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更新日:2025年2月14日

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【結果報告】第23回方代の里なかみち短歌大会

「方代の里なかみち短歌大会」は、甲府市出身の歌人「山崎方代(やまざきほうだい)<1914-1985>」を顕彰する短歌大会です。

この大会も本年度で第23回目を数え毎回多くの皆様から応募をいただいており、今大会は、ジュニアと一般の部を合わせ、4,016首(一般の部は791名1,515首、ジュニアの部は2,501首)の優れた作品をお寄せいただきました。たくさんのご投稿ありがとうございました。

これも方代さんの温かく味わいのある歌が、多くの方々に愛され親しまれているからではないかと思っております。

「一般の部」は文部科学大臣賞、山梨県知事賞、甲府市長賞のほか特選21首、入選50首、

「ジュニアの部」は文部科学大臣賞、山梨県教育長賞、甲府市教育長賞のほか特選20首、入選77首が入賞されました。

おめでとうございました。

 山崎方代写真【写真提供:湯川晃敏氏(日本写真家協会)】

選者

<一般の部>大下一真・春日いづみ・三枝浩樹(五十音順)
<ジュニアの部>窪川美代子・河野小百合・土屋喜雄(五十音順)

大会大賞作品

文部科学大臣賞一般の部

千葉県松戸市 堀 卓

今日もまたリアル書店が一つ消え置き場をなくす誰かのレモン

《評》書店が次々と消えて行く。本の購入は専らネットを利用するという人が増えている。また本離れも進んでいる。梶井基次郎の『檸檬』では「得体の知れない不吉な塊」、を抱いた主人公が果物屋で見つけた一個のレモンによって丸善の爆発を夢想する。想像力によってレモンは爆弾となり心に巣食う「焦燥や嫌悪」を変えることができるのだ。書店が消えるということは単に本を選ぶ状況が変わるだけではなく、想像力までもが蝕まれていくのではないか、ストレスやさまざまな負の感情は時代の中でどのように処理されてゆくのだろうか。『檸檬』を下敷きに現代の人々の心理の行方を詠んで秀逸である。

【評 春日 いづみ】

文部科学大臣賞ジュニアの部

三沢市立堀口中学校 熊谷 凛

船のごと揺れる祭りの山車にのり笛吹くわれに夏終わりゆく

《評》山車を曳く従者と演技者の街道の光景は、勇壮、華麗です。この歌は、その光景を初句から揺れる「船のごと」と詠み笛を吹く奏者として詠んでいます。祭りの山車の最上段で大人たちと若ものの一体感が頼もしく最後は、幾多の祈願が奉納されることでしょう。街道で観覧する親御さんや友人たちとの親和感も想像できます。夏の日の想い出の最後の祭典参加が宝物になり加えて夏の終わりの哀愁も伝わってきて佳い歌となりました。

【評 土屋 喜雄】

山梨県知事賞

埼玉県富士見市 松本 尚樹

空箱に少しちいさな美しい空箱収めるこころのようだ

《評》こころとは身近にあって最も遠いものかもしれない。既知にして未知の闇の中にぼんやり見えるものかもしれない。分かっているつもりで分かっていないのが心。この一首はそう言っているように思える。こころの中には「空箱」があるらしい。からっぽの、何も入っていない空虚な箱が。でも、どうやらそれだけではなさそうで、闇の中を覗いてみると「美しい空箱」がその中には収められているらしい。「美しい」の別名は「希望の」でもあるらしい。こころって時々、寒くて空しい空気につつまれるが、その奥にはひかりのような美や希望がどうやら隠されているらしいのである。そんな気づきの、もう少し言えば発見の歌であるように思われる。漱石の名作『こころ』の主人公の先生が「少しちいさな美しい空箱」の存在に気づいていたら、自死は回避できていたのではないか。そんな妄想がふと浮かんでくる、とても心にひびく一首。

