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更新日:2026年4月20日
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掲載日:2026年4月17日

地域の安全と作業員の命を守りながら、「いきいきと生きていく」
2025年度「甲府市女性活躍推進チャレンジ女性の部」を受賞された遠藤恭世さんは、まだまだ女性が少ない警備業界で、交通インフラ工事を支える仕事をされています。以前は、キャリアコンサルタントと筋トレのインストラクターとして店舗を経営していた遠藤さん。人生の転機となったのは2020年、娘さんの僧侶になりたいという夢を実現するため、山梨へ移住されたこと。生計を立てるために入った警備の仕事は、体力的にも精神的にも大変なことが多く、くじけそうになることもあったものの、経験を積むなかで、地域の安全と、体を張って生活を支えてくれている作業員の皆さんの命を守っていく仕事の大切さを実感。今では現場での経験と、前職の知識を活かし、より良い職場環境作りのため、隊員の方向けの研修に精力的に取り組んでいます。「いきいきと生きること」を大切にしている遠藤さんは、「50代はゴールドシーズン」と捉え、これからも経験と勉強を重ね、将来は様々な立場の方を導ける存在になれたらと、挑戦をし続けています。

私が現在勤務している株式会社SunFaceは、山梨にある交通インフラ工事を支える警備会社です。
2020年、50歳になる頃、娘3人を連れて山梨に移住した私は、生計を立てるために警備業界で働くことを決めました。
警備の仕事は、体力的にも精神的にも大変なことが多く、最初はくじけそうになることもありました。
それでも無我夢中で仕事をしていると、この仕事の尊さを実感するようになりました。
作業員の皆さんは、暑さ寒さ関係なく、マンホールの中や高所での作業など、自身の命を懸けて、社会の大事なライフラインを維持してくれています。大変な仕事なので、皆がやりたがらない、だけど、やる人がいなかったらみんなが困る仕事。だからこそ、私たち警備は、地域の安全だけではなく、体を張って私たちの生活を支えてくれている作業員の皆さんの命を守っていかなければならない、とても尊い仕事だと考えています。
また、交通誘導や雑踏警備では、地域の皆さんやイベントなどに参加される方々と触れ合う機会が多くあります。安全を確保することはもちろん、イベントなどの時には、最後まで楽しんでいただくということも意識して警備をしています。警備中に「お疲れ様」「頑張ってください」といった声をかけていただくと、地域の皆さんの温かさを感じ、とても嬉しくなるとともに、皆さんの安全と笑顔を守る仕事の大切さを実感します。

現在は、現場にも立ちますが、マネージャーとして、また、指導教育責任者として、研修や管制(警備員の手配・配置・現場管理・連絡・報告などを行う)を主に担当しています。
あまりイメージがないかもしれませんが、警備の仕事には、作業員、ユーザー、現場監督、隊員の仲間たちなど多くの人とのコミュニケーションが必要です。そのため研修では、お互いの大事な価値観を知り、理解を高めることで、ストレスを理解に変えて軽減させる講習や、様々な立場の方と関わり合う現場でトラブルが起きないように、親切に真心を込めて仕事をする大切さ、言葉遣いや誘導方法などについても丁寧にお伝えしています。
また、命がかかっている現場で、体を張っている隊員の皆さんに少しでも健康に長く勤めていただけるように、正しく筋肉を使うラジオ体操の実施や筋力テストを取り入れ、その人に合ったストレッチ方法をお伝えしたり、認知テストの導入なども始めました。
警備会社の中でも、弊社は特に研修に力を入れていると思います。
私自身も警備現場での経験と、前職でのキャリアコンサルタントと筋トレのインストラクターとしての知識を研修に活かして、より良い職場環境作りに精力的に取り組んでいます。
幼い頃から、カウンセラーの仕事に興味を持っていた私は、女性が生きにくさを感じる理由を解明したいと思い、40代でキャリアコンサルタントの資格を取得。
それと同時期に自身の椎間板ヘルニアの治療のためボディフィットネスを始め、大会への出場を果たし、指導者の資格も取得しました。
そして、2018年に「これからは心と体を元気にすることが主流になるだろう」と思い、埼玉で富裕層向けのカウンセリングルームと筋トレルームが同フロアに併設された店舗をオープン。ローカルメディアや全国ネットの番組でも紹介されるようになったのですが、これからという時にコロナ禍となってしまいました。
ちょうどそのタイミングで、娘の僧侶になりたいという夢を叶えるため、山梨へ移住しました。
そこでの生活の中で、みんなに「先生」と言われて傲慢になっていた自分に気づき、今までの「贅沢をすることが豊かなこと」という考えから一転し、娘とともに仏教の勉強も始めました。
知り合いから都内で筋トレルームをやらないかといただいたお誘いもお断りし、山梨では、地元の方に自分のスキルをお伝えしようと、家の農具置き場を綺麗にして作った筋トレルームで一般の方や生活に困っている方向けに指導をさせていただいてきました。




私は「50代はゴールドシーズン」だと思っていて、本当に楽しみだと思っています。
実は、娘の影響で出会った師匠に導いていただき、私自身も先日出家をしました。
なので、将来的には、僧侶としてお寺のお手伝いをすることも見据えていますが、まずは、今の職場でよりお役に立てるよう、引き続き仏教を学びながら実践しつつ、自身の精神を磨いていきたいと思っています。
キャリアコンサルタントと仏教は通じるところがあり、どちらも「いきいきと生きていくこと」が大切だと教えてくれました。自分の人生を何のためにどうやって生きていくのかを考えていくことの大切さ、自分にやましさを作らず、自分のやましさや醜さに目を向けて、誰も何も言えないくらい、素直にまじめに真剣に生きていくことの尊さを知りました。私もまだまだ経験と勉強不足なので、様々な立場の方と関わりを持ちながら、いつか一隅を照らすことができる存在になれるよう、修行を続けてまいりたいと思っています。

今の時代でも、女性だからこそ、役割が多くて大変なこともたくさんあると思います。
でも、心折れないで欲しい。
私自身も役割にとらわれたり、誰かの物差しで生きていた苦しい時期がありました。
誰かのせいにして生きるほど、苦しいことはないですよね。だからこそ、姿形や世間を気にせず、自分が正しいと思うことを貫いてほしいです。何が正しいかわからないと思うこともあるかもしれないけれど、今自分が正しいと思うなら、それで良い。成長して、あの時は間違っていたなと思っても、その時の自分が正しいと思ったなら、正しいの連続で生きているんだというふうに、思ってもらいたいなと思いますね。
本人が決めたことは、たとえ失敗しても、自己責任だから納得してまた立ち上がれる。
そうすれば誰も恨まずにすむ。
本人の責任で生きていくことが大切で、自分が何をしたいか考え、自分自身を理解して、悔いのない人生を生きて欲しいなと思いますよね。悔いを残すと、「やり残している」という気持ちにとらわれて、先に進めないけれど、とにかくやり切れば、次のチャンスが来たときに、すっと迷いなくいける。そこがステップアップにつながると思います。
