更新日:2023年1月31日

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2022年度「Can-Pass(キャンパス)」レポート~DAY3~

第3回目のCan-pass!

この日は新型コロナウイルスの感染拡大のため、オンラインでの開催となりました。

Zoomを使用してのオンライン開催のため、まずはZoomの使い方から始めます。
チャットやブレイクアウトルームを使ったミニワークは、参加者の皆さんの緊張を解くアイスブレイクになりました。

これまでのCan- Pass(キャンパス)の様子など女性の起業支援についてのページはこちら

 

DAY3の実施概要

日時:2022年8月3日(水曜日) 10時00分〜12時30分
場所:Zoomにてオンライン開催

先輩のお話

料理代行ゴリラキッチン 椎名智愛子さん(Can-pass3期生)

 

どのようなお仕事をされていますか?

甲府市内で、「料理代行ゴリラキッチン」をやっています。
現在は、主にシェアキッチンで作ったお惣菜の販売やお届けすることをしています。
お惣菜をとおして、まずはお客様と繋がり、そこから依頼があれば個人宅へお伺いして料理代行を行っています。
プライベートでは7歳〜1歳の5人の年子(!)を持つ母です。

 

店名の由来や、料理代行をやろうと思ったきっかけは?

我が家に男の子が3人いて、みんなゴリラに似ているんです(笑)
それから、「ゴリラ」という名前はインパクトがあって覚えてもらいやすいのでこの名前にしました。
この仕事を始めたきっかけは、去年の秋に子どもたちが変わるがわる胃腸炎になり忙しく、私がキッチンにも立てない状況に。
そこで、すがる思いで料理代行を検索したところ、ヒットしたのが「つむぐや」の岸本ちかさん(Can-pass2期生)でした。(※1)
ちかさんが我が家に来て、2時間でたくさん料理を作ってくださって…女神のようでした。
私自身も、元々調理師/栄養士として仕事をしていたので、これを機に、「困っているお母さんに料理を届けたい!!」という想いが沸き起こり、昨年末から事業をスタートさせました。

(※1)「つむぐや」の岸本ちかさんのご紹介ページはこちらから

 

事業を始めるにあたって、悩みや壁はありましたか?

元々、私自身が利用者であったため、お客さんの気持ちがすごく分かるんです。
利用する側はどうしても人を家に呼ぶことに抵抗を感じやすいとか。
部屋が散らかっていたり、冷蔵庫がぐちゃぐちゃだったり。
「人を呼べる状態じゃないから」と、利用してもらえない可能性を知っているからこそ、それが最大の壁だなと思います。

そのため、私の場合は【お惣菜作る】→【小分けにして届ける】→【顔を合わせる機会が増える】の循環で、私の料理の味や人となりを知っていただければ、いずれはお家で料理代行を任せてもらえるかな…と思い、まずお惣菜の販売を始めました。

集客、周知、宣伝などなど、漠然とした不安はあったものの、「まずはやってみないと」という気持ちで思い切って始めました!

 

人との繋がりはどのように築いていますか?

まず、情報はInstagramをメインに発信しています。
ポイントは、決してオシャレじゃない、普段子どもたちが食べているリアルな家庭料理や、家族の日常をアップすること。
「買ってください」「家に呼んでください」というメッセージは無くして、まず私自身のことを知ってもらうことにしています。
そうすることで興味を持ってくださる方も多くいらっしゃいます。

気を付けていることは、自分からアクションを起こすこと。
一歩先に行くために、マルシェや、他の方のインスタライブなどに参加して、自分から動くことを意識しています。
そうすることで新たな繋がりが生まれていますよ。

 

推進力になる仲間の存在とは?そして今後の展望は?

Instagramでフォローしてくれている起業仲間、子育て世代のママ、イベント企画をされている方などリアルな横の繋がりが推進力になっています。
また、同業者の方の存在も大事です。
私自身、小さな子どもを抱えながら仕事をしているので、急な病気などで料理代行の依頼をお断りしなくてはいけないこともあります。
そのため、つむぐやの岸本ちかさんをはじめ、同業の方同士で、何かあったときにお互いがフォローしあえるような関係を築きたいですね。

今後の展望としては、マルシェに出店したいですね。
その場に応じた料理を考えたり、マルシェの準備についても勉強したいと思っています。
あと、時期によっては食材の仕入れなどにムラがあることも。
そのため、料理をデータ化して、事業を安定させていきたいと考えています。

 

 

5人のお子さんを育てながら、イキイキとお仕事をされている椎名さん。
Zoom越しながら、大きな愛情とパワーを感じる時間でした。
気さくで、話しやすい雰囲気の椎名さん。
Can-pass3期生として、その後の講座のワークにも参加してくださいました!
今年度のセミナーに参加して、ご自身の事業の幅をさらに広げていってほしいと思います。

 

 

ワーク「場づくりとお金」

「起業」を考えたとき、何を感じて、行動を起こすのでしょうか?

