平成9年12甲府市議会定例会会議録第5号 午後1時50分 開議 ○議長(依田敏夫君) これより本日の会議を開きます。 報告事項を申し上げます。 決算審査特別委員長から、閉会中継続審査となっておりました議案第105号及び議案第106号の2案につき、委員会審査の報告書が提出されました。 印刷の上、各位のお手元に配付いたしてあります。 次に、堀内征治君外7名から甲議第16号 遺伝子組換え食品の表示等を求める意見書提出について、末木隆義君外7名から甲議第17号 労働者の労働条件と権利を守り、拡充するための労働法制の改正を求める意見書提出についてが提出されました。 印刷の上、各位のお手元に配付してありますので御了承願います。 以上で報告を終わります。 これより日程第1 議案第105号及び日程第2 議案第106号の2案を一括議題といたします。 2案について決算審査特別委員長の報告を求めます。 決算審査特別委員長 清水節子君。 (決算審査特別委員長 清水節子君 登壇) ○決算審査特別委員長(清水節子君) 御報告申し上げます。 去る9月定例市議会において当委員会に付託され、閉会中の継続審査となっておりました、議案第105号 平成8年度甲府市各会計別決算の認定について及び議案第106号 平成8年度甲府市各企業会計別決算の認定についての2案について、委員会は委員長に不肖私を、副委員長に福永 稔さんを選任し、11月10日から18日までの9日間にわたり慎重に審査を行いました。以下、その経過と結果を御報告いたします。 冒頭市長から、平成8年度は、レインボープラン7大プロジェクト21基幹事業をはじめとする諸事業を、目標管理と進行管理との有機的な運用を図りながら、計画的、効率的に執行してきたところである。また、事業の実施にあたっては、市民生活に密着した環境、福祉、教育に重点を置きつつ、防災体制の整備、産業の振興、さらにはまちづくり事業など、21世紀を目の前にしての重要課題の推進に、行財政の簡素効率化、健全化に努める中で市民の負託にこたえるとともに、財政運営面においては、市税の公平、適正な課税や最も有利な地方債の活用、基金の有効な運用により、積極的に財源の確保に努めつつ、限られた財源の重点的、効率的活用を図り、健全な財政運営と弾力的な財政構造を堅持することができたとの報告がありました。 引き続き、企画財政部長から平成8年度に執行した各事業の大要について説明があり総括質問が行われましたが、その主な内容は次のとおりであります。 まず、財政運営について、財政力を示す幾つかの指標のうち、一部に国が示す基準を上回ったものが見受けられることから、財政運営に対する当局の認識をただしたのに対し、引き続き自主的行政改革に取り組む中で義務的経費や管理的経費の節減・合理化を図り、自主財源の安定確保と予算の重点的かつ効率的な配分に努めるとともに、今後も、これらの数値が基準を超えないよう具体的な数値目標を設定し、健全な財政運営に努めていくとの表明がありました。 次に、高齢者福祉について、超高齢化が一層進む中で特別養護老人ホームへの入所待機者が市内に150人とも200人とも言われている。したがって新病院完成後は、現病院の一部を特別養護老人ホームとして活用すべきではないかとただしたのに対し、現在、市議会、医師会、福祉関係及び地域等の代表者で構成する病院跡地利用検討委員会でその利用方法を調査検討しているので、その結果や本市の財政実態等を踏まえながら検討していくとの答弁がありました。 次に、高齢者の医療費助成について、老人医療費の助成は国が70歳、県が68歳、本市が65歳となっているが、厚生省によると2015年には65歳以上の老人が4人に1人の割合になる。このような状況を勘案すると、現行の助成基準は見直す必要があるのではないかとただしたのに対し、大変厳しい財政状況下であるが、福祉諸施策の社会的役割の重要性に配慮しつつ、維持、継続に努めてきたところである。今後は、社会保障構造改革など国の6大改革の動向も十分注視しながら、21世紀の超高齢社会に対応し得る適切な制度のあり方を研究していきたいとの答弁がありました。 次に、中心市街地の再活性化計画を示すよう求めたのに対し、本市の歴史、文化、産業など貴重な資産を活用しながら、中心市街地のにぎわい創出のため、庁内にまちづくり委員会を設置し調査研究を進めているところである。今後においては国の中心市街地再構築に対する助成等の支援策の活用をも図りながら、市民、商店街、専門家及び関係機関を含め全ての英知を結集し、グランドデザインを描いていきたいとの表明がありました。 このほか、主な要望・意見は次のとおりです。
1 現業部門等の民間委託については、期限を定めて具体的な検討をすること。 以上が総括質問の主な内容であります。 次に、議案第105号 平成8年度甲府市各会計別決算の認定について細部にわたり行いました審査の経過を順次報告いたします。 まず、一般会計について申し上げます。 歳入については、市税の収納未済額及び不納欠損額が近年増加傾向にあることから、その要因をただしたのに対し、バブル経済の崩壊以降、市税の収納率は低下しつつある。徴収できないものとしては、納税義務者の所在が不明なもの、法人の倒産によるもの、さらには競売処分が行われても本市の取り分がなかったもの等が数多く見受けられ、長引く不況の影響により、納付能力が著しく落ちたことが要因と思われるとの答弁がありました。 これに対し、歳入が逼迫している現状、公正な税負担と安定財源の確保が必要であるとして、収納率の向上対策をただしたのに対し、口座振替制度の普及や納税相談による納税指導、電話での督促などきめ細かく対応するとともに、市内一斉臨戸徴収や県外へ出向いての徴収など、効果が上がる対応を今後も継続していくとの答弁がありました。 次に、公債費の軽減を図る必要性を指摘し、市債の繰上償還や借りかえをさらに進めるべきではないかとただしたのに対し、繰上償還についてはその原資となる基金の状況を見ながら可能な限り対応していくが、政府系資金については、金利の軽減を目的とした繰上償還や借りかえは認められていないとの答弁がありました。 これに対し、返済中の市債には最近の市中金利に比べると割高なものが見られるが、これらは公債費の増加要因となっているので、政府に対しては繰上償還や借りかえを積極的に認めるよう強く申し入れるとともに、資金の借り入れに際しては入札を実施するなどにより、低利での資金調達に努めるべきとの意見がありました。 このほか、主な要望・意見は次のとおりです。
1 県からの委譲事務にかかる経費は、その必要額のすべてが交付されるよう強く要望すること。 次に、一般会計歳出について款を追って申し上げます。 まず、総務費については、市役所駐車場の休日での利用率が平均12%と低いことから、立地条件を加味すれば料金が高すぎるのではないかとただしたのに対し、民間駐車場の経営を圧迫することのないよう、近隣の駐車場や県営駐車場の料金等を総合的に勘案して料金を設定しているが、市民の利便性の向上や中央商店街の活性化も含めた中で今後検討していくとの答弁がありました。また、商店主から要望の多い、料金の回数券や売り掛けでの支払いについて対応策をただしたのに対し、他都市においては実例もあるので、十分な調査をしていくとの答弁がありました。 次に、普通財産のうち未利用地については有効な活用を図るとともに、財源確保の面からも積極的に売却を行う必要があるのではないかとただしたのに対し、遊休土地利活用庁内検討委員会で行った調査に基づき、処分可能と判断されたものは順次処分を行っているが、今後も再度調査を行い有効活用を図っていくとの答弁がありました。 これに関連して、旧母子寮跡地が未利用地となっていることから、地元要望を踏まえつつ、福祉関連の公共施設用地としての活用を求める意見がありました。 このほか、主な要望・意見は次のとおりです。
1 職員の海外派遣研修は、若年職員を積極的に派遣するなど、より効果的なものとなるよう工夫すること。 民生費については、高齢者保健福祉計画に定めた特別養護老人ホームの整備目標量と入所待機者の実態との乖離をどう認識しているかただしたのに対し、現行の計画の整備目標量である市内6施設370床については既に達成はしたが、設定した目標量に対し待機者数の多い現状となっている。平成10年度までには甲府圏域の中で、県の認可に基づき1か所72床規模の特別養護老人ホームの建設を予定しており、一定数の入所待機者は措置できる見通しであるとの答弁がありました。 これに対し、家庭での介護不安の早期解消と介護保険制度の導入を見据え、入所希望に沿えるような施設整備を求める意見がありました。 次に、不況の影響で生活保護相談が増加傾向にあることから、現行の職員体制では十分な対応ができないのではないかとただしたのに対し、市民ニーズに的確に対応できるよう平成8年度には職員1名を増員し、指導・相談体制の充実に努めたところである。また、相談業務の迅速化、事務の効率化を図るため、福祉部内に研究会を設置し、関係部署とのコンピュータ・ネットワーク化に鋭意取り組んでいるとの答弁がありました。 これに対し、複雑多様化する生活保護業務に対処するためには、専門的知識を習得した人材を配置するよう要望がありました。 このほか、主な要望・意見は次のとおりです。
