昭和62年6月甲府市議会定例会議事日程(1)

       昭和62年6月30日(火) 午後1時

報 告

 

第 1  会議録署名議員指名について

第 2  会期決定について

第 3  甲議第 5号  甲府市議会委員会条例の一部を改正する条例制定に

ついて

第 4  議案第54号  昭和62年度甲府市一般会計補正予算(第1号)

第 5  議案第55号  昭和62年度甲府市農業共済事業会計補正予算

             (第1号)

第 6  議案第56号  昭和62年度甲府市水道事業会計補正予算

(第1号)

第 7  議案第57号  甲府市議会の議員その他非常勤の職員の公務災害補

償等に関する条例の一部を改正する条例制定につい

第 8  議案第58号  甲府市職員特別給与条例の一部を改正する条例制定

について

第 9  議案第59号  甲府市職員特別給与条例臨時特例の一部を改正する

条例制定について

第10  議案第60号  甲府市消防団員等公務災害補償条例の一部を改正す

る条例制定について

第11  議案第61号  甲府市国民健康保健条例の一部を改正する条例制定

について

第12  議案第62号  甲府市同和対策住宅新築資金等貸付条例の一部を改

正する条例制定について

第13  議案第63号  甲府市災害弔慰金の支給等に関する条例の一部を改

正する条例制定について

第14  議案第64号  甲府市教育職員の退職年金及び退職一時金に関する

条例等の一部を改正する条例制定について

第15  議案第65号  甲府市市立の高等学枚及び幼稚園の学校医、学校歯

科医及び学枚薬剤師の公務災害補償に関する条例の

一部を改正する条例制定について

第16  議案第66号  財産の取得について

第17  議案第67号  農作物共済、蚕繭共済及び園芸施設共済の無事戻し

について

第18  議案第68号  市道路線の認定について(下土器石川線ほか1路

線)

第19  議案第69号  市道路線の認定について(国母4丁目2号線)

第20  議案第70号  市道路線の認定について(藤塚奈良原線)

第21  議案第71号  市道路線の認定について(古上条4号線ほか1路

線)

第22  議案第72号  市道路線の認定について(古上条6号線)

第23  議案第73号  市道路線の認定について(家具団地清水新居線)

第24  議案第74号  市道路線の認定について(家具団地3号線)

第25  議案第75号  請負契約の締結について((仮称)甲府市東部市民

センター建設(建築主体)工事)

第26  議案第76号  請負契約の締結について(市立上条中学校新設(建

築主体)工事(第1工区))

第27  議案第77号  請負契約の締結について(市立上条中学校新設(建

築主体)工事(第2工区))

第28  議案第78号  請負契約の締結について(市立上城中学校屋内運動

場新築(建築主体)工事)

第29  議案第79号  請負契約の締結について(市立北東中学校屋内運動

場増改築(建築主体)工事)

第30  議案第80号  請負契約の締結について(湯川第1・第6幹線下水

道管布設工事)

第31  議案第81号  請負契約の締結について(湯川第2幹線下水道管布

設工事第1工区)

第32  議案第82号  請負契約の締結について(湯川第2幹線下水道管布

設工事第2工区)

第33  議案第83号  請負契約の締結について(湯川第2幹線下水道管布

設工事第3工区)

第34  議案第84号  請負契約の締結について(湯川第6幹線、遮集渠下

水道管布設工事)

 

(出席議員)

細 田   清君

石 原 貞 夫君

大 村 幾久夫君

森 沢 幸 夫君

斎 藤 憲 二君

岡     伸君

秋 山 雅 司君

剣 持 庸 雄君

中 込 孝 文君

鈴 木 豊 後君

堀 内 征 治君

加 藤   裕君

飯 島   勇君

堀 内 光 雄君

小 林 康 作君

武 川 和 好君

皆 川   巖君

小 野 雄 造君

宮 川 章 司君

川 名 正 剛君

牛 奥 公 貴君

清 水 節 子君

依 田 敏 夫君

村 山 二 永君

宮 島 雅 展君

千 野   哮君

堀 口 菊 雄君

福 島   勇君

内 藤 幸 男君

原 田 正八郎君

上 田 英 文君

中 西   久君

早 川 武 男君

三 井 五 郎君

内 藤 秀 治君

小 沢 綱 雄君

                                 36名

 

(欠席議員)

                                 な し

 

職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名

事 務 局 長 入 倉 芳 幸君

総務 担当 主幹 河 西 正 克君

庶務 担当 主査 今 福 栄 一君

調査 担当 主査 志 村 文 武君

議事 担当 主幹 都 筑   登君

議事 担当 主査 高 橋 勝 巳君

議事 担当 主査 功 刀 敏 男君

議事 担当 主査 加 藤   喬君

記録 担当 主査 飯 寄 明 仁君

庶務 担当 主任 保 坂 照 次君

 

説明のため議場に出席した者の職氏名

市     長 原   忠 三君

工業団地建設室長 末 木 隆 義君

助     役 小 林 一 彦君

中央卸売市場長 井 上   真君

収  入  役 生 山 正 仁君

市立甲府病院長 伊古美 文 雄君

市 長 室 長 高 室 乙 彦君

〃 事務 局長 沢 田 良太郎君

企 画 部 長 神宮寺 英 雄君

教 育 委 員 長 新 藤   瞳君

総 務 部 長 窪 田   。君

教  育  長 楠   恵 明君

市 民 部 長 石 井 司 郎君

教 育 次 長 櫻 林 幸 春君

社 会 部 長 土 橋   博君

水道事業管理者 石 原 一 雄君

福 祉 部 長 高 野   肇君

水道局業務部長 山 下   久君

環 境 部 長 鷹 野 四 郎君

 〃 工務部長 岡 田   淳君

経 済 部 長 小 野 貞 良君

選挙管理委員長 保 坂 昌 新君

建 設 部 長 小 松   要君

代表 監査 委員 中 島 省 三君

都市 開発 部長 小 野 明 英君

公 平 委 員 長 飯 田 祥 雄君

下 水 道 部 長 高 橋 信 靖君

農業委員会々長 萩 野 克 巳君

技術 管理 室長 鈴 木 東一郎君

固定資産評価員 斉 藤 孝 房君

 

