平成7年6月甲府市議会定例会会議録第1号 午後1時00分 開会 ○議長(飯沼 忠君) ただいまから平成7年6月甲府市議会定例会を開会いたします。 午後1時01分 開議 ○議長(飯沼 忠君) これより本日の会議を開きます。 報告事項を申し上げます。 本定例会に提出する議案につき、市長から通知がありました。 提出議案は、議事日程記載のとおりでありますので、朗読を省略いたします。 次に、市長から議会に報告すべき事項であります報第7号から報第12号までの6件が提出されました。 既に各位のお手元に配付いたしてありますので、御了承願います。 次に、監査委員から平成7年2月末、3月末の例月出納検査報告書が提出されました。 お手元に配付いたしてあります報告書により御了承願います。 次に、平成7年3月定例会以降、関東及び県下市議会議長会の会議が開催され、随員とともに出席いたしました。 会議の概要につきましては、お手元に配付いたしてあります報告書により御了承願います。 次に、前島水道局業務部長は公務のため本日欠席する旨届け出がありました。 以上で報告を終わります。 これより日程に入ります。 日程第1 会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員には、会議規則第167条の規定により 次に、日程第2 会期決定についてを議題といたします。 お諮りいたします。 今期定例会は、招集の日から6月16日まで9日間といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(飯沼 忠君) 御異議なしと認めます。 よって、今期定例会の会期は9日間とすることに決しました。 次に、日程第3 甲議第4号 甲府市議会委員会条例の一部を改正する条例制定についてを議題といたします。 森沢幸夫君から提案理由の説明を求めます。 森沢幸夫君。 (森沢幸夫君 登壇) ○森沢幸夫君 甲府市議会委員会条例の一部を改正する条例制定について、提案説明を申し上げます。 この条例は本市の組織変更に伴い、常任委員会の所管事項を整備するために必要とするものであります。 内容は、図書館建設にかかわる業務を分掌していた建設部図書館建設課が廃止されたことに伴い、民生文教委員会の所管事項から削除し、建設水道委員会の所管事項を整理するものであります。 以上で説明を終わります。 ○議長(飯沼 忠君) 以上で説明は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑はありませんか―――質疑なしと認めます。 お諮りいたします。 ただいま議題となっております甲議第4号については、会議規則第37条2項の規定により、委員会の付託を省略いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(飯沼 忠君) 御異議なしと認めます。 よって、甲議第4号については、委員会の付託を省略することに決しました。 これより本案を採決いたします。 本案は、提案のとおり決することに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(飯沼 忠君) 御異議なしと認めます。 よって、甲議第4号については、提案のとおり可決いたしました。 次に、日程第4 議案第38号から日程第17 議案第51号までの14案を一括議題といたします。 市長から、任期最初の定例会でありますので、提案理由の説明に先立ち、所信の表明をあわせて行いたい旨の申し出がありますので、これを許します。 市長 山本栄彦君。 (市長 山本栄彦君 登壇) ○市長(山本栄彦君) 本日ここに、6月市議会定例会の開会に当たり、提出議案の説明に先立ち、市政運営について私の所信の一端を申し述べ、議員各位並びに市民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じます。 私は、この度、多くの皆様の御支援をいただき、第34代甲府市長としての職責を再び担うことになりました。 身に余る光栄と感謝申し上げるとともに、市民の声や願いを基本とした「レインボープラン」及び「エコープラン」を、市民との更なる信頼と協調のもと、着実に推進する決意を、ここに新たにしたところであります。 これまで、私にお寄せいただきました、議会をはじめ市民の皆様方の御支援と御協力に対しまして心から感謝申し上げ、今後一層の御指導を賜りますようお願い申し上げる次第であります。 私はこれまでの4年間、生活者重視の「市民による市民のためのひらかれた市政の実現」を市政運営の基本姿勢として、新たな時代への甲府市創造のため、高齢化社会への対応、豊かな自然環境の保全、市民コミュニティの醸成、地場産業の振興など、主要な施策の推進に努めるとともに、市政への市民参画と、市民自らのまちづくりの基本となる「エコープラン」の推進に努めてまいりました。 