1 各種福祉制度の有効活用が図られるよう、地区民生委員を中心とした周知体制を確立すること。 衛生費については、資源のリサイクル状況及びリサイクル推進員制度の運用状況をただしたのに対し、有価物回収制度は市内404の自治会で定着した取り組みがなされており、この事業の推進により不燃物は減り有価物の回収がふえるなど、資源のリサイクルに対する市民意識は高まっていることが感じられる。また、各集積所にはリサイクル推進員を1名配置したが、将来的には全ての市民が推進員の自覚を持ち、ごみの分別排出の徹底が図れることを目指している。リサイクル推進員の任務についてはまだ十分理解をされていないところもあるので、今後とも説明会等を開催しながら制度を定着させていきたいとの答弁がありました。 これに対し、ごみの減量化や資源のリサイクル推進にあたっては、市民の協力が不可欠であるとして、今後とも積極的なPR活動を求める意見がありました。 次に、市内主要河川の水質汚濁状況の調査方法をただしたのに対し、調査は山梨大学へ委託しており、水質状況の推移を把握するため、年間6回にわたり16河川29か所で継続観測をしている。観測結果からは、荒川や相川等は比較的良好な水質が保たれているが、公共下水道の未整備地域を流れる大円川等では、水質の汚濁が見られるとの答弁がありました。 これに対し、水質が比較的良好とされた河川でも、調査ポイントによってはかなり水質が異なるので、今後は調査箇所をふやすなど調査方法の見直しを要望する意見がありました。 このほか、主な要望・意見は次のとおりです。
1 母子保健サービスの一層の充実を図るため、県の基準に基づいた保健婦数の確保に努めること。 労働費については、雇用情勢が厳しい折りにもかかわらず、労働相談件数が非常に少ないことに関し、相談業務の窓口が市の中心部から離れたところに置かれていることに要因があると思われるので、本庁舎内に相談窓口を移すとともに、常時対応可能な相談体制を取るなど、きめ細かな対応を求める意見がありました。 農林水産業費については、松くい虫の防除対策をただしたのに対し、近年の高温少雨により松くい虫が大量発生し被害が増加している。この対策としては、薬剤の空中散布や地上散布が最も効果的であるが、河川の汚染や人畜への被害が予想されるため、現在は伐倒くん蒸処理などによる防除を行っている。また、一般市民にも、ボランティアとして松くい虫の防除作業に参加を求めるなど、森林の保全に対する市民意識の高揚も図っていくとの答弁がありました。 このほか、主な要望・意見は次のとおりです。
1 ウイルスフリーブドウ苗は、需要に十分対応できるように供給すること。 商工費については、「甲府大好きまつり」の今後の取り組みをただしたのに対し、来年は10年の節目を迎えることとなるので、観光業者やJRの関係者も含めた検討委員会を設け、参加の拡大と観光客の増加を目指していきたいとの答弁がありました。 これに対し、多額の助成を行っている事業であることから、抜本的な見直しを求める意見がありました。 このほか、主な要望・意見は次のとおりです。
1 中小企業振興融資は利用しやすい制度となるよう、貸付条件の見直しを行うこと。 土木費については、古府中地区区画整理事業の保留地を取得した経緯とその処分状況をただしたのに対し、平成2、3年ごろはバブル経済の最盛期にあり、公共事業に伴う代替地の取得が非常に困難な時期であったことから、公共事業を円滑に推進するために代替用の用地として取得した。取得地のうち一部は代替に充てられたが、残りはその後の地価の変動や、替え地希望者との条件が合わなかったことなどから売れ残りとなっているとの答弁がありました。 これに対し、残っている用地をこのまま保有した場合、金利負担がますます増大することから早期の処分を求めたのに対し、今後は、新たな公共施設用地としての利用も考慮した活用策を検討していきたいとの答弁がありました。 このほか、主な要望・意見は次のとおりです。
1 市営住宅の高齢者対策として、既設の住宅についても階段等に手すりを設置すること。 消防費については、次の要望・意見がありました。
1 消防団の人的充実を図るため、女性の活用も検討するとともに、その身分保障については万全を期すこと。 教育費については、市立図書館の蔵書整備の考え方についてただしたのに対し、平成8年度末の蔵書数は、約15万4,000冊で市民1人当たりに換算すると約0.8冊となるが、図書館の蔵書能力は40万冊が可能であり、市民1人当たりにすると2冊となることから、今後は予算の効率的執行を図り、この目標達成に向け鋭意努力していくとの答弁がありました。 これに関連して、公民館の図書購入費が年々低下しているが、公民館図書室の地域での位置づけを強く認識し、図書の充実を求める意見がありました。 次に、学校教育の中で学校図書館の果たす役割は大きいと考えるが、学校図書館事務職員の水準向上にどう取り組んでいるかただしたのに対し、市立図書館司書の提携による研修や職員相互の自発的研修の実施、さらには各学校図書館担当教師による指導を充実し、児童生徒の図書に対するさまざまな要求に対処できる人材づくりに努めているとの答弁がありました。また、図書については、文部省で定めた図書費基準を大幅に上回る予算を確保しており、平成9年度までには一定の整備を図っていくとの方針が示されました。 これに対し、教育課程で必要な図書は市立図書館とのネットワークによる提供体制を確立するとともに、現在PTA雇用となっている学校図書館事務職員の雇用形態の改善に積極的に取り組むよう要望がありました。 このほか、主な要望・意見は次のとおりです。
1 市立幼稚園の今後の方向を早期に示すこと。 次に、特別会計決算について申し上げます。 国民健康保険事業特別会計決算については、人間ドックの申し込み手続期間が短期間であることから、随時の受付を検討するとともに負担金については軽減を図り、市民がより利用しやすいものとすることを要望する意見がありました。 住宅新築資金等貸付事業特別会計決算については、この制度は貸付事業であるにもかかわらず、制度が創設されて以来の償還率が著しく低い現状について、貸付時における償還能力の審査方法の見直しと、山梨県に対しては肩がわり償還を行うことなく、本市に対して償還があった分だけにとどめるという強い手段を考えるとともに、本制度は早期に終結すべきであるとの要望・意見がありました。 土地区画整理事業用地先行取得事業特別会計決算については、(仮称)アーバンスタディセンター計画は全面的な見直しが必要であるとして、今後の取り組みをただしたのに対し、甲府駅周辺25.5ヘクタールは新都市拠点整備事業として区画整理による開発・整備を進めている。アーバンスタディセンターは都市基盤整備の拠点施設として位置づけられているが、新総合計画では平成13年以降の計画とされたこともあり、現在、休止の状態となっている。今後は、新たに発生した甲府城の遺跡保存問題や県の北口センター計画との調整を図りつつも、国の出先機関を誘致するシビックコア地区としての整備も視野に入れ、有効な利活用に努めていきたいとの答弁がありました。 これに対し、当初計画の検証を十分に行った上で、計画の見直しを行うべきとの意見がありました。 なお、交通災害共済事業特別会計決算及び老人保健事業特別会計決算については、特に質疑はありませんでした。 次に、議案第106号 平成8年度甲府市各企業会計別決算の認定について、各企業会計ごとに報告いたします。 中央卸売市場事業会計決算については、次の要望・意見がありました。
1 発泡スチロールの焼却炉については、ダイオキシンに対する安全性を確認するとともに万全の対策を講じること。 病院事業会計決算については、市立甲府病院の救急医療への対応をただしたのに対し、市立甲府病院は甲府市医師会が行っている輪番制に基づき、第二次救急病院として救急患者を受け入れている。また、新病院では救命救急的な機能を備えた救急部門を強化するなど、さらに充実した医療体制を整えていくとの答弁がありました。 これに対し、市立甲府病院は本市の基幹病院であるので、救急患者には万全の対応を図り、市民が安心して暮らせる医療機関とすべきとの意見がありました。 このほか、看護婦定数の確保や労働環境の改善など、看護婦の労働条件の向上を要望する意見がありました。 下水道事業会計決算については、使用料に占める支払利息の割合が54.1%に上ることから、起債に対する認識をただしたのに対し、下水道事業は事業費が一時期に集中して必要となること、またその施設は長期間にわたって使用されるものであることから、事業費の多くを起債に求め多世代にわたっての負担としているとの答弁がありました。 これに対し、今後も起債の増加が予測されるので、市民負担の軽減を図るためにも、効率的な事業執行に努めるとともに、国・県に対しては国庫補助対象範囲の拡大や県補助金の補助率改善を強く働きかけることを求める意見がありました。 次に、本市の下水道整備はこれから人口が少ない市街化調整区域が中心となることから、今後も公共下水道事業として推進していくのかとただしたのに対し、本市の下水道計画では市街化区域内を平成12年、市街化調整区域を平成22年までに整備する予定である。今後も公共下水道を推進していくことが望ましいと考えているが、新たに認可を受ける地域にあっては、分散処理方式や合併処理浄化槽等による整備も視野に入れて検討していくとの答弁がありました。 このほか、主な要望・意見は次のとおりです。