 

          午後1時04分 開会

 

○議長(千野 哮君)

 ただいまから昭和62年6月甲府市議会定例会を開会いたします。

 

 会議に入るに先立ち、このたび第53回関東市議会議長会定期総会並びに第63回全国市議会議長会定期総会において、市議会議員として20年以上在職し、地方自治の振興のために尽力された功続により、本市議会議員2名が表彰を受けられました。

 

 表彰を受けられました諸君に対し心から敬意をあらわすとともにお祝いを申し上げます。

 

 つきましては、この際表彰状の伝達を行います。

 

〇事務局長(入倉芳幸君)

 ただいまから表彰状の伝達を行います。

 

 順序につきましては年齢順に伝達させていただきます。

 

 また、表彰状は先に関東市議会議長会、次に全国市議会議長会と続いて同時に伝達させていただきますので、御了承を賜りたいと存じます。

 

 それでは表彰状の伝達を行います。

 

 最初に中西 久殿。

 

      (議長 千野 哮君 表彰状を伝達)

      ――――――――――――――――――

      表   彰   状

          甲府市  中 西   久 殿

 

 あなたは市議全議員の職にあること20年、よく地方自治の伸張発展と市政の向上振興に貢献された功績はまことに多大であります。

 よってここに表彰します。

 

  昭和62年6月4日

   関東市議会議長会会長  岡 田 助 一

                 代読(拍手)

      ――――――――――――――――――

      表   彰   状

          甲府市  中 西   久 殿

 

 あなたは市議会議員として20年の長きにわたって市政の発展に尽くされ、その功蹟は特に著しいものがありますので、第63回定期総会にあたり本会表彰規程によって特別表彰いたします。

 

  昭和62年6月25日

   全国市議会議長会

       会 長  吉 野 晃 司

                 代読(拍手)

      ――――――――――――――――――

 

○事務局長(入倉芳幸君)

 次に上田英文殿。

 

      ――――――――――――――――――

      表   彰   状

          甲府市  上 田 英 文 殿

 

 あなたは市議会議員の職にあること20年、よく地方自治の伸張発展と市政の向上振興に貢献された功績はまことに多大であります。

 よってここに表彰します。

 

  昭和62年6月4日

   関東市議会議長会会長  岡 田 助 一

                 代読(拍手)

      ――――――――――――――――――

      表   彰   状

          甲府市  上 田 英 文 殿

 

 あなたは市議会議員として20年の長きにわたって市政の発展に尽くされ、その功績は特に著しいものがありますので、第63回定期総会にあたり本会表彰規定によって特別表彰いたします。

 

  昭和62年6月25日

   全国市議会議長会

       会 長  吉 野 晃 司

                   代読(拍手)

      ――――――――――――――――――

 

○事務局長(入倉芳幸君)

 以上で表彰状の伝達を終わります。(拍手)

 

      午後1時10分 開議

 

○議長(千野 哮君)

 これより本日の会議を開きます。

 

 報告事項を申し上げます。

 

 本定例会に提出する議案につき、市長から通知がありました。

 

 提出議案は議事日程記載のとおりでありますので、朗読を省略いたします。

 

 次に、市長から議会に報告すべき事項であります報第8号 甲府市土地開発公社の経営状況の報告について から報第10号 財団法人甲府市下水道資源公社の経営状況の報告について までの3件が提出されました。

 

 右は、それぞれすでに配付いたしてありますので御了承願います。

 

 次に、宮島雅展君外8名から甲議第5号 甲府市議会委員会条例の一部を改正する条例制定について が提出されました。

 

 右は、議事日程記載のとおりでありますので、朗読を省略いたします。

 

 次に、議長のもとに請願1件が提出されました。

 

 右は、お手元に配付いたしてあります請願文書表により御了承願います。

 

 次に、監査委員から昭和62年2月末、3月末及び4月末の例月出納検査報告書が提出されました。

 

 右は、お手元に配付いたしてありますので御了承願います。

 

 次に、昭和62年5月20日から6月25日までの間、3回にわたり全国、関東及び県下の各市議会議長会関係の会議が開催され、随員とともに出張いたしました。

 

 それぞれの会議の概要につきましては、お手元に配付いたしてあります報告書により御了承願います。

 

 以上で報告を終わります。

 

 これより日程に入ります。

 

 日程第1 会議録署名議員の指名を行います。

 

 会議録署名議員には会議規則第167条の規定により

   内 藤 秀 治 君

   村 山 二 永 君

   堀 内 征 治 君

を指名いたします。

 

 次に、日程第2 会期決定についてを議題といたします。

 

 お諮りいたします。

 

 今期定例会の会期は、招集の日から7月9日まで10日間といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

 

      (「異議なし」と呼ぶ者あり)

 

○議長(千野 哮君)

 御異議なしと認めます。

 

 よって今期定例会の会期は10日間とすることに決しました。

 

 次に日程第3 甲議第5号 甲府市議会委員会条例の一部を改正する条例制定について を議題といたします。

 

 宮島雅展君から提案理由の説明を求めます。

 

 宮島雅展君。

 

      (宮島雅展君 登壇)

 

○宮島雅展君

 甲府市議会条例の一部を改正する条例制定について 提案説明をいたします。

 

 本条例の一部改正案は、お手元に配付いたしました議案のとおりですが、甲府市事務分掌条例の一部改正に伴い、工業団地建設室を経済都市開発委員会の所管事項とするため、この条例の改正を提案するものであります。