【評 三枝 浩樹】

山梨県教育長賞

甲府市立甲府商業高等学校 志村 和泉

きみひめはどこのお城に嫁いだのあまいぷちぷち後継を待つ

《評》「きみひめは」甲府市中道地区だけで生産されている人気のもろこしであり、これを採り上げた風土性のある作品。しかし、このもろこしの種が燃料費の高騰などで、アメリカからの輸入が困難になり、栽培が終了となるそうだ。こうした事情を踏まえた上で、きみひめと擬人化された名称を生かし「どこのお城に嫁いだの」の発想が魅力的である。下の句の「あまいぷちぷち後継を待つ」には願いが込められていよう。また、表記にも工夫があって、四句を平仮名にしたことで、ふっくらとした粒が目に浮かぶ。地元の農産物の行く末を、高校生が真摯に捉えていることに胸を打たれた。頼もしい歌に出合い、山梨の農業の将来も満更ではない気がする。

【評 河野 小百合】

甲府市長賞

岐阜県岐阜市 後藤 進

咲きさうで咲かないままの竜胆のやうな孫なりくすぐつてみる

《評》「咲きさうで咲かないままの竜胆のやうな」というのは、どういう比喩だろうか。なかなか笑ってくれないのだろうか。あるいは、先天的な病でもあって、発達が遅れ気味なのかとも考えられる。婆(あるいは爺)としてはただただもどかしい。この歌の眼目は「くすぐつてみる」にある。くすぐったら笑ってくれるかも知れない。否、笑ってほしい。そんな願いのこめられた「くすぐつてみる」である。一般に、孫を題材とした歌は手放しで甘く、第三者には理解されにくいと言われるが、この一首は新鮮な比喩と思いの籠った動作で、いわゆる「孫うた」を越えたものとして評価したい。

【評 大下 一真】

甲府市教育長賞 

甲府市立中道北小学校 望月 花夏

力づよく自分の世界墨たぷり夢という字に思いをこめて

《評》お習字に真剣に向き合う姿が伝わってくるたいへん気持の通った作品です。初句の「力づよく」や「墨たっぷり」それに「思いをこめて」という表現から、作者の熱心さがあふれるように感じられるからです。「自分の世界」という言葉には、私は書道が大好きで、筆を持って字を書いているとかなしいことやいやなことをみんな忘れて、自分だけの世界に入っていられるという心が表現されています。将来の目標に向けて一生懸命に進んでゆこうという意気込みが頼もしいですね。作者の夢はきっと現実になる日が来るでしょう。

