昭和61年9月甲府市議会定例会議事日程(4)

    昭和61年9月26日(金)午後1時   

 

報  告

第 1 議案第100号 昭和61年度甲府市一般会計補正予算(第3号)

第 2 議案第101号 昭和61年度甲府市国民健康保険事業特別会計補正予

算(第2号)

第 3 議案第102号 昭和61年度甲府市下水道事業特別会計補正予算

(第1号)

第 4 議案第103号 昭和61年度甲府市土地区画整理事業用地先行取得事

業特別会計補正予算(第1号)

第 5 議案第104号 昭和61年度甲府市中央卸売市場事業会計補正予算

(第1号)

第 6 議案第105号 議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に

関する条例等の一部を改正する条例制定について

第 7 議案第106号 甲府市市営住宅条例の一部を改正する条例制定につい

第 8 議案第107号 甲府市在宅老人短期保護手数料条例制定について

第 9 議案第108号 市町の境界変更について

第10 議案第109号 財産の取得について

第11 議案第110号 市道路線の認定について(千塚3丁目1号線)

第12 議案第111号 市道路線の認定について(下飯田4号線)

第13 議案第112号 市道路線の認定について(猪狩町中線)

第14 議案第113号 市政功労表彰者の決定について

第15 市政一般について質問

第16 議案第114号 教育委員会委員の任命について

第17 議案第115号 公平委員会委員の選任について

第18 議案第116号 固定資産評価審査委員会委員の選任について

第19 諮問第  1号 人権擁護委員候補者の推薦について

第20 諮問第  2号 人権擁護委員候補者の推薦について

 

(出 席 議 員)

森 沢 幸 夫君

武 川 和 好君

依 田 敏 夫君

飯 沼   忠君

剣 持 庸 雄君

岡 田   修君

村 山 二 永君

宮 島 雅 展君

内 藤 幸 男君

秋 山 雅 司君

福 島   勇君

塩 野 褒 明君

早 川 光 圀君

堀 内 征 治君

内 藤 秀 治君

上 田 英 文君

小 林 康 作君

堀 内 光 雄君

斉 藤 憲 二君

川 名 正 剛君

牛 奥 公 貴君

清 水 節 子君

岡     伸君

野 村 義 信君

長 田 昭 哉君

千 野   哮君

中 込 孝 文君

鈴 木 豊 後君

渡 辺 静 男君

小 沢 政 春君

飯 島   勇君

原 田 正八郎君

堀 口 菊 雄君

中 西   久君

小 林   匡君

早 川 武 男君

三 井 五 郎君

小 沢 綱 雄君

 

 

38名

 

(欠 席 議 員)

                          な し

 

職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名

事 務 局 長  入 倉 芳 幸君

総務 担当 主幹  河 西 正 克君

庶務 担当 主査  山 村   f君

調査 担当 主査  加 藤   喬君

議事 担当 主幹  都 筑   登君

議事 担当 主査  今 福 栄 一君

議事 担当 主査  高 橋 勝 巳君

記録 担当 主査  功 刀 敏 男君

庶務 担当 主任  保 坂 照 次君

 

 

説明のため議場に出席した者の職氏名

市     長  原   忠 三君

国体 事務 局長  鷹 野 四 郎君

助     役  新 藤 昭 良君

中央卸売市場長  井 上   真君

収  入  役  近 山 滋 郎君

市 立 病 院 長  伊古美 文 雄君

市 長 室 長  小 野 貞 良君

 〃 事務 局長  沢 田 良太郎君

企 画 部 長  中 島 省 三君

教 育 委 員 長  小 林 一 彦君

総 務 部 長  神宮寺 英 雄君

教  育  長  楠   恵 明君

市 民 部 長  石 井 司 郎君

教 育 次 長  生 山 正 仁君

社 会 部 長  土 橋   博君

水道局業務部長  山 下   久君

福 祉 部 長  高 野   肇君

 〃 工務部長  加 賀 美  猛君

環 境 部 長  石 原 一 雄君

選挙管理委員長  保 坂 昌 新君

経 済 部 長  窪 田   。君

代表 監査 委員  倉 田 吾 郎君

建 設 部 長  小 松   要君

公 平 委 員 長  横 内 敏 治君

都市 開発 部長  小 野 明 英君

農業委員会々長  荻 野 克 巳君

下 水 道 部 長  高 橋 信 靖君

固定資産評価員  斉 藤 孝 房君

技術 管理 室長  鈴 木 東一郎君

 

 

 

 

     午後2時54分 開議

 

○議長(三井五郎君)

 これより本日の会議を開きます。

 

 報告事項を甲し上げます。

 

 市長から追加議案の提出について通知がありました。

 

 提出議案は、議事日程記載の日程第16 議案第 114号から日程第20 諮問第2号までの5案でありますので、朗読を省略いたします。

 

 次に、議長のもとに、請願2件が提出されました。

 

 右は、お手元に配付してあります請願文書表により御了承願います。

 

 次に、丸山水道事業管理者から、公務出張のため本日欠席する旨の届け出がありました。

 

 以上で報告を終わります。

 

 これより日程に入ります。

 

 日程第1から日程第14まで14案及び日程第15市政一般について を一括議題といたします。

 

 これより昨日に引き続き上程議案全部に対する質疑及び市政一般質問を行います。

 

 本日は、最初に日本共産党 岡田 修君。

 

 岡田 修君。

 

     (岡田 修君 登壇)

 

○岡田 修君

 9月定例会にあたり、日本共産党を代表して市政一般質問を行います。

 

 市長、教育長の簡潔なる御答弁をお願いいたします。

 

 まず市長の政治姿勢についてであります。

 

第107臨時国会が始まり、行革関連の悪法といわれている国鉄の分割・民営化法案、老人健康保健法改悪案など、中曽根自民党は308議席の数を力に、一気に押し通そうとしております。しかし、数におごり高ぶった自民党の暴走が、そう簡単に進まないことは、日本の侵略戦争を美化した藤尾文部大臣を、わずか2ヵ月足らずでみずから任命した中曽根首相の手によって、罷免せざるを得なかったこと一つを見ても明らかであります。

 

国政関連での質問は、第1に、機関委任事務における国庫負担金補助率の削減、60年度から63年度までの社会保障費など34億円についてであります。これはすべて市の借金で肩がわりし、これからもするものでありますが、市長のこれまでの答弁によれば、昭和65年には国の財政再建が確立し、黒字経営に転換するので、市が肩がわりした借金は計画的に国から返済されるとのことでありますが、これに間違いないかどうかお伺いします。

 

また、きのうまでの答弁によれば、市長は全国市長会として地方行革関連の補助金カットに反対していくとのことであります。一律一割カットが始まった60年に、全国市長会が打ち出したこの方針は、一定の評価はあるものの、国の財政再建、地方行革攻勢の中で無力化され、すでに61年から63年までの3年間は3割カットとなり、政府のカによって一層地方負担が増大してしまったことを見ても明らかであります。