1 高利率の起債については、繰上償還ができるよう国に対し強く要望すること。 次に、給水原価に占める起債の支払利息分が29%となっていることから、起債への依存度が減れば、水道料金の引き下げの可能性はあるかとただしたのに対し、本市の水道事業は建設から維持管理の時期に入ることから、計画的にコスト削減に向け取り組んでいくが、水道事業は自然条件による渇水問題や災害による施設被害の発生等も考えられ、直ちに料金の値下げに結びつけることは難しいとの答弁がありました。 このほか、主な要望・意見は次のとおりです。
1 登山者により水源地が汚染されないよう、水質の保全管理に万全を期すこと。 以上が議案第105号及び議案第106号の平成8年度各会計別決算審査における質疑の大要であります。 この後反対討論があり、採決の結果、議案第105号 平成8年度甲府市各会計別決算の認定についてのうち、一般会計決算、国民健康保険事業特別会計決算、住宅新築資金等貸付事業特別会計決算、老人保健事業特別会計決算及び土地区画整理事業用地先行取得事業特別会計決算の認定については多数をもって、交通災害共済事業特別会計決算の認定については、全員異議なく当局原案のとおり認定するものと決しました。 次に、議案第106号 平成8年度甲府市各企業会計別決算の認定については、多数をもって当局原案のとおり認定するものと決しました。 最後に市長より、現下の地方公共団体を取り巻く財政環境は、回復実感に乏しい状況が続いているが、少子・超高齢社会に向けての施策や産業の振興、さらには安全なまちづくりなどの各施策に後退がないように努めるとともに、21世紀を目前にした大きな変革の中ではあるが、新総合計画の着実な推進に向け、全職員の英知を結集し、的確な状況判断と先見性により、適切な行財政運営が行われるよう誠心誠意をもって取り組んでいく旨の決意表明がありました。 以上のとおりでありますが、このたびの決算審査を通じましては、地方自治体が重要な変革期を迎えている折、多くの委員から、多様化する市民ニーズへの対応、またそのための組織体制、さらには財政構造等について先を見越した対応を求める意見が述べられております。 当局におかれましては、明らかにされた状況を十分検討され、21世紀においても活力に満ちあふれ、県民・市民から羨望をもって注目される甲府市が創出できますよう、一層の努力を重ねられますことを要望して報告を終わります。 ○議長(依田敏夫君) 以上で報告は終わりました。 ただいまの委員長報告に対する質疑に入ります。 質疑はありませんか―――質疑なしと認めます。 これより議案第105号及び議案第106号の2案について討論に入ります。 討論の通告がありますので順次発言を許します。
最初に、石原 剛君 (石原 剛君 登壇) ○石原 剛君 議案第105号中交通災害共済事業特別会計を除く平成8年度甲府市の各会計別決算、議案第106号 甲府市各企業会計別決算について反対の討論を行います。 甲府市政には長引く不況や医療、福祉の切り下げを行う政府の悪政から市民を守ることが求められています。ところが山本市政の平成8年度は、国の政策を忠実に受け入れ、市民に一層の困難を強いる役目を果しています。以下に、主な理由を挙げて平成8年度の各決算を認定することに反対をいたします。 まず、一般会計についてであります。 歳入では、受益者負担の適正化の名による使用料・手数料の引き上げを行っています。手数料の引き上げは額はわずかですが、毎年歳入の構成比を増して伸長率が20%と大きくなっています。中でも、市立学校の入学審査手数料や授業料、市立幼稚園の保育料の値上げなどの教育費の父母負担を引き上げたことは問題があります。将来を担う子供たちの教育の機会均等を図る上で、父母の負担は低く抑えることが求められています。特に平成8年度は長引く不況の中で、子育て世代の家計が最も影響を受けている状況からしても、これらの引き上げを認めることはできません。 歳入の使用料には消費税の上乗せがされています。これは国に対して納める必要がないものに転嫁したもので、甲府市政が消費税引き上げの地ならしの役目の一たんを担ったことになります。消費譲与税は、消費税と抱き合わせで導入されたもので国税三税の減税を穴埋めするに過ぎず、弱い者いじめの大衆課税である消費税の性格は変わっていません。平成9年4月1日より5%に引き上げられた消費税は、長引く不況をさらに悪化させ、勤労市民の家計を強く圧迫しています。よって、認めることはできません。 歳出では、とりわけ民生費中の同和団体への委託料、土木費中の住宅新築資金等貸付事業への繰出金、これらは不公正、不明朗な同和事業に甲府市の財源を投入するもので許せません。 次に、国民健康保険事業特別会計、老人保健事業特別会計、病院事業会計、これらについてであります。その共通するものとして健康保険法の改悪によって入院給食費の一部患者負担が導入されており反対です。特に年金生活の高齢者にとって、他の一部負担に加えて入院給食費の負担が上乗せされたことによって、金の切れ目が命の切れ目になるような状況が生まれています。65歳以上の高齢者の医療費助成制度を全国に先駆けて行っている甲府市は、高齢者が安心して医療機関にかかれるように図るべきです。国保会計では、応益割の引き上げが含まれています。甲府市の国保は、従来所得の少ない人への保険料負担を少なくするために応益割の比重を低く抑えてきました。今回の応益割の引き上げは、国が行う保険の平準化に追随し、低所得者に過重な保険料負担を求めるものです。 よって、反対をいたします。 住宅新築資金等貸付事業特別会計についてです。 監査委員会の意見書には「償還にかかわる未収金の回収にあたっては、債務者との面談機会をふやすなど積極的にその解消に努められたい」と書かれております。償還率は7.74%、全く償還をしないものが約2割という状況です。この償還が滞っている分を、市民の財源約3億円を投入するもので許せません。また、今回甲府市以外に貸し付けているものが6件もあるなど、甲府市の行政の中でも不明朗、不公正な存在であります。 よって、反対をいたします。 中央卸売市場事業会計、下水道事業会計、水道事業会計についてであります。 以上は、消費税転嫁の決算であります。また特に下水道については平均16.1%という大幅な使用料の値上げを行い、市民負担の増大を行ったものであり反対いたします。 国に対しては、市財政と市民生活を圧迫する国庫補助率削減を復元すること、補助の対象枠、補助対象を広げること、県に対しては現在では国庫補助対象の3%と低い県支出金を、流域下水道並みの25%に引き上げることなどを求めて、市民負担はできるだけ軽くするよう真剣な努力を求めるものです。 最後に、土地区画整理事業用地先行取得事業特別会計についてです。 破綻してしまった計画、アーバンスタディセンター建設の用地取得に市民の血税を投入するものです。これまでの計画を総括して反省し、根本的で全面的な転換を求めます。 さらに毎年20億円を超える利払いが財政を圧迫しており、借りかえなどの工夫を行べきであります。 以上、申し上げて反対討論といたします。 ○議長(依田敏夫君) 次に、川名正剛君。 川名正剛君。 (川名正剛君 登壇) ○川名正剛君 私は、議案第105号 平成8年度甲府市各会計別決算及び議案第106号 平成8年度甲府市各企業会計別決算の2案を審査した結果、当局原案のとおり認定すべきものと賛成意見を表明いたします。 平成8年度は、国庫負担率の削減、特別減税による市民税減収の影響、長引く景気低迷による市税収入の減少など、大変厳しい財政状況下であったが、このような状況の中にあっても当局においては21世紀を目の前にしての大きな時代の転換期における重要課題の推進を図るため、行財政の簡素、効率化と健全化に努めるとともに、一層の行政サービス向上に配慮した施策を展開し、市民の負託にこたえ、それぞれの予算を忠実に執行したことを認め、賛成するものであります。 指摘事項、要望すべき事項等々については、ただいま清水委員長の報告の中で詳しく述べられているとおりであります。 市長、当局におかれましては、この審査結果を十分尊重され、今後においても的確な行政運営にあたられることを期待するものであります。以上述べまして、私の賛成討論を終わります。 ○議長(依田敏夫君) 以上で通告による討論は終わりました。 ほかに討論はありませんか。 これをもって討論を終結いたします。 これより日程第1 議案第105号 平成8年度甲府市各会計別決算のうち一般会計決算、国民健康保険事業特別会計決算、住宅新築資金等貸付事業特別会計決算、老人保健事業特別会計決算について、起立により採決いたします。 議案第105号のうち、ただいまの4会計決算に対する委員長の報告は認定であります。 4会計決算は、委員長報告のとおり認定することに賛成の諸君の起立を求めます。 (賛成者 起立) ○議長(依田敏夫君) 起立多数であります。 よって、4会計決算は委員長報告のとおり認定いたしました。 引き続き議案第105号のうち、土地区画整理事業用地先行取得事業特別会計決算について、起立により採決いたします。 本決算に対する委員長の報告は認定であります。 本決算については、委員長報告のとおり認定することに賛成の諸君の起立を求めます。 (賛成者 起立) ○議長(依田敏夫君) 起立多数であります。 よって、本決算は委員長報告のとおり認定いたしました。 引き続き議案第105号のうち、交通災害共済事業特別会計決算について採決いたします。 本決算に対する委員長の報告は認定であります。 