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更新日:2022年5月30日

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【結果報告】第20回方代の里なかみち短歌大会

「方代の里なかみち短歌大会」は、甲府市出身の歌人「山崎方代(やまざきほうだい)<1914-1985>」を顕彰する短歌大会です。

この大会も本年度で第20回目を数え毎回多くの皆様から応募をいただいており、今大会は、ジュニアと一般の部を合わせ、3,701首(一般の部は911名・1,730首、ジュニアの部は1,971首)の優れた作品をお寄せいただきました。たくさんのご投稿ありがとうございました。

これも方代さんの温かく味わいのある歌が、多くの方々に愛され親しまれているからではないかと思っております。

「一般の部」は文部科学大臣賞、山梨県知事賞、甲府市長賞のほか特選21首、入選50首、「ジュニアの部」は文部科学大臣賞、山梨県教育長賞、甲府市教育長賞のほか特選20首、入選77首が入賞されました。おめでとうございました。

 山崎方代写真【写真提供:湯川晃敏氏(日本写真家協会)】

選者

<一般の部>大下一真・今野寿美・三枝浩樹(五十音順)
<ジュニアの部>窪川美代子・河野小百合・土屋喜雄(五十音順)

大会大賞作品

文部科学大臣賞一般の部

 神奈川県横浜市 山田 裕樹さん

登ったり滑ってみたり「夏」という文字は遊具のようで楽しい

≪評≫「遊具のようで楽しい」と歌われて、改めて書いてみたが、「夏」という字は滑るはあるが、登る感じはあまりしなかった。ただ、右下がりには書きにくいので、やや右上りでやはり登ることになるのだろうか。登る滑るとなると、夏そのものよりも、波などが想起される。つまり、「夏」という字から、その語感、夏に付随するさまざまな事柄が、「遊具のようで楽しい」のではないか。作者は夏が好きなのだ。事実、現実に即した作品が多いなかで、発想のおもしろさが光った作品。【評 大下一真】

文部科学大臣賞ジュニアの部 

山梨県笛吹市立一宮中学校 小林 由季さん

緊張する心を抑え音を聞きマウスピースに息を吹き込む 

≪評≫この歌は、音楽のコンクール、大会での発表の場面であろうか。吹奏楽部による打楽器と管楽器の融和の美しさをめざしている思いが伝わってくる。いわば、今風の言葉によれば授業と部活の二刀流、日頃の錬磨がいよいよ自分の吹奏の場面に譜面をみながら、上の句で高揚感を抑えて下の句で全身の力をこめて臨みそこを詠んでいる。今ここにその景が伝わり、「緊張感」を通じて「可能性」が広がっていくことにより学生生活が充実しているようである。この一瞬の発表の成果を原点に大いなる夢を持って精進して欲しい。【評 土屋喜雄】

山梨県知事賞 

長崎県長崎市 西 史紀さん

空高き秋が瓦礫の中にあり瓦礫の中の鏡の中に

≪評≫瓦礫の中で見つかった鏡。そこに「空高き秋」が映っていたのである。うずたかい瓦礫の山と秋の青空。この瓦解の光景はどこだろうか。七十六年前の長崎?十一年前の東北の被災地?あるいはシリアのアレッポ?アフガニスタン?どこを想定するかは読者に委ねられている。愚かな人類の現実。その象徴としての瓦礫の惨状が描出された一首として注目した。その惨状を映し出すと共に、作者はそこに深い祈りの思いを投影しているのである。「空高き秋」が瓦礫の中にあったのである。下の句でその秋の青空は鏡に映ったものだったことが明らかにされる。その展回も見事である。国破れて山河あり。自然の存在は私たちの愚かさを映し出す鏡でもあって、そこには深い慰めと内省と転機のための光を宿している。静かな祈りと鎮魂の歌である。【評 三枝浩樹】

