午後1時00分 開 会 |
○議長(斉藤憲二君) ただいまから平成15年3月甲府市議会定例会を開会いたします。 会議に入るに先立ち、去る2月2日に行われました甲府市長選挙において宮島雅展君が当選を果たされ、第36代甲府市長に就任されましたことに対し、議会を代表して心からお祝い申し上げます。 |
午後1時01分 開 議 |
○議長(斉藤憲二君) これより本日の会議を開きます。 報告事項を申し上げます。 本定例会に提出する議案につき、市長から通知がありました。 提出議案は、議事日程記載のとおりでありますので、朗読を省略いたします。 次に、市長から議会に報告すべき事項であります報第1号から報第10号までの10件が提出されました。 既に各位のお手元に配付いたしてありますので、御了承願います。 次に、市長から平成14年9月定例会及び12月定例会において採択された請願2件について、その処理経過及び結果の報告がありました。 お手元に配付いたしてあります報告書により御了承願います。 次に、監査委員から平成14年11月末、12月末及び平成15年1月末の例月出納検査報告書並びに平成14年度定期監査報告書が提出されました。 お手元に配付いたしてあります報告書により御了承願います。 次に、平成14年12月定例会以降、全国及び県下市議会議長会の会議が開催され、随員とともに出席いたしました。 会議の概要につきましては、お手元に配付いたしてあります報告書により御了承願います。 次に、小沢綱雄君は病気療養中により、今会期中欠席する旨の届け出がありました。 以上で報告を終わります。 これより日程に入ります。 日程第1 会議録署名議員の指名についてを議題といたします。 会議録署名議員には、会議規則第167条の規定により 依 田 敏 夫 君 金 丸 三 郎 君 小 越 智 子 君 を指名いたします。 次に、日程第2 会期決定についてを議題といたします。 お諮りいたします。 今期定例会は、招集の日から3月24日まで22日間といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) |
○議長(斉藤憲二君) 御異議なしと認めます。 よって、今期定例会の会期は22日間とすることに決しました。 次に、日程第3 議案第1号から日程第43 議案第41号までの41案を一括議題といたします。 市長から、上程議案全部に対する提案理由の説明を求めます。 なお、提案理由の説明にあわせて、市長就任後の最初の議会であり、市政運営に対する所信の表明を行いたい旨の申し出がありますので、これを許します。 市長 宮島雅展君。 (市長 宮島雅展君 登壇) ○市長(宮島雅展君) 本日ここに、3月市議会定例会の開会にあたり、私の市政運営に対する所信の一端と、議案第1号から議案第11号までの平成15年度予算案の概要について申し述べさせていただきたいと存じます。 私は、去る2月2日の選挙によりまして、多くの市民から温かい御支援をいただき、このたび市長に選出されました。 政治家を志して以来、いつかは市長として市民の先頭に立ち、市政運営に携わりたいと念じてまいりましたが、市長に就任した今、その職責の重さと、市民からお寄せいただいた期待の大きさを改めて実感する中で、私は、すべての市民が笑顔を絶やすことなく、心豊かに暮らせる地域社会を創るため、私心を捨て率先して「公僕」に徹しながら、全身全霊を傾けてまいる覚悟を深く心に刻んだところであります。 「市政は市民のためにある。」 今の私を育ててくれた甲府市と市民のために、この言葉を今後の市政運営全般にわたる基本理念とし、一党一派に偏らない「公正、公平、清潔、無私」の政治姿勢を貫きながら、対話を重視した「市民とともに考え市民とともに歩む開かれた明るい市政」による『「わ」の都・こうふ』の実現に努め、常に市民・生活者起点の行政運営を心がけてまいる所存であります。 さて、本市を取り巻く社会経済環境に目を向けますと、国においては、イラク問題など国際社会の動静がめまぐるしく変化する中にあって、経済・金融情勢はなお一層、不確実性を高めており、今年1月の政府発表による経済見通しに見られますように、民間需要を中心に景気動向は依然として横ばい傾向にあり、完全失業率も引き続き高い水準で推移するなど、雇用・所得環境は予断を許さない状況にあります。 