま申し上げました街路のうち、緊急度の高い路線について優先的に着手をしてまいりたいと存じております。

 

 また、第2点の優先順位による法規制の緩和の措置につきましては、法規制が将来の事業の円滑な施行を確保するために設けられた制度でございまして、事業促進の面からも現行法においては認められておらないわけでございますので、御理解を賜りたく存じます。

 

次に都市計画公園事業の促進と法規制の緩和についてのお尋ねでございますが、公園は、都市生活にとって欠かせない施設でございます。甲府市においては、本年3月緑化推進都市宣言を行いまして、緑化事業の積極的に推進をしておるところでございます。現在25ヵ所、151ヘクタールの計画のうち18ヵ所96ヘクタールを整備をいたしております。その整備率は、64%でございます。

未着手の事業につきましても国、県の補助等の財政事情を勘案をした中で、できるだけ早期に完成するよう努めてまいります。

 

 なお、御指摘の幾つかの規制につきましては、都市計画街路と同様、都市計画法の規制を受けざるを得ませんので御理解を願いたいと存じます。

 

〇議長(三井五郎君)

 剣持庸雄君。

 

〇剣持庸雄君

 ただいま御答弁がありましたけれども、やはり公園事業にいたしましても、現在の計画の中では、いつ実施されるかわからないというのが現状であろうと思います。そういう中においてもやはり当面10年ないし15年の見通しの中では、やはり地権者にも回答等を得ることも一つの行政の親切ではなかろうか、というふうに考えております。

そういう点についても今後努力をされることを要望して終わりたいと思います。

 

 以上です。

 

〇議長(三井五郎君)

 関連質問の通告がありますので、発言を許します。

 

 内藤幸男君。

 

〇内藤幸男君

 市長の政治姿勢につきまして、出馬表明の件、並びにシティホール構想と、大甲府市構想この2点についてお伺いをいたします。

 

 まず、出馬表明につきましては、各党各会派が大変歯の浮くような賛辞を捧げておるようでございますが、私はもとよりどなたが、いつ、どこで、出馬表明をしようと、これは本人の意思ですから、他人がとやかく言うべきものではないだろうと思います。しかし、ものには一定のルールといいますか、一定の最良の1番ベターな時期とか方法というものはあるだろう、こういうふうに理解をしておるところであります。

そこで今回県では7月14日に知事が出馬表明をいたしましたが、知事の場合には1月の選挙とすれば、12月の議会で出馬表明するということは大変難しい。では9月の県議会とこういうことになりますと、国体の最中です。必ずしも適切な時期ではない。こういうことになるわけであります。

したがって、今議会に出馬表明をするということには一理ある。また現在の状況では対抗馬も世上に上っていない。こういう状況であるならば、国体が済むまでは平穏無事に終わるだろう、こういう予測も立つわけであります。したがって、知事の場合は、全く問題がなかろうかなと、こういうように想像ができるわけであります。

 

 そこで、知事も出馬表明するんだから、市長も当然いいだろう、こういう発想であったのか。あるいは今回が最良の、ベターの時期であったのか、この辺を市長はどうお考えになって、出馬表明をしたのか、お伺いをしたいわけであります。

 

 いろいろとこれから選挙戦になりますと、国体の最中にいろいろの諸問題が、弊害が出てくると私は理解をしておるわけであります。それをあえて何でこの時期に出馬表明をしなければならなかったのか、その辺の真意をお伺いをしたいと思います。

 

 第2に、大甲府市構想につきまして、市長は議会でも表明をし、またテレビでも各会の代表あるいは町長さん等交えた対話をしましたり、あるいはまた新聞等で大きくこれを報道をされておりました。しかし、その後一遍たりともこの問題について表明をした経過がありません。なぜあの時期にそういうことを言い、現在全くそのことに触れないか。このことについて経過がもし、どの程度進んでいるのかありましたらばお示しをいただきたい。

 

 第2に、シティホール構想でありますが、58年の6月でしたか、8月に議会で庁舎が古くなったから、この際どうだろう、こういうことがありまして、そのときに市長は「そのとおりだと、前向きに検討したい」とこういうことから話は進んでまいりました。それからだんだんと徐々ではありますが、話が進んでまいりまして、60年の11月の決算審査特別委員会では、どうせつくるならば、いいですか、どうせつくるならば100周年に間に合わせるようにつくりたい、建設したいと、こうおっしゃっております。

しかし、先日の質問にお答えした中では、第3次総合計画の中で、こういうことになりました。御案内のとおり総合計画は63年から75年ですか、までを想定してつくると、こういうものだろうと私は思います。ですから、私は少なくともこの3月までは一歩後退という感じであったんだけれども、今は10歩も20歩も後退したと、こういうふうに理解をしておるんですが、このことについてどうお考えなのか、お聞かせをいただきたいと思います。

 

〇議長(三井五郎君)

 市長 原 忠三君。

 

     (市長 原 忠三君 登壇)

 

〇市長(原 忠三君)

 お答えをいたします。

 