山梨県教育長賞

秋田県立秋田西高等学校 薮田 陽菜さん

夕方の坂を駆け抜け自転車は過ぎてしまった夏に気付かず 

≪評≫リズムよく詠われていて、自転車に乗っているような軽やかさがある。作品のポイントは「自転車」を擬人化したことである。自転車=私なのであるが、そうとは言わなかったことでここでは詩情が生まれた。現在はコロナ禍であり、高校生活も規制が多いことが想像できる。そうしたなか楽しみにしていた夏休みも、友達に会うことやクラブ活動なども制限されていて、謳歌するのが難しいのであろう。「過ぎてしまった夏に気付かず」のモノローグに虚しさが滲む。この措辞が生きるのは「夕方の坂を駆け抜け」の端的な把握によるが、殊に夕方という時間が物思いにマッチする。【評 河野小百合】

甲府市長賞

京都府京都市 松本 俊彦さん

いいことがあって喜ぶことよりもそれを話せることの喜び 

≪評≫簡明な叙述のうちに「こと」を繰り返してメリハリを利かせたこともあって、一読後の印象がつよい。喜びの場面は誰の眼にも好感をもたせるし、その喜びを共有すべく輪が広がってゆくことにもなるが、それにしたって、伝えられ、さらに伝えられてゆく流れがあってのこと。この二年ほど人と人との間は閉ざされ、口に出して伝えるかたちの交流など極力避けるよう強いられてきた。まことに異常なこの事態に誰もが耐えなければならなかった。いまの時点でも、まだ真に解放されたとはいえそうにない地球上の現実である。そこに思いを至らせ、当たり前が通用しない哀しみを匂わせながら、どこか祈るようなせつなさをきりりと添えて忘れがたい一首となった。【評 今野寿美】

甲府市教育長賞 

山梨県甲府市立中道南小学校 出月 十誠さん

言葉からキラキラわき出るメロディーを五線にのせて音ぷのきょうえん 

≪評≫音楽の授業の風景でしょうか。詩にメロディをつけてゆく楽しさ。「言葉からキラキラわき出る」という表現から、歌詞を口ずさむだけですらすらとメロディが生まれる様子が感じとれ、作曲することにかなり慣れているのではないかと思いました。「キラキラ」は決して新しい言葉ではありませんが、こういう風に使うことで、本当にことばやメロディが輝やいて見えてきます。「五線にのせて音ぷのきょうえん」という下の句の「きょうえん」も良いですね。ことばの選び方が適切であるため、作者が音を楽しんでいることが、読む者の心に響く一首となっています。【評 窪川美代子 】

そのほかの受賞作品は、次のとおりです

 

一般の部

特選(21作品)

作品 氏名(居住地)
ホーン鳴り日傘つぎつぎたたまれて蝉時雨止み柩出てゆく 鎌田 誠(北海道札幌市)
陶枕は父の遺品のひとつなる昭和の家の涼風が来る 斉藤 浩美(愛知県東海市)
トンネルの出口はちさき水面のやう今生の淡きさくら見にゆく 高橋 こう(茨城県古河市)
透明の納体袋に友はゐて一分間のお別れをする 和田 康(奈良県奈良市)
秋晴れの空が大きく背伸びしてぱふぱふぱふと鰯を生んだ 小澤 千鶴子(山梨県北杜市)
八月の大事な三つに加えたき母生みくれしわが誕生日 蓮見 孝子(神奈川県座間市)
東京の桜便りにふと思う亡き子の住みし代々木上原 秋山 美紀子(山梨県南巨摩郡富士川町)
亡き人の写真長押に並びいて一番若きはわれの長男 赤松 伴子(和歌山県海南市)
経線に早苗の植はる水張り田はまるで天女の物書く罫紙 藤井 重行(山口県宇部市)
遠い日の村の牧場牛五頭乳をもらいに祖母と行きたり 寒川 靖子(香川県丸亀市)
言えないでいる一言が時により重くなったり軽くなったり 杉山 太郎(神奈川県横浜市)
ぷわぷわの狗尾草の穂の先に夏雲のなごりがひっかかる 松坂 ようこ(東京都練馬区)
この山のこの谷奥にわたくしのわたくしだけの岩煙草咲く 大賀 康男(愛媛県新居浜市)
カウンターにあいつがひとり飲んでいる暖簾をもどしほかに回ろう 村松 建彦(静岡県掛川市)
山水画のなかを歩いてゐる朝か雪舟の目で橋に眺むる 木村 桂子(山口県岩国市)
初恋の君をたとへし若鮎はからりと揚げて残さずに食ぶ 田中 恒雄(山梨県笛吹市)
蝋燭の火に線香をさしたれば火の中に火の命生まれる 井上 靖(神奈川県小田原市)
どっかりと座ったはいいが老い二人秋の夜長をどう過ごすかだ 小野 卓(山梨県甲府市)
この地球主は誰か決着はもうついているでも草を刈る 菊池 陽(岩手県北上市)
背伸びして軒に吊るせし玉ねぎを連ごと抱え嫁帰り行く 三井 正(山梨県甲斐市)
唐突に坂口安吾ファルス論読みたくなって探す本棚 幅 茂(愛知県名古屋市)