これからも、これらを基本理念として、21世紀へ市民の夢を託したまちづくりを推進するため、次の七つを市政運営の基本としてまいります。 一つ、一党一派に偏することなく、市民の心を心とした、市民党的な姿勢を堅持します。二つ、「近き者説(よろこび)遠き者来る」の理想を追求し、市民の声を大切にしながら、未来へ夢をつなぐまちづくりを推進します。 三つ、物から心への志向の中で、心満たされ、豊かさを実感できる社会の実現を目指した市政運営に努めます。 四つ、長寿社会を迎える中で、高齢者を福祉施策の視点でとらえるだけでなく、社会貢献への人生の習熟期と考え、生きがいとやすらぎに満ちた社会の構築を図ります。 五つ、私のまちづくりの基本計画である「レインボープラン」及び市民自らのまちづくり計画である「エコープラン」の基本理念を堅持し、自然災害にも配慮した新しい時代のまちづくりを推進します。 六つ、地方分権と広域的な地域の連携が求められている今、県都にふさわしい、より文化的なまちづくりを推進します。 七つ、女性の感性を市政に反映した男女共生社会の実現を目指してまいります。 私といたしましては、住民の主体性を尊重しつつ、公平で公正な民主的運営を基本として、常に市民の心を心とした市民党的立場を堅持し、市民本位の市政、市民参画の図れた市政を職員と一丸となって推進してまいる所存であります。 それにはまず、相互理解と信頼によるまちづくりが重要であり、市民の行政への参加機会である各種委員会や協議会、懇話会等の活用を図るとともに、今日、複雑・多様化する市民需要や激動する社会情勢の中で、行政への期待やニーズが高まっていることから、広報活動をより重視し、行政情報、政策情報の発信できる広報活動として充実し、市政をより理解いただけるよう努めてまいります。 また、本格的な長寿社会や高度情報化・国際化社会、更には地方分権等新たな地方制度改革など、社会経済情勢の変化に的確に対応する市政運営には、自主性に富んだ簡素で効率的な行政システムの確立が求められており、本市といたしましても、前年度より自主的行政改革について、全庁的に取り組んでまいりました。 限られた財源の中で、新たな行政課題や社会経済情勢の変化に的確に対応していくためには、事務事業について絶えず見直しを行い、行政の責任領域に留意しながら、行政関与の必要性、受益と負担の公平性、行政効果等十分吟味し、事務事業のスクラップアンドビルドや整理統合などを図るとともに、分かりやすい行政、効率性の確保等の観点から、事務処理手順の簡素化や事務処理手法の見直しにも努めてまいります。 さらに、これら事務事業の総点検を踏まえた上で、新たな行政課題や住民の多様なニーズに対応するため、時代に即した組織・機構を構築してまいる考えであります。 さて、今や世界は冷戦の終結を見たものの、東西対決と異なる民族的エゴや対立など歴史的な激動の時代にあり、世界平和の維持・確保、経済の安定、地球規模の環境保全等の諸課題をめぐり、わが国に対する国際社会の期待はますます高まっています。 経済面においては、世界の自由貿易の伸長のため、わが国の大幅な貿易黒字の解消に努めるとともに、発展途上国等への経済的支援の拡大が望まれております。 国内においては、回復局面を迎えたわが国経済は、急激な円高に直面し、依然として閉塞感が続いております。国内産業の空洞化などへの適切な対応や市場経済の効率化等の視点から、規制緩和の推進、内外格差の是正などに努め、内需を中心とした持続的な安定成長を定着させ、真に生きがいのある豊かな国づくりを進めて行かなければなりません。また、未だ3万人を超す人々が避難所生活を送っている阪神・淡路大震災や、無差別テロとも言える地下鉄サリン事件など大きな社会不安が生じ、騒然としている中で、安心かつ安全なくらしの確保に努めて行かなければなりません。 地方自治は、人口の減少や長寿杜会を迎え、新たな地域連携を確立し、活性化の図れた地域社会の形成を目指しております。 多様化する行政需要に対応できるシステムを再構築すべく中核市、広域連合制度への対応や、市町村合併あるいは地方分権への対応など、これからの地方行政運営では、住民との共生の時代を創出する新しい地方づくりが進められようとしております。 こうした中で本市は、全国平均を上回る速さで長寿社会を迎えることが予測され、将来生活への不安に対する医療やケアなどの充実、また、これからの社会を支える人材育成、教育、公的施設整備、産業の振興、都市基盤の整備、更には行政区域を超えた広域圏行政への取り組みなど大きな課題を抱えております。 