 

 また賛成者は別紙記載のとおり議会運営委員全員でありますので、よろしくお取り計らいをお願い申し上げまして提案の理由にかえさせていただきます。

 

○議長(千野 哮君)

 以上で説明は終わりました。

 

 これより質疑に入ります。

 

 質疑はありませんか――質疑なしと認めます。

 

 お諮りいたします。

 

 ただいま議題となっております甲議第5号については、会議規則第37条第2項の規定により委員会の付託を省略いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

 

      (「異議なし」と呼ぶ者あり)

 

○議長(千野 哮君)

 御異議なしと認めます。

 

 よって甲議第5号は、委員会の付託を省略することに決しました。

 

 これより甲議第5号を採決いたします。

 

 本案は、提案のとおり決することに御異議ありませんか。

 

      (「異議なし」と呼ぶ者あり)

 

○議長(千野 哮君)

 御異議なしと認めます。

 

 よって、日程第3 甲議第5号は提案のとおり可決されました。

 

 次に、市長から所信表明をしたい旨の申し出がありますので、この際発言を許します。

 

 市長 原 忠三君。

 

      (市長 原 忠三君 登壇)

 

市長(原 忠三君)

 昭和62年6月議会定例会において、御提案いたしました議案説明に先立ち、私の所信の一端を申し上げる機会をいただきましたことに心から御礼申し上げます。

 

 私は、このたび多数の市民の御支持をいただき、第32代甲府市長として再び市政運営の重責を担うこととなりました。誠に身にあまる光栄と感謝申し上げますとともに、初心を忘れず20万市民の福祉の向上と甲府市発展のため、精根を傾注してまいる決意を新にしているところであります。

 

 これまでに、私にお寄せいただきました、議会をはじめ市民の皆様方の御支援と御協力に対しまして心から御礼申し上げ、今後とも変らぬ御指導を賜りますようお願い申し上げる次第であります。

 

 私の市政運営に対する考え方につきましては、3月議会において、明らかにしたところでありますが、私は、過去4年間の市政執行のなかで「甲府市は、市民のためにあり、甲府市政は、市民とともに歩むべきものである」ことを政治理念として、新総合計画の実現、国体の成功、甲府駅の近代化と駅前整備などの大型事業の完成、更に産業の活性化、行政の文化化に進め「市民も健康、まちも健康」を基本とした「活力ある健康都市・甲府」の実現をめざして全力を注いでまいりました。

 

 これからも、これを基調として、一党一派に偏することのない、市民党的立場を堅持した市民本位の市政、市民との信頼と協調、市民の参画を求める市政、公正・清潔・誠実をモットーとしたさわやかな市政の推進を政治姿勢として、市政を執行してまいる所存であります。

 

 さて我が国の社会経済情勢は、いま著しい変貌を遂げつつあります。国際協調の上にたった成長を図るためには、輸出依存から輸入の拡大、国内需要主導といった抜本的な産業構造の転換期を迎えており、これに関連する円高による影響など、経済構造の変化や、歴史上かってない早さで進行している高齢化社会の到来、情報化社会と技術革新の進展、更には国際化、都市化、人々の価値観の多様化・個性化など大きな社会経済の流れが、市民生活や産業活動に新たな問題を提起しつつあります。

 

 一方、国の財政状況は厳しく、行政改革や緊縮予算、税体系の見直し、民間活力の導入を含めた内需拡大策を摸索し、その現実を図っているところでありますが、その厳しさは、なお予断を許さないものがあります。

 

 甲府市としても、こうした社会的潮流や経済情勢を的確に把握することに努め、21世紀を展望した都市づくりを目標として、新しい時代に対応した施策を展開していかなければなりません。

 

 特に、本市は2年後には記念すべき市制施行100周年を迎えます。残された21世紀までの期間は、市民の英知とカを結集して、先人が築いてきた甲府市を更に力強く前進させる貴重な期間であります。

 

 こうした重要な時期にあることを認識し、将来展望にたって、私は、次の5つを柱とした甲府市の都市づくりをめざし、その現実に向かって積極的に市政を運営してまいりたいと考えております。

 

 その第1は、「心かよう人間都市」であります。

 

 21世紀をめざした福祉は、これまでの社会のひずみを補う福祉から、市民生活に密着した総合的、体系的な福祉が求められてきています。

 

 私は、昭和60年に高齢者総合福祉計画と総合保健計画を策定しこれに基づいた施策を展開してまいりました。

 

 特に、かつて経験したことのないスピードで進行する、我が国の人口の高齢化は、本市にも多くの問題を提起しており、これに対する総合的な対応が、これからの大きな課題であります。

 

 高齢者が、健康で安定した生活を営み、自らの役割を見出していくためには、生きがいのある豊かな高齢化社会の実現をめざす施策を推進していかなければなりません。したがって、高齢者の豊富な経験・知識・技能を生かした積極的な社会参加の促進、健康の保持と増進など、多様化するニーズに対応した、きめ細かなサービスを提供する施策を推進してまいります。また、個人・家庭・企業・行政がそれぞれの責任と役割を明らかにした、地域社会全体での取り組みを図る施策と、住みなれた地域や家庭で生きがいと豊かな老後を過ごせる在宅福祉の促進を図ってまいります。

 

 高齢化とともに核家族化が進むなかで、社会的に援助を必要とする人達や、児童、母子・父子家庭、心身障害者など社会的に弱い立場にあります人達に対しましても、すべての人々が物心両面にわたって、温かい隣人愛につつまれ、生きがいのある生活をおくることができる福祉のまちづくりを進めてまいります。今年度新たに、精神障害者共同作業所通所訓練事業への助成並びに障害者の健康増進と社会参加を助長するとともに、身障者スポーツ大会で盛り上がった健常者との相互理解をなお一層深めるため、国体施設を利用した、仮称「ふれあいウォーク」事業を実施してまいりたいと考えています。

