

◎信玄の「国づくり」の理念は「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、あだは敵なり」で、国全体が城であり、人の和こそ、まさに山河の険しさに匹敵すると信じた。事実、生涯を通じ、敵に甲斐の地を一歩なりとも踏ませることはなかった。
◎武田軍の陣頭には、常に「風林火山」の軍旗が立てられた。中国の孫子の兵法で「はやきこと風のごとく・しずかなること林のごとく・しんりゃくすること火のごとく・うごかざること山のごとし」の意。信玄の生涯にわたる合戦の数は、百三十余度という。まさに戦国のまっただ中だった。



信玄の「陣中食」といわれる「ほうとう」は、味噌で味付けした汁に麺と野菜をともに煮込む。「煮貝」は煮アワビの醤油漬け。

信玄愛用の軍配。日の丸に毘沙門天の梵字が描かれ、信仰性が高い。

