昭和61年3月甲府市議会定例会議事日程(6) 昭和61年3月25日(火)午後1時 報 告 第 1 議案第18号 青年学級の開設について 第 2 議案第35号 甲府市文化財保護条例の一部を改正する条例制定につい て 第 3 議案第36号 甲府市中央卸売市場業務条例の一部を改正する条例制定 について 第 4 議案第38号 甲府市保育所条例の一部を改正する条例制定について 第 5 議案第39号 甲府市簡易水道等条例の一部を改正する条例制定につい て 第 6 議案第40号 市立甲府病院使用料等徴収条例の一部を改正する条例制 定について 以上条例特別委員長報告 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 第 7 議案第 3号 昭和61年度甲府市一般会計予算 第 8 議案第 7号 昭和61年度甲府市住宅新築資金等貸付事業特別会計予 算 第 9 議案第 4号 昭和61年度甲府市国民健康保険事業特別会計予算 第10 議案第 5号 昭和61年度甲府市下水道事業特別会計予算 第11 議案第 6号 昭和61年度甲府市交通災害共済事業特別会計予算 第12 議案第 8号 昭和61年度甲府市老人保健事業特別会計予算 第13 議案第 9号 昭和61年度甲府市土地区画整理事業用地先行取得事業 特別会計予算 第14 議案第10号 昭和61年度甲府市中央卸売市場事業会計予算 第15 議案第11号 昭和61年度甲府市農業共済事業会計予算 第16 議案第12号 昭和61年度甲府市病院事業会計予算 第17 議案第13号 昭和61年度甲府市水道事業会計予算 以上予算特別委員長報告 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 第18 議案第43号 特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関す る条例の一部を改正する条例制定について 第19 甲選第 1号 金峰前山恩賜県有財産保護組合議会議員の選挙について (出 席 議 員)
38名 (欠 席 議 員) な し 職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名
説明のため議場に出席した者の職氏名
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午後1時11分 開議 ○議長(小林康作君) これより本日の会議を開きます。 報告事項を申し上げます。 市長から追加議案の提出について通知がありました。 右は議事日程記載の日程弟18 議案第43号でありますので、朗読を省略いたします。 以上で報告を終わります。 これより日程に入ります。 日程第1議案第18号から日程第6 議案第40号まで6案を一括議題といたします。 6案に対し条例特別委員長の報告を求めます。 条例特別委員長 千野 哮君。 (条例特別委員長 千野 哮君 登壇) ○条例特別委員長(千野 哮君) 御報告を申し上げます。 去る3月11日の本会議において当委員会に付託されました条例案等6案について、14日より19日の間5日にわたり委員会を開会、慎重に審査した経過と結果について御報告いたします。 委員会は冒頭市長から61年度も国庫負担金の大幅減額が予想され、市政執行に厳しい影響を及ぼすものと考えるが、第7次実施計画に沿った福祉、教育さらに地域経済の活性化対策の強化、個性とうるおいのある地域社会の形成化等の諸施策を積極的に進めるとともに市民総ぐるみで国体を成功させたいとの決意が示されました。 委員会は続いて総括質問を行いましたが、その主な内容は次のとおりであります。 まず、国体への本市の経費負担について質したのに対して、施設費49億円、開催費は6億5,000万円を予定しているが、国体に包括する甲府駅近代化、駅前南北広場及び国体関連道路等の事業費を算入すると約80億円になるとの答弁がありました。 これに対し国体終了後の施設活用に万全を期すよう要望する意見がありました。 次に国民健康保険事業について61年度に保険料の18.82パーセントの値上げを予定しているが、10パーセント以内に抑える考えはないか。 また、このための保険料収納率向上対策として賦課徴収組織の一本化など庁内体制を技本的に見直す時期ではないかと質したのに対し、国民健康保険は独立した事業としてその収支は保険料で賄うのが原則である。 今回療養費等の増加によりその運営に支障を来したため保険料を改定し対処することとしたが、当面暫定賦課時の値上げ率は10パーセント以下とし、今後も経営努力を重ねるとともに特別徴収員を増員し、保険料未収分の解消に全力を挙げ、本賦課時の上げ幅を低くしたいとの答弁があり、さらに国民健康保険事業を国の責任において運営するよう市長会を通じて要請したいとの考えが示されました。 次に小中学校におけるいじめの問題について、その発生を防止するため青少年育成会の指導者に児童の話し相手になってもらうなど教育活動の面で協力を求めたらどうかと質したのに対し、61年度教育指導の重点項目の1つとしていじめ対策を挙げ、各学校に指導の徹底を図っていくが、育成会の活用については国の臨教審の結果をみて検討したいとの答弁がありました。 次に城北地域の活性化対策について、小瀬スポーツ公園の代替地として北口県有地を求め城北地域活性化のためその高度利用を図るべきだと考えているが、すでに代替地として緑が丘県有地が決定されたと聞くが事実かと質したのに対し、小瀬スポーツ公園を県へ移管する際の了解事項として、市民のスポーツ振興のため代替地は県のスポーツ施設をとなっていた。 又北口県有地については県が南北国鉄用地を含めた区画整理事業を計画しており、その一部として使用するため現時点で代替地とすることは極めて困難であることが明確となってきた。 しかし区画整理が実現すると北口県有地は城北地域活性化のために使用されたことになり、緑が丘県有地の移管もこれに大きく連動することになるとの答弁がありました。 次に本市は未来型コミュニケーションのモデル都市、いわゆるテレトピア構想指定都市となったが、その事業対象地域及び運営方法を質したにの対し、対象地域は原則として本市の行政区域であるが、中巨摩東部等も含めた広域的なものとしたい。 また、運営方式については県及び関係団体と協議に入るが、財団法人による第3セクター方式も検討したいとの考えが示されました。このほか審査の中で委員から出されました意見、要望の主なものは次のとおりです。 1 市民生活に大きな影響を及ぼす雪害に対し、民間委託による除雪作業を主体とした除害条例の制定を検討すること。 1 史跡武田氏館跡の保存管理計画案策定にあたっては、行政に対する不信感を生じないよう地元関係者との話し合いを十分に行うなど慎重に作業を進めること。 1 商工業活性化対策の一環である自転車条例については、関係機関との調整をする中で早い時期に議会へ提案すること。 