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2026年3月号・日本最古級の擬洋風建築住宅「富岡家住宅」

202603001 擬洋風建築とは、主に幕末から明治時代初期に作られた、“外観は洋風・作りは和風”の木造建築です。今回、住居として残る県内最古、全国でも2番目に古いといわれる擬洋風建築・富岡家住宅を特別に取材させていただきました。(通常、一般公開はされておりません)

※和風と洋風が調和した特徴的な外観

和洋折衷の家

202603002 富岡家住宅は、山梨県権知事(副知事)であった富岡敬明氏の居宅として、明治8年(1875)から9年(1876)に建築されました。令和4年(2022)に主屋・書院・土蔵・厩が国重要文化財に指定され、敷地内にある石塁も国重要文化財となっています。平成中期までは、富岡家の住居として使用されていました。主屋は白漆喰の壁に窓ガラス、2階にはバルコニー。一見洋風に見えますが、玄関は和風の瓦屋根と引き戸になっています。屋内は、1階は和風、2階は洋風の作りとなっており、明治期の擬洋風建築を肌で感じることができます。

※趣のある床の間が際立つ書院

増築の歴史

202603003 明治24年(1891)、熊本県知事としての職務を終えた富岡敬明氏は、甲府の家へ戻ってきました。漢文を嗜んでいた氏は、主屋の西側に書院を増築。裏庭にあった大きな2本の松から「雙松山房(そうしょうさんぼう)」と名付けられ、川端康成や明治時代三筆の1人・中林梧竹など多くの文人墨客がここを訪れました。その後、さらに廊下を増築したため、壁に軒の跡が残っていたり、段違い2つの廊下が並んでいたりと、おもしろい構造になっています。

※壁に残る跡から、ここに主屋の軒があったことがわかる
 

富岡敬明氏と富岡家

202603004 40代のころに故郷の佐賀で死刑判決を受けた後、恩赦となった富岡敬明氏。その後は地方高官として活躍しました。明治5年(1872)50歳の時、山梨県権参事として赴任し、大小切騒動の収拾、蚕糸業の振興や日野春開拓などの功績を残しています。また、氏が漢文で綴った『雙松山房史』には、自身の子孫への言葉も残されており、それは今も富岡家に受け継がれているそうです。

※お話を聞かせてくださった富岡家現当主・富岡信也さん
 

今月の担当レポーター/若木 千尋(わかぎ ちひろ)

202603005 今回、富岡敬明氏や富岡家の歴史以外にも、文化財の保存や修理について貴重なお話を聞くことができました。現当主である富岡信しんや也さんの「昔からたくさん人が訪れる場所だったから今後も何かに活用してもらいたい」という言葉が印象に残っています。つないでいくことの大切さと難しさを改めて感じました。

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