
11月22日、甲府商工会議所にて、市長と深澤直人(甲府市リニアまちづくりデザインディレクター)さんが、リニア新時代の本市などの将来像やリニア駅前のまちづくりのあり方を提案する、第1回のまちづくりミーティングを開催しました。今後も様々なミーティングで皆様と対話を行いながら、リニア駅前のまちづくりを進めます。
※まちづくりの検討状況については、こちらのページもご参照ください。
開催報告
- 皆様との今後の検討の起点となるような、市長、深澤直人氏双方からいくつかのまちづくりの提案を行いました。
- 提案内容は決定されたものではなく、今後「まちづくり戦略」や「コンセプトブック」などで決定します。
- 提案内容は、以下の発表要旨か動画(本ページ下部にリンクあり)をご覧ください。
樋口市長からの提案
発表資料
発表要旨
”こうふく”をキーワードとするまちづくりの展開
| こうふく |
- 通常の幸福に加え、甲府・山梨らしさという地域特性と、リニアが開業する時代の特性をかけあわせたことによって可能になるもの
- 例)多様なつながりの中に、自分らしくいられる居場所があること、仕事も趣味も複数のやりたいを叶えられること、快適な移動環境の中で自在な暮らしを実現することなど
- 様々な”こうふく”のカタチが考えられ、何を実現するかについて、今後、皆様と検討を行います
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| こうふく文化醸成都市圏 |
- ”こうふく”が文化として定着した本市や圏域のこと
- その実現に向けてはリニア開業後も見据えた中長期的な取り組みになるため、開業効果を本市だけでなく、圏域全体に行き渡らせられるように、柔軟かつ戦略的に取り組むべく、「まちづくり戦略」を策定する予定です。
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| こうふを、こうふくにする |
- リニア新時代に向けた、本市で取り組むまちづくりのスローガン
- あえて主語を記載しないことで、行政・市民・民間事業者それぞれが主体的に取り組むことを目指します。
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二つの拠点を核とした”こうふく”の創造と波及
- "こうふく"を創造し、本市だけでなく圏域全体に波及させていくためには、本市が有する特徴が大きく異なる二つの拠点(甲府駅、リニア駅)を最大限活用することが大切と考えています。
- 二つの拠点は互いに独立するものではなく、以下のように甲府駅周辺に育まれた”甲府らしさあふれるもの”と、リニア駅を中心とするまちによって築かれた”交流による新たな価値観と多様な価値観を基にするもの”が循環し続ける連携・補完の関係が重要です。
甲府駅周辺で創造する”こうふく”
甲府駅周辺には、甲府圏域各地との交流により生み出され、長年の歴史を経て蓄積されてきた様々な資源や文化があります。
- しかし、空き家や空き店舗、空き地などに代表されるようように、資源が空疎化しつつあり、大小様々な余白が生じています。
- この余白に、新たな資源をピースとしてはめ込み、甲府らしい既存資源と組み合わせ、再編することで”こうふく”を育みます。
リニア駅を中心とするまちで創造する”こうふく”

