更新日:2024年2月20日

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2023年度「Can-Pass(キャンパス)」レポート~DAY5~

「身近なあの人の困りごとをなんとかしたい」「こんなものがあったらよかったのに…」
そんな誰かへの思いやりから始まることの多い女性の起業や活動。
ただ、事業や活動を継続したり、さらに大きくしたりするときにぶち当たる壁。思いを込めて一生懸命やればやるほど、自分がどんどん苦しくなっていってしまう。
自分の「やりたい!」という思いを、誰かの「できる!」で支えてくれる。そんな人たちとのつながりで、壁を乗り越えていって欲しい。
そんな思いを込めて開催しているのが、このCan-Pass(キャン-パス)というセミナーです。

これまでのCan- Pass(キャン-パス)の様子など女性の起業等支援についてのページはこちら

<DAY5の実施概要>

開催日時:2024年1月11日(木曜日)
場所:甲府市役所本庁舎 大会議室
主催:甲府市市民部人権男女参画課
事業受託者:NPO法人bondplace

 

2024年最初のキャンパスは、前回に引き続き、お金について考える内容の講座です。
皆さんが気になるお金の動きと収支計画について考えました。

 

Day5のテーマは「収支計画」について

事業をするのに欠かせないのがお金の動きがわかる「収支計画」です。
講座では、身近な例をあげながら収支計画について考えるワークを行いました。

 

チェックイン

チェックインでは自己紹介と、最近買ってよかった価値のあるものを1つピックアップ。
「震災のニュースを見て防災グッズを買った!」「このサブスクを契約してQOLが上がった」など、さまざまな声があがりました。

 

ワーク(1)「家計から収支を考える」

次に、実際にブロックパズルを用いて収支の流れを考えました。
まずA4の紙に5つのマスを書き、それぞれの番号をつけていきます。

(1)売り上げ・収入
(2)仕入れ(変動費)
(3)粗利
(4)経費(固定費)
(5)利益

ワークでは、例題としてわかりやすいように家計をイメージして記入します。
次に、もう一度ブロックパズルを書き、先ほどの家計から5万円捻出する方法について考えました。

 

 

  • 夫のお小遣いを減らす。
  • バイトをして収入を増やす。
  • 固定費を見直す。

…など、いろいろな方法があります。
収支を立てる事は、事業を見える化することと同じです。

 

ワーク(2)「事業収支を考える」

次は、実際に事業について考えるワークを行いました。
1つ千円の出汁を仕入れ、5万円の利益を出す事業の収支計画をグループで考えました。

  • 調理イベントを開き、参加費から利益を出す。
  • 大きなイベントで販売し、付加価値をつけて利益を出す。
  • 大口注文を受け、利益を出す。
  • 試食販売を行い、利益率の高い価格で販売し利益を出す。

…など、さまざまなアイディアがありました。

ここで大事になってくるのが、実際に数値を出して考えてみること。
先に利益率を10%とすることから逆算して、売上目標を50万円に設定し、そこから客単価×客数を導き出すといったように、お金の流れを数字に落とし込むことが大事です。
そして、こうした数字を自分の事業に当てはめたものが収支計画表の基本となります。

 

最後は、自分自身のやりたいこと、事業のパズルをそれぞれ考えるワークです。
ここでは、10万円の利益を見込んでシミュレーションをしていきました。

利益を10万円とすると、そこから逆算して経費や仕入れ等を計算しなければいけません。
また、どこまで売り上げがあれば10万円残るのか、無理のない範囲でするためにはどのように資金調達をすれば良いのか、なども考えながらそれぞれのブロックを埋めていきます。

これらを実際に数字にしっかりと落とし込んだものが、事業計画における収支計画の基礎となります。

 

まとめ

お金は、事業を行う上で非常に重要な要素であり、予算と実績の比較が大事になります。
自分の商品、サービスの価値(値段)は、自分自身が1番知っています。

起業は誰でも簡単に始められますが、継続が難しく、世の中の倒産の4割は黒字倒産をしています。
「いくら儲かった」「いくら損した」ではなく、いかにお金がストップせずに回るかが大事になります。

また、収支計画を既存の事業から作るのも大事ですが、今の時代の社会環境の変化にも着目することも必要です。
地震が起きたときに、建築工事業や瓦、ビニールシート、地震保険、非常持ち出し袋などが求められ、単価も上がります。
また、過去にもコロナ禍でこれまでワンコインでハンドメイド作品を販売していた人達が、布マスク特需で瞬間的に1,000万円以上売上げることも。

補助金や助成金等を得る場合にも、ご自身のお金の動きを見える化しておくことが必須となります。
日常的にお金について、こうした計算を習慣化しておくと、いざやりたいことを始める時に非常に便利です。

 

 

これにて、今年度のキャンパスの全講座は終了しました。
次回、最終回は受講生の皆さんによるプレゼンをメインとした大交流会です。

皆さんのやりたい事は固まってきたでしょうか?
これまでのキャンパスの講座が、皆さんのやりたいことを実現するための最初の一歩になれば幸いです。

それでは、次回の大交流会でお会いしましょう。

 

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