入選(50作品)

作品 氏名(居住地)
片脚を上げて浅瀬に立つ鷺の影炎天の棒となるなり 北村 純一(神奈川県厚木市)
私はここにいますと言うように香りひそかに咲く沈丁花 奈良 博吉(群馬県前橋市)
プランターに実るトマトの小さきをスープに加え朝餉はなやぐ 山田 英美(山梨県甲府市)
箸置きとランチョンマットそれだけで一品増えたような気がする 荒尾 洋一(宮崎県宮崎市)
しわくちゃのこんな腕にも接種する身と人のためコロナワクチン 渡辺 さちえ(山梨県甲府市)
蹴飛ばした布団ずりあげバンザイ寝ぽんぽん船の汽笛響かせ 小野 史(東京都足立区)
月夜見の醸す潮汐たふとかり生きとし生ける物のリズムに 堺 隆(北海道札幌市)
三桁から死者は数字となる僕の想像力はたかが知れてる 堀川 卓郎(千葉県松戸市)
悲しみを落とす所をさがせずに掌に乗せてころがしている 原田 さつき(群馬県高崎市)
妻あての寒中見舞い「未亡人にようやくなった」と添え書きのあり 野上 卓(東京都世田谷区)
冬空に向かって強く振るバット真剣勝負のわが草野球 竹澤 聡(神奈川県横浜市)
はるかなるもの誘ひて満潮の海にしづかに雪は降りつぐ 京野 幸子(秋田県大仙市)
雪となる畑よりひとついただきぬ野仏の如小さき白菜 京野 幸子(秋田県大仙市)
母を蹴り父の呼び掛け無視をする桜の咲く頃君は生まれる 小野寺 鈴(福島県郡山市)
一心に盤を見詰めて音高く駒打つ男孫のしなやかな指 駒井 春美(山梨県南アルプス市)
簡体字とハングルならぶ標識にしじみ蝶来てぴたりと止まる 和田 康(奈良県奈良市)
自販機の缶コーヒーの落ちるごと此の世に生をうけてしまえり 藤田 清則(秋田県秋田市)
カーテンが膨らんでいるさわさわと嗚呼夕立が今日もありそう 馬場 美江(大分県別府市)
傘をさし灰降る道を学校へ故里遠き桜島山 札谷 篤(奈良県北葛城郡広陵町)
危うげなる時代の空を飛ぶ鳥の一つとならんぼくのヒコーキ 中里 茉莉子(青森県十和田市)
吹く風に逆らはずして今年竹一夜の雪を大きく散らす 吉田 美津江(群馬県みどり市)
我あてに父が手帳に遺したる「すまなかった」の意味が知りたい 熊谷 純(広島県広島市)
暑いねと話しかけても応えなし「だってわたしはちょうちょですもの」 深澤 幸子(山梨県南アルプス市)
自販機の缶コーヒーに手を温め桃の剪定あとひと踏んばり 三澤 秀敏(山梨県笛吹市)
八月がズシリと深く沈み来て鶏頭を赤く塗り込める午後 五十嵐 茂雄(神奈川県川崎市)
板一枚下は地獄と語る友烏賊釣り船で人生終える 小比類巻 豊作(埼玉県さいたま市)
地を覆う音たて雨は流れ降る私も山もじっとしている 大塚 とみこ(群馬県高崎市)
快晴に甘藍ひと玉軽軽と袋に入れて振り回したし 松坂 ようこ(東京都練馬区)
七十代老人なれどなりきれぬ似合わぬ服を着ているような 小林 康子(秋田県南秋田郡井川町)
誰ひとり乗らぬ市営の路線バス退屈さうに角曲りゆく 木立 徹(青森県八戸市)
ようやくに妻退院し夕方は家に着くので草むしりする 馬目 弘平(福島県いわき市)
残されし着物の縫い目ああ糸をほどくほとりに母の気配す 武藤 公子(東京都多摩市)
ハミングをしながら仕事したいのと夢の中でも言ってた私 中山 久美子(山梨県北杜市)
ごぼう煮る菜箸を置き黙祷す静かな雨の終戦記念日 小林 富美子(山梨県甲斐市)
峠路のお地蔵さまはマスクしてワクチン接種はお困りの由 鈴木 昭紀(静岡県三島市)
長考の沈黙破り四段は歩兵をピシッと角頭に打つ 船岡 房公(滋賀県大津市)
お土産の東京ばな奈の返礼へ妻の作ったいかなごくぎ煮 太田 省三(大阪府池田市)
濡れそぼつ鎮守の杜の曼珠沙華ああする他はなかった泣くな 岡本 信子(徳島県徳島市)
貴官等は最早俎上の鯉であると敗戦を聞きし日より幾年 早川 博文(山梨県山梨市)
草を引く我に坐れと手招くは秋夕さりの石の陽だまり 坂田 順子(山梨県甲斐市)
母さんは足が弱って来られませんごめんね父さん風そよぐ墓地 渡辺 廣之(大阪府大阪市)
楊貴妃といふ緋目高を飼うてをり年少組の廊下の鉢に 徳永 逸夫(高知県須崎市)
じゃがいもが話し続けて一時間Zoom授業はゲシュタルト崩壊 伊東 沙也加(京都府京都市)
ぎんやんま・しおからとんぼ・赤とんぼ忽然と来て夏を剥ぎとる 春名 直美(兵庫県明石市)
朝日浴ぶ晩夏のヤブ蚊きらきらとていねいにシャツ干すわれを刺す 塙 直美(茨城県鹿嶋市)
青畳五月の風が吹き抜けて夫の午睡は常より長し 宮沢 保子(山梨県甲斐市)
「さみしい」と言うとき君の唇は一瞬ふれてまた離れゆく 潮 なぎさ(東京都稲城市)
穂を孕ませ田を黄緑に変えてゆく体温もたぬ秋というもの 浅川 清(山梨県北杜市)
単行本読むときにだけ栞とす君がくれたる猫の絵はがき 田中 馨子(青森県東津軽郡蓬田村)
夕焼けは柔く差し込み子の部屋の「落ち穂拾い」の足下照らす 髙尾 裕子(山梨県西八代郡市川三郷町)