- 経済・社会・環境が共生した未来社会の理想の実現に向けて実証を積み重ね、さらに、県内外の人・モノ・カネ・情報の活用と交流により、新たな資源をゼロベースから築き、富士山のように日本一高く、開かれた未来都市づくりに挑戦します。
- また、リニア開業後は、時代も、交流する対象も変化していく中で、常に価値観の変化や多様化に対応していく必要が生じます。
- 柔軟性のある「余白」を計画に取り込みながら、その時代に適切な”こうふく”を築きます。
リニア駅前エリアでの”こうふく”創造のアイディア
- 時代やターゲットが変わっても揺るがない「普遍的なこうふく」を創造することを、政策の根底に据えていきます。
- さらに、その上にこうふくを築くためのアプローチ方法を「3つのシナリオ」に整理しました。
普遍的なこうふくを創造する”カーボンニュートラル”と”緑化”への取り組み
本市は、カーボンゼロ実現のための実証事業に取り組むべく、昨年度に「こうふグリーンラボ」を設置しており、その調査研究を一歩前に進め、リニア駅前エリアをカーボンニュートラルの実装地区として「リニア・グリーンイノベーション・エリア」と位置づけ、取り組んでいきます。
- 特に、カーボンニュートラルの実現に向けて、「熱分野」での持続可能エネルギー利用の実現に向けて、費用対効果を踏まえながら最適なエネルギー供給システムの構築を検討します。
環境配慮の取組の象徴及び甲府・山梨の新たなライフスタイルの象徴として、リニア駅前での緑化空間の実現を目指します。
- ランドスケープ計画を重点的に考え、刺激だけでなく、憩いも与えられる場所になるよう、「緑」によってこうふくの下地を形成し、都心部や他の中間駅との差別化を図ります。
多様なこうふくを築くための、3つのシナリオとまちづくりイメージ
- 以下イメージは、建物用途や規模・配置等を仮設定したものであり、この整備を約束するものではありません。
- 今後、皆様と”こうふくのシナリオ”を議論する中で、リニア駅前に何が必要かを考え、それらを誘導するようなまちづくりルールを定めます。
シナリオ1:”憩いの追求から”こうふくにする
駅前エリアの機能は最低限にし、広場や緑地などの空間をイメージ。
- 産業系機能や生活系機能は駅前エリアより外側に求め、多様な形態の広場や緑地により、人々が集い、交流を促すことを目指した案。
シナリオ2:”産業振興”からこうふくにする
産業イノベーションを目指し、研究開発施設や産業振興施設(コワーキングスペース、カンファレンスなど)、オフィスなどが立地する空間をイメージ。
- 産業系機能の用途によって、まちづくりイメージも大きく変わるため、発表資料にはさらに別案のイメージも掲載。
シナリオ3:”新たな暮らし方”からこうふくにする
生活系用途を多く配置し、地元住民だけでなく移住者や就労者などが立ち寄り、滞在しやい空間をイメージ。
- 中低層の建物と広場との関係や、都心部では実現が難しい高質でゆとりのある移住者等向け住宅など、新たな暮らしのモデル地区となることを目指した案。
今後の公民連携のまちづくりの進め方
まちづくり基本計画策定に向けて
本ミーティングでのまちの将来像の提案を起点に、市民や圏域住民の方々と様々なまちづくりミーティング(下表参照)を開催する中で、対話を進めます。
- 令和8年度末までに、皆様のまちづくりに込める思いや条件をとりまとめた「コンセプトブック」の策定を目指します。
- まちづくりへの参画を検討している民間事業者の方々を「検討パートナー」に選定し、コンセプトブックに基づいた実現可能なまちづくりの提案をいただく中で、令和9年度以降に「まちづくり基本計画」の策定を目指します。
今後のまちづくりミーティングの開催計画
| 02 |
- R7年12月より順次実施。担当課よりミーティング#01の内容を補足説明し、参加者と対話を行うもの。
- 個人の方:ミーティング(複数日程)へご参加ください(開催日は市HP等にて周知します)
- 団体の方(おおむね5名以上):個別に対応可能です。担当課にご連絡ください
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| 03 |
- R8年度から実施。コンセプトブックの内容を検討(開催方法は追って公表します)
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| 04 |
- コンセプトブック策定後に開催(シンポジウム形式を想定)
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深澤直人氏からの提案
発表概要
リニア開業をきっかけに「こうふを、こうふくにする」
- リニア駅前エリアを単なる駅前開発とするのではなく、駅前エリアを中心に、甲府市ひいては山梨県全体の「こうふく」を考える基盤にする必要がある。
- 地元に住んでいる人のための”こうふく”とリニアによって甲府を訪れる人の”こうふく”の価値を考える必要がある。
緑が多いほど、まちの”こうふく”が大きくなる
”こうふく”を構成する要素は様々だが、それらと緑とを結びつけると”こうふく」”現象につながることが、国内外の調査や研究から明らかになっている。
- 例)緑と緑地の近隣に居住する人は自宅への愛着や居心地の良さを約25%感じやすくなる。
- 甲府盆地を緑化することによって、自然環境の問題に対応する価値が生まれるのではないか。
世界や国内の”緑”との向き合い方
- 都市部の温暖化対策は急務であり、現実的な行動が求められている。世界各地でその対策が始まっている。
- 世界と比較した時、自然との暮らし方の違いが見えてくる。
- 山梨県は圧倒的な自然を有している一方で、身近な自然との暮らし方において甲府市街地に限るとその緑被率は低く、東京23区の各区と比べても下位である。
リニア駅前エリアへのまちづくり提案「こうふくの森」
- 荒地に10万本の献木を植え、明治神宮の杜を作ったように、原爆により焼け野原となった場所に緑あふれる「平和の象徴」の地として広島平和記念公園を作ったように、リニア駅前に「こうふくの森」を作り、育てる。
- リニア駅前を起点に、甲府盆地全体へ、緑を、こうふくを広げていく。
- このイメージを基に、皆さんと対話を重ねていきたい。




当日の様子(動画、写真)


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