 まず政治姿勢の関係について、私が次期市長選に出馬をする態度を表明したことについてのお尋ねでございますが、前にもお答えをここでいたしておりますとおり、任期の最終年次に入りまして、新総合計画、第7次の実施計画を基調とした積極的な施策の推進と、半世紀に一度のかいじ国体を全市民的な事業として成功させることを、当面の市政の最重点課題として受けとめまして、懸命に努力をしてきたところでございます。

私といたしましては、態度表明は、国体との関連で慎重に熟慮をしてきたところでございますが、何にいたしましても、市民の各界、各層から再選出馬の御要請を多数いただきまして、多くの関係者または関係の団体と協議をする中で、この機会に再選出馬の意思を表明をした次第でございますので、御理解をいただきたいと思います。 

 

 次に大甲府市構想がどうなったかと、こういうことでございますが、あの新聞等で、報道機関等で書かれた場合には、甲府市の合併問題ということが先に立って、いろいろと報道されたことは私も承知をしております。しかし、私が常に言っておりますのは、甲府市を中心とする甲府圏の広域的な発展と、こういうことで考えておるわけでございます。

それが成熟したときには、そのいわゆる大甲府市というような形になることもあり得るわけでございまして、このことにつきましては広域の関係の各町との間に将来の発展を目指しての協議会がございます。この中にも提起をいたしまして、それぞれの御意見もいただいておるところでございます。

1つには、広域的に共通をする仕事というものを、もう少し拡大をしてなじんでいったところでこのような構想というものに発展をさせたらどうか、このような御意見等も具体的に幾つか出されているような状態でございます。ただ、事甲府市に合併をというストレートな考え方で物を申しておりませんので、何にいたしましても合併することが第1義でなくて、甲府圏域という形の中で、お互いに共同をして発展をしていく、このことを第1義といたしておりますので、御理解を賜りたいと思います。

 

 次に、新庁舎の構想は後退したのではないか、ということでございますけれども、現在検討しておりますシティホール構想につきましては、すでに内藤秀治議員、小沢政春議員お二方にもお答えをいたしておりますけれども、御指摘のありましたように巨額の財源を必要とするのは事実でございますので、これから予定されるところの大型施設の計画、市民のニーズあるいはそのもちろん第3次の総合計画と100周年記念事業との関連づけなどのあらゆる角度から検討しなければならないと考えておるところでございます。

特に21世紀を展望して策定をされる第3次の総合計画の政策課題との調整が必要でございますので、慎重に対処しておるところでございます。したがいまして、もう10歩も20歩も後退したというこういうことではなくして、言うならば100周年の記念事業あるいは第3次の総合計画、これらと関連づけた中で具体的な策定をしていかなければならない、このように考えておるわけでございますので、御理解をいただきたいと思います。

 

〇議長(三井五郎君)

 内藤幸男君。

 

〇内藤幸男君

 出馬表明につきましては、各界の支持があったから、またブレーンとも相談をした結果、この時期がよかろうと、こういうことだと、こういうふうにお話をいただきましたが、私は、30年間歴代の市長の出馬表明の時期を見ますと、すべて12月であります。したがって、先ほど例を出しました知事の場合は1月、国体があるから6月と、これは理解ができると、しかし、少なくとも今まで皆さんが9月にやっていたものが、時期が悪いから6月と、こういくんでは理解ができるわけであります。

すべての方が12月に今までやってきた。例外なくやってきたわけです。これには私は一定の物の考え方があるんだろうと思うんです。少なくとも60年の決算審査特別委員会の評価を受ける。そして12月までとなりますと、61年度の予算の4分の3を消化した。こういう時点が市民に対し、私はこうやってきましたと、したがって、残されたものをこれからやっていくんだと、こういうことで表明をすることが1番適切だと、こういうことだろうと思います。

 

 また市民は、すべてのことを選挙に結びつけて物を考えられると、せっかく市長の言われる公正、清潔な政治と口で言っても、市民がそうは受け取らない。したがって、できるだけそういう誤解を招かないような時期、こういうふうなものが1番適切な時期だと、こういうことで恐らく私は30年間の歴史が12月に表明と、こうなっているんだろうと思うんです。

それが何で6月でなければならないかという理由をお聞きをしたわけなんです。

 

 そこで私は、選挙というのは戦いでありますから血みどろな戦いをしなければなりません。選挙は負けることは大変みじめです。したがって、市長も必ずや勝ち抜く戦いをするだろうと思う。そのときに、少なくとも前回負けた、今うわさに上っている人も血みどろな選挙をやるだろうと思います。このときに、少なくても何十億という金をかけた国体を控え、それ以外にも駅広あるいは平和通り、こういうようなきれいな町をつくり、国体を成功させようというときだから、前市長も、河口さんも実は8月22日に励ます会をやる。 

しかしこのときに、出馬表明は避けようと、こういっていたわけなんです。なぜならば、私もこの国体を成功させようとする1人であると。したがって、このときに血みどろの戦いをすることは、必ずしも適切な時期ではないと、こういう考え方でおったわけなんです。 

 