また、地方分権一括法の施行後、一連の地方分権改革が進む中にあって、国と地方の関係は大きく変容し、地方公共団体には、自らの判断と責任のもとに地域の実情に沿った行政を、従来にもまして自主的かつ総合的に実践していくことが求められてきております。 こうした地方分権型社会の進展は、各地方公共団体が自律的に効率的な行政運営を図る観点からも、市町村合併の推進など新たな行政システムの創造と体制の整備を必要としております。 一方、急激な情報化の進展をはじめ、廃棄物処理対策の深刻化や少子・高齢化の進行など、さまざまな分野にわたる構造的な変化により、行政需要は年々増大かつ複雑化しておりますが、国庫補助負担金や交付税、そして国と地方の税源配分など、地方税財源のあり方をめぐる論議の見通しがいまだ不透明であり、また、経済好転の兆しも見えない中にあっては、安定的かつ健全に財政運営を図ることが大変厳しい状況にあると言えます。 このような状況を踏まえつつも、対話重視による市民との和を基本としながら、強いリーダーシップを発揮する中で、見直すべきものは積極的に見直し、限られた財源の適正な配分に努めながら、市民福祉の一層の向上とさらなる地域の振興を最優先に、直面する諸課題の解決に果敢に挑戦することこそが、私の使命であり、県都甲府市のさらなる飛躍・発展につながるものと、認識しているところであります。 そして、次の世代に誇りと自信をもって引き継げるような、夢と希望に満ちあふれた甲府市を創り上げたいと強く念じております。 続きまして、本市が抱える主な政策課題に対する私の考えを申し述べさせていただきたいと存じます。 まずはじめに、中心市街地の活性化対策につきましては、平成14年度から取り組んでおります「まちなか居住再生事業」など、人口定着に効果が期待される事業を引き続き実施することはもとより、私が公約として掲げました「知識交流センター」を開設するなど、特に行政と市民がともに手を携え、民の力を最大限に引き出せるようなさまざまな活性化対策を、積極的に講じてまいりたいと考えております。 次に、小学校の統廃合問題につきましては、中心部4校の問題としてとらえるだけでなく、南部地域の大規模校の解消も含め、審議会からの答申をもとに、全市的な適正学区のあり方について広く論議を深めていくことが大切であると考えております。 子どもの成長は待ってくれませんので、早急に決断し適切に対応してまいる所存であります。 その際には、行政としての説明責任を徹底することはもとより、私が直接市民に語りかけ市民の声を聞くことができるような、新たな対話の場を創設し、市民参画と情報公開を基本としながら、市民の理解と協力を求めていきたいと考えております。 次に、行財政改革につきましては、「市民とともに考え市民とともに歩む開かれた明るい市政」を実現する観点から、サービスを利用する市民の視点に立って、行政全般にわたる再検証を進め、公約に掲げた「日本一親切・丁寧で明るい市役所」を実現してまいりたいと考えております。 そのためにも、「公僕」としての職員意識の高揚や市役所組織のスリム化などの改革に鋭意取り組みながら、適材適所による人材を活かした活力ある市役所を創り上げ、高品質の行政サービスを市民に提供してまいりたいと考えております。 さらに、パブリックコメント制度の導入や徹底した情報公開、そして客観的な外部評価体制を構築するなど、市民の意見を行政に反映する新たな市民参画の仕組みづくりを進めてまいります。 また、財政運営にあたりましては、受益と負担の関係の明確化や世代間負担の適正化を図るな ど、将来世代に過重な負担が生じないよう、健全な財政の維持に努めてまいります。 次に、市町村合併についてでありますが、交通手段が大きく変化し、情報通信技術が進展する中にあって、地域住民の日常生活圏は行政区域を越えて広域化が進んでおり、圏域全体の一体的な都市づくりは、住民サービスの向上を効率的に図る上からも、時代の要請であると言えます。 こうした観点からも、現在、法定合併協議会において検討が進められております、甲府市・中道町・芦川村・上九一色村4市町村の平成16年中における合併の実現に鋭意取り組みながら、引き続き中核市構想の推進に努めてまいります。 