ホーム > 仕事 > 女性の起業等支援『Can-Passスタイル』〜女性の活躍と交流機会の創出〜 > 女性のための起業等支援セミナー卒業生の活躍 > atelier idm/shinotas 仁平麻美さん(Can−Pass4期生 )
更新日:2025年3月18日
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産前産後のママとその家族に優しく寄り添いながら笑顔のきっかけづくり、居場所づくりを
妊娠中、お腹の中にいる我が子に『ただ元気に産まれてきてくれたら嬉しい』と思っていた気持ちを想い出に残すことで、産前産後のママたち自身の応援になればという想いから始まった、南アルプス市にアトリエを構える、マタニティドレス・セレモニードレスブランドshinotas。『親から子へ、想い出のバトンをこの1着から』をコンセプトに、産前産後のママとその家族に優しく寄り添いながら笑顔のきっかけづくりになれればと、ドレスブランドでありながら、ふらっと遊びにきて、子育てや何気ない話ができる、そんな居場所にもなれたらと活動されています。昨年(2024年)には、想いが重なる方々とのつながりの輪が大きくなれば、笑顔がもっと増えるのではないかという想いから『想いをつなぐドレス〜人と地域で紡ぐ子育ての未来〜』と題し、山梨で初めてのマタニティドレスファッションショーと子育てふれあいイベントを開催するなど、地域の方々を巻き込みながら活動の幅を広げ、全ての世代で暮らしやすい社会を目指して活動されています。
atelier idm(アトリエイドム)として衣装制作や、アパレルのサンプル・量産の縫製士として衣服製造をしています。面白そうなことには何でもチャレンジするスタイルで活動しています。
2020年からオリジナルのマタニティドレス・セレモニードレスブランドshinotas(シノタス)を立ち上げ、ドレス製作から運営・接客など、全て一貫して自身で行っています。
shinotasでは『親から子へ、想い出のバトンをこの1着から』をコンセプトに、産前産後のママとその家族に優しく寄り添いながら笑顔のきっかけづくりを提案しています。
ご提供プランには、オーダー・セミオーダー・レンタル・リメイク・アトリエフォトプランがあり、その他の個別のご要望にもお応えします。
また、甲府市にある産婦人科梶山クリニックさまと連携し、待合室にドレスを展示し、クリニックで出産される方には特別割引をさせていただいているほか、クリニックの隣に近年オープンした産前産後ケアサロンbebeさまでは、気軽に参加できるマタニティ・ベビーフォトイベントも年数回開催しています。
その他の活動としては、Can-Passを通じて知り合った友人たちと共にごはんを作る会や、多数のワークショップなどのイベント企画もしています。
2024年11月4日には、山梨で初めてのマタニティドレスファッションショーと子育てふれあいイベント『想いをつなぐドレス〜人と地域で紡ぐ子育ての未来〜』を開催しました。
このイベントでは行政・一般事業者関係なくフラットに、子育て支援に関する活動などの紹介も行い、Can-Passで出会った方々にも多数ご参加いただきました。
shinotasはドレスブランドですが、ふらっと遊びにきて、子育てや何気ない話ができる、そんな居場所にもなれたらいいなと思いながら活動しています。
私は、友人に誘われたことをきっかけに、高校生の頃から校内有志団体で衣装製作をしていました。
その活動が楽しく、衣装製作の道に進もうと、卒業後は服飾の専門学校にて3年間服作りを学び、その後、大阪のプレタポルテの縫製工場に就職し、婦人子供服製造技能士の資格を取得しました。
退職後は、個人でアイドルや舞台衣装の製作を始めました。
それと同時に数名のスタイリストのもとでアシスタントとして製作や現場での仕事を学ぶ日々を過ごしていました。
山梨には、退職後に3カ月ほど旅に出た九州で出会った現在の夫と2016年の結婚を機に移住し、2019年にatelier idmを開業、2020年にはshinotasを立ち上げました。
shinotasを立ち上げたきっかけは、自身の初めての妊娠・出産の経験からです。
2018年に1人目を産んだのですが、妊娠7〜8ヶ月頃に緊急入院を経験し、原因不明のまま退院することとなり、退院後も時折急にくる痛みを逃しながら、出産まで仕事をしていました。