 しかし、現職の市長が宣戦布告をすれば、当然このことについては、敗れた河口前市長が挑戦を受けて立つと、こういうふうになると思うんです。そうすると、国体へこんなに金をかけた、そして市民にも協力を仰いでいる。このときに血みどろな選挙をやり、1億も2億もあるいは10億もかけた駅広から平和通りの事業をやったところへ、ポスターがべたべた張られたり、あるいは私どもも市民に、主権在民の市民に選挙はなぜあるかといえば、私は平和あるいは民主主義というものを理解する上においては、これは市民に訴えることであると思うんです。市民に参加をしてもらうことだと思います。

それには街頭演説も必要ですよ。市政報告も必要ですよ。こういうときに、国体の最中にわれわれが街頭演説をして歩かなきゃならない、こういうことでもって国体が成功しますか。私は大いに勝手ではあるけれども、間違った市民から批判を受ける出馬表明だと、こういうふうに理解をしておりますが、市長はどうお考えですか。

 

〇議長(三井五郎君)

 市長 原 忠三君。

 

     (市長 原 忠三君 登壇)

 

〇市長(原 忠三君)

 再度の御質問でございますけれども、内藤議員さんのまたこれはお考えはお考えとして、参考にさせていただきたいと思いますけれども、私の考え方といたしましては、先ほども申し上げましたとおり、多くの団体から出馬の要請をいただきました。その上に立ちまして関係者の方とも相談をして、その意思というものを明確に表明をすべきだということに基づいて、これにお答えをしたところでございます。

 

 ただ問題は、過去の歴史が12月が云々というようなことがございましたが、それはそれぞれの人の判断によってこれは行ったことだと思います。私は関係者の方とお話をして1番ベターだと、このように考えましたので、ただその国体の最中、選挙演説をして歩ったり、ポスターをべたべた張ったり、それはそれぞれの個人の良識の中において、これが自粛はすべきもの、あるいはこれはやってはいけないもの、それはまた個人の判断の中で、これはやるべきことだとこのように考えておるところでございます。

 

 またどなたがまた出馬をするかは私は存じてはおりません。これからそういう方も多分出られると思うわけでございますけれども、これは私の今までの政治姿勢というものをはっきり表明をした中で、市民の方々にまた御批判もいただき、そういう中でこの市民に歓迎されるところの行政というものを、これからまた政治の姿勢というものを堅持しなければ評価もされないし、その御支持もいただけないものと、このように考えておりますので、それは私の良識の中で判断をして、これからの行動をしていきたいと思いますので、御理解を賜りたいと思います。

 

〇議長(三井五郎君)

 内藤幸男君。

 

〇内藤幸男君

 時間はまだ、議長、どうですか、時間がないですか。まだ15分はあるはずですよ。(議長 三井五郎君「まだございます」と呼ぶ)市長のお答えをお聞きをいたしましたが、私は先ほども触れましたが、少なくとも本人の意思であるから第三者がとやかく言うものではない。ただベターの時期というものはおのずからあるはずだと、こういうように言っているわけです。

そして選挙というのは民主主義の根源であって、無投票ではいけない。やっぱりこれを市民に訴えて、相互が訴えて、それを市民がどう理解をするか、こういうことでありますから、当然選挙はいいことなんですが、この国体という時期を避けてなぜできなかったのか。これが私は疑問で仕方がなかったわけなんです。私は表でどんな美辞麗句を並べても、これは少なくとも挑戦状を出せば、これは受けて立つということになるだろうと思う。

「どなたが出るかわかりませんが」新聞を毎日読んでいるんだから、当然そんなことはわかっているはずだ。私は血みどろな戦いを避けて通りたいという、あるいはかっこういいこと言ったって、これは裏ではいろいろと戦いの行動をやるんだと思います。それで表では市民に国体に協力してくれよ、国体に応援してくれよと、ばかでかい銭を使いながら、それで市民には協力してくれよ。おれは選挙運動やってらあじゃ、これは市民が納得なんかしません。

私はこういうことをこれから訴えて、市長のお考えが正しいのか、私が今言ったことが正しいのか、これはやっぱり市民が判断することですから、大いにこれから私どもも街頭でこのことについてやってまいりたいと、こういうふうに思いますので、以上で質問を終わります。

 

〇議長(三井五郎君)

 市長 原 忠三君。

 

     (市長 原 忠三君 登壇)

 

〇市長(原 忠三君)

 お答えは要らないようでございますけれども、重大なその御意見でございましたので、一言だけ私の真意を申し上げておきたいと思います。

 

 ばかでかい銭を使いながら、市民におれは選挙でどうだとか、ということで勝手にやってらあと、こういうような御発言でございますが、そういうような意思は全然ございません。先ほど申し上げましたとおり、私の良識の中でこれが市民にその反撃を食うようなことが、これはそんなことはやるべきではないということは、私の信念としてもっておりますし、またその挑戦状を突きつけられたと申しておりますが、どなたのことを指しておるのかわかりませんけれども、これは20万市民のうちの有権者すべて、この立候補する権利があるわけでございまして、私は決して挑戦状を突きつけたとかなんとかということでなくして、そのやはり自分の意思というものは早くに明確にして、市民の方々の御批判やあるいは評価をしていただける、これらを市民の前にみずから身体を投げ出して御批判を仰ぎたい、このような考え方で意思を披瀝したものでございますので、その御理解を賜りたいと思います。