したがって、市長会の方針を見直し、その対抗策を強化しなければなりません。それには幾つかの方法があると考えますが、地方は団結して補助率一律カットの機関委任事務については、これを国に返上するくらいの腹を固めなければならないではないかと思いますが、この点での市長の見解を求めるものであります。

 

 また、市長は、3月の予算委員会において国鉄身延線の経営について、次のように述べました。「身延線は100円稼ぐのに300円かかっている。政府が民営化を考えるのも理由がある」といっていることであります。一体市長は、国鉄の民営化に賛成なのかどうかお伺いいたします。

 

 今国会で老人保健法改正案が通れば、老人の一部負担は初診科が400円から1,000円に、入院料が1日300円2ヵ月限度から1日500円無期限に値上がりいたします。市は、現在老人の健康管理手当として年5,000円を出しておりますが、この法改正によって、老人負担が2倍から3倍に増大するわけですから、市は、この老人健康管理手当を1万円以上に増額しなければならないと思いますが、市長の見解を伺います。

 

 過ぐる8月18日の夜、南西市民センターにおいて、国母地区住民と市長との市政懇談会が行われ、私も出席いたしました。市長は、懇談会が終わって最後にお礼のあいさつをしましたが、その中でおよそ次のようなことを言っています。

 

「河口市長の陣営では、最近、来年の市長選の準備活動の中で、後援会ニュースを発行し、原市長への中傷を行っている。これが新聞折り込みで全戸配布されたので、そのことについて説明したい。」そのビラでは、「原市長は、市長になってから市長らしい仕事はしていない。甲府駅近代化も国体などの事業もすべて河口市長が全部計画したものである。原市長は政策的無能力者だ。」といっている。しかし皆さんよく承知しているように、地方行政などというものは、国の補助金を強く頼りにしているものであって、今行政改革の中で新しい事業などというものを興せるものではない。

特に甲府市では、すでに策定した総合10ヵ年計画に基づいて仕事をしているのであるから、なおさらのことである。その点皆さんも御承知していただき、このビラの中身に惑わされないよう御理解をお願いしたいと、おおむねこのようなものでありました。

 

 市長にお尋ねいたしますが、私は、これはあの場所と場合では不適当なお話であったと思います。市長と住民との懇談会は、公に公開されたものであり、そこには政治的に不特定な人たちが集まっているのであって、原市長の後援会の集まりではありません。第1は懇談会の中で、だれ1人としてこのビラの問題について質問をしていないわけですから、話をする必要がありません。

 

 第2は、もし市長がさきのような考えを持ち、市民に理解を求めたいのであれば、それは別のやり方で例えば自分の後援会ニュースなどで訴えるべきであり、そういうことは自由にできるのであります。この点についての市長の政治家としてのモラルを問うものであります。

 

 次に、生活保護行政についてお尋ねいたします。

 

 生活保護費国庫負担金の1割カットによって、市の負担額はことし1億6,000万円増大し、この行政の厳しさは大変なものとなりました。しかし、市当局はこれについても市民本位の立場を貫いてほしいと思います。

 

先日、保護を停止されたおばあちゃんから相談を受けました。その内容は「老人世帯であって、主人は埼玉の病院に入院中死亡。遺体の輸送とお葬式の費用などで、主人の保険25万円は全部使ってしまった。葬式の費用が足りなくて、帳場の決算がつかず、その場で婿が30万円出して穴埋めをして帳尻をあわせた。

市の方では、民生委員からの連絡により、死亡を確認し、老人の1人世帯となったので、年金収入によって十分生活は可能として、死亡の翌日から生活保護を停止した。そこで、臨時に入った25万円の保険金は、収入として認められるので、市に返してほしい。今すぐ無理なら6ヵ月くらいの月賦でよいから、どうしても返してほしいといわれている」というものであります。

 

 私はこの話を聞いて、これには少し無理があると思いました。生活保護を受けるような家庭ですから、当然そんな余裕はないと思いますし、生活保護の期間に死亡したのですから、遺体の輸送費18万円と火葬料、霊柩車、埋葬料など12万円、合計30万円くらいは援助してやってもよいのではないかと思うからであります。市長は、どうお考えになりますか、何とかしてあげられないものかと思いますけれども、市長の考えをお聞かせください。

 

 次に、千代田地区の牛ふん堆肥と市の下水道汚泥コンポスト事業についてお尋ねいたします。

 

千代田肥育牛組合は、本市唯一の肉用牛の生産地として国、県、市の指導のもとに、畜産経営に積極的に取り組み、現在500頭を飼育し、県下でも有数の畜産団地として振興してきました。牛ふん堆肥については、オガクズを使用、公害対策防止に努めて、市内果樹農家の協力を得て「千代田有機」として提供し、それぞれの分野で生産に努めています。

ところが、昨年から本市が経営する下水道汚泥コンポスト「甲州有機」の出現により、事態が一変しました。一昨年まで千代田有機はほとんど甲府市内果樹農家の需要にこたえる形で消費されており、昨年ごろからその需要が激減し、ことしは従来の約半量になっております。

当局もこの問題については十分承知し検討されていると思いますが、市は、一方で畜産の振興を図りながら下水道汚泥コンポスト事業を推進するという立場でありますから、大変だと思いますが、早急にこの打開策を講じて、適切な指導と健全な経営が維持できるよう、市長の見解を伺うものであります。

 

 次に、組合施工による区画整理事業への補助についてお尋ねいたします。

 

 これはすでに6月市議会で、わが党の武川議員の方から質問を行い、検討を約束されている問題です。甲府市国母7丁目と昭和町西条にまたがる甲府市昭和町神屋土地区画整理事業は、すでに区画工事が終了し、道路、側溝、街路樹の植栽などもできています。舗装についても甲府市の分の表層アスファルトの施工を残すのみとなり、あとは宅地の盛り土による造成と公園の整備、商店街の誘致を残すのみとなりました。

総面積6.72ヘクタールのうち、昭和町分5.37ヘクタールについては、すでに昭和町から1億5,000万円の助成金が約束され、今年度5,000万円で計上されております。

この事業は、全体としてみれば、甲府市の土地区画整理事業助成条例に定める面積3ヘクタール以上、幅員8メートル以上の道路の新設、公共施設の面積20%以上という3つの条件をクリアーしているものでありますが、甲府市分の面積が、不足するものとして助成の対象にならないということになっております。

 

 県や市の指導を受けながら市街地区域の区画整理を民間主導で実施するという、時代の趨勢に見合ったこの事業、2行政区にまたがり、一方の面積が不足するというだけで助成できないというのでは、民間活力活用などということは空論になってしまいます。全体として目的を達成することができる望ましい事業であるならば、条例の一部改正をしてでも、これにこたえるべきが市民総参加の市政というものではないでしょうか。

 

 当地の市民は、昭和町で助成があり、甲府市で助成がないのでは一緒にやっていて肩身が狭い、という思いで会合に出席しているようです。市が主導の区画整理事業がなかなか進まない、住民がやりたくない、ということでなかなか進まないことが多い中で、民間でやりたいというものを助成しなくて、どうしてよい市政といえるでしょうか。