 

 また、市民一人ひとりの保健に対する正しい認識を深め、予防を重視するとともに、治療から社会復帰まで一貫した高度な保健医療対策を進めるための拠点となる、健康管理情報システムを具備した、総合保健センターの建設に向かって努力いたします。

 

 更に、市立甲府病院の充実整備、緊急医療をはじめとする甲府都市圏の包括的な医療体制の確立のために積極的な対応をしてまいります。

 

 なお、国体を契機に盛り上がったスポーツの振興と健全なレクリェーションの普及に努め、市民の健康づくりを進めるために、緑が丘公園を核とした市民総合スポーツセンター構想の調査に着手いたします。また、コミュニティ活動を支える集会施設の整備や、市民組織・団体等の育成強化のための施策を、より一層推進してまいります。

 

 消費者保護対策及び雇用の安定と労働環境充実のための勤労者福祉の推進、青少年の健全育成並びに婦人の地位向上と社会参加や働く権利の保障など、婦人に対する社会的認識を深めながら、その能力を発揮できる環境づくりにも力を注ぎ、また、市民憲章や平和都市宣言事業についても引き続いて積極的に推進し、人間主体の心かよう都市づくりをめざしてまいります。

 

 第2は、「さわやかな文化都市」であります。

 

 物から心への価値観の変化にともない、市民がうるおいある生活や精神的な充足感を求める文化への欲求が高まってまいりました。

 

 地域の自然、歴史、風土のなかで育まれた、伝統文化と生活文化に親しむ機会を助長し、文化を再認識する機運をより一層高め、数多くの文化遺産、伝統芸術を市民共有の財産として保存し、その活用を図るとともに、多様な芸術文化が市民の中に豊かに根づくよう努力してまいりたいと思います。

 

 また、姉妹都市等を通じた国際的な文化交流を進めるとともに、行政全体を文化的視点から見直す、行政の文化化にも引き続き取り組み、新しい時代にふさわしい都市づくりを進めてまいります。

 

 そのための施策の推進のほか、歴史文化公園指定事業として、新に湯村山の施設整備を図ってまいる所存であります。

 

 豊かな文化都市は、人間が育んでいくものであり、あらゆる面で人づくり、人材養成は、重要であります。

 

 そのために、幼児教育・学校教育の施設や環境の整備と教育内容の充実をより一層図ってまいります。また、社会教育活動を通じて、必要なときに必要なことが学べる生涯教育の場の提供や、進展する社会情勢と多様化する市民要望に即応した学習内容の充実に努め、地域の教育活動を活発化するとともに、これに携わる指導者の養成、各種団体等の育成強化を図ってまいります。

 

 特に、本年度は、朝日小学校の空き教室棟を活用して、地域の文化や学習活動の拠点としてまいります。今後につきましても、空き教室の状況や地域要望の実態をみながら、学校教育に支障のない範囲で社会教育への学校開放を進めてまいります。

 

 また、芸術性の高い文化に触れることのできる、総合文化センターなどの施設を検討するとともに、新に北部山岳地域振興の一環として、メルヘン計画実現に向けての調査に着手し、文化の薫り高い都市づくりをめざしてまいりたいと考えております。

 

 第3は、「住みよい安全都市」であります。

 

 市民が健康で良好な生活を営める環境を保持し、これをより一層高めていくことは、都市づくりの基本であります。

 

 清浄で安定した水共給体制は確立されましたが、引き続いて施設の改善や維持管理と、災害時における生活用水などの確保に万全を期してまいります。

 

 また、市民要望の強い公共下水道事業には積極的に取り組み、その完成をめざして努力してまいります。併せて河川整備を進め、市民が水辺に親しむことができる環境整備を進めてまいります。

 

 住宅につきましては、人口増加対策を配慮した住環境の整備を図ってまいりますが、既設市営住宅の建て替えにも手をつけていかなければならないと考えております。

 

 懸案でありました、西下条のし尿処理場の移転改築も地元の御理解により、目下進められておりますが、新にごみ焼却場についても、最新技術を導入した近代的な施設として改築するとともに、最終処分場も広域的な立場で確保してまいりたいと考えております。

 

 防災体制につきましては、現在、広域行政の中で対応していますが、消防本部の移転建設用地の環境を整備し、この新築を契機に情報システムの導入など近代的な施設を建設して、消防体制の充実を図ってまいります。地震などへの対応につきましても、備蓄庫の整備、自主防災組織の育成と指導強化に意を注ぎ、防災意識の啓蒙、啓発にも努め、その万全を期してまいります。

 

 更に、幹線道路、生活道路など交通ネットワークの確立と駐車場・駐輪場の確保を図り、交通安全思想の普及に努め、人と車との調和のとれた、交通安全宣言都市にふさわしい安全で快適な都市づくりを進めてまいります。

 

 第4は、「魅力ある快適都市」であります。

 

 都市化の進展と多様化する市民意識の変化にともない、心の豊かさやゆとりのある、快適な都市空間の整備が求められてきており、緑に包まれた自然や歴史・風土に根ざす地域の特性と個性を生かした、魅力ある快適な都市基盤づくりが必要であります。

 

 本市は、国体を契機として、平和通りをはじめ大幅に緑化が進とともに、市民の緑化に対する意識も高まってきております。そうしたなかで、議会の御協力のもとに緑化都市宣言を行い、公共緑化、地域緑化に力を注いでまいりました。この機運を更に維持し向上させながら、市民の杜づくりなど、より一層緑豊かな都市づくりを進めてまいりたいと考えております。

 

