更新日:2022年8月22日
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ナウマンゾウは、今から約40~2万年前に、日本では九州から北海道まで広く生息していました。
日本列島には、中国大陸から朝鮮半島を経由して移動してきたと考えられています。
現在のアジアゾウやアフリカゾウよりも一回り小さく、体長は5~6m、肩までの高さは2.5~3mで、2m以上もある牙(きば)を持っていました。
画像:県立考古博物館にあるナウマンゾウの復元像
ナウマンゾウの化石は、日本各地で発見されていて、甲府でも発見されています。
昭和59年、緑が丘スポーツ公園東側の相川の河床に露出している化石を市民の方が発見。
鑑定の結果、ナウマンゾウの臼歯(きゅうし)(哺乳動物の歯列の奥にある歯)であることがわかりました。
画像:相川で発見されたナウマンゾウの臼歯の化石(長さ10~15cm)。県立考古博物館に所蔵されています
県内では昭和36年に山梨市で発見されて以来、2例目のことでした。
相川で発見された化石は、相川扇状地を構成する礫(れき)(小さい石)層の中から出土し、年代は化石を挟む地層の研究から、8万年よりも前の時代のものと推定されています。
日本列島に人間が住み始めたのは4~5万年前といわれ、当時は狩猟・採集によって食糧を得ていたと考えられています。相川での化石の発見は、その時代に甲府市域でナウマンゾウを追う人びとの営みがあった可能性も示す重要な発見でした。
ちなみに、ナウマンゾウの名前は、明治時代に来日し、日本地質学の祖といわれているドイツ生まれの地質学者ナウマン博士に由来しています。
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