 

ジュニアの部(高校生)

特選(4作品)

作品 氏名(学校名)
空高く舞い上がるのは風船と亡きあの人の書いた原稿 齋藤 柚花(山梨県甲府市立甲府商業高等学校)
友と飲む部活終わりの炭酸が話と汗を弾ませてくる 込山 美空(山梨県甲府市立甲府商業高等学校)
雨の日に外から響く粒の音奏でる音色に私は晴れる 若林 柚真(山梨県甲府市立甲府商業高等学校)
おやすみと電話がきれるその音はまたあしたへと続くあいさつ 原田 里菜(山梨県立中央高等学校)

入選(15作品)

作品  
君ならば探せるはずさ透明な明日を彩る未来の絵の具 尾島 蓮瑛(京都府立命館高等学校)
手袋の片方失くしたフリをして君に触れたり私の右手 増渕 馨(茨城県立下館第二高等学校)
三匹の長き輪唱きりぎりす眠れぬ夜の心空にす 横溝 麻志穂(宮城県聖ウルスラ学院英智高等学校)
樹に触れる祖父は息子を見る顔でぶどう農家の夜明け輝く 渡邉 美愛(愛知県立旭丘高等学校)
「ただいま」と「おかえり」交わせる家庭こそ平和の証と思うこの頃 辻 優香(茨城県立結城第二高等学校)
マスクしてすごす時間はもう二年そろそろ見たいみんなの笑顔 中込 絵梨(山梨県甲府市立甲府商業高等学校)
強い日差し私を照らす太陽よ忘れたいんだあの思い出を 田代 うらら(山梨県甲府市立甲府商業高等学校)
マスクつけ心の声をかくしてる感じたことをぶつけてみてよ 中澤 歩美(山梨県甲府市立甲府商業高等学校)
大会の中止の知らせ受けたけど今日も変わらずベストをめざす 中込 凛姫(山梨県甲府市立甲府商業高等学校)
走り込み限界超えて追い込んで日焼けの跡は日々の勲章 遠藤 柊哉(山梨県甲府市立甲府商業高等学校)
一瞬で空気が変わり肌寒い早すぎないか夏との別れ アグレン アユミ(山梨県立中央高等学校)
そよ風にゆれる風鈴チリリンと静かな部屋を満たす幸せ 小林 エレナ(山梨県立中央高等学校)
あの夏に君と一緒に見た花火音につられて心も弾む 小澤 蓮(山梨県甲府市立甲府商業高等学校)
病室の窓の向こうの小宇宙心地良い風わたしは生きる 木和面 タイナ(山梨県立中央高等学校)
昼の後メトオノームになっていくつられて周りゆれるゆれる 甲斐 美郷(宮崎県立宮崎西高等学校)

 

ジュニアの部(中学生)

特選(12作品)

作品 氏名(学校名)
夕暮れのグランドに目立つ砂ぼこり白球追いかけ飛び込む僕ら 廣段 豪 (山口県光市立浅江中学校)
試合中ゴールにボール入ったら心もネットのゆれる瞬間 笹木 夕珠己(山口県光市立浅江中学校)
中指を重心にしてボール打つフリースローはドキドキしてる  中村 有晴(山口県光市立浅江中学校)
森の中さらさら流れる川の水多くの命がうるおい輝く 佐藤 瑠香(山梨県甲府市立笛南中学校)
天の川果てなき川に身をゆだね願いを乗せて君に出会いに 渡辺 太一(山梨県甲府市立笛南中学校)
雨宿り暗い学校に西の空女神のおりる光まといて 小澤 優菜(山梨県笛吹市立一宮中学校)
分からない何が真実か分からない変わる時代にこの身を慣らせ 代永 匠真(山梨県山梨市立山梨南中学校)
スタート台鼓動高なり思考停止「ここどこ?」「ピッ」あっ水の中か 山田 陽葉(山梨県山梨市立山梨南中学校)
シャーペンの芯が出るかを再確認「始め」の声で動き出す時間 平塚 みなみ(山梨県山梨市立山梨南中学校)
春はさくら夏はひまわり秋はいちょうたくさん見たいな花の彩り 畑中 菜瑠実(宮城県岩沼市立岩沼中学校)
人生はいろんなかけらを集めてくただ壮大なパズルのようだ 若林 咲希(宮城県岩沼市立岩沼中学校)
海に行く耳をすませばきこえてくるゆらりゆらりゆれる海の音 佐藤 栄(山梨県甲府市立東中学校)

入選(48作品)