そこで私は、新たな時代への甲府市創造のため、市民の夢を集約した「レインボープラン」と市民自らが地域を考え、特色を生かしたまちづくり計画である「エコープラン」を基調に、以下七つをこれからの政策大綱としてまいります。 その第1は、人にやさしい男女共生のまちづくりであります。 これからの21世紀の社会を見通して、その中で、男女が平等でともに豊かに生きることができる社会を形成することは重要なテーマであります。 「平等・開発・平和」を基調とした1975年の国際婦人年を契機に、今日まで世界的な規模において、女性の地位向上への取り組みがなされておりますが、家庭、地域、職場において、女性の地位が更に向上していくためには、女性の能力についての社会通念や、男女の固定的な役割分担意識の見直しを図るとともに、女性の社会参画を一層推進し、男女双方の自覚と社会全体の気運の醸成を図る「男女平等参画型社会」を築いていくことが肝要であります。 人にやさしいまちづくりを推進するための方途として、まず、福祉・医療サービスの充実につきましては、市民が、「いつでも、どこでも、だれでも」必要なサービスを享受できるよう、「福祉・医療・保健のネットワークシステム」の確立を基本として、新病院や総合保健センター、福祉センター等を建設するとともに、ホームヘルパーの増員等による在宅福祉の推進など、総合的な人にやさしい施策を展開してまいります。 障害のある人に対しましては、心身障害者総合福祉センターを、ボランティア活動や交流の拠点として、また、通所授産施設、デイサービス事業や社会生活適応訓練事業の拠点ともなる施設として建設を進めるともに、甲府駅ビル南口階段へエスカレーターを設置してまいります。 こうした中で、障害のある人とない人が共に暮らしやすく、共に生きる社会を実現してまいりたいと考えております。 先の阪神・淡路大震災の折のボランティアの活動の様子は、テレビ画面を通じて多くの国民に感銘を与えました。 本市におきましても、昨年12月議会において、議員各位の御協賛を賜り、ボランティア都市宣言を行ったところでありますが、こうしたボランティアの善意のエネルギーを地域福祉に生かすことができれば、すばらしい社会となることは申すまでもありません。 また、本市に在住する外国人は、本年3月末で3,078人となっており、年々増加の傾向にあります。 急増する外国人に対しましても、地方自治体は、一層適切な外国人対策を求められており、本市といたしましても、快適な暮らしやすさと、国際化の視点に立って、「外国人と共に生きる国際都市・甲府」を目指し、生活ガイドブックの発行など、気配りある施策を通して、外国人が安心して暮らせる社会を構築してまいります。 こうした中から、外国人を通して、各国の多様な文化への認識を深め、このことが世界の恒久平和と安全の確保にも役立つものであり、市民の平和運動とも連動するものであると確信しております。 さて、「人づくりこそ、国づくりである」と言われます。まさに、21世紀を担う子供たちは、甲府市民すべての宝であります。 未来を担う子供たちの健全育成に努めることは、今に生きる大人たちの責務であります。このため、教育環境の一層の充実に努め、伸びやかな明るい子供たちの育成に努めてまいる所存であります。 第2は、活力に満ちた長寿社会の実現であります。 高齢化社会の進展に伴い、従来のイメージとしての老人像は、質的に変化し、健康で積極的な社会参加の意欲を持った高齢者も増加しています。 これまでの高齢者対策は、ややもすると、福祉の視点でとらえることが多くありましたが、高齢者の積極的な社会参加を促進して、生きがいと安らぎの社会を構築しなければならないものと考えております。 高齢者の社会参加を促進するためには、地域における老人相互の融和と交流の場の確保も重要であります。 今後におきましても、老人クラブの活動育成と、拠点施設としての老人憩いの家や福祉センターの整備充実を図るとともに、高齢者に適したスポーツ・レクリエーションの振興にも努め、仕事を求める方には、シルバー人材センターの活用により、就労相談と就労機会の提供を行ってまいります。 こうした社会参加の促進により、高齢者を単に余生を送る人としてとらえるだけでなく、その人の長い人生において培われた豊かな経験や能力を、社会に生かせる活力に満ちた長寿社会を築いてまいりたいと考えております。 第3は、ゆとり豊かさを実感できるまちづくりであります。 平成2年、市議会で行った「ゆとり創造宣言」は、余暇と労働の調和の取れたゆとりと豊かさを実感できる市民生活の実現に向け、労働時間の短縮を基調として宣言されたものであります。 今やわが国の労働時間は、平成5年では、1,913時間となっており、昭和35年の2,400時間余りから見ると、大幅に短縮されているところであります。 