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更新日:2023年1月23日

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上石田南進自治会長 山田康子さん

 

「地域への恩返しを」と始めた自治会長の仕事は、
自身の考え方を見直し、新たな気付きを得られる、やりがいある活動

会員数約260名の上石田南進自治会の会長を2020年より務められている山田康子さん。
「自治会の活動を通じて、様々な年代と関わることで、今までの自分の考えを見直すこともできるし、新たな気付きも得られ、勉強になることが多い。
同年代とだけ付き合っていたらその考え方しかできない自分がいただろうと思うから、自治会の活動をやっていて良かったと心から思っている」とお話しくださいました。
昔は無口で人見知りだったという山田さんが現在のように社交的で、活動的になれたのは、30代の頃に誘われて始めたパートがきっかけとのこと。
パート時代に、団体で活動する楽しさや自分から積極的に他者に働きかけることの必要性を学んだからこそ、現在、自治会の活動をする際にも、皆に分かり易く、楽しくやっているということを見せようと思い、とにかく楽しんでやるということを念頭に置いて活動していらっしゃるそう。
取材中何度も「感謝しかない」「私はラッキーだ」というお話をされている山田さんは、周りの方々への心配りや地域への感謝を忘れない素敵な女性です。

地域への恩返し


地域の活動に本格的に参加し始めたのは、今から20年ほど前です。
私は、生まれも育ちもこの地域だから、昔からの顔なじみが多く、すんなりと地域活動に入ることができました。
地域活動をするうちに、女性部長や自治会の執行部、愛育会の会長を務め、愛育会長を終えるぐらいに青少年育成推進協議会(以下「育成協」という)からも誘いをもらいました。最初は、育成協の会長が自分に務まるかと不安でしたけど、私自身、愛育会の会長を退任することに一抹の寂しさを感じたていたし、前任者(当時の育成協会長)から「俺でもできるんだから、山田さんにもできる」と言ってもらえたことで、やる決心がついたんですよね。
そして、育成協会長を6年務めた後、今から3年前に自治会長をやってもらえないかと当時の自治会長から依頼を受けました。
前任者が、「退任後も自分は自治会に残るから」と言ってくれたことから自治会長の任を引き受けることに。
また、この地区の初代自治会長が私の父だったこともあり、私も地域への恩返しをしてみようと思ったんです。

 

 

自治会長の仕事はわからないことが沢山ある~協力者や相談できる方がいる環境はチャンス~


自治会長の仕事としては、自治会長会議や組長会議があるのと、悠遊館の当番が定期的にあります。
今は、コロナ禍ということもあって集まりなどは減っていますが、地区として防災訓練や悠遊館の掃除、地域によりますが運動会やグラウンドゴルフなどを行うところもありますね。

いざ自治会長として活動してみると、自分にはわからないことが沢山あります。
道路や側溝の修繕、街路灯の設置や修理、地区の困りごとへの対応など・・・
自治会長はこんな仕事もするのかと驚いたこともあったし、どう対応していいのかも分からないこともある。
そんな時には、主人が協力してくれたり、前任者や地区連合会に相談したり、市役所などと連携したりして対応しています。
また、私たちの自治会の副会長は若い方(50代くらい)が多くて、ワープロ作業をやってくれるから本当に助かっています。
私は、周りの協力があるから努めることができているなと感じていますし、助け合いながら活動できていると思っています。
おかげで活動しやすいし、楽しめています。
自治会長もですけど、何かをやる時に、周りに協力者や相談できる方がいる環境というのはチャンスだし、
そのような環境で自治会長ができる自分はすごくラッキーだと感じています。
 

若い人たちのやりたいことを尊重する環境を整えることが自治会長の役割


私は、自治会長が何でもかんでもやるんじゃなくて、他の人を頼って任せるところは任せるというやり方じゃないと会長自身も大変だし、後任も育たないと思っているんです。
自治会長は、自治会長会議で伝達されたことを組長会議で組長に伝達する、それだけでいいんじゃないかとも思っているんですよね。若い人たちが思うやりたいことを尊重してあげられる環境を整えることが自治会長の役割なんじゃないかって。

一番大切なことは、自治会長と自治会員が、何でも話せるような良好な関係性であること。
そして、さらに小単位である組においても同様に、組長と組員が何でも話せるような関係性が築けていると全体として活動がしやすくなるのかなと思っています。

現在、私たち上石田南進自治会は執行部が12名(会長1名、副会長8名、会計1名、監事2名)いて、会長の私と副会長の1人が女性で、あとは男性です。
自分が会長を辞める時には後任もたくさんいるし、年齢的にも若い人が多いからしばらくは苦労することはないと思っています。今の若い副会長たちは確実に育っていると感じていますよ。

 