作品 氏名(学校名)
十六夜の月に惹かれて空見れば目に写るのは無数の光  石田 太志(山口県光市立浅江中学校)
続く海太陽の日に照らされて反射する鏡のように 池谷 しずく(山梨県甲府市立笛南中学校)
夕焼けがこの地を焦がし輝かせ今日という日の終わりを告げる 福田 健太(山梨県甲府市立笛南中学校)
夜の空窓から差し込む月明かりどこへ導く一人の僕を 石部 俊樹(山梨県駿台甲府中学校)
「また明日」はにかむ君を背に思う私に明日は来るのだろうか 志村 美波(山梨県駿台甲府中学校)
母笑うあとどれくらいと背のびする肩を並べた十四の夏 出羽 桃(山梨県駿台甲府中学校)
ちりちりり愛を奏でる小鳥たち小さなつばさはためかせてる 武川 優美(山梨県北杜市立甲陵中学校)
ビー玉に花火の色を閉じ込めてにぎる手のひら小麦色の肌 輿水 百花(山梨県北杜市立甲陵中学校)
あれどこだペットボトルのふたが無いさがしてる間に全て飲み干す 小宮山 碧生(山梨県北杜市立甲陵中学校)
金色の景色がとぶよ疲れたな汗か涙かマスクでかくす 森本 薫(山梨県北杜市立甲陵中学校)
八ヶ岳広がる裾野南麓にぼくらをのせて今日も見守る 栁本 悠輝(山梨県北杜市立甲陵中学校)
夏の音ミンミン響くセミの音が夏呼び起こすその一鳴きで 湯浦 崇斗(山梨県北杜市立小淵沢中学校)
梅雨の日に色鮮やかな紫陽花の葉の上雫が今すべり出す 古屋 菜々美(山梨県北杜市立小淵沢中学校)
ミント味アイスが家で待っているこの坂のぼればあともう少し 近藤 杏珠(山梨県甲府市立西中学校)
帰宅してやることやって部屋に行き好きなことするしふくの時間 早川 陽菜乃(山梨県山梨市立山梨南中学校)
夏休み毎日行くよバアバの家ママと一緒に毎日楽しみ 池田 綾香(山梨県甲府市立西中学校)
くだり坂進むよ進む思い出と心をのせて風のように 野澤 雅未(山梨県甲府市立西中学校)
パチパチと色とりどりの花が咲く黒い世界で花火がおどる 清水 うらら(山梨県甲府市立南西中学校)
サッカーの試合状況いいしょうぶ一歩もゆずらぬけりけりかえす 佐野 陽琉(山梨県甲府市立南西中学校)
「はい!はい!」と背中を向けてとりにいくボールが床におちないように 和田 優花(山梨県甲府市立南西中学校)
早朝の道場はだしで面かぶるすぶりしはじめてあたたかくなる 古澤 裕倖(山梨県笛吹市立一宮中学校)
ふきのとうどんどんのびろどんどんとゆきをかきわけどんどんのびろ 里吉 将虎(山梨県笛吹市立一宮中学校)
目があうとそらしてしまう後悔がうしろ姿にうつしだされる 上沼 真凛(山梨県笛吹市立一宮中学校)
塾に行きいつものように席につく南の空から赤い満月 三枝 舞衣(山梨県立甲府支援学校中学部)