 公園・緑地は、市民に潤いと安らぎを与え、市民の健康増進に寄与するばかりでなく、人々の交流の場、文化的活動の場、災害時の非難場所など数多くの役割を果たしています。したがって、池田公園の本年度完成に引き続いて、和田堀公園、荒川緑地などの整備はじめとして、地域的なバランスも考慮しつつ、利用頻度の高い、児童公園及び近隣公園の設備を図るとともに、動物園の立地環境と施設の抜本的な整備を検討してまいりたいと考えております。

 

 地域間交流の動脈となる幹線街路につきましては、現在、本市事業として進めている、愛宕町下条線など4路線の早期完成に向かって努力してまいります。また、県・市で進めている和戸町竜王線及び、県施行による塩部町開国橋線・古府中環状浅原線につきましては、一部共用開始となりましたが、県との積極的な協力のなかで早期完成をめざして、有機的な道路網の整備を図ってまいりたいと考えております。

 

 住環境の整備と、限られた土地の有効活用のため実施している寿・宝地区の土地区画整理事業をはじめ、組合施行による住吉、古府中地区などの土地区画整備事業を促進し、既成市街地の再開発事業と併せて、魅力ある快適なまちづくりを全市的に広げてまいりたいと考えているところであります。

 

 第5は、「活力ある産業都市」であります。

 

 豊かな市民生活は、健康で快適な住環境、充実した福祉、薫り高い文化や就業機会の拡大による市民所得の向上などによってもたらされるものであります。そのためには、活力ある経済活動が展開されるよう、産業をより一層振興させていくことが重要であります。

 

 本市の産業構造をみると、第三次産業の就業人口66%で、商業・サービス関係が、最も高い位置を占めています。この傾向は、経済のソフト化、サービス化の進展により更に拡大することが予測されます。

 

 しかし、ここ数年、周辺地域への外延的市街化が進み、本市の卸・小売業の販売額は停滞傾向にあり、その対策が望まれています。時代の変化に対応する経営者自身の意識の転換が、重要な課題でありますが、行政といたしましても、経営力強化のための経営珍断及び相談などの施策の推進や、商圏の拡大、融資制度の充実を図る一方、中心市街地については、春日、桜通りに引き続いて、銀座1・2・3丁目の商店街近代化事業計画策定への助成など、魅力ある商店街づくりを推進してまいります。また、各地区の商店街については、購買客の特性に見合う特徴のある商店街づくりに努めてまいりたいと存じております。

 

 中小企業が多数を占める本市工業につきましても、工業団地造成事業を促進し、協業化・協同化を図るテクノロジーコーポラス構想を推進するとともに、高度な情報や先端農業技術を生かした、個性的な地場産業の振興を図ってまいらなければならないと考えております。

 

 農業は、日本古来からの基幹産業であります。特に、本市の多彩な緑にいろどられた田園は、うるおいの都市空間として適切な配慮のもとに保全していく必要があります。しかし、市街化の振興や産業が進展するなかで、これらに伴う土地利用との調整を図りながら、都市近郊農業として収益性の高い施設園芸、そ菜・果実などの栽培に先端農業技術を活用し、他産業と調和のとれた、農業とするために積極的に努力してまいる考えであります。

 

 林業につきましては、本市市城の64%を占める北部山岳地域の有効活用を図り、将来の地域の発展につなげていくことは、現在に生きる私たちの責務であるといえます。したがって、豊かな森林の保全の十分に留意した林道整備や間伐、保育などに努め、その振興を図るとともに、森林の有するレクリェーション機能をも生かしながら、林業経営の安定と地域の発展を図ってまいりたいと考えています。

 

 観光は、本市産業振興に大きく貢献するばかりでなく、人と人、人と自然とのふれあいを通じた、文化交流に果たす役割も大きいものがあります。

 

 したがって、高速交通、情報化、国際化時代の到来に応じた、豊富な自然環境と特色を生かした観光ルートや、昇仙峡などの観光施設をはじめ、湯村温泉郷再開発など、人情味豊かな魅力ある観光の都市づくりを進めてまいります。また、来年のテレビ大河ドラマに「武田信玄」が決定になったことは、本市にとって郷土の自然や文化遺産をはじめ、特産品等を広く全国に紹介する絶好の機会であります。これを最大限に生かす方途を講ずるとともに、閑係する行政機関などとの連携を図りながら総合的な観光施策を展開してまいる所存であります。

 

 以上のように諸事業を適切に推進し、活力ある産業都市づくりに努めてまいりたいと考えております。

 

 次に、甲府市が現在、取り組んでいる重要な課題とその対応について申し上げます。

 

 今、甲府市の将来は、全国的な注目を浴び、大きな転換期を迎えていると予想されています。

 

 それは、市制施行100周年という次の時代に飛躍する節目の年が目前にきているだけでなく、リニアモーターカーによる中央新幹線の導入と、日本海と太平洋につながる中部横断自動車道の建設が、先般発表された4全線試案に盛り込まれ、内陸都市である本市が、東日本の動脈の中心に位置づけられることが、現実のものとなりつつあるためであります。

 

 私は、この機を逃がさず本市の社会・経済・文化の活性化に大きく寄与し、本市が21世紀に躍動する基盤となる、これら国家的事業の早期完成に向かって積極的に取り組むとともに、これらに適応できる都市づくりを、いまから考えていかなければならないと存じているところであります。

 

 第3次総合計画は、こうした意味からも重要な役割を果たすものと考えられます。

 

 第3次総合計画は、昭和63年度から昭和75年度(西暦2000年)を目標年次とした長期展望にたった本市行政の指針と具体的な都市づくりのための計画として予定しております。

 

 現在、全地区を対象とした「明日の甲府市を考えるつどい」の開催、市民アンケートの実施、新しいまちづくり推進協議会など、市民参加による意見や要望を踏まえ、各部局による部門計画の策定作業を進めており、今後は、総合計画審議会を設置し、諮問・答申を経て、基本構想を12月議会を目途に御提案申し上げるべく対応しているところであります。