1 国等からの各種情報に対する早期収集、伝達システムを明確にするとともに、各部局間の連携、協力体制を確立し、その適切な処理を図ること。 次に各条例案等について順を追って報告いたします。 議案第18号青年学級の開設については全員異議なく当局原案のとおり可決するものと決しました。 議案第35号甲府市文化財保護条例の一部を改正する条例制定については、市政の文化化をより一層推進するには市内の文化財に対する市民等への周知を図るため内容のある親しみやすいガイドブックの発行や文化資料館の建設、さらに国体等を控え、県内外観光客の便を図るため、文化財めぐりの案内標識を早急に設置するよう要望する意見があり、全員異議なく当局原案のとおり可決するものと決しました。 議案第36号甲府市中央卸売市場業務条例の一部を改正する条例制定については、当局から近年市場の流通が停滞状況にあり、その活性化を図るためにはより多くの関係者によって市場運営のあり方を調査、審議する必要があると考え、市場運営協議会の委員を増員したいとの説明があり、これに対して委員から、協議会委員の構成にあたっては多方面から選任するとともに本市の財政事情は厳しいものがあるので、増員による財政負担にも十分意を払い効率的な運営がなされるよう要望する意見が出され、全員異議なく当局原案のとおり可決するものと決しました。 議案第38号甲府市保育所条例の一部を改正する条例制定については、委員から保育園児の減員による保育所施設の活用方法として、老齢者への利用を図り、園児との交流の場とする考えはないかと質したのに対し、当局から現状その実施は困難であるが、在宅老人の生きがい対策等は積極的に進める必要があるので、第3次総合計画・高齢者総合福祉計画の実施計画の中で検討していきたいとの答弁があり、全員異議なく当局原案のとおり可決するものと決しました。 議案第39号甲府市簡易水道条例の一部を改正する条例制定について 議案第40号市立甲府病院使用料等徴収条例の一部を改正する条例制定についての2案については、全員異議なく当局原案のとおり可決するものと決しました。 以上で報告を終わります。 ○議長(小林康作君) 以上で報告は終わりました。 ただいまの特別委員長の報告に対する質疑に入ります。 質疑はありませんか――質疑なしと認めます。 これより日程第1 議案第18号から日程第6 議案第40号まで6案を一括採決いたします。 6案に対する特別委員長の報告は可決であります。 6案は、特別委員長の報告のとおり決することに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(小林康作君) 御異議なしと認めます。 よって6案は特別委員長の報告のとおり可決されました。 次に日程第7 議案第3号から日程第17 議案第13号まで11案を一括議題といたします。 11案に対し予算特別委員長の報告を求めます。 予算特別委員長 宮島雅展君。 (予算特別委員長 宮島雅展君 登壇) ○予算特別委員長(宮島雅展君) 御報告を申し上げます。 去る3月11日の本会議において当委員会に付託されました議案第3号から議案第13号までの昭和61年度の各会計予算11案について、3月14日から20日までの間、6日間にわたり慎重に審査いたしました経過と結果について御報告いたします。 昭和61年度の予算総額は、 一般会計総額400億8,550万円 特別会計総額392億3,198万6,000円 合 計 793億1,748万6,000円であります。 これは前年度当初予算と比較いたしまして、一般会計は16億770万円の増で4.2パーセントの伸びであり、特別会計では11億8,024万4,000円の増で3.1パーセントの伸び、合計では27億9,694万4,000円の増で、3.7パーセントの伸びとなっております。 この昭和61年度予算は、新総合計画第7次実施計画を基調とした施策の推進並びに市民も健康、まちも健康を基本理念とした「活力ある健康都市甲府」の実現を目指す施策と、半世紀に一度といわれる全市民的事業であるかいじ国体を成功させることを盛り込んだ予算編成であることは本会議での所信表明で明らかにされております。 委員会では、冒頭市長から61年度は国の行財政改革に伴い福祉、教育、建設事業等広範囲にわたって国庫補助金が大幅に削減され、予算編成において厳しい影響を受けているが、市政執行の基本理念である活力ある健康都市甲府の実現をめざし、第7次実施計画にそって福祉、教育、さらに地域経済の活性化対策の強化、個性とうるおいのある地域社会の形成化等本市の将来を展望する諸施策に積極的に対応できる予算編成を行ったとのあいさつがありました。 続いて助役から昭和61年度予算の大要について総括説明がありました。 説明に引き続いて昭和60年度予算全般に対する総括質問を行い、市政執行に対する市身の基本姿勢を初めとし本市の行財政改革並びに当面する重要課題について多方面から熱心な論議が交わされました。その主な内容については、次のとおりであります。 まず市債限度額について、当局は今日まで市債額は30億円台を厳守するとの方針を堅持してきたが、この方針を修正したらどうかと質したのに対して、当局から本年度及び明年度においても市独自の事業計画に伴う一般的市債額についてはあくまでも30億円台の限度額は堅持していく考えである。 ただし国の補助金カットの肩代り分としての市債についてはこの額に上乗せされる。また100周年記念事業に伴う市債については別枠として取り扱えるよう議会の理解をいただくことになると思うとの答弁がありました。 これに対して委員から本市の財政運営は非常に厳しい状態にあるが、市民要望にそった事務事業を進めるには市債の活用による積極的な財政運営を図るという方向に修正することが、より効果的な行政執行が行われるのではないかとの意見がありました。 次に寿宝地区区画整理事業について、減歩率を泉町区画整理事業と同率の12.44パーセント位まで下げられないかと質したのに対し、当局から寿宝地区区画整理事業の減少率は21.6パーセントであるが、59年度から61年度までの3か年で約7,250平方米の土地を先行買収し、減歩率を15パーセントまで下げたい。減歩率をそれ以下に緩和できるかどうか再度努力検討し、9月議会までに結論を出し報告するとの答弁がありました。 これに対して委員から先行買収に関し、土地提供者が予定より多くあるが当局においては提供者を選別することなく全員から土地を買収し、これを減歩率の緩和または公民館用地等の公共用地に充当されたいとの要望意見がありました。 次にテレトピア事業について、3月6日に正式に国から指定されいよいよ基本計画の段階から実施計画の策定という段階に入ったが、この対応について質したのに対して、本市のテレトピア構想は高度な情報通信システムの構築と魅力ある街づくりの達成を主眼とし、また、対象地域としては甲府市を中心とした周辺の市町村を包含した地域であり、当面本市においては庁内にプロジェクトチームを設置し研究、推進していくとの答弁がありました。 