以上、本市が抱える懸案の重要諸課題に対する私の基本的な考え方を述べさせていただきましたが、市民並びに議員各位におかれましては、何とぞ御賢察を賜りますとともに、今後ともよろしく御指導、御鞭撻を賜りますよう、衷心よりお願い申し上げる次第であります。 ただいま申し述べました私の考えを、具体的な施策・事業とすることにつきましては、対話や協議等を通じまして、理解と協力の上に立ったものとすることが大切でありますので、今しばらくの御猶予をいただきたいと存じます。 したがいまして、今議会に提案させていただく平成15年度当初予算は、経常的もしくは継続的な施策・事業に係る経費を中心に、市民・生活者起点による市民生活に直結したサービスを重視した内容となっております。 なお、新たな視点に立った私の基本的な政策を反映した施策・事業につきましては、市民並びに議員各位の御理解、御支援をいただく中で、随時実施してまいりたいと考えております。 御理解を賜りますよう重ねてお願い申し上げる次第であります。 こうした結果、平成15年度当初予算は、一般会計予算が599億 1,665万3,000円、特別会計予算が772億4,429万5,000円で、合計いたしますと、1,371億6,094万8,000円であります。 このうち、基本目標ごとの主な事業予算は、思いやりと希望に満ちたまちをつくる「福祉の向上」に、615億6,725万6,000円、歴史を伝え新しい文化が生まれるまちをつくる「文化・教育の振興」に、15億741万 7,000円、安全で快適な美しいまちをつくる「生活・自然環境の向上」 に、235億2,748万9,000円、創造性と活力に満ちたまちをつくる「産業の振興」に、24億6,638万4,000円、交流・連携がひろがるまちをつくる「都市基盤の整備」に、6億6,785万円、合計で、902億 3,903万円であります。 以下、特徴的な主な事業の概要につきまして御説明を申し上げます。 まず、思いやりと希望に満ちたまちをつくる「福祉の向上」についてであります。 社会福祉につきましては、ボランティア活動等を通じた地域福祉活動の推進を図りますとともに、日常生活上の不安解消に向けた総合的な対応に努めてまいります。 特に、ニーズが高まっている痴呆ケア・虐待防止ケアへ適切に対処するため、専門知識を有した職員の養成を図ってまいります。 高齢者福祉につきましては、少子高齢化の進行と相まって介護サービスの利用が高まる状況を踏まえ、低所得者のサービス利用時の負担軽減に引き続き取り組みますとともに、すべての市民が老後においても、ひとしく適切な医療を受けることができるよう、本市独自の65歳以上からの老齢者医療費助成制度を堅持してまいります。 児童福祉につきましては、子育てに係る負担軽減を図る中で、安心して子どもを産み育てることができる環境づくりを進めるため、3人以上の子どもを抱える家庭の保育料負担を軽減するほか、所得に応じた保育料保護者負担の適正化に努めてまいります。 特に、子どもの健やかな成長と保護者の子育てを積極的に支援する観点から、未就学児を対象としたこれまでの医療費助成制度を、今後3年間で段階的に12歳まで拡充することとし、平成15年度はまず11歳と 12歳から適用してまいります。 母子・父子福祉につきましては、対象世帯の経済的負担を軽減するため、引き続き医療費を助成してまいります。 障害者福祉につきましては、選択と契約を基本とした新たな仕組みであります「支援費制度」の円滑な実施に努め、多様化する福祉ニーズに対し、的確に対応できる制度運営を図ってまいります。 低所得者福祉につきましては、逼迫する経済雇用環境を踏まえながら、自立支援を基本とした適正指導に努めてまいります。 保険事業につきましては、老後の生活不安の解消を図る観点から、介護保険料の軽減制度を拡充するとともに、料率改定に際しては、公平性、公正性に配慮しながら、将来にわたる安定的な事業運営を確保する中で、適正な設定といたしました。 また、国民健康保険事業につきましては、健全な保険財政の維持を図りながら、安定した医療保険制度として適正に運営してまいります。 保健・衛生につきましては、市民の健康を守る観点から、思春期健康教室の開設や食生活の改善のほか、街なかの賑わい創出と身近な保健活動の拠点として、甲府銀座ビルの空きフロアを活用した保健室を設置してまいります。 