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2026年8月号・甲斐善光寺 信玄公が守った、次世代に受け継ぎたいもの

202608001 甲斐善光寺の「宝物館」には、数々の文化財が保存されています。中でもひときわ目を引くのが、今年3月に国の重要文化財に指定されることになった「木造源頼朝坐像・木造源実朝坐像」です。なぜ甲府市の善光寺にこれらが安置されているのか、今回はその理由を渡辺執事に教えていただきました。(宝物館内は撮影不可です。今回は取材のため特別に撮影させていただきました)

※壮大な本堂や山門も国の重要文化財に指定されています

◆日本最古の貴重な頼朝像

202608002 源頼朝公といえば鎌倉幕府を開いたことで有名です。そんな、頼朝公の日本最古の肖像彫刻が甲斐善光寺にあります。元々は、妻・北条政子が頼朝を偲んで、制作を命じたもの。像の内側に墨で「御堂が二度の火災に遭うが、首の部分だけはなんとか取り出された」と書かれていました。胴体部分は後に作り直されたものですが、頭部は製作当初のものとされています。

※多くの歴史的作品が貯蔵されている宝物館

◆信玄公もリスペクトしていた!

 源頼朝像は、元は信濃善光寺に安置されていました。かの有名な川中島の合戦の際、焼失を恐れた武田信玄公が数々の寺宝類とともに甲府に持ち帰ってきたそうです。源頼朝像の隣には「木造源実朝坐像」も並び、2体揃っていることと、頼朝像の頭部が13世紀前半のものであることが加わり国の重要文化財に指定されることになりました。信玄公は信心深い武将で、武家政権を創った源頼朝公に特別な思いを抱いていたようです。

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※日本最古の木造源頼朝坐像(左)、木造源実朝坐像(右)

◆先人たちの思いを受け取って

202608005 近年の調査により、頼朝本人の姿に最も近いとされるそうです。私たちがこの源頼朝像を身近な環境で目にすることができるのは、信玄公のおかげだったのですね。価値ある文化財をより永く残すために、私たちが、歴史の雄大さに触れ、学んだことを後世へと伝えていくことが大切だと感じました。何百年もの歴史の息づかいを感じられる甲斐善光寺の宝物館でした。

※収蔵されている文化財にまつわるお話を伺いました

今月の担当レポーター/江田 真澄(えだ ますみ)

202608006 作品を火災から守るために動いた先人がいたことで私たちは、800年前の彫刻を見ることができました。貴重な文化財がこれからも受け継がれていくように、歴史に目を向け寺社仏閣や美術館、博物館などに積極的に足を運びたいと思います。皆さんもマナーを守りぜひ訪れてみてください。

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