このような余暇時間の増大や人生80年時代を迎え、誰もが、真にゆとりある充実した生活を送りたいという願いを受けて、ゆとりと人間性豊かな社会を創造してまいらなければなりません。 そのため、生涯にわたる学習が適切に行われるよう、活動の場の提供や情報の提供等を行い、更に学び合う社会づくりを推進してまいります。 新たに建設を進めております図書館は、生涯学習の最も基本的で重要な文化・教育機関の拠点として位置付けたものであります。 人々の心の豊かさを志向した価値観の変化に伴い、市民の芸術文化に対する欲求もますます高まり、内容も多様化しております。 そのため、文化振興基金事業を中心として、芸術文化の鑑賞や文化行事の開催など、各種の芸術文化事業の推進を図るとともに、甲府市文化協会をはじめとした、文化団体の活動を援助し、地域に根ざした芸術文化の振興による文化都市を築いてまいります。 また、人間性回復や健康・体力づくりを図るため、スポーツ・レクリエーション活動を振興し、さらに、勤労市民の豊かな生活を確保するため、勤労者福祉の充実にも努めてまいります。 第4は、快適な生活環境のまちづくりであります。 本市には四方をめぐらす雄大な山々の緑、清らかな水が流れ、歴史を感じさせる落ち着いたたたずまいの街並みは、大きな市民の財産であります。 私たちは、こうした歴史に培われ、恵まれた自然環境を次代に引き継ぐ責任があり、うるおいややすらぎのある個性的なまちづくりのための快適な環境づくりを一層推進しなければなりません。 この一つとしての下水道は、快適な生活と公共用水域の水質保全を図るために必要不可欠の都市施設であり、その整備は、市民の皆様から強く要望されているところであります。 そのため、昭和29年以来建設を進めてまいりましたが、その普及率は、平成6年度末で、74.61%と県庁所在都市第6位の実績を上げております。今後におきましても、一日も早い目標達成に努めてまいります。 また、本市の長年の懸案でありましたごみ処理施設につきましては、議員各位や地元の皆様、関係機関をはじめ多くの市民の深い御理解をいただく中で、すでに完成しました粗大ゴミ処理施設に続き焼却工場も、いよいよ本年9月の火入れ式を迎えるよう試運転の段階にあります。 ごみの減量化や資源化を図ることは、限られた資源の有効活用や環境保全のうえからも重要な課題であり、その拠点となる(仮称)リサイクルプラザの建設につきましても、本年から3か年の継続事業として取り組み、地球環境の保全に努めます。 市民が最も安らぎを感じる場としての河川につきましても、汚染の原因の一つとなっている家庭排水の浄化のため、流域地域を対象に、合併処理浄化槽設置のための助成金を支給するなど、河川浄化に努め、水に親しめる環境をつくります。 さらに、新婚家庭を中心とした若者の市外流出が、大きな行政課題となっておりますが、理想的な社会環境は、子供からお年寄りまで、各層の適切な人口構成の上に成り立つことは申し述べるまでもなく、その中から、都市のにぎわいや活力が生まれることは間違いありません。 こうした意味から、若者の定住化を促進するため、良好な市営住宅の建設や宅地の分譲に努めてまいります。 また、ゆとりある都市空間の創設は、都市景観上の問題だけでなく、災害時の市民の安全確保の上からも重要な課題でありますので、区画整理事業や市街地再開発事業の促進に努め、均衡のとれた街並みを創造し、地方都市にふさわしいまちづくりに努めてまいります。 第5は、活力ある産業都市の創造であります。 都市の活力の源泉は、活発な経済活動に支えられていることは申すまでもありません。 現下の急激な円高や長期化する景気低迷の中にあって、本市の商工業を取り巻く環境は大変厳しいものがあります。 地場産業を中心とした、中小企業の活性化は、市民生活の安定のためにも重要な課題であり、工業振興指針や小売商業振興指針を基本として、産業構造の変化に的確に対応できる商工業の基盤づくりを進めるとともに、中小企業の経営安定化のための金融対策など、あらゆる手だてを尽くして振興に努めます。 また、都市化の進展の中で、厳しい現状にある農業や水資源の確保、更には大切な森林を守る林業につきましても、後継者対策や基盤整備を行い、その振興を図ります。 観光対策といたしましては、今、ライフスタイルの変化の中で、観光志向も多様化し、地域の生活文化を肌で学ぶ文化活動や、スポーツを体験する活動型観光が若者を中心に人気を集めております。 現在、甲府市内には、まだ顕在化していない観光拠点がいくつかあり、中央部の活性化をも目指した「ファッション都市構想」を基調とし、風格ある市街地形成を意図しながら、まちづくりと絡めた観光スポットの整備や都市イメージの強化を図ってまいらなければなりません。 