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更新日:2023年1月26日
甲州独特の郷土玩具で、武者人形の一種。明治末までは端午の節句に飾られました。
かなかんぶつの語源は、金兜(かねかぶと)の音がなまって呼ばれるようになった説と紙冠物(かみかんぶつ・紙でできた冠)という説があります。
親戚や知人に男の子が生まれると無事成長を願って贈られ、人目につきやすい縁側などに飾られました。その数が家の隆盛を示すものとして、互いに競い合いました。
天狗、武田信玄・勝頼などの顔をかたどっている張子の面。
面に前立て、垂れをつけ、棒で全体を支えています。また、棒なしで面と垂れを鴨居から吊るすものもあります。
面に色付けしているところです。湿気が少ない時季に行われます。
大きさは高さ約20cmのみやげ用から約180cmの大型のものまで数種類あります。
男の子が強くたくましく育つように願いが込められた勝頼の面。
大きさは30cmほど。
明治末期のかなかんぶつで、武田信玄の面。少し色落ちしているところが、昔のものの良さや趣を感じさせます。作者の温かい人柄が作品にもにじみ出ていますねぇ!