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更新日:2025年1月27日

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フォトグラファー SOLAさん

自らの心の声を受け止めて、表現して〜ものの見方で現実は変わる〜

東京の一線でフリーランスフォトグラファーとして活躍されていたSOLAさん。出産を機に自然豊かな暮らしを求め山梨へ移住するも、それまで磨いてきたキャリアを活かしきれず、不完全燃焼の毎日。そんなある日、Instagramの可能性に気付き、仕事として取り組むことに。Instagramから生まれた繋がりで仕事も広がり始めた頃、コロナ禍に。再び壁にぶつかった時、状況を打破する鍵となったのもInstagramでの発信だったそう。
現在は、本業であるフォトグラファーとしての撮影の傍ら、トラベルインフルエンサーや企業のPR・アンバサダーとしても活動されているSOLAさん。いつも大切にされているのは、「自分だけの視点」と同時に、「多角的に物事を見ること」。「女性には、ライフイベントによって、自分の心の声や好奇心に蓋をせざるを得ない時期もあります。だけど、視点を変えてみたり、別のやり方に辿り着けば、今無理だと思い込んでいることも一つの見え方に過ぎないかもしれない。ご自身に合うやり方を探して、焦らず、諦めず、思いを表現してほしい」と、ご自身の体験からお話されていました。自分の好きを諦めることなく、周囲との持ちつ持たれつを大切にしながら、やりたいことを仕事にしているSOLAさん。今後の活躍が楽しみです。

出産・移住 幸せな新生活と、力を出しきれていないというジレンマ


私は大阪出身で、大学卒業後、OLを経て20代半ばで写真の道へ進みました。
30歳で独立し、フリーランスフォトグラファーとして東京で広告・出版・ライブ・空撮などの分野で活動していました。
第一子出産をきっかけに、2014年に山梨へ移住。東京の一線から離れて、地域に知人もいない中、家事に育児にとフル稼働ではあるけれど、どこか不完全燃焼という毎日を過ごしていました。

当初は、子どもを預けたり背負ったりしながら東京での仕事も続けていたのですが、まあ大変で、ここまで頑なに今までの延長にこだわるよりも視点を移そうと思い、やりがいのある仕事でしたが手放すことにしました。
ほどなく二人目の子どもも生まれ、山梨で子育てママをしながらできる仕事は、身近でご依頼いただく短時間の家族撮影などに限られ、行動範囲の狭さや、力を出しきれていない思いにふつふつとする日々を過ごしていました。
今思うと、誰のせいでもなく全部自分で設定した囲いの中にいるんですけどね。

 

 

未来を自ら開いていくツール「Instagram」との出会い


その頃の私は、「SNS?プライベートを世に晒す意味が分からない」と思っていました。Facebookのアカウントはありましたが、半年に一回程度しか開かず、最後に投稿したのは6年前。
でも、ある人と名刺交換をした際に「Instagramやっていますか?」と聞かれ、「やっていないです」と答えたら、そこで会話や、ご縁が続いていかなかったと感じたことがありました。その時にInstagramが大切な名刺やホームページの代わりになることに気付き、新しくアカウントを作りました。しかし、SNSの実態がわからない中、なんとなくやらなければという思いだけで始めたため、最初のうちは知人以外の反応はほぼありませんでした。

そんな私が、今のようにInstagramを仕事で活用できるようになった転機は、なんとなくではなく、ビジネスツールとして正面から取り組もうと決めたことでした。
スクールで学びながら、Instagramを通じ自分自身がどうなりたいのか、ゴールを具体的に設定し、ロードマップを考えて、ひたすら実践しました。ある程度のフォロワー数や世界観をひとたび構築した後は、集客が自然とできました。集客的な投稿はしていないのですが、Instagramを通して、人やチャンスが繋がります。また、私の世界観や人柄など、日々の発言を見た上でアクセスいただけるので、だいたいが有意義なご縁になります。

 

そうやって少しずつ山梨で創ってきた繋がりも軌道に乗り始めた頃、コロナ禍となり、撮影がゼロに。更に、二人の幼児を家で保育しながら仕事を作らなければならないという状況になりました。夫も同じく自営業で大きく影響を受けたのですが、そんな家計の危機を乗り切れた一つの柱が、ちょうどその前年から温めていたオンライン講座でした。
内容は、写真表現とInstagramの発信力の両軸を磨き、SNS上でのファン作りをサポートするというもの。
おかげさまで全国から反響を頂き、開講中はものすごく忙しかったですが、もしあの時Instagramをやっていなければ、いろいろなことが成立しなかったと思います。

もともとSNSが得意ではなかった私が、今はInstagramを通じて様々な機会と繋がり、やりたい仕事や出会いが向こうから来てくれるという恩恵を受けていますし、時代の変化や自分が危機の時に、Instagramというツールがあったことに本当に感謝しています。

 


一時期は、Instagramという手段に飲み込まれ、情報の波の中、デジタル中毒のように仕事を抱えて苦しんだこともありました。でもそれに気づいて自分軸を再確認し、方向づけて以来、自分や家族との時間を大切にした上で、発信も撮影も、詰め込まず1つ1つ丁寧に仕事をすることを心がけています。

現在、私の本業はフォトグラファーとしての写真撮影ですが、サイドメニューとして、トラベルインフルエンサーや企業のPR・アンバサダーとしての活動もしています。
これらの仕事は大きな収入源(ライスワーク)にはならないのですが、代わりに素敵なホテルに宿泊招待されたり、商品を提供いただいて、その魅力を好きなように撮れることが喜びです。写真家としての商業撮影と比べると、PRは遊び心の自由度も高いので、好きな旅行や写真をただ楽しむための、もはや趣味と言えるものかもしれません。

