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市民がこうふの話題をお届け!
中道町右左口宿は、戦国時代に徳川家康が整備した中道往還の主要な宿場町として栄えた町です。右左口宿歴史文化村推進会の会長・渡辺治さん、顧問・千野宇平さんと一緒にまち歩きをしました。
※ 中道往還は、甲斐(山梨)と駿河(静岡)とを最短距離で結ぶ道。東の若彦路と西の河内路の中間にある
右左口の「宿」とは、主に物流の中継点として人や馬を休ませて、次の荷役に品物を渡す場所のことだそうです。「右左口宿」バス停から峠に向かう約400mの坂道が、宿場町として栄えた「宿通り」。由緒ある町並みを知ってもらおうと、今年の春祭りに52基の「灯籠」を道の両脇に設置したところ、大きな反響があったそうです。「灯籠を置いたら、“この通りの風情があっていいじゃないか”とみんなが気付き始めて」と会長の渡辺さん。お盆や秋祭りにも灯籠の設置が予定されています。
※1 隣接する武田氏館跡(現・武田神社)の見どころなども紹介しています
※2 灯籠の保管場所として自宅の2階を提供する方もいるなど、町全体で“おもてなし”が行われている
■お盆時期設置期間:8月6日(日)~20日(日)<予定>
郷土の歌人・山崎方代の短歌に<一度だけ本当の恋がありまして南天の実が知っております>という一首があります。歩く途中で「実はこのお宅のお姑さんが、その人だったという話が…」と教えてもらい「おおっ!」と耳を傾けると、「でもこの辺のおばあちゃんは達は、みんな“それ、私のことよ”って手を挙げるんですよ」ですって。真相はさておき、どんな人かな?と想像しながら歩いてみるのも一興ですね。
※ 通りのあちらこちらに、山崎方代の短歌が飾られている
宿通りの終点付近には、しだれ桜と六地蔵、高台に観音堂があります。六地蔵のそばには「東照神君御殿場跡」の碑。およそ440年前、徳川家康がこの地に滞在したと思うと感慨深いものがあります。しだれ桜は敬泉寺のご住職夫妻が25年ほど前に植えたもの。観音堂まで上ると、爽やかな風と共に緑豊かな右左口の里と甲府盆地が広がって、最高の眺めでした。
※1 六地蔵の頭巾とよだれかけは、春と秋のお彼岸頃、有志の方が手作りされるそう
※2 案内してくださった渡辺さん(右)と千野さん(左)。
ありがとうございました!
山崎方代生屋跡地の方代公園では、いつも世間話をしているおばあさま方がいらっしゃるそうです。「そういう人たちに会えるカフェができたらいいなと思っています」と渡辺さん。すてきなご隠居さまに会える散歩道として、右左口宿が有名になる日も近そうですね。皆さんもぜひ、歴史と文化のまち・中道を歩いてみてください。