市立甲府病院につきましては、患者ニーズの高い高度医療を確保するため、がんの根治治療に有効な放射線治療施設の整備に引き続き取り組むほか、がん抑制治療の安全性向上のための外来化学療法室を新たに整備いたします。 また、患者の一日も早い機能回復を実現するため、総合リハビリテーションを開始してまいります。 次に、歴史を伝え新しい文化が生まれるまちをつくる「文化・教育の振興」についてであります。 生涯学習の振興につきましては、生涯学習フェスティバルの開催や出前講座の実施などに取り組む中で、生涯学習社会の構築に努めてまいります。 学校教育につきましては、幼児教育センターを拠点とした親子ふれあい事業や子育て相談などを通して、子育ての不安解消に努めるほか、情報教育の環境づくりといたしまして引き続き小・中学校へコンピュータを整備してまいります。 また、外国人英語教師の招へいを行い、生きた英語の習得と異文化体験を推進するほか、中・高校生の姉妹都市への派遣人員を増員するなど、一層の国際感覚の習得と国際理解教育に努めてまいります。 高等学校教育につきましては、インターンシップによる社会体験など商業高校として特色ある高校づくりに努めてまいります。 商科専門学校につきましては、地域の発展に貢献できる人材の育成を目指し、専門性の高い教育カリキュラムの導入や、アメリカへの短期留学にも努めてまいります。 なお、同校で開講する「中国語講座」を甲府商業高校の3年生が受講できる連携教育にも取り組んでまいります。 社会教育につきましては、市内8か所の公民館と社会教育センターにおける各種講座などを通じ、市民の多様な生涯学習ニーズや完全学校週5日制へ的確に対応してまいります。 市立図書館につきましては、生涯学習の中核施設として引き続き、計画的な蔵書整備に努めてまいります。 スポーツ・レクリエーションの振興につきましては、緑が丘スポーツ公園陸上競技場第2種公認更新を行うなど、質の高い生涯スポーツ施設の整備を図ってまいります。 また、スポーツ振興の観点から、ヴァンフォーレ甲府を引き続き支援してまいります。 文化芸術につきましては、「現代美術こうふ展」や「交響詩コンサート」の普及に努めるなど、優れた文化・芸術に接する機会を提供する中で、文化芸術の振興を図ってまいります。 また、「武田氏館跡」の整備・活用を図るために、引き続き公有地化を進めてまいります。 青少年の育成につきましては、青少年育成市民会議や子どもクラブ指導者連絡協議会との連携強化を図るなど、家庭・学校・地域社会・行政が一体となった青少年の育成強化に努めてまいります。 女性施策につきましては、男女がともに個性と能力を発揮することができる社会の実現を目指し、今議会に「甲府市男女共同参画推進条例」案を提出したところであります。 また、男女共同参画センターに女性総合相談室を設置し、女性に対する権利侵害等に関する苦情や相談に専門的に対応する体制の整備を図るなど、男女間のパートナーシップの形成促進に努めてまいります。 コミュニティ活動につきましては、市民組織と行政との情報交換・協力を積極的に推進するとともに、人に優しい、心かよう地域社会を形成するため、市民が実践するコミュニティ活動を促進してまいります。 また、地域振興の活動拠点として、中心部に公民館と地域集会施設を併設した(仮称)中央部市民センターを、北部に地域コミュニティの複合機能を持った施設をそれぞれ建設してまいります。 国際交流につきましては、姉妹都市等との交流をはじめ、民間における国際交流活動への支援 を行うなど、市民レベルの交流促進に努めてまいります。 次に、安全で快適な美しいまちをつくる「生活・自然環境の向上」についてであります。 都市緑化につきましては、「緑と花と太陽のあふれる街づくり」をスローガンに、市民が日常的に利用できる身近な公園として、新たに住吉3号公園を整備してまいります。 また、市民に親しまれておりますナデシコ群生地をはじめ公共施設、街路等の緑化・管理をさらに推進してまいります。 住宅・住環境の整備につきましては、若年層の市内定住を促進する観点から、新婚世帯への家賃助成をはじめ、勤労者世帯、多世代同居世帯への住宅資金融資を引き続き実施してまいります。 また、本市のホームページを活用した市営住宅への入居希望に対応した空き部屋案内情報の提供など、市民サービスの向上に努めてまいります。 