 

 ただ、私は率直に申し上げまして、唐詩選の中にあるところの、あの李調の詩の十戒という中に一番最後のくだりに『こうめいまただれか存ぜん』この気持ちでまさに市民の方々の御批判を仰ぎたい、このような気持ちでございますので、御理解をいただきたいと思います。

 

〇議長(三井五郎君)

 暫時休憩いたします。

    午後2時37分 休憩

――――――――――――――――――

    午後3時12分 再開議

 

〇副議長(塩野褒明君)

 休憩前に引き続き会議を開きます。

 

 上程議案全部に対する質疑及び市政一般質問を続行いたします。

 

 次は日本共産党 武川和好君。

 

 武川和好君。

 

     (武川和好君 登壇)

 

〇武川和好君

 6月定例会にあたり、日本共産党を代表し、提出議案並びに市政一般について質問をいたします。

 

 まず市長の政治姿勢についてお伺いをいたします。

 

 80年代後半の政治動向を決める去る7月6日の衆参同時選挙の結果は、自民党議席の大幅増加、共産党議席の維持と前進の中で、社公民など中間政党議席の大幅後退となりました。

 

 中曽根首相は、謀略解散を強行した上、何らかの政策を率直に、正直に国民に示して審判を仰ぐのではなく、軍拡を軍縮といい、福祉切り捨てを福祉社会建設と偽るなど、最後までうそと欺瞞の宣伝に終始をいたしました。

 

 選挙が終わって1週間たった一昨日、新聞各社は一斉に、政府税制調査会が最大の焦点である課税ベースの広い大型間接税の導入と、マル優制度の廃止の方針で論議が進む見通しであることを報道をいたしました。

 

 中曽根首相らは相はかり、選挙期間中は2つの新たな大衆課税はやらないことにしてきましたが、「春は減税、秋には増税」の答申といわれる既定方針の中で、自民党の大幅議席増の選挙結果と、うそとペテンを常習とする中曽根流政治哲学をあわせ考えるとき、改めてその危険なねらいに背筋が寒くなるのを感じます。加えて円高不況の長期化と重なり、市民生活は今後一層の不安と困難が予測されます。

 

 そこで市長にお伺いいたしますが、その第1は、大型間接税の導入とマル優制度の廃止から、市民の生活を守るため、あなたはどのような政治的手段を取ろうとなさるのか、お伺いをしておきます。

 

 第2は、軍備拡大、福祉切り捨て、地方自治破壊のにせ行政改革が一層進む中で、市の財政をどのようにして守るのか、お伺いをしておきます。

 

 第3は、昨年の4億3,000万、今年の8億8,000万円の特別債、国の借金の肩代わりをいつ、どのようにして取り戻すのか、お伺いをいたします。

 

 第4は58年市長選の際、原現市長は、前河口市長との対決で、その最も大きな焦点は、前河口市長の息子さんの県議当選、引き続く市長選の立候補を、市政の私有化、あるいは12年間の市長の座が長いということで、そのおごりのあらわれだと強く御批判をされました。そのことが市民の感情に合致をして当選をなさったはずであります。

私どもが聞き及ぶところによりますと、現原市長の義理の弟さんが、来春の市会議員選挙に立候補なさるようであります。すでに市長の後援会であります原忠会の集会等に赴いて、多くの原忠会の皆さん方に、今度は兄と一緒にひとつよろしく頼むと、こういう運動をされているようであります。

このことは、前回の選挙の際、あなたが御批判をしたことと同じことが行われていると、私どもは判断をするわけでありますが、市長はこのことに対して、どのようにお考えをお持ちかひとつ明快な御答弁をお願いをしたいと思います。

 

 次に教職員の選挙運動についてお伺いをいたします。

 

 目に余る教職員の選挙活動について、教育委員会にお尋ねをするわけであります。

 

 教師は特にその職務の重大さから、教育公務員特例法により、厳しく地位を利用しての選挙運動が規制をされております。ところが去る6月21日、土曜日、衆議院選挙公示日でありますが、勤務時間中にある小学校の校長先生が、組合の推薦する候補者の出陣式に出席し、その壇上に上がって鉢巻きを締め、参加者を激励しております。この校長先生は、昔教員組合の書記長の経験者であると聞いていますが、教育委員会はこのことを知っておりますか。

 

 また同じ校長先生が、職員朝礼で、例の鉢巻きを振りかざして教職員を激励し、まさに地位を利用して選挙運動を進めているのを知っておりますか。この校長先生は、「県教委の選挙運動禁止の各学校への通達は、形だけのものであるから、心配しないで選挙運動をしてほしい」と教職員を唆していると聞いています。そういことが学校現場で許されるのでしょうか、御答弁をお願いをいたしたいと思います。