これに対して委員から、テレトピア、テクノポリス両事業の推進は、21世紀への本市都市基盤の構築にかかわる重要施策であるので、政策展開、事業推進にあたっては市民総参加体制で臨むよう要望する意見が出されました。 次に国鉄の分割・民営化に伴う余剰人員の受入れについて、委員から本市においても国鉄等から余剰人員の受入れ要請がきているか、また受入れの用意があるか質したのに対し、本市で職員を採用する場合、居住条件、年齢制限等があるので事務職の採用には困難性がある。しかし本年度嘱託として1名採用したい。 そのほか自治省に対し業務職1名を受入れてもよい旨の回答をしてある。なお東京西鉄道管理局からは、あらためて理解と協力を求める要請をしたい旨の申し出があったとの答弁がありました。 次にパートタイマーに対する福祉の充実について、パートタイマーは若年労働者不足や家庭婦人の就労意欲の高まりにより年々増加してきている。 これらパートタイマーの福祉の増進と雇用の安定を図るため、本市において「パートタイマー等退職金共済制度」を発足させたらどうかと質したのに対して、主婦のパートタイマーが年々増加するなかで安定した労働環境と退職金補償制度の確立強化を図ることが大切な問題になってきた。 他都市においてはすでにこれら条例を制定しているところもあり、本市においても積極的に検討中であるとの答弁がありました。 次に西下条し尿処理場問題について、撤去の約束期限が迫り、先般地元から撤去の申入書が提出されたが、市長はどう対応する考えかと質したのに対して、し尿処理場撤去期限後も引き続き使用したい旨の了承をいただくため、し尿処理場に関する要望事項について地元と協議中であるが、本市の対応可能なものと地元要望の間に差異が生じているため、今回の撤去申入善の提出となったが、現在地元と積極的に話し合いを進めている段階であるとの答弁がありました。 次に小瀬スポーツ公園の代替地について県との協議はどうかと質したのに対して、用地提供時の協議の中で甲府市民のスポーツ施設を見返りにいただきたいとの要望がなされ、県も了解している。 そこで緑が丘グラウンドとは具体的に指定されてはいないが、この考え方に沿って現在県と話し合いが進められており、近日中には緑が丘グラウンドが見返り施設となることが合意されると思う。 この場合、等積、等価交換ということではなく、小瀬スポーツ公園に見合うようなかたちで甲府市に提供されることになるとの答弁がありました。 次に国民健康保険事業は現在深刻な財政危機の状態に陥っているが、この原因と今後の見通しについて質したのに対して、先の医療保険制度の改革によって生まれた退職者医療制度が政府における加入者数の見込み違い等に端を発して市町村に大幅な負担増を余儀なくし、さらにその見合いにおいて療養給付費に対する国庫負担率を大幅に削減したことが大きな要因である。 また、このままの危機的事態が続く限りこの事業の健全な運営を継続することは極めて困難になるので、今後は国の事業として位置づけ、国が責任をもって運営するよう市長会等を通じて国に要請していきたいとの答弁がありました。 そのほか、審査の中で委員から出されました意見・要望の主なものは次のとおりです。 1 庁内すべての部門において業務のOA化を早急に進め、事務能率の向上を図ること。 1 国立甲府病院の存置を、国・県に要請すること。 1 在宅老人の食事、掃除、洗濯等家事サービスを行う福祉サービス公社の設立を検討すること。 1 ごみ収集業務等の民間委託についての結論を早急につけること。 以上が総括質問の大要であります。 次に一般会計予算について、各款に従って順次申し上げます。 総務費については、部付専門主幹制度の導入を質したのに対し、当局から最近の複雑多様化する行政需要に対応するため定数不拡大方針を原則にこの中で、専門的、時限的に対応すべき業務については専門職制度の積極的な活用を図っていく。なお部付主幹並びに専門官等の表現は確定していないとの答弁がありました。 また政策委員会の性格について質したのに対し、庁議に付する事項、行政執行上の重要事項等の政策形成段階における研究、検討をし、意見集約を行う機関であり庁議を補完する機能として設置したとの答弁がありましたが、構成員の責任体制について明確化を図るよう指摘がありました。 そのほか主な要望・意見は次のとおりです。 1 財政硬直化の要因になる人件費比率の適性数値の維持のため、民間活力の導入等事務事業について創意工夫を図ること。 1 防犯街路灯設置については、自治会要望に十分応えるよう配慮すること。 1 広島市平和祈念行事への参加者に対して、趣旨が十分理解できるよう予備知識を与えること。 1 駐輪場建設にあたっては、常時整然さを保つよう管理人の設置を検討すること。 1 婦人行動計画推進事業実施にあたっては、既成組織以外の広範囲に呼びかけ参加者を募ること。 民生費については、市民福祉の一層の向上の立場からさまざまな角度からの論議がされましたが、その主な内容は次のとおりです。 1 青少年の健全育成のために設置されている和田山キャンプ場の移転建設にあたっては、地域住民との十分なコミュニケーションを踏まえ進めること。 また今後は和田山キャンプ場、千代田湖、和田掘等を中心に、青少年の健全育成のための施設づくりや公式ゲートボール場などの開設を検討し、豊かな自然を生かした市民の憩の場づくりに努めること。 1 仮称南西部福祉センター建設については、地域の実情を十分把握しながら建設地の決定を行い、さらに地域福祉の拠点的施設として積極的な福祉活動を展開すること。 1 本年開催される身障者スポーツ大会の成功に向けて、思いやりの心の醸成など市民意識の啓発やボランティア活動の育成に十分意を尽くすこと。福祉タクシーについても関係機関と連携をとりながらその実現に向けて努力すること。 1 在宅福祉制度の一層の充実のために、在宅寝たきり老人に対する介護手当の増額を図ること。 1 民生委員の選任にあたっては、その任にふさわしい民生委員が選出されるよう十分配慮すること。また婦人の一層の登用に努めること。 1 保母職など職種の変更にあたっては、労働慣行を尊重し、歴史的経過を踏まえるなかで一環した措置を行っていくこと。 衛生費については、委員から在宅ねたきり老人に対する歯の治療サービス、市立病院内の伝染病棟の統合を含めた効率的運営の検討、さらにし尿処理業者の受け持ち区域割の見直しについてそれぞれ要望する意見が出されました。 労働費については、山の家、海の家の市民へのピーアールを一層進め、また男女雇用平等法の内容の周知徹底を要望する意見がありました。 農林水産業費については、まず昭和55年から実施された地籍調査について南部農業地域はほぼ終了し今後市街地へ調査が移る中で事業執行体制の再検討と調査期間の短縮を図る考えはないかと質したのに対し、当局から長期間を要する重要な事業であることに鑑み、61年度から専門職を人事配置するとの答弁がありました。 