更新日:2021年12月15日

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結核について

結核」は過去の病気ではありません。

現在でも国内最大の感染症であり、全国で年間約1万8千人の新たな患者さんが発見されています。また、最近では比較的若い人や高齢者の結核も増えています。

結核罹患率は人口10万人あたり13.3人と、人口10万人あたりの結核罹患率が10人以下となっている欧米先進国と比べると、まだまだ日本の結核は多いのが現状です。
結核は結核菌が肺をはじめ、様々な臓器や器官で増殖して起こり、また、悪化すると人に感染することがあります。

結核に感染しても、健康で体力があれば、通常は免疫機能が働いて結核菌の増殖が抑えられます。ところが、栄養状態が悪かったり加齢とともに体力が衰えてきたりすると、結核菌に免疫力が負け、とくに高齢者の発病が増えています。なお感染者のうち、感染から半年~1年程度の間に発病する人は約10%、感染後数年~数十年後に発病する人は約20%、残りの約70%は一生発病しないと言われています。しかし、若い世代の多くは結核菌に未感染のため、菌を吸い込むと感染しやすく、比較的早い時期に発病する危険があります。

『予防』と『早期発見』が大切です。

まずは予防!予防のポイント

免疫力や体力が低下しないようにしましょう。

(1)規則正しい生活
(2)栄養バランスの良い食事
(3)十分な睡眠
(4)予防接種:1歳未満の乳児が予防接種(BCG)を受けることで、小児の結核の発病を抑え、特に重篤な結核の発病予防に効果が確実であるといわれています。

検診で早期発見!

(1)年1回は、胸部レントゲン検査を受けましょう。

健康管理として、1年に1回は、かかりつけの医療機関や、市の健(検)診、職場健診等で胸部レントゲン検査を受け、結核の早期発見に努めましょう。成人・高齢者の健診事業等のページへ

(2)検査で精密検査が必要と言われたら、早急に精密検査を受けましょう

気になる症状があったら、すぐ受診!

結核は、早期発見で、病気も治りやすく、周囲の人にうつすおそれも低くなります。
初期の症状は風邪と似ています。

次のような症状があったら、すぐ受診してください。
咳が2週間以上続く
痰(たん)がでる、痰に血が混ざる
○微熱が続く
○体がだるい(全身倦怠感)
○胸痛
○食欲不振
○体重減少

特に注意が必要な方は…

高齢者

昔は身近な病気だったので、結核に感染している人が多く、70~74歳は約4割、80~84歳は約6割、95~99歳は約8割の人が感染していると言われています。(2015年の推計)
結核に感染している人が体力や免疫力が低下すると、発病しやすくなくなります。

また、高齢者は、自覚症状に呼吸器症状を有する割合が少なく、検査でも典型的な肺結核の状態を示さずほかの病気との鑑別が難しいことから、受診や発見が遅れ、治療する前に病気が進行していることもあります。特に、中北保健所管内では他の都道府県や県と比べ、症状が出てからの受診や診断されるまでの時間がかかっている人が多い傾向があります。

このような方も注意が必要です

本人や家族が結核にかかったことがある方
○糖尿病、呼吸器疾患、腎不全や透析、ステロイド剤や免疫抑制剤使用、がん治療中の方

治療は?

毎日きちんと薬を飲めば治る病気です。
結核を発病しても、結核菌を排菌していない場合は、通院で治療を受けます。
結核を発病し、結核菌を排菌している場合は、指定された病院に入院し治療を受ける必要があります。
病状により異なりますが、3~4種類の結核薬を6~9か月間確実に服用することで結核は治ります。
ただし、服薬を忘れたり、勝手に中断したりすると耐性菌が作られてしまい、治療する薬が少なくなることで治療が長引いてしまいます。そのため、医師から指示された期間は、必ず最後まで薬を飲むことが重要です。

甲府市保健所の役割

結核のまん延防止、治療の中断防止、確実な治癒を目指します。

保健師等が支援します

地域を担当する保健師等が家庭訪問等により、次のことを支援します。

(1)治療の継続の支援:服薬や受診支援、直接服薬確認療法の実施等による服薬の確認
(2)症状の改善の確認、薬剤の副作用の有無の確認
(3)検査結果の確認
(4)医師や地域の関係機関、関係者等との連携協力
(5)再発等の早期発見のための接触者の健康診断、治療終了後の検診(管理検診)の受診支援、等

結核医療費公費負担制度

結核と診断され治療する場合は、治療費の一部を公費で負担する制度(結核医療費公費負担制度)があります。結核と診断され治療する場合に、治療を安心して続けていただくための法律に基づく制度です。

結核医療費公費負担制度は、感染症法に基づく勧告による入院治療が必要な方と、通院及び入院勧告によらない入院時の結核の治療に費用を助成します。制度の詳細や申請の手続きについては、保健師等が説明します。

詳しくは、担当の保健師または医務感染症課にお問い合わせください。

よくある質問

「特によくある質問」にお探しの情報はございましたか?
上記以外のよくある質問が掲載されている「よくある質問コンテンツ」をご活用ください。
ご不明な点は、よくある質問内のお問い合わせフォームよりご連絡ください。

よくある質問入り口

お問い合わせ

保健衛生室医務感染症課感染症係

〒400-0858 甲府市相生2丁目17番1号(健康支援センター2号館2階)

電話番号:055-237-8952

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