上水道につきましては、低廉で安全なおいしい水の安定供給を図りますとともに、水源保護・水質保全対策にも鋭意取り組んでまいります。 あわせて、災害時のライフラインを確保する観点から、供給施設の危機管理を徹底してまいります。 また、簡易水道等につきましては、原水の水質監視強化を引き続き図るほか、汚濁防除対策を積極的に講じるなど、利用者への安全な水の供給確保に努めてまいります。 下水道の整備につきましては、都市化が進む市街化調整区域内の計画的な整備を図りますとともに、合流式下水道の現況調査を実施するなど衛生的で快適な生活環境の整備に努めてまいります。 河川・水路につきましては、市民生活の向上や快適な都市づくりのため、計画的な改修を進めるとともに、新たに野間川の整備を行ってまいります。 また、市民と協働した河川の浄化と美化運動に取り組み、豊かで美しい水辺環境の保全と適正な管理に努めてまいります。 廃棄物処理につきましては、廃棄物の排出抑制と分別収集を徹底する中で、容器包装リサイクル法の完全実施に向けた資源循環型社会の構築に取り組んでまいります。 環境保全につきましては、持続可能な環境共生型の都市づくりに向け環境基本計画の推進を図るとともに、太陽光発電システムの設置など新エネルギーの利用促進を引き続き図ってまいります。 防災対策につきましては、自主防災組織の研修・訓練が行える施設として、(仮称)南東部コミュニティ防災センターを設置するなど、「災害に強いまちづくり」の構築に努めてまいります。 消防につきましては、地震災害時などにおける消防水利施設として、消火栓、耐震性防火水槽を引き続き整備してまいります。 防犯につきましては、「社会を明るくする運動」を推進し、市民と行政が一体となった防犯意識の高揚に努めながら、関係団体との緊密な連携を図る中で防犯対策を講じてまいります。 また、安全で住み良い地域社会の実現に向け自治会などが設置した街路灯の整備促進を図ってまいります。 交通安全につきましては、交通安全意識の啓蒙・啓発に努めるとともに、チャイルドシートの貸し出しをはじめ、交差点にカーブミラーや自発光式交差点鋲の設置など市民を交通事故から守るための対策についても積極的に取り組んでまいります。 次に、創造性と活力に満ちたまちをつくる「産業の振興」についてであります。 商業の振興につきましては、現下の経済動向を踏まえ、中小企業の経営基盤の強化に向けた制度融資を引き続き実施してまいります。 また、中心市街地の活力再生に向けては、総合的な空き店舗対策を講じますとともに、特に甲府銀座ビルについては、複合的な交流拠点として積極的な利活用を進めてまいります。 工業の振興につきましては、地場産業の活性化及び高度化を図るため、山梨産業支援機構、山梨県立産業展示交流館、地場産業センターなどへの支援を引き続き行ってまいります。 農業の振興につきましては、地域農業の環境整備を促進するため、農業施設の整備改善に取り組むほか、農産物加工施設の設置促進を図る中で、地域農産物を活用した農業経営の改善に努めてまいります。 林業の振興につきましては、国土の保全、水資源のかん養、自然環境の保全、地球温暖化の防止等森林の有する機能を活かしながら、生産基盤の整備を推進してまいります。 観光の振興につきましては、インターネット時代に即応した観光宣伝などを通じ、本市の自然、歴史、文化等の風情に彩られた観光資源情報を発信するほか、さらなる安全性、利便性及び快適性を備えた施設整備に努める中で、受け入れ態勢の充実を図り、四季を通じた誘客事業に取り組んでまいります。 中央卸売市場につきましては、県下全域を供給圏とした青果・水産物等の流通拠点として、生鮮食料品などの安定供給と公正かつ効率的な売買取引による価格形成を図りながら、市民の食生活の安定と向上に引き続き努めてまいります。 勤労者福祉につきましては、依然として続く厳しい雇用情勢を踏まえ、引き続き公共部門の臨時的かつ緊急的な雇用の創出を図るとともに、勤労者住宅資金融資や勤労者生活安定資金融資など、市民生活の安定に向けた施策に取り組んでまいります。 北部山岳地域の振興につきましては、当該地域を市民の貴重な水資源と緑の供給母体とし、豊かな自然環境に恵まれた地域特性を活かした振興策を引き続き検討してまいります。 次に、交流・連携がひろがるまちをつくる「都市基盤の整備」についてであります。 