次にブドウ等の品種改良に大きな成果が期待される農業先端技術、いわゆるバイオテクノロジーの推進体制については、現在農業センターに技術開発に必要な研究機材を設置し実用化研究の計画を策定中であるが、来年度からは職員の技術修得に重点をおき施設整備を図る中で品種改良のための具体的研究に入るとの説明がなされ、これに対し委員から施設の十分な活用と農家に対する指導力を発揮できる技術員の養成等を要望する意見がありました。 このほか主な要望意見は次のとおりです。 1 農業後継者対策をなお一層積極的に進めること。 1 松くい虫防除対策に万全を期すこと。 1 今後も農協合併の推進に積極的な取り組みを行うこと。 1 北部山岳ルートの林道整備にあたっては幅員等の基準を統一すること。 商工費については、テクノポリス構想に基づく企業誘致の目的と条件を質したのに対し、企業誘致は工業の活性化と地元雇用を図るもので、市南部に工業専用団地として当面必要な用地を造成する計画であるが、本年度はテストボーリング、環境アセスメント、測量等の調査を進めていく。 誘致企業の入居基準としては本社機能を持つハイテク企業で、地元企業と関連した公害のない企業としたいとの説明がありました。 これに対し委員から、2年間で用地買収と造成を完了することは現在の組織体制では不可能と考えるが、土地収容法の適用もあるのかと質したのに対し、首都圏整備法による都市開発区域であり工業用地の事業認定と同時に工業専用地区として用途地域の網をかぶせ、用地買収を行いたいとの答弁がありました。 次に円高に伴う中小企業の救済対策としての特別融資制度を質したのに対し、融資制度は本年2月から実施し、一企業1,000万を限度として5.5パーセント利率の融資を行ってきた。 貸付対象者は輸出関連の中小企業で輸出比率が製造量の20パーセント以上を占め、売上げ及び受注量が昨年より10パーセント減少した企業となっている。 今後公定歩合の再引き下げが実施された場合は、金融機関と協議する中で融資利率の再引き下げを図るなどの対応策を講じたいとの答弁がありました。 このほか委員から、 1 国体等における県外観光客の再度来甲を促し、同時に実用的な内容を織り込んだパンフレットを作成し、市内への宿泊観光のピーアールに一層努力すること。 1 中央商店街のモール化事業については、駐輪場計画との整合を図るなかで国体開催時までに完成させるよう努力すること。 1 舞鶴公園の周辺については、城郭の景観に適合した整備を行うとともに、観光案内板等を設置すべきであるなどの要望意見がありました。 土木費については、委員から市道拡幅工事に際しての提供用地は現在無償を原則としているが、今後有償制度にする考えはないかと質したのに対し、現在交差点、横断歩道等への提供用地については有償対象としているが、62年度からはその他の提供用地についても有償とするよう、現在要綱等の策定を検討しているとの答弁がありました。 このほか、主な要望・意見は次のとおりです。 1 緑化宣言のピーアールと啓発事業を積極的に行い、小規模公園を街路沿いに造成すること。 1 低れんな土地を求め、市民に住宅用地を提供すること。 1 隣接町村にまたがる区画整理事業においても、事業認可区域の面積が本市の土地区画整理事業助成条例に該当する場合、助成が受けられるよう条例改正を検討すること。 消防費については、委員から非常備消防費の予算執行について制度上好ましくない部分が見受けられるので、執行上の明確化を早急に検討するよう指摘がありました。 そのほか、次のような要望・意見がありました。 1 消防団運営について、団員の処遇改善を図るとともに、運営費の充実に努めること。 1 狭あい地域の初期消化を図るため、民間空地を活用し、防火水槽の設置等について検討すること。 教育費については、非行問題について指導方針を質したのに対して、当局から現場の問題は十分承知しているのでこれからは教科中心主義の教育ではなく人間教育中心の教育でなければならない。 これらを踏まえ新年度は特にいじめ等の早期発見、早期解決をめざす事を重点目標にあげ、具体的には総カウンセラー運動の徹底、また生徒のなかに飛び込んで問題解決にあたるよう指導助言をしていきたいとの姿勢が示されました。 そのほか、主な要望・意見は次のとおりです。 1 甲府商業高校教師の県立高校との交流については、県教委とも接触を密にし昇任等を含め主体性をもってあたること。 1 スポーツ障害保険加入に際して、保険料の助成措置を検討すること。 1 小中学校の通学区域については、公正を欠くような例外措置は是正すること。 1 老朽化の進んでいる中央公民館、南公民館の将来計画を早期に樹立すること。 公債費については、財政健全化のため極力現在の公債比率の維持に努めるよう強く要望する意見がありました。 一般会計歳入については、市税伸び率9.8パーセントの積算根拠を質したのに対し、課税客体の実態をきめ細かく精査する中で慎重に伸び率を算出したとの答弁がありました。 また国庫負担金削減措置を61年度からさらに3年間延ばし、これによる地方自治体の財源不足額については地方債の発行を認めるなどの指導があったとの説明に対し、委員から地方債による財源補てんは後年度負担の増大を招き地方財政の健全化を損う要因となる。従ってこれらの地方債については償還時における財政措置を講ずるよう全国市長会等を通じて国に対し強く要請されたいとの意見がありました。 このほか委員から、今後予測される市制100周年記念事業など大型プロジェクトを含め、市民ニーズに対応していくには予算総額に占める公債比率を勘案した予算編成をすることなどの要望意見がありました。 以上が、一般会計予算の主な審査経過であります。 次に、各特別会計予算について申し上げます。 国民健康保険事業特別会計予算については、当局から退職者医療制度の創設や療養給付費に対する国庫負担率の削減によって現在国保財政は存亡にかかわる深刻な事態を招いているが、これは全国的に大きな問題となっており、全国市長会等は国保財政危機突破対策本部などを設けあらゆる機会に国へ陳情し、また対応策を検討してきた。 今後もこの打開のため引き続き協力な運動を展開していきたい旨の説明がありました。 これに対して委員から、国保事業の健全な運営を強く期待するとともに、保険料に対する市民負担が年々増高しているので予算の合理的運用を図るなかで、保険料率のアップを極力抑制するよう強く要望する意見が出されました。 そのほか、国民健康保険料から税への変更、及び賦課、徴収の組織の一元化について早急に検討すること。また郵便局を収納代理機関として指定するについては、他の金融機関と取り扱い手数料の面で行政に不公平さが生ずるので慎重な再検討を要望する意見が出されました。 下水道事業特別会計予算については、委員から本市における公共下水道事業の完成は新総合計画最終年次の昭和62年度となっているが、現在の進歩状況と今後の見通しはどうかと質したのに対し、資材の高騰、特殊工法の採用、国庫補助金の削減等により昭和60年度までの進捗率は認可区域に対して57パーセント強である。 