 

 次に、市制施行100周年記念事業でありますが、本市は、全国652市のなかで、最初に100周年を迎える38都市の1つとして、歴史と由緒ある都市であります。

 

 この記念事業につきましては、前議会の特別委員会の御意見などをいただくなかで、「きのうも、きょうも、あしたも、甲府大好き」をテーマに事業を進めておりますが、既に、シンボルマーク、マスコットも決まり、過日は、多数の市民の参加と協力を得て、盛大に100周年音頭及びイメージソングの公開審査と発表会を開催し、また編さんを進めてきた甲府市史も全14巻中3巻を発刊いたしました。この記念行事は、単なる一時的な行事だけに終わらせることなく、先人が築き培ってきた歴史、文化、伝統を尊び、新たな21世紀に向けて20万市民が未来へ継承するにふさわしいものとなるよう、市民の英知と力を結集して推進している所存であります。本年度は、記念事業推進市民委員会を設置し、記念施設構想などの具体化を図ってまいりたいと考えております。

 

 次は、北部山岳地域の振興であります。観光立県としての本県には、山梨のランドマークである富士山麓を中心とする観光圏域に対して、甲府市城を含めた八ヶ岳・秩父連峰南麓の圏域一帯は、日本を代表するナショナルパークとして位置づけられています。この地域には、清里高原、増富温泉、端牆・金峰山、奥御岳と昇仙峡、荒川ダム、更にその東には、乙女高原、西沢渓谷、大菩薩峠など数々の豊かな自然と文化遺産を要素とする観光拠点が点在しています。しかし、それぞれ点としての観光開発は進んでいますが、多様な観光ニーズに応えていくための有機的なつながりに欠け、それぞれが機能的に活用されていないのが現状であります。

したがって、林業経営の活性化とその豊富な資源を生かし自然との調和をはかりながら、既設の林道を有効利用した北部山岳ルートを建設するとともに、レクリェーションゾーンの形成を図り、地域の活性化と産業の振興を図っていく必要があります。このことは、中部横断自動車道、中央新幹線構想実現の受け皿として重要な課題でもありますので、現在、関係市町村で協議会を設置して早期実現に向かって努力しているところであります。

 

 次は、中央部市街地の開発であります。

 

 本市中央部の商店街は、近年、地盤沈下の進行が憂慮されてきたところでありますが、昨年、関係商店の方々と県の積極的な御協力により、春日・桜通りのモール化、朝日町通りの整備や東電前通りなどの電線等の地中化による街並整備により、近代的な明るいまちとして生まれかわりました。

 

 本年度は、西銀座通り及び春日通り南部のロードピア事業が完成する予定であります。これからも引き続いて、寿・宝地区の土地計画整理事業などの着実な施行も図りながら、ゆとりある個性豊かなまちづくりを進めていかなければなりません。

 

 特に現在、新都市拠点整備事業として、国、県と連携して、甲府駅の旧国鉄用地や公有地を活用した、広範囲にわたる駅南北地域の整備計画を策定していますので、これを中心に高度な情報関連施設や、国際的に対応できる施設の誘導など、甲府市の新しい都市拠点の形成を図り、ここを足掛かりとしてテクノポリス計画とも関連した、県都としてふさわしい都市機能をもったまちづくりを進めるために努力をしてまいります。

 

 次に、南部地域の開発であります。

 

 本市の南部地域は、市街化調整区域が多い地域となっていますが、国母工業団地、中央自動車道の開通、小瀬スポーツ公園の完成などによって、大きく様相が変わってまいりました。また、将来の中部横断自動車道などを考えると、名実ともに甲府市の南玄関となる可能性をもつ地域であります。現在、地元の御協力をいただきながら、大津・西下条地区に南部工業団地造成事業を進めていますが、これを軸として土地利用の見直しを行い、地場産業の活性化と雇用の拡大をはじめ波及効果の大きい技術開発・技術交流・地場産業支援等の機能を持ったサイエンス・パークや先端技術産業を導入し、都市近郊農業と調和のとれた地域開発を進め、本市産業の発展を図り、都市の活性化に努めてまいります。

 

 続いて、甲府地域テクノポリス計画と情報化社会への対応であります。

 

 まず、テクノポリス計画は、高度技術工業集積地域開発促進法に基づき、県がクリスタルバレー構想の戦略的拠点として2市14町5村を圏域として、自然と技術が融合した「内陸頭脳産業都市」をめざして進めている計画であり、今年の秋には国の指定が受けられる見通しとなっています。

 

 その内容は、「産」「学」「住」の調和を図る中で、工業団地、研究開発、技術交流、住環境、レクリェーションゾーンなどの拠点を設定して、それらを総合的に機能させながら、既存地域産業の技術先端化による振興と、高度な先端技術産業の導入促進による、地域の総合的な発展を図ろうとするものであります。本市は、その母都市としての中核的役割を果たすため、商業、金融、教育文化、保健医療、情報通信、都市基盤などの集積された都市機能をより高めていかなければなりません。

 

 現在、議会や推進協議会の意見要望を承りながら、これが実現に努力していますが、今後も議会の御理解と御協力をお願い申し上げる次第であります。

 

 また、近年の技術革新と情報通信の急速な進歩に伴って、進展する高度情報化社会への対応につきましては、昭和61年3月に国から指定を受けましたテレトピア構想に基づいた、基本計画及び実行計画を積極的に推進してまいります。今後は、各種関係機関・団体等で公正されている推進協議会を軸として、市が先導的役割を果たしながら、地域や市民ニーズを十分見極め、市民情報案内、総合行政情報、駐車場案内、医療情報のそれぞれのシステムの実現に向かって努力してまいります。その中で、商店街の活性化と交通対策としての、駐車場案内システムについては、本年度対応することとなっております。