専業主婦からパートへ~団体活動の楽しさに気づいた転機~


昔は無口な人間だったんですよ。人見知りだった昔の自分から考えると、今の自分があることが信じられない。
今、このような人間になれたのも、働いたことでコミュニケーションを学び、自分から積極的に他者に働きかけることの必要性も学べたからだと思います。30歳そこそこ、子育てをしていた頃、知り合いから声を掛けられて、パートとして働いたことがきっかけで、団体として活動することの楽しさに気付くことができたんです。だから、今、自治会として活動するにあたっては、皆に分かり易く、楽しくやっているということを見せようと思っているので、とにかく楽しんでやるということを念頭に置いて活動しています。

パートとして働きにいけたのも、長女が高校に進学するくらい、子育てがある程度進んでいる時だったし、声をかけてもらえたタイミングもちょうど良かったんですよね。専業主婦からパートとして働き出したそのことが自分の中での転機だったと思います。働くにあたっては、主人の協力もあったし、周囲との人間関係も良好で、本当に恵まれた環境の中で活動できていると感じています。

女性の自治会長を増やすには~周りのサポートで一歩踏み出す勇気を~


様々な視点から物事を考えるという点からも、女性の自治会長が増えていってくれればと思います。
自治会長会議も女性が増えれば雰囲気がまた変わると思いますしね。

自治会長を務める適性があるのに、一歩が踏み出せない女性って多いのではないかと思います。
責任の重さを感じてしまったり、うまく自分がやれるのかという不安だったり。
会長になったら何でもかんでも自分でやらなきゃと思ってしまったりするのかなって。
そう思ってしまう方のためにも、前任者から引き継ぎを受けて終わりではなくて、前任者のサポート、あるいは周りのサポートを自治会長の仕事に慣れるまで受けられるとか、そういう雰囲気があると良いなと思いますね。

また、なんとなく女性会長はやりにくいのではないかと敬遠される方もいらっしゃいますけど、そんなことはまったくなくて、私自身、他の自治会長とも良好だし、周りの雰囲気も、女性自治会長は・・・なんていうこともないですよ。私の他に自治会長をしている女性の方がいますけど、交流もあるし。自分が自治会長のことで相談事があれば相談させてもらったりもしています。もちろん男性の自治会長さんとも情報交換していますしね。大事だなと思うのは、自分から声を掛けるなどのアクションをしていくことだと思っているんです。そうすると自然とつながりが広がっていくので。

 


若い方や引っ越しされてきた方が地域の活動に急に参加することは難しいと思いますけど、まずは自治会に加入して、できることから始めてもらいたいですね。参加していくことの積み重ねで地域とのつながりが増えていくと思います。

時間がないからと言う方もいますけど、私は昔ある人に「何か頼みごとをする時は、暇な人よりも忙しい人に頼め」と言われたことがあるんです。忙しい人ほど、頼まれごとをされた時に、うまく時間を使ってこなすことができる。暇な人は明日やればいいやという感じになって結局何もしない、ということにつながるというもの。だから、時間がないから自治会に参加できないという人ほど、参加して欲しい。結局そういう人ほどうまく時間を使えると思うし、時間を作ることが上手だと思うから。

まずは自分から関わってみよう、一歩踏み出してみよう、というところから始めてみて欲しいです。
そうすることで、地域で活動することの良さが分かってくると思うんです。
その中で、地域の活動を知っていき、自治会の中で顔見知りを作っていくというようなスタンスで順々に慣れていくことが良いんじゃないかな。

もし、女性が地域の活動により深く関わっていきたいと思った時に、入り口として入りやすいのは愛育会や食生活改善推進員連絡協議会、市のレクリエーション協会とかかなと思います。
とにかく自分から行動を起こしてみるというのが大切だと思いますし、私たち自治会側も、若い方や女性の方にも参加しやすい自治会活動というものを考えていく必要があると思いますね。

 

自治会長のやりがい~地域・行政・様々な年代の方とのつながり~


自治会長をしていると、行政の仕事を理解できたり、行政の方とのつながりや市議とのつながりもできたり、
何より、地域のことを今までよりも知ることができるんですよ。
地域の方とのつながりも増えたし。
色んな事が勉強になっていると感じています。

自治会の活動を通じて、様々な年代と関わることで、今までの自分の考えを見直すこともできるし、
新たな気付きも得られ、勉強になることが多いと感じています。
同世代同士の付き合いを否定するわけではないけど、
同年代とだけ付き合っていたらその考え方しかできない自分がいただろうと思うから、
自治会の活動をやっていて良かったと心から思っています。
本当にやりがいしか感じていない。
地域の方とつながって話ができて・・・。本当に楽しくさせてもらっています。

 

地域活動にご興味ある方へ

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