 

ちなみに、今後市が何らかの助成はしないとしても、この地域における固定資産税、都市計画税は、農地が宅地になるということで、市には自動的に40倍の金が入ってきます。現在の1坪20円が1坪800円になり、収入は年間にして230万円の増加が見込まれるのであります。

これに商業施設が必ず入るわけですから、市は手汚さずで10年間で約3,000万円の収入増があるわけです。そのほかここに住む人たちの住民税、その他の収入など人口が増加することによる市のメリットは、相当なものとなり、全体として市の総合計画に見合うよい結果をもたらすでしょう。市長のこの事業への助成の見解を求めるものであります。

 

 動物愛護週間に当たり、市立動物園の改善についてお伺いします。

 

先日、市民からの電話があり、「動物園の動物がやせており、ちゃんとえさを与えているのかどうか調べてほしい」とのことでした。早速動物園の調査を行い、指摘されているのが白クマであることがわかりました。当園の白クマは、昭和34年に入園(当時5歳)、現在32歳を数え、人間では100歳を超えていることがわかりました。

かつて、上野動物園にいた最高長寿記録を持つ白クマをしのぎ、今では日本一の高齢記録を伸ばしているのであります。現在は昔の太った、あの愛きょうのある大きな白クマの影はとどめておりますが、やせ衰えて、寝たきりの状態であります。

この白クマのこれまでの子供に夢を与え続けてきたことをたたえるとともに、この白クマの大切な老後の飼育と、市民から出されている素朴な疑問を解決するために、この動物が再び入手困雑な世界で稀少な1級動物であることなどについて、掲示板などで説明するなど考えていただきたいと思います。

 

 また、象やラクダ、カバなど非常に狭いところで散歩もできない状態ですので、新総合計画で先送りされた、もっと広いところへの動物園の移転を早く実現すべきだと考えますが、いかがでしょうか。また、その他の動物についても、今園でわかっていて市民に知らせた方が有意義だと思われる事柄について、掲示物による説明をしたらよいと思いますが、市長の見解をお聞かせください。

 

 次に、平和教育、民主教育の確立について、教育委員会にお尋ねいたします。

 

 第1は、本市の小中学校、高校に核兵器廃絶平和都市宣言の額か、パネルを掲示するとともに、各学校の社会科副教材としての原爆写真パネル、甲府空襲写真パネルを設置し、平和教育に役立ててはいかがでしょうか。

 

 また、平和意識の啓豪に大きな力を発揮する核兵器廃絶フィルムの市立図書館への購入と市民への貸し出しなど、より積極的な行政を望むものです。そしてそのフィルムの紹介と映写機の貸し出し方法など、市広報などで市民に知らせてはいかがかと思いますが、どうでしょうか。

 

次に、8月6日、市立伊勢小学校で全校招集日に当たり、すでに行っていた民主カンボジアへの学用品を送る運動の結果の報告が行われ、山梨県民主カンボジア訪問団から代表のあいさつと、感謝状の伝達が行われました。この模様は、NHK、YBS、UTYのテレビと翌日の新聞で美しい話として報道されました。その感謝状は、現在校長室に飾られ、現地カンボジアでの訪問団の写真は、南館の2階階段ロビーに張ってあります。

 

感謝状には3つのことが書かれています。第1は、山梨県の市会議員である人を団長とする現地訪問団から、文房具をいただいたことへの感謝。第2は、カンボジアの学校の生徒たちは、ベトナム軍による恐ろしい侵略戦争のために、暗い悲しい日々を送り、身の回りの品物をほとんど持っていないこと。

第3は、受け取ったのはイエン・チリト民主カンボジア赤十字総裁(女性)であるということであります。民主カンボジアという言葉の報道に接した私は、疑問を感じ、これは教育の中立を侵していないかどうか調べてみました。

 

今から8年前、1978年12月2日、現在のカンボジア政府を確立したへン・サムリン議長のカンボジア救国民族統一戦線の宣言では、1975年のアメリカ軍撤退後の3年余にわたって権力を握り、カンボジアの暴力的な支配を反革命勢力ポル・ポト=イエン・サリ集団は、解放わずか2、3日後には全面的、徹底的な社会革命と社会浄化の看板のもとに町々を放棄し、町に住む数百万の市民を、家屋と財産を置き去りにしたままで農村に向かわせ、窮乏生活を送らせ、苦役労働のもとで徐々に死亡させてきた、となっています。

民主カンボジアなるものは、このポルポト集団が、国民の団結した民主的な統一戦線の力によって国民から私立し、その残党の一部がタイ・カンボジア国境の一部で、アメリカと中国の庇護のもとで生息しながら、ヘン・サムリン政権に対してゲリラ活動を行ってきた者たちであって、とても政府などと呼べるものではありません。

このことは、本多勝一元朝日新聞記者の書いた『カンボジアはいまどうなっているのか』及び中村梧郎ジャパンプレス記者の書いた『この目で見たカンボジア』の2つのルポルタージュによっても証明されるものであります。

 

 問題の第1は、民主カンボジアへの学校による支援は、一部の政治的な立場にいや応なく立つということであります。これは教育の中立性を侵す危険が非常に大きいということであります。

 

問題の第2は、これが中心問題ですが、感謝状――これは全校生徒の前で代表団長によって読み上げられていますが、この感謝状の中で『ベトナム軍による恐ろしい侵略戦争によって、悲しい日々を送っている』という点にありますこれは明らかに歴史を逆さまに描く捏造であります。

ベトナム国民と政府、カンボジア国民と政府は、現在最も親しい関係にあるのであって、侵略戦争をやっている、などという報道は全くありません。したがって、この問題は、歴史的に正しい教育にならないということです。

そして第3は、これも悲しむべき問題ですが、校長先生は全く知らぬこととは言いながら、これに巻き込まれて、児童会長名も使って品物を集めるなど、児童を巻き込んでしまったことです。同時にこの様子を7月中旬から8月上旬まで携わってきた教師集団の中で、今まで何ら問題にされることがなかったことであります。

 

 昨年6月議会では、私の指摘によって、当時の現職衆議院議員が修学旅行で、国会を見学した際、小学校6年生全員に名前入り物差しを配ったことが違法であることがわかって、全部回収したことがありますが、このようなことがどんどん入り込む大きなすき間が、今回のこともあわせて考えると教育現場の中にあると思います。まさに背筋が寒くなるのを覚えるのであります。これが山梨教育の実態でしょうか。これらの問題を今後どう処理するのか、教育長の御答弁を求めます。

 

 最後に7月議会で指摘した現職小学校長による衆議院選挙運動への加担問題、教育公務員特例法、公務員法違反の事件がその後どのように調査され、処分がどのように行われたのか、の報告を求めて質問を終わります。

 

〇議長(三井五郎君)

 市長 原 忠三君。

 

     (市長 原 忠三君 登壇)

 

○市長(原 忠三君)

 岡田議員の質問にお答えいたします。

 

 国の補助金のカットによる問題のお尋ねでございますが、御承知のとおり国庫補助金のカットは、60年度より63年度まで行われることになっております。

 