【評 窪川 美代子】

そのほかの受賞作品は、次のとおりです
一般の部◆    
特選(21作品)    
作品 氏名 居住地
折り紙で折られた飛行機広げれば鶴だった証拠体に残る 堀 将大 岡山県倉敷市
知ってるかい風にゆれてる木立には自らゆれてる木もあるんだよ 井田 寿一 滋賀県東近江市
四人家族の三人暮らしの春が来てまだ慣れなくておかずが余る 篠 孝司 大阪府大阪市
肋骨を骨折したり夏の日にイヴの出自へ思いを馳せる 青木 美代子 東京都青梅市
茄子の葉の上にたまりし朝の露転ろがし指の泥をおとしぬ 小高 弘美 山梨県中央市
シースルーのエレベーターで塾に行く孫に手を振る街路樹のかげ 太田 節子 神奈川県相模原市
底あつきフライパンがてらりてらり卵を待ってる今日の炎天 高橋 久仁子 山梨県甲府市
いにしえも今も同じだ防人よどうか幸くあれどうか幸くあれ 大久保 花南 山梨県甲斐市
「壁」の「土」の平べったいのがかわいいと大人に教えてくれてありがとう 大久保 花南 山梨県甲斐市
身延から各駅停車のふらり旅車窓の富士も右に左に 福田 和秀 山梨県笛吹市
優しさとはこんな色かもしれないと君が皮剥くりんご見ている 羽藤 堯 岩手県奥州市
ひらがなの如きやわらかな風吹いて土の匂いを纏わせる宵 加藤 保典 東京都世田谷区
ヒグラシの鳴く森の奥で音もなくキノコになってしまいたかった 小川 浩司 埼玉県飯能市
夏色のクレヨンばかり短めになって絵日記完成間近 藤田 留実子 秋田県能代市
娘夫婦は明日洗礼を受けるとうひまわり静かに面を伏せおり 山口 明美 山梨県北杜市
剪定は切るか伸ばすか枝からはお茶飲みながらも目を離さない 髙野 美鈴 山梨県甲州市
どの弟子もまだ未熟なり病院に癌捨てて来て松を手入れす 小林 陸人 福井県坂井市
母乳とはさらり始まり濃く締まるシェフ・エホバのフルコースなり 築森 知子 島根県出雲市
いつの間に自然に離れたぼくたちは互いが互いのかさぶただった 松本 尚樹 埼玉県富士見市
つぎつぎと波紋が開いて重なってドナウの雨のしずかな円舞曲 標 珠実 東京都板橋区
母と子の軋轢ふともおもはれて夜のしじまにながすシャコンヌ 清田 せい 東京都府中市
入選(50作品)    
作品 氏名 居住地
尾を下げて頭も下げて電線の影歩む猫大暑の真昼 松浦 宣子 大阪府箕面市
庭石の蝸牛の歩みし跡に見る汝にも少し迷ひのあるを 眞庭 義夫 群馬県利根郡みなかみ町
我が貧は米あれば良し靴底の穴をかばいて眼科医へゆく 瀧 あすか 東京都杉並区
熊蟬は胴震わせて一心に今生を鳴き今生を生く 斉藤 浩美 愛知県東海市
古稀祝う花見の呉蓙に並ぶのは手紙のような妻の手料理 柏屋 敏秋 山形県山形市
太々と津軽平野に虹たちて出穂まじかの青田をぬらす 田邊 亨 青森県青森市
隣席の高校生の恋愛論三駅進んで具体化してくる 澁谷 義人 兵庫県豊岡市
大人って童心補充してますかラムネ飲みつつ家族演奏 小林 寛久 三重県桑名市
ぐだぐだの遠足の列に先生の笛怒り出す菜の花の道 岩本 幸久 広島県広島市
糠雨の降る京町に聞く鐘の間合いに鯨の呼ぶ声がする 弾正 佼一 新潟県佐渡市
とれたてのカボチャを積んで軽トラでじいちゃんと行くこども食堂 金子 歩美 群馬県吾妻郡東吾妻町
ありがとうATMの一言で済まされ終えた学費の納入 大山 凌平 東京都八王子市
妻と娘の電話ながなが続きをり吾とはたったの三分なるに 綿貫 昭三 神奈川県横浜市
あったねえ母がたらいの手動かし「リンゴの唄」を歌つてた夏 松本 惠美子 長野県塩尻市
