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更新日:2025年2月7日
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結核は現在でも国内最大の感染症であり、全国で年間約1万人以上が新たに発症し、約1500人が結核で亡くなっています。また、発症者の6割が70歳以上の高齢者を占めており、高齢化による免疫力の低下が原因となって発症する方が増えると考えられています。
結核は結核菌が肺をはじめ、様々な臓器や器官で増殖して起こり、悪化すると人に感染することがあります。ただし、結核に感染したからといって必ず発症するわけではありません。
結核に感染しても、健康で体力があれば、通常は免疫機能が働いて結核菌の増殖が抑えられます。しかし、体の免疫力が結核菌を抑えきれない場合、結核菌は感染後6か月から2年ほどの時間をかけて徐々に増殖し、発症にいたります。乳幼児の場合は、免疫力がまだ不十分なため、感染すると短期間で発症することもあります。また、栄養状態が悪かったり加齢とともに体力が衰えてきたりすると、結核菌に免疫力が負け、結核を発症することがあります。
免疫力や体力が低下しないようにしましょう。
(1)規則正しい生活
(2)栄養バランスの良い食事
(3)十分な睡眠
(4)予防接種:1歳未満の乳児が予防接種(BCG)を受けることで、小児の結核の発病を抑え、特に重篤な結核の発病予防に効果が確実であるといわれています。
(1)年1回は、胸部レントゲン検査を受けましょう。
健康管理として、1年に1回は、かかりつけの医療機関や、市の健(検)診、職場健診等で胸部レントゲン検査を受け、結核の早期発見に努めましょう。成人・高齢者の健診事業等のページへ
(2)検査で精密検査が必要と言われたら、早急に精密検査を受けましょう
結核は、早期発見で、病気も治りやすく、周囲の人にうつすおそれも低くなります。
初期の症状は風邪と似ています。
次のような症状があったら、すぐ受診してください。
○咳が2週間以上続く
○痰(たん)がでる、痰に血が混ざる
○微熱が続く
○体がだるい(全身倦怠感)
○胸痛
○食欲不振
○体重減少
70歳以上の高齢者の発症が6割を占めており、かつて結核が、まん延した際に感染し、若いうちは発症が抑えられていたものの、加齢により体力や免疫力が低下したことで発症する人が増えたと考えられます。
高齢者は、自覚症状に呼吸器症状を有する割合が少なく、検査でも典型的な肺結核の状態を示さずほかの病気との鑑別が難しいことから、受診や発見が遅れ、治療する前に病気が進行していることもあります。特に、中北保健所管内では他の都道府県や県と比べ、症状が出てからの受診や診断されるまでの時間がかかっている人が多い傾向があります。
本人や家族が結核にかかったことがある方
○糖尿病、呼吸器疾患、腎不全や透析、ステロイド剤や免疫抑制剤使用、がん治療中の方
毎日きちんと薬を飲めば治る病気です。
結核を発病しても、結核菌を排菌していない場合は、通院で治療を受けます。
結核を発病し、結核菌を排菌している場合は、指定された病院に入院し治療を受ける必要があります。
病状により異なりますが、3~4種類の結核薬を6~9か月間確実に服用することで結核は治ります。
ただし、服薬を忘れたり、勝手に中断したりすると耐性菌が作られてしまい、治療する薬が少なくなることで治療が長引いてしまいます。そのため、医師から指示された期間は、必ず最後まで薬を飲むことが重要です。
結核のまん延防止、治療の中断防止、確実な治癒を目指します。
地域を担当する保健師等が家庭訪問等により、次のことを支援します。
(1)治療の継続の支援:服薬や受診支援、直接服薬確認療法の実施等による服薬の確認
(2)症状の改善の確認、薬剤の副作用の有無の確認
(3)検査結果の確認
(4)医師や地域の関係機関、関係者等との連携協力
(5)再発等の早期発見のための接触者の健康診断、治療終了後の検診(管理検診)の受診支援、等
結核と診断され治療する場合は、治療費の一部を公費で負担する制度(結核医療費公費負担制度)があります。結核と診断され治療する場合に、治療を安心して続けていただくための法律に基づく制度です。
結核医療費公費負担制度は、感染症法に基づく勧告による入院治療が必要な方と、通院及び入院勧告によらない入院時の結核の治療に費用を助成します。制度の詳細や申請の手続きについては、保健師等が説明します。
詳しくは、担当の保健師または医務感染症課にお問い合わせください。
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お問い合わせ
生活衛生室医務感染症課感染症係
〒400-0858 甲府市相生2丁目17番1号(健康支援センター2号館2階)
電話番号:055-237-8952
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