本決算については、委員長報告のとおり認定することに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(依田敏夫君) 御異議なしと認めます。 よって、本決算は委員長報告のとおり認定いたしました。 次に、日程第2 議案第106号 平成8年度甲府市各企業会計別決算のうち、中央卸売市場事業会計決算、病院事業会計決算、水道事業会計決算について起立により採決いたします。 ただいまの3企業会計決算に対する委員長の報告は認定であります。 3企業会計決算は、委員長報告のとおり認定することに賛成の諸君の起立を求めます。 (賛成者 起立) ○議長(依田敏夫君) 起立多数であります。 よって、3企業会計決算は委員長報告のとおり認定いたしました。 引き続き議案第106号のうち、下水道事業会計決算について起立により採決いたします。 本決算に対する委員長の報告は認定であります。 本決算については、委員長報告のとおり認定することに賛成の諸君の起立を求めます。 (賛成者 起立) ○議長(依田敏夫君) 起立多数であります。 よって、本決算は委員長報告のとおり認定いたしました。 次に、日程第3から日程第13まで11案を一括議題といたします。 11案に関し総務委員長の報告を求めます。 総務委員長 堀内征治君。 (総務委員長 堀内征治君 登壇) ○総務委員長(堀内征治君) 去る12月15日の本会議において、当委員会に付託されました案件について16日委員会を開き、慎重に審査した経過と結果について御報告いたします。
まず、議案第111号 甲府市議会の議員その他非常勤の職員の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例制定について 次に、議案第110号 甲府市交通安全条例制定については、全員異議なく当局原案のとおり可決するものと決しましたが、本市の公用車の交通事故が依然としてたくさん見受けられる現状、本市は市民に率先して一層の交通安全に取り組むべきであるとの意見がありました。 次に、議案第114号 甲府市同和対策住宅新築資金等貸付条例の一部を改正する条例制定については、この貸付事業は本来地域を指定して行われるべきものであるが、山梨県内においては、いわゆる属人主義のもとに実施されている。また、制度開始以来の償還率は56%であり、貸付制度としては既に成り立たなくなっている。したがって、貸し付けに際しては、広く市民各層の代表者をメンバーとする貸付審査機関を設置し、適切な審査をした上で貸し付けを行うことが必要であり、本制度は早期に廃止されるべきであるとして、条例改正には反対であるとの意見があり、採決の結果、多数をもって当局原案のとおり可決するものと決しました。 次に、議案第107号 平成9年度甲府市一般会計補正予算(第2号)中、当委員会所管分については、総務費に計上された株式会社ヴァンフォーレ山梨スポーツクラブへの出資金に関し、出資の根拠と広域ホームタウン制を採用しているのにもかかわらず、市町村の出資が本市を含め2市であることについて当局の見解をただしたのに対し、出資はサッカーを通じて地域と密着した活動が行われることにより、スポーツの振興を図るとともに、ひいては青少年の健全育成を目指して行うものである。また、甲府市は、ホームスタジアムが所在することや甲府地域地方拠点都市の中心的な役割を果たすことが求められていること等から責任自治体を担うとともに、同クラブの経営基盤の確立のため出資するとの答弁がありました。 これに対し、ヴァンフォーレ甲府がJリーグ1部を目指すのであれば、現在の運営経費や出資額は不足することが予想されるが、財政が逼迫している折、このたびの出資条件を堅持することを強く要望する意見がありました。 また、地域に密着したスポーツの振興を目指すJリーグの活動は、国民的スポーツとしてのサッカーの普及に大きく貢献しているが、その運営は地方自治体の援助に頼り過ぎているとして当局の認識をただしたのに対し、Jリーグの目的はプロ・サッカーの興行だけではなく、地域スポーツの一層の振興もその目的に掲げており、ヴァンフォーレ甲府もこの考えのもと、公共性、公益性も取り入れた運営が行われ、本市も出資を行う。また、本市は責任自治体として市民の理解を得ながら入場者の拡大、賛助企業の発掘に協力するものであり、市民、県民の手で育てていくことが必要と認識しているとの答弁がありました。 これに対し、今後ともチームの運営経費は一層の増大が予想される反面、収入の増加は余り期待ができない現状、地域スポーツの振興を目的に掲げるヴァンフォーレ甲府はその運営において、広範な市民に支持される土壌をまず固めることが求められており、いまだ自治体が出資する環境は整っていないので本案には反対であるとの意見があり、採決の結果、多数をもって当局原案のとおり可決するものと決しました。 最後に、請願第9−15号 遺伝子組換え食品の表示等を求める国への意見書提出に関する請願書については、全員異議なく採択するものと決しました。 以上で報告を終わります。 ○議長(依田敏夫君) 以上で報告は終わりました。 ただいまの委員長報告に対する質疑に入ります。 質疑はありませんか―――質疑なしと認めます。 これより日程第3 議案第114号を起立により採決いたします。 本案に対する委員長の報告は可決であります。 本案は、委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。 (賛成者 起立) ○議長(依田敏夫君) 起立多数であります。 よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。 次に、日程第4 議案第110号から日程第11 議案第130号までの8案を一括採決いたします。 8案に対する委員長の報告は可決であります。 8案は、委員長報告のとおり決することに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(依田敏夫君) 御異議なしと認めます。 よって、8案は委員長報告のとおり可決いたしました。 次に、日程第12 請願書について採決いたします。 本件に対する委員長の報告は採択であります。 本件は、委員長報告のとおり決することに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(依田敏夫君) 御異議なしと認めます。 よって、本件は委員長報告のとおり決しました。 次に、日程第14から日程第24まで11案を一括議題といたします。 11案に関し、民生文教委員長の報告を求めます。 民生文教委員長 飯沼 忠君。 (民生文教委員長 飯沼 忠君 登壇) ○民生文教委員長(飯沼 忠君) 去る12月15日の本会議において、当委員会に付託されました案件について16日委員会を開き、慎重に審査した経過と結果について御報告いたします。
まず、議案第108号 平成9年度甲府市国民健康保険事業特別会計補正予算(第1号) 次に、議案第107号 平成9年度甲府市一般会計補正予算(第2号)中当委員会所管分については、全員異議なく当局原案のとおり可決するものと決しましたが、補装具・日常生活用具の給付については、給付が制限されるような例が見受けられるので、障害者の自立を図るためにも、十分な援助ができるよう取り組むことを要望する意見がありました。
最後に、議案第115号 甲府市精神薄弱者通所授産施設条例制定について これに対し、事業団による管理運営では、福祉に対する市の公的責任の所在が不明瞭であり、またこれを契機に、福祉分野での民間委託化が今後さらに進むことが予測されることから、これらの条例制定には反対であるとの意見があり、採決の結果、多数をもって当局原案のとおり可決するものと決しました。 以上で報告を終わります。 ○議長(依田敏夫君) 以上で報告は終わりました。 ただいまの委員長報告に対する質疑に入ります。 質疑はありませんか―――質疑なしと認めます。 これより日程第14 議案第115号から日程第16 議案第117号までの3案を起立により一括採決いたします。 3案に対する委員長の報告は可決であります。 3案は、委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。 (賛成者 起立) ○議長(依田敏夫君) 起立多数であります。 よって、3案は委員長報告のとおり可決いたしました。 次に、日程第17 議案第108号から日程第23 議案第132号までの7案を一括採決いたします。 7案に対する委員長の報告は可決であります。 7案は、委員長報告のとおり決することに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(依田敏夫君) 御異議なしと認めます。 よって、7案は委員長報告のとおり可決いたしました。 次に、日程第25及び日程第26の2案を一括議題といたします。 2案に関し、経済都市開発委員長の報告を求めます。 経済都市開発委員長 末木隆義君。 (経済都市開発委員長 末木隆義君 登壇) ○経済都市開発委員長(末木隆義君) 去る12月15日の本会議において、当委員会に付託されました案件について16日委員会を開き、慎重に審査した結果について御報告いたします。 まず、議案第107号 平成9年度甲府市一般会計補正予算(第2号)中当委員会所管分については、全員異議なく当局原案のとおり可決するものと決しました。 次に、請願第9−14号 労働者の労働条件と権利を守り、拡充するための労働法制の改正を求める請願については、全員異議なく採択するものと決しました。 以上で報告を終わります。 ○議長(依田敏夫君) 以上で報告は終わりました。 ただいまの委員長報告に対する質疑に入ります。 質疑はありませんか―――質疑なしと認めます。 これより日程第25 請願書について採決いたします。 本件に対する委員長の報告は採択であります。 本件は、委員長報告のとおり決することに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(依田敏夫君) 御異議なしと認めます。 よって、本件は委員長報告のとおり決しました。 次に、日程第27から日程第33まで7案を一括議題といたします。 7案に関し、建設水道委員長の報告を求めます。 建設水道委員長 谷川義孝君。 (建設水道委員長 谷川義孝君 登壇) ○建設水道委員長(谷川義孝君) 去る12月15日の本会議において、当委員会に付託されました案件について16日委員会を開き、慎重に審査した経過と結果について御報告いたします。