観光資源を掘り起こし、多くの人々に甲府を訪れていただくことになれば、まちににぎわいが生まれ、交流人口の増加にもつながります。 また、豊かな自然環境に恵まれた北部山岳地域は、ゆとり創造社会における余暇時間の増大と、ライフスタイルの変化による人間性回復や、憩いの場としての最適なエリアとして注目されております。 マウントピア黒平、帯那山高原牧場や「桜の郷」の整備をはじめ、新たな拠点づくりを進める中で、地域の活性化に努め、恵まれた自然環境を生かした振興策を図ってまいります。 第6は、広域的視点に立ったまちづくりであります。 都市化の進展によって、日常的な経済圏・生活圏は、行政区域の枠を超えて、都市圏の形成が進んでおります。 こうした中、まちづくりにおいても、一自治体の努力だけでは十分な成果を上げることはできません。 それぞれの自治体の自主性を尊重しながらも、山梨県の1時間ネットワーク構想による広域交通体系や情報通信体系の整備を通じて、社会・経済活動を活性化させ、魅力ある甲府都市圏の形成を図って行かなければなりません。 つきましては、地方拠点法の制定を機に、本市を中心とした「甲府圏域地方拠点都市地域」の市町村が機能分担と連携のもとに、都市機能の整備に努める中で、甲府盆地一帯の広域的な連携強化と交流を促進し、地方分権の受け皿としても十分機能する、都市づくりを進めてまいります。 今後におきましても、地方拠点法による基本計画に基づき、新図書館、新病院、(仮称)リサイクルプラザ等の建設や、甲府駅周辺の都市基盤の整備を推進し、都市活性化の拠点となる新たな都市形成に努めます。 また、情報の持つ価値と手段、技術は日進月歩で発達しており、通信技術や情報処理技術は飛躍的に発展しております。 こうした高度情報化社会の中で、行政においても、より一層の住民サービスと活力ある地域社会を創造していくため、情報化を積極的に施策の中に取り込む必要があり、本市においても、先に策定した「地域情報化基本計画」にのっとり、情報システムの導入に取り組むための調査・研究を進めてまいります。 第7は、自然災害等への防災体制の整った安全都市の実現であります。 この度の、阪神・淡路大震災は、未曾有の大惨事を招き、自然災害の怖さを目の当たりに見せ、死者5,500人余、家屋損壊222,000棟余の大災害となり、平和な市民生活を一瞬にして崩壊させ、国をはじめ地方自治体など各方面に大きなショックを与えました。 本市におきましても、これら被災地に対しましては、いちはやく市民の皆様からの義援金を贈るとともに、救援のための職員を派遣したところであります。 しかし、こうした災害時には、一自治体だけの努力では、救援活動や災害復旧に限界があることは申すまでもありません。 そこで、緊急災害時における自治体間の協力体制を確立するため、神奈川県小田原市と「災害時における相互援助に関する協定」を5月9日締結したところであります。 今後は、国・県の基準が示された段階で防災計画を早急に見直し、消防力の強化と通信・情報機能の整備をはじめとする危機管理体制の新たな構築に努めるとともに、新病院など、これから建設する施設につきましては、耐震性にも十分配慮したものにしてまいります。 また、災害時における、市民の安全と生活を確保するための非常用貯水槽や防火水槽の整備をはじめ、避難場所や避難路の再点検にも努めてまいります。 さらに、現行の総合防災訓練を全市民的な規模に拡大し、市民主体・地域主体の防災訓練として定着させ、一人一人のより一層の防災意識の高揚に努め、非常時に備えて万全を期してまいります。 大きな災害時におきましては、行政の力にも限界があることは申すまでもなく、市民の御協力もいただかなければなりません。 自らの地域は、自らが守るを基本といたしまして、各地域における防災体制についても、平常時から地域防災施設や食料品などの備蓄品の充実に努めることが肝要であり、市民による施設整備や救援活動が円滑に行われるよう支援してまいります。 本年度は、第三次総合計画の見直しの年であります。 これまでのレインボープランにつきましては、かつてない景気低迷により、事業執行の段階で、計画的年度間調整によって対応してきたところでありますが、総合計画の見直しにあたりましては、社会経済情勢を的確に把握する中で、地方分権と地域連携の形成された県都として、また、地方の中核都市として、足腰の強い都市形成に努めるとともに、環境・福祉・教育にも十分配慮しながら、エコープランとの整合性及び次期総合計画策定への準備も併せて進めてまいりたいと考えております。 