更新日:2025年1月24日

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2024年度「Can-Pass plus(キャン-パス プラス)」レポート~DAY4~

<DAY4の実施概要>

開催日時:令和7年1月15日(水曜日)
場所:甲府市役所本庁舎 大会議室
主催:甲府市
受託者:任意団体オンテンバール

オープニング

最終回のスタートは、受講生同士のつながりが生まれ始めたことを感じさせる和やかな雰囲気の中で始まりました。
お互いに声を掛け合いながらあいさつを交わす姿が見られ、これまでの講座で築かれた絆や安心感が会場全体に広がっていました。
この温かな空気が、イベントの良いスタートを後押ししてくれました。

先輩女性の紹介

1.奈良美緒さん(株式会社つるでつながる 代表取締役)

奈良さんは、かつて「何もない田舎」と感じていた山梨を離れ、大学進学を機に県外で生活を送られました。
人事や採用などの仕事を経て都会生活に疲れ、地域おこし協力隊として都留市にUターン。
その後、結婚・出産といったライフイベントを経ながら、「自分のやりたいことは何か」を問い続け、試行錯誤を繰り返してきたそうです。

現在は、都留市の子育て支援センターと同施設内のコワーキングスペースを運営する会社を設立し、事業は4期目に入りました。
また、キャリアコンサルタントとして大学勤務もされています
挑戦を続ける中で、「本当にやりたいことはそれなの?」「うまくいかないのでは?」などの外からの声を受けることも多々あったそうですが、自分の「動機」を手放さず、失敗を「次への学び」として縁を広げ続けた結果、現在の成功にたどり着いたと語られました。

ファシリテーターの加藤さんは、「地域を盛り上げるには、地元で暮らし地域を深く知る人の力が重要。奈良さんのように地域に根付いて行動する人材はとても貴重」とコメントされ、受講生にも地元での活躍の可能性を感じさせるお話となりました。

2.中澤千絵さん・庄田有希さん(まるカフェ運営)

続いて登場したのは、中澤千絵さんと庄田有希さん。お二人は、誰もが「自分を大切にする」ことをテーマに、地域活動の拠点として「まるカフェ」を運営されています。

「二人で活動することで支え合いながら進めてこられた」と話されるお二人は、互いのアイデアを肯定し合い、温かい信頼関係の中で活動を展開。
「当時の自分のように辛い思いをしている人を支えたい」という思いからスタートした活動が、気づけば自分たち自身も活動を通じて力をもらう存在になっていたと話されました。

加藤さんも「まずは『I(私)』がやりたいことを言葉にすることが重要。そこから共感が生まれ、We(私たち)、そして社会の問題につながっていく」と受講生たちに温かいエールを送りました。受講生たちも、仲間と共に歩む活動の魅力を改めて感じていたようでした。

3.Akaさん(山梨魅力発信インフルエンサー)

最後のゲストは、山梨県の魅力をSNSで発信するインフルエンサーのAkaさんです。
彼女は約1年前にSNSアカウントを開設し、山梨の美味しいお店情報などを投稿。現在ではフォロワー数が3.5万人に達し、多くの人に影響を与える存在となっています。

Akaさんの活動の原動力は、「お客様に自分の言葉で直接伝えたい」という思いと、「美味しいものを食べることが好き」という純粋な情熱。
山梨にUターンして感じた葛藤や新たな出会いから、「これだ!」と思い立ち、発信を始めたそうです。
投稿では、「美味しいもまずいも正直に伝える」ポリシーを貫きつつ、友人に話しかけるような感覚で文章を作ることを心がけていると語りました。
さらに、他の投稿の分析も欠かさないなど、努力を続けています。
時には批判的なコメントも受けたとのことですが、自分の信念を曲げることなく短期間で成果をあげた姿に、受講生たちは大きな刺激を受けた様子でした。

オンテンバール三森からの「好きなことを言語化するコツは?」という質問には、「自分の感じたことを大切にし、それを素直に表現すること」と回答。
この言葉に多くの受講生が共感し、行動のヒントを得たようでした。

支援機関の紹介

1.山梨県よろず支援拠点(佐藤様)

佐藤様は、「事業について話したい!という気持ちをぜひ聞かせてください」と述べ、人と人をつなぐ支援の重要性を強調されました。
よろず支援拠点は、事業を進める中での壁や課題に一緒に向き合い、解決策を見つけるパートナーであることが伝わりました。
さらに、「どんな小さな悩みでも一人で抱え込まず、まずは相談に来てください」と受講生を励まし、安心感を与えるメッセージをくださいました。

2.山梨中央銀行(本間様)

「情熱を持つ人々と共に事業を語り合い、サポートする準備が整っています」と熱い思いが語られました。
特に、銀行としての支援だけでなく、ネットワークを活用して受講生同士や地域の関係者ともつなげる役割を担いたいとお話しくださいました。
また、事業が順調に進むだけでなく、地域全体の活性化につながるようなサポートをしていきたいというビジョンが共有されました。

3.山梨県男女共同参画推進センターぴゅあ総合(雨宮様)

雨宮様は、「山梨県という地で、自分らしく生きることの大切さを伝えていきたい」と語り、ぴゅあ総合の支援を「サプリメント」に例えました。
サプリメントのように、必要なときに的確なサポートを提供することで、事業の土台を支える存在でありたいとのことでした。
また、「一人では解決が難しい課題も、私たちのサポートで道が開けることが多いです。ぜひ気軽に活用してください」と心強いメッセージをいただきました。

分科会

分科会では、奈良さん、まるカフェのお二人、そしてAkaさんの3つのゾーンに分かれ、それぞれの話を直接聞いたり、質問したりする時間が設けられました。
それぞれのゾーンでは具体的で深い話が展開され、受講生たちは学びや気づきを得る機会となりました。
受講生同士でも活発にアドバイスを交わす姿が見られました。学びと交流が融合した有意義な時間となりました。

クロージング

最後に今年度Can-Pass plusの総合ファシリテーターの加藤香さんから、受講生へのメッセージが贈られました。
「朝起きた時に『自分は今、喜びから行動できているかな』と問いかけてみてください。その答えに違和感を感じたら、それを無視しないで。自分を大切にし、自分に優しくすることが、巡り巡って人を幸せにするのです。」この言葉に涙する受講生の姿も見られました。

主催者の甲府市人権男女参画課の佐野課長からは
「甲府市としても引き続き女性活躍の機会を広げ、皆さんの活動を応援します」との心強いメッセージが。

そして本事業受託者オンテンバール代表の齋藤からは
「Can-Pass plusのみなさんにとって『報告・連携・相談』が大切です。小松菜!困ったら仲間に投げて、一緒に解決していきましょう!」との励ましの言葉がありました。

涙と笑いが交錯する中、今年度のCan-Pass plusは全日程を終了しました。

最後に

受講生の皆さん、本当にお疲れさまでした!
そして、関わってくださった講師の皆さまや支援機関の方々に深く感謝申し上げます。
オンテンバールはこれからも山梨で皆さんの近くにいます。困りごとがあってもなくても、いつでも気軽にご連絡くださいね。本当にありがとうございました!