キャリアデザインのフレームの中に
「WILL (=やりたいこと)」「MUST (=求められていること)」「CAN(=できること)」があり、
理想はこの3つが重なる部分の実現を目指します。

しかし、実際はどうでしょうか?

例えば、「カフェをやりたい!」と思っていても、
「自分がどう働きたいか」「自分がどんな風に過ごしたいか」をしっかり考えいていなければ、
お店が出来ても、ただコーヒーを出し、慌ただしく過ごし、自分が本当にそれで幸せか分からなくなってしまいます。

しかし、「なぜカフェをやりたいのか?」とWILLを丁寧に大切に膨らませれば、
自然とCANもMUSTも拡大でき、理想のカタチに近づくのです。
そのためには、まず、自らが選択して生きる可能性を見出していくことが重要です。
「自己決定=幸福感」が、これからの働き方に繋がってきます。

また、®場づくりも同様です。

「ハート(本当の思い、本質、本音)」と「場」の質が同じであることが重要になります。
「場」に「ハート」が反映されていないと、次第に疲れや違和感が生じてしまいます。
自分の想いを「場」に反映させることで、その上に乗ってくれる仲間ができ、
さらにその仲間たちも、その「場」で力を発揮することができるのです。

参考:『場づくりの教科書 』長田 英史 (著)

 

収支計画&管理

やりたいことや場づくりのために必要不可欠なのが、「お金」です。

まず、ビジネスが始まってからのお金の予測のことを「収支計画」と言います。

(1)売上 (2)仕入 (3)粗利 (4)経費 (5)利益 この5つの言葉を覚えましょう!

この仕組みをもとに、ワークを進めていきました。

 

Q.黒字にするにはどうしたらいいでしょう?

【参加者の皆さんの回答】

  • 売上を増やす
  • 経費削減
  • 自分の人件費を削る
  • 仕入れを安くする
  • 付加価値を高く売る
  • 販売するものの金額を見直す
  • 仕入れをしない・・・など

多くの答えが寄せられました。

A . 売上を上げる、粗利率を上げる、固定費を下げる

 

次に、ブロックパズルを使って、事業の収支計画を見ていきます。

参加者の方の中には、すでに事業が進んでいる方、これから始めたいと思っている方、これが果たしてお金になるのか分かりかねている方など、さまざまでした。
確かに、「お金」というと、難しく感じたり、よく分からなかったりと、得体のしれない怖さに繋がるかもしれません。
しかし、起業において、お金は切っても切り離せない関係なので、まずは知ることから始めていきましょう!

 

講座では、実際に講師の加藤さんが運営する「PublicHouseモモ」の収支をブロックパズルに図解化したものを例に、開業前の計画と開業当初のお金の流れと現在のお金の流れ(働く時間や仕入れ先の変更、様々な事業収入の組み合わせ)を比較して紹介しました。

特にNPO法人の資金源は、助成金、補助金、寄付、クラウドファンディングなどさまざま。
事業計画は、それらを組み合わせたうえで考えると、「お金のために働く」ことなく、「みんなが幸せになる事業計画」を作ることが可能です。

 

まとめ

事前のアンケートの中で、
「やりたいことが決まっているけれど、どのようにお金に変えたらいいの?」
「自分の興味があることは、実際にお金(仕事)になるの?」という声をいただきました。

起業支援をとおして、実際の起業家さん達の様子を見ていると、事業が長く続く秘訣は「自分らしいやり方」にあるように思います。
「自分らしい」とは、どれだけ儲けるかというビジネスの仕組みを考えるのではなく、自身の「やりたい!!」という想いの中に、どれだけ誰かを幸せにしようとする価値があるのか?
今回のCan-passでは、この価値を見つけるワークを行いました。

また、「何かをやりたい」と思った時、必ず必要になってくるのが「お金」です。
しかし、「お金」だけにこだわりすぎてしまって「ハート(想い)」を見失ってしまうと、本当に「やりたい」ことが出来なくなってしまうことも。
事業や収支と聞くと、ついつい難しく考えてしまいがちですが、ブロックパズルを使ってお金の流れを見える化することで、自身の想いを反映させるための地図が見えてくるかもしれません。

ぞれぞれの想いをカタチに、それらが繋がって地域に広がっていく。
そんなイキイキした女性の活躍をCan-passは一緒に考え、一緒に悩み、一緒に笑い合いながら伴走していきます!

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