財政の見通しは、依然として厳しいものがあり、山積する行政課題を確実に実行していくことは、多くの困難があろうかと思いますが、行財政の効率的執行に努め、市民とともに英知を結集して、21世紀を展望した活力あるまちづくりに全力を挙げて努めてまいる所存であります。 社会は混迷の時代にあり、古い秩序が壊れ、未だ新しい秩序が見えない大きな変革のうねりの中にあります。 今求められていることは、一刻も早く、将来が確実に見通せる安定した社会の創造にあります。 本市におきましても、庁内の自主的行政改革と組織の活性化に果敢に取り組み、市民福祉の一層の向上を目指し、「創造と柔軟」を基調とした市政運営に尽くしてまいる所存であります。 以上、私の今後の市政運営に当たっての所信の一端を述べましたが、ここに議員各位並びに市民の皆様の一層の御理解と御協力を切にお願い申し上げる次第であります。 引続きまして、本日の市議会定例会に提案いたしました案件につきまして、その大要を御説明申し上げます。 まず、議案第38号「専決処分について」は、平成6年度の甲府市老人保健事業特別会計予算におきまして、支払基金交付金等の交付遅延により、歳入が歳出に不足するため、地方自治法施行令の規定により、平成7年度の歳入を繰り上げて充用するための補正であります。 次に、議案第39号「平成7年度甲府市一般会計補正予算(第1号)」につきましては歳出において、第2款総務費は、駐車場整備費等に係る庁舎管理費を追加するための補正であります。歳入においては、第15款繰越金を追加するための補正であります。 次に、議案第40号「甲府市職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例制定について」は、地方公務員の育児休業等に関する法律の一部改正により、義務教育諸学校等の女子教育職員、看護婦、保母等に係る育児休業給が廃止されたため、規定の整備を行うための一部改正であります。 次に、議案第41号「特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例制定について」は、国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律の一部改正に準じ、投票管理者、開票管理者、立会人等の報酬の額を改定するための一部改正であります。 次に、議案第42号「甲府市職員特別給与条例臨時特例の一部を改正する条例制定について」は、恩給法等の一部改正に準じ、本市職員であった者の退隠料等の年額について、その額の改定、最低保障額の増額等を行うための一部改正であります。 次に、議案第43号「甲府市市税条例の一部を改正する条例制定について」は、地方税法の一部改正に伴い、特定株式投資信託に係る収益の分配を配当控除の適用対象とするとともに、長期譲渡所得に係る個人の市民税の税率の見直し等を行い、あわせて規定の整備を行うための一部改正であります。 次に、議案第44号「甲府市国民健康保険条例の一部を改正する条例制定について」は、国民健康保険法及び同法施行令の一部改正に伴い、保険料の賦課限度額の改定を行うとともに、保険料の賦課総額の算定の特例措置を平成8年度まで延長するための一部改正であります。 次に、議案第45号「甲府市市立の高等学校及び幼稚園の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例制定について」は、公立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償の基準を定める政令の一部改正に伴い、市立の高等学校及び幼稚園の学校医等の公務災害補償について、休業補償等の額の算定の基礎となる補償基礎額の改定等を行うための一部改正であります。 次に、議案第46号「甲府市教育職員の退職年金及び退職一時金に関する条例等の一部を改正する条例等の一部を改正する条例制定について」は、恩給法等の一部改正に準じ、本市教育職員であった者の退職年金等の年額について、その額の改定、最低保障額の増額等を行うための一部改正であります。 次に、議案第47号「甲府市立学校適正配置審議会条例制定について」は、市立の小学校及び中学校の適正配置等に関し必要な事項を審議するため、甲府市立学校適正配置審議会を設置するについては、この条例を制定するものであります。 次に、議案第48号及び議案第49号の「市道路線の認定について」は、上阿原6号線及び向町10号線を市道に認定し維持管理を行うため、道路法第8条第2項の規定により、議会の議決を求めるものであります。 次に、議案第50号「工事請負契約の変更契約締結について」は、甲府市ごみ処理施設建設工事の請負契約の変更契約を締結するため、議会の議決を求めるものであります。 