都市拠点整備につきましては、市街地における良好な居住環境の創出と公共施設の整備改善を図るため、甲府駅周辺地区や寿宝地区の土地区画整理事業を着実に推進してまいります。 なお、寿宝地区については、平成15年度内の完了を目指してまいります。 新市街地整備につきましては、新たに創設した市街化調整区域内での開発許可制度を生かし、地域の特性に応じた土地利用の誘導を積極的に行う中で、良好な住環境等の創出に努め、なおー層の定住促進を図ってまいります。 生活道路の整備につきましては、市民生活に密着した要望の高い道路改良を計画的に進める一方、既に供用されている一般道路・生活関連道路の補修・舗装など適切な維持管理に努めてまいります。 また、橋りょうにつきましても、年次的な補修計画に基づいた整備を引き続き行い、市民の通行の安全を確保してまいります。 交通網の整備につきましては、リニア中央エクスプレスや中央自動車道6車線化などの高速交通網の早期実現と、中部横断自動車道や新山梨環状道路北部区間の整備促進に向けて、国・県に対し積極的に働きかけをしてまいります。 地籍調査につきましては、関係者の理解と協力のもと、市民の財産保護と税負担の公平化の観点から、計画的に事業を推進してまいります。 地域情報化につきましては、国のIT政策に基づき、公共分野における情報化を推進し市民生活の質の向上を図る観点から、総合行政ネットワークの整備をはじめ、電子的な文書管理システムの構築に取り組んでまいります。 また、2004年に予定される、国・地方を通じた行政手続全般にわたる電子申請・届出等の処理を、効率的かつ確実に進めるため、全県的な共同アウトソーシング化に取り組んでまいります。 さらには、日常生活圏の広域化への対応といたしまして、住民基本台帳ネットワークシステムによる住民票謄本等の広域交付を実現してまいります。 以上、私の市政運営にあたっての所信の一端と、平成15年度予算案の概要について申し述べてまいりましたが、何とぞ、十分なる御審議を賜り、御協賛を賜りますようお願い申し上げる次第であります。 引き続きまして、新年度予算以外の案件につきまして、その大要を御説明申し上げます。 まず、議案第12号「専決処分について」は、知事選挙及び市長選挙を執行する経費並びに市長退職に伴う退職手当を追加更正するため、甲府市一般会計予算の補正を行ったものであります。 次に、議案第13号「専決処分について」は、山梨県市町村自治センターの組織団体である南部町及び富沢町を廃し、その区域をもって南部町を置く廃置分合が平成15年3月1日に施行されることに伴い、山梨県市町村自治センターを組織する地方公共団体の数を増減するための協議を行ったものであります。 以上2案件につきましては、いずれもその処理に急を要し、市議会を招集する暇がありませんでしたので、地方自治法第179条第1項の規定により専決処分を行い、同条第3項の規定により議会の承認を求めるものであります。 次に、議案第14号「平成14年度甲府市一般会計補正予算(第7号)」につきましては、歳出において、第2款総務費は、総務部経費等に係る総務管理費及び指定統計調査費等に係る統計調査費を追加更正するための補正であります。 第3款民生費は、多世代同居世帯促進事業費等に係る社会福祉費及び私立保育所運営費等に係る児童福祉費を更正するための補正であります。 第4款衛生費は、精神障害者保健福祉事業費等に係る保健衛生費及びし尿収集費等に係る清掃費を追加更正するための補正であります。 第5款労働費は、勤労者住宅資金融資事業費に係る労働諸費を更正するための補正であります。 第6款農林水産業費は、農業経営基盤強化促進対策事業費に係る農業費及び深草林道整備事業費に係る林業費を追加更正するための補正であります。 第7款商工費は、融資対策事業費等に係る商工費を更正するための補正であります。 第8款土木費は、地籍調査事業費に係る道路橋りょう費、市街地再開発事業費等に係る都市計画費及び家賃助成事業費に係る住宅費を追加更正するための補正であります。 第9款消防費は、非常備消防費に係る消防費を更正するための補正であります。 第10款教育費は、事務局費に係る教育総務費、教育振興助成費等に係る小学校費及び中学校費、文化財保護費等に係る社会教育費並びに地域体育振興費等に係る社会体育費を更正するための補正であります。 