 

 次に各小中学校においては、授業時間中に候補者が学校を訪問し、校長先生、その他が全校放送で職員を集め、子供たちに自習をさせたまま集会を開いていると聞いております。その他全体として学校が選挙に利用され、教職員が動員されております。このようなことについて教育委員会はどのような指導をなされたか、お伺いをいたしておきます。

 

 次にかいじ国体と学校教育の影響についてお伺いをいたします。 

 

 かいじ国体の学校現場への影響等についてお尋ねするわけでありますが、かいじ国体秋季大会は、10月12日から6日間行われます。その開閉会式には小学6年生2,000人、中学2年生2,000人、高校2年生1,800人、幼児2,000人、婦人2,000人、その他スポンサーなど1,000人、合計1万人を超す人たちが動員され、集団演技が行われるはずであります。

その他マーチングバンド300人、小学生の鼓笛隊37人も出演します。問題はその練習であります。すでに昨年から練習が始まって1年たっていますが、その練習にかけた時間は相当なものです。

 

 鼓笛隊に出演する山城小学校の場合、早朝練習、放課後、夏休みと休む暇なく続けられるわけであります。先生も親も大変な労力を費やしています。

 

 集団演技に参加する小中高校生も小瀬グラウンドでの合同練習目指して激しい練習が行われました。体育の授業のほとんどはこの練習に充てられ、他の授業をカットした学校もあります。マーチングバンドも20曲以上演奏するのでありますから連日の練習です。本年度はますます練習が激しくなってまいります。国体関係の先生の出張も多い。そのために欠ける学習は、一体どのようにして保障されているのか、まずお伺いをいたします。

 

 山城小学校では、すでにこの夏休み中、6年生は約20日間登校練習が行われると聞いていております。これでは夏休み本来の目的が崩れてしまうのではないかと心配をしています。教育委員会の御答弁をお願いを申し上げるところであります。

 

 次に、円高対策についてでありますが、すでに幾人かの議員さんが質問をし、当局も答弁をされております。円高不況から中小企業を守る、その考え方の基本についてお尋ねだけしておきます。

 

 昨年9月までは240円以上であったものが、今年は一気に160円、さらに本日は市場最高値の158円台と円高が進んでおります。輸出関連の中小企業がやっていけるはずはありません。これは農作物に例えれば、まさに天災、激甚災害にも匹敵するものであると考えます。

そこで市長にお尋ねいたしますが、現在円高特別融資の金利を思い切って引き下げ、激甚災害並みの3%まで引き下げるような抜本的な対策を講じたらどうかと、御提言申し上げるわけでありますが、市長のお考えをお示しをしていただきたい。

 

 次に、議案第46号 同和対策の昭和61年度住宅新築資金等貸付事業特別会計補正予算についてお尋ねをいたします。

 

 わが党がこの事業について特に属人的な不公正なものであることを、その都度具体的に示して、発足以来一貫して反対していることは御存じのとおりであります。今回、初めてこのような形で補正予算を組み、本来貸付を受けた同和対象者が返済しなければならないお金を570万円、市がこれにかわって立てかえるようなことになったのであります。

 

 これは従来からわが党が口を酸っぱくして注意を喚起したことが、正しかったことを具体的な形で証明したものであると思います。 

 

 もともと当初から貸付金債還率を65%と35%も不当に低く見込むなど、他の融資事業では考えられない異常な事態です。今回のこの事態は、将来この事業が準拠している法律、地域改善事業特別措置法の延長期限が切れた場合のことを考えると、ゾッとするのであります。

すなわち、特別の事情があると市長が認めた場合は、借金の返済を免除することができるわけであります。条例がそのようになっているのであります。今のこの事業、まさに異常な事態に陥っている。早くこの事業を公正で民主的な属地主義に基づく同和事業に戻さなければ、市政にとんでもないことが生じるのではないかと思うわけであります。

すでにこれまで16億5,000万円を投入しており、返済はわずか1億5,000万円であります。しかも毎年4億円台の貸付が新たになされているわけですから、これは大変であります。

 

 市長は昨年度でこの事業を打ち切りたいと一度は議会で言明したわけでありますが、この事態になってまだこの事業をお続けになるのかどうか、新たな事態に直面して改めてお伺いをいたすものであります。

 

 次に市立甲府病院の経営方針について、病院当局にお伺いをいたします。

 

 最近、私のところに乳がんの2人の患者から相談がありました。2人に共通している内容は、すでに昨年市立病院を退院し、半年以上たってから連続して10週間、自宅から1日置きに通院して、ベッドで約1時間薬の点滴を受けています。健康を回復して働きながら通院しているにもかかわらず入院扱いとなっており、1日平均7,700円の入院料を取られているというものであります。

2人の患者の話では、同じ患者は6人ぐらいいるとのことです。もし、これが事実とすれば、今年になってからだけでも420人の架空の入院患者があったことになりますが、このようなことが事実としてあるのかどうか、まずお尋ねいたします。

 

