更新日:2024年10月1日

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耳の聞こえが気になるときは

音が聞こえにくい、言葉が聞き取りにくい、あるいはまったく聞こえない‥こんなことはありませんか?
このような聞こえにくい状態を「難聴」と言います。
難聴の原因はさまざまなものがありますが、高齢者だけでなく、ヘッドホンの利用による若者の難聴も最近は増えています。
難聴は、コミュニケーションや社会活動にも影響します。さらには抑うつ、意欲低下、認知機能低下、脳委縮、フレイルや転倒のリスク増加、日常生活動作(ADL)の低下、健康維持に必要な情報を取得して使いこなす能力であるヘルスリテラシー低下にも関係するなど、健康の維持や生活に大きく影響します。
治療が難しい難聴もありますが、さまざまな病気と同じく、難聴も早期発見・早期治療が大切です。
聞こえやそのほか、気になる症状があるときは、我慢したり様子を見ないで、早めに耳鼻咽喉科へ受診しましよう。

難聴の種類

耳難聴は、外耳と中耳の障害によって音がうまく伝わらない「伝音難聴」と、内耳や脳に問題があり、音をうまく感じ取れない「感音難聴」の2種類に分けられます。

  • 伝音難聴:中耳炎や外耳炎、耳硬化症、耳あかの詰まりなどによるもの。一時的な症状であることも多く、薬物投与や手術など治療で改善する場合もあります。
  • 感音難聴:加齢性難聴や突発性難聴、ヘッドホン難聴などの音響性難聴、騒音性難聴、低音障害型感音難聴、メニエール病など。急性難聴は早期の薬物治療等で改善することもあります。
  • 混合性難聴:伝音難聴、感音難聴が合わさった難聴です。

難聴の診断は、各種の聴覚検査や画像検査などによって、障害されている場所や原因疾患を特定して行われます。

高齢者の難聴(加齢性難聴)

加齢以外に特別な原因がないものを「加齢性難聴」と呼びます。高齢者難聴
65歳をこえると、聞こえづらさを感じる人が一気に増え、75歳以上の約半数の方が聞こえづらさを感じています。
加齢性難聴は、一般的に両側の耳に同じように起こり、小さい音が聞き取りにくくなる、また、高い音のほうがより聞き取りにくくなることが特徴です。特に'さ行''は行''か行'などの聞き違えが多くなります。

原因

加齢性難聴は音を感じる部位が障害される感音難聴です。
主な原因は、加齢によって、蝸牛の中にある有毛細胞がダメージを受け、その数が減少したり、聴毛が抜け落ちたりすることです。有毛細胞は、音を感知したり、増幅したりする役割がありますが、障害を受けると、音の情報をうまく脳に送ることができなくなります。また、内耳の問題以外にも、内耳から脳へと音を伝える神経経路に障害が起きたり、脳の認知能力が低下することも影響している可能性があり、さまざまな原因が複数組み合わされて発生すると考えられています。
加齢性難聴には、騒音や、糖尿病、虚血性心疾患、腎疾患、喫煙習慣などが影響をしていることがわかってきました。

治療と予防

難聴の原因となる病気があり、その治療が可能であれば、その治療を行います。
加齢性難聴は治療などで回復させる方法は、現時点ではありません。
補聴器で聞こえを補うことで、認知症予防、生活の質を改善させることができます。

予防

  • 大音量でテレビを見たり音楽を聴いたりしない。
  • 騒音など、大きな音が常時出ている場所を避ける。
  • 騒音下で仕事をしている方は耳栓をする。
  • 静かな場所で耳を休ませる時間を作る。
  • 老化を遅らせるための生活習慣の見直し
    (生活習慣病の管理、栄養バランスが取れた食事、適度な運動、規則正しい睡眠、禁煙)

聞こえのチェックリスト&受診勧奨票

チェックリストで、当てはまるかどうか確認してみましょう。
1つでも〇が付いた方、ご自身の「聞こえ」が気になる方は、耳鼻科医師への相談をおすすめします。
可能であれば印刷し記入した「聞こえのチェックリスト&受診勧奨票」(PDF:425KB)※を持参し、耳鼻咽喉科へ受診してください。※令和5年度老人保健健康増進等事業「難聴高齢者の早期発見・早期介入等に向けた関係者の連携に関する調査研究事業「難聴高齢者の早期発見・早期介入等に向けた関係者の連携に関する手引き【第1版】」(令和6年3月PwCコンサルティング合同会社)より

聞こえのチェックリスト

チェック内容 該当する場合に○
会話をしているとき、聞き返すことがよくありますか。  
相手の言った内容を聞き取れなかったとき、推測で言葉を判断することがありますか。  
電子レンジの「チン」という音や、ドアのチャイムの音が聞こえにくいと感じることがありますか。  
家族に、「テレビやラジオの音量が大きい」とよく言われますか。  
大勢の人がいる場所や周りがうるさい中での会話は、聞きたい人の声が聞きづらいと感じますか。  

 

難聴は若い方も注意が必要です

世界保健機構(WHO)は2015年に、世界各国の男女12歳~35歳の若者のうち11億人が、携帯型音楽プレーヤーやスマートフォンで「有害な音量」の音楽を聞くことによって音響性難聴のリスクにさらされていると報告しています。

ヘッドホン難聴(イヤホン難聴)の予防

  • 可能な限り音量を小さくしようヘッドホン難聴
    WHOの推奨する限度は、大人は80dB以下、子どもは75dB以下で1週間に最大40時間です。
  • 音量を上げ過ぎないために、遮音性の高いヘッドホン/イヤホンを使おう
  • 音量と視聴時間をモニターして、長時間の使用を避けよう
  • 少なくとも、1時間に1回、10分程度は耳を休めよう

あなたにもヘッドホン難聴のリスクあり!(厚生労働省作成)(別サイトへリンク)

 

よくある質問

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お問い合わせ

保健衛生総室地域保健課保健予防係

〒400-0858 甲府市相生2丁目17番1号(健康支援センター2号館1階)

電話番号:055-237-2505

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