まず、議案第123号及び議案第124号の市道路線の認定について 次に、議案第122号 甲府市水道事業給水条例制定については、工事指定店制度の見直しにより、全国規模の大手業者も参入できることとなり、市内の中小業者の経営危機が危惧され、大きな影響が予測される。したがって本条例制定には反対であるとの意見と、多様化する市民ニーズにこたえるには規制緩和は必要であるとの意見があり、採決の結果、多数をもって当局原案のとおり可決するものと決しました。 なお、本条例制定に伴い、今後は一定基準をクリアした資材を使用すれば工事が可能となることから、使用材料の種類により工事費に違いが生じ、市民に不利益を来さないよう十分なPRを行うとともに、現行の指定店に対しては、市内の業者であることの利点を生かした営業についての講習会を開催し、指導していくことを要望する意見がありました。 以上で報告を終わります。 ○議長(依田敏夫君) 以上で報告は終わりました。 ただいまの委員長報告に対する質疑に入ります。 質疑はありませんか―――質疑なしと認めます。 これより日程第27 議案第122号について討論に入ります。 討論の通告がありますので順次発言を許します。 最初に、山田 厚君。 山田 厚君。 (山田 厚君 登壇) ○山田 厚君 議案122号 甲府市水道事業給水条例制定について反対の立場から討論いたします。 この条例は、水道に関する規制緩和措置として決定された水道法の一部改正に関連して改正されるものです。この改正の主要な内容は、「指定工事店制度を全国統一的にする」として、今まで甲府市の指定工事店に任されていた水道工事が、東京や全国の大企業が入り込み、自由競争が激しくなるというものです。また、給水器具の型式承認、検査制度を規制緩和し、認証制度に変更するというものです。そしてそれに伴い使用者、つまり市民の側の判断や水道における市民の管理責任がより問われるというものです。私は、この改正には納得しかねます。 一つは、今まで甲府市の水道事業を支えてきてくれた甲府市の水道指定工事店に対する影響です。甲府市の指定店は、数人から始まる中小零細企業であり、ほとんどが職住一体にしている甲府市民です。規制緩和として全国からの大企業が自由に入ってくるとなると、中小零細企業は大変苦しい事態が強いられます。指定店で働く少なくない数の甲府市民が、生き残りの競争と先行き不安が強いられます。自由競争の必要が言われますが、今でも甲府市の指定店は74社もあり、過当競争です。また今の社会経済状態は、戦後史の中でも最も失業、倒産が多い時期です。中小零細企業の転業、廃業、倒産は、史上最悪の事態です。県内の企業倒産は、昨年だけでも115件もありました。県内雇用保険の受給者は5,000名近くにもなり、過去最高と言われています。この最も苦しく、困難な時期に、この改正によって少なくない数の指定店の転業、廃業、倒産を招くことは確実だと思われます。私は、逆に今の社会情勢だからこそ甲府市が中小零細企業を守り、甲府市の勤労者の生活を守るためにも、指定店に徹底した援助を強く求めるものです。 第二に、水道使用者、つまり水を使っている市民に与える影響です。よく型式承認や検査制度の規制緩和で、水道器具などの価格を競争で低く抑えられるから市民のためになると言われていますが、私はその結果は逆のものになるのではないかと思います。 水道装置、水道器具が商品としても、その商品に対して普通の市民は高いのか低いのか、製品がいいのか悪いのか全くわかりません。水道事業の商品は、普通のスーパーマーケットで消費者市民が、それぞれの商品を判断できるというようなわけにはいきません。つまり、この価格競争には消費者市民は入ることができないのです。そうなると、企業間だけの競争となり、やがては寡占化が進む、高どまりの商品価格とならざるを得ません。私は、水道器具の価格は、やがて高くならざるを得ないのではないかと考え、また今後想定できない不都合が生じるのではないかと危惧するものです。また、今回の改正によって、甲府市の水道事業者の検査権限も弱められてもいますから、水質の安全確保、市民の水道生活の保全という水道行政の公的責任の後退も始まるのではないかと不安を感じてもいます。その不安は、現実のものとなる可能性が強まっています。 今回の改正案の20条では、「水道使用者等の管理上の責任」とあり、使用者つまり市民の側にその責任と負担を押しつけていることがあります。例えば改正案では、市民である「水道使用者は、善良な管理及び注意をもって水が汚染し又は漏水しないように給水装置を管理し」とされていますが、現行の条例には、市民に「注意」とか「漏水しないように」という字句はありません。これは新たに付け加えられているものです。また改正案では、修繕その他必要な措置を講じることを市民に義務づけていますが、現行の条例では、市民に「措置を水道局に請求しなければならない」とされているだけです。明らかに市民に自分でやれとの責任を押しつけていることになります。 さらに改正案には、次のような項目も付け加えられています。「管理義務を怠ったために生じた損害は、水道使用者等の責任とする」、つまり水道を使う市民の責任であると強調した項目さえ付け加えられているのです。 一般の市民には、水道器具や施設の知識はありません。水道に伴う漏水などの損害は、原則的には市民に責任はありません。だから、例えば漏水などによる使用量料金に対しても、従来減額措置を当然としてきました。これは今後どうなるのでしょうか。昨日の建設水道常任委員会では、私が漏水に伴う水道料金の減額措置について質問したところ、水道当局は「従来どおりの減額措置を行っていく」との明快な答弁をいただきました。このことついては当局を信じ、歯どめになったと考えます。しかし、条例改正案全体では、さまざまに市民の責任と負担を増していることは事実です。私は、公共水道の責任とサービスを後退させず、甲府市民の水道の生活を守り、また市内の指定店で働く皆さんの職場を守るためにも、議案第122号は認めることはできません。 以上です。 ○議長(依田敏夫君) 次に、岡田 修君。 岡田 修君。 (岡田 修君 登壇) ○岡田 修君 議案第122号 甲府市水道事業給水条例制定について反対の討論を行います。 これは昨年6月、水道法の一部改正により市場原理に基づく自由競争と国民の自己負担を原則にして選択の幅を広げ、効率的な仕組みにしていこうという考え方で、現政府の規制緩和推進計画を推進するものとなっております。 まず、安全な水を欠かさずに安定的に供給するため、甲府市内の水道工事業者は、甲府市に協力をして日曜、祭日も当番制によって24時間保守体制をとって仕事をしております。その仕事は給水装置の設置工事だけではありません。冬季の凍結による水道管の破裂、あるいは災害による水質の汚濁、補修など日常的管理体制に責任を持つ、また工事後のアフターサービスにわたるまで大変たくさんの仕事があるわけです。 今回の規制緩和によって全国ネットの大手企業が事業所も設置しないで給水装置工事に参入することになりますと、地元業者は市場を奪われ、採算のあわない大変な仕組みのみということになりかねません。あるいは大手の下請化につながるそういう危険が大であります。このようなことがあってはならないし、改正の趣旨にも反すると思います。地元業者の暮らしをあるいは営業を守る、そういう立場をしっかりと貫くべきだと思います。さらにこれまで安全な水の供給に責任を持ち、仕事をしてきた人たちについて、その技術も能力もあることは証明済みであります。ところが、主任技術者資格が国家試験となるため、これまで問題なくやれた人が、仕事を続けることができないということになりかねません。責任技術者など経験のある人については、講習だけで主任技術者になれるようにするなど手だてを尽くすべきだと思います。 今回の水道法の改正は、このように全国ネットを持つ大手建設業者が一斉に市場参入することによって、指定業者の多くを占める市内の中小零細業者が、重大な影響を受ける可能性があります。しかも事業所ごとの責任エリアも設定されていないために、アフターサービスや保守体制の責任が明確にされず、住民にとって安全な水の確保が保障されるのかという不安があります。