 また、私が国立、県立、民間の3つの病院を調べたところ、すでに退院した患者がこのような形で通院している場合、すべて外来扱いとなっております。市立病院だけどうして入院扱いとしているのか、その根拠を示していただきたいと思うわけであります。

 

 次に、選挙事務について、選挙管理委員長にお尋ねをいたします。 

 

 今回の比例代表選挙の開票中、200票の束2個についておかしな状態がございました。その1つは、上の100票が公明党であるのに、一緒に束ねられた下の100票が自民党となっておりました。 

 

 その第2は、同じく上の票が公明党、下の100票は税金党というのもありました。御存じのとおり、開票事務では200票束の上にある政党を勘定いたしますから、公明党が400票となるわけで、ここでこの党は200票得をすることになるわけであります。幸いわが党の岡田議員が5番目の開票立会人におり、これを発見したのでありますが、4番目までの立会人とその前に市の課長さんは、すでに判こを押して、2つの束を確認をしておったようであります。

このことは、選挙責任者である選挙管理委員長、当時代理でございましたけれども、その場で岡田議員の指摘を受け、確認をしておったはずであります。

 

 また、2年前の前回の衆議院選では、500票の束でありましたが、そのうち1つは上の半分が田中克彦氏、下の半分が金丸信氏でありました。このことも当時の選管委員長が岡田議員の立会人としての指摘を受け、確認をしております。どうして連続してこのようなことが起こったのか。1票で当落を争う選挙でありますので、明確な御答弁をお願いをいたしたいと思うわけであります。

 

 次に、今回の選挙で2人の有権者が、当日投票権がないというので、わが党に相談がございました。その話によると、1月7日から3月31日まで甲府市に住んでおり、4月1日から投票日の7月6日まで勝沼町に住んでいる、市の職員録に記載されている学校の先生ということであります。たまたまその先生の結婚と、年度末の人事異動による転勤ということで、このようなことになったのでありますが、どうしてこのような投票権がないなどということになるのか、まずお尋ねしておきます。

 

 日本では4月の転勤や大学生の卒業、就職時期が通常のこととなっています。7月上旬は、3年に1度の参議院選挙があることで、さきのような例は選管でもたびたび出くわしていると思いますが、法改正などによる是正ができないものかどうか.同じ日本国民であり、もちろん義務を守っているわけでありますから、平等に選挙権が与えられてしかるべきであると思いますが、そのことに関して選管の委員長の御答弁をお願い申し上げます。

 

以上で終わります。

 

〇副議長(塩野褒明君)

 市長 原 忠三君。

 

     (市長 原 忠三君 登壇)

 

〇市長(原 忠三君)

 武川議員の御質問にお答えをいたします。

 

 国政選挙の結果から見て、一層国の締めつけが厳しくなるけれども、市民生活及び福祉をどう守るかと、このようなお尋ねでございますが、今回の国政選挙を通じまして、国民の一定の選択が行われました。その結果、今後の国政の方向にある程度の推移が予想されるところであると考えられるわけでございます。

しかし、私は市民生活を守り、市民党的立場に立ちまして、市政執行をする立場を堅持するものでございまして、国の臨調路線の推進等、厳しい行政環境の中で市民福祉の向上と、豊かで活力のある本市の進展に懸命な努力を傾けていく考え方でございます。

国の大型間接税、マル優制度の見直し等税制改正の動きには重大な関心を持って臨んでおるところでございまして、本市の財政運営にも深くかかわってくる問題でもありますので、市長会等を通じまして、強く要請をいたしますとともに、今後議会とも協議する中で対応をしてまいる考え方でございますので、御理解を賜りたいと思います。

 

 次に、特例債の措置についてのお尋ねでございますけれども、国の行財政改革に伴うところの財政負担を地方自治体に転嫁したもので、非常に厳しいものと受けとめておるところでございます。国はこれらの補助金のカットによる地方財政措置の一環として、特例債の発行措置を一時的に講じたものであると理解をいたしております。国の財政再建計画による昭和65年度達成によりまして、66年度以降地方財政措置を講ずることになっておりますので、御理解を賜りたいと思います。

 

 次に、何か私の義弟が立候補する、それで後援会である原忠会の席に出て何か一緒に頼む、というようなことを言っておるとかというお説でございますが、何か私には全然もう関連のないと申しますか、そういうようなことはございません。

ただ言えますことは、たしか当選をして間もなく、8月亡くなられました富永議員が民社党の議席を持っておったわけでございますけれども、民社党の議員が亡くなったということで民社党の内部におきまして、いろいろと候補の選考を急いでおったようでございます。その中に御指摘の人物が登場したようでございますが、私の義弟でもなんでもございません。縁類であることは間違いないわけでございますけれども、義弟というと兄弟かなにかの連れ合いみたいに聞こえるわけでございますが、そういう関係はございません。

 

 また原忠会の総会あるいは支部の集まり、これらに一緒に出てよろしく頼むとかなんとかというようなことも過去全然ございませんでしたし、また出席もいたしておらないように私は記憶をいたしております。そんなような事実はございませんので、念のためにこの点申し上げておきます。したがいまして、その前述者が受けましたような誤解をされるような行為というものは一切いたしておりませんし、またそのようなことをする考え方もございませんので、御理解いただきたいと思います。

