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更新日:2024年4月12日
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立本寺は、鎌倉時代初めに真言宗の「龍本寺」として開かれましたが、応永3年(1396)、第11代住職の時に日蓮宗に改宗し、「立本寺」としたと伝えられています。過去帳には、この本堂は真言宗時代の護摩(ごま)堂として建立されたものであること、江戸時代末期の安政2年(1855)に大破し修復改築などが行われたこと、大正13年(1924)には茅葺(かやぶ)きから鉄板葺きに屋根が改修されたことが記されています。
本堂は桁行(けたゆき)8.21m、梁間(はりま)7.74mで、桁行を四間、梁間は正面三間・背面五間とし、妻入りの寄棟(よせむね)造の構造です。室町時代に建立された当初は、正面・背面ともに五間の間取りであったと考えられ、その名残として失われた2本の柱の上下には舟肘木(ふなひじき)と礎石が確認されています。使用している柱は、内陣の正面2本だけが丸柱で、ほかはすべて面取りの角柱を使用しているという特徴があります。本堂の内部は、外陣、内陣および内陣両脇の脇陣から構成され、全面畳敷きです。天井裏を見上げると、特徴的な組物として虹梁(こうりょう)を支えるための通し舟肘木や、安政2年の改築の際のものと考えられる指鴨居(さしかもい)など、歴史的変遷を感じることができます。
ほかの仏閣建造物に比べると、屋根も小さく縁側もないことから、簡素で小ぶりな本堂(護摩堂)に感じますが、密教仏堂の建築様式がよく残り、中世に遡(さかのぼ)る質の高い建造物として貴重な文化財です。
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