さらに今回の改正は、新製品の開発をしやすくするため、現在の安全性を重視した規格、材質の規定や検査を省略し、水質や水圧など専門的な判断を伴う給水器具の選択を消費者にその判断をゆだね、自己責任を負わせるようにするなど、安全な水の供給の面からも問題があります。国民のための規制緩和や行政事務の簡素化は当然でありますが、その規制緩和によって中小企業に打撃を与え、結果的に国民生活が歪められるべきではないということを指摘をいたしまして反対討論を終わります。 ○議長(依田敏夫君) ほかに討論はありませんか。 これをもって討論を終結いたします。 これより本案を起立により採決いたします。 本案に対する委員長の報告は可決であります。 本案は、委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。 (賛成者 起立) ○議長(依田敏夫君) 起立多数であります。 よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。 次に、日程第28 議案第119号から日程第32 議案第124号まで5案を一括採決いたします。 5案に対する委員長の報告は可決であります。 5案は、委員長報告のとおり決することに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(依田敏夫君) 御異議なしと認めます。 よって、5案は委員長報告のとおり可決いたしました。 これより日程第13、日程第24、日程第26及び日程第33 議案第107号について討論に入ります。 討論の通告がありますので順次発言を許します。 最初に、山田 厚君。 山田 厚君。 (山田 厚君 登壇) ○山田 厚君 議案第107号 平成9年度甲府市一般会計補正予算のうち、株式会社ヴァンフォーレ山梨スボーツクラブへの出資金4,000万円に反対する立場から討論いたします。 甲府市は、市の財政が非常に逼迫していることを事あるごとに強調されます。この間福祉団体の補助金のカット、市の最先端で働いておられる職員の皆さんの人件費の削減、そして節電、節約、営繕費などすべてをマイナス、マイナス、マイナスシーリングとしていることは御存じだと思います。にもかかわらず株式会社ヴァンフォーレに公金4,000万円を出資します。この4,000万円という金額は、甲府市にとっても大金です。平成8年度決算で見ると、留守家庭児童会や児童館、児童センターに出しているお金は、甲府市が単独で約4,100万円です。児童の健全育成のための青少年対策費は、平成8年度決算では甲府市単独で1,800万円です。市立幼稚園費では、甲府市が単独で出している額は3,500万円程度です。スポーツ公園などの体育施設費は、使用料などを除いた甲府市の純粋の支出金では1億6,400万円程度です。ですから、この4,000万円は、財政難と言われている甲府市にとっては、非常に大きな金額と言わざるを得ません。この金額は、本来福祉とか教育の差し迫った必要額に回すべきと考えるものです。また甲府市当局は、株式会社ヴァンフォーレに公金4,000万円を出すその理由として、この本会議において「サッカーを通じて児童の健全育成を図る、また民間が出資しやすいように甲府市が出資金を出す。甲府市の知名度がこれによってアップする。県支出金額を見て甲府市が判断した」などと説明されましたが、このことのすべてに納得がいきません。また甲府市当局は「法人経営は自己責任であり、1回のみの出資である。経営には参加しない」と言われました。1回のみの出資金だとしても、これでは公金4,000万円も出資するのに、「出した後は関係ない。株式会社が勝手にやれ」ということにならざるを得ません。甲府市としての公的責任が全くないものになるのではないでしょうか。もし、株式会社ヴァンフォーレが不健全経営や、不健全な運営を行い、児童の健全育成や地域市民生活にさまざまな支障を生じさせたとするのならばどうするのでしょうか。 例えば議論されているサッカーくじなどで、ギャンブル性や賭博性が地域に広がったとするのならば、甲府市の責任はどうなるのでしょうか。もとより株式会社ヴァンフォーレとは福祉法人でも学校教育法人でもなく、あくまで営利を目的としたプロスポーツ株式会社です。甲府市が、この株式会社に「一切関係ない、出資金を出した後は口を出さない」ということでは、公金4,000万円も出資した側である甲府市の責任は果たされないことになります。また甲府市は「出資金額は県出資額を見て甲府市が判断した」と言われました。これはおつきあいの金額なのでしょうか。4,000万円という金額をぜひとも出資しなければいけない根拠というのは、県の出資額を見て判断したということなのでしょうか。非常に不明確です。しかも甲府市以外には、韮崎市だけという2市だけのおつきあいでは、非常に寂しいものです。今後おつきあいで口は出さないけど金だけは出す。こういうような状態では、甲府市民の公金4,000万円は、どのようになるのでしょうか。これでは新装開店にのし袋に入れてお金を渡すお祝金のようなものになってしまいます。財政難の折、このお祝金はしかも大金です。根拠が不明確な公金は支出すべきではないと考えます。 また、当局は、「民間が出資しやすいように甲府市が出資金を出す」と言われました。しかしちまたでは、サッカー熱は下火になっている。Jリーグ1部の清水エスパルスでも経営難になっているのに、ヴァンフォーレ甲府だから経営がいいとはならないと言われています。もし不幸なことに、この株式会社が経営難、倒産ともなったら甲府市の出資金4,000万円の責任はどうなるのでしょうか。また、甲府市が出資したから民間も出資したという場合、民間に対する甲府市の公的な責任はどうなるのでしょうか。またそのような場合、甲府市の知名度はどうなるのでしょうか。 そもそも甲府市が、本当に児童の健全育成やスポーツの振興を図るというのならば、サッカーという特別競技だけでなく、特別競技のプロスポーツ株式会社に出資するということではなく、現に減額の傾向にある青少年対策費や体育施設費などを増額し、さらには老朽化している公立学校の体育館などの修繕に力を入れるべきではないでしょうか。4,000万円の公金を10年に分けても単年度で400万円です。これらの費用に毎年400万円でも増額していけば、もっと地味で確実な対策になることは明らかではないでしょうか。 しかし現実の甲府市は、逆のことをしているようです。体育施設費は、平成8年度、平成7年度とのこの比較においても、8年度においては約200万円の減額になっています。青少年対策費は、平成7年度、8年度の比較では、約400万円の減額にもなっています。 以上の理由から、ヴァンフォーレ山梨株式会社に公金を支出することに私たちは反対するつもりです。 以上です。 ○議長(依田敏夫君) 次に、谷川義孝君。 谷川義孝君。 (谷川義孝君 登壇) ○谷川義孝君 議案第107号中 平成9年度甲府市一般会計補正予算(第2号)について、賛成討論を行います。 本案は、民生、衛生、教育等各施設に必要かつ欠くべからざる予算を計上したものであり、当局の提案は時宜を得たものと考えます。 この中で、株式会社ヴァンフォーレ山梨スポーツクラブへの出資については、本市として初めての措置であり、その執行には慎重を期すことは当然でありますが、出資の意図するところは、あくまでもスポーツの振興と発展に役立ち、特にプロスポーツ団体として官民一体となった支援を行うことにより地域の連帯感や活性化が図られる。県や市など地方公共団体が出資することにより、民間企業などが出資しやすい環境が整い、広告スポンサーの獲得などのクラブ系基盤の確立にも効果が期待できる。ヴァンフォーレ甲府は、甲府サッカークラブに端を発し、スポーツの遺産的存在であり、甲府の知名度アップにも効果的な影響力がある、などの効果が期待できるところであります。 さらに今後については、「法人の経営は、法人の自己責任において行う」ことを柱とした覚書を締結することから、ホームタウンとしての本市の責務は十分に果たすことができ、そのメリットを享受できると判断に立ちましたので本案に賛成するものであります。 ○議長(依田敏夫君) 次に、岡田 修君。 岡田 修君。 (岡田 修君 登壇) ○岡田 修君 議案第107号 平成9年度甲府市一般会計補正予算(第2号)中、第2款総務費4,000万円について反対の討論を行います。 これはヴァンフォーレ甲府への市の出資にかかわる問題です。 まず、Jリーグのチームを育てたいというこの思いは、広範な市民感情が現在甲府市に存在しております。同時にサッカー振興の本来のあり方と、この間のJリーグの教訓から言って、自治体と民間拠出の資本金で賄う現在の運営方式が、地域スポーツの振興というJリーグの理念を生かしていく上でどうなのかという疑問が存在をしています。 こうした状況の中で、プロサッカーJリーグは、ヴァンフォーレ甲府を99年からスタートする2部リーグへの加入を無条件で承認しました。もともとJリーグは地域スポーツの振興を掲げて5年前に創設されましたが、一時期の人気が急速に冷え込み、最近は清水エスパルスの経営危機、JFLの鳥栖フユーチャーズの改編など困難な事態が起きてきておりまして、ほかにも2部リーグ予定クラブが相次いで撒退、解散するなど後退した状況も生まれております。そのためにJリーグ側にはあせりがあり、現状は99年の2部リーグ発足を無理してでも強行しようという動きを見せております。 