 

 次に、円高融資の利率の引き下げにつきましてのお尋ねでございますが、現在急激な円高に対処するために、国におきましても中小企業等の厳しい現況に対しまして、総合経済対策も決定をされましたが、本市におきましても内需を中心とした景気の維持拡大を図るために、内需拡大策といたしまして、国、県の公共事業の前倒しの指導を踏まえまして、6月未現在で契約額35億6,000万円で前年に比較をいたしまして8,000万円上回って執行されておるところでございます。なお一層の事業執行促進に努力をしてまいります。

 

金融対策といたしましては、4月1月より利率5.5%を5%に下げて対応をいたしております。なお利率につきましては、県を初めといたしまして関係機関と調整を図りながら早急に利率の引き下げを検討してまいりますので、御理解を賜りたいと思います。

 

次に住宅新築資金の貸付事業の継続についてのお尋ねでございますが、地域改善対策特別措置法は昭和62年3月31日までの時限立法でございまして、昭和60年度末を目標に努力をしてまいりました。しかし、一部対応のできないもの、新たに会員となったものとの貸付のために、本年も予算を計上したところでございます。

したがいまして、今後の対応につきましては国、県の動向を見定めまして対応してまいりたいと考えております。

 

なお、償還につきましては、関係の団体、会員の督励を行い、償還率の向上を図ってまいりますので、御理解を賜りたいと思います。

 

 以上でございます。

 

〇教育長(楠 恵明君)

 教育委員会関係につきましてお答えを申し上げます。

 

 まず選挙運動の件でございますけれども、御指摘をいただきました幾つかの内容のうちで、第1点のことにつきましては、ある校長が特定候補の事務所開きに参加をいたしまして、その壇上に上ったということは事実であるというふうに承知をいたしております。しかし、同時に御指摘をいただきました職員朝礼の鉢巻きの問題、あるいは選挙運動の禁止の通知の問題等につきましては、そうした事実はないというふうに聞いているところでございます。

 

 また御指摘の第2点でございます学校訪問のことにつきましては、一部の学校で授業時間に食い込んだという事例があったというふうに聞いているところでございます。教育委員会といたしましては、選挙の告示と同時に教育の政治的中立性の原則に基づきまして、違法行為さらには制限行為等に触れることのないように、各学校に文書によりまして注意を促してまいったところでございますが、ただいま申し上げましたような行為がありましたことを、まことに残念に思っているところでございます。

 

 そこで私は、この行き過ぎた行為がありましたことを耳にいたしましたので、そのとき、早急に関係者を呼びまして、真偽を確かめると同時に厳重な注意をいたしたところでございます。なお、7月3日には、臨時の校長会を開催をいたしまして、全校に対して重ねて注意をもいたしてまいりました。今後ともこのようなことのないように十分な指導をしてまいる所存でございますので、御理解を賜りたいというふうに思います。

 

 次は、国体関係のことでございますが、御承知のように半世紀に一度の大イべントでございまして、これを教育活動の中へ的確に位置づけて、国体の成功と同時に国体をバネにして学校教育の一層の飛躍と進展を図るように意図いたしているところでございまして、そのような意図のもとに練習にも取り組んでまいりました。

その結果、集団演技、マーチング等それなりの成果をおさめてまいりまして、いよいよ本番での成功が期待できることになってまいりました。秋季大会まで100日も切りましたので、今後もより一層練習に励みながら、成功を期してまいりたいというふうに思っておりますが、御父兄や関係機関の御協力を得る中で努力をしてまいりたいというふうに、原則的には思っているところでございます。

 

 御指摘のございました夏休み中における登校日等につきましては、マーチングの練習にかかわります山城小、それから富士川小、春日小とも他の学校に比較しまして練習日数が多少多くなっていることは事実でございます。これはマーチングが音を出すという必要がございまして、継続練習を必要とするという特殊性もございまして、万やむを得ない点もございますので、御理解を賜りたいと思います。

 

 ただし、教育委員会といたしましては、当該学校へ対しまして御指摘にございましたように、夏休みの意味を十分理解をして、児童の身体的な状況を十分考慮する中で練習を進めていくようにという指導をしておるところでございます。すでに各学校ともPTAの総会等において御父兄の御了解や御同意をいただいて、現在児童、それから職員、父兄ともに意欲を燃やしている状況が出てまいりました。十分の注意をしながら進めてまいりますので、十分御協力をいただきたいというふうに思います。

 

 さらに国体関係で出張する先生方の欠時間の補充でございますけれども、これは授業中に出張する教職員に対しましては、時間数の減員処置というのが講じておりまして、その代替教員がその時間数を補充する、という原則を立てて実施をいたしておりました。自習になって欠時間になるというようなことを、極力避けている状況でございます。その点につきましてもぜひ御理解を賜りたいというふうに思います。

 

〇市立甲府病院長(伊古美文雄君)