第13款諸支出金は、土地開発基金費を追加するための補正であります。 歳入につきましては、第1款市税、第9款分担金及び負担金、第10款使用料及び手数料、第11款国庫支出金、第12款県支出金、第13款財産収入、第14款寄附金、第17款諸収入及び第18款市債を追加更正するための補正であります。 繰越明許費の補正は、増坪1号線道路改良事業、酒折駅南北自由通路整備事業、大里地区土地区画整理事業、街路事業(上阿原町寿町線)、街路事業(善光寺町敷島線)、街路事業(住吉四丁目善光寺線)及び小学校屋内運動場増改築事業を追加するものであります。 地方債の補正は、起債充当事業費等の補正による借り入れ限度額を追加変更するものであります。 次に、議案第15号「平成14年度甲府市国民健康保険事業特別会計補正予算(第2号)」につきましては、歳出において、第1款総務費、第2款保険給付費、第3款老人保健拠出金、第4款介護納付金及び第7款諸支出金を追加更正するための補正であります。 歳入につきましては、第1款国民健康保険料、第4款国庫支出金、第5款療養給付費交付金、第9款繰入金及び第10款繰越金を追加更正するための補正であります。 次に、議案第16号「平成14年度甲府市住宅新築資金等貸付事業特別会計補正予算(第1号)」につきましては、歳出において、第1款貸付事業費を更正するための補正であります。 歳入につきましては、第1款繰入金、第2款諸収入及び第3款市債を追加更正するための補正であります。 次に、議案第17号「平成14年度甲府市老人保健事業特別会計補正予算(第5号)」につきましては、歳出において、第2款医療諸費を更正するための補正であります。 歳入につきましては、第1款支払基金交付金、第2款国庫支出金、第3款県支出金、第4款繰入金及び第6款諸収入を追加更正するための補正であります。 次に、議案第18号「平成14年度甲府市介護保険事業特別会計補正予算(第3号)」につきましては、歳出において、第1款総務費、第2款保険給付費及び第4款基金積立金を追加更正するための補正であります。 歳入につきましては、第1款保険料、第3款国庫支出金、第4款支払基金交付金、第5款県支出金、第6款財産収入、第7款繰入金及び第9款諸収入を追加更正するための補正であります。 次に、議案第19号「平成14年度甲府市病院事業会計補正予算(第1号)」につきましては、収益的支出は、医業費用を追加するための補正であります。 収益的収入は、医業収益を追加するための補正であります。 次に、議案第20号「平成14年度甲府市下水道事業会計補正予算(第2号)」につきましては、資本的支出は、建設改良費を追加するための補正であります。 資本的収入は、企業債、補助金及び固定資産売却代金を追加変更するための補正であります。 次に、議案第21号「甲府市男女共同参画推進条例制定について」は、男女共同参画の推進に関する取り組みを総合的かつ計画的に推進し、男女共同参画社会を実現するため、この条例を制定するものでありま す。 次に、議案第22号「職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例制定について」は、職員の育児休暇制度の充実を図るための一部改正であります。 次に、議案第23号「甲府市職員健康保険組合条例を廃止する条例制定について」は、甲府市職員健康保険組合を廃止するため、この条例を制定するものであります。 次に、議案第24号「甲府市文化振興事業基金条例等の一部を改正する条例制定について」は、基金の効果的な活用を図るため、基金の処分に関する事項を定めるための一部改正であります。 次に、議案第25号「甲府市ホームヘルパー等派遣手数料条例の一部を改正する条例制定について」は、深夜帯の巡回派遣に係る手数料の額及び減免に関する事項を定めるための一部改正であります。 次に、議案第26号「甲府市乳幼児医療費助成金支給条例の一部を改正する条例制定について」は、医療費の助成を行う者の範囲を拡大し、制度の充実を図るための一部改正であります。 次に、議案第27号「甲府市身体障害者福祉センター条例の一部を改正する条例制定について」は、身体障害者福祉法の一部改正に伴い、施設の使用料に関する事項を定めるとともに、規定の整備を行うための一部改正であります。 