また昭和62年度における達成率は68パーセントを目標としている。下水道事業への財源は厳しい状況にあり、全体計画終了までにはなお相当期間見込まれるという答弁がありました。 そのほか、主な要望・意見は次のとおりです。 1 住吉地区区画整理事業の施行に伴い都市化への進展が予想されるので、住吉処理現場の施設整備を検討すること。 1 行財政の効率的運用を図るため、区画整理事業区域に対しては下水道整備を同時施行できるよう関係部局において協議すること。 1 本市下水道事業の各経費について必要な助成措置を講ずるよう、県に対しなお一層の要請をすること。 次に住宅新築資金等貸付事業特別会計予算については、今後の事業対応等を質したのに対して、貸付金償還率の向上を目指して滞納世帯への戸別訪問等を実施しきめ細かい努力をして万全を期している。 法律の時限以降の取扱いについては国及び県の対応を見極めながら対処していきたい。また、予算的に見てこの事業のみが不公正の分野であり、行政の主体性が堅持されていないとの指摘に対しては、59、60年度の2年間を目標に事業の解消を図ってきたが、会員数が固定されず新しく会員が生まれている等予見でき得なかったこと等があるが、今後にあたってはすべて要望は受け入れるということではなく主体性を持つという基本的姿勢を保持し健全化に努めていきたいとの考え方が示されました。 老人保健事業特別会計予算については、委員から増高する老人医療費に歯止めをかけ、老人と市民の健康を増進させるための具体的な施策として総合保健センターの早期開設や医師・看護婦・保健婦・ケースワーカー等の専門職員体制の充実、また老健法の健康対策関連事業、特に検診検査の事後指導、生活管理指導の徹底や健康管理手当の増額さらに老人の在宅看護体制づくりのため中間施設、地域環境づくりへの積極的な対応を強く要望する意見が出されました。 なお、交通災害共済事業特別会計予算及び土地区画整理事業用地先行取得事業特別会計予算については、特に質疑はありませんでした。 中央卸売市場事業会計予算については、市場運営協議会委員の増員にあたっては各界各層から選出するなかで同一業種からの複数選出を避け、また委員の改選に際し空白期間を生じないよう強く要望する意見がありました。 このほか市場の施設整備以外の経費に対しても県費助成を得るよう努力すること。また市場内における仲卸売業者の営業場所は定期的に移動させ、市場の公平を図るべきであるとの意見がありました。 病院事業会計予算については、委員から現今の高齢化社会を迎え老齢者の医療需要が年々増加し、しかも老人保健法の適用の中で病院経営に困難さが増しているが、今後の対応策と経営姿勢について質したのに対して、この問題については医療界全体に大きな影響を及ぼしており今後敬遠される医療領域と思われるが、たとえ採算上は困難であっても公立病院の使命として市民福祉の向上の立場を踏まえるなかで積極的に受け入れを行っていく旨の姿勢が示されました。 また、市立病院問題研究会の答申内容を踏まえて打ち出した改善策とその実施効果を質したのに対して、市立甲府病院事業実施計画を策定して研修制度の確立などによる職員の意識改革や病床の効率的再配分なども含めた診療・検診体制の充実、さらに薬の待ち時間の短縮など患者サービスの向上、医療業務の電算化等による業務の能率化など懸案事項を順次具体化してきたが、それによって入院・外来患者が増高し、業績も順調に推移してきたとの説明がありました。 また今後の病院運営については、病院長から将来のビジョンであるとしつつ、市民の健康の増進、疾病の予防、早期発見から治療、さらには社会復帰等のリハビリ的施設を備えた地域包括医療ができる近代的病院が理想であり、単に診療活動に専念するのではなく、幅広い医療活動を保障し得るメディカルセンター的な考えのもとに運営されることが最も望ましいとの考えが示されました。 これに対して委員から、職員の定数、電算化及び民間委託等も十分考慮するなかで、今後引き続き年次的にこれらの改善策を実施し、また一般病院と同じような経営感覚を備えつつ公立病院のもつ本来的使命を果たすよう要望が出されました。 そのほか、伝染病棟の見直し、患者に対するサービスや接遇面の一層の向上、さらに地域医療機関との連携の強化について要望する意見も出されました。 次に水道事業会計予算については、委員から荒川ダム完成に伴う今後の取水計画について質したのに対し、現在昭和浄水場52パーセント、平瀬浄水場は48パーセントの取水比率であるが、将来はテクノポリス等の工業用水の需要増が考えられるので、平瀬12万トン、昭和4万6,000トンの取水量を予定しているとの答弁がありました。 さらに委員から、荒川水系取水量増大により田富町地内水道局所有地は処分し、水道料金の低廉化を図る考えはないかと質したのに対し、当局から長期的展望に立つなかで水質源確保のための先行取得であるとの考えが示されました。 なお、農業共済事業会計予算については、特に質疑はありませんでした。 以上が昭和61年度の一般会計予算並びに各特別会計予算の審査における質疑の大要であります。 討論においては委員から、一般会計予算歳入中、国庫補助金等の削減はその負担を地方に押し付け、ひいては市民の大幅な負担増を招くことになり、また住宅新築資金貸付事業特別会計予算については、この事業を現状のまま継続することは好ましくないとの理由をあげ、2会計については反対を表明する意見が出されました。 採決の結果、 議案第 3号 昭和61年度甲府市一般会計予算 議案第 7号 昭和61年度甲府市住宅新築資金事業特別会計予 算 の以上2案は多数をもって当局原案のとおり可決するものと決しました。 次に議案第 4号 昭和61年度甲府市国民保険事業特別会計予 算 議案第 5号 昭和61年度甲府市下水道事業特別会計予算 議案第 6号 昭和61年度甲府市交通災害共済事業特別会計予 算 議案第 8号 昭和61年度甲府市老人保健事業特別会計予算 議案第 9号 昭和61年度甲府市土地区画整理事業用地先行取 得事業特別会計予算 議案第10号 昭和61年度甲府市中央卸売市場事業会計予算 議案第11号 昭和61年度甲府市農業共済事業会計予算 議案第12号 昭和61年度甲府市病院事業会計予算 議案第13号 昭和61年度甲府市水道事業会計予算 の以上9案については、いずれも全員異議なく当局原案のとおり可決するものと決しました。 最後に市長から、昭和61年度は国の行財政改革の影響等により極めて厳しい財政環境下におかれることになるが、市政執行の基調である「活力ある健康都市甲府」の実現をめざし、全職員一丸となって努力する旨の決意表明がありました。 終わりに、本年は国民の祭典であるかいじ国体等の開催と、21世紀を見据えたロマンあふれる街づくり計画の策定等非常に重要な時期に当たることに鑑み、その基本となる行財政運営については迅速かつ効率的な執行を更に進めその実をあげるよう、特に希望して報告を終わります。 