 これによりますと、地方財政措置といたしましては、国の財政再建計画による65年度達成により、66年度以降地方交付税により財政措置を講ずることになっておりますので、御理解を賜りたいと思います。

 

次に、補助金カットに関係する問題として、機関委任事務に対する市長の姿勢と、こういうことでお尋ねでございますが、国の補助金カット等行革に対するところの反対の動きにつきましては、すでに御答弁申し上げているとおりでございます。全国市長会等あらゆる機会に強く働きかけておるところでございます。

この反対運動といたしまして、地方が団結して機関委任事務を返上したらどうか、との御意見でございますけれども、現在の国、地方を通ずる法秩序の中では、御意見としてはわかりますけれども、私はそうしたことよりは、国、地方の事務の再配分とか、または税及び財政全般にわたる根本的見直しを行う必要があると考えておるところでございます。こうした運動については、今後とも議会の御協力をいただきまして、強く国に働きかけてまいる所存でございますので、御理解を賜りたいと思います。

 

次に、国鉄の分割民営化についてのお尋ねでございますが、国鉄の再建問題につきましては、第107臨時国会の最大の焦点となっております国鉄の公共生、採算性及び労使関係などを中心に、多くの再建論議がなされております。身延線の改善促進期成同盟の会長である私といたしましては、沿線住民とともに大きな関心を持ってその動向を注目しておるところでございます。

民営につきましての私個人が賛成かどうかと、こういうお尋ねでございますが、これらの問題は先ほど申し上げましたように、107臨時国会の中で、この問題につきましてそれぞれ国民の代表が論議をしておるところでございますので、私の私見につきましては差し控えさせていただきます。

 

次に、国母地区の対話集会での問題のお尋ねでございますが、このことにつきましては、前段私の申し上げたことの御説明がございましたが、若干内容のこれは、大略というような言葉を使われましたが、若干その言い回しの点で相違はございますけれども、総合計画に基づいて年次的に執行されているということを、このことを申し上げたわけでございまして、もう一つは、財政構造というものをこれを申し上げました。

誤解があってはなりませんのでもう一度申し上げますと、やはりこの私といたしましては、市政というものに、その市民に誤解を招くようなこれらの文書を市民が配布をしたり、あるいはそのような言動というものがあった場合には、市の行政への信頼というものが失われてはいけないと、このような立場の中から正しく総合計画というものはこういうものでございます。

財源の構成はこういうものでございます。このことを説明したわけでございまして、当然市民と触れ合う場におきましては、その地域の質問がある、なしにかかわらず、誤解を生むような問題につきましては、解明をしていかなければならないと、このように考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。

 

 次に、老健法改正に伴うところの老人健康福祉手当等の問題等につきましてのお尋ねでございますが、58年度実施いたしました健康管理助成制度につきましては、老人健康法の施行に伴う弱者救済措置としての制度でございますけれども、国の厳しい指導等によりまして、老人健康福祉手当に改めまして、現在も支給をいたしておるところでございます。

 

 なお、国会で審議をされます老健法改正一部負担の増額につきましても、昨日千野議員にお答えをしたとおりでございまして、改正にあたりましては、議会とも十分協議をいたす中で対応してまいりたいと思います。この福祉手当の増額等につきましても、これとあわせまして検討してまいりたいと存じますので、御理解をいただきたいと思います。

 

 次に千代田の肥育牛組合の生産する堆肥の消費とその行政対応につきまして、千代田の牛ふん堆肥につきましてのお尋ねでございますが、千代田の牛ふん堆肥の供給の問題につきましては、関係団体から陳情がございました。これは水田利用再編対策事業の転換種目でもありますので、下水道コンポストと両立でき得るところのことを前提といたしまして、目下関係機関と協議を重ねているところでございますので、御理解をいただきたいと思います。

 

 次に行政区域にまたがる土地区画整理事業助成についてのお尋ねでございますが、御質問の土地区画整理事業が、行政区域にまたがり施行された場合におけるところの助成対象の特例につきましては、議会の御意向を踏まえまして、将来条例の改正等につきましての検討をしていきたいと思いますので、御理解を賜りたいと思います。

 

 次に、動物園の問題で大変狭隘だということの中での御質問でございますが、現在の動物園につきましては、御指摘のように非常に狭隘の上、施設につきましては老朽化が進んでおります。毎年補修を行っておるわけでございますけれども、なお移転につきましては財政事情を初め諸条件の勘案した上で、第3次の総合計画の中で、検討をしていく考え方でございますので、御理解をいただきたいと思います。

 

 他の質問につきましては担当の部長からお答えいたします。

 

○都市開発部長(小野明英君)

 お答えいたします。

 

まず動物園の動物の健康状態でございますが、現在動物園で飼育しております動物の健康状態は、非常によいというように判断いたしております。

 

 御指摘の北極グマにつきましては、お説のとおり動物年齢にいたしまして32歳でございます。人間の年齢に換算いたしますと100歳以上というようなことで、老齢のためにやせてきたものでございます。

 

 捕獲禁止になっております動物も多く飼育いたしておりますので、健康状態には特に留意してまいりたい、というように考えております。

 

 また、動物の獣舎前に、その動物の状況等について説明書きを掲示するようにという御提案でございますが、まことによい御提言を賜りましたので、早速実施いたしまして改善に努めてまいりますので、御理解賜りたいと思います。

 

 以上でございます。

 

〇福祉部長(高野 肇君)

 生活保護行政につきましてお答えを申し上げます。

 

 御質問のケースにつきましては、生活保護開始の際におきまして、保険契約者の病状あるいは保険金額等を勘案をいたしまして、社会通念上認められるものといたしまして保険の保有を認めたものでございます。なお保険金を受け取った場合の返還につきましては、保護を開始をいたしましたときに、法に基づきまして返還されるよう指導を行っておるものでございまして、当然御本人も御承知をしていただいておるものと思います。

 

 このような法によりまして認められました保険金につきましては、葬祭費への充当は法で認められておりませんで、あくまでも利用し得る資産として取り扱われまして、法的には国へ返納しなければならないことになっておるわけでございます。

 

 なお、御指摘の葬祭費及び遺体輸送費につきましては、若干難しい時期的な問題もございますが、現在県と協議をいたしておるところでございますので、支出できるようなるべく努力をいたしておるところでございまして、御理解を賜りたいと思います。

 

〇教育長(楠 恵明君)

 教育委員会関係のものをお答えを申し上げます。

 

 まず平和教育でございますが、平和都市宣言文あるいは原爆パネル等の学校への掲示につきましては、先生も御承知のように、学校におきましては平和教育をもその内容といたしまして、組み入れてございます教育課程に基づいて、各学校が自主的、創造的な教育活動を展開しているわけでございますから、その教育課程の展開に必要なための教材教具としての宣言文あるいはパネル等の配布につきましても、各学校の申請に基づいて配布をいたしていくことになっております。そのように御承知おきをいただきたいと思います。

 

