更新日:2025年3月31日
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令和4年2月に開催された「第12回日本バッハコンクール」において、当時中学生でしたが、「高校生B部門」に飛び級で出場し、金賞・第1位・グランバッハ賞を受賞。その後も様々なコンクールに出場し、賞を受賞している魚田愛音さん。4月から山梨の大学へ進学する魚田愛音さんに、母校の山梨学院高校でインタビューしました!
2024年は、大学受験に向けて、ラストスパートの年でもあったので、勉強はもちろんですが、ピアノや歌、ソルフェージュなど、様々なことに力を注いだとても充実した1年でした。
ピアノの演奏面では、これまでで1番成長を感じる事ができ、結果も残すことができました。受験を見据え、2024年は特に多くのコンクールに挑戦しましたが、ほぼ全てのコンクールで全国大会に進むことができ、うち2つのコンクールでは全国大会で部門最高位を受賞し、飛躍の1年だったと感じています。
そして、2024年の一番大きな出来事としては新たな指導者との出会いです。自分の全てを受け止め、認めてくれる指導者から多くの学びを得ることで、私自身の物事の考え方や心境に大きな変化が生まれました。この素晴らしい出会いは、指導者として人の成長をサポートすることや成長を見守ることのできる仕事について深く考えさせられるきっかけとなり、私の人生に大きな影響を与えてくれました。
私が在籍していた山梨学院高校特進コースアドバンスト系列は1クラス45名が在籍していて、学年の9クラス中、一番生徒数が多いクラスでした。1年次から3年間を同じ仲間と過ごし、クラスの皆がスポーツや勉強、課外活動などでそれぞれ活躍していたため、様々な面で刺激を受ける事が多かったです。
学校行事では、体育祭や学園祭、優勝の瞬間に立ち会う事ができた甲子園球場での選抜高校野球大会の応援など、楽しかった思い出がたくさんあります。その中でも特に2年次に参加したアメリカ語学研修が一番の思い出です。初めてのホームステイで緊張もありましたが、ホストファミリーがあたたかく迎え入れてくれたおかげでアメリカでの貴重な日々を楽しむことができました。本場カリフォルニアディズニーで友達と遊んだことや大リーグエンゼルスの試合観戦をしたこともとても思い出深いです。
新型コロナウイルスの流行でいくつもの学校行事が行えなかった中学校時代を過ごしましたが、高校2年生からは通常通り学校行事に参加したり、登校して授業を受けたりという「当たり前のこと」が出来た高校生活でした。
高校入学時は音楽大学などの音楽を専門に学ぶ大学に進学することを考えていましたが、高校入学直後、次世代甲府大使に認定して頂き、地域の方々と関わる機会が増えたことで少しずつ将来に対する考え方が変わっていきました。
コロナ禍では、演奏家の方々は多くのコンサートが開催中止となったり、自宅など、個人でピアノを指導されている方々は対面でのレッスンが行えなくなったり、とても大変な思いをされている状況を目の当たりにしたことで、自分の将来に対する「安定性」を意識する気持ちが強くなっていきました。これらの状況を踏まえて自分の将来像を考えた時、「教師」という職業に興味を持つようになりました。演奏家としてのこれまでの経験や知識を活かしつつ、これからはもっと地域に貢献したい、という思いから、地元の大学で学び、地元で音楽教員を目指すことにしました。
新たに挑戦したいことは、ピアノ奏者として更に幅を広げることです。例えば、様々な楽器とのアンサンブルやオーケストラ共演によるコンチェルトにも挑戦したいと思っています。また、特に今後学びたいのは「伴奏」です。現在、オペラ団体にピアニストとして所属していますが、私の一番の得意分野である「伴奏」を更に伸ばすために、伴奏法を学び、様々な楽器や演奏家の伴奏者としての経験を重ねたいと考えています。
音楽以外では、心理学について深く学んでみたいと思っています。多様化する社会で教育分野、音楽業界、すべての分野で役に立つ知識であると考えています。学生のうちに少しでも多くの知識を身につけることで、社会や地域の役に立つ存在になれるよう頑張りたいと思っています。
大学での生活がまだ想像できない部分もありますが、大学生活を有意義に過ごせるよう、大学1年目の年となる2025年は特に勉強とピアノを両立することが目標になると思っています。忙しい大学生活であっても、これまで以上のパフォーマンスでピアノ演奏ができるよう、大学生になっても引き続き様々な場所で演奏し続ける事を目標としています。ステージでの演奏については毎回、会場や、ピアノが異なるので、その場で音色や響きなどを微調整しながら演奏しています。この様な本番での対応力は、一度ステージから離れてしまうと、いざという時に力を出し切ることが出来なくなってしまうため、コンスタントに本番を経験することで常に本番力を高めておく事が必要であると考えています。
大学生ともなると、時間的な余裕という面で大変難しくなってくる可能性もありますが、向上心を持って日々を過ごすことが大切かなと思います。
ラフマニノフという作曲家の「音楽は心で生まれ、心に届かなければ意味が無い」という言葉を、ピアノを演奏する際に常に大切にしています。音楽は国、年齢、性別関係なく人の心を動かすことができます。演奏が自己満足ではなく、聴いている方の心に届くことが大切であり、ラフマニノフの言葉は演奏家にとって「基本」とも言える言葉であると思います。
演奏する際はまず自分自身がその音楽に対してどれだけ感動することができるか、一音一音にどれだけ心を込められるかを重視するようにしています。そのために、日頃の練習では色々な種類の音色を使い分けられるよう手首の使い方などに工夫をしながら取り組んでいます。
将来の夢は教師をしながら演奏家として活動することです。演奏会やコンクール、伴奏者として他の演奏家をサポートすることなど、可能な限りピアノを続けていきたいと思っています。社会に出ると忙しくなるなどの理由で、ピアノの練習時間の確保が課題となってきます。いつまでも高い目標や夢を持ち、継続してピアノを演奏することが大事になってくると思います。
また、教師として、学校での合唱指導や吹奏楽指導など音楽系の部活動の指導をしながら生徒達と一緒の目標に向かって活動したいと思っています。これまでピアノ奏者として一人で挑戦することがほとんどでしたが、今後は生徒や仲間と喜びを共有できたらと思っています。
高校1年生の3月、山梨学院スチューデンツオブザイヤー賞という賞を受賞しました。この賞は、山梨学院高校だけでなく、幼稚園から大学のすべてにおいて、受賞規程で定められた基準に該当する園児、児童、生徒、学生が表彰されるものです。文化部門とスポーツ部門があり、私は文化部門で受賞しました。
新型コロナウイルスが感染症法上の5類に移行する直前の後期終業式で表彰をして頂きました。感染症対策として表彰の対象者だけが体育館に行き、賞を頂き、ほかの生徒はリモートで参加するというスタイルで受賞式が行われました。
そのような状況ではありましたが、頂いた賞は自分にとって手が届かないような賞だと思っていたので表彰が決まった際は本当に嬉しかったです。私自身は幼稚園から高校までを山梨学院で過ごしましたので山梨学院への思いが強い分、憧れの賞を頂けたことがとても光栄なことと感じています。ピアノのコンクールで頂く賞の喜びとはまた違った特別な賞で、一生の宝物になっています。
次世代甲府大使として貴重な経験をさせて頂いたことを活かし、教師として少しでも地域の役に立ちたいと考えています。
山梨学院高校1年生のときに次世代甲府大使となった魚田さん。4月からは山梨の大学に進学し、次のステージに進みます。次世代甲府大使としての応援期間は終了となりますが、甲府市は魚田愛音さんのさらなる活躍を引き続き応援しています!
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