出産後、ホルモンバランスも崩れ不安定な中、初めての子育てにあたふた過ごしていた時に、子育てに疲れてしまった多子の母親が自分の子どもを殺めてしまうというショッキングなニュースを目にしました。その時、これは自分にも起こりうることだなと感じたのと同時に、最悪の選択を選んでしまう前に一瞬でも踏みとどまれるきっかけに何か自分もなれないかなと考え、自身ができる服作りを活かそうと思い、たどり着いた答えがマタニティドレスでした。
妊娠中、お腹の中にいる我が子に『ただ元気に産まれてきてくれたら嬉しい』と思っていた気持ちを想い出に残すことで、産後の子育て中のママたち自身の応援にもなればいいなという想いから今の活動が始まりました。
活動していて良かったことはたくさんありますが、一番はたくさんの人に出会えたことです。
特にCan-Pass参加以降が顕著で、内容は違えど、想いが重なる方々と出会うことで心強さもありましたし、なにより、そのつながりが結果的にお客様への重層的な寄り添いにもつながりました。
昨年のイベント『想いをつなぐドレス』では、そのつながりの輪が大きくなれば、もっといろんな人の笑顔が増える気がする!という想いから、まずは出店者も参加者もお客様もフラットに楽しめるように意識して開催しました。結果として、様々なつながりが増え、各方面で新たな出会いや久しぶりの再会があるなど、その後のつながりだけでなく、子育て支援の波及効果にもつなげられたことが密かに嬉しく、ガッツポーズです。
活動を始めた頃は、マタニティドレスの認知度が低く、有名人がやるものでしょ?といった理想の高いイメージを持たれる方が多い印象だったのですが、shinotasなりのマタニティドレスの提案を続けてきたことで段々とそういうものではないことが伝わり始めていると感じています。とくにファッションショーの後には、世代・性別関係なく、マタニティドレスをプラスの印象で受け取ってくださる方が増えたことが嬉しかったです。
また、shinotasのマタニティドレスに対して『妊娠が進むにつれ、以前の自分とは変わっていく姿でも、ありのまま輝いて、自信が持てるドレスだと思う』と言っていただけたことが嬉しく、とても励みになっています!
今まではゼロからの立ち上げが多く必死に走ってきましたが、これからは今まで作り上げてきた形を一つ一つ、より丁寧に、より解像度を上げて昇華していきたいなと思っています。
【想いをつなぐドレス】のイベントも第二回に向けてすでに動き始めています。
大学生などこれからの若者との接点も積極的に作り、全ての世代で暮らしやすい社会を目指していけるような、社会にプラスになるものになればいいなと思っています。
個人的な部分では、自分のことが疎かになりがちなので、月一で休む日を設定し、ちゃんと休み、家族との時間を目一杯楽しめるように、健康第一で日々を整えていくとともに、いつか子育てが落ち着いた未来にはshinotasの海外展開も視野に入れたいです!
そして老後は、近所の子どもがいつでも遊びに来れるような駄菓子屋みたいな“ファンキー婆ちゃんのアトリエ”を構えて毎日楽しく過ごしたいです!
一から丁寧に、自分と向き合いながらやりたいことを明確にしていくCan-Passのセミナーは、初心にかえり、今後の展開の筋道をしっかりと考えたいと思っていた私にはとても大切な時間でした。
このセミナーではやりたいなと思っていた事を絶対に事業につなげていかなくてはならないわけではないということに驚き、感動しました。
何が本当にやりたくて、どういう形で提案していくのかを紐解ける、種を探して芽を出すきっかけになるセミナーだなと個人的には感じていて、それがとても良かったです。
甲府市が率先してこの事業を開催していることが、本当にすごいと思います。
毎年発芽していく想いが、数年後絡み合ってどんな森になっていくのか。
私はその中のどんなカタチの木になるのか楽しみです。
個人で進めていく事業は、自分で全部決められる自由とともに責任もとても大きいので、大変だけど楽しいけど大変だけど・・・のループです。私はどうしても背伸びがしてみたくなってしまう性分なので、よく家族にも協力を超えた負担をさせてしまうことが反省点です。
これから始める方には私の失敗談も活かして、より無理なく輝いていただければと思っていますので、お気軽にご連絡ください!