 次に、フィルムの購入につきましては、御指摘のような映画フィルムにつきましては、図書館の中に広域ライブラリーがございますが、そこで購入をいたしまして貸し出しもいたしてございます。なお、新規のものにつきましては、今後計画的に購入をしてまいるようにしたいと、こういうふうに考えております。

 

 次の伊勢小学枚のカンボジアの問題についてお答えをいたします。

 

 これはカンボジアの子供たちに対する今回の伊勢小学校の救援活動は、カンボジアの内戦によって生活が非常に苦しんでいるそういう子供たち――これはアジアの同じ子供たちでございますので、そういう子供たちをいたわるための運動の一環として、伊勢小学校の救援物資の募集が行われたものと、こういうふうに私たちは理解をいたしているところでございます。

 

 また学校の教師、約甲府市には1,000名の教師がございますが、日々の教育実践の中で教育基本法の精神に基づきまして、真理と平和を希求する人間の育成を期してその教育の徹底に努力をしてくれるということを、強く念願をしますと同時に、そういう日々の実践をしていただいているものというふうに信じているところでございます。

 

最後に校長の処分の問題でございますが、去る6月21日の選挙公示の日に、御指摘のようなある候補の出陣式に参加をいたしました。壇上に鉢巻きをして上がったということがございました。これを私たちが耳にしましたのが6月21日選挙公示日の日でございました。

それ以後6月26日までに調査をいたしまして、今申し上げましたようなことが事実であることが判明をいたしましたので、本人を呼びまして、厳しく注意をいたしたところでございます。そして7月9日並びに7月14日と県へ、教育委員会へ直接この事件をお届けをいたしましたし、また峡中教育事務所を通して、正規のルートで県教委へ御報告を申し上げました。

その結果といたしまして、7月の18日午後2時に私が県教委へ呼ばれまして、このことについての事情聴取を受けまして、県教委から私に対する厳重な注意をいただきました。帰りまして、さらに7月の18日のこの日に、その校長を呼びまして、今度は私の方から再度口頭によります厳重注意処分にしたところでございます。そのように御理解を賜りたいと思います。

 

〇議長(三井五郎君)

 岡田 修君。

 

〇岡田 修君

 すでに私に与えられた時間は過ぎておると思いますので、許しくは委員会において質問を申し上げたいと思います。

 

 どうもありがとうございました。

 

〇議長(三井五郎君)

 本日の会議時間は、議事の都合によりあらかじめこれを延長いたします。

 

 暫時休憩いたします。

 

     午後3時33分 休憩

   ――――――――――――――――――

    午後3時54分 再開議

 

○副議長(福島 勇君)

 休憩前に引き続き会議を開きます。

 

 上程議案全部に対する質疑及び市政一般質問を続行いたします。

 

 次は政友会 堀口菊雄君。

 

 堀口菊雄君。

 

     (堀口菊雄君 登壇)

 

○堀口菊雄君

 本日は、最終日の代表質問であります。すべての問題については同僚議員から質問がなされ、重複する質問もあろうかと思いますが、なるべく重複は避け、今任期中の9月定例会にあたり、政友会を代表して提出議案並びに市政一般についてお伺いいたしますので、質問に対しては簡明率直な御答弁をお願い申し上げます。

 

 最初に市長の政治姿勢についてお伺いいたします。

 

 原市長は、就任にあたり公正、清潔、誠実を基本理念として市政に取り組まれ、その評価は活力ある健康都市・甲府を目指し、そのために2大構想を掲げ、その一つとして都市活性化を図り、本市が県都市としての基盤整備、産業復興、商工業の活性化、公園街路の整備、土地区画整理事業、北部山岳地域整備促進協議会の発足による新観光行政の形成、近くにはリニアモーターカーの導入促進を初め、各種大型事業への確実な対応を図るなど、市民の生活とうるおいのある個性豊かな、後世に残し得るまちづくりを目指した、人間味豊かな都市づくりを行政と一体となって推進する、極めて新しい時代に即応した構想を掲げ、さらに市民総合福祉計画を初め、市民の杜、都市緑化計画は、着実に実施計画に従って整備が図られております。その評価は市民から高く評価されているところであります。

 

 また、半世紀に一度のかいじ国体の本番を迎え、主会場を受け持つ甲府市にとりましては、極めて重要な年であり、1期4年目の総仕上げの年であり、このような多様化していく新時代にふさわしい、調和の取れたまちづくり等、市民生活優先を掲げ、またこの古い伝統ある商業都市、20万市民の期待にこたえて清潔な市政を確立したことに対し、政友会を代表して高く評価するところでございます。そこで、市長は、今後21世紀に向かって市政執行に対しての御所見をお伺いいたします。

 

昨年、甲府市自治連合会からも要請を受け、議会でも昨年9月に調査特別委員会を設置して調査が進められているところであります、シティーホール構想ですが100周年記念事業として取り組まれ、現在は調査中ですが、私もことし5月、群馬県高崎市に視察した際に寄せられた説明の中で、私たちの市は、市制施行85周年記念事業の一環として、新庁舎は旧庁舎の場所に建設され、次の施設は同じところに市民文化会館、少年科学館、図書館、中央公民館、音楽ホール等の施設を同じ場所に建設し、高崎市総合文化センターと位置づけて、完成されたそうです。

また工期は約2年間の長期計画で建設されたことも、記念事業であったからこそ完成することができたと説明してくれました。

 

 そこで甲府市も100周年記念事業として新庁舎と総合センター建設計画と、その見通しについて進捗状況について市長の御所見をお伺いします。

 

 次は、北部山岳開発についてお伺いいたします。

 

 多様化する水需要にこたえるため、長い年月をかけて高冷地のため上水道面ではおくれをなしていた上帯那、下帯那町、塚原町、針原地域全域に第5期拡張事業の中で、多くのすばらしい施設を完成させてきた上水道行政対応には、高く評価するところであります。そこで学園都市構想についてお伺いをいたしますが、私が昭和59年6月の議会で質問いたしましたが、さきに県から甲府市の北部学園都市に指定され、その方針が打ち出され大学校や高等学校の設置についても検討すべき時期であると思いますが、市長の御所見を詳しくお伺いいたします。

 

 次に、私が先般宝塚市を視察した際に感じたことですが、本市と地形も人口もよく似ている都市であり、この宝塚市では、山岳地域開発事業施行中でありました。本市においては、土地利用からも北部開発に目を向けてはどうかと思います。当局の御所見をお伺いいたします。

 

 次に、市立総合体育施設建設計画構想についてお伺いいたします。

 

 さきに建設され、ことし7月オープンいたしました日本で唯一の自然に包まれた、この大自然の雄大さと広大の総合スポーツレクリェーション施設であり、県民の健康の杜、丘の公園は、県民から好評を博し、特にゴルフ利用者は殺到して、向こう3ヵ月間は満員というありさまのようです。私たちも甲府市100周年記念事業の総合計画上として検討してはどうかと思いまして、次のように考えを述べさせていただきたいと思います。

 