次に、議案第28号「甲府市知的障害者通所授産施設条例の一部を改正する条例制定について」は、知的障害者福祉法の一部改正に伴い、施設の使用料に関する事項を定めるとともに、規定の整備を行うための一部改正であります。 次に、議案第29号「甲府市介護保険条例の一部を改正する条例制定について」は、平成15年度から平成17年度までの各年度における保険料率を定めるための一部改正であります。 次に、議案第30号「甲府市学校職員の勤務時間等に関する条例の一部を改正する条例制定について」は、学校職員の育児休暇制度の充実を図るための一部改正であります。 次に、議案第31号「甲府市市立の学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例制定について」は、公立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償の基準を定める政令の一部改正に伴い、市立の学校の学校医等の公務災害補償について、休業補償等の額の算定の基礎となる補償基礎額の改定等を行うための一部改正であります。 次に、議案第32号「甲府市開発行為等の許可基準に関する条例の一部を改正する条例制定について」は、都市計画法施行令の一部改正に伴い、市街化調整区域に係る開発行為の許可基準に関する事項を定めるための一部改正であります。 次に、議案第33号「甲府市公害防止施設等設備資金貸付条例の一部を改正する条例制定について」は、環境衛生関係営業の運営の適正化に関する法律の一部改正に伴い、所要の改正を行うための一部改正であります。 次に、議案第34号「甲府市水道事業給水条例の一部を改正する条例制定について」は、水道法の一部改正に伴い、貯水槽水道の管理に関し必要な事項を定めるための一部改正であります。 次に、議案第35号「山梨県市町村自治センターを組織する地方公共団体の数の増減について」は、山梨県市町村自治センターの組織団体である八田村、白根町、芦安村、若草町、櫛形町及び甲西町を廃し、その区域をもって南アルプス市を置く廃置分合が平成15年4月1日に施行されることに伴う協議について、議会の議決を求めるものであります。 次に、議案第36号「山梨県市町村総合事務組合への加入について」は、行政手続の電子化の共同処理に関する業務を共同処理するため、平成15年4月1日から山梨県市町村総合事務組合へ加入するための協議について、議会の議決を求めるものであります。 次に、議案第37号及び議案第38号の「市道路線の認定について」は、桜井1号線及び中小河原築地新居線外4路線を市道に認定し、維持管理を行うため、道路法第8条第2項の規定により議会の議決を求めるものであります。 次に、議案第39号「市道路線の変更認定について」は、池添梅ヶ坪線について変更認定を行うため、道路法第10条第3項の規定により議会の議決を求めるものであります。 次に、議案第40号「工事請負契約の変更契約締結について」は、新紺屋小学校屋内運動場増改築(建築主体)工事について、降雨による掘削部分への雨水侵入及び降雪による除雪作業等により不測の日数を要したため、請負契約の変更契約を締結するについて、議会の議決を求めるものであります。 次に、議案第41号「甲府市事務分掌条例の一部を改正する条例制定について」は、簡素で効率的な行政執行体制の確立を図るための組織整備を行うための一部改正であります。 以上が、本日提案いたしました案件の大要であります。 御審議のうえ、御協賛賜りますようお願い申し上げまして、説明を終わります。 ○議長(斉藤憲二君) 以上で説明は終わりました。 お諮りいたします。 3月4日、5日及び6日は、議案調査のため本会議を休会したいと思います。これに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(斉藤憲二君) 御異議なしと認めます。 よって、3月4日、5日及び6日は、本会議を休会とすることに決しまし た。 休会明け本会議は、3月7日午後1時から開会、提出議案全部に対する質疑及び市政一般質問を行います。 本日は、これをもって散会いたします。 午後1時57分 散 会 |
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