ありし日の夫が買ひこし絵蝋燭エメラルド婚となる夜を灯す 武藤 幸子 栃木県宇都宮市
目の中に飛ぶ蚊とも折り合いをつけ見るべきほどのことは見ておく 前川 泰信 岐阜県可児市
頭のみで這ふカブトムシ肚呉れてやるとも兜はやらぬと言ふがに 東方 行雄 長野県安曇野市
貫けば傷つくことも愛と知り雨のブルーに濡れる紫陽花 伊藤 英俊 青森県黒石市
火渡りの行と思いて炎天を「えいっ」と田に出て夫を助ける 里和 倭己子 徳島県阿南市
炎天下客の少なきスーパーの駐車場にはトンボ一匹 磯田 悦子 山梨県富士吉田市
出揃いし稲穂に瞬時よぎりゆく喝采のような大粒の雨 小澤 千鶴子 山梨県北杜市
虹組に「きのこせんせ」と呼ぶ子いて髪型しばらく変えずにいよう 今澤 恵 山梨県甲府市
御囓り雅な名前いとおかしゴキブリとなりGと略さる  花澤 冨美雄 千葉県船橋市
送り火を曽孫の父の孫が焚くその亡父に似て寡黙のままに 横森 千代乃 山梨県甲府市
争ひをやめられぬヒトとふいきものを生みてしまひし地球の咎よ 竹内 輝子 長野県諏訪郡富士見町
紙袋抜けて廊下を跳ねて行くやがてうさぎになる身の林檎 稲山 博司 東京都練馬区
はぐくみて売る中の瞳になみだ見き忘れ得ずなりながき睫の 里見 絹枝 千葉県勝浦市
鍵盤より指上ぐるまでこの部屋の時間を領したる我が両手 小池 弘実 京都府京都市
「マジですか?メッチャヤバイじゃないですか」確かに敬語は使っているけど 山下 栄子 山梨県甲州市
糠床に胡瓜一本ねむらせて明日へと繋ぐバトンのように 小松 とし子 埼玉県坂戸市
あこがれのまぶしい程の都市ぐらしまた春がきてピアスをつけた 望月 美代子 山梨県甲府市
「大人っていいよな」と言う子供らに「子供っていいよな」とは言えず 松田 容典 和歌山県和歌山市
高々と秋の夕陽をかたぐるまするよう父の墓石光れり 中山 恵理 山梨県甲府市
学舎の跡地何百のソーラパネルあの頃と同じハッ颪ふく 廣瀬 博美 山梨県山梨市
昨夜の雨ふふみて吾の足先を滑らす白詰草の四つ葉は 三須 啓子 石川県金沢市
本当の恋は一度もなかったし庭の南天枯れちまったし 近江 菫花 滋賀県大津市
おぼんこぼんおぼんこぼんとつぶやけりながい階段をのぼっていくとき 北川 雄一朗 福岡県糟屋郡篠栗町
久しぶり履いたスカートその裾に春風の住むふわりふわりと 井上 秀子 東京都練馬区
マンションの解体現場音楽のような会話で外つ国になる 中谷 有希 愛知県名古屋市
「おばあちゃん僕オオタニになれるかな」畑の草をびゅびゅんと投げて 浅川 清 山梨県北杜市
ドヴォルザーク夕陽の町にしみわたる「めだかのはか」に集ふ子らにも 澤井 みのり 東京都荒川区
一行で足る筈だつた旧友へ届ける文が長くなる夜 後藤 進 岐阜県岐阜市
片割れは淋しからまし秋霖にぬれて補聴器歩道にひとつ 一瀬 武子 山梨県甲府市
天界の使いのように美しい青田に降り立つ一羽の白鷺 猫田 馨 青森県東津軽郡蓬田村
音楽を奏でる人と愛でる人だけなら戦争などなきものを 吉田 達郎 滋賀県湖南市
我がための輸血を終へし母親が卵をひとつぐいと飲み込む 清水 良郎 愛知県名古屋市
富士川を舟にて下り甲州ゆ祖母は駿河の祖父に嫁ぎき 高橋 公子 千葉県柏市
貯蔵庫に未だ残れる頑なをいかに捨てよう縛る綱ごと 梅尾 芳江 愛知県春日井市
白鳥は声を交はして戦争の終はらぬ国をひたすら目指す 藤林 正則 北海道札幌市
幼児を三人泣かせて節分の鬼がこっそり鏡を見ている 高野 和子 広島県広島市
     