そこで私の考え方と構想を当局の検討課題として見ていただければ幸いです。すでに健康対策として市町村単位のゴルフ場建設や総合体育施設建設計画も間近いように感じられます。このように都市化が進み、都市がドーナツ現象により健康管理が著しくなる時代が到来してくる時代に直面し、健康管理施設が重要であると考えます。

 

 そのときに当たり、本市の山岳地帯であります上帯那町から下帯那町の中間にあたる森林を利用して、ゴルフ場や体育施設を計画する場合は、最適地であると思います。

 

また、千代田地域は、老人から子供まですべての総合体育センター施設に適した、冬は日だまりがあり、夏どきは涼しさにより、面積についても広大でありますことと、付近の住民に就職の一役を担うことも考えられます。

それに昨年8月稼働を始めた土壌改良剤甲州有機のコンポストを、ゴルフ場に使用することも一石二鳥の利用になることも、夢ではないかと思います。特に帯那地域は、甲府市の都市化に伴い過疎化が予想されます。このときに当たり市長の英断ある御所見をお伺いいたします。

 

 次に町名制度の見直しについてお伺いいたします。

 

本市の町名変更を実施してから約24年余りを経過したと思います。今さら何をと思われるかもしれませんが、当初の試案は想像してみますと、東京都の丸の内が甲府市の丸の内で、珍しさにより町名変更と地目変更に便乗してしまったことと思われます。

実施当初の町名で昔のとおり今も残っている町名を見ますと、一目でわかりますように、また、それとは反対に町名変更に賛成できなかった町民が、一方的に変更されてしまったこともいなめない事実であったと思います。これらの問題が解決されないままに現在まで実施された地区民は、不満が残っている市民も多くいることと思います。

 

 そこで、私は現在国母5丁目と新町名に居住していますが、自治会名は上小河原西部自治会であります。変更前は上小河原町であった町が、反対する住民が市役所に押しかけて反対したが、これもむなしく一方的に町名が変更されてしまったそうです。

 

最近になって、昔の町名を大切に保存するよう打ち出され、国の指導がなされつつあると聞き及んでおります。国の指導は、昔の町名を残して、行政指導に当たるよう指示があったと思います。100周年記念事業に当たり、昔の町名を尊重することが望ましいと考えます。市長の御所見をお伺いいたします。

 

 次は、中央商店街整備と商業対策についてお伺いします。

 

日ましに甲府市の中心部が過疎化しつつあった商業都市商店街も、今年度当初から春日通りのダイエー前をモール化工事に着手し、完成の運びになりましたが、それと並行して桜通りや春日町通りから西銀座までをコミュニティー道路計画をした当局の考えは、車の流れをできる限りよくするため、街周道路は極めて交通量が多いことから、右折する進入を極力避けるようにして整備される道路であると考えます。

この道路計画については、国や県がモデル都市として補助金により整備される道路であると思います。この道路が完成されますと、商店街の客足も多くなるようになり、商業対策が課題の一つとなってくるものと思います。

 

そこで、現在までの商店営業システムや営業時間では客足が心配されます。他都市の場合はモール化やコミュニティー道路を商店街の営業時間を視察してみますと、夜間営業時間は早く閉店するところの商店街が午後11時ぐらいまで営業をしている街が多いように思われます。

本市の現在行われている営業時間は、午後8時ごろには閉店しているお店が多く、午後9時ころになりますと、暗やみとなってしまいます。これではお客様が夕食を済ませて買い物に来てもできなくなり、客足が少なくなってきているのが原因のようです。こうした問題について当局の行政指導の中で、商業対策と営業指導についてお伺いいたします。

 

 次に、モール化に伴うタクシー業界は、市長が6月議会の内藤秀治議員さんの質問に対し、タクシーの乗降場問題の調整につきまして、地元、タクシー業界、警察等々の問題がございますけれども、過日私が関係者と会いまして、市が調整役となることに了解をいただいておりますので、今後は工事中の状況を見ながら、他のタクシー乗降場を確保するために、関係機関と協議を進めてまいりますと、御答弁がありましたが、その後春日通りから西銀座一帯の工事着工までに、タクシー乗降場確保についての経過と結果について、今後の見通しについても市長の御所見をお伺いいたします。

 

 次は、仮称南部中学校新設についてお伺いいたします。

 

 教育の機会均等と提唱する義務教育の課程においては、特に重要視され、関係する付近の住民には興味深く感じられ、また待ち焦がれていた63年4月開校予定で、計画中であります仮称南部中学校もその一つでありますが、北は南西中学校、東は南中学校、南は城南中学校と位置づけていますが、国母4丁目から8丁目まで古上条町、後屋町、上小河原町と大里町に隣接する通学区域について、十分住民のコンセンサスを図り、すべての諸問題を決定しなければならないと思いますが、特に重要視されている中央卸売市場に、通学路の設置が必要であると思われますが、この点について対策と甲府バイパスに隣接する通学路の固定化について当局の御所見をお伺いいたします。

 

 次に善光寺敷島線についてお伺いいたします。

 

 善光寺敷島線は、昭和56年ころには国母地区内が事業予定であったために、当時の関係課長さんは、説明会を開会して進捗状況を説明してくれました。しかし、その後は国の補助金の減額により遅延していることと思いますが、その原因と国母地区内予定時期についての、見込み予定でもわかる範囲の御答弁をお願いいたします。

 

 次は、中央卸売市場周辺整備についてお尋ねいたします。

 

 中央市場の周辺は、各種多様の商店が立ち並び、小学校や中学校に通学する生徒の通学が困雑で、危険な朝の通学となる時間があると聞き及んでおりますが、これを修復するか、通学路の変更についての考え方と、その方策について御所見をお伺いいたします。

 

 なお、関連質問について甲府商業高等学校の関係する諸問題について、早川武男議員さんから質問があります。

 

 以上で第1弾の質問を終わります。

 

〇副議長(福島 勇君)

 市長 原 忠三君。

 

     (市長 原 忠三君 登壇)

 

○市長(原 忠三君)

 堀口議員の御質問にお答えいたします。

 

 シティーホールの進捗状況等についてのお尋ねでございますけれども、庁内のシティーホール研究会での資料の収集、基礎的な調査研究はほぼ終わりましたので、今回実施する市民アンケートの市民ニーズなどを尊重して、一定の方向を決めたいと考えております。

 

 甲府市制100周年記念事業と位置づけて検討いたしますので、第3次の総合計画の前期の主要事業や、財政計画との整合性が必要でございますので、議会とも十分協議しながら総合的に判断をしたいと思いますので、御理解と御協力をお願いいたします。

 

 次に、学園都市の問題についてのお尋ねでございますが、この学園都市構想につきましては、一昨日斉藤議員にもお答えをいたしましたとおりでございますけれども、御指摘の北部地域につきましては、基盤整備等難しい諸条件もありますが、誘致については息の長い努力を続けてまいりたいと思いますので、御理解を賜りたいと思います。

 

