更新日:2024年3月29日

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塩沢寺地蔵堂(えんたくじじぞうどう)

湯村温泉郷を見下ろす湯村山の中腹に位置する福田山塩沢寺は、大同3年(808)、弘法大師(空海)が開山した由来を持つ真言宗の寺院です。

塩澤寺地蔵堂
昭和32年(1957)の解体修理によって復元された地蔵堂。

「厄地蔵さん」の名前で親しまれ、毎年2月13日から14日にかけての祭礼では、大勢の参拝客で賑わいます。
弘法大師を模して造られた本尊は、高さ約1.5mの石造りの地蔵菩薩坐像(県指定文化財)であり、室町時代に造られました。
地蔵堂は本尊の覆堂(おおいどう)として湯村山の岩盤を平らにして建立されました。直径約25cmの丸柱が使われ、桁行(けたゆき)4間(7.27m)、梁間(はりま)3間(6.36m)、屋根は寄棟造りで現在は銅板葺(ぶき)です。
建立年代が分かる棟札などはありませんが、屋根の軒を支える組物(斗(ます)・肘木(ひじき)・木鼻(きばな))などの建築様式から室町時代末期の建立とされていましたが、最近の研究では江戸時代初期の建物と考えられています。
堂内は本尊が安置されている内陣と、前面の外陣(参拝所)に分かれます。長年の護摩祈祷により柱から天井まで真っ黒に煤(すす)け、歴史と人々の信仰の深さが感じられます。
地蔵堂から出ると、甲府盆地の風景と南アルプスが望めます。境内の裏手には、14世紀代の年号が刻まれた無縫塔(むほうとう)と板碑(いたび)(県指定文化財)、山門横には、東西30mに枝がのびる舞鶴の松(県指定天然記念物)が見られます。さらに、門前東側には湯村温泉最古の杖の湯跡など弘法大師開湯伝説があります。
多くの歴史を秘めた塩沢寺には、現在も参拝者が絶えません。

  • 区分…国指定文化財(建造物)
  • 指定年月日…昭和24年2月18日
  • 場所…湯村3-17-2

お問い合わせ

生涯学習室歴史文化財課文化財活用係

〒400-8585 甲府市丸の内一丁目18番1号(本庁舎9階)

電話番号:055-223-7324

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