SNSは、企業や有名人など普段遠い存在の方とも接点が持ちやすいツールです。例えば、タイアップしたい企業に直接オファーをすることもあるのですが、すると高い確率で実現します。ですから私はSNSを、自らの夢をたぐり寄せたり、未来を切り開いていくツールだとも考えています。

 

 

視点を意識し、アウトプットしながら、自分の視座を育てる

起業家にとって大切なことは、どんな仕事をするにしても、「自分のできること」とそこにある「素材」や「出会う人」をミックスして、何を創出していくかだと思っています。
SNSなどで発信をする時には、市場のニーズの把握や知識・テクニックなどももちろん必要ですが、その源泉にあるのは、その人自身の感性。キラキラさせたり、大きく見せたりではなく、自分の視点や物事の捉え方、発信の仕方が大事だと思います。

人は、自分が見たいように世の中を見ています。花が綺麗に見えるときもあれば、同じ花をなんとも思わない日もある。遠足が延期になった暗い雨は、農家の人にとっては恵の雨になる。事実というのは1つで変えられないけれど、現実の見え方や捉え方には、その人の心の状態が反映されていて、自分の見たいようにしか見ることができないんです。
人間の目も脳も、いわば錯覚の中で世の中を見ているので、視点を意識的に切り換えられることが重要です。一つの角度ではなく、いろいろな角度から物事を見ることで気付けることがたくさんあります。その積み重ねが、自分だけの視座というものに育っていくのだと思います。

あるモデルさんは、身長が高すぎることがコンプレックスだったことから、モデルを目指したそうです。コンプレックスに悩んで日々くよくよ過ごすのではなく、逆に背筋をピンと伸ばして堂々とすることでモデルとして活躍されているその姿を見て、本当に美しいなと思いました。そして、女性にとって自分を知ること、自分を好きでいること、自分を誇れる気持ちが全ての土台だと感じました。

自分の強みや本質は何かを知り、それをサービスに乗せていくことで、自分だからこその価値を生むことは、自らのビジョンややりたいことを仕事にしていくための基礎。「世の中がこうだから、これをやる」というのではなくて、自分の中に何があるのかということの解像度を高めてほしいです。

いきなりゴールを明確にと言われても、難しいですよね。私もゴールが見えない時期がありました。でも、今学びたいと思うものを学んで、改善して積み上げてという繰り返し、それだけかなと思います。ここから先、可能性は無限にあると思うので、やりたいことがあったら、それをぜひ表現してください。自分がやりたいことを言葉にしたり、写真にしたり、人に話したり、どんどんアウトプットしていくことで、皆さんらしいカタチが見えてくると思います。

カメラを持っていると、美しいものを見ようとサーチする力が働きます。また、同じものを見る場合でも、そこにある美しさを見つけ出そうとします。カメラのシャッターを切ることは、自分の見た物や自分の視点を、「いいね」と肯定していくような作業だと思います。世の中とポジティブに対峙する訓練になりますし、発信することは、自身の価値観を再確認するツールにもなりますので、起業や活動をしていきたい方には、カメラはお勧めですよ。

無茶かなと思うくらいでも、安住の地(固定概念)から一歩出てみる

女性の多くはライフイベントの中で、どうしても自分の心の声や好奇心に蓋をせざるを得ない時期もあると思うんです。
私も、やりたいことはあるけど、母として目の前のことを必死でこなしていたら、それだけで1日が、1か月、1年が飛ぶように過ぎて、焦りや不全感を感じたこともありました。
でも、今の私から見れば、その中でできたこともいっぱいある。その状況は本当にどうしようもないものか?放棄とか逃げではなく、やりたいことをやる方法を自分で探ろうと決めて、周りにも素直に協力をあおぐようにしてからは、すごく楽になりました。そうした行動が、今は思ってもみないことにどんどん繋がっていっています。

もし、今動きづらいなと思っている人がいたら、最初はちょっと無茶かなと思うくらいでも、自分の固定概念から一歩踏み出して、小さなことから挑戦してほしいです。
私も、主婦には無理だと思っていた時には本当に縁のなかった旅行のお仕事で、今は一人旅も、家族連れの旅も、思う存分できています。
物の見方も、道も、1つではないので、今だけを見てうつむかないでと言いたいです。

現在、お仕事で女性起業家の方のパーソナルフォトを撮らせていただくことも増えているのですが、その人の本質が一番輝く顔って、綺麗に着飾りセッティングしたものよりも、自然の中で、太陽を浴びて、話をしながら素で笑った瞬間だと常々感じます。SNSやビジネスにおいても、いろいろ情報が飛び交う中ですが、できるだけ自分の本音で、自然な姿を出していけるといいですよね。そのためにも、自分をよく知ることや、本心に寄り添う気持ちを大切にしてほしいと思います。

 

 

フォトグラファーSOLAさんのご紹介

大学卒業後、OLを経て、20代半ばで写真の道へ。
30歳で独立、フリーランスフォトグラファーとして、東京で広告出版・空撮・ライブなどの分野で活動。
出産を機に山梨に移住後は、撮影に加えてインスタPR・講師・執筆などを手掛けながら、
アウトドアや子育てを楽しむ大阪生まれの2児の母。
▶▶▶SOLAさんのInstagramはこちらから(別サイトへリンク)