金色の光をうけて目をつむるそのまましばしまどろみの中 由元 風帆(山梨県甲斐市立敷島中学校)
しんしんと降る雪の中一粒が細かく白く雅に光る 稲富 雅春(山梨県甲斐市立敷島中学校)
ふえがなり自責とともにうかびくる親と交わした熱き約束 藤井 響輝(山梨県甲斐市立敷島中学校)
雨あがりのケヤキにしたたる雨粒のひとつひとつに宇宙がやどる 田村 凛(青森県三沢市立堀口中学校)
右頬のえくぼにいつもキュンとする君の笑顔はわたしのあこがれ 沼邊 葵泉(青森県三沢市立堀口中学校)
次つぎにわたしをねらいてくる波に伝わる八月の海の冷たさ 渡邊 美來(青森県三沢市立堀口中学校)
リビングで猫と遊ぶよ何をしようねずみの付いたおもちゃで遊ぼ 川島 紘(宮城県岩沼市立岩沼中学校)
真夏の日したたり落ちるこの汗はきみと出かけた思い出になる 後藤 嘉杏(宮城県岩沼市立岩沼中学校)
こわいかなしんれいばんぐみみちゃうけどけっきょくどこもフィクションだ 小野 陽輔(山梨県甲府市立東中学校)
花火ってどこから見るときれいなの?やっぱりななめ下四十五度 新島 煌大(山梨県甲府市立東中学校)
お互いのおねがいします聞こえたら外せぬサーブ一球入魂 風間 拓実(山梨県甲府市立東中学校)
ひと夏の花火のひらく空見ると心うばわれゆかたがひらり 一ノ瀬  結(山梨県甲府市立東中学校)
黄金色ヒマワリの華キラキラと夏の香りが僕を導く 古畑 琉汰朗(山梨県甲府市立東中学校)
伝え方セリフ言うたび迷うんだあなたの想い伝えたくてね 秋葉 楓子(山梨県甲府市立東中学校)
スマッシュよ入れと願うラケットに仲間と共に勝利をつかむ 小野 正太郎(山梨県甲府市立東中学校)
夏の夜に星を見ている君とぼく帰り道だいすきだけど友だちどまり 佐々木 健太(山梨県甲府市立東中学校)
一閃の敵の剣線我に伸び早躱しのち面を打ちゆく 木村 優(山梨県甲府市立東中学校)
分かってる君には一生届かない自分の気持ちとじこめたまま 押山 あづさ(山梨県甲府市立東中学校)
気付いたら目で追っていた君のこと君のまわりがかがやいている 吉岡 來星(山梨県甲府市立東中学校)
どくどくときこえる自分の速い鼓動落ちつけ私さあステージへ 廣瀬 薫(山梨県甲府市立東中学校)
帰えり道母の手つなぎ見た空は真っ赤に染まり光り輝く 長田 陽向(山梨県甲府市立東中学校)
さんさんと自然の中のお昼寝のそよ風にふかれひとり楽しむ 出月 優菜(山梨県甲府市立東中学校)
滝涼し渓流行って岩魚つり待ってくれるか万緑の波 初鹿野 璃子(山梨県甲府市立東中学校)
夏休みスイカ割りして種ふっとぶ顔に種つきほくろがふえる 田邊 心都(山梨県甲府市立東中学校)

