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2024年10月号・圧巻の石垣! Let's go 甲府城!

202410-01 ※圧巻の石垣。下から見上げるとより迫力があります

 舞鶴城とも呼ばれる“甲府城”。甲府にあることから武田信玄公のお城と勘違いする方もいますが、武田氏滅亡後、豊臣秀吉の命で建てられたといわれています。今回は、甲府城の一番の魅力である石垣にスポットをあてて取材しました。

「野面積み」甲府城の石垣

202410-02 県防災新館の地下1階にある「甲府城石垣展示室」を訪れました。入ってまず目に飛び込んでくるのは、横たわる胴木と石垣。この胴木は、地盤をしっかり支える土台です。

この上に野面積みという手法で巨石が積まれています。石の形を生かしていて、ほぼ成形せずに積まれていますが、そこに収まることが決まっていたかのように、ピッタリ。隙間もきちんと埋められています。甲府城の石垣に使われている石は安山岩が多く、愛宕山から採れたものだそうです。

 ※普段は土台となっていて見えない胴木も展示されています

「矢穴」は石を割った証

202410-03 場所を移動して甲府城へ来ました。石垣を築く過程では、巨大な石を割って加工することがあります。石を割った痕跡とされる矢穴は、加工された年代によって大きさが違います。矢穴の幅が広くなるほど、古いものだそうで、石を割る道具の進化によって変化しているそうです。

 

 ※比較的幅が広い矢穴。加工されたのは近世初期頃と思われます

甲府城の石垣は記録保持者

202410-04 “舞鶴城”と呼ばれる由来は、城内にある稲荷櫓が特定の角度から見ると、鶴が羽を広げたように見えることからだそうです。太田町にある遊亀公園は、「鶴は千年、亀は万年」ということわざにちなんで、舞鶴城の対として呼ばれるようになったそうです。

甲府城の石垣は一番高いところで約17mあり、東日本最大級だそうです。また、甲府駅を走る電車の窓から見える石垣の横幅は、日本一長いそうです。縦にも横にも、記録があるのですね。

 

 ※復元された「稲荷櫓」。角度によっては鶴に見える…?

今月の市民レポーター/野呂 貴美恵(のろ きみえ)

202410-05 東京方面から電車で甲府に帰ってくる際、駅に近づくと見える石垣。“帰ってきた”とホッとする景色です。甲府城で印象的な「野面積み」の石垣。これまでの市民レポーターの取材では古墳、レンガ館と積み上げる観点から、つながりをもって学んできました。歴史はつながりですね。ぜひ皆さんも訪れてみてください。

 

 

 

 

 

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