〇議長(小林康作君) 以上で報告は終わりました。 ただいまの特別委員長の報告に対する質疑に入ります。 質疑はありませんか――質疑なしと認めます。 これより討論に入ります。 討論の通告がありますので発言を許します。 岡田 修君。 (岡田 修君 登壇) ○岡田 修君 私は日本共産党を代表し、議案第3号昭和61年度甲府市一般会計予算及び議案第7号 昭和61年度甲府市住宅新築資金等貸付事業特別会計予算の2案に対し、反対の討論を行います。 昭和61年度一般会計予算は、400億8,550万円、前年度比4.2%の増に対して、市財政調整基金の取り崩し9億8,000万円、13.2%増、市債43億2,900万円8.3%増となっています。 これは主として中曽根内閣が進めているにせ行政改革の中で、国庫補助金の削減分を市の貯金の取り崩しと借金の拡大によって賄おうとするもので、これは将来、市の財政を硬直化に追い込む大きな原因となるものであります。 61年度から3年間にわたって中曽根自席党政府が実施しようとしている国庫負担金補助率削減のための補助金削減一括法案が、今国会で審議されていますが、国が地方に負担を添加する今度の削減で、地方自治体の負担増は、1兆2,800億円(下水道含む)であり、甲府市の負担増は10億4,471円であります。 政府は財政措置を取っているなどといっていますが、実際はたばこ消費税の引き上げ分や地方に一層の借金を強いる建設地方債でやりくりさせる内容、しかも削減の期間は3年間でその後元へ戻るどころか恒久化は必至の状況です。 これは1年間限りの措置として国庫負担補助金を一律カットした60年度と比べても大きな変化です。市当局は、この国庫補助金削減に見合う金額の市債を、特例債と呼び、国の財政再建が始まる昭和66年からは、政府が自治体に返すと約束しているお金だと説明し、当分の間市が借金を肩がわりしているだけだといっていますが、これまでの経過から見て、この約束には何の保障もありません。 それは今年度の赤字国債脱却1兆円が4,000億円程度にとどまったことや、昨年全国の自治体に政府が約束した国庫補助金一律カットは、1年限りの措置としていたことが、全くの空手形であったこと。 最近の円高による輪出関連産業の不振などの経済動向、軍事力の整備費増大、大型プロジェクトの相次ぐ採用などを見ても明らかであります。したがって、市当局が政府の進める特例債措置すなわち借金の奨励に従って予算編成をしていることに反対をするものであります。 次に、一般会計3款民生費の同和対策費と特別会計の同和対策住宅新築資金貸付事業でありますが、市は、相かわらず地域改善対策特別措置法の属地主義に立たず、差別解消の障害となる属人主義に立ち行政を進めています。そのため国庫補助対象外の法外事業となっており、市債を増大させ、不公正なものとなっています。 貸付金の返済状況も年々悪くなっており、市の財政を圧迫していることが明らかになりました。今回改めて指摘しなければならないのは、市街化調整区域への住宅建築が、この4年間で34件もあり、これがすべて同和対策資金を利用した不当なものであることであります。 予算委員会でこのことを確認した上で、この当局の不当な建築の許可のもととなった県当局からの通達文書を調査いたしましたが、この文書はまる秘扱いとなっており、議会の審査が及ばない秘密行政となっていることがわかりました。 このことは社会部だけでなく都市開発部、農業委員会でも開局になっています。一般の市民にとっては到底不可能なこの市街化調整区域への住宅建築こそ逆差別の典型であり、これは現在だけでなく将来にわたって目に見える不公正な同和行政として市政に汚点を残すものになると考えるものであります。 以上極めて簡単ですが、私の反対討論を終わります。 〇議長(小林康作君) ほかに討論はありませんか。 (「なし」と呼ぶ者あり) ○議長(小林康作君) これをもって討論を集結いたします。 これより日程第7 議案第3号 昭和61年度甲府市一般会計予算について起立により採決いたします。 本案に対する特別委員長の報告は可決であります。 本案は、特別委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。 (賛成者 起立) ○議長(小林康作君) 起立多数であります。 よって本案は特別委員長の報告のとおり可決されました。 次に日程第8 議案第7号 昭和61年度甲府市住宅新築資金等貸付事業特別会計予算について、起立により採決いたします。 本案に対する特別委員長の報告は可決であります。 本案は、特別委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。 (賛成者 起立) ○議長(小林康作君) 起立多数であります。 よって本案は、特別委員長の報告のとおり可決されました。 次に日程第9 議案第4号から日程第17 議案第13号まで9案を一括採決いたします。 9案に対する特別委員長の報告は可決であります。 9案は、特別委員長の報告のとおり決することに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(小林康作君) 御異議なしと認めます。 よって9案は、特別委員長の報告のとおり可決されました。 次に日程第18 議案第43号を議題といたします。 市長から提案理由の説明を求めます。 市長 原 忠三君。 (市長 原 忠三君 登壇) ○市長(原 忠三君) 本日、追加提案いたしました案件につきまして御説明申し上げます。 議案第43号「特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例制定について」は、国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律の一部改正に準じ、投票及び開票管理者並びに立会い人等の報酬の額を改定するためのものであります。 御審議のうえ、御協賛賜りますようお願い申し上げまして説明を終わります。 〇議長(小林康作君) 以上で説明は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑はありませんか――質疑なしと認めます。 ただいま議題となっております日程第18 議案第43号については、総務委員会に付託いたします。 委員会審査のため暫時休憩いたします。 午後2時06分 休憩 ―――――――――――――――――― 午後2時59分 再開議 ○議長(小林康作君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 ただいま総務委員長から委員会審査結果の報告がありました。 これより日程第18 議案第43号を議題といたします。 本案に関し総務委員長の報告を求めます。 総務委員長 斉藤憲二君。 (総務委員長 斉藤憲二君 登壇) ○総務委員長(斉藤憲二君) 御報告いたします。 