Jリーグの創設時とは違って、十分に地域の創立条件の成熟を基盤にして進められることが求められており、サッカー熱の比較的高い山梨県民、甲府市民の間でも慎重論が強まっているのも今日の特徴であります。ことし2月、鳥栖フユーチャーズ佐賀スポーツクラブが約12億円の赤字を抱えて倒産しました。同クラブには、佐賀県と鳥栖市がそれぞれ1,000万円を出資しており、結局出資金は返却されず、税金のむだ遣いと批判されました。同時に鳥栖市が、地総債などによる100%投資で約100億円をかけたJリーグ規格の鳥栖スタジアムも建設費の借金に加え、その運営費に市が年間7,000万円を持ち出しており、市財政を圧迫しております。 Jリーグクラブの出資金は、自治体と民間企業、個人の資本金で賄う方式をどこでもとっておりますが、実際は鳥栖でも、また清水でも強力な大企業のスポンサーがなかったことが不安定の要因になっております。清水の場合は、市民による株主制度も採用いたしましたが、今のJリーグのやり方では年間数十ないし100億円程度の運営費を確保することは幾つかのクラブを除いては無理が出てきております。ヴァンフォーレ甲府の場合も同様の出資方式をとっていますが、現実問題としては強力な企業スポンサーが確保されない限り、県や市の出資金や運営費の負担が多大なものになるのは明らかで、大企業スポンサー確保の可能性は困難な状態であります。 地域スポーツの振興というJリーグ本来の目的に沿った実施を図るためには、住民に支持される土壌をしっかりと固めていくことが基本であり、それを自治体が援助することは当然のことであります。ヴァンフォーレ甲府が、そうした本来のJリーグの目的に即して発展を遂げていくのであれば、それを単純に営利企業だとか地方自治体の本来の任務から逸脱したものとは言えませんが、現在のヴァンフォーレ甲府がとっている運営方式は、自治体の援助に安易に依存するものとなっており、今後の財政負担の増大によっていずれ行き詰まるものであることは、この間のJリーグの経験でも明らかであります。 県内のサッカー愛好者、関係者、ファンも、地域スポーツ振興が切実な願いであり、その方向と真に結びついた対策がないままに出資することは適切ではありません。このことは、本日の山日新聞の記事によってもその一部が証明されました。本日の山日新聞は「ヴァンフォーレ甲府J2決定新舞台へホィッスルへ」の中で、「99年のJリーグ2部は、今のところJとJリーグ準会員チームの計4チームとヴァンフォーレ甲府などJ2参加が承認された7チーム合わせて最大11チームが参加してスタートする見込みだ。最も危惧されるのは、試合数が少なくなるとチームの収益の柱となる有料観客数の確保に影響が出ないかという点だ。現在、行われているJFL方式の各チーム総当たり戦の方式に当てはめると、最大11チームが参加してJ2を行う場合で年間20試合と、現在のJFLよりも10試合少なくなる計算になる。同スポーツクラブによると、今期の収入はクラブサポーター会費と入場料合わせて約4,000万円。スポンサー料が約1億円で今期の当初の運営費に計上した2億4,600万円には届かない見通しになっている」として、「安定収入確保が課題」というタイトルで指摘しております。 以上、私はこのような点を指摘いたしまして、今回の議案第107号についての反対討論といたします。 ○議長(依田敏夫君) ほかに討論はありませんか。 これをもって討論を終結いたします。 これより本案を起立により採決いたします。 本案に対する各常任委員長の報告は可決であります。 本案は、各常任委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。 (賛成者 起立) ○議長(依田敏夫君) 起立多数であります。 よって、本案は各常任委員長報告のとおり可決いたしました。 次に、日程第34 甲議第16号を議題といたします。 堀内征治君から提案理由の説明を求めます。堀内征治君。 堀内征治君。 (堀内征治君 登壇) ○堀内征治君 案文の朗読をもって、提案理由の説明にかえさせていただきます。 遺伝子組換え食品の表示等を求める意見書(案) トウモロコシや大豆などの遺伝子組換え作物の輸入が始まり、これらはすでに各種の食品に形を変えて、消費者の食卓に上がっている。 厚生省は、遺伝子組換え食品について「安全性に問題はない」としているが、これらの食品を長期にわたり摂取した場合の健康や生態系への影響などは、慎重に検証する必要がある。 また、消費者に遺伝子組換え食品であることを知らせるための表示は、費者の「知る権利」や「選択する自由」を保障するために最低限必要なことである。 よって、政府におかれては、次の事項を実施されるよう強く要望する。
1 国の責任において、遺伝子組換え食品の長期的、継続的な「安全性評価」や「環境影響評価」を十分に行うこと。 以上、地方自治法第99条第2項の規定により意見書を提出する。 平成9年12月17日 甲府市議会 あて先は、内閣総理大臣、厚生大臣、農林水産大臣、通商産業大臣であります。 なお、字句の修正等については、議長に委任いたします。 ○議長(依田敏夫君) 以上で説明は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑はありませんか―――質疑なしと認めます。 お諮りいたします。 本案については、会議規則第37条第2項の規定により委員会の付託を省略いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(依田敏夫君) 御異議なしと認めます。 よって、甲議第16号については委員会の付託を省略することに決しました。 これより本案を採決いたします。 本案は、提案のとおり決することに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(依田敏夫君) 御異議なしと認めます。 よって、甲議第16号については、提案のとおり可決いたしました。 次に、日程第35 甲議第17号を議題といたします。 末木隆義君から提案理由の説明を求めます。末木隆義君。 末木隆義君。 (末木隆義君 登壇) ○末木隆義君 案文の朗読をもって、提案理由の説明にかえさせていただきます。 労働者の労働条件と権利を守り、拡充するための労働法制の改正を求める意見書(案) 本年は、労働者の労働条件の向上と権利確立に大きく貢献してきた、労働基準法の施行から50年という記念すべき年にあたる。 昨年、労働基準法など労働関係法の整備が行われ、労働条件などの改善は図られているが、依然として解雇や退職金の未払などに関する労働相談件数は増加している。 また、規制緩和に便乗し、労働基準の緩和を求めようとする動きも出ており、労働法制の遵守が強く求められている。 よって、政府におかれては、次の事項を整備されるよう強く要望する。
1 男女が共に仕事と家庭の責任を担える労働条件を確立するために、時間外・休日労働及び深夜業の男女共通規制の法制化を行うこと。 以上、地方自治法第99条第2項の規定により意見書を提出する。 平成9年12月17日 甲府市議会 あて先は、内閣総理大臣、労働大臣であります。 なお、字句の修正等については、議長に委任いたします。 以上です。 ○議長(依田敏夫君) 以上で説明は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑はありませんか―――質疑なしと認めます。 お諮りいたします。 本案については、会議規則第37条第2項の規定により委員会の付託を省略いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(依田敏夫君) 御異議なしと認めます。 よって、甲議第17号については委員会の付託を省略することに決しました。 これより本案を採決いたします。 本案は、提案のとおり決することに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(依田敏夫君) 御異議なしと認めます。 よって、甲議第17号については、提案のとおり可決いたしました。 ただいま可決いたしました甲議第16号及び甲議第17号の意見書については、条項、字句、その他整理を要するものについては、その整理を議長に委任することに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(依田敏夫君) 御異議なしと認めます。 よって、さように決しました。 次に、総務、民生文教、経済都市開発、建設水道の各常任委員長から、目下委員会において審査中の事件及び所管事項の調査について、会議規則第87号の規定により別紙申出書のとおり閉会中の継続審査及び調査の申し出があります。 この件について討論の通告がありますので順次発言を許します。内藤幸男君。 内藤幸男君。 (内藤幸男君 登壇) ○内藤幸男君 請願第9−17号 市立甲府病院跡地(西別館)を特別養護老人ホーム兼痴呆棟として活用を求める請願について、民生文教委員会は継続審査にすることに決定いたしました。私は、継続審査に反対の立場から討論を行います。 我が国は、世界で最長寿国となり、超高齢化社会を迎えております。甲府市においても平成12年には高齢者数が3万7,000人以上になると予測されております。