また、行政近代化のための、総合行政情報システムについても、すでに漢字化、コードの統一化を図り、将来のオンライン・データーベースを目途に成果をあげてきているところでありますが、今後も電算単独導入に向かって計画を進めてまいりたいと考えております。

 

 以上が、甲府市将来を見通すなかで取り組んでいかなければならない大きな課題であります。

 

 しかし、これらを実現していくためには、周辺市町村との広域的な連携と機能分担が必要とされます。したがって、甲府地域の都市圏として調和のとれた一体的な発展をめざした施策を展開していきたいと考えているところであります。

 

 また、これらの都市づくりのための、市民参加の方策でありますが、21世紀を展望した甲府市の都市づくりを進めていくためには、新しい視点にたった市民参加の展開が求められており、これらの総合計画の実現や、市制施行100周年記念事業をはじめとする重要課題に係わる政策形成過程への市民参加は勿論、市民一人一人の自治意識の高揚と、行政参加への関心を助長するとともに、国体に結集された市民の連帯と協調の意識を更に継続していくための組織づくりに取り組んでまいりたいと考えているところであります。

 

 最後に、これからの行財政運営について申し上げます。

 

 私は、過去4年間、国・地方を取り巻く行財政改革が強く叫ばれるなかで、新しい時代に対応した行政執行体制の確立をめざして、努力を重ねてまいりました。

 

 特に、本市独自の改革を基本に、庁内の意思決定補完機能を総合整備するとともに、市民参加による行財効率化推進委員会を設置し、その答申を受けて市政運営の効率化と近代化に取り組み、組織機構の改善整備、民間委託の方向、事務処理の電算委託OA化対策など、7つの検討項目を設定し、一定の方向づけをもって執行してまいりました。

 

 今後も、市民福祉の向上をめざし、時代の要請に即応できる都市経営的観点に立った、行政執行体制の確立に向かって、自主的改革を着実に推進し、加えて、職員の公務員意識の高揚と能力の開発、資質の向上のため、研修の一層の充実を図ってまいります。

 

 また、甲府市が将来に向かって山積する課題を解決し、地域経営を着実に進めていくためには、財政基盤の強化と健全性の確保が必須要件であります。そのためには、国、地方の役割分担の明確化や財源の再配分など地方行財政制度の抜本的な改善を強く国に働きかけながら、地域経済の活性化、市民の定住意義を高める施策を展開し、市民所得の向上を図るとともに、長期的な展望にたった効率的かつ重点的な財政運営を行ってまいりたいと考えております。

 

 以上、私の市政執行にあっての所信の一端を申し述ベさせていただきましたが、最近の内外の諸情勢は、甲府市にとりましても非常に厳しい影響があることがうかがえます。

 

 しかし、市民の皆さんの力強い御協力と、職員が一丸となって職務に献身し、加えて県・市の協調を一層緊密に保ことにより、この難関を克服し、明るく将来に開けた甲府の都市づくりが約束できるものと確信しているところであります。

 

 私は、与えられました期間、議会の御意見、御提言を謙虚に受けとめ、市政に繁栄させていただきながら、全精力を傾注して20万市民の付託にお応えしていく決意であります。

 

 なにとぞ、絶大なる御協力と御鞭撻を賜りますよう心からお願い申し上げる次第であります。

 

〇議長(千野 哮君)

 次に、日程第4 議案第54号から日程第34 議案第84号まで31案を一括議題といたします。

 

 市長から提案理由の説明を求めます。

 

 市長 原 忠三君。

 

      (市長 原 忠三君 登壇)

 

○市長(原 忠三君)

 本日の市議会定例会に提案いたしました案件につきまして、その大要を御説明申し上げます。

 

 まず、議案第54号「昭和62年度甲府市一般会計補正予算(第1号)」につきましては、歳出第2款総務費は、甲府市制施行100周年記念事業市民委員会推進費及び記念施設構想調査、市民運動推進事業費、甲府市職員特別給与条例臨時特例の一部改正に伴う退隠料及び遺族扶助料、甲府・山梨選抜青少年吹奏楽団親善演奏団に対する補助金を追加するための補正であります。

 

 第3款民生費は、ふれあい推進事業費及び青少年宿泊施設建設用地取得に係る償還金を追加するための補正であります。

 

 第4款衛生費は、精神障害者共同作業所通所訓練事業に対する補助金を追加するための補正であります。

 

 第6款農林水産業費は、農業センター費及び林道整備特別事業費を追加するための補正であります。

 

 第7款商工費は、商店街近代化計画策定事業補助金、観光宣伝費及び歴史文化公園整備事業費を追加するための補正であります。

 

 第8款土木費は、国庫補助事業費の決定に伴う道路整備事業費、都市計画総務費及び街路事業費並びに公園建設費、甲府地区広域行政事務組合の消防本部庁舎移転建設用地に係る道路新設改良費及び河川水路費、緑化推進費を追加するための補正であります。

 

 第9款消防費は、消防団員退職報償金を追加するための補正であります。

 

 第10款教育費は、メルヘン計画調査費、甲府市教育職員の退職年金及び退職一時金に関する条例の一部改正に伴う退職年金及び遺族年金、市民総合スポーツセンター構想調査費、学校開放事業費追加するための補正であります。

 

 第13款諸支出金は、土地開発基金からの土地取得費を追加するための補正であります。

 

 歳入につきましては、第1款市税、第8教国庫支出金、第9款県支出金、第11款寄附金第14款諸収入及び第15款市債をそれぞれ追加するための補正であります。

 

 債務負担行為の補正は、青少年宿泊施設建設用地取得費を追加するものであります。

 

 地方債の補正は、起債充当事業費の追加による借入限度額の変更をするものであります。

 