ジュニアの部◆ 《高校生》    
特選(9作品)    
作品 氏名 学校名
消しゴムをふたつに切ってとっておくなくしてばかりのあの子のために 酒井 理世 山梨県立甲府東高等学校
朝起きて一番はじめにあいさつをスマートフォンにしている私 吉田 琴美 甲府市立甲府商業高等学校
君だけはめがねなしでもすぐ分かる一キロメートル離れていても 鎌田 姫嘉 甲府市立甲府商業高等学校
自転車のギアを一番軽くして風を感じる部活の帰り 秋山 航輝 甲府市立甲府商業高等学校
夏の夜花火がてらす帰り道つかれた気持ちきえさっていった 吉澤 透真 甲府市立甲府商業高等学校
もしも今あなたが辛いというのならその字にひとつ線を引かせて 佐藤 瑠香 甲府市立甲府商業高等学校
暗闇が耳から脳に溶け込まぬようにあなたに電話をさせて 佐野 史季 山梨県立甲府第一高等学校
夕立の残り香を吸う十八時変わらぬ気温湿ったこころ 祢津 はるか 山梨県立甲府第一高等学校
一日を弱酸性のシャンプーで撫でたるやうに洗ふ真夜中 齊藤 栞 星野高等学校
入選(37作品)    
作品 氏名 学校名
学生としての最後の夏休みやりたいリストいちページぶん 木下 達也 山梨県立甲府工業高等学校
この先も秘密にしようオリオン座期間限定私の相棒 大森 絵里奈 山梨県立甲府東高等学校
君の名をつづった消しゴム君に貸しカバーに隠れる私の思い 吉川 知沙 山梨県立甲府東高等学校
うつむいて帰る私を家で待つ家族と焦げたいつものカレー 坂下 にこ 山梨県立甲府東高等学校
朝靄にピアノの調べほのかにて心の岸辺音が寄せ来る 熊谷 南美 山梨県立甲府東高等学校
ああそうか幼児が遊ぶ公園を置いてきたのは大人の自分 功刀 桜 山梨県立甲府東高等学校
オフほしい毎週のよう言うけれど部活なければ部活が恋しい 芦澤 美玖 駿台甲府高等学校
ギコギコとペダル踏み込み陽炎を駆け抜けた先祖母のあの家 田中 心温 駿台甲府高等学校
快晴の大空に浮かぶ入道雲去年より早いセミの鳴き声 山田 凌史郎 駿台甲府高等学校
声あげてともにたたかう準決勝祈りよ届け目指せ甲子園 青柳 蒼 駿台甲府高等学校
星空と境目が消えた夜の海漆黒の深さに吸いこまれそう 畠中 杏 駿台甲府高等学校
富士の峰夜空に浮かぶ山小屋の灯から伝わる夏の訪れ 原田 桂華 駿台甲府高等学校
三月の最後に産まれただけなのに最年少のレッテルがつく 八尾 采香 神戸市立神港橘高等学校
白球よ内野を抜けてどこへゆく涙と汗が流るるこの夏 渡辺 雄紀 甲府市立甲府商業高等学校
夕立が届けてくれる贈り物涼しい風と七色の虹 依田 七海 甲府市立甲府商業高等学校
炎天下練習終わり炭酸水一番ほしい今日のごほうび 日向 美桜 甲府市立甲府商業高等学校
放課後の教室に残る窓際で揺れるカーテン心といっしょに 江頭 雅楽 甲府市立甲府商業高等学校
夏休み陽炎登る坂道をみんなで行く自転車の旅 小宮山 樂 甲府市立甲府商業高等学校
夏休みクーラーつけて寝転んだなにもしないが私の夏だ  深澤 日和 甲府市立甲府商業高等学校
君と見た最初で最後のスターマイン空に咲く花鳴り響く音 津島 凜凪 甲府市立甲府商業高等学校
空を見てまんまるお月に指を指すいつかあそこに行ってやるぞと 小林 光希 甲府市立甲府商業高等学校
もろこしの畑横ぎりペダルこぐ古墳見えればもうすぐ到着 髙橋 大和 甲府市立甲府商業高等学校
人混みで前が見えないそれなのに花火の夜の空の明るさ 沼田 愛加 甲府市立甲府商業高等学校
夏の夜いつもの道がにぎわって歩行者天国君を見つける 宮川 陽菜 甲府市立甲府商業高等学校
凛と鳴る涼しげな音を聞きながら記憶の中のあの人と会う 高見澤 璃桜 山梨県立甲府第一高等学校
夏の雨急に降り出しすぐに去る泣きの演技にカットがかかる 金丸 知世 山梨県立甲府第一高等学校
暑き日に仲間と共に奏でれば響く音色が空を彩る 清信 雄飛 山梨県立甲府第一高等学校
運動後体に染みる炭酸水たまに飲むのが強さの秘訣 齊藤 壮哉 山梨県立甲府第一高等学校
夏の空音をたて咲く花の音は課題忘れるまほうのくすり 小田切 琥太朗 山梨県立甲府第一高等学校
きらきらと眩しく光る夏の日よ行かないでまだ花火も海も 辻 皇介 山梨県立甲府第一高等学校
待ち切れず口に放るはかき氷溶けかけの脳きいんと冷える 中山 陶子 山梨県立甲府第一高等学校
空手部の練習終わり灼熱の屋根の上にて黒く肌焼く 金子 仁 山梨県立甲府第一高等学校
手の中に涼しい風がいつもある手ばなせないな扇風機 根津 遥 山梨県立甲府第一高等学校
