更新日:2024年12月26日

ここから本文です。

2024年度「Can-Pass plus(キャン-パス プラス)」レポート~DAY3~

<DAY2の実施概要>

開催日時:令和6年12月17日(火曜日)
場所:甲府市役所本庁舎 大会議室
主催:甲府市
受託者:任意団体オンテンバール

DAY3のテーマ『脱ドンブリ会計&確定申告と融資』

DAY3のテーマはズバリ「ビジネスに関するお金」についてです。
今回は、開業を目指すまたはすでに開業している方が知っておくべき財務三表の基礎知識と、開業手続きから確定申告までの流れについて学びました。

本講座のメイン講師である加藤香さんと公認会計士で税理士の仲田峻さんより、初心者でもわかりやすい会計のしくみについてお話いただきました。

財務三表の理解

事業運営に不可欠なのが財務三表です。一見、難しそうな言葉ですが、身近なものに例えるとより分かりやすくなります。

  • 損益計算書(P/L): 売上や経費、利益を示す「成績表」
  • 貸借対照表(B/S): 資産や負債、純資産を表す「財務の健康診断書」
  • キャッシュフロー計算書(CF): お金の流れを把握する「動きの記録」

また、講座の中では財務三表を「お見合いの視点」で見るという例えも

  • ポイント(1)P/L: お見合い相手の今の状態(収益力)を確認
  • ポイント(2)B/S: 財務の状態(借金や資産)をチェック
  • ポイント(3)CF: 将来に向けたお金の動きを見抜く

これにより、受講生の皆さんの会計のハードルがぐっと下がった印象です。

開業のステップ

次に、講師の仲田さんより開業についてお話がありました。
まず、「開業を決意したときがスタートライン」とし、税務署への届け出や、会計の準備をすることでスムーズに事業を進められるとのことでした。

開業に必要な届出は、以下のとおりです。

  • 開業届→開業後1ヶ月以内に提出
  • 青色申告承認申請書→開業後2ヶ月以内に提出

準備のポイントとしては、以下の3点が挙げられました。

  1. 事業専用の口座とクレジットカードを用意する
  2. 会計ソフト(freeeやマネーフォワード等)を活用して帳簿付けを簡略化
  3. 領収書や経費の管理を電子化することで効率アップ

青色申告と確定申告

受講生の皆さんが気になっている青色申告についても講師の加藤さんと仲田さんより解説がありました。
ビジネスにおいて、青色申告は節税効果が高く、事業を安定させる鍵となります。

青色申告のメリットとしては以下のものが挙げられます。

  • 最大65万円の控除(e-Tax利用時)
  • 赤字の3年間繰越が可能
  • 家族給与を全額経費として計上可能

確定申告の流れ

最後に確定申告の流れについてお話しいただきました。
確定申告の手順は以下のとおりです。

  1. 1年間の事業収入と支出を帳簿に記録
  2. 領収書や経費を整理し、必要書類を用意
  3. 税務署に申告書を提出

講師の仲田さんからは「帳簿の勘定科目について迷ったらインターネット検索で解決する」など、初心者にも実践しやすいアドバイスがありました。
また、オンラインの会計ソフトはスマホのアプリと連動しており、帳簿の入力も非常に簡単で、導入するフリーランスも増えているとお話がありました。

講座の終盤には、質問タイムも。
「収入が〇万円あれば確定申告が必要?」「扶養の範囲とは?」など、いままでなかなか聞けなかっただけに、大盛り上がりでした。

まとめ

講座後、受講生の皆さんからは
「財務三表の説明がわかりやすく、事業運営の大切さが実感できました。」
「会計ソフトを使えば難しい青色申告も簡単にできそうです。」
「開業手続きの流れが明確になり、私でもできそうだと感じました。」など、
ポジティブな意見が多く寄せられました。

次回はいよいよ最終回!
「全体交流会」として、先輩起業家や支援機関との交流会を実施いたします。
これまでの学びが次へのステップになるような交流会を企画していますので、ぜひお楽しみに!