 次に、議案第55号「昭和62年度甲府市農業共済事業会計補正予算(第1号)」につきましては、収益的支出は、農作物共済勘定、蚕繭共済勘定及び園芸施設共済勘定の、過去3ヵ年の無被害農家等に無事戻し金を支払うための追加補正であり、これに見合う財源として、農作物共済勘定、蚕繭共済勘定及び園芸施設共済勘定に、それぞれ連合会特別交付金及び特別積立金戻入を追加補正するものであります。

 

 次に議案第56号「昭和62年度甲府市水道事業会計補正予算(第1号)」につきましては、甲府市水道局が水道専用道路として建設し、所有している道路用地を昭和町及び竜王町の行政区域内において一般公衆用道路として使用されていることから、昭和町及び竜王町に移管し、譲与するための補正であります。

 

 次に、議案第57号「甲府市議会の議員その他非常勤の職員の公務災害補償等に関する条例の一部を改正する条例制定について」は、地方公務員災害補償法の一部改正に伴い、議会の議員等の公務災害補償について、補償の額の算定の基礎として用いる補償基礎額の改正等を行うものであります。

 

 次に、議案第58号「甲府市職員特別給与条例の一部を改正する条例制定について」は、国民年金法等の一部改正に伴い、通算退職年金に係る規定の整備を行うものであります。

 

 次に議案第59号「甲府市職員特別給与条例臨時特例の一部を改正する条例制定について」は、恩給法等の一部改正に準じ、本市職員であった者の退隠料等の年額について、その額の改定、最低保障額の増額等を行うものであります。

 

 次に、議案第60号「甲府市消防団員等公務災害補償条例の一部を改正する条例制定について」は、非常勤消防団員等に係る損害補償の基準を定める政令の一部改正に伴い、非常勤消防団員等の公務災害補償について、補償の額の算定の基礎として用いる補償基礎額の改正等を行うものであります。

 

 次に、議案第61号「甲府市国民健康保険条例の一部を改正する条例制定について」は、地方税法及び同法施行令の一部改正に準じ、保険料の賦課限度額の改定、保険料を軽減する基準額について、6割軽減の基準額の特例措置及び4割軽減の基準額の引き上げを行うものであります。

 

 次に、議案第62号「甲府市同和対策住宅新築資金等貸付条例の一部を改正する条例制定について」は、住宅新築資金等貸付制度の一部改正に伴い、住宅新築資金等の貸付利率を改定するものであります。

 

 次に、議案第63号「甲府市災害弔慰金の支給等に関する条例の一部を改正する条例制定について」は、災害弔慰金の支給等に関する法律施行令の一都改正に伴い、災害援護資金の貸付限度額を改正するものであります。

 

 次に、議案第64号「甲府市教育職員の退職年金及び退職一時金に関する条例等の一部を改正する条例制定について」は、恩給法等の一部改正に準じ、本市教育職員であった者の退職年金等の年額について、その額の改定、最低保障額の増額等を行うものであります。

 

 次に、議案第65号「甲府市市立の高等学校及び幼稚園の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例制定について」は、公立学校の学校医、学枚歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償の基準を定める政令の一部改正に伴い、市立高等学校及び幼稚園の学校医等の公務災害補償について、補償の額の算定の基礎として用いる補償基礎額の改正等を行うものであります。

 

 次に、議案第66号「財産の取得について」は、青少年宿泊施設建設用地及び進入道路拡幅用地として土地を取得するについては、議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例第3条の規定により議会の議決を求めるものであります。

 

 次に、議案第67号「農作物共済、蚕繭共済及び園芸施設共済の無事戻しについて」は、農作物共済、蚕繭共済及び園芸施設共済における無事戻しを行うについては、甲府市農業共済条例第36条、第53条及び83条の68の規定により議会の議決を求めるものであります。

 

 次に、議案第68号から議案第74号までの「市道路線の認定について」の7案件につきましては、それぞれの路線を市道に認定し、維持管理を行うため、道路法第8条第2項の規定により議会の議決を求めるものであります。

 

 次に、「請負契約の締結について」の案件につきましては、

 

 議案第75号「(仮称)甲府市東部市民センター建設(建築主

        体)工事」

 

 議案第76号「市立上条中学校新設(建築主体)工事(第1工

        区)」

 

 議案第77号「市立上条中学校新設(建築主体)工事(第2工

        区)」

 

 議案第78号「市立上条中学校屋内運動場新築(建築主体)工

        事」

 

 議案第79号「市立北東中学校屋内運動場増改築(建築主体)工

        事」

 

 議案第80号「湯川第1・第6幹線下水道管布設工事」

 

 議案第81号「湯川第2幹線下水道管布設工事第1工区」

 

 議案第82号「湯川第2幹線下水道管布設工事第2工区」

 

 議案第83号「湯川第2幹線下水道管布設工事第3工区」

 

 議案第84号「湯川第6幹線、遮集渠下水道管布設工事」

 

 以上の10案件につきましては、それぞれの工事を施行するために、いずれも指名競争入札を行い、その落札者と請負契約を締結するにつきましては、議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例第2条の規定により議会の議決を求めるものであります。

 

 以上が、本日提案いたしました案件の大要であります。

 

 御審議うえ、御協賛を賜りますようお願い申し上げまして説明を終わります。

 

〇議長(千野 哮君)

 以上で説明は終わりました。

 

 お諮りいたします。

 

 7月1日は議案調査のため本会議を休会いたしたいと思います。これに御異義ありませんか。

 

      (「異議なし」と呼ぶ者あり)

 

○議長(千野 哮君)

 御異議なしと認めます。

 

 よって、7月1日は本会議を休会することに決しました。

 

 休会明け本会議は7月2日と午後1時から開会、提出議案全部に対する質疑及び市政一般質問を行います。

 

 本日はこれをもって散会いたします。

 

          午後2時09分 散会