さきの本会議において当委員会に付託されました議案について休憩中委員会を開き、慎重に審査した結果について御報告いたします。 議案第43号 特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例制定については、全員異議なく当局原案のとおり可決するものと決しましたが、選挙事務執行に当たっては、その職務の重要性にかんがみ、なお一層慎重かつ正確を期すよう要望する意見がありました。 以上で報告を終わります。 ○議長(小林康作君) 以上で報告は終わりました。 ただいまの委員長の報告に対する質疑に入ります。 質疑はありませんか――質疑なしと認めます。 これより日程第18 議案第43号を採決いたします。 本案に対する委員長の報告は可決であります。 本案は委員長の報告のとおり決することに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(小林康作君) 御異議なしと認めます。 よって、本案は委員長の報告のとおり可決されました。 暫時休憩いたします。 午後3時01分 休憩 ―――――――――――――――――― 午後4時53分 再開議 ○副議長(塩野褒明君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 本日の会議時間は議事の都合によりこれを延長いたします。 ただいま休憩中、小林康作君から議長辞職願いが提出されました。 お諮りいたします。 この際、議長辞職についてを日程に追加し、議題とすることに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○副議長(塩野褒明君) 御異議なしと認めます。 よってこの際、議長辞職についてを追加し議題とすることに決しました。 議長辞職についてを議題といたします。 小林康作君の除斥を求めます。 (小林康作君 退場) ○副議長(塩野褒明君) まずその辞職願いを朗読いたさせます。 (書記、議長辞職願を朗読) ―――――――――――――――――――――― 辞 職 願 私は、このたび一身上の都合により議長の職を辞したいので、許可くださるようお願いいたします。 昭和61年3月25日 甲府市議会議長 小林康作 甲府市議会副議長 塩野褒明殿 ―――――――――――――――――――――― ○副議長(塩野褒明君) お諮りいたします。 小林康作君の議長辞職を許可することに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○副議長(塩野褒明君) 御異議なしと認めます。 よって小林康作君の議長辞職を許可することに決しました。 小林康作君の入場を求めます。 (小林康作君 入場) ○副議長(塩野褒明君) ただいま議長が欠員になりました。 お諮りいたします。 この際、議長の選挙を日程に追加し、選挙を行いたいと思います。これに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○副議長(塩野褒明君) 御異議なしと認めます。 よって さように決しました。 これより議長選挙を行います。 議場の閉鎖を命じます。 (議場 閉鎖) ○副議長(塩野褒明君) ただいまの出席議員数は38人であります。 投票用紙を配付いたさせます。 (書記、投票用紙を配付) ○副議長(塩野褒明君) 投票用紙の配付漏れはありませんか――配付漏れなしと認めます。 投票箱を改めさせます。 (書記、投票箱を点検) ○副議長(塩野褒明君) 異状なしと認めます。 念のため申し上げます。 投票は単記無記名であります。投票用紙に被選挙人の氏名を記載の上、点呼に応じ、順次投票を願います。 点呼を命じます。 (書記、各員の氏名を点呼) 3番 森 沢 幸 夫 君 4番 武 川 和 好 君 5番 依 田 敏 夫 君 6番 飯 沼 忠 君 7番 剣 持 庸 雄 君 8番 岡 田 修 君 9番 村 山 二 永 君 10番 宮 島 雅 展 君 11番 内 藤 幸 男 君 12番 秋 山 雅 司 君 13番 福 島 勇 君 14番 塩 野 褒 明 君 15番 早 川 光 圀 君 16番 堀 内 征 治 君 17番 内 藤 秀 治 君 18番 上 田 英 文 君 19番 小 林 康 作 君 20番 堀 内 光 雄 君 21番 斉 藤 憲 二 君 22番 川 名 正 則 君 23番 牛 奥 公 貴 君 24番 清 水 節 子 君 25番 岡 伸 君 26番 野 村 義 信 君 27番 長 田 昭 哉 君 28番 千 野 哮 君 29番 中 込 孝 文 君 30番 鈴 木 豊 後 君 31番 渡 辺 静 男 君 32番 小 沢 政 春 君 33番 飯 島 勇 君 34番 原 田 正八郎 君 35番 堀 口 菊 雄 君 36番 中 西 久 君 37番 小 林 匡 君 38番 早 川 武 男 君 39番 三 井 五 郎 君 40番 小 沢 綱 雄 君 ○副議長(塩野褒明君) 投票漏れはありませんか――投票漏れなしと認めます。 投票を終了いたします。 議場の閉鎖を解きます。 (議場 開鎖) ○副議長(塩野褒明君) 開票を行います。 会議規則第31条第2項の規定により立会人に 堀 口 菊 雄 君 岡 田 修 君 を指名いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○副議長(塩野褒明君) 御異議なしと認めます。 よってさよう決しました。 両君に立ち会いをお願いいたします。 (堀口菊雄君、岡田 修君立ち会い・投票を点検) ○副議長(塩野褒明君) 選挙の結果を報告いたします。 投票総数 38票 これは、先ほどの出席議員数に符号いたしております。 そのうち 有効投票 38票 無効投票 0 有効投票のうち 三 井 五 郎 君 31票 武 川 和 好 君 5票 小 沢 綱 雄 君 2票 以上のとおりであります。 この選挙の法定得票数は10票であります。 よって三井五郎君が第67代議長に当選されました。 ただいま議長に当選されました三井五郎君が議場におられますので、本席から会議規則第32条第2項の規定により告知いたします。 三井五郎君の発言を求めます。 (三井五郎君 登壇)(拍手) 〇三井五郎君 一言就任とお礼の御挨拶を申し上げたいと思います。 同僚議員各位の御推挙をいただきまして、ただいま議長就任の栄誉を与えていただきました。心から厚くお礼を申し上げる次第でございます。 小林前議長初め歴代議長の残された功績をしっかりと踏まえ、また甲府市議会の長い伝統を守って、これからも懸命な努力を尽くすつもりでおりますので、同僚議員各位の御指導、御助言を心からお願いをする次第でございます。 地方自治体をめぐる財政事情は大変厳しくなっておりまして、好転する兆しがございません。しかし、本市の場合には国体終了後21世紀の甲府市政を展望して、積極的な施策の展開が必要になってまいりました。 原市長の政治的なイニシアチブが今日ほど必要な次期はございません。