 御指摘いただきました件につきまして、市立病院としてお答え申し上げます。

 

 この御指摘の患者さんは、かなり難しく、しかも進行した状態の病気を持っておられる方でありまして、主治医も間欠的な治療の時期には、入院をしていただいて治療をするということの判断をいたしまして、患者さんにもその点申し上げて、入院の指示をしたわけであります。この種の治療は、かなり強い薬を使う治療でございまして、重篤な副作用も予測されるわけでございますので、入院管理の上で治療をするということが原則になっております。

 

 この患者さんの場合につきましても、入院ベッドを用意いたしまして、患者さんを実際に病室の方へ御案内して、そのベッドを使って治療したわけであります。ただ、患者さんが私的な都合がありまして、それぞれ治療の後に外泊をして、自宅で寝泊りをしたという形になったわけでございます。主治医の指示が守られなかった点は、大変残念で申しわけないと思っておりますし、また患者さんとの間に意思の疎通が十分得られなかったことを、私どもも反省をしております。

 

 ただ、私どもの病院が、病気がすでによくなって、健康で社会復帰している方を、入院という形で漫然と入院費を取って入院させているという実態は全くございません。これは御指摘のほかの患者さんというようなことも述べておられますが、例えば、がんの患者さん等におきまして、長期にわたります間欠的な薬物療法というのがございまして、そういった方の場合には、その治療の休止期におきましては、退院あるいは外泊をなさる場合はございます。

 

 それともう1点は、御指摘の患者さんはすべてがんの患者さんでございますが、病気が特に重篤で、予後幾ばくもないという方でございますと、治療の合間を縫いまして、できるだけ家庭へ帰って家族と御一緒に残された貴重な日を過ごさせてあげるという配慮をいたしますので、一般の急性疾患とは違いまして、退院あるいは外泊というような扱いもちょっと違った扱いをいたすことがあります。でありますので、こうした状況ですと、入院、退院あるいは外泊といったような、取り扱いが不明確になるようなことが起これば、今回のような御指摘のようなこともございますし、私ども十分この点気をつけていきたいと思っております。

 

 以上です。

 

〇選挙管理委員長(保坂昌新君)

 お答えいたします。

 

 開票事務の件でございますが、厳正、公正に開票事務というものは実施しなければなりませんけれども、お尋ねのようなことにつきましては、立会人のところで厳重にチェックをしてまいりましたが、そこで間違いが発見されまして、これは開票管理者が最終的にはもちろん厳重なチェックをいたしますけれども、そこで発見をされましたことは不幸中の幸いであったわけでありますが、なお、開票管理者もそのまま見過ごしたと仮定をいたしましても、得票計算係が最終的に厳重なチェックをいたしますので、その数が得票数へ計算されるということはあり得ませんけれども、いかにしてもこういう間違いがあったことは、厳重に注意いたしまして、今後二度とこのようなことのないように注意をいたしてまいりたいと思いますので、御了解をいただきたいと思います。

 

 それから第2点の選挙権の問題でありますけれども、これは選挙人名薄の被登録資格は公選法の第21条によりまして、住民票が作成された日から引き続き3ヵ月以上当該の甲府市であれば市に住民基本台帳に登録されている者について行うとされています。今回の選挙時の登録につきましては、参議院が6月17日、衆議院が6月の20日と、それぞれ公示日が連日の登録基準日になっておりますので、3月以前に甲府市に転入した者については、選挙登録事務を行うものでありますけれども、御質問がありました方につきましては、登録基準日現在において、甲府市にはおりませんでしたので、登録は甲府市ではされておりません。

 

 なお、勝沼町に転出をしたのが4月1日でありますので、勝沼町においても3月20日以前に転入したものでなければ登録をすることができませんので、このような形になったわけでありますけれども、どちらにおいても選挙人名簿に登録されないという人も一部には、甲府の場合今回の場合には約6人ぐらいあったと思いますけれども、現行法上では、このような方の救済措置というものがありませんので、御了解をいただきたいと思います。

 

 以上です。

 

〇副議長(塩野褒明君)

 以上で各会派による質疑及び質問を全部終了いたしました。

 

 これより割り当て時間に余裕がありますので、会派別でなく関連質問を許します。

 

 関連質問はありませんか。

 

 これをもって質疑及び市政一般質問を終結いたします。

 

 ただいま議題となっております日程第1から日程第54まで54案については、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれの所管の常任委員会に付託いたします。

 

 次に請願1件については、請願文書表記載のとおり総務常任委員会に付託いたします。

 

 お諮りいたします。

 

 7月17日、7月18日、7月19日は委員会審査のため本会議を休会いたしたいと思いますがこれに御異義ありませんか。

 

     (「異議なし」と呼ぶ者あり)

 

〇副議長(塩野褒明君)

 御異議なしと認めます。

 

 よって、7月17日、7月18日及び7月19日は本会議を休会することに決しました。

 

 7月20日は日曜のため、休会明け本会議は7月21日午後1より開会いたします。

 

 本日はこれをもって散会いたします。

 

       午後3時49分 散会