次に、議案第51号「工事請負契約の締結について」は、市立穴切小学校屋内運動場増改築の建築主体工事の請負契約を締結するため、議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例第2条の規定により、議会の議決を求めるものであります。 以上が、本日提案いたしました案件の大要であります。 御審議のうえ、御協賛賜りますようお願い申し上げまして、説明を終わります。 ○議長(飯沼 忠君) 以上で説明は終わりました。 (依田敏夫君「議長」と呼ぶ) ○議長(飯沼 忠君) 依田敏夫君。 ○依田敏夫君 現在、数々の反社会的行為が露呈されておりますオウム真理教の早期解散を求める決議を、動議といたしまして提出いたします。 ○議長(飯沼 忠君) 宮川章司君。 ○宮川章司君 ただいまの動議につきまして、賛成いたしたいと思います。 ○議長(飯沼 忠君) 堀内征治君。 ○堀内征治君 依田議員から出されましたただいまの動議に賛成であります。 ○議長(飯沼 忠君) 加藤 裕君。 ○加藤 裕君 ただいまの動議について、賛成です。 ○議長(飯沼 忠君) 斉藤憲二君。 ○斉藤憲二君 ただいまの動議につきまして、我が会派といたしましても、全面的に賛成であります。 ○議長(飯沼 忠君) ただいま依田敏夫君から、オウム真理教の早期解散と施設の撤去を求める決議についてが動議として提出され、所定の賛成者がありますので、動議は成立いたしました。 お諮りいたします。 この際、本動議を日程に追加し、議題とすることに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(飯沼 忠君) 御異議なしと認めます。 よって、本動議を日程に追加し、議題とすることに決しました。 オウム真理教の早期解散と施設の撤去を求める決議についてを議題といたします。 依田敏夫君の説明を求めます。 依田敏夫君。 (依田敏夫君 登壇) ○依田敏夫君 案文の朗読をもって提案理由の説明にかえさせていただきます。 オウム真理教の早期解散と施設の撤去を求める決議(案) オウム真理教に対する強制捜査が3月22日に行われて以来、今日に至る間、一般市民の常識では推しはかることができないほどの疑惑が露呈されている。 起訴状によると、地下鉄サリン事件で使用されたサリンは、本県上九一色村のオウムの施設において、また、富沢町の施設においては、けん銃製造等反社会的な行為が日常的に行われていたことも、警察の捜査により明らかになりつつある。 このことは、本県の安全で住みよい住環境並びに世界的に優れた自然環境に恵まれた山梨のイメージを著しく損なう結果となっている。 甲府市議会は山梨県の県都の議会として、これらの反社会的なオウム真理教の行為に対して断固たる抗議の姿勢を貫くものである。 よって、甲府市議会は、甲府市民の総意をもってオウム真理教の早期解散と施設の撤去を強く要求するものである。 以上、決議する。 平成7年6月8日 甲府市議会 なお、字句の修正及び取り扱いについては、議長に委任をいたします。 ○議長(飯沼 忠君) 以上で説明は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑はありませんか―――質疑なしと認めます。 お諮りいたします。 本案については、会議規則第37条第2項の規定により、委員会の付託を省略いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(飯沼 忠君) 御異議なしと認めます。 よって、委員会の付託を省略することに決しました。 これより本案を採決いたします。 本案は、提案のとおり決することに御異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(飯沼 忠君) 御異議なしと認めます。 よって、本案は提案のとおり可決いたしました。 重ねてお諮りいたします。 ただいま可決いたしました決議について、字句の整理等を要するものについては、その整理等を議長に委任することに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(飯沼 忠君) 御異議なしと認めます。 よって、さように決しました。 お諮りいたします。 6月9日は議案調査のため、本会議を休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(飯沼 忠君) 御異議なしと認めます。 よって、6月9日は本会議を休会することに決しました。 休会明け本会議は、6月12日午後1時から開会、提出案件全部に対する質疑及び市政一般質問を行います。 本日はこれをもって散会いたします。 午後1時46分 散会 |