特に養護老人ホーム入所待機者35名、特別養護老人ホーム入所待機者121名、特別介護棟入所待機者42名で、当該施設の整備は緊急を要する問題であり、請願人である甲府市老人クラブ連合会会長、湯田地区自治会連合会会長、伊勢地区自治会連合会会長、湯田地区老人クラブの連合会会長、伊勢地区老人クラブの連合会会長のみならず、全市民が渇望しているところであります。 継続審査にすることは、日ごろ議会において福祉対策の強化を訴えている姿勢に逆行するものであり、請願を採択することこそ市民の信頼を得る道だと確信をしております。 以上の理由によって継続審査にすることに反対をいたします。 ○議長(依田敏夫君) 次に、海野平八郎君。 海野平八郎君。 (海野平八郎君 登壇) ○海野平八郎君 請願第9−17号 市立甲府病院跡地(西別館)を特別養護老人ホーム兼痴呆棟として活用を求める請願を継続審査とすることについて賛成の討論を行います。 21世紀の高齢社会を安心して迎えるためには社会保障制度の確立と、さらには施設の整備は重要な課題と考えます。しかしながら、特別養護老人ホームの建設について当局から「本市におきましても待機者数が増加傾向にあることは十分認識しておりますが、現在、厚生省におきましては在宅福祉充実、推進の観点から現行老人保健計画以外の建設は協議の対象とすべきでないとの判断を行っておるところです。したがいまして、本市が単独事業として行う場合であっても、事業認可が得られませんので、現状では不可能であります。現行計画が終了する平成11年度以降の新たな高齢者保健福祉計画の中で社会福祉法人等の動向も勘案しながら施設計画を検討してまいります」との答弁がなされたところであります。 さらに現在、市議会議員、医療関係団体の代表、自治会連合会の代表、婦人団体の代表、地域等の代表等で構成する病院跡地利用検討委員会において、新市立甲府病院建設に伴う病院跡地等の利活用について多面的、かつ総合的に調査研究を進めているところでもありますので、継続して審査していただくことに賛成であります。 以上です。 ○議長(依田敏夫君) 次に、中西 久君。 中西 久君。 (中西 久君 登壇) ○中西 久君 市立甲府病院跡地(西別館)を特別養護老人ホーム兼痴呆棟として活用を求める請願書について、民生文教委員会は継続審査にすることに決まりました。私は、継続審査に反対をする立場から討論を行います。 先ほど内藤議員からも継続審査に反対の討論がありましたとおり、多くの待機者が一日千秋の思いで待っております。 (「そうだ」と呼ぶ者あり) 市長も日ごろから「市財政の厳しい中でも福祉は絶対後退させない」と言っているとおり、私もまさに同感であります。 介護保険が成立いたしましたが、国民は「制度の内容がよくわからない。必要なサービスが受けられるのかな」こういう不安でいっぱいであります。病める者、悩める者、弱き者を助けることこそ我々議員の使命であると考えます。したがって、請願人である甲府市老人クラブ連合会等々請願については願意妥当であり、今議会において採択すべきものと思います。 以上の理由によって継続審査にすることに反対をいたします。 ○議長(依田敏夫君) ほかに討論はありませんか。 これをもって討論を終結いたします。 これより各常任委員長からの閉会中継続審査の申出中、民生文教委員会の請願第9−17号についてお諮りいたします。 本案は、起立により採決いたします。 (上田英文君「異議あり」と呼ぶ) ○議長(依田敏夫君) 上田英文君。 ○上田英文君 議長、採決にあたりましては記名投票でお願いをいたします。お諮りください。 ○議長(依田敏夫君) ただいま上田英文君から請願第9−17号について記名投票をもって採決をされたいとの要求がありました。 この要求は、会議規則第123条第1項の規定によりまして5人以上を必要といたします。 よって、要求する諸君の起立を求めます。 (賛成者 起立) ○議長(依田敏夫君) 起立5人以上でありますので、要求は成立いたしました。 (斉藤憲二君「議長」と呼ぶ) ○議長(依田敏夫君) 斉藤憲二君。 ○斉藤憲二君 請願第9−17号については、無記名投票をもって採決をお願いいたしたいと思います。 以上です。 ○議長(依田敏夫君) ただいま斉藤憲二君から請願第9−17号について無記名投票をもって採決をされたいとの要求がありました。 この要求は、会議規則第123条第1項の規定によりまして5人以上を必要といたします。 よって、要求する諸君の起立を求めます。 (賛成者 起立) ○議長(依田敏夫君) 起立5人以上でありますので、要求は成立いたしました。 よって、この採決については、記名投票によられたいとの要求と、無記名投票によられたいとの要求が同時にあり、それぞれ成立いたしました。 議事の都合により暫時休憩いたします。 午後3時50分 休 憩 午後4時10分 再開議 ○議長(依田敏夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 これより、各常任委員長からの閉会中継続審査の申出中、民生文教委員会の請願第9−17号についてお諮りいたします。 本件については、記名投票及び無記名投票の要求がそれぞれ成立いたしております。 よって、いずれの方法によるかを、会議規則第123条第2項の規定により、無記名投票をもって採決いたします。 議場の閉鎖を命じます。 (議場 閉鎖) ○議長(依田敏夫君) ただいまの出席議員数は34名であります。 投票用紙を配付いたさせます。 (書記、投票用紙を配付) ○議長(依田敏夫君) 投票用紙の配付漏れはありませんか―――配付漏れなしと認めます。 投票箱を改めさせます。 (書記、投票箱を点検) ○議長(依田敏夫君) 異状なしと認めます。 念のため申し上げます。 記名投票によるを可とする諸君は赤票を、否とする諸君は白票を点呼に応じて順次投票をお願いいたします。 なお、残った票は、封筒に入れてお持ちください。 投票用紙を確認願います。2枚入っております。 事務局に点呼を命じます。 (書記、各員の氏名を点呼)
1番 雨宮年江君 2番 山田 厚君 ○議長(依田敏夫君) 投票漏れはありませんか一投票漏れなしと認めます。 投票を終了いたします。 議場の閉鎖を解きます。 (議場 開鎖) ○議長(依田敏夫君) 開票を行います。
会議規則第31条第2項の規定により立会人に (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(依田敏夫君) 御異議なしと認めます。 よって、両君を立会人とすることに決しました。 両君に立ち会いをお願いをいたします。 (清水俊彦君、保坂一夫君立ち会い、投票を点検) ○議長(依田敏夫君) 投票の結果を報告いたします。
投票総数 34票
そのうち よって、無記名投票により採決することに決しました。 投票事務の整理のため、しばらく時間をいただきたいと思います。自席にてお待ちください。 これより、各常任委員長からの閉会中継続審査の申出中、民生文教委員会の請願第9−17号についてお諮りいたします。 本件については、無記名投票によりこれを採決いたします。 議場の閉鎖を命じます。 (議場 閉鎖) ○議長(依田敏夫君) ただいまの出席議員数は34名であります。 投票用紙を配付いたさせます。 (書記、投票用紙を配付) ○議長(依田敏夫君) 投票用紙の配付漏れはありませんか―――配付漏れなしと認めます。 投票箱を改めさせます。 (書記、投票箱を点検) ○議長(依田敏夫君) 異状なしと認めます。 念のため申し上げます。 会議規則第125条の規定により、本件の継続審査を可とする諸君は白票を、否とする諸君は赤票を点呼に応じて順次投票願います。 投票用紙を確認願います。 事務局に点呼を命じます。 (書記、各員の氏名を点呼)
1番 雨宮年江君 2番 山田 厚君 ○議長(依田敏夫君) 投票漏れはありませんか―――投票漏れなしと認めます。 投票を終了いたします。 議場の閉鎖を解きます。 (議場 開鎖) ○議長(依田敏夫君) 開票を行います。
会議規則第31条第2項の規定により立会人に (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(依田敏夫君) 御異議なしと認めます。 よって、両君を立会人とすることに決しました。 両君に立ち会いをお願いいたします。 (柳沢暢幸君、福永 稔君立ち会い、投票を点検) ○議長(依田敏夫君) 投票の結果を報告いたします。
投票総数 34票
そのうち よって、請願第9−17号については、民生文教委員長の申し出のとおり閉会中継続審査とすることに決しました。 重ねてお諮りいたします。 各常任委員長からの申出中、ただいま可決されました請願第9−17号を除く他の事件については、各常任委員長から申し出のとおり、閉会中の継続審査及び調査に付することに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(依田敏夫君) 御異議なしと認めます。 よって、各常任委員長から申し出のとおり閉会中の継続審査及び調査に付することに決しました。 以上をもって、本定例会に提案された議案及び請願等の審議を全部終了いたしましたので、会議を閉じ、12月甲府市議会定例会を閉会いたします。 午後4時29分 閉会
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