雷鳴に急いで走る帰り道部活の汗と雨の匂い 成田 里凛 山梨県立甲府第一高等学校
宝毛を大事に育くむ白い腕何を願うや母の横顔 笠井 咲子 山梨県立甲府第一高等学校
席替えはしなくていいよ見ていたい隣の席の貴方の横顔 鎌田 紗和 山梨県立甲府第一高等学校
バタバタと前から順に倒れ行き次はわれしだ夏の暑さよ 佐藤 柚 山梨県立甲府第一高等学校
ジュニアの部◆ 《中学生》    
特選(8作品)    
作品 氏名 学校名
ラケットもちくつひもむすんだ僕の手よ一期一会のプレーをする 稲木 渉 笛吹市立一宮中学校
響く怒号瞬きのすき竹刀舞う一瞬の間に静まるさけび 松坂 侑真 笛吹市立一宮中学校
三百年幾度踏まれど耐えてきたあの富士さえもいつかは必ず 奥脇 英志 駿台甲府中学校
教室も誰も居ないと静かだね瓦礫の上の終戦記念日 中野 美織 北杜市立甲陵中学校
自転車と力あわせてのぼる坂下ると見える淡い夕焼け 岩澤 杏樹 甲府市立笛南中学校
先生のほんじゃいくぞがあいことば今日も今日とてはかどる勉強 仲澤 寿々世 甲府市立東中学校
ガラス越し空を漂う羊雲どこまでゆくの何を見てるの 丹治 里 北杜市立須玉中学校
天の川ふたりが会える愛の時間流れ星に願いをのせて 小池 碧人 河口湖南中学校組合立河口湖南中学校
入選(30作品)    
作品 氏名 学校名
やってやるあの演奏をこのバチで力強くなる津軽三味線 古澤 向日葵 笛吹市立一宮中学校
夏祭り浴衣を着たらお嫁さんに行くみたいと母に言われた 手塚 えみり 笛吹市立浅川中学校
ゆううつな日西へ降りゆく夕日とともに気持ち切り換え一歩踏み出す 久保 陽香 甲府市立上条中学校
信号の反対側に君がいてそのうれしさに顔がほころぶ 林 愛羽 甲府市立上条中学校
「久しぶり!」声をかけてきた我の友うれしく思いすぐにだきつく 島田 結至 甲府市立上条中学校
次世代に幸せつなぐゆめソーラー米倉山から世界に発信 三澤 茜 駿台甲府中学校
夏の日の日差しを浴びる汗雫光る姿はまるで石英 宮下 倖 駿台甲府中学校
想い込め願いと希望文字となり星夜へ託す一切れの紙 深澤 布弥 駿台甲府中学校
「早馬で帰って来てね」新盆の祖父の遺影に笑顔で話す 内田 椎捺 駿台甲府中学校
母親のため息ひとつそれだけで家族みんなが働きだす 大浦 成裕 駿台甲府中学校
踏み出そう本の世界へさあ一歩ほのかに匂う異国の香り 山田 紗矢 甲府市立富竹中学校
ぬれた髪香るえんさんまぶた閉じ夏限定の特別な教室 久保寺 莉子 甲府市立富竹中学校
暑い中ボール追いかけ全員でうばったボールをゴールへつなげ 水越 聖人 道志村立道志中学校
部活動油絵かいててぶちまけて白いジャージは夕焼けこやけ 佐藤 杏奈 北杜市立甲陵中学校
旅路にて未練の残る想いの地今はもうなきビルの一角 降幡 悠貴 北杜市立甲陵中学校
待ったなし降り出したならベランダへ洗濯物が重くなる前に 櫻井 才 甲府市立笛南中学校
真夜中の静かな部屋に着信音昨日と同じ名前と文字が 桑本 來幸 甲府市立笛南中学校
空の下輝く芝生で放つシュートネットを揺らし響く歓声 寺鼻 大斗 甲府市立笛南中学校
チチチチチ焼けてゆく音雅なりケーキに乗せる君への想い 喜多 悠花 韮崎市立韮崎東中学校
暖かい風に吹かれる桜の花吹雪のようにひらひらと舞う 塚田 真奈 韮崎市立韮崎東中学校
くやしくてめげてる時はレシーブのボール落としてでも上を向く 中野 純蓮 甲斐市立敷島中学校
ぼくの指飛んでたとんぼが止ったよぱっときえ去りぼくを離れる 平間 さくら 岩沼市立岩沼中学校
快晴で自転車乗って海へ行く坂道下れば海がきらきら 松村 花蓮 岩沼市立岩沼中学校
全部とる一点のためどこまでもボール追いかけ仲間にたくす 宮下 苺花 河口湖南中学校組合立河口湖南中学校
アットホームデイうきあしだつ心を抑えて私はまた歩きだす 白石 桜子 河口湖南中学校組合立河口湖南中学校
夏の昼プール終わりの授業中溶ける暑さにねむけとたたかう 和田 咲蘭 河口湖南中学校組合立河口湖南中学校
道着きて帯をしめれば気もしまる畳に上がっていざ練習 中山 遥斗 河口湖南中学校組合立河口湖南中学校
梅雨の時期ポツポツおちる雨たちが花びらにおち花輝かす 小林 琉希翔 河口湖南中学校組合立河口湖南中学校
夏花火枯れ木に花を咲かせたら儚く散ってまた花咲かす 古谷 健人 河口湖南中学校組合立河口湖南中学校
青空を映す鏡を突き破り我を睨みし亀の瞳よ 多田 悠太 兵庫県尼崎市立日新中学校
     