北部山岳地域の振興の問題についてのお尋ねでございますけれども、北部山岳地域は、本市の約64%を占める豊かな自然と緑に包まれた地域でございます。

そこでこの豊かな自然を生かしまして、地域経済の安定を図るために、その振興計画が58年に策定をされ、御指摘にもありました無水源対策、小規模水道の建設、小学校の改築、地域コミュニティー施設の建設、御岳文芸座の開設、林道の整備、特産物振興等の開発のために事業が進められてきているところでございます。

今後は、新しい林道構造改善事業、北部山岳ルートや教育文化、体育施設整備等、メルヘン共和国構想などもございまして、豊かな自然と調和の取れた北部の開発計画につきまして、第3次の総合計画の中で取り組んでまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。

 

次に、町名制度の見直しにつきましてのお尋ねでございますが、本市住居表示整理事業は、昭和37年から実施をいたしております。この事業を推進するため、住居表示に関する法律に基づきまして、本市も条例を制定し、住居表示審議会を設置をいたしまして、十分御審議をいただきまして、決定したものでございます。

しかしながら、最近旧町名を懐かしむ声も多く聞かれますので、旧町名等の由来を記した標柱の設置、また冊子の作成、配布等町の歴史継承に努めておるところでございます。今後ともそのように努力をしてまいりますので、御理解を賜りたいと思います。

 

次に、中央商店街の整備と商業対策についてのお尋ねでございますけれども、現在春日通り、桜通りにおきましては、魅力ある商店街づくりを目指しまして、モール化のために工事を昼夜を分かたず続けております。

このために、市民の皆さんに大変御迷惑をおかけしておるところでございますけれども、11月1日にはくつろいで買い物ができるショッピングモールとしてオープンをする予定になっております。

 

また、このモール化にあわせまして、各商店も全面改築あるいは一部改修などを行いまして、積極的に店づくりも行っておるわけでございます。

まさに全く新しいまちづくりが進められております。オープン後は、現在は各商店とも7時から8時ごろには閉店をしておりますけれども、営業時間をもっと延長をしていただきまして、時間を気にせずに夜の買い物も楽しめるような商店街づくりをするように、指導してまいる考え方でございますので、御協力を賜りたいと思います。

 

次に、春日通りのモール化事業に伴うところのタクシーの乗降場の問題でございますけれども、現在モール化の工事をいたしておりまして、路盤及びアーケード工事が終わりまして、表装工事を進めている状況であります。

タクシーの乗降場の問題につきましては、6月議会で内藤秀治議員に御答弁を申し上げましたけれども、引き続いて関係機関と協議を進めまして、目下具体的改善案に努めておるところでございます。どうか御理解をいただきまして、また御協力を賜りたいと思います。

 

次に、中央卸売市場内の通学路の設置をして、甲府バイパスの隣接する通学賂の問題についてのお尋ねでございますけれども、中央卸売市場内の通学路につきましては、市場の兢り売りの時間と通学時間が重なるために車両が多くて、生徒の通学には非常に危険でございます。

団地管理委員会で自粛規制等につきまして検討をしておりますけれども、現状市場内の通学路の設置は困難でございます。そこで別途市場西側へ通学路を計画しておりますが、今後団地管理委員会、学校、PTA、安協等々、十分協議する中で、生徒の安全な通学路を選定してまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。

 

次に、善光寺敷島線、仮称国母地区とこういわれておるこの事業の見通しについてのお尋ねでございますが、国の補助金を得て実施する都市計画事業は、その時期におけるところの国の方針に従わざるを得ません。善光寺敷島線におきましても、昭和56年度から始まった総事業抑制策によりまして、年々事業費の抑制がされてまいりました。

現在この路線につきましては朝気工区と伊勢工区について事業を実施しておりまして、これが終了いたすのは、昭和64年度の見通しでございます。したがいまして、国母地区につきましては、昭和65年度以降着工の予定でございますので、よろしく御理解と御協力を賜りたいと存じます。

 

〇副議長(福島 勇君)

 堀口菊雄君。

 

〇堀口菊雄君

 再質問いたしますが、1点だけ確認の意味で市長さんに決意のほどの再質問をいたしたいと思いますが、その前に、教育委員会から御答弁がございませんから、それも一緒にひとつ御答弁をいただきたいと思います。

 

 ただいま市長さんから、タクシーの乗降場についての、ちょうど6月議会の内藤議員さんの御質問に対しての御答弁がございましたが、経過についてちょっと私の方から詳しく触れて、そういう御理解のもとに、次の工事施工前には、ぜひひとつそういうお約束を守っていただきたい、ということで再質問をしたいと思います。

 

 ただいま市長さんから答弁をいただきましたが、春日通りのモール化工事につきましては、国体に間に合わせたいという急の申し入れでありましたので、タクシー業界も見切り発車をやむなく同意をいたしたわけでございます。

そのときのコミュニティー道路については、ダイエー前から今村家具店前までと西銀座一帯の工事については、工事を始めます前には、先ほど申し上げましたように、新しい乗降場を設置する努力をいたしますと、お約束をしてくれました。

しかし、次の工事は見切り発車はいたしませんので、新しい乗降場が設置をしてから工事を始めますと、関係課長さんとお約束をしてありますので、その点今後工事について11月ころには次の工事の着工をいたす予定のようでございますが、ぜひひとつそういうことで市長さんの御理解ある、新しい乗降場設置について、再度市長さんの決意のほどをお願いを申し上げまして、再質問といたします。

 

〇副議長(福島 勇君)

 市長 原 忠三君。

 

     (市長 原 忠三君 登壇)

 

○市長(原 忠三君)

 お答えいたします。

 

この道路計画事業に対して見切り発車しないという、これはお約束のとおり今鋭意努力をしておるところでございます。それで具体的に申し上げますと、今関係のところとお話を申し上げておりますのは、いわゆる相生町の会議所の前のあの地点。もう一つは、その中央公園の北側。

これは中央公園の北側につきましては、若干の道路の改良をしなければならない、という点もございますけれども、やはりこの暫定的なもので片づくものではございませんので、そこにレーンができるとかなり恒久的と申しますか、常時するものになりますので、これらの道路通行の関係等も含めまして、今具体的な問題を取り上げまして協議をいたしておりますので、見切り発車というようなことが、決してそういうことはするつもりはございませんが、そのような御批判を受けないように、一生懸命やっておりますので、御理解を賜りたいと思います。

 

〇教育長(楠 恵明君)

 失礼をいたしました。

 

仮称南部中学校の通学区域のことにつきましては、先生から御指摘がございましたように、南部中学校の建設予定をもって進めていただいているところでございます。

したがいまして、その学校建設に伴います通学区域につきましては、先生の御意見にもございましたように、通学区域に関係ある地区住民、自治会等の十分なコンセンサスを得て、通学区域の指定をしていきたい、というふうに存じておりますので、市議会におきましても、また御相談を申し上げますので、御協力を賜りたいというふうに思っております。失礼いたしました。

 

〇副議長(福島 勇君)

 堀口菊雄君。

 

〇堀口菊雄君

 了解いたしました。

 

〇副議長(福島 勇君)

 関連質問の通告がありますので、発言を許します――早川武男君。

 

 早川武男君。

 

