更新日:2025年5月26日
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5月31日はWHO(世界保健機構)が定めた『世界禁煙デー』、5月31日~6月6日は禁煙週間です。
禁煙週間の今年のテーマは『受動喫煙のない社会を目指して〜私達ができることをみんなで考えよう〜』です。
喫煙者に対して禁煙を呼びかけるとともに、地方公共団体や企業、各種団体、個人がたばこと健康問題の認識を深める機会にしましょう。
受動喫煙のない社会を目指すために、皆さまのご協力をお願いします。
たばこの煙の中には約5,300種類の化学物質が含まれ、約70種類の発がん性物質など、200種類以上の有害物質が含まれています。
たばこを吸う人の死亡率は吸わない人より高く、国内で喫煙に関連する病気で亡くなった人は、厚生労働省によると年間で12~13万人、また他人の煙による受動喫煙が原因で年間1万5千人が死亡していると推計されています。
喫煙はがんをはじめ、脳卒中や虚血性心疾患などの循環器疾患、COPD(慢性閉塞性肺疾患)や結核などの呼吸器疾患、2型糖尿病、歯周病など、多くの病気と関係しており、予防できる最大の死亡原因です。
また、喫煙を始める年齢が若いほど、がんや循環器疾患の危険性を高めるだけでなく、総死亡率が高くなります。
右図:たばこを吸っている本人はこんな病気になりやすくなる(根拠十分:レベル1)
(国立がん研究センター:喫煙と健康厚生労働省喫煙の健康影響に関する検討会報告書(平成28年8月)の概要を知りたい人のためにより)
子どもをたばこから守ろう
なくそう望まない受動喫煙(別サイトへリンク)
受動喫煙–他人の喫煙の影響(別サイトへリンク)
受動喫煙の害(別サイトへリンク)
妊娠中の喫煙は、早産や流産、死産の危険性を高め、また低出生体重児(2,500g未満)の出産の可能性も高めます。たばこに含まれているニコチンや一酸化炭素などによって、胎児に必要な栄養や酸素が十分に届かなくなるため、胎児の発育などに障害が生じてきます。
また生殖能力の低下や妊娠中の異常(子宮外妊娠、常位胎盤早期剥離、前置胎盤等)を引き起こす可能性も指摘されています。
さらに、妊娠中では、妊婦本人の喫煙だけでなく受動喫煙でも、乳幼児突然死症候群(SIDS)の要因となることがわかっています。
喫煙や受動喫煙が主な原因であるCOPD(慢性閉塞性肺疾患)は、肺の生活習慣病ともいわれ、厚生労働省の統計では、2023年のCOPDによる死亡者数は約1万6千人、また、国内の潜在的な患者数は530万人以上いると推計されています。
しかし2023年の厚生労働省患者調査では、診断されているのは38万2千人で、多くが医療につながっておらず、知っている人も少ない病気です。
本人は喫煙しなくても身の回りのたばこの煙を吸ってしまうことを受動喫煙と言います。
喫煙者が吸っている煙やタバコから立ち昇る煙、喫煙者が吐き出す煙、吸い終わった後の呼気にも、ニコチンやタールなど多くの有害物質が含まれています。
特に、肺がん、虚血性心疾患、脳卒中、乳幼児突然死症候群(SIDS)は、受動喫煙との関連が「確実」であることがわかっており、この4つの病気について、わが国では年間約1万5千人が受動喫煙で死亡いると推計されています。
たばこの害や禁煙による健康への効果については、すでに広く知られていますが、令和5年度に実施した市民アンケートでは、「毎日吸っている」や「ときどき吸う人」は13.6%と前回調査(令和元年度)より増加していました。
特に男性の30~40歳代では約33%と喫煙率が高い傾向にあります。
また、甲府市の乳幼児健診の問診回答の「3か月頃~1歳6か月頃までの間に喫煙を始める母親の割合」や「育児期間中に喫煙をしている父親の割合」は全国と比較して高い傾向があります。
しかし、喫煙者の6割以上がすぐに禁煙したい・できれば禁煙したいと考えています。(甲府市保健計画(第9次)より)
禁煙方法は大きく分けて3つあります。
自分に合った方法を見つけることも禁煙の成功の大きなポイントです。
保健師が個別に相談に応じ、禁煙をお手伝いします。電話でお気軽にご相談ください。
費用:無料(申込制)
申込先:地域保健課
電話:055-237-2505
受付時間:平日8時30分~17時15分
たばこを吸うときは、決められた喫煙場所を利用する、できるだけ周りに人がいない場所を選ぶなど、受動喫煙防止のための配慮をお願いします。加熱式たばこも同様です。