どうか原市長を中心に市当局が打って一丸になって、この市民の期待にこたえていただくことを心から望むものであります。 さらにまたこれにこたえて議会では最も有効で、最も効果的な政策を皆さんに御論議をしていただきまして、原市政に対する政策提案の場であってほしいというのが、私の希望であります。 最後に一言私の所信をお聞きいただきたいと思います。 議場ではそれぞれ信条に基づいて白熱的な議論を展開していただきたいと思いますけれども、同時に一歩議場を外れた場合には、お互いに同僚議員としてその人格を尊重し、信義を守り、心豊かな触れ合いのある甲府市議会であっていただきたいことをお願いを申し上げまして、就任のお礼のごあいさつにかえたいと思います。 大変ありがとうございました。(拍手) ○副議長(塩野褒明君) 三井五郎君、議長席にお着きください。 (副議長 塩野褒明君「退席」、議長 三井五郎君「着席」) ○議長(三井五郎君) ただいまから運営に当たらせていただきます。 ただいま前議長 小林康作君から議長辞職に当たってごあいさつをしたい旨の発言を求められておりますので、この際発言を許します。 小林康作君。 (小林康作君 登壇) ○小林康作君 議長退任に当たりまして、一言ごあいさつを申し上げます。 昨年3月定例議会におきまして、先輩同僚各位の満場一致の御推挙をいただきまして、議長に就任して以来、議員各位並びに原市長を初めとする当局の皆さんの温かい御指導、御鞭撻を賜りながら、無事この重責を果たすことができましたことに対しまして、衷心より厚く御礼を申し上げる次第でございます。 回顧いたしますと、この在任中におきましても、甲府駅ビルを初めとする大型プロジェクトの完成並びに議会内における議員定数削減の条例制定など、極めて重要な問題が山積しておりましたけれども、私は私なりに誠心誠意全力を込めて取り組んでいただくことができました。 この間、皆様から数々の御指導、御鞭撻を賜りまして、重ねて厚く御礼を申し上げる次第でございます。 今日このように厳しい行財政の環境下の中にありましても、20万市民の真の幸せと甲府市の限りない発展を目指し、一層の努力が今力強く求められているところでございますけれども、私は今後一議員といたしまして、なお微力を傾注してまいりたいと決意を新たにいたしているところでございますが、どうか議員各位並びに原市長を初めとする当局の皆さんにおかれましても、このような市民の切なる要望を十分おくみ取りいただきまして、未来のある甲府市づくりに邁進されんことと、本年は、国民の祭典でございますかいじ国体が開催されるわけでございます。 どうか原市長のもとで、新三井議長のもとで大きな成果が結束されんことを御期待申し上げ、御祈念申し上げまして、はなはだ簡単でございますが、議長退任の御礼のごあいさつとさせていただきます。 この1年間まことにありがとうございました。 〇議長(三井五郎君) 次に日程第19 甲選第1号 金峰前山恩賜県有財産保護組合議会議員の選挙を行います。 本件は、山梨県恩賜県有財産管理条例により金峰前山恩賜県有財産の保護に関する事務を共同処理するため、甲府市旧千代田村、山梨市旧八幡村、旧岩手村、旧日下部町、旧加納岩町、牧丘町、旧西保村、旧中牧村をもって規約を定め組合を組織しております。 同組合議会の議員定数は18人であり、そのうち甲府市においては旧千代田村から3人を当該地区に住居を有し、恩賜林の保護の責任を有する市議会の被選挙権を有する者の中から、本市議会が選挙をするものであります。 お諮りいたします。 選挙の方法については地方自治法第108条第2項の規定により指名推選によりたいと思いますが、これに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(三井五郎君) 御異議なしと認めます。 よって選挙の方法は指名推選によることに決しました。 お諮りいたします。 指名の方法については議長において指名いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(三井五郎君) 御異議なしと認めます。 よって議長において指名することに決しました。 金峰前山恩賜県有財産保護組合議会議員に 甲府市下帯那町1881番地 久保田有富君 甲府市上帯那町636番地 末木正名木君 甲府市上帯那町1083番地 末木一二三君 を指名いたします。 お諮りいたします。 ただいま議長において指名いたしました以上の諸君を金峰前山恩賜県有財産保護組合議会議員の当選人と定めることに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(三井五郎君) 御異議なしと認めます。 よってただいま指名いたしました以上の諸君が組合議会議員に当選されました。 次に、総務、民生、建設経済、水道の各常任委員長から目下委員会において審査中の事件及び所管事項の調査につき、会議規則第87条の規定により、別紙申出書のとおり閉会中の継続審査及び調査の申し出がありました。 お諮りいたします。 各常任委員長から申し出のとおり閉会中の継続審査及び調査に付することに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(三井五郎君) 御異議なしと認めます。 よって各常任委員長から申し出のとおり閉会中の継続審査に付することに決しました。 ただいま原市長からごあいさつをしたい旨の申し出がありますので、この際発言を許します。 市長 原 忠三君。 (市長 原 忠三君 登壇) ○市長(原 忠三君) 本定例会に提案いたしました案件につきましては、長期間にわたる慎重な御審査の上、本日ここにすべての議決をいただきましたことに対し、厚く御礼を申し上げる次第でございます。 御承知のように本年度は私に取りまして任期最終年次であるとともに、国体開催という意義ある年でもあり、また都市活性化への諸課題に積極的に取り組まなければならない重要な年でもあります。このため開会日申し述べました所信を誠実に守り、21世紀を展望した都市づくりと市民生活の向上に向けて全職員と一体となって、最大の努力を払ってまいりたいと決意をいたしております。 また条例、予算の両特別委員会の審査の過程での御指摘や御提言に対しましては、誠意ある対応をしてまいりたいと考えておりますので、議員各位並びに市民の皆さんには甲府市政に対し、今後ともかわらない一層の御指導と温かい御協力を賜りますよう心からお願いを申し上げ、お礼のごあいさつといたします。 どうもありがとうございました。 ○議長(三井五郎君) 以上をもって本定例会に提出されました議案及び請願等の審査を全部終了いたしましたので、会議を閉じ、3月甲府市議会定例会を閉会いたします。 午後5時20分 閉会 ―――――――――――――――――― 甲府市議会議長 小 林 康 作 甲府市議会議長 三 井 五 郎 甲府市議会副議長 塩 野 褒 明 会議録署名議員 三 井 五 郎 〃 宮 島 雅 展 〃 斉 藤 憲 二 |