〇早川武男君

 堀口議員の質問に関連をいたしまして、市立商科大学の設置について御質問、お伺いをいたしたいと思います。再質問をいたしませんので、簡明な御答弁をお願いをしておきます。

 

 市長は、就任以来、教育問題については教育現場での最大の関心事である。過大規模校の解消に、積極的に取り組まれ、富竹中の開校を初めとして63年、64年に開校が計画をされている仮称南部中、南部小の事業に着手をし、さらには各小中学校の教育施設の整備、充実を図ると、教育行政に意欲的に取り組まれ、その実績は、学校関係者を初めとして多くの市民から高く評価をされているところであり、私もこれらの功績に対して、この場をかりて深く敬意を表するものであります。

 

さて、商科大学設置についてでありますけれども、私は、58年の9月の議会におきまして、甲府商業高校PTA並びに同窓会の要望、それに市内の高等学校生徒を対象にしたところの実態調査等の結果を踏まえ、市立商科大学の設置について、その実現を図るよう、市長に強く要望をいたしました経過があるわけであります。

それは、地元へ大学設置という、地域住民の現実的な要請に基づいたものであるということはもちろんでありますけれども、それと同時に、進展する21世紀への的確な対応を志向しての教育文化振興策として、これこそわが甲府市として、きょうの実現しなければならない必要かつ重要な課題であり、施策であると確信をしていたからであります。

 

それに対して市長からは、市立商科大学設立の重要性は、十分認識をしているけれども、大学設置に関する国の設置基準は非常に難しく、厳しい。このことは膨大な経費を要し、大変難しい問題であるので、慎重に対応したい旨の答弁がございました。

その後議会におきまして、同僚議員等の質問に対しまして、本市の商工業など産業の活性化を展望したときに、これを支える人材の養成は、必要かつ重要な課題であることは、十分認識をしているけれども、大学の設置に関しては、国の設置基準や財政面など、難しい問題があるので、今後は大学誘致の方向もあわせて研究をしていきたいということでありました。

市長答弁のように、大学を設立するということは大変なことでございまして、答弁を待つまでもなく、国の設置基準や厳しさや財政面等において難しさのあることは、私も重々承知をしておるところであります。

 

しかしながら、本市の将来にとって、地域経済の活性化を図るための有能な人材養成は、必要かつ重要な課題であるという認識に立つならば、諸所の障害を乗り越えて問題に取り組んでいただけないものかどうか。市長は一昨日の斉藤議員の質問に対し、また先ほどわがクラブの堀口議員の質問に対して、学園都市構想案の一端を披瀝をされました。

そのことも当然関連すると思いますが、地域の教育文化振興策の一つである市立商科大学設置に関する取り組みの経過、並びに今後の方策等につき、市長の決意のほどをお伺いをいたしたいと思います。

 

〇副議長(福島 勇君)

 市長 原 忠三君。

 

     (市長 原 忠三君 登壇)

 

○市長(原 忠三君)

 大学設置につきましては、再々御答弁をしておりますとおり、国の設置基準が非常に厳しい上に、財政的にはもちろんのこと、大学適齢人口の動態の推計案、県内他大学の経済商科系の学部との関係から、早期設立は困難であるために、誘致ということも含めまして研究をしてまいりましたが、誘致にいたしましても、大変に厳しい状況にあるのは事実でございます。

 

 しかしながら、地域産業の活性化を図るためにも、国際的な感覚を身につけた有能な経済人を育成することは重要かつ必要なことでございますので、大学設置の将来的展望の上に立って、甲府商業高校に履修年限2年程度の商業に関する専門的、実践的な知識、技能を習得する課程を併設するための研究会を、早急に発足させたいと考えておるところでございます。どうか御理解の上、御支援、御協力を賜りたいと存じます。

 

     (早川武男君「了解」と呼ぶ)

 

○副議長(福島 勇君)

 以上で各会派による質疑及び質問を全部終了いたしました。

 

 これより割り当て時間に余裕がありますので、会派別でなく関連質問を許します。

 

 関連質問はありませんか。

 

 これをもって質疑及び市政一般質問を終結いたします。

 

 ただいま議題となっております日程第1から日程第14まで14案については、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれの所管の常任委員会に付託いたします。

 

 次に、請願3件については、請願文書表記載のとおり総務常任委員会に付託いたします。

 

 次に、日程第16 議案第114号から日程第20諮問第2号までの5案を一括議題といたします。

 

 市長から提案理由の説明を求めます。

 

 市長 原 忠三君。

 

     (市長 原 忠三君 登壇)

 

○市長(原 忠三君)

 本日追加提案いたしました案件につきまして御説明申し上げます。

 

議案第114号「教育委員会委員の任命について」は、本市の教育委員会委員のうち、井上英信の任期が昭和61年10月8日をもって満了するので、後任として橘田勘歳を任命するにつきましでは、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第4条第1項の規定により議会の同意を求めるものであります。

 

 次に、議案第115号「公平委員会委員の選任について」は、本市の公平委員会委員のうち、横内敏治の任期が昭和61年10月8日をもって満了するので、後任として保坂敏を選任するにつきましては、地方公務員法第9条第2項の規定により議会の同意を求めるものであります。

 

 次に、議案第116号「固定資産評価審査委員会委員の選任について」は、本市の固定資産評価審査委員会委員のうち、小野吉利の任期が昭和61年10月13日をもって満了するので、後任として同人を選任するにつきましては、地方税法第423条第3項の規定により議会の同意を求めるものであります。

 

 次に、諮問第1号「人権擁護委員候補者の推薦について」は、本市の人権擁護委員のうち、佐藤幸雄の任期が昭和61年12月14日をもって満了するので、後任として同人を推薦するにつきましては、人権擁護委員法第6条第3項の規定により議会の意見を求めるものであります。

 

 次に、諮問第2号「人権擁護委員候補者の推薦について」は、本市の人権擁護委員のうち、上田利正が昭和61年9月10日をもって辞職したので、後人として中澤利夫を推薦するにつきましては、人権擁護委員法第6条第3項の規定により議会の意見を求めるものであります。

 

 以上が、本日追加提案いたしました案件の大要であります。

 

 御審議のうえ、御協賛を賜りますようお願い申し上げまして説明を終わります。

 

〇副議長(福島 勇君)

 以上で説明は終わりました。

 

 これより質疑に入ります。

 

質疑はありませんか――質疑なしと認めます。

 

 ただいま議題となっております日程第16 議案第114号から日程第20 諮問第2号までの5案については、総務委員会に付託いたします。

 

 お諮りいたします。

 

 9月27日及び9月29日は委員会審査のため、本会議を休会いたしたいと思いますがこれに御異議ありませんか。

 

     (「異議なし」と呼ぶ者あり)

 

○副議長(福島 勇君)

 御異議なしと認めます。

 

 よって9月27日及び9月29日は、本会議を休会することに決しました。

 

 9月28日は日曜日のため休会明け本会議は9月30日午後1時より開会いたします。

 

 本日はこれをもって散会いたします。

 

     午後4時40分 散会