甲府には、酒の肴に加えて種類が豊富なおにぎりを看板メニューにした、「おにぎり居酒屋」が昔からポピュラーだったそう。「手毬」も50年以上続く、おにぎり居酒屋です。小ぶりの三 角形のおにぎりで、具は11種類(1個¥170(税込))。店主の近藤博さんは、先代から今の店を引き継ぐ時に「できる限り小さく握りなさい」と言われ、特訓したと話します。このサイズ感が飲んだ後にぴったりな大きさで、ふわっと握られているので軽やか。お米は江戸時代に将軍に献上していたといわれる「武川米コシヒカリ」を使用。一番人気の具は焼きたらこだとか。お土産にし て、帰りの電車で食べるのもおすすめです。
ちょっぴり甘めのネギ味噌が入ったおにぎり。そのほか、山ごぼうや葉唐辛子の醤油漬け、しその実など全部で11種類。
右が店主の近藤博さん、左が奥様の清美さん。店内には近藤さんの愛する70〜80年代の歌謡曲が流れています。
甲府の人は飲んだら「シメはおにぎり」なんだそう。店主の近藤さんは元は塾の先生で当時の生徒さんもお客さんで来るのだとか。そんなほのぼのした感じもいいですね。
TEXT: YUMIKO TAKAYAMA PHOTO: YUKAKO HIRAMATSU