ジュニアの部◆ 《小学生》    
特選(3作品)    
作品 氏名 学校名
鮭の稚魚みんなで放流おいらせ川元気に育てと毎朝見にゆく 松木 風花 六戸町立六戸小学校
はたけみちうりぼうみつけかわいいなしっぽふりふりおしりがならぶ 七澤 穂 甲府市立中道南小学校
三沢市の野原の上の青い空ばく音ひびき飛行機飛びたつ 和久 宗矩 三沢市立木崎野小学校
入選(10作品)    
作品 氏名 学校名
楽しみは日用品の売り場内どんな仕組みか考える時 小池 莉乃 甲府市立里垣小学校
自転車でまっすぐに行くサイクリングロードこの道空へつながっている 福田 美来 三沢市立木崎野小学校
帰り道真白く光り背中押す大きな月が家へと運ぶ 市川 聡一郎 駿台甲府小学校
五回目だぼくはおふろをあらえるよおふろあらいのレンジャーになる 長田 結平 甲府市立中道北小学校
すなあそびおしろつくったとうさんときょ大なおしろかべもたかくて 志村 駿斗 甲府市立中道北小学校
夏休みカーテンあける日をあびるきもちいい朝きぼうのはじまり 荒井 星菜 甲府市立中道北小学校
海のおくとう明な色ふかくなりぐんじょう色にこわさがまして 望月 葵 甲府市立中道北小学校
ついにきた試合終ばん逆点だ足をふりぬきネットをゆらす 小林 直央 甲府市立中道北小学校
オレンジのきんもくせいが花咲かせ甘い香りにさそわれ歩く 米山 凜子 甲府市立中道北小学校
手伝いで畑へ行ったら「シャイン」の子つぶつぶかわいい大きくなあれ 市中 心望 甲府市立中道南小学校

 

 

 

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