 

ジュニアの部(小学生)

特選(4作品)

作品 氏名(学校名)
大空に田植えしているラララララ5年生の田んぼは広い 柏崎 蒼空(青森県上北郡おいらせ町立下田小学校)
れきし本よめばよむほど面白い今は平安平家と源氏 小宅 匠(山梨県甲府市立中道南小学校)
コロナ禍のマスクはずして叫びたい今までみたいに自由になりたい 渡辺 明日香(山梨県甲府市立中道南小学校)
黒光る全身よろいのカブトムシごうかい一本命のバトル 安藤 光(山梨県甲府市立貢川小学校)

入選(14作品)

作品 氏名(学校名)
アジサイのやわらかな花ぬらすのは昨日の夜の通り雨かな 岩崎 茜(山口県光市立三輪小学校)
楽しみは釣りで魚を引く場面ギュインギュインと糸が切れそう 小林 咲翔(山梨県西八代郡市川三郷町立六郷小学校)
スイカわりぼうがあたって目をあけるとみどりの玉から赤が生まれた 長田 侑愛(山梨県甲府市立甲運小学校)
ひとのこえマスクをこえたあたたかみバタリと会って目だけの笑顔 藤巻 もえ(山梨県甲府市立甲運小学校)
サワガニがでかいはさみでみみずきるたべるとこかなすごいはくりょく いち中 きよみ(山梨県甲府市立中道南小学校)
二重とびシュルルルルンといいリズムもっと練習めざすは十回 水野 聖羅(山梨県甲府市立中道南小学校)
じしゅく中夜空に向かって願うぼくコロナがなくなる平和を望む 七澤 慶次(山梨県甲府市立中道南小学校)
暑い日の静かな教室友達と耳をすませばセミの鳴き声 志田 琥太郎(山梨県甲府市立貢川小学校)
うれしさは目標を立て挑戦し苦しみながら達成したとき 小沢 唯人(山梨県甲府市立貢川小学校)
家族とはけんかをしてもなかなおりかんしゃの心伝えられるよ 水谷 心(山梨県甲府市立中道北小学校)
友達とバドミントンの試合したラリー続けば楽しさが増す 望月 詩央(山梨県甲府市立中道北小学校)
姉弟で目標高く持ちつづけふでをうごかし全国めざす 樋泉 實太(山梨県甲府市立中道北小学校)
友達に手紙をもらいあけてみるふわふわ言葉にっこり笑顔 池谷 玖來瑠(山梨県甲府市立中道北小学校)
こがねの田赤いふちどりひがん花自